JPH0748590A - 乳化液中の油脂の酸化防止方法 - Google Patents

乳化液中の油脂の酸化防止方法

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JPH0748590A
JPH0748590A JP5105177A JP10517793A JPH0748590A JP H0748590 A JPH0748590 A JP H0748590A JP 5105177 A JP5105177 A JP 5105177A JP 10517793 A JP10517793 A JP 10517793A JP H0748590 A JPH0748590 A JP H0748590A
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Yasutake Saitou
康毅 斎藤
Kiyomi Numata
清美 沼田
Mitsuhiko Nishiki
滿彦 西木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乳化液中の油脂成分の酸化を防止する方法。 【構成】 クレブシェラ属に属するクレブシェラ・ニュ
ーモニアまたはテリゲナが生産する多糖類であるBS−
1物質、叉はBS−3物質を乳化液中に、0.05〜5
重量%添加する。 【効果】 BS−1物質またはBS−3物質を油脂の乳
化系に添加することにより、乳化液中の油脂の酸化は効
果的に防止され、かつ、増粘安定性および耐熱性に優れ
た乳化系を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレブシェラ(Klebsi
ella)属に属する微生物を培養して得られる多糖類のB
S−1物質およびBS−3物質を油脂乳化液に添加する
乳化液中の油脂の酸化防止方法に関する。利用分野とし
ては、油脂を乳化して用いる分野に広く適用でき、例え
ば食品、化粧品、医薬、農薬、塗料などの工業製品があ
る。
【0002】
【従来の技術】食品中の油脂は自動酸化され、酸敗臭や
異味を発生する。ペントースやヘキソース、還元二糖類
と云った糖類はリノール酸やリノール酸メチルなどの水
中油型エマルジョンの強力なプロオキシダントであるこ
とが報告されている。また、還元糖は水中油型乳化系に
おいて遷移金属イオンを還元し、この還元された金属イ
オンが油脂の酸化を促進するとされている。逆に、糖ア
ルコールにサフラワーオイルの酸化防止効果があること
が知られているが、食品や化粧品の乳化安定剤としてよ
く使用される多糖類に関してはあまり知られていない。
僅かに、トコフェロールを含有する大豆油をβーデキス
トリンを用いて水中油型のエマルジョンとし、これに安
定剤として添加したキサンタンガムが抗酸化性を示した
という Shimada 等の報告があるのみである(J.Agric.F
ood Chem. 1992,40,945-948)。しかし、キサンタンガ
ムは高温に曝されると粘度がが低下するため、解乳化が
起こり、油脂と水の分離が避けられない。また、食品や
化粧品の乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、
蔗糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エス
テル、モノグリセリド誘導体、レシチンあるいはサポニ
ンといったものが用いられているが、これらのうち抗酸
化性が知られているのはレシチンのみである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、これま
で耐熱乳化性と抗酸化性を併せ持つ優れた物質がないた
め、乳化液中の油脂の酸化防止法としては、乳化剤とし
て上記のような物質を用い、これに安定剤として各種天
然および合成高分子やタンパク質等を添加し、さらに酸
化防止剤としてアスコルビン酸やトコフェロール、ポリ
リン酸等の天然物や合成物を併用する方法がとられてき
た。本発明者等は、上述のような現状に鑑み、新しい乳
化系の油脂の酸化防止方法を提供することを課題とし、
鋭意研究した結果、クレブシェラ属に属する微生物を培
養して得られるある種の多糖類が乳化系において優れた
抗酸化性を有し、併せて乳化安定作用を有することを見
いだした結果、本発明に到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の構成上の特徴
は、クレブシェラ属に属するクレブシェラ・ニューモニ
ア(Klebsiella pneumoniae)KPS5002(微工研
条寄第625号)が産生するBS−1物質またはクレブ
シェラ・テリゲナ(Klebsiella terrigena)JCM16
87が産生するBS−3物質を油脂乳化液に添加する乳
化液中の油脂の酸化防止方法である。クレブシェラ属の
微生物が産生するBS−1物質およびBS−3物質はい
ずれも本発明者等により開発された物質であり、BS−
1物質については、特公平2ー19121号公報に開示
されており、BS−3物質については平成5年3月18
日に特許出願されている。
【0005】以下本発明を詳しく説明する。本発明で用
いるBS−1物質およびBS−3物質は、それぞれクレ
ブシェラ・ニューモニア(Klebsiella pneumoniae)K
PS5002(微工研条寄第625号)またはクレブシ
ェラ・テリゲナ(Klebsiella terrigena)JCM168
7(ATCC33257)を培養して得ることができ
る。BS−1物質の製造方法は、前記特公平2ー191
21号公報に記載されている。またBS−3物質は、B
S−1物質の製造方法に準じて製造することができる。
BS−3の製造方法は製造方法は前記特許出願に記載さ
れている。
【0006】即ち、BS−1物質およびBS−3物質
は、それぞれ上記の菌株を、炭素源、窒素源およびその
他の成育に必要な栄養成分を含む固体培地もしくは液体
培地中で、振盪培養や通気攪拌培養のような好気的培養
を行うことにより生産される。培地に用いる炭素源とし
ては、ラクトース、シュークロース、マルトース、ガラ
クトース、グルコース、フラクトース等の糖類およびグ
リセロール等が例示し得るが、なかでもラクトースが好
ましい。これら糖類の培地中における濃度は使用菌株が
成育し得る程度あれば特に限定されないが、通常1〜10%
(w/v)、好ましくは3〜7%(w/v)である。また、窒素
源としては、ポリペプトン、酵母エキス、肉エキス、ト
リプチケースペプトンのような有機物、または硝酸塩、
アンモニウム塩のような無機物を例示し得るが、BS−
1またはBS−3物質の生産性の観点からは有機態の窒
素源が好ましい。更に、培地には必要に応じて、リン酸
一カリウムやリン酸二カリウムのようなリン酸塩、鉄、
銅、マグネシウム、マンガン、モリブデン、亜鉛、ホウ
素等の微量金属類およびビオチン、チアミン、ビタミン
B12等のビタミン類および核酸類等を添加してもよい。
【0007】上記培地中での培養温度は、使用菌の増殖
至適温度範囲である20〜37℃、好ましくは25〜32℃であ
る。培養に際しての培地のpHは特に限定されないが、3
〜11、好ましくは中性付近である。上述のような培養条
件下に培養すると、経時的に培地の粘度が上昇し、BS
−1またはBS−3物質が培地中に生産、蓄積されてく
ることがわかる。培養時間は、培地の粘度が最大に達す
るまで行えば良いが、実際上は生産効率の点から通常3
〜7日間培養する。培養終了後、培地中のBS−1また
はBS−3物質を常法に従って分離・採取する。この分
離・採取は、例えば液体培地を用いた場合には、培養終
了後培養液を水で希釈し、遠心分離などにより菌体等の
不純物を除去し、次いで除菌した培養液にメタノール、
エタノール、イソプロパノール、アセトンのような有機
溶媒またはセチルトリメチルアンモニウム塩のような第
4級アンモニウム塩またはブチルアマイドのような酸ア
マイドを加えるとBS−1またはBS−3物質が沈殿し
てくる。この沈殿を洗浄した後、乾燥させることによ
り、BS−1またはBS−3物質が得られる。
【0008】このようにして得られるBS−1物質およ
びBS−3物質は下記の性質を有する。BS−1物質 a. 外観:白色粉末。 b. 溶解性:水に易溶、メタノール、酢酸エチル、クロ
ロホルム、ベンゼンに難溶、鉱酸により加水分解。 c. 粘度: 2000〜3000センチポイズ(1%水溶液、温度
30℃、ずり速度3.83sec- 1)。 d. 主要構成糖成分:ガラクトース50〜70%、マンノー
ス0.5〜3% グルコース1〜5%、グルクロン酸25〜37%。 e. 呈色反応:フェノール硫酸反応 陽性、カルバゾー
ル硫酸反応 陽性、モーリッシュ反応 陽性、ニンヒド
リン反応 陽性。 f. 分子量: 10万〜1000万 g. 元素分析値: C 5.0〜40.0%、H 2.0〜6.0%、N
0〜1.0% h. 赤外線吸光スペクトル(KBr錠剤法、日立260-50型
で測定)(cm-1):3400、2920、1620、1420、1300、
1140、1080、800。
【0009】BS−3物質 a. 外観:白色ないし淡褐色粉末。 b. 溶解性:水に易溶、メタノール、酢酸エチル、クロ
ロホルム、ベンゼンに難溶、鉱酸により加水分解。 c. 粘度: 1〜8000センチポイズ(0.8%水溶液、温度3
0℃、ずり速度1.96sec-1)。 d. 主要構成糖成分:ラムノース10.6〜25.7%、ガラク
トース16.8〜31.0%、グルコース25.8〜36.6%、グルクロ
ン酸19.8〜29.7%。 e. 呈色反応:フェノール硫酸反応 陽性、カルバゾー
ル硫酸反応 陽性、モーリッシュ反応 陽性、ニンヒド
リン反応 陽性。 f. 分子量: 千〜1000万 g. 元素分析値: C 30.0〜40.0%、H 4.0〜6.0%、N
0.0〜1.0% h. 赤外線吸光スペクトル(KBr錠剤法、日立260-50型
で測定)(cm-1):3400、2930、1610、1410、1310、
1160、1070、1040、930、890、790、600。
【0010】このようなBS−1物質およびBS−3物
質は、必要に応じさらに精製処理して精製BS−1物質
および精製BS−3物質とすることができる。精製処理
は、上記BS−1物質またはBS−3物質を水に再溶解
させ、これにメタノール、エタノール、イソプロパノー
ルやアセトンのような有機溶媒、セチルトリメチルアン
モニウム塩のような第4級アンモニウム塩またはブチル
アマイドのような酸アマイドを用いて再析出させる操作
を繰り返し行うことにより、更に必要に応じて透析処理
もしくはクロマトグラフィー処理して精製する。このよ
うに精製処理することにより低分子量部分が分離された
精製BS−1物質および精製BS−3物質が得られる。
精製物質BS−1物質および精製BS−3物質は下記性
質を有する。
【0011】精製BS−1物質 a. 外観: 無臭の白色粉末。 b. 溶解性: 水に易溶、メタノール、酢酸エチル、ク
ロロホルム、ベンゼンに難溶、鉱酸により加水分解。 c. 粘度: 2400〜2600センチポイズ(1%水溶液、温
度30℃、ずり速度3.83sec-1)。 d. 主要構成糖成分: ガラクトース60〜65%、グルコ
ース2〜3%、グルクロン酸30〜35%。 e. 呈色反応:フェノール硫酸反応 陽性、カルバゾー
ル硫酸反応 陽性、モーリッシュ反応 陽性、ニンヒド
リン反応 陰性。 f. 分子量: 200万〜1000万。 g. 元素分析値: C 37.5〜39%、H 5.5〜6%、N 0.0
〜0.2% h. 赤外線吸光スペクトル(KBr錠剤法、日立260-50型
で測定)(cm-1):3400、2920、1620、1400、1360、
1280、1220, 1140、1060、920、860、800、760。
【0012】精製BS−3物質 a. 外観: 無臭の白色粉末。 b. 溶解性: 水に易溶、メタノール、酢酸エチル、ク
ロロホルム、ベンゼンに難溶、鉱酸により加水分解。 c. 粘度: 1〜10000センチポイズ(0.8%水溶液、温
度30℃、ずり速度1.96sec-1)。 d. 主要構成糖成分: ラムノース10.6〜25.7%、ガラ
クトース16.8〜31.0%、グルコース25.8〜36.6%、グルク
ロン酸19.8〜29.7%。 e. 呈色反応:フェノール硫酸反応 陽性、カルバゾー
ル硫酸反応 陽性、モーリッシュ反応 陽性、ニンヒド
リン反応 陰性。 f. 分子量: 1万〜1000万。 g. 元素分析値: C 31.0〜40.0%、H 4.5〜6.0%、N
0.0〜1.0% h. 赤外線吸光スペクトル(KBr錠剤法、日立260-50型
で測定)(cm-1):3400、2930、2120、1610、1410、
1310、1250、1160、1070、1040、930、890、840、790、
600。
【0013】本発明は、上記の性質を有するBS−1物
質またはBS−3物質、好ましくはそれぞれの低分子量
部分を除いた精製BS−1物質またはBS−3物質を、
乳化液全量に対し、0.05〜5重量%、好ましくは
0.1〜3重量%添加してホモジナイズすることにより
作成した、水:油脂=10:90〜90:10の乳化液
は、乳化液中の油脂の酸化が効果的に防止され、かつ、
増粘安定性および耐熱性乳化安定性に優れた乳化液とな
る。本発明方法を適用する乳化液の作成は、上記範囲内
で所望の比率の水と油に、BS−1物質またはBS−3
物質を粉体のまままたは水溶液として添加し、通常の各
種ミキサーやホモジナイザーを用いて乳化する。
【0014】以下、実施例をあげて本発明を具体的に説
明する。なお、実施例で用いたBS−1物質およびBS
−3物質は、下記の方法により製造したものである。。 (BS−3物質の製造)クレブシエラ・テリゲナ(Kl
ebsiella terrigena)JCM1687を、ラクトース3wt%、ト
リプチケースペプトン0.35wt%、リン酸一カリウム0.6wt
%、硫酸マグネシウム0.07wt%および寒天1.4wt%から成る
斜面培地において増殖させたものを白金耳でかき取り、
上記培地において寒天を除いた液体培地10mlに接種し、
28℃で1日間振盪培養で前培養を行った。次いで、上記
前培養に用いたと同様な組成の液体培地を120℃15分間
加熱滅菌したもの100mlに上記全培養したもの全量を無
菌的に接種して、28℃で1日間振盪培養(180rpm)を行
った。培養の進行に伴い培養液は粘稠となり、BS−3
物質の生産、蓄積が認められた。得られた培養液を1800
0rpmで15分間遠心分離を行って菌体を除去した後、2倍
量のエタノールを加えて淡褐色個体(BS−3物質)を
析出させた。この淡褐色固体(BS−3物質)を遠心分
離により採取し、エタノールによる洗浄を繰り返し行っ
た後、蒸留水に再溶解させ凍結乾燥して乾燥物0.95gを
得た。 (BS−1物質の製造)上記BS−3の製造における、
クレブシェラ・テリゲナ菌に代えて、クレブシェラ・ニ
ューモニア菌を用いて、BS−3物質の製造と同様にし
てBS−1物質を得た。
【0015】
【実施例1】油脂に対する抗酸化性の経時変化を調べる
ために、大豆油と水(20:80)の混合物に、BS−
1物質またはBS−3物質を0.5重量%添加し、ホモ
ジナイザーを用いて乳化液を作成した。比較のため、乳
化剤としてβーシクロデキストリンを1.5重量%添加
した大豆油と水(20:80)の混合物に、エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウム1mM、可溶性デンプン0.
5重量%、キサンタンガム0.5重量%をそれぞれ添加
した乳化液を同様にして作成した。これら乳化液を37
℃の恒温槽に50日間保存し、酸化の進行具合を知るた
めに、TBA値(チオバルビツール酸によるマロンジア
ルデヒド含量の比色値)およびPOV値(ヨウ素による
ハイドロパーオキシド含量の比色値)の経時変化を調べ
た。 結果を表1および表2に示した。なお、同時に、
37℃で保存した場合および80℃で20分間加熱した
後室温で保存した場合について、乳化安定性を調べた。
乳化安定性は全量に占める分離相の割合(%)で表し、
結果を表3に示した。
【0016】 表1 大豆油乳化液中のTBA値(532nmにおける吸光度)の経時変化 ─────────────────────────────────── 保 存 日 数 ──────────────────────────── 0 7 15 21 30 42 50 ─────────────────────────────────── BS−1添加区 0.032 0.127 0.067 0.586 0.274 0.238 0.083 BS−3添加区 0.032 0.114 0.037 0.125 0.077 0.039 0.032キサンタンカ゛ム 添加区 0.032 0.409 0.176 1.330 1.301 2.343 2.816 デンプン添加区 0.032 0.241 0.178 1.744 2.454 3.483 3.439 EDTA添加区 0.032 0.085 0.065 0.706 1.398 2.625 3.056 対照区 0.032 0.759 0.695 2.432 2.871 3.768 4.452 ───────────────────────────────────
【0017】 表2 大豆油乳化液中のPOV値(353nmにおける吸光度)の経時変化 ─────────────────────────────────── 保 存 日 数 ─────────────────────────── 0 7 15 21 30 42 50 ─────────────────────────────────── BS−1添加区 0.039 0.987 1.416 1.227 1.105 0.887 1.177 BS−3添加区 0.039 0.711 0.842 0.506 0.231 0.131 0.185キサンタンカ゛ム 添加区 0.039 1.238 2.057 ー 3.200 3.698 4.047 デンプン添加区 0.039 1.325 2.683 ー 3.910 6.124 7.367 EDTA添加区 0.039 0.475 1.369 1.797 2.480 4.186 5.288 対照区 0.039 2.082 ー ー 4.495 6.718 11.207 ───────────────────────────────────
【0018】 表3 乳化安定性比較試験 ───────────────────────────────── 37℃保存7日目 80℃加熱後室温に冷却直後 ────────────────────────────────── BS−1添加区 0 5.3 BS−3添加区 0 2.6キサンタンカ゛ム 添加区 0 60.5 デンプン添加区 50 80 EDTA添加区 47 80 対照区 70 80 ──────────────────────────────────
【0019】表1および表2から明らかなように、BS
−1物質およびBSー3物質の添加区では、酸化の進行
が有意に抑制されている。特にBSー3物質添加の効果
は顕著であり、同じ多糖類であるデンプンやキサンタン
ガムを遥かに凌ぐ抗酸化性を有している。また、表3に
示したように、37℃で7日間保存した場合、キサンタ
ンガム添加区ではBS−1物質、BS−3物質と同様に
乳化が安定に保持されていたが、80℃で20分間加熱
した場合には、キサンタンガムでは乳化安定性が失われ
ていたのに対し、BS−1物質およびBSー3物質では
乳化状態を安定に維持することが明らかになった。この
ように、BS−1物質およびBSー3物質は、乳化液中
の油脂の抗酸化剤として有用である上、耐熱性を有した
乳化安定剤としても優れた性質を有している。
【0020】
【実施例2】BS−3物質を0.5重量%添加時の抗酸
化性を、食品添加物として広く使用されている市販の抗
酸化剤の通常の使用添加量における抗酸化性を比較試験
した。 大豆油と水(20:80)の混合物にBS−3
物質0.5重量%加えてホモゲナイザーを用いて乳化液
を作成した。比較のため、乳化剤としてβーシクロデキ
ストリン1.5重量%を添加した大豆油と水(20:8
0)の混合物に、抗酸化剤としてBS−3物質に代え
て、表4に記載した市販の抗酸化剤を添加して、ホモゲ
ナイザーを用いて乳化液を作成した。これら乳化液を3
7℃の恒温槽に保存し、保存14日目のTBA値および
POV値を測定して、油脂に対する抗酸化性を比較し
た。結果を表4に示した。
【0021】 表4 BS−3物質と市販抗酸化剤との抗酸化性比較 ────────────────────────────────── 添加量(重量%) TBA値 POV値 ────────────────────────────────── BS−3物質 0.5 0.035 0.591 ポリリン酸ナトリウム 0.3 0.130 2.130 EDTA・2Na1) 0.02 0.100 1.520 BHT2) 0.02 0.061 1.038 アスコルビン酸 0.2 0.057 0.314 トコフェロール 0.02 0.176 2.723 無添加 0.248 2.820 ────────────────────────────────── 1) 2Na:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム2) ブチルヒドロキシトルエン
【0022】表4に示したように、BS−3物質は0.
5重量%の添加で、通常添加量のアスコルビン酸の抗酸
化力に匹敵し、その他の市販抗酸化剤の通常添加量にお
ける効力を大きく上回った。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、BSー1物質またはB
S−3物質を油脂の乳化系に添加することにより、乳化
液中の油脂の酸化は効果的に防止され、かつ、増粘安定
性および耐熱性に優れた乳化系を形成することができ
る。また、本発明で用いるBS−1物質、BS−3物質
は天然物であり、安全性が高く環境にも調和した、酸化
し難い乳化物を製造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12P 1/04 C12R 1:22)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレブシェラ属に属するクレブシェラ・
    ニューモニア(Klebsiella pneumoniae)KPS500
    2(微工研条寄第625号)が産生するBS−1物質ま
    たはクレブシェラ・テリゲナ(Klebsiella terrigena)
    JCM1687が産生するBS−3物質を油脂乳化液に
    添加することを特徴とする乳化液中の油脂の酸化防止方
    法。
  2. 【請求項2】 水:油脂=10:90〜90:10の乳
    化液に、BS−1またはBS−3物質を0.05〜5重
    量%添加する請求項1の方法。
JP5105177A 1993-03-18 1993-04-06 乳化液中の油脂の酸化防止方法 Expired - Fee Related JP2838252B2 (ja)

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