JP2013233123A - 増粘用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】たんぱく質、脂質、ミネラル等を比較的多く含有する流動食や牛乳等の液状食品へ増粘性をもつ増粘安定剤を使用した場合には、適度なかたさを得るために添加量が増えてべたつき感が増加したり、ゲル化性をもつ増粘多糖類を使用した場合には食塊がまとまりにくくなることなど、依然としてそのべたつき感の高さや食塊のまとまりにくさから、口腔内や咽頭に残留しやすく、嚥下機能に障害のある患者にとって食べにくい食品であった。本発明は、液状食品への油脂の混合を容易にし、嚥下補助として優れた適性を有する食品を提供する事を目的とする。
【解決手段】液状食品100重量部に対し、油脂30〜200重量部を混合できるよう液状食品100重量部に対し1〜10重量部添加することを特徴とする嚥下補助用の増粘用組成物の使用により上記課題を解決する。
【選択図】なし
【解決手段】液状食品100重量部に対し、油脂30〜200重量部を混合できるよう液状食品100重量部に対し1〜10重量部添加することを特徴とする嚥下補助用の増粘用組成物の使用により上記課題を解決する。
【選択図】なし
Description
本発明は、液状食品への油脂の混合を容易にする増粘用組成物に関する。特に弱い攪拌条件で油脂を混合し、更には、嚥下補助用の食品として優れた適性を有する増粘用組成物に関する。
高齢になるにつれ、さまざまな身体機能の低下が生じてくる。その一つにそしゃく・嚥下機能の低下がある。人にとって食べることは楽しみの一つであり、これらの機能が低下した高齢者にとって、摂食可能な食品を選ぶことが重要になってくる。さらに、そしゃく・嚥下困難者は嚥下時に食品が誤って気管に流入するいわゆる誤嚥が生じ、肺炎や窒息死等の原因になり、食品の形態は高齢者の生命を脅かす問題になっている。
これまでそしゃく・嚥下困難者でも経口摂取が可能な食品を提供しようとする研究が多く行われており、飲み込みやすい適度なかたさをもち、べたつきが少なく食塊がまとまっている食品が望まれている。
これまでそしゃく・嚥下困難者でも経口摂取が可能な食品を提供しようとする研究が多く行われており、飲み込みやすい適度なかたさをもち、べたつきが少なく食塊がまとまっている食品が望まれている。
そしゃく・嚥下困難等の障害をもつ患者や高齢者が、むせることなく容易にかつ安全に嚥下できるように病院や福祉施設等では増粘性、ゲル化性をもつ増粘安定剤を使用したとろみ食、ゼリー食が好んで提供されるようになってきている。しかしながら、たんぱく質、脂質、ミネラル等を比較的多く含有する流動食や牛乳等の液状食品へ増粘性をもつ増粘安定剤を使用した場合には、適度なかたさを得るために添加量が増えてべたつき感が増加したり、ゲル化性をもつ増粘多糖類を使用した場合には食塊がまとまりにくくなることなど、依然としてそのべたつき感の高さや食塊のまとまりにくさから、口腔内や咽頭に残留しやすく、嚥下機能に障害のある患者にとって食べにくい食品であった。
一方、そしゃく・嚥下困難等の障害をもつ患者や高齢者は、摂取できる食物量が限られるため低栄養状態に陥りやすく、栄養状態の改善や、QOL(Quality of Life)の向上等の観点から、嚥下補助用の食品は適切な食感をもつとともに、栄養価が高く、食味に優れている等の性質を併せ持つことが望まれる。このため、少量で多くのエネルギーが摂取でき、刺激味に対して特有の丸みのある風味を付与できる油脂類の利用が検討されている。特に中鎖脂肪酸トリグリセリドは十二指腸で加水分解を受けた後、レシチンや胆汁酸など腸内吸収のための補助作用がなくても、腸管から吸収され容易に代謝されるため術後の医療食などに使用されている。しかしながら、嚥下機能に障害のある患者や高齢者の食事において、適度なかたさをもち、べたつきが少なく食塊がまとまるように増粘安定剤を液状食品へ使用した場合、増粘性、ゼリー性の付与は親水性の増粘安定剤が可溶性成分或いは親水性成分を保持することに起因しているため、増粘やゼリー化した液状食品に油脂を混合することが困難であった。また、増粘性やゼリー性を付与した食品に油脂を混合させるため乳化剤を用いる場合は、乳化剤を溶解させる目的で油脂と乳化剤の融点以上に加温した後、液状食品と混合したり、高速攪拌装置を用いて液状食品と油脂及び乳化剤を混合、均質化する必要がある等、ある程度の設備・熟練が必要な上に、家庭等の設備がない環境下では困難で調理作業が煩雑になる問題があった。
油脂を多く含むそしゃく・嚥下困難者に適した食品として、例えば、脂肪の含有量が液状組成物全量に対して0.1〜50重量%である液状組成物に使用する嚥下補助用の液状組成物用増粘化剤(例えば、特許文献1参照。)や、植物性油脂を50〜74重量%、ショ糖脂肪酸エステル0.5〜3.0重量%、ゲル化剤0.5〜1.5重量%を含み起泡させないように混合しゲル化させたゼリー状食品である嚥下困難者用高栄養ゼリー食品(例えば、特許文献2参照。)が発表されている。しかしながら、特許文献1の技術は、脂肪の含有量の多い牛乳といった液状食品に手撹拌のような緩い撹拌条件でもダマにならず、粘度発現が早い増粘化剤を提供する技術であって、液状食品に油脂を加える技術ではなく、液状食品に油脂を追加することは記載されていない。また、特許文献2の技術では、ゲル化剤及び乳化剤を加熱工程により溶解した溶液に油脂を添加して乳化させた後、冷却してゲル化したゼリーを作成する工程が必須であるため、加熱によってタンパク質の凝集や栄養素の減衰が起こる食品には適用しにくく、食品調理において簡単に利用できる方法ではなかった。
