JP2011097924A - 食物繊維組成物 - Google Patents
食物繊維組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011097924A JP2011097924A JP2010218957A JP2010218957A JP2011097924A JP 2011097924 A JP2011097924 A JP 2011097924A JP 2010218957 A JP2010218957 A JP 2010218957A JP 2010218957 A JP2010218957 A JP 2010218957A JP 2011097924 A JP2011097924 A JP 2011097924A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- oil
- dietary fiber
- dough
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
【解決手段】水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を2〜18倍量の水中油型乳化物で膨潤させてなることを特徴とする食物繊維組成物、該食物繊維組成物を練込んでなるベーカリー生地、及び、該ベーカリー生地を加熱処理してなるベーカリー製品。
【選択図】なし
Description
また、本発明は、該食物繊維組成物を練込んでなるベーカリー生地を提供するものである。
また、本発明は、該ベーカリー生地を加熱してなるベーカリー製品を提供するものである。
さらに、本発明は、澱粉類及び食物繊維を含有するベーカリー生地を製造するにあたり、予め水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を水中油型乳化物で膨潤させた後、水中油型乳化物で膨潤した該食物繊維を澱粉類と混合することを特徴とするベーカリー生地の製造方法を提供するものである。
よく知られているように、食物繊維とは、栄養学的に「ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義され、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分類される。水溶性食物繊維としては、ポリデキストロース、アルギン酸、アルギン酸塩、ペクチン、グルコマンナン、アガロース(寒天)、キサンタンガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、難消化性デキストリン等が代表的であり、また、不溶性食物繊維としては、小麦フスマ、セルロース、リグニン、キチン、キトサン、ヘミセルロース、穀物ファイバー、果実ファイバー等が代表的である。
本発明で使用する水中油型乳化物としては、油脂と水とが水中油型に乳化されてなる乳化物であればよく、例えば、ホイップ用クリーム、濃縮牛乳状組成物、マヨネーズ、タルタルソース、乳化型ドレッシング、コーヒークリーム、牛乳、生クリーム、チーズ、ヨーグルト等の水中油型乳化物である飲食品を使用することができる。本発明では、上記食物繊維との混合性が良好であること、殺菌処理が可能であること、乳化が安定であること、良好な風味の食物繊維組成物が得られること、さらには、ベーカリー生地に練り込む際に良好な硬さと粘度を示す食物繊維組成物が得られることから、ホイップ用クリーム及び/又は濃縮牛乳状組成物を使用することが好ましい。
油脂 25〜55質量%
水 30〜70質量%
乳蛋白質 0.5〜10質量%
糖類 0〜30質量%
乳化剤 0〜3質量%
油脂 3〜25質量%
水 50〜90質量%
乳蛋白質 0.1〜12質量%
糖類 2〜30質量%
乳化剤 0〜2質量%
例えば、まず水に必要に応じて用いられるその他の原料のうちの水溶性成分を溶解させた水相を用意する。一方、油脂に必要に応じて用いられるその他の原料のうちの油溶性成分を溶解させた油相を用意する。そして、この水相と油相とを、好ましくは45〜75℃で予備乳化し、水中油型の予備乳化物を得る。
次いで、この予備乳化物を殺菌することが好ましい。該殺菌は、インジェクション式、インフージョン式等の直接加熱方式、あるいはプレート式・チューブラー式・掻き取り式等の間接加熱方式を用いたUHT・HTST・バッチ式、レトルト、マイクロ波加熱等の加熱滅菌もしくは加熱殺菌処理、あるいは直火等の加熱調理により行うことができる。そして、冷却することにより、上記水中油型乳化物が得られる。
尚、上記水中油型乳化物は、必要により、冷蔵もしくは冷凍状態で保存しても良い。
本発明のベーカリー生地は、上記の本発明の食物繊維組成物を練込んでなるものであり、従来の保水剤を使用したベーカリー生地に比べて粘つきが低減されているものである。
本発明のベーカリー生地は、澱粉類及び食物繊維を含有するベーカリー生地を製造するにあたり、予め水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を水中油型乳化物で膨潤させた後、水中油型乳化物で膨潤した該食物繊維を澱粉類と混合することによって得ることができる。水中油型乳化物で膨潤した食物繊維としては、本発明の食物繊維組成物を用いればよい。水中油型乳化物で膨潤させた水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を使用する点以外は、常法に準じることができる。
本発明の多加水パン生地に使用する澱粉類としては、上述のベーカリー生地に使用する澱粉類と同様のものを使用することができるが、本発明の多加水パン生地においては、澱粉類中、好ましくは小麦粉類を50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは100質量%使用する。
