JP2020184978A - 粉末油脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化安定性に優れ、再溶解時における油滴の凝集を抑制可能な粉末油脂を提供すること。【解決手段】油脂および糖カルボン酸を含有する粉末油脂。前記糖カルボン酸はオリゴ糖類である、前記粉末油脂。【選択図】なし

Description

本発明は、粉末油脂に関する。
粉末油脂は、製菓製パン、スープ類、ソース類、飲料、フライバッター、スナック惣菜類、水産練り製品、畜肉製品、ミックス粉などの素材として使用されている。
一般的に、粉末油脂は、油脂に乳タンパク質などの乳化剤や糖質などの賦形剤が被覆されたもので、乳タンパク質や賦形剤を含む水相と油相とを攪拌、均質化することにより水中油型乳化物とし、その後、乾燥粉末化して得ることができる。
また、従来、粉末油脂の一般的な製法としては、賦形剤に油脂を吸着させて粉末化する方法、常温で固体の油脂を粉砕して粉末化する方法、凍結乾燥法、噴霧乾燥法などが知られているが、噴霧乾燥法は粉末油脂に一般に求められる特性を満足するのに適した方法として使用されている。この噴霧乾燥法では、均質化した水中油型乳化物を噴霧乾燥機の入口に供給し、高温熱風を吹き込み、噴霧乾燥機の槽内に噴霧することによって乾燥し、粉末油脂としている。
また、粉末油脂の酸化を抑制するための技術として、例えば、各種の抗酸化剤を用いることが提案されている。具体的には、抗酸化剤に関する技術として、アスコルビン酸又はその塩、クエン酸又はその塩、リンゴ酸又はその塩等を用いた技術(特許文献1)、培養生成物の有機溶媒抽出成分からなる酸化防止剤を用いた技術(特許文献2)、トコフェロールを用いた技術(特許文献3)などが知られている。
特開平9−235584号公報 特開平6−287590号公報 特開平3−263499号公報
しかしながら、粉末油脂に特許文献1〜3のような抗酸化剤を配合した場合であっても、粉末油脂の酸化を十分に抑制することは難しく、さらに抗酸化剤に由来する異味も生じてしまうという問題がある。また、例えば高度不飽和脂肪酸を含む粉末油脂の場合、酸化安定性が十分でないため、加熱乾燥法における高温条件などによって、高度不飽和脂肪酸に起因する不快臭が発生する恐れもある。
さらに、粉末油脂は、水に添加すると元の水中油型乳化物となり、油滴が再分散した状態となるが、粉末油脂の酸化が進行すると再溶解時の油滴が凝集しやすいという問題もある。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、酸化安定性に優れ、再溶解時における油滴の凝集を抑制可能な粉末油脂を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明の粉末油脂は、油脂および糖カルボン酸を含有することを特徴としている。
本発明の粉末油脂によれば、酸化安定性に優れ、再溶解時における油滴の凝集を確実に抑制することができる。
実施例1、2、4、5の粉末油脂について、アクロレインの生成量を示した図である。 実施例3の粉末油脂について、再溶解時の油滴の凝集状態を示した顕微鏡写真である。 比較例1の粉末油脂について、再溶解時の油滴の凝集状態を示した顕微鏡写真である。 比較例2の粉末油脂について、再溶解時の油滴の凝集状態を示した顕微鏡写真である。 比較例3の粉末油脂について、再溶解時の油滴の凝集状態を示した顕微鏡写真である。
本発明の粉末油脂は、油脂および糖カルボン酸を含有する。
本発明の粉末油脂は、油脂を含む油脂組成物(油相)と、糖カルボン酸および粉末化基材などを含む水溶液(水相)とを攪拌、均一化することにより水中油型(O/W)乳化物とし、これを乾燥粉末化することによって得ることができる。
1.油脂組成物(油相)