本発明は、液状食品への油脂の混合を容易にし、嚥下補助として優れた適性を有する食品を提供する事を目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意努力した結果、特定の増粘安定剤、乳化剤を用いることで、液状食品へ油脂を簡便に混合できることと嚥下補助に適した食品を得ることができることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下に関するものである。
(1)液状食品100重量部に対し、油脂30〜200重量部を混合できるよう液状食品100重量部に対し1〜10重量部使用する嚥下補助用の増粘用組成物。
(2)キサンタンガム、並びにグァーガム、タラガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物からなる群より選択される少なくとも1種以上の増粘安定剤を含有する前記(1)記載の増粘用組成物。
(3)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は酵素分解レシチンを含有する前記(1)又は2記載の増粘用組成物。
(4)増粘安定剤、乳化剤を造粒した顆粒状組成物を含有する前記(1)〜(3)いずれか記載の増粘用組成物。
(5)(1)〜(4)いずれか記載の増粘用組成物を使用することにより、とろみが付与された嚥下補助用の食品。
(6)(1)〜(4)いずれか記載の増粘用組成物を液状食品へ添加し、油脂を加えて撹拌することにより、とろみが付与される嚥下補助用食品の製造方法。
(1)液状食品100重量部に対し、油脂30〜200重量部を混合できるよう液状食品100重量部に対し1〜10重量部使用する嚥下補助用の増粘用組成物。
(2)キサンタンガム、並びにグァーガム、タラガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物からなる群より選択される少なくとも1種以上の増粘安定剤を含有する前記(1)記載の増粘用組成物。
(3)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は酵素分解レシチンを含有する前記(1)又は2記載の増粘用組成物。
(4)増粘安定剤、乳化剤を造粒した顆粒状組成物を含有する前記(1)〜(3)いずれか記載の増粘用組成物。
(5)(1)〜(4)いずれか記載の増粘用組成物を使用することにより、とろみが付与された嚥下補助用の食品。
(6)(1)〜(4)いずれか記載の増粘用組成物を液状食品へ添加し、油脂を加えて撹拌することにより、とろみが付与される嚥下補助用食品の製造方法。
本発明の食品品質改良剤は、液状食品の加熱、高速撹拌や均質化の操作を行わず、簡単な撹拌で多量の油脂を混合した高エネルギーの嚥下補助用の食品を調製することができる。
本発明における液状食品は、水分を含有し、流動性のある液状の食品である。液状食品の例として、水、牛乳、乳飲料、乳酸菌飲料、ドリンクヨーグルト、果汁入り清涼飲料、オレンジジュース等の果汁飲料、果実ピューレ、野菜飲料、野菜ピューレ、茶飲料、コーヒー飲料、ココア飲料、スポーツドリンク、栄養補給飲料、コンソメスープ、ポタージュスープ、クリームスープ、中華スープ等の各種スープ、味噌汁、シチュウ、カレー、グラタン、たんぱく質・リン・カリウム調整食品、塩分調整食品、天然食品流動食、人口濃厚流動食等の液状食品、醤油、ソース、液状味噌、ドレッシング等の液状調味料等を例示することができる。
本発明における油脂は、植物油脂あるいはこれらの分別油脂、硬化油脂、エステル交換油脂、動物油脂等の中から1種又は2種以上を併用することができる。植物油脂の例としては、大豆油、菜種油、綿実油、コーン油、米油、ひまわり油、オリーブ油、サフラワー油、パーム油、パーム核油及びヤシ油、動物油脂として乳脂等を挙げることができる。
本発明における液状食品に対する油脂の添加量は、使用される液状食品の種類等に応じて種々選択されるものであり、目的とする効果が得られるように適宜決定すればよい。液状食品の一例として流動食の場合を挙げるとすると、流動食100gに対して20g〜300g、好ましくは30〜200gの範囲が例示される。油脂の添加量が増すにしたがって液状食品のエネルギーは高くなっていくが、べたつき感が強くなって嚥下補助用の食品として好ましい物性を付与できない。また、油脂の添加量が少ないと、液状食品に所望量のエネルギーを付与できない。
本発明に用いる増粘安定剤は、キサンタンガム、並びにグァーガム、タラガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物から選択される少なくとも1種以上である。
キサンタンガムとは、微生物キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)がブドウ糖等を発酵して、その菌体外に蓄積した多糖類を精製し粉末にした多糖類である。
キサンタンガムとは、微生物キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)がブドウ糖等を発酵して、その菌体外に蓄積した多糖類を精製し粉末にした多糖類である。