本発明の多加水パン生地は、必要に応じ、一般の製パン材料として使用することのできるその他の原料を使用することができる。該その他の原料としては、上述のベーカリー生地に使用するその他の原料と同様のものを使用することができる。
本発明の多加水パン生地における糖類の含有量は、多加水パン生地における澱粉類100質量部に対し、固形分として、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは5〜20質量部である。
上記その他の原料は、本発明の目的を損なわない限り、任意に使用することができるが、上記澱粉類100質量部に対して合計で好ましくは100質量部以下、より好ましくは50質量部以下となる範囲で使用する。
本発明のベーカリー製品は、上記の本発明のベーカリー生地を、適宜、成形し、必要に応じホイロ、リタード、レストをとった後、加熱したものである。
焼成する場合の加熱条件は、ベーカリー製品の種類によって異なるが、例えばオーブンを使用する場合、好ましくは150〜240℃で4〜40分、さらに好ましくは180〜230℃で8〜30分である。また、フライする場合の加熱条件は、好ましくは180〜260℃で1〜10分、さらに好ましくは200〜250℃で2〜5分である。
〔製造例1〕
60℃に加温したパーム油(融点36℃)8質量%にレシチン0.1質量%とグリセリン脂肪酸エステル0.1質量%を溶解した油相を用意した。一方、60℃に加温した水67.5質量%に乳糖8質量%、脱脂粉乳(蛋白質含量=36質量%)15質量%、リン酸塩0.2質量%、香料0.1質量%を溶解し、さらに低置換度カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル製、商品名「サンローズSLD−FM」、置換度=0.2〜0.3)1質量%を添加・分散した水相を用意した。該油相と水相を65℃で混合し、攪拌して水中油型の予備乳化物を調製した。該予備乳化物をVTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機ステリラボ)で143℃にて5秒間殺菌し、10MPaの圧力で均質化後、5℃まで冷却し、濃縮牛乳状組成物である水中油型乳化物Aを得た。水中油型乳化物Aは、油分含量が8質量%、水分含量が67.5%であり、油相の融点が36℃であった。
製造例1で使用した低置換度カルボキシメチルセルロースを無添加とし、水を67.5質量%から68.5質量%に変更した以外は製造例1の配合・製法と同様にして、濃縮牛乳状組成物である水中油型乳化物Bを得た。
パーム分別中部油(融点35℃)7質量部、ヨウ素価65のパーム分別軟部油のランダムエステル交換油脂(融点28℃)7質量部、パーム核分別硬部油(融点32℃)16質量部、パーム核油及びパーム極度硬化油を80:20(前者:後者)の質量比率で混合した油脂をランダムエステル交換したエステル交換油脂(融点43℃)5質量部、レシチン0.15質量部及びソルビタン脂肪酸エステル0.15質量部からなる油相を60℃に加温溶解した。一方、脱脂粉乳5質量部、トータルミルクプロテイン1質量部、ショ糖脂肪酸エステル0.15質量部、グアーガム0.05質量部及び水58.5質量部からなる水相を60℃に加温溶解した。上記油相と上記水相を混合、乳化して、水中油型の予備乳化物を調製し、バルブ式ホモジナイザー(アルファラバル社製:ホモジナイザー)を用いて、3MPaの圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機)で140℃、4秒間殺菌し、再度5MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却した。その後、冷蔵庫で24時間エージングを行い、ホイップ用クリームである水中油型乳化物Cを得た。水中油型乳化物Cは、油分含量が35質量%、水分が58.5質量%、油相の融点が33.4℃であった。
製造例1で使用した水を67.5質量%から67.481質量%に変更し、アスコルビン酸0.019質量%を水相に添加した以外は、製造例1の配合・製法と同様にして、濃縮牛乳状組成物である水中油型乳化物Dを得た。
製造例2で使用した水を68.5質量%から68.481質量%に変更し、アスコルビン酸0.019質量%を水相に添加した以外は、製造例2の配合・製法と同様にして、濃縮牛乳状組成物である水中油型乳化物Eを得た。
〔実施例1〕
水不溶性且つ水膨潤性である食物繊維であるシトラスファイバー(鳥越製粉製、商品名「シトリファイ100FG」、下記保水性の測定方法で測定した保水性:10ml/g)2質量部を水中油型乳化物A25質量部で20℃で1時間膨潤させ、食物繊維1質量部に対し水中油型乳化物12.5質量部で膨潤させた本発明の食物繊維組成物Aとした。尚、得られた食物繊維組成物Aに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Aの油分は7.4質量%、水分は62.5質量%であった。
得られた食パン生地の水分含量(パン生地に使用する澱粉類100質量部に対する水の含有量(質量部))を表1に記載した。
得られた食パン生地を分割し丸めを行なった際の生地物性について、下記評価基準により評価を行ない、その結果を表1に記載した。
得られた食パンの体積、内相、食感(ソフト性及び歯切れ)について、下記評価基準に従って評価し、結果を表1に示した。また、得られた食パンの一部は、5℃の冷蔵庫で保管し、保管開始から2日後の食感及び3日後の食感それぞれについて下記評価基準により評価を行ない、これを老化耐性の評価とし、その結果も併せて表1に記載した。