油脂組成物(油相)中の油脂としては、液体、固体の動植物油脂、硬化した動植物油脂、動植物油脂のエステル交換油、分別した液体油又は固体脂等、食用に適するものであれば特に限定されない。具体的には、ナタネ油、コーン油、大豆油、綿実油、サフラワー油、パーム油、ヤシ油、米糠油、ゴマ油、カカオ脂、オリーブ油、パーム核油等の植物性油脂、魚油、豚脂、牛脂、鶏脂、乳脂等の動物性油脂、およびこれらの油脂の水素添加油またはエステル交換油、あるいはこれらの油脂を分別して得られる液体油、固体脂等が挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
また、本発明の粉末油脂では、健康の維持、増進や疾患の予防、改善等の効果が期待される高度不飽和脂肪酸を含有する油脂を用いることが好ましい。具体的には、高度不飽和脂肪酸としてα−リノレン酸を含有するシソ油、エゴマ油、アマニ油や、高度不飽和脂肪酸としてEPAやDHAを含有する魚油、海藻油、高度不飽和脂肪酸としてγ−リノレン酸を含有する月見草油、ボラージ油などの油脂を例示することができる。これらの油脂は非常に安定性が悪く、酸化されやすいという性質を有しているが、本発明の粉末油脂は酸化安定性に優れるため、これらの油脂を用いた場合であっても高度不飽和脂肪酸に起因する不快臭を抑制することができる。
さらに、油脂組成物は、呈味油を含んでもよい。呈味油は、呈味性を有する油脂や油溶性の呈味成分を用いるか、油脂に油溶性の呈味成分を添加することにより呈味性を有する油脂とすることができる。呈味性を有する油脂としては、食用油脂であれば特に限定されず、乳脂、ゴマ油、牛脂、豚脂、鶏油、ピーナツ油、アーモンド油、レモン油、ライム油、オレンジ油、オリーブ油、動植物油等に香味野菜の香気成分を付与した葱油、山椒油、ガーリック油、ジンジャー油、バターを加熱して焙煎臭を付与した焦がしバター油、動植物油脂の部分水素添加油等が挙げられる。また油溶性の呈味成分としては、バターフレーバー、ミルクフレーバー、クリームフレーバー、ナッツフレーバー、フルーツフレーバー、乳製品の酵素分解物等が挙げられる。油脂に呈味油を用いると、飲食品のコク味をさらに向上させることができる。
本発明の粉末油脂における油脂含量は、20〜80質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%がさらに好ましい。油脂含量がこの範囲であると、例えば、飲料の白濁感や飲食品のコク味を向上させることができるとともに、乳化安定性が向上し、オイルアップが起こりにくくなる。
2.水相
水相には、糖カルボン酸が配合される。糖カルボン酸とは、ヘミアセタール水酸基を有する2糖類以上の糖質の還元末端側のアルデヒド基が酸化されたものを言い、さらにこれらの塩の形態も含む。
また、糖カルボン酸は、単糖類またはオリゴ糖類のうちの1種または2種以上であってよいが、オリゴ糖類であることが好ましい。
単糖類としては、単糖アルドン酸、単糖ウロン酸、単糖アルダル酸、N−アセチルノイラミン酸、N−アセチルムラミン酸を例示することができる。
例えば、単糖アルドン酸としては、アロン酸、アルトロン酸、グルコン酸、マンノン酸、グロン酸、イドン酸、ガラクトン酸、タロン酸を例示することができる。単糖ウロン酸としては、アルロン酸、アルトルロン酸、グルクロン酸、マンヌロン酸、グルロン酸、イズロン酸、ガラクツロン酸、タルロン酸を例示することができる。単糖アルダル酸としては、アラル酸、アルトラル酸、グルカル酸、マンナル酸、イダル酸、ガラクタル酸を例示することができる。
オリゴ糖類としては、二糖アルドン酸、二糖ウロン酸、スクロースカルボン酸、トレハロースカルボン酸、三糖アルドン酸を例示することができ、中でも、二糖アルドン酸であることが好ましい。
例えば、二糖アルドン酸としては、ラクトビオン酸、マルトビオン酸、セロビオン酸を例示することができ、マルトビオン酸またはマルトビオン酸カルシウムであることがより好ましい。二糖ウロン酸としては、ヒアロビウロン酸、セロビオウロン酸を例示することができる。三糖アルドン酸としては、マルトトリオン酸、パノン酸、イソマルトトリオン酸を例示することができる。