グァーガムとは、マメ科グァー(Cyamopsis tetragonolobus TAUB.)の種子の胚乳部分を粉砕して得られる、又はこれを温時〜熱時水で抽出して得られる天然の多糖類である。
タラガムとは、マメ科タラ(Caesalpinia Spinosa(MOL.)(O.KUNTZE))の種子の胚乳部分を、粉砕して得られたもの又はこれを温時〜熱時水で抽出して得られる多糖類である。
タラガムとは、マメ科タラ(Caesalpinia Spinosa(MOL.)(O.KUNTZE))の種子の胚乳部分を、粉砕して得られたもの又はこれを温時〜熱時水で抽出して得られる多糖類である。
タマリンドシードガムとは、マメ科タマリンド(Tamarindus indica LINNE)の種子の胚乳部分より、温時〜熱時水若しくはアルカリ性水溶液で抽出して得られる、又はこれを酵素(β−ガラクトシダーゼ、ラクターゼ)処理した天然の多糖類である。
グルコマンナンとは、サトイモ科コンニャク(Amonphophallus Konjac)の根茎を、乾燥、粉砕後、含水エタノールで洗浄して得られる、又はこれを冷時〜温時水で抽出して得られる多糖類である。
グルコマンナンとは、サトイモ科コンニャク(Amonphophallus Konjac)の根茎を、乾燥、粉砕後、含水エタノールで洗浄して得られる、又はこれを冷時〜温時水で抽出して得られる多糖類である。
グァーガム酵素分解物とは、いわゆるグァーガムを分解したものであり、マメ科グァーの種子の胚乳部分から得られた多糖類を、酵素で分解して得られたものである。特に限定されるものではないが、グァーガム酵素分解物が1.8×103〜1.8×105の分子量をもつものを70%以上含む分子量分布を有していることが好ましい。
また、本発明でいう特定の多糖類は夾雑物の存在にかかわらず、例えばグルコマンナンであれば、代わりにこんにゃく粉であっても、グルコマンナンとしての本発明の効果が発揮される限りにおいて、本発明の中に含まれる。
本発明における液状食品に対する増粘安定剤の添加量は、使用される増粘安定剤の種類、液状食品の種類等に応じて種々選択されるものであり、目的とする効果が得られるように適宜決定すればよい。液状食品の一例としてにんじんピューレの場合を挙げるとすると、にんじんピューレ100gに対して0.5〜5g、好ましくは1〜3gの範囲が例示される。増粘安定剤の添加量が増すにしたがって液状食品は粘度が増加して、部分的にゲルが形成したりすることがあり、油脂を混合する際に混合しにくく、液状食品と油脂の混合食品はべたつき感が強くなって嚥下補助用の食品として好ましい物性を付与できない。また、増粘安定剤の添加量が少ないと、液状食品に所望量の油脂を混合できない。
本発明における増粘安定剤のキサンタンガム並びにグァーガム、タラガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物から選ばれる1種以上の増粘安定剤の配合割合は、キサンタンガムと併用する増粘安定剤の種類により適宜調整することができるが、好ましくはキサンタンガム100重量部に対しグァーガム、タラガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物から選ばれる1種以上の増粘安定剤10〜100重量部である。さらには増粘安定剤の液状食品や調味料への分散を容易にするために増粘安定剤100重量部に対してデキストリン及び/又は糖類を100〜500重量部の割合で配合することが好ましい。本発明の増粘安定剤において、キサンタンガム並びにグァーガム、タラガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物から選ばれる1種以上の増粘安定剤及びデキストリン及び/又は糖類はあらかじめ混合しておくことが好ましい。
本発明に用いる乳化剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は酵素分解レシチンである。
本発明で用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルのポリグリセリンとは、グリセリンを脱水縮合する等して得られるグリセリン骨格を基本単位として分子内に水酸基とエーテルを有する物質をいう。一般的に流通しているポリグリセリンの種類は、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン等が例示される。また、本発明の調味料組成物と油脂の混合性、及び脂肪酸とのエステル化の容易性の観点から、水酸基価は1200以下が好ましく、1200以下かつ770以上がより好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸は、特に限定するものではないが、例えば炭素数が8から22であり、飽和もしくは不飽和の直鎖の脂肪酸やヒドロキシ体等の単独または混合の脂肪酸であり、好ましくは炭素数12から18の飽和脂肪酸である。ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化度は、特に限定するものではないが、好ましくはモノエステル含量50%以上であり、更に好ましくは70%以上である。これらポリグリセリン脂肪酸エステルはポリグリセリンと脂肪酸を不活性ガス存在下にて加熱エステル化反応し、場合によっては蒸留精製することによって得られるが、この方法に限定されるものではない。