水中油型乳化物A25質量部に代えて水中油型乳化物B25質量部を使用した以外は実施例1と同様にして食物繊維組成物Bを得た。尚、食物繊維組成物Bに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Bの油分は7.4質量%、水分は63.4質量%であった。
上記食物繊維組成物Bを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
水中油型乳化物A25質量部に代えて水中油型乳化物C25質量部を使用した以外は実施例1と同様にして食物繊維組成物Cを得た。尚、食物繊維組成物Cに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Cの油分は32.4質量%、水分は54.2質量%であった。
上記食物繊維組成物Cを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
水中油型乳化物A25質量部に代えて牛乳(油分3質量%、水分89質量%、油相の融点32℃)25質量部を使用した以外は実施例1と同様にして食物繊維組成物Dを得た。尚、食物繊維組成物Dに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Dの油分は2.8質量%、水分は82.4質量%であった。
上記食物繊維組成物Dを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
水中油型乳化物A25質量部に代えて生クリーム(油分45質量%、水分50質量%、油相の融点32℃)25質量部を使用した以外は実施例1と同様にして食物繊維組成物Eを得た。尚、食物繊維組成物Eに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Eの油分は41.7質量%、水分は46.3質量%であった。
上記食物繊維組成物Eを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
シトラスファイバーに代えて低置換度カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル製、商品名「サンローズSLD−FM」、下記保水性の測定方法で測定した保水性:13ml/g)を使用した以外は実施例1と同様にして食物繊維組成物Fを得た。尚、食物繊維組成物Fに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Fの油分は7.4質量%、水分は62.5質量%であった。
上記食物繊維組成物Fを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
実施例1で得られた食物繊維組成物Aをポリエチレン製の袋に入れて密封し、98℃73分でレトルト殺菌して食物繊維組成物Gを得た。得られた食物繊維組成物Gを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
実施例3で使用した食物繊維組成物Cを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法において、製パン練り込み用マーガリンを無添加とした以外は実施例3と同様にして、多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例3と同様に実施し、表1に結果を記載した。
実施例5で使用した食物繊維組成物Eを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法において、製パン練り込み用マーガリンを無添加とした以外は実施例5と同様にして、多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例5と同様に実施し、表1に結果を記載した。
水中油型乳化物A25質量部に代えて水中油型乳化物D25質量部を使用した以外は実施例1と同様にして食物繊維組成物Hを得た。尚、食物繊維組成物Hに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Hの油分は7.4質量%、水分は62.5質量%であった。
上記食物繊維組成物Hを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
水中油型乳化物A25質量部に代えて水中油型乳化物E25質量部を使用した以外は実施例1と同様にして食物繊維組成物Iを得た。尚、食物繊維組成物Iに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Iの油分は7.4質量%、水分は63.4質量%であった。
上記食物繊維組成物Iを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
シトラスファイバーに代えて低置換度カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル製、商品名「サンローズSLD−FM」、下記保水性の測定方法で測定した保水性:13ml/g)を使用した以外は実施例10と同様にして食物繊維組成物Jを得た。尚、食物繊維組成物Jに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Jの油分は7.4質量%、水分は62.5質量%であった。
上記食物繊維組成物Jを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
水中油型乳化物A25質量部に代えて水25質量部を使用した以外は実施例1と同様にして食物繊維組成物Kを得た。尚、食物繊維組成物Kに離水は見られなかった。また、得られた食物繊維組成物Kの油分は0質量%、水分は92.6質量%であった。