上述した以外の糖カルボン酸としては、例えば、ラクトビオン酸カルシウム、ラクトビオン酸ナトリウム、ラクトビオン酸カリウム、ラクトビオン酸鉄、ラクトビオン酸銅、ラクトビオン酸マグネシウム、セロビオン酸カルシウム、セロビオン酸ナトリウム、セロビオン酸カリウム、セロビオン酸鉄、セロビオン酸銅、セロビオン酸マグネシウム、セロトリオン酸、セロトリオン酸カルシウム、セロトリオン酸ナトリウム、セロトリオン酸カリウム、セロトリオン酸鉄、セロトリオン酸銅、セロトリオン酸マグネシウム、セロテトラオン酸、セロテトラオン酸カルシウム、セロテトラオン酸ナトリウム、セロテトラオン酸カリウム、セロテトラオン酸鉄、セロテトラオン酸銅、セロテトラオン酸マグネシウム、メリビオン酸、メリビオン酸カルシウム、メリビオン酸ナトリウム、メリビオン酸カリウム、メリビオン酸鉄、メリビオン酸銅、メリビオン酸マグネシウム、ニゲロビオン酸、ニゲロビオン酸カルシウム、ニゲロビオン酸ナトリウム、ニゲロビオン酸カリウム、ニゲロビオン酸鉄、ニゲロビオン酸銅、ニゲロビオン酸マグネシウム、コージビオン酸、コージビオン酸カルシウム、コージビオン酸ナトリウム、コージビオン酸カリウム、コージビオン酸鉄、コージビオン酸銅、コージビオン酸マグネシウム、マルトビオン酸ナトリウム、マルトビオン酸カリウム、マルトビオン酸鉄、マルトビオン酸銅、マルトビオン酸マグネシウム、イソマルトビオン酸、イソマルトビオン酸カルシウム、イソマルトビオン酸ナトリウム、イソマルトビオン酸カリウム、イソマルトビオン酸鉄、イソマルトビオン酸銅、イソマルトビオン酸マグネシウム、マルトトリオン酸カルシウム、マルトトリオン酸ナトリウム、マルトトリオン酸カリウム、マルトトリオン酸鉄、マルトトリオン酸銅、マルトトリオン酸マグネシウム、イソマルトトリオン酸カルシウム、イソマルトトリオン酸ナトリウム、イソマルトトリオン酸カリウム、イソマルトトリオン酸鉄、イソマルトトリオン酸銅、イソマルトトリオン酸マグネシウム、マルトテトラオン酸、マルトテトラオン酸カルシウム、マルトテトラオン酸ナトリウム、マルトテトラオン酸カリウム、マルトテトラオン酸鉄、マルトテトラオン酸銅、マルトテトラオン酸マグネシウム、マルトヘキサオン酸、マルトヘキサオン酸カルシウム、マルトヘキサオン酸ナトリウム、マルトヘキサオン酸カリウム、マルトヘキサオン酸鉄、マルトヘキサオン酸銅、マルトヘキサオン酸マグネシウム、パノース酸化物、パノース酸化カルシウム塩、パノース酸化ナトリウム塩、パノース酸化カリウム塩、パノース酸化鉄塩、パノース酸化銅塩、パノース酸化マグネシウム塩、マルトオリゴ糖酸化物、マルトオリゴ糖酸化カルシウム塩、マルトオリゴ糖酸化ナトリウム塩、マルトオリゴ糖酸化カリウム塩、マルトオリゴ糖酸化鉄塩、マルトオリゴ糖酸化銅塩、マルトオリゴ糖酸化マグネシウム塩、水飴酸化物、水飴酸化カルシウム塩、水飴酸化ナトリウム塩、水飴酸化カリウム塩、水飴酸化鉄塩、水飴酸化銅塩、水飴酸化マグネシウム塩、粉飴酸化物、粉飴酸化カルシウム塩、粉飴酸化ナトリウム塩、粉飴酸化カリウム塩、粉飴酸化鉄塩、粉飴酸化銅塩、粉飴酸化マグネシウム塩、デキストリン酸化物、デキストリン酸化カルシウム塩、デキストリン酸化ナトリウム塩、デキストリン酸化カリウム塩、デキストリン酸化鉄塩、デキストリン酸化銅塩、デキストリン酸化マグネシウム塩等を例示することができる。
本発明の粉末油脂では、油脂に対する糖カルボン酸の割合の下限は、酸化安定性を高め、再溶解時における油滴の凝集を抑制する観点から、1%以上が好ましく、2%以上がより好ましく、3%以上がさらに好ましく、5%以上が特に好ましく、10%以上が殊更好ましく、15%以上が特に殊更好ましく、20%以上が最も好ましい。油脂に対する糖カルボン酸の割合の上限は、55%以下が好ましく、50%以下がより好ましく、45%以下がさらに好ましく、40%以下が特に好ましい。
本発明の粉末油脂は、本発明の効果を損なわない範囲内において、油脂、糖カルボン酸以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、糖カルボン酸以外の糖質、乳化剤、抗酸化剤、着色料、フレーバー等を例示することができる。
糖カルボン酸以外の糖質としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等の単糖類、ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース等の二糖類、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖(4’−ガラクトシルラクトース)、キシロオリゴ糖、ビートオリゴ糖(ラフィノース)、大豆オリゴ糖(ラフィノース、スタキオース)、乳果オリゴ糖(ラクトスクロース)等のオリゴ糖類、デキストリン、難消化性デキストリン、イソマルトデキストリン(分岐マルトデキストリン)、シクロデキストリン、高分子デキストリン等のデキストリン類、ガラクトマンナン、グルコマンナン、コンニャクマンナン等のマンナン類、イヌリン、イヌリン分解物、アガベイヌリン等のイヌリン類、ペクチン、プルラン、グアーガム、グアーガム分解物、キサンタンガム、アラビアガム、ガティガム、ネイティブジェランガム、脱アシル化ジェランガム、ローカストビーンガム、タラガム、カードラン、カラギーナン、カラヤガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、フェヌグリークガム、サイリウムシードガム、スクシノグリカン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、大豆多糖類、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、寒天、フコイダン、ポルフィラン、ラミナラン等の増粘多糖類、澱粉、レジスタントスターチ、イソマルツロース、ポリデキストロース、難消化性グルカン、アラビノガラクタン等のその他多糖類、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、還元イソマルツロース、マンニトール等の糖アルコール等を例示することができる。
糖質としてデキストリンを使用する場合、DEが高いものが好ましい。DEが高いデキストリンを使用すると、酸化安定性が向上し、再溶解時の油滴のメディアン径の増大を抑制できる。
デキストリンのDE(Dextrose Equivalent)とは、デキストリンの構成単位であるグルコース残基の鎖長の指標となるものであり、デキストリン中の還元糖の含有量(%)を示す値である。値が大きいほどデキストリンの鎖長は短くなる。DE値はウィルシュテッターシューデル法により測定することができる。
糖質の含有量は、乳化性を十分に高める観点から、30質量%以上が好ましく、35質量%以上がより好ましく、40質量%以上がさらに好ましい。該糖質の含量の上限は、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下がさらに好ましい。
本発明の粉末油脂では、糖質全体に占める糖カルボン酸の割合の下限は、酸化安定性を高め、再溶解時における油滴の凝集を抑制する観点から、3%以上が好ましく、5%以上がより好ましく、10%以上がさらに好ましく、15%以上が特に好ましく、20%以上が殊更好ましい。糖質全体に占める糖カルボン酸の割合の上限は、乳化性を十分に高める観点から、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、60%以下がさらに好ましく、50%以下が特に好ましい。
乳化剤としては、加工澱粉、タンパク質、レシチン、サポニン、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム等を例示することができる。乳化剤の含有量の下限は、水中油型乳化物の乳化性を十分に高める観点から、油脂に対して、0.2%以上が好ましく、1.0%以上がより好ましく、2.0%以上がさらに好ましい。乳化剤の含有量の上限は、風味への影響や、粉末油脂の溶解性の観点から、油脂に対して、40%以下が好ましく、35%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましい。
加工澱粉としては、カルボキシメチルデンプンや、エステル化処理したリン酸デンプン、オクテニルコハク酸デンプン、酢酸デンプン、エーテル化処理したヒドロキシプロピルデンプン、湿熱処理デンプン、酸処理デンプン、架橋処理デンプン、α化処理デンプン等を例示することができ、これらのうち、良好な乳化性を有するオクテニルコハク酸澱粉が特に好ましい。
タンパク質としては、酸カゼイン、レンネットカゼイン、カゼインナトリウム、カゼインカリウム、ホエータンパク、それらの酵素分解物である乳ペプチド、ミルクプロテインコンセントレート、トータルミルクプロテイン等の乳タンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質、全脂粉乳、脱脂粉乳、ホエーパウダー、バターミルクパウダー、小麦粉、ゼラチン等を例示することができる。タンパク質の含有量の下限は、1.0質量%以上が好ましく、2.0質量%以上がより好ましく、2.5質量%以上がさらに好ましい。タンパク質の含有量の上限は、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましく、6質量%以下が特に好ましい。
抗酸化剤としては、L-アスコルビン酸、L-アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコトリエノール、リグナン、ユビキノン類、キサンチン類、オリザノール、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、茶抽出物等を例示することができる。これらのうち、L-アスコルビン酸誘導体が好ましく、その中でも特にL-アスコルビン酸パルミチン酸エステルが好ましい。抗酸化剤の含有量の下限は、酸化安定性を高める観点から、0.02質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.10質量%以上がさらに好ましい。抗酸化剤の含有量の上限は、風味への影響の観点から、1質量%以下が好ましく、0.50質量%以下がより好ましく、0.30質量%以下がさらに好ましい。
本発明の粉末油脂は、糖カルボン酸を含有するため、酸化安定性に優れている。このため、抗酸化剤の使用量を低減でき、抗酸化剤に由来する異味を抑制することができる。また、本発明の粉末油脂は、再溶解時における油滴の凝集を抑制することができるため、各種の用途に好適に使用することができる。
本発明の粉末油脂は、製菓製パン、スープ類、ソース類、飲料、フライバッター、スナック惣菜類、水産練り製品、畜肉製品、ミックス粉、経腸栄養剤、ゼリー、ヨーグルトなどの飲食品に配合して用いることができる。
3.粉末油脂の調製
以下に、本発明の粉末油脂の製造方法の一例について説明する。 本発明の粉末油脂は、油脂および糖カルボン酸を含む水中油型乳化物を調製し、その後乾燥粉末化して得ることができる。
水中油型乳化物を乾燥粉末化する方法としては、一般的に知られている噴霧乾燥法、真空凍結乾燥法、真空乾燥法などを用いることができる。これらの中でも、噴霧乾燥法によって得られる噴霧乾燥型粉末油脂が好ましい。
水中油型乳化物は、糖カルボン酸および加工澱粉を含む水相と、上記のような油脂を含む油相を混合して調製することができる。例えば、次の乳化工程および均質化工程によって調製することができる。
乳化工程では、各原材料を乳化機の撹拌槽に投入して撹拌混合する。水とその他の原材料の配合比は、特に限定されないが、例えば、油脂、糖カルボン酸、加工澱粉、およびその他の原材料を含む水以外の原材料の合計量100質量部に対して水50〜200質量部の範囲内にすることができる。各原材料の配合手順は、特に限定されないが、例えば、糖カルボン酸、加工澱粉などの水溶性成分を水に室温で分散後、加熱下に攪拌し、あるいは当該水溶性成分を加熱した水に分散、攪拌して完全に溶解させた後、撹拌槽に設置されたホモミキサーなどの攪拌装置で攪拌しながら、加熱溶解させた油相成分を滴下して乳化することができる。
均質化工程では、乳化工程において得られた乳化液を圧力式ホモジナイザーに供給することによって油滴サイズが微細化される。例えば、市販の圧力式ホモジナイザーを用いて、10〜250kgf/cmの程度の圧力をかけて均質化し、油滴サイズを微細化することができる。なお、乾燥粉末化前において加熱殺菌工程を設けてもよい。
次に、噴霧乾燥法によって乾燥粉末化する場合には、均質化した乳化液を高圧ポンプで噴霧乾燥機の入口に供給し、高温熱風を吹き込み、噴霧乾燥機の槽内に上方から噴霧する。噴霧乾燥された粉末は槽内底部に堆積される。噴霧乾燥機としては、例えば、ロータリーアトマイザー方式やノズル方式で噴霧するスプレードライヤーを用いることができる。噴霧乾燥された粉末を噴霧乾燥機の槽内から取り出した後、振動流動槽などにより搬送しながら冷風で冷却することによって、水分1.5質量%の粉末油脂を製造することができる。
このような本発明の粉末油脂は水中油型乳化物を乾燥したものであり、水に添加すると元の水中油型乳化物となり、油滴が再分散した状態となる。再溶解時の油滴のメディアン径は、例えば0.1〜2.5μmであり、0.3〜2.0μmが好ましく、0.5〜1.2μmがより好ましい。
本発明の粉末油脂は、以上の実施形態に何ら限定されるものではない。
以下に、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)粉末油脂の作製
油相の油脂には、高度不飽和脂肪酸としてα−リノレン酸を含有するエゴマ油を使用した。
水相には、以下の材料を表1に記載の割合で使用した。
・イングレディオン・ジャパン株式会社製 加工澱粉(ピュリティガムBE)
・理研ビタミン株式会社製 ドライEミックスCP−13(L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル含有親水性製剤)
・松谷化学工業株式会社製 パインデックス#2(デキストリンDE11)
・松谷化学工業株式会社製 パインデックス#1(デキストリンDE8)
・昭和産業株式会社製 バイアンデックスBH(分岐デキストリン)
・サンエイ糖化株式会社製 サワーオリゴC(マルトビオン酸カルシウム60%含有)
・サンエイ糖化株式会社製 サワーオリゴ(マルトビオン酸40%含有)
・富士フイルム和光純薬株式会社製 ラクトビオン酸
・扶桑化学工業株式会社製 グルコン酸
<粉末油脂の作製>
表2に記載の割合で水相と油相を混合して乳化後、圧力式ホモジナイザーを用いて150kgf/cmの圧力で均質化し、乳化液として水中油型乳化物を得た。得られた乳化液を、ノズル式スプレードライヤーを用いて25ml/minの流量で噴霧乾燥し、水分が約1質量%の粉末油脂を得た(噴霧乾燥条件:入口温度210℃)。
(2)評価方法
(再溶解時の油滴凝集性)
粉末油脂を濃度が0.1g/mlとなるように湯(60℃)に入れ、1分間撹拌した後の油滴径(メディアン径)を、レーザー回折式粒子径分布測定装置(商品名「SALD−2300」、株式会社島津製作所製)によって測定した。製造直後と、40℃、18日保管後の2点について行い、製造直後再溶解時のメディアン径に対する40℃、18日保管後再溶解時のメディアン径(40℃18日保管後再溶解時のメディアン径/製造直後再溶解時のメディアン径)の値を算出した。この値が低いほど、粉末油脂の製造から18日間保管した後であっても、粉末油脂の溶解性や乳化性が製造直後から変化していないことを示し、粉末油脂の溶解性や乳化性が安定していることを意味する。
(酸化安定性)
ランシマット(製品名「743rancimat」、Metrohm社)にて粉末油脂の安定性を評価した。粉末油脂1gをガラス管に入れて110℃の温度で加熱し、導電率が100μS/cmに達した時間を安定性の指標として評価した。
(香気成分)
実施例1、2、4、5の粉末油脂について、酸化劣化に伴い発生するアルデヒドの一つであるアクロレインを固相マイクロ抽出(SPME)GC−MSによって下記条件で測定した。製造後40℃、18日保管後の粉末油脂を20mLバイアル瓶に1g入れ、シリコンセプタムおよびアルミニウム製のキャップを用いて密封した。60℃で10分加熱後、5分間SPMEファイバーへ香気成分を吸着させ、既知の手法を用いて測定を行い、ターゲットとなる成分のピーク面積の比較を行った(図1)。
使用機器:Agilent 7890A/5975C GC/MSD (Agilent Technologies)
SPMEファイバー:50/30 DVB/Carboxen/PDMS(SUPELCO)
カラム:DB−WAX UI (Agilent Technologies)
測定条件:スプリットレス 注入口温度250℃ オーブン条件40℃30秒保持後、250℃まで10℃/minで昇温後、30分保持
検出器:イオントラップ型、測定スキャンモード
(風味)
パネル20名により、40℃、18日間保管後の粉末油脂を口に含み、高度不飽和脂肪酸に起因する不快臭を評価した。
同様の保管条件下で劣化させたエゴマ油を口に含んだ時と比べて「不快臭が抑えられている」と回答した人数によって、下記の基準で評価した。
◎:パネル20名中、15名以上が「不快臭が抑えられている」と回答した。
○:パネル20名中、10〜14名が「不快臭が抑えられている」と回答した。
△:パネル20名中、 8〜9名が「不快臭が抑えられている」と回答した。
×:パネル20名中、 7名以下が「不快臭が抑えられている」と回答した。
なお、上記風味を評価した評価パネルは、20組の異なる風味の粉末油脂を用意して、1対2点試験法(duo−trio test 2種類の試料に対して、3個の試料を提示するが、どちらか一方の試料を標準試料として提示し、標準試料と同じものを選択する手法)を行い、正解率70%以上の人を選抜した。評価を実施するにあたりパネル全体で討議し、各評価項目の特性に対してすり合わせを行って、各パネルが共通認識を持つようにした。また、官能評価におけるパネルの偏りを排除し、評価の精度を高めるために、サンプルの試験区番号や内容はパネルに知らせず、ランダムに提示した。
(総合評価)
表1に示したように、
<1>40℃、18日保管後再溶解時のメディアン径/製造直後再溶解時のメディアン径
<2>100μS/cm(包括オイルの保存安定性の指標と定義)
<3>40℃、18日保管後の粉末油脂の風味
についての評価結果をスコアとして数値化し、スコア合計値に基づいて総合評価した。
(3)結果
結果を表2、図1〜図5に示す。
図1に示したように、糖カルボン酸の含有量が異なる実施例1、2、4、5の粉末油脂を比較すると、実施例4が最もアクロレインの生成量が少なく、好ましいことが確認された。
表2に示したように、水相に糖カルボン酸を含む実施例1〜8の粉末油脂は、製造直後再溶解時のメディアン径に対する40℃、18日保管後再溶解時のメディアン径(40℃18日保管後再溶解時のメディアン径/製造直後再溶解時のメディアン径)の値が小さく、再溶解時の油滴の凝集を抑制できることが確認された(図2)。また、実施例1〜8の粉末油脂は、酸化安定性(100μS/cm)が高く、高度不飽和脂肪酸に起因する不快臭も抑制できることが確認された。
一方、水相に糖カルボン酸を含まない比較例1〜3の粉末油脂は、40℃、18日保管後のメディアン径(μm)が実施例1〜8と比較して大きく(図3〜図5)、再溶解時の油滴の凝集を抑制することが難しいことが確認された。また、比較例1〜3の粉末油脂は、酸化安定性(100μS/cm)が十分でなく、高度不飽和脂肪酸に起因する不快臭を抑制することが難しいことが確認された。

Claims (5)

  1. 油脂および糖カルボン酸を含有する粉末油脂。
  2. 前記糖カルボン酸はオリゴ糖類である、請求項1に記載の粉末油脂。
  3. 前記オリゴ糖類は二糖アルドン酸である、請求項2に記載の粉末油脂。
  4. 油脂に対する糖カルボン酸の割合が2〜50%である、請求項1から3のいずれかに記載の粉末油脂。
  5. 糖質全体に占める糖カルボン酸の割合が5〜60%である、請求項1から4のいずれかに記載の粉末油脂。
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