本発明で用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルのポリグリセリンとは、グリセリンを脱水縮合する等して得られるグリセリン骨格を基本単位として分子内に水酸基とエーテルを有する物質をいう。一般的に流通しているポリグリセリンの種類は、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン等が例示される。また、本発明の調味料組成物と油脂の混合性、及び脂肪酸とのエステル化の容易性の観点から、水酸基価は1200以下が好ましく、1200以下かつ770以上がより好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸は、特に限定するものではないが、例えば炭素数が8から22であり、飽和もしくは不飽和の直鎖の脂肪酸やヒドロキシ体等の単独または混合の脂肪酸であり、好ましくは炭素数12から18の飽和脂肪酸である。ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化度は、特に限定するものではないが、好ましくはモノエステル含量50%以上であり、更に好ましくは70%以上である。これらポリグリセリン脂肪酸エステルはポリグリセリンと脂肪酸を不活性ガス存在下にて加熱エステル化反応し、場合によっては蒸留精製することによって得られるが、この方法に限定されるものではない。
本発明で用いられる酵素分解レシチンとは、植物レシチン又は卵黄レシチンを水又はアルカリ性水溶液でpH調整後、室温時〜温時酵素分解して得られる、又はこれをエタノール、イソプロピルアルコール若しくはアセトンで抽出して得られる、フォスファチジン酸及びリゾレシチンを主成分とするものである。
本発明における食品に対する乳化剤の添加量は、使用される乳化剤の種類、液状食品の種類等に応じて種々選択されるものであり、目的とする効果が得られるように適宜決定すればよい。液状食品の一例として醤油の場合を挙げるとすると、醤油100gに対して0.05〜1g、好ましくは0.1〜0.5gの範囲が例示される。乳化剤の添加量が増すにしたがって液状食品に油脂を混合できる量は多くなるが、液状食品に乳化剤由来の風味が現れる場合がある。また、乳化剤の添加量が少ないと、液状食品に所望量の油脂を混合できない。
なお本発明の効果に悪影響を与えない限度において、各種原料や添加剤を使用してもよい。例えば、調味料として、酢、醤油、増粘多糖類、乳化剤、糖類、高甘味度甘味料、果汁、酸味料、香辛料、化学調味料等や、香料、着色料、保存料、日持ち向上剤、酸化防止剤などを挙げることができる。
例えば、増粘多糖類として、ローカストビーンガム、カラギナン、ペクチン、プルラン、カシアガム、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、サイリウムシードガム、ゼラチン、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、マクロホモプシスガム、寒天、ラムザンガム、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸塩)、カードラン、スクシノグリカン、ガティガム、微結晶セルロース、発酵セルロース、微小繊維状セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、水溶性ヘミセルロース、大豆多糖類、加工デンプン等の中から選ばれる1種または2種以上を併用することも可能である。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル(蒸留モノグリセライド、反応モノグリセライド、ジ・トリグリセライド、有機酸モノグリセライド、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等)及びショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、大豆レシチン、卵黄レシチン等を挙げることができる。
本発明の食品品質改良剤を構成する増粘安定剤と乳化剤は、直接、液状食品に混合、溶解してもよいが、増粘安定剤と乳化剤を予め混合した増粘安定剤製剤として使用することもできるし、或いは増粘安定剤、乳化剤並びにデキストリン及び糖類を予め混合した増粘安定剤製剤として使用することができる。
更には、液状食品に混合する際の分散性を高めるために増粘安定剤、乳化剤並びにデキストリン及び糖類から選択される少なくとも1種の原料を造粒した顆粒状組成物を作成し、液状食品に混合、溶解することが好ましい。
造粒の方法としては、食品の分野で一般的に行われている撹拌造粒、押出造粒、転動造粒、流動層造粒などの方法を用いて行うことができる。
造粒の方法としては、食品の分野で一般的に行われている撹拌造粒、押出造粒、転動造粒、流動層造粒などの方法を用いて行うことができる。
液状食品に混合する食品品質改良剤の添加量は、液状食品の種類や混合する油脂の量に応じて適時設定することが可能であるが、具体的には液状食品100重量部に対して0.5〜20重量部が好ましく、特に1〜10重量部が好ましい。
食品品質改良剤の使用方法は特に限定されるものではないが、液状食品に分散して混合、溶解する方法が例示できる。
食品品質改良剤の使用方法は特に限定されるものではないが、液状食品に分散して混合、溶解する方法が例示できる。
本発明の食品品質改良剤を使用して調製した液状食品は、加熱や加温をしなくても常温で油脂を添加後、短時間の弱い撹拌で油脂を含有する嚥下補助用の食品を作成することができる。ここで短時間の弱い撹拌とは、例えば、ボールに入れた液状食品に本発明の食品品質改良剤を加え、泡立て器を用い手で30秒間程度撹拌した後、油脂を加え、更に泡立て器を用い手で30秒間程度撹拌する方法等が例示される。
本発明の食品品質改良剤を使用して調製した液状食品に油脂を添加し混合することで、油脂の分離がなく、嚥下補助として優れた適性を有する高エネルギーの食品を得ることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定するものではない。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定するものではない。
実施例1
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グァーガム(太陽化学株式会社製)3g、モノステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)3gを混合して食品品質改良剤(本発明品1)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」または基準油脂分析試験法に準じて算出した。
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グァーガム(太陽化学株式会社製)3g、モノステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)3gを混合して食品品質改良剤(本発明品1)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」または基準油脂分析試験法に準じて算出した。
実施例2
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)15g、グァーガム酵素分解物(太陽化学株式会社製)15g、モノステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)3gを混合して食品品質改良剤(本発明品2)を調製した。
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)15g、グァーガム酵素分解物(太陽化学株式会社製)15g、モノステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)3gを混合して食品品質改良剤(本発明品2)を調製した。
比較例1
実施例1において、グァーガムをローカストビーンガム(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例1と同様にして、食品品質改良剤(比較品1)を得た。
実施例1において、グァーガムをローカストビーンガム(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例1と同様にして、食品品質改良剤(比較品1)を得た。
比較例2
実施例1において、グァーガムをκ−カラギナン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例1と同様にして、食品品質改良剤(比較品2)を得た。
実施例1において、グァーガムをκ−カラギナン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例1と同様にして、食品品質改良剤(比較品2)を得た。
比較例3
実施例1において、キサンタンガムを3g、グァーガムを17gに変更する以外は実施例1と同様にして、食品品質改良剤(比較品3)を得た。
実施例1において、キサンタンガムを3g、グァーガムを17gに変更する以外は実施例1と同様にして、食品品質改良剤(比較品3)を得た。
試験例1
本発明品1、2と比較品1及至3を味噌汁1kgに分散、90℃まで加熱した後、室温まで冷却した。ボールに味噌汁各210g計量し、なたね油 90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのなたね油の混合具合を目視観察した。また、本発明品1、2と比較品1及至3を使用して調製した味噌汁の摂食・嚥下適性を官能評価で行った。これらの評価結果を表1に示す。混合状態は、◎:20秒以内になたね油が混合される、○:30秒以内になたね油が混合される、△:なたね油の混合に30秒以上必要、×:なたね油の混合に60秒以上必要又は油滴が大きく混合できない、の4段階で評価した。摂食・嚥下適性は、口腔内でのまとまりを5段階(1:悪い、2:やや悪い、3:やや良い、4:良い、5:非常に良い)で評価した。また、口腔及び咽頭へのべたつき感を5段階(1:悪い(多い)、2:やや悪い(多い)、3:やや良い(少ない)、4:良い(少ない)、5:非常に良い(少ない))で評価した。総合評価としてまとまりとべたつき感を合計した点数が10点のものを◎、8〜9点のものを○、7点以下を×とした。
本発明品1、2と比較品1及至3を味噌汁1kgに分散、90℃まで加熱した後、室温まで冷却した。ボールに味噌汁各210g計量し、なたね油 90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのなたね油の混合具合を目視観察した。また、本発明品1、2と比較品1及至3を使用して調製した味噌汁の摂食・嚥下適性を官能評価で行った。これらの評価結果を表1に示す。混合状態は、◎:20秒以内になたね油が混合される、○:30秒以内になたね油が混合される、△:なたね油の混合に30秒以上必要、×:なたね油の混合に60秒以上必要又は油滴が大きく混合できない、の4段階で評価した。摂食・嚥下適性は、口腔内でのまとまりを5段階(1:悪い、2:やや悪い、3:やや良い、4:良い、5:非常に良い)で評価した。また、口腔及び咽頭へのべたつき感を5段階(1:悪い(多い)、2:やや悪い(多い)、3:やや良い(少ない)、4:良い(少ない)、5:非常に良い(少ない))で評価した。総合評価としてまとまりとべたつき感を合計した点数が10点のものを◎、8〜9点のものを○、7点以下を×とした。
表1に示すように本願発明の増粘安定剤と乳化剤を配合した食品品質改良剤を液状食品に使用すれば、簡便に油脂を混合することができ、嚥下補助に適した食品を調製することができる。
実施例3
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グァーガム(太陽化学株式会社製)3g、モノミリスチン酸ペンタグリセリン(太陽化学株式会社製)7gを混合して食品品質改良剤(本発明品3)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グァーガム(太陽化学株式会社製)3g、モノミリスチン酸ペンタグリセリン(太陽化学株式会社製)7gを混合して食品品質改良剤(本発明品3)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
実施例4
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをモノオレイン酸ペンタグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(本発明品4)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをモノオレイン酸ペンタグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(本発明品4)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
実施例5
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをジステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(本発明品5)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをジステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(本発明品5)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
実施例6
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンを酵素分解レシチン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(本発明品6)を得た。
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンを酵素分解レシチン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(本発明品6)を得た。
比較例4
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをモノ・ジステアリン酸ジグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(比較品4)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は1352であった。
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをモノ・ジステアリン酸ジグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(比較品4)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は1352であった。
比較例5
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをクエン酸モノステアリン酸グリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(比較品5)を得た。
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをクエン酸モノステアリン酸グリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(比較品5)を得た。
比較例6
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをパーム硬化油モノグリセリド(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(比較品6)を得た。
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをパーム硬化油モノグリセリド(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(比較品6)を得た。
比較例7
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをショ糖パルミチン酸エステル(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(比較品7)を得た。
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをショ糖パルミチン酸エステル(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、食品品質改良剤(比較品7)を得た。
試験例2
本発明品3及至6と比較品4及至7をにんじんペースト1kgに分散後、80℃まで加熱した後、室温まで冷却した。ボールににんじんペースト各150g計量し、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)150gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのMCTの混合具合を目視観察した。また、本発明品3及至6と比較品4及至7を使用したにんじんペーストの摂食・嚥下適性を官能評価で行った。これらの評価結果を表1に示す。混合状態は、◎:20秒以内にMCTが混合される、○:30秒以内にMCTが混合される、△:MCTの混合に30秒以上必要、×:MCTの混合に60秒以上必要又は油滴が大きく混合できない、の4段階で評価した。摂食・嚥下適性は、口腔内でのまとまりを5段階(1:悪い、2:やや悪い、3:やや良い、4:良い、5:非常に良い)で評価した。また、口腔及び咽頭へのべたつき感を5段階(1:悪い(多い)、2:やや悪い(多い)、3:やや良い(少ない)、4:良い(少ない)、5:非常に良い(少ない))で評価した。総合評価としてまとまりとべたつき感を合計した点数が10点のものを◎、8〜9点のものを○、7点以下を×とした。
本発明品3及至6と比較品4及至7をにんじんペースト1kgに分散後、80℃まで加熱した後、室温まで冷却した。ボールににんじんペースト各150g計量し、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)150gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのMCTの混合具合を目視観察した。また、本発明品3及至6と比較品4及至7を使用したにんじんペーストの摂食・嚥下適性を官能評価で行った。これらの評価結果を表1に示す。混合状態は、◎:20秒以内にMCTが混合される、○:30秒以内にMCTが混合される、△:MCTの混合に30秒以上必要、×:MCTの混合に60秒以上必要又は油滴が大きく混合できない、の4段階で評価した。摂食・嚥下適性は、口腔内でのまとまりを5段階(1:悪い、2:やや悪い、3:やや良い、4:良い、5:非常に良い)で評価した。また、口腔及び咽頭へのべたつき感を5段階(1:悪い(多い)、2:やや悪い(多い)、3:やや良い(少ない)、4:良い(少ない)、5:非常に良い(少ない))で評価した。総合評価としてまとまりとべたつき感を合計した点数が10点のものを◎、8〜9点のものを○、7点以下を×とした。
表2に示すように本願発明の増粘安定剤と乳化剤を配合した食品品質改良剤を液状食品に使用すれば、簡便に油脂を混合することができ、嚥下補助に適した食品を調製することができる。
実施例7
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グルコマンナン(太陽化学株式会社製)2g、モノステアリン酸ペンタグリセリンとデキストリンを等量混合し粉末化したポリグリセリン脂肪酸エステル製剤(太陽化学株式会社製)7gを混合して食品品質改良剤(本発明品7)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」または基準油脂分析試験法に準じて算出した。
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グルコマンナン(太陽化学株式会社製)2g、モノステアリン酸ペンタグリセリンとデキストリンを等量混合し粉末化したポリグリセリン脂肪酸エステル製剤(太陽化学株式会社製)7gを混合して食品品質改良剤(本発明品7)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」または基準油脂分析試験法に準じて算出した。
試験例3
本発明品7を流動食1kgに分散した後、流動食をボールに210g計量し、MCT 90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのMCTの混合具合を目視観察した。MCTは20秒以内に混合され、簡便に嚥下補助に適した食品を調製することができた。
本発明品7を流動食1kgに分散した後、流動食をボールに210g計量し、MCT 90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのMCTの混合具合を目視観察した。MCTは20秒以内に混合され、簡便に嚥下補助に適した食品を調製することができた。
実施例8
70℃の温湯80gにモノオレイン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)20gを撹拌溶解した。
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)100g、タマリンドシードガム(太陽化学株式会社製)80gとデキストリン200gを流動状態に調整し、70℃のモノオレイン酸デカグリセリン溶液100gを噴霧した。噴霧終了後得られた顆粒を流動乾燥し食品品質改良剤(本発明品8)396gを得た。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」または基準油脂分析試験法に準じて算出した。
70℃の温湯80gにモノオレイン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)20gを撹拌溶解した。
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)100g、タマリンドシードガム(太陽化学株式会社製)80gとデキストリン200gを流動状態に調整し、70℃のモノオレイン酸デカグリセリン溶液100gを噴霧した。噴霧終了後得られた顆粒を流動乾燥し食品品質改良剤(本発明品8)396gを得た。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」または基準油脂分析試験法に準じて算出した。
試験例4
本発明品8を60g計量し、流動食1kgに分散した後、ボールに210g計量し、MCT90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのMCTの混合具合を目視観察した。MCTは20秒以内に混合され、簡便に高エネルギーの嚥下補助用に適した食品を調製することができた。
本発明品8を60g計量し、流動食1kgに分散した後、ボールに210g計量し、MCT90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのMCTの混合具合を目視観察した。MCTは20秒以内に混合され、簡便に高エネルギーの嚥下補助用に適した食品を調製することができた。
試験例5
本発明品8を60g計量し、流動食1kgに分散した後、ボールに150g計量し、市販のクリーム(乳脂肪分47%)150gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのクリームの混合具合を目視観察した。クリームは20秒以内にホイップしながら混合され、簡便にクリームを含有した嚥下補助用に適した食品を調製することができた。
本発明品8を60g計量し、流動食1kgに分散した後、ボールに150g計量し、市販のクリーム(乳脂肪分47%)150gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのクリームの混合具合を目視観察した。クリームは20秒以内にホイップしながら混合され、簡便にクリームを含有した嚥下補助用に適した食品を調製することができた。
本発明の増粘組成物により、液状食品への油脂の混合を容易にし、嚥下補助として優れた適性を有する食品を提供することが可能となる。
Claims (6)
- 液状食品100重量部に対し、油脂30〜200重量部を混合できるよう液状食品100重量部に対し1〜10重量部添加することを特徴とする嚥下補助用の増粘用組成物の使用。
- キサンタンガム、並びにグァーガム、タラガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物からなる群より選択される少なくとも1種以上の増粘安定剤を含有する請求項1記載の増粘用組成物の使用。
- ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は酵素分解レシチンを含有する請求項1又は2記載の増粘用組成物の使用。
- 増粘安定剤及び乳化剤が造粒されている請求項3記載の増粘用組成物の使用。
- 請求項1〜4いずれかに記載の増粘用組成物の使用より、嚥下補助用の食品を製造する方法。
- 増粘安定剤及び/又は乳化剤を造粒する工程、該造粒物を液状食品に添加する工程、油脂を添加、混合する工程を有する、水系成分に対する油系成分の重量比が0.3〜3である嚥下補助用食品の製造方法。
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