上記食物繊維組成物Kを使用し、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法で多加水パン生地である食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
食物繊維組成物を使用しなかった点以外は、下記(ベーカリー試験)に記載の配合・製造方法と同様にして、多加水パン生地ではない通常の食パン生地を作製し、該食パン生地から食パンを得た。
食パン生地の水分含量を表1に記載した。また、生地物性の評価及び食パンの評価については実施例1と同様に実施し、表1に結果を記載した。
食物繊維の試料1gに水を滴下し、試料が水を吸収しきれず水のにじみが発生した時を終点とし、試料1g当りの吸水量(g)を測定し、試料1gあたりの吸水量(ml)を保水性の測定値とした。
強力粉70質量部、生イースト(水分含量70質量%)2.2質量部、イーストフード0.3質量部、及び水40質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で2分ミキシングし、中種生地を得た。捏ね上げ温度は26℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種醗酵を行なった。終点温度は29℃であった。この中種醗酵の終了した生地を再びミキサーボウルに投入し、以下のように本捏ミキシングを行なった。強力粉30質量部、食塩2質量部、上白糖6質量部、脱脂粉乳2質量部、水20質量部を添加し、低速で3分、中速で4分ミキシングした。ここで、製パン練り込み用マーガリン(水分含量17質量%、油分含量80質量%)5質量部及び食物繊維組成物27質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で4分ミキシングし、食パン生地を得た。得られた食パン生地の捏ね上げ温度は27℃であった。
ここで、フロアタイムを20分とった後、350gに分割・丸目を行なった。次いで、ベンチタイムを20分とった後、モルダー成形し、ワンローフ型に入れ、38℃、相対湿度85%で50分ホイロをとった後、200℃に設定した固定窯に入れ35分焼成してワンローフ型食パンを得た。
・生地物性
×:べたつきが激しく、丸めが困難であった。
△:粘つきがあり、丸めが困難であった。
○:やや粘つくものの、丸めに支障はない程度であった。
◎−:生地がやや硬いが、粘つきがなく、伸展性も良好であった。
◎:粘つきもなく、伸展性が良好であり、良好な作業性であった。
◎+:ドライな触感で、伸展性が良好であり、作業性が非常に良好であった。
××:粘つきはないが、生地が硬く伸展性が不良であった。
・外観(体積)
◎:1550ml〜
○:1450〜1549ml
△:1350〜1449ml
×:〜1349ml
・内相(キメ)
○:気泡膜が薄く、均一である。
△:不均一で、やや目が詰まっている。
×:気泡膜が厚く、不均一で、目が詰まっている。
・食感(ソフト性)
◎+:きわめて良好
◎:特に良好
○:良好
△:やや悪い
×:悪い
・食感(歯切れ)
◎:きわめて良好
○:良好
△:ややねちゃつく
×:ねちゃつきが激しい
・2日後の食感
◎:ソフトで歯切れも良好である。
○:ソフトである。
△:硬い食感でありやや悪い。
×:硬い食感でヒキが強く極めて悪い。
・3日後の食感
◎:ソフトで歯切れも良好である。
○:ソフトである。
△:硬い食感でありやや悪い。
×:硬い食感でヒキが強く極めて悪い。
Claims (8)
- 水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を2〜18倍量(質量基準)の水中油型乳化物で膨潤させてなることを特徴とする食物繊維組成物。
- 上記水中油型乳化物の油分含量が3〜60質量%である請求項1記載の食物繊維組成物。
- 上記水中油型乳化物が酸化剤成分を含有する請求項1又は2記載の食物繊維組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の食物繊維組成物を練込んでなるベーカリー生地。
- パン生地である請求項4記載のベーカリー生地。
- 多加水パン生地である請求項5記載のベーカリー生地。
- 請求項4〜6のいずれか一項に記載のベーカリー生地を加熱してなるベーカリー製品。
- 澱粉類及び食物繊維を含有するベーカリー生地を製造するにあたり、予め水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を水中油型乳化物で膨潤させた後、水中油型乳化物で膨潤した該食物繊維を澱粉類と混合することを特徴とするベーカリー生地の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010218957A JP5739129B2 (ja) | 2009-10-06 | 2010-09-29 | 食物繊維組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009232745 | 2009-10-06 | ||
JP2009232745 | 2009-10-06 | ||
JP2010218957A JP5739129B2 (ja) | 2009-10-06 | 2010-09-29 | 食物繊維組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011097924A true JP2011097924A (ja) | 2011-05-19 |
JP5739129B2 JP5739129B2 (ja) | 2015-06-24 |
Family
ID=44189645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010218957A Active JP5739129B2 (ja) | 2009-10-06 | 2010-09-29 | 食物繊維組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5739129B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015065839A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 奥本製粉株式会社 | 低糖質焼き菓子用組成物及びその製品 |
JP2015159730A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | テーブルマーク株式会社 | 調味済みパンの製造方法およびその方法により製造した調味済みパン |
JP2019170288A (ja) * | 2018-03-29 | 2019-10-10 | 不二製油株式会社 | 焼き菓子用水中油型乳化物及びそれを用いた焼き菓子とその製造法 |
Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05153897A (ja) * | 1991-12-04 | 1993-06-22 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | パン用品質改良剤 |
JPH1056947A (ja) * | 1996-08-22 | 1998-03-03 | Kanebo Foods Ltd | 焼成食品の製法 |
JPH10179012A (ja) * | 1996-10-30 | 1998-07-07 | Nobuhisa Kawano | 食物繊維パン及びその製造法 |
JPH10262541A (ja) * | 1997-03-25 | 1998-10-06 | Nippon Paper Ind Co Ltd | ドウ組成物 |
JPH10276663A (ja) * | 1997-04-10 | 1998-10-20 | Nippon Beet Sugar Mfg Co Ltd | 日持ちが向上するパン及びその製造法 |
JPH1146668A (ja) * | 1997-07-30 | 1999-02-23 | Ina Food Ind Co Ltd | 製パン用生地及びその製造方法 |
US6048564A (en) * | 1995-10-19 | 2000-04-11 | Fmc Corporation | Bakery shortening substitute, bakery products containing the same, and preparation method |
JP2004008007A (ja) * | 2002-06-03 | 2004-01-15 | Asahi Denka Kogyo Kk | 米粉生地焼成食品、そのための米粉生地及びミックス粉 |
JP2004187526A (ja) * | 2002-12-09 | 2004-07-08 | Sanei Gen Ffi Inc | 穀類加工食品用食感改良剤及び該食感改良剤を含む穀類加工食品 |
JP2006320207A (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-30 | Ozawa Shokuhin:Kk | 多加水パン用有形水及びこれを用いた多加水パンの製造方法 |
JP2009017848A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | 製パン用改質剤及びこれを用いたパンのドウ組成物 |
WO2009101972A1 (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-20 | Adeka Corporation | コク味強化剤 |
-
2010
- 2010-09-29 JP JP2010218957A patent/JP5739129B2/ja active Active
Patent Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05153897A (ja) * | 1991-12-04 | 1993-06-22 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | パン用品質改良剤 |
US6048564A (en) * | 1995-10-19 | 2000-04-11 | Fmc Corporation | Bakery shortening substitute, bakery products containing the same, and preparation method |
JPH1056947A (ja) * | 1996-08-22 | 1998-03-03 | Kanebo Foods Ltd | 焼成食品の製法 |
JPH10179012A (ja) * | 1996-10-30 | 1998-07-07 | Nobuhisa Kawano | 食物繊維パン及びその製造法 |
JPH10262541A (ja) * | 1997-03-25 | 1998-10-06 | Nippon Paper Ind Co Ltd | ドウ組成物 |
JPH10276663A (ja) * | 1997-04-10 | 1998-10-20 | Nippon Beet Sugar Mfg Co Ltd | 日持ちが向上するパン及びその製造法 |
JPH1146668A (ja) * | 1997-07-30 | 1999-02-23 | Ina Food Ind Co Ltd | 製パン用生地及びその製造方法 |
JP2004008007A (ja) * | 2002-06-03 | 2004-01-15 | Asahi Denka Kogyo Kk | 米粉生地焼成食品、そのための米粉生地及びミックス粉 |
JP2004187526A (ja) * | 2002-12-09 | 2004-07-08 | Sanei Gen Ffi Inc | 穀類加工食品用食感改良剤及び該食感改良剤を含む穀類加工食品 |
JP2006320207A (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-30 | Ozawa Shokuhin:Kk | 多加水パン用有形水及びこれを用いた多加水パンの製造方法 |
JP2009017848A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | 製パン用改質剤及びこれを用いたパンのドウ組成物 |
WO2009101972A1 (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-20 | Adeka Corporation | コク味強化剤 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015065839A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 奥本製粉株式会社 | 低糖質焼き菓子用組成物及びその製品 |
JP2015159730A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | テーブルマーク株式会社 | 調味済みパンの製造方法およびその方法により製造した調味済みパン |
JP2019170288A (ja) * | 2018-03-29 | 2019-10-10 | 不二製油株式会社 | 焼き菓子用水中油型乳化物及びそれを用いた焼き菓子とその製造法 |
JP7081262B2 (ja) | 2018-03-29 | 2022-06-07 | 不二製油株式会社 | 焼き菓子用水中油型乳化物及びそれを用いた焼き菓子とその製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5739129B2 (ja) | 2015-06-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011087513A (ja) | 製パン改良材 | |
JP6541937B2 (ja) | 酸性フラワーペースト類。 | |
JP5875220B2 (ja) | ベーカリー製品練込用水中油型乳化油脂組成物 | |
JP5214536B2 (ja) | フラワーペースト類 | |
JP2010081870A (ja) | パン生地の製造方法 | |
JP2011223899A (ja) | フラワーペースト類 | |
JP5739129B2 (ja) | 食物繊維組成物 | |
JP5886006B2 (ja) | 製パン練り込み用乳化油脂組成物 | |
JP2010252668A (ja) | ベーカリー生地 | |
JP5859292B2 (ja) | チルドパンの製造方法 | |
JP2010075138A (ja) | パン生地 | |
JP7438682B2 (ja) | フラワーペースト | |
JP2013085483A (ja) | パン生地 | |
JP2010259411A (ja) | パン生地 | |
JP6487182B2 (ja) | 乳化組成物 | |
JP7257734B2 (ja) | ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物 | |
JP2010252667A (ja) | 多加水パン生地 | |
JP6989362B2 (ja) | フレンチトースト様食品 | |
JP6721386B2 (ja) | 製パン練り込み用水性液 | |
JP2008253160A (ja) | フラワーペースト類 | |
JP7051285B2 (ja) | 製パン練り込み用油脂組成物 | |
JP2013215172A (ja) | ベーカリー食品内水分移行抑制剤、ベーカリー用上掛け生地及びベーカリー食品 | |
JP2016198063A (ja) | スフレケーキ生地 | |
JP4493471B2 (ja) | フラワーペースト又はカスタード | |
JP6604771B2 (ja) | シューパフ改良材及びシュー生地 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130709 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140718 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140819 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141014 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150414 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150423 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5739129 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |