以下、この発明にかかる車両用アウトサイドミラー装置における鏡面角度調整ユニット、車両用アウトサイドミラー装置の実施形態(実施例)の1例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面においては、概略図であるため、主要部品を図示し、主要部品以外の部品の図示を省略し、また、図13中の一部を除いてハッチングを省略し、あるいは、断面の一部を省略する。さらに、図6から図12、図29から図48は、グレースケールで、図示されている。
この明細書において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用ミラー装置を車両(図示せず)に装備した際の前、後、上、下、左、右である。
(実施形態の構成の説明)
以下、この実施形態にかかる車両用アウトサイドミラー装置における鏡面角度調整ユニット、車両用アウトサイドミラー装置の構成について説明する。図中、符号1L、1Rは、この実施形態にかかる車両用アウトサイドミラー装置(以下、単に「ドアミラー装置」と称する)である。
(ドアミラー装置1L、1Rの説明)
ドアミラー装置1L、1Rは、図示されていない車両(自動車)の左右のドア(車体)にそれぞれ装備される。たとえば、図7に示す右側のドアミラー装置1Rは、車両の右側のドアに装備される。また、図8に示す左側のドアミラー装置1Lは、車両の左側のドアに装備される。
以下、右側のドアミラー装置1Rについて図面を参照して詳細に説明する。なお、左側のドアミラー装置1Lは、右側のドアミラー装置1Rを左右反転させたものであるから、詳細な説明を省略する。また、図8中、図7と同符号は、同一のものを示す。さらに、右側のドアミラー装置1Rにおいて、車両の外側は、右側であり、車両の内側は、左側であり、左側のドアミラー装置1Lにおいて、車両の外側は、左側であり、車両の内側は、右側である。
左右のドアミラー装置1L、1Rは、それぞれ、ベース2と、シャフト20と、ミラーアセンブリ3と、スペーサ4と、カメラ5と、ハーネスアセンブリ50と、を備える。
(ベース2の説明)
ベース2は、車体であるドアに固定される。ベース2の内部は、ドアの車体パネルやドアパネルあるいはドアガラスの車両の前側の三角形部分のパネル(フラッシュサーフェース)に設けられている開口(図示せず)を介して車両の内部と連通する。
ベース2は、図1から図10に示すように、垂直板形状の固定部21と、水平板形状の取付部22と、カバー部23と、を有する。固定部21および取付部22は、この例では、高い剛性を有する樹脂(ガラス繊維入りのPA樹脂)から構成されている。カバー部23は、この例では、ABS樹脂から構成されている。
固定部21は、中空形状をなす。固定部21の左側は、開口されている。固定部21の左側の開口部は、ドア(車体)に、ガスケットなどを介在させて、スクリューなど(図示せず)により、固定される。
取付部22は、中空形状をなす。取付部22の下側は、開口されている。取付部22は、固定部21の右側の下縁部に一体に設けられている。取付部22の上面は、後記のミラーユニット3Uの下面に向き合う。取付部22の上面には、シャフト固定部24とスペーサ支持部25とが、それぞれ、設けられている。シャフト固定部24の中央部には、ハーネス挿通孔26が設けられている。シャフト固定部24の縁部には、3個のスクリュー挿通孔28が設けられている。3個のスクリュー挿通孔28には、それぞれ、スクリュー27が挿通する。
シャフト固定部24は、第2軸V2を中心とする円柱形の凸形状をなす。スペーサ支持部25は、第2軸V2を中心とする円形の凹形状をなす。ハーネス挿通孔26は、円形の孔から構成されている。シャフト固定部24の中心と、スペーサ支持部25の中心と、ハーネス挿通孔26の中心とは、一致する。
(シャフト20の説明)
シャフト20は、図6から図10、図17、図18、図29から図31、図36から図42、図43に示すように、円鍔形状の固定部200と、固定部200の上面に一体に固定されている円柱形状の軸部201と、を有する。固定部200には、3個のボス部203が、スクリュー挿通孔28に対応して設けられている。3個のボス部203には、ねじ孔が設けられている。このねじ孔には、スクリュー27がねじ込まれる。固定部200および軸部201には、ハーネス挿通孔202が設けられている。固定部200の中心と、軸部201の中心と、ハーネス挿通孔202の中心とは、一致する。
(ミラーアセンブリ3の説明)
ミラーアセンブリ3は、ミラーユニット3Uと、格納ユニット6と、保持ユニット7と、第1鏡面角度調整ユニット81と、第2鏡面角度調整ユニット82と、を備える。ミラーアセンブリ3は、シャフト20を介してベース2に回転可能に取り付けられる。
(ミラーユニット3Uの説明)
ミラーユニット3Uは、図1から図10に示すように、ミラーハウジング30とミラー31との一体の構造物から構成されている。すなわち、ミラーユニット3Uは、いわゆる、フレームレス(ミラーの周縁の額縁が無い)ドアミラーである。このミラーユニット3Uの内部には、収納空間35が形成されている。
ミラーハウジング30は、この例では、ABS樹脂から構成されている。ミラーハウジング30は、本体部32と、リング部33とから構成されている。本体部32は、後面が開口されている中空形状をなす。本体部32の内面には、取付部300の取付ボス部が設けられている。リング部33は、リング形状をなす。
ミラー31は、この例では、板ガラスから構成されている。ミラー31は、反射面を有する。ミラー31の反射面を、以下、「鏡面」と称する。
本体部32の開口部の縁には、ミラー31の縁とリング部33の縁とが、それぞれ、一体に固定されている。これにより、ミラーハウジング30(すなわち、本体部32およびリング部33)とミラー31とは、一体のミラーユニット3Uを構成する。
ミラーハウジング30の本体部32の下壁部の中央部分のうち左側寄りの部分には、円形の挿通孔36が設けられている。ミラーハウジング30の本体部32の下壁部の右側寄りの部分には、前後方向に長い長方形の窓37が設けられている。窓37には、光透過性のカバー(図示せず)が、設けられている。
ミラーハウジング30の本体部32の内面には、図30、図33から図43に示すように、第1リブ301、第2リブ302が、それぞれ、一体に設けられている。第1リブ301は、一対のリブから構成されていて、ミラーハウジング30の本体部32の前壁部の上側部分に、左右方向(水平方向)に第1軸V1に対して平行にもしくはほぼ平行に設けられている。第2リブ302は、一対のリブから構成されていて、ミラーハウジング30の本体部32の前壁部の右側部分(車両の外側の部分)に、上下方向(鉛直方向、垂直方向)に第2軸V2に対して平行にもしくはほぼ平行に設けられている。
一対の第1リブ301の中央部には、それぞれ、半円形の第1切り欠き部303が、設けられている。また、一対の第2リブ302の中央部には、それぞれ、半円形の第2切り欠き部304が、設けられている。
(格納ユニット6の説明)
格納ユニット6は、この例では、電動格納ユニットである。格納ユニット6は、図10、図17、図18に示すように、固定側の前記のシャフト20と、回転側のケーシング60と、モータ(図示せず)と、回転力伝達機構(図示せず)と、を有する。回転力伝達機構は、クラッチ機構やその他の機構などを備える。
ケーシング60内には、シャフト20の軸部201、モータおよび回転力伝達機構が、収納されている。ケーシング60とシャフト20の軸部201とは、回転力伝達機構を介して一体に取り付けられている。これにより、ケーシング60は、シャフト20の軸部201に、シャフト20の軸部201の中心線である格納軸V0を中心として回転可能に取り付けられている。
ケーシング60は、ギヤケースとカバーとから構成されている。ギヤケースは、この例では、高い剛性を有する樹脂(ガラス繊維入りのPA樹脂)から構成されている。ギヤケースには、第1固定部601と第2固定部602とが、それぞれ、設けられている。第1固定部601、第2固定部602には、ねじ孔が設けられている。このねじ孔には、スクリュー73がねじ込まれる。ケーシング60は、ミラーユニット3Uの収納空間35内に収納される。
格納ユニット6は、回転側のケーシング60および保持ユニット7を介して、ミラーユニット3Uすなわちミラーアセンブリ3を、固定側のシャフト20およびベース2に対して、格納軸V0を中心として使用位置(セット位置)P1と後方格納位置P2との間を回転させて使用位置P1または後方格納位置P2に位置させる(図3を参照)。
固定側のシャフト20の固定部200と回転側のケーシング60のギヤケースとには、ストッパ204、603が、それぞれ、設けられている。このストッパ204、603は、ミラーユニット3Uすなわちミラーアセンブリ3を使用位置P1または後方格納位置P2に停止させる。
この例における使用位置P1または後方格納位置P2の停止機構のストッパ204、603は、ケーシング60の外側において、設けられている。なお、停止機構は、ケーシング60の外側において、設けても良い。
ミラーアセンブリ3は、図3に示すように、使用位置P1または後方格納位置P2以外に、前方格納位置(前方傾倒位置)P3にも回転して位置する。この前方格納位置P3に停止させる停止機構(図示せず)も設けられている。
(保持ユニット7の説明)
保持ユニット7は、ミラーユニット3Uの収納空間35内に収納される。保持ユニット7は、図10、図29から図42に示すように、固定側部分の第1保持部材71と、可動側部分の第2保持部材72と、ワッシャ70と、スクリュー73と、を有する。保持ユニット7は、第2保持部材72およびワッシャ70を介して、ミラーアセンブリ3のミラーユニット3Uを、第1保持部材71に対して、第1軸V1を中心として、また、第2軸V2を中心として、それぞれ、2方向に回転可能に保持する。
第1保持部材71には、凸球面のピボット部710が、設けられている。第2保持部材72には、凹球面のピボット部720が、設けられている。第2保持部材72の凹球面のピボット部720は、第1保持部材71の凸球面のピボット部710に、第1軸V1を中心として、また、第2軸V2を中心として、それぞれ、2方向に回転可能に取り付けられる。ワッシャ70は、第1保持部材71の凸球面のピボット部710と第2保持部材72の凹球面のピボット部720との間に挟み込まれる。
(第1軸V1、第2軸V2、格納軸V0の説明)
第1軸V1と第2軸V2とは、この例では、図2に示すように、直交している。すなわち、第1軸V1と第2軸V2とは、垂直(直角)に交差している。第1軸V1と第2軸V2との交点は、保持ユニット7の中心CH(以下、「保持中心CH」と称する)を構成する。保持中心CHは、鏡面角度調整の基準となる。保持中心CHは、第1保持部材71のピボット部710および第2保持部材72のピボット部720の中心(ピボット中心)である。保持中心CHは、この例では、格納軸V0に近接している。
第1軸V1は、この例では、図4に示すように、格納軸V0に対して、ねじれの位置にある。また、第1軸V1と格納軸V0とは、図2に示すように、正面視において、直交すなわち垂直(直角)に交差している。さらに、第1軸V1は、図16に示すように、保持中心CHを含む平面であって、水平面の第2平面S2上に位置する。
第2軸V2は、この例では、図2、図3および図4に示すように、格納軸V0に対して、平行であり、また、車両の後側かつ外側に位置する。さらに、第2軸V2は、図16に示すように、保持中心CHを含む平面であって、鉛直面(垂直面)の第1平面S1上に位置する。
なお、第1軸V1と第2軸V2とは、この例では、垂直に交差しているが、垂直に交差していない場合でも良い。この場合においては、第1軸V1と格納軸V0とが正面視において垂直に交差していない状態、または、第2軸V2が格納軸V0と平行でない状態、の少なくともいずれか一方の状態にある。
また、保持中心CHは、この例では、格納軸V0に近接しているが、格納軸V0上に位置している場合でも良い。この場合においては、第2軸V2と格納軸V0とが一致する。すなわち、第2軸V2と格納軸V0とは、1本の軸である。
さらに、第1軸V1は、この例では、格納軸V0に対して、ねじれの位置にあるが、格納軸V0に交差している場合でもよい。この場合においては、第1軸V1と格納軸V0とが垂直に交差している状態、または、垂直でなく交差している状態、にある。
(第1保持部材71の説明)
第1保持部材71は、図10に示すように、第1固定側ブラケット(第1電格ブラケット)74と、第2固定側ブラケット(第2電格ブラケット)75と、から構成されている。
第1固定側ブラケット74は、この例では、高い剛性を有する樹脂(ガラス繊維入りのPA樹脂)から構成されている。 第1固定側ブラケット74は、図19、図20に示すように、第1固定部741と、第2固定部742と、第3固定部743と、から構成されている。
第1固定部741は、第3固定部743の上側に配置されている。第1固定部741には、第1鏡面角度調整ユニット81の第1ケーシング810を取り付けるためのボス部や開口部が設けられている。
第2固定部742は、第3固定部743の右側に配置されている。第2固定部742には、第2鏡面角度調整ユニット82の第2ケーシング820を取り付けるためのボス部や開口部が設けられている。第2固定部742の下面には、カメラ5を取り付けるための第1取付部744が、設けられている。第1取付部744は、ねじ孔を有するボス部から構成されている。このねじ孔には、スクリュー73がねじ込まれる。
第3固定部743は、格納ユニット6のケーシング60の後側を覆う半球の一部の形状をなす。第3固定部743の前面(第1可動側ブラケット76に向き合う面)には、凸球面のピボット部710が、設けられている。第3固定部743の中央部には、挿通孔が設けられている。この挿通孔には、第1固定側ブラケット74を格納ユニット6に取り付けるためのスクリュー73が挿通する。
第2固定部742、第3固定部743には、第2固定側ブラケット75を取り付けるための第2取付部745、第3取付部746が設けられている。第2取付部745は、嵌合孔を有するボス部から構成されている。第3取付部746は、嵌合凸部から構成されている。
第3固定部743の凸球面のピボット部710のうち第2固定部742に対して反対側の部分には、凹部747が、凸球面のピボット部710の赤道方向に設けられている。
第2固定側ブラケット75は、この例では、ABS樹脂から構成されている。第2固定側ブラケット75は、図22、図23に示すように、第1固定部751と、第2固定部752と、から構成されている。
第1固定部751は、第1固定側ブラケット74の第3固定部743に対応する。第1固定部751は、格納ユニット6のケーシング60の前側を覆う半球の一部の形状をなす。第1固定部751の後面(第2可動側ブラケット77に向き合う面)には、凸球面のピボット部710が、設けられている。
第2固定部752は、第1固定側ブラケット74の第2固定部742に対応する。第2固定部752は、第1固定部751の右側に配置されている。
第1固定部751、第2固定部752には、第1固定側ブラケット74に取り付けるための第1取付部753、第2取付部754が設けられている。第1取付部753は、嵌合孔を有するボス部から構成されている。第2取付部754は、嵌合凸部から構成されている。
第1固定部751の凸球面のピボット部710のうち第2固定部752に対して反対側の部分には、凹部755が、凸球面のピボット部710の赤道方向に設けられている。
(ワッシャ70の説明)
ワッシャ70は、この例では、POM樹脂から構成されている。ワッシャ70は、図21に示すように、一部を切り欠いたリング形状をなし、かつ、中央部分が上下両縁部分に対して外側に円弧状に突出した形状をなす。
ワッシャ70の両端部分には、円形の第1透孔701、第2透孔702が、それぞれ、設けられている。ワッシャ70の中間部分には、長孔703が、設けられている。
(第2保持部材72の説明)
第2保持部材72は、第1可動側ブラケット(第1ハウジングブラケット)76と、第2可動側ブラケット(第2ハウジングブラケット)77と、から構成されている。
第1可動側ブラケット76は、この例では、ABS樹脂から構成されている。第1可動側ブラケット76には、図24、図25および図26に示すように、円柱形状(丸ピン形状)の第1取付部761と、長方形形状の第1取付窓部7610と、同じく円柱形状(丸ピン形状)の第2取付部762と、同じく長方形形状の第2取付窓部7620と、第3取付部763とが、それぞれ、設けられている。
第1取付部761および第1取付窓部7610は、第3取付部763の上側に、かつ、第1平面S1(図16を参照)上に、もしくは、第1平面S1の近くに、配置されている。
円柱形状(丸ピン形状)の第1取付部761の中心線は、第2軸V2に対して、平行もしくはほぼ平行に位置する。長方形形状の第1取付窓部7610の長辺方向(長手方向)は、第1軸V1に対して、平行である、あるいは、ほぼ平行である。第1取付部761は、第1取付窓部7610の長辺方向(長手方向)中央部に設けられている。
第2取付部762および第2取付窓部7620は、第3取付部763の右側に、かつ、第2平面S2(図16を参照)上に、もしくは、第2平面S2の近くに、配置されている。
円柱形状(丸ピン形状)の第2取付部762の中心線は、第1軸Vに対して、平行もしくはほぼ平行に位置する。長方形形状の第2取付窓部7620の長辺方向(長手方向)は、第2軸V2に対して、平行である、あるいは、ほぼ平行である。第2取付部762は、第2取付窓部7620の長辺方向(長手方向)中央部に設けられている。
第3取付部763は、ワッシャ70および第1固定側ブラケット74を覆う半球の一部の形状をなす。第3取付部763の後面(第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部710に向き合う面)には、凹球面のピボット部720が、設けられている。
第1可動側ブラケット76には、第2可動側ブラケット77を取り付けるための2個の第4取付部764と、ミラーユニット3Uのミラーハウジング30に取り付けるための2個の第5取付部765とが、それぞれ、設けられている。
左側の第4取付部764は、ねじ孔を有するフランジ部から構成されている。右側の第4取付部764は、ねじ孔を有する凸部から構成されている。2個の第4取付部のねじ孔には、スクリュー73がねじ込まれる。
左側の第5取付部765は、挿通孔を有する片部から構成されている。右側の第5取付部765は、挿通孔を有するフランジ部から構成されている。2個の第5取付部765の挿通孔には、スクリュー73が挿通する。
第3取付部763の凹球面のピボット部720のうち第2取付部762に対して反対側の部分には、凸部766が、第1固定側ブラケット74の凹部747に対応して、設けられている。
第2可動側ブラケット77は、この例では、ABS樹脂から構成されている。第2可動側ブラケット77は、図27、図28に示すように、ワッシャ70および第2固定側ブラケット75を覆う半球の一部の形状をなす。
第2可動側ブラケット77の前面(第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部710に向き合う面)には、凹球面のピボット部720が、設けられている。第2可動側ブラケット77の凹球面のピボット部720には、凸部770が、第2固定側ブラケット75の凹部755に対応して、設けられている。
第2可動側ブラケット77には、第1可動側ブラケット76に取り付けるための2個の取付部771が、設けられている。左側の取付部771は、挿通孔を有するフランジ部から構成されている。右側の取付部771は、挿通孔を有するボス部から構成されている。この挿通孔には、スクリュー73が挿通する。
(第1回転範囲規制部91、第2回転範囲規制部92の説明)
第1保持部材71と第2保持部材72とには、第1回転範囲規制部91、第2回転範囲規制部92が、設けられている。以下、第1回転範囲規制部91、第2回転範囲規制部92について、図36から図42を参照して説明する。
第1回転範囲規制部91は、ミラーユニット3Uが第1軸V1を中心として回転する範囲(図37および図38を参照)を規制する。第1回転範囲規制部91は、第1ストッパ901と、第2ストッパ902と、を有する。第1ストッパ901および第2ストッパ902は、第1保持部材71と第2保持部材72とに、それぞれ、設けられている。
第2回転範囲規制部92は、ミラーユニット3Uが第2軸V2を中心として回転する範囲(図41および図42を参照)を規制する。第2回転範囲規制部92は、第1ストッパ901と、第2ストッパ902と、第3ストッパ903と、第4ストッパ904と、第5ストッパ905と、第6ストッパ906と、を有する。第1ストッパ901、第2ストッパ902、第3ストッパ903、第4ストッパ904、第5ストッパ905および第6ストッパ906は、第1保持部材71と第2保持部材72とに、それぞれ、設けられている。
第1ストッパ901と第2ストッパ902とは、第1回転範囲規制部91と第2回転範囲規制部92とを兼用する。第3ストッパ903と第4ストッパ904と第5ストッパ905と第6ストッパ906とは、第2回転範囲規制部92専用である。
第1保持部材71の第1ストッパ901は、図20に示すように、第1固定側ブラケット74の第3固定部743の凸球面のピボット部710の中央部に設けられた凸部(ピン構造)からなる。第2保持部材72の第1ストッパ901は、図24および図25に示すように、第1可動側ブラケット76の第3取付部763の凹球面のピボット部720の中央部に設けられた円形透孔の内周面からなる。
第1保持部材71の第2ストッパ902は、図22に示すように、第2固定側ブラケット75の第1固定部751の凸球面のピボット部710の中央部に設けられた円形凹部の内周面からなる。第2保持部材72の第2ストッパ902は、図28に示すように、第2可動側ブラケット77の凹球面のピボット部720の中央部に設けられた円形凸部の外周面からなる。
第1保持部材71の第3ストッパ903は、図20に示すように、第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部710の凹部747の一端面からなる。第2保持部材72の第3ストッパ903は、図25および図26に示すように、第1可動側ブラケット76の凸部766の一端面からなる。
第1保持部材71の第4ストッパ904は、図20に示すように、第1固定側ブラケット74の第3固定部743のうち第2固定部742側の部分に設けられた凸部(ピン構造)からなる。第2保持部材72の第4ストッパ904は、図25および図26に示すように、第1可動側ブラケット76の第3取付部763と第2取付部762との間の部分の面(壁面)からなる。
第1保持部材71の第5ストッパ905は、図22および図23に示すように、第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部710の凹部755の一端面からなる。第2保持部材72の第5ストッパ905は、図28に示すように、第2可動側ブラケット77の凸部770の一端面からなる。
第1保持部材71の第6ストッパ906は、図22および図23に示すように、第2固定側ブラケット75の第1固定部751と第2固定部752との間の部分に設けられた凸部(ピン構造)からなる。第2保持部材72の第6ストッパ906は、図28に示すように、第2可動側ブラケット77の右側の取付部の一面からなる。
鏡面角度調整は、手動により、行われる場合があるので、第1鏡面角度調整ユニット81および第2鏡面角度調整ユニット82の電動力よりも大きい力が、第1回転範囲規制部91および第2回転範囲規制部92に作用する場合がある。また、ミラーアセンブリ3を手動により後方格納位置P2や前方格納位置P3に回転させる時には、常に力が第1回転範囲規制部91および第2回転範囲規制部92に作用する。
このため、第1回転範囲規制部91および第2回転範囲規制部92の第1ストッパ901、第2ストッパ902、第3ストッパ903、第4ストッパ904、第5ストッパ905および第6ストッパ906は、強固な構造とすることが好ましい。
(第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82の説明)
第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82は、この実施形態にかかる車両用アウトサイドミラー装置における鏡面角度調整ユニットである。
第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82は、図36から図42に示すように、それぞれ、保持ユニット7の第1保持部材71(第1固定側ブラケット74および第2固定側ブラケット75)と第2保持部材72(第1可動側ブラケット76および第2可動側ブラケット77)とに取り付けられる。
第1鏡面角度調整ユニット81は、図6から図10に示すように、格納ユニット6の上側に配置される。第1鏡面角度調整ユニット81は、ミラーユニット3Uを第1軸V1を中心として回転させて、鏡面(ミラー31の反射面)の第1軸V1周りの角度を調整する。第1鏡面角度調整ユニット81の鏡面角度調整方向は、第1軸V1を中心とする上下方向である。
第2鏡面角度調整ユニット82は、図6から図10に示すように、格納ユニット6の右側(車両の外側)に配置される。第2鏡面角度調整ユニット82は、ミラーユニット3Uを第2軸V2を中心として回転させて、鏡面(ミラー31の反射面)の第2軸V2周りの角度を調整する。第2鏡面角度調整ユニット82の鏡面角度調整方向は、第2軸V2を中心とする左右方向(車両の内側向き方向および車両の外側向き方向)である。
第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82は、図11から図16に示すように、それぞれ、第1ケーシング810、第2ケーシング820と、第1ロッド811、第2ロッド821と、第1クリップ812、第2クリップ822と、第1モータ813、第2モータ823と、第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824と、を備える。
図7に示す右側のドアミラー装置1Rの第1鏡面角度調整ユニット81と、図8に示す左側のドアミラー装置1Lの第2鏡面角度調整ユニット82とは、共有して使用することができる。また、図7に示す右側のドアミラー装置1Rの第2鏡面角度調整ユニット82と、図8に示す左側のドアミラー装置1Lの第1鏡面角度調整ユニット81とは、共有して使用することができる。
(第1ケーシング810、第2ケーシング820の説明)
第1ケーシング810、第2ケーシング820は、この例では、ABS樹脂から構成されている。第1ケーシング810、第2ケーシング820は、それぞれ、第1保持部材71の第1固定部741、第2固定部742に、スクリュー73により、取り付けられる。
第1ケーシング810、第2ケーシング820は、図11、図13から図15に示すように、それぞれ、中空形状の構造をなしていて、上下、左右の2分割の構造から構成されている。第1ケーシング810、第2ケーシング820中には、それぞれ、第1ロッド811、第2ロッド821、第1モータ813、第2モータ823および第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824が収納されかつ保持されている。
2分割構造の第1ケーシング810、第2ケーシング820は、それぞれ、第1ロッド811、第2ロッド821、第1モータ813、第2モータ823および第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824が収納されている状態で、スクリュー8100、8200により、一体に取り付けられている。
第1ケーシング810、第2ケーシング820の第1ロッド811、第2ロッド821が収納されているロッド収納部分8101、8201は、鏡面角度調整方向と同方向に湾曲していて、かつ、2つの開口部を介して外部に連通している。第1ケーシング810、第2ケーシング820の収納部分8102、8202は、第1モータ813、第2モータ823および第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824が収納される形状をなしている。
第1ケーシング810、第2ケーシング820は、それぞれ、第1ロッド811、第2ロッド821のうち、後記の出力ギヤ(第2クラッチギヤ8172、8272)に噛み合っている側と反対側に、当接する当接部8103、8203を有する(図13を参照)。当接部8103、8203は、第1ロッド811、第2ロッド821側に突出した断面半円形のリブ形状をなしていて、ロッド収納部分8101、8201の2つの開口部の縁にそれぞれ一体に設けられている。
なお、この例においては、当接部8103、8203が、2個の円形のリブ形状をなしていて、ロッド収納部分8101、8201の2つの開口部の縁に、設けられているものである。しかしながら、当接部8103、8203の形状や設ける個数や設ける位置などは、特に、限定しない。
第1ケーシング810、第2ケーシング820の後側の面は、図6から図8、図14、図15および図43に示すように、ミラーユニット3Uのミラー31に対向する対向面8104、8204である。第1ケーシング810、第2ケーシング820の対向面8104、8204は、下記の通り、傾斜している。
第1ケーシング810の対向面8104は、第1軸V1に近い側(図6から図8において下側)から第1軸V1に遠い側(図6から図8において上側)にかけて、中立位置(図36に示す位置)に位置するミラーユニット3Uのミラー31との間の距離が長くなるように傾斜している。これにより、ミラーユニット3Uが図37に示すように上側に向いた時に、ミラー31が第1ケーシング810に当たるのを防ぐことができる。
第2ケーシング820の対向面8204は、第2軸V2に近い側(図6から図8および図43において左側)から第2軸V2に遠い側(図6から図8および図43において右側)にかけて、中立位置(図40および図43(B)に示す位置)に位置するミラーユニット3Uのミラー31との間の距離が長くなるように傾斜している。これにより、ミラーユニット3Uが図41に示すように右側(車両の外側)に向いた時に、ミラー31が第2ケーシング820に当たるのを防ぐことができる。
(第1ロッド811、第2ロッド821の説明)
第1ロッド811、第2ロッド821は、弾性部材、この例では、POM(あるいは、PA、PPS、PPF)から構成されている。第1ロッド811、第2ロッド821は、図11から図15に示すように、それぞれ、鏡面角度調整方向と同方向に湾曲した形状をなしている。
第1ロッド811は、第1鏡面角度調整ユニット81の鏡面角度調整方向であって、第1軸V1を中心とする上下方向に、湾曲した形状をなしている。すなわち、第1ロッド811は、図16に示すように、第2平面S2上の第1軸V1を中心とし、第1平面S1上に形成される湾曲形状をなす(符号8110、812の円弧矢印を参照)。
第2ロッド821は、第2鏡面角度調整ユニット82の鏡面角度調整方向であって、第2軸V2を中心とする左右方向に、湾曲した形状をなしている。すなわち、第2ロッド821は、図16に示すように、第1平面S1上の第2軸V2を中心とし、第2平面S2上に形成される湾曲形状をなす(符号8210、822の円弧矢印を参照)。
第1ロッド811、第2ロッド821は、それぞれ、第1ケーシング810、第2ケーシング820および第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824に、鏡面角度調整方向と同方向に、進退可能に取り付けられている。第1ロッド811、第2ロッド821の大部分は、それぞれ、第1ケーシング810、第2ケーシング820のロッド収納部分8101、8201中に、鏡面角度調整方向と同方向に、進退可能に収納されかつ保持されている。
第1ロッド811の一部の一端8110、第2ロッド821の一部の一端8210は、それぞれ、第1ケーシング810、第2ケーシング820のロッド収納部分8101、8201の1つの開口部から突出していて、第1クリップ812、第2クリップ822により、第2保持部材72の第1取付部761、第2取付部762に、取り付けられる。
第1ロッド811、第2ロッド821の一端8110、8210は、それぞれ、第1ロッド811、第2ロッド821の他の部分に対して拡幅されている。第1ロッド811の一端8110の上下、第2ロッド821の一端8210の左右には、それぞれ、嵌合凸部8111、8211が、一体に設けられている。
第1ロッド811、第2ロッド821は、弾性変形可能なラック状のギヤから構成されている。ラック状のギヤは、湾曲(円弧)形状の第1ロッド811、第2ロッド821の外周面側に設けられている。
第1ロッド811、第2ロッド821のラック状のギヤは、それぞれ、湾曲形状の第1ロッド811、第2ロッド821自体の弾性の押し付け力(図11から図13中の白抜きの矢印を参照)により出力ギヤ(第2クラッチギヤ8172、8272)に噛み合っている。湾曲形状の第1ロッド811、第2ロッド821は、それぞれ、出力ギヤ(第2クラッチギヤ8172、8272)の回転により鏡面角度調整方向と同方向に進退する。
第1ロッド811、第2ロッド821のうち、出力ギヤ(第2クラッチギヤ8172、8272)が噛み合っているラック状のギヤと反対側(湾曲形状の第1ロッド811、第2ロッド821の内周面側)には、第1ケーシング810、第2ケーシング820の当接部8103、8203が当接している(図13を参照)。
湾曲形状の第1ロッド811、第2ロッド821は、スパーギヤの一部から構成されている。湾曲形状の第1ロッド811、第2ロッド821のピッチ円の中心は、第2平面S2上の第1軸V1、第1平面S1上の第2軸V2上に位置する(図16を参照)。なお、湾曲形状の第1ロッド811、第2ロッド821のピッチ円の中心は、第2平面S2上の第1軸V1、第1平面S1上の第2軸V2の近くに位置するものであっても良い。
(第1クリップ812、第2クリップ822)
第1クリップ812、第2クリップ822は、弾性部材、この例では、ABSまたはPOMから構成されている。第1クリップ812、第2クリップ822は、図11から図13に示すように、中央部分と、両端部分と、から構成されている。
両端部分は、中央部分の両端から同方向に一体に突出している。両端部分の突出先端の中央には、嵌合凹部8120、8220が、それぞれ、設けられている。両端部分の両側面には、凸条8121、8221が、それぞれ、一体に設けられている。
第1クリップ812の嵌合凹部8120の両側が、第1ロッド811の嵌合凸部8111に、第2軸V2と平行もしくはほぼ平行な方向において、挟み込んだ状態で弾性嵌合する。これにより、第1クリップ812と第1ロッド811との間には、湾曲形状の第1嵌合長孔815が、形成される。第2クリップ822の嵌合凹部8220の両側が、第2ロッド821の嵌合凸部8211に、第1軸V1と平行もしくはほぼ平行な方向において、挟み込んだ状態で弾性嵌合される。これにより、第2クリップ822と第2ロッド821との間には、それぞれ、湾曲形状の第2嵌合長孔825が、形成される。
湾曲形状の第1嵌合長孔815の中心は、第2軸V2上に位置する。湾曲形状の第2嵌合長孔825の中心は、第1軸V1上に位置する。なお、第1嵌合長孔815、第2嵌合長孔825の中心は、第2軸V2、第1軸V1の近くに位置するものであっても良い。
第1嵌合長孔815、第2嵌合長孔825中には、それぞれ、第2保持部材72の第1取付部761、第2取付部762が、圧入嵌合される。すなわち、第1嵌合長孔815、第2嵌合長孔825を形成する第1ロッド811、第2ロッド821の壁面および第1クリップ812、第2クリップ822の壁面と、第1取付部761、第2取付部762の外周面とは、図34および図39に示すように、相互に、ラップ気味に弾性嵌合される。
これにより、第1ロッド811の一部の一端8110、第2ロッド821の一部の一端8210は、それぞれ、第1クリップ812、第2クリップ822により、第2保持部材72の第1取付部761、第2取付部762に取り付けられる。
第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812と第2保持部材72の第1取付部761との取付個所は、第1鏡面角度調整ユニット81とミラーユニット3Uとを連結させる第1連結点JP1である。また、同様に、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822と第2保持部材72の第2取付部762との取付個所は、第2鏡面角度調整ユニット82とミラーユニット3Uとを連結させる第2連結点JP2である。
(第1モータ813、第2モータ823の説明)
第1モータ813、第2モータ823は、2分割構造の第1ケーシング810、第2ケーシング820の収納部分8102、8202中に収納されかつ保持されている。
第1モータ813、第2モータ823には、スイッチ回路基板が設けられている。スイッチ回路基板には、ターミナルが設けられている。ターミナルは、第1ケーシング810、第2ケーシング820のコネクタ部に配置されている。第1ケーシング810、第2ケーシング820のコネクタ部のターミナルに、後記のハーネスアセンブリ50の第1鏡面角度調整用コネクタ560、第2鏡面角度調整用コネクタ570を、電気的に接続することにより、第1モータ813、第2モータ823は、給電される。
(第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824の説明)
第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824は、2分割構造の第1ケーシング810、第2ケーシング820の収納部分8102、8202中に収納されかつ保持されている。
第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824は、図11から図13に示すように、第1減速機構816、第2減速機構826と、第1クラッチ機構817、第2クラッチ機構827と、を備える。
(第1減速機構816、第2減速機構826の説明)
第1減速機構816、第2減速機構826は、図11、図12に示すように、第1ウオームギヤ8161、8261と、第2ウオームギヤ8162、8262と、中間ギヤのヘリカルギヤ8163、8263と、を有する。
第1ウオームギヤ8161、8261は、第1モータ813、第2モータ823の駆動軸に取り付けられている。これにより、モータユニット(アセンブリ、ASSY)が構成(作製)されている。一方、第2ウオームギヤ8162、8262の軸部には、ヘリカルギヤ8163、8263が固定されている。これにより、第2ウオームギヤ8162、8262とヘリカルギヤ8163、8263とは、同一軸において、同時に回転する。第1ウオームギヤ8161、8261とヘリカルギヤ8163、8263とは、相互に噛み合っている。
(第1クラッチ機構817、第2クラッチ機構827の説明)
第1クラッチ機構817、第2クラッチ機構827は、図11から図13に示すように、クラッチシャフト8170、8270と、第1クラッチギヤ8171、8271と、第2クラッチギヤ8172、8272と、ワッシャ8173、8273と、コイル状のクラッチスプリング8174、8274と、プッシュナット8175、8275と、を有する。
クラッチシャフト8170、8270の上端は、第1クラッチギヤ8171、8271の中央部に一体に固定されている。クラッチシャフト8170、8270には、第2クラッチギヤ8172、8272、ワッシャ8173、8273、クラッチスプリング8174、8274およびプッシュナット8175、8275が、順に嵌合されている。第2クラッチギヤ8172、8272、ワッシャ8173、8273およびクラッチスプリング8174、8274は、クラッチシャフト8170、8270に対して回転可能である。プッシュナット8175、8275は、クラッチスプリング8174、8274を圧縮させた状態において、クラッチシャフト8170、8270の一端(第1クラッチギヤ8171、8271側の端に対して反対側の端)に加締め付けられていて固定されている。これにより、第1クラッチ機構817、第2クラッチ機構827のユニット(アセンブリ、ASSY)が構成(作製)されている。
第1クラッチギヤ8171、8271と第2ウオームギヤ8162、8262とは、相互に、噛み合っている。第2クラッチギヤ8172、8272は、第1モータ813、第2モータ823の回転力を出力する前記の出力ギヤである。この結果、第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824は、回転力を出力する出力ギヤ(第2クラッチギヤ8172、8272)を有する。以下、出力ギヤは、第2クラッチギヤ8172、8272と称する。第2クラッチギヤ8172、8272には、第1ロッド811、第2ロッド821のラック状のギヤが、それぞれ、湾曲形状の第1ロッド811、第2ロッド821自体の弾性の押し付け力(図11から図13中の白抜きの矢印を参照)により、噛み合っている。
図11および図12に示すように、第1クラッチギヤ8171、8271の下面と第2クラッチギヤ8172、8272の上面とには、ノッチタイプのクラッチ部8176、8276が、それぞれ、設けられている。ノッチタイプのクラッチ部8176、8276は、複数個の凹凸のノッチから構成されている。複数個の凹凸のノッチは、クラッチシャフト8170、8270の中心線を中心として周方向に等間隔に設けられている。凹凸のノッチの個数は、任意である。
クラッチ部8176、8276には、圧縮状態のクラッチスプリング8174、8274の弾性復帰力(ばね力)が、荷重として付加されている。クラッチスプリング8174、8274は、荷重付加部である。なお、荷重付加部としてのクラッチスプリング8174、8274は、この例では、コイルスプリングから構成されているが、ウエーブワッシャや皿ばねから構成されているものであっても良い。
クラッチ部8176、8276の複数個の凹凸のノッチは、通常時に、クラッチスプリング8174、8274の弾性復帰力(ばね力)により、相互に噛み合っていて、継状態にある。この結果、クラッチ部8176、8276は、第1モータ813、第2モータ823の回転力を、第1減速機構816、第2減速機構826および第1クラッチ機構817、第2クラッチ機構827を介して、第1ロッド811、第2ロッド821に伝達する。これにより、前記の通り、第1ロッド811、第2ロッド821は、それぞれ、鏡面角度調整方向と同方向に進退する。
クラッチ部8176、8276の複数個の凹凸のノッチは、鏡面の調整角度が最大角度に達した時に、クラッチスプリング8174、8274の弾性復帰力(ばね力)に抗して、相互の噛み合いが外れて、断状態となる。この結果、第1モータ813、第2モータ823の回転力は、第1ロッド811、第2ロッド821に伝達されない。これにより、第1モータ813、第2モータ823がロックするのを防ぐ(回避する)ことができる。
また、クラッチ部8176、8276の複数個の凹凸のノッチは、外力がミラーユニット3Uに作用して第1ロッド811、第2ロッド821に作用した時に、クラッチスプリング8174、8274の弾性復帰力(ばね力)に抗して、相互の噛み合いが外れて、断状態となる。この結果、外力は、第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824
(出力ギヤの第2クラッチギヤ8172、8272を除く)に伝達されない。これにより、第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82(特に、内部のギヤ)の破損を防ぐことができる。
(第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82の組付工程の説明)
以下、第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82の組付工程について、説明する。
まず、前記の通り、第1モータ813、第2モータ823のモータユニットと、第1クラッチ機構817、第2クラッチ機構827のクラッチユニットとを、それぞれ、作成する。
つぎに、2分割構造の一方(左側、下側)の第1ケーシング810、第2ケーシング820のロッド収納部分8101、8201中に第1ロッド811、第2ロッド821を組み付ける。
つづいて、その一方(左側、下側)の第1ケーシング810、第2ケーシング820の収納部分8102、8202中に、第1クラッチ機構817、第2クラッチ機構827のクラッチユニット、第2ウオームギヤ8162、8262とヘリカルギヤ8163、8263、および、第1モータ813、第2モータ823のモータユニットを、組み付ける。この時、スライド部分特に第1ロッド811、第2ロッド821のスライド部分)に潤滑剤のグリスなどを塗布する。
それから、一方(左側、下側)の第1ケーシング810、第2ケーシング820に、他方(右側、上側)の第1ケーシング810、第2ケーシング820を、被せる。2分割構造の第1ケーシング810、第2ケーシング820に、スクリュー8100、8200を、締め付ける。これにより、第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82の組付が完了する。
(第1ロッド811、第2ロッド821の一端8110、8210と第1クリップ812、第2クリップ822の円弧軌跡の説明)
第1ロッド811、第2ロッド821は、前記の通り、第1モータ813、第2モータ823の回転力が第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824を介して、伝達されることにより、鏡面角度調整方向と同方向に進退する。
この結果、図16中の円弧形状の実線矢印に示すように、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812は、第2平面S2上の第1軸V1を中心として、第1平面S1上において、円弧軌跡を描く。これにより、鏡面の第1軸V1周りの角度が調整される。
また、図16中の円弧形状の実線矢印に示すように、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822は、第1平面S1上の第2軸V2を中心として、第2平面S2上において、円弧軌跡を描く。これにより、鏡面の第2軸V2周りの角度が調整される。
第1ロッド811の一端8110と保持中心CHとの間、および、第2ロッド821の一端8210と保持中心CHとの間は、格納軸V0と保持中心CHとの間または保持中心CHと重心CGとの間の少なくともいずれか1方の間よりも離れている。
ここで、保持中心CHと、ミラーユニット3Uおよび第2保持部材72の重心CGとは、近接している。なお、保持中心CHと重心CGとは、一致していても良い。
(重心CGの説明)
重心CGは、ミラーアセンブリ3のうち、固定部に対して、第1軸V1を中心として、また、第2軸V2を中心として、それぞれ、2方向に回転する可動部の重心である。ミラーアセンブリ3の可動部は、ミラーユニット3U(ミラーハウジング30(本体部32とリング部33とからなる)とミラー31とから構成されている)と、保持ユニット7の第2保持部材72(第1可動側ブラケット76と第2可動側ブラケット77とから構成されている)と、スクリュー73と、を有する。
ミラーアセンブリ3の固定部は、格納ユニット6と、保持ユニット7の第1保持部材71(第1固定側ブラケット74と第2固定側ブラケット75とから構成されている)と、第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82と、カメラ5、ハーネスアセンブリ50とを有する。
また、シャフト20を除いたミラーアセンブリ3全体は、シャフト20およびベース2の固定部側に対して、格納軸V0を中心として回転する可動部側である。
(スペーサ4の説明)
スペーサ4は、この例では、POM樹脂から構成されている。スペーサ4は、図1、図2、図6から図8に示すように、ベース2とミラーハウジング30との間に介在される。
スペーサ4は、ミラーユニット3Uが、格納軸V0を中心として回転する時に、および、第2軸V2を中心として回転する時に、ベース2に対してミラーユニット3Uと共に回転する。スペーサ4は、ミラーユニット3Uが、第1軸V1を中心として回転する時に、ミラーユニット3Uと共に回転せず、ベース2と共に停止状態にある。
スペーサ4は、図10に示すように、高さが低い(軸方向の長さが短い)円筒形状をなす。スペーサ4の中央部には、円形の挿通孔40が、設けられている。スペーサ4の挿通孔40とミラーハウジング30の挿通孔36とは、一致する。
スペーサ4の中心軸は、第2軸V2に一致する、もしくは、ほぼ一致する。スペーサ4の挿通孔40の中心は、格納軸V0に一致する、もしくは、ほぼ一致する。このため、スペーサ4の平面視(上から見た状態)において、スペーサ4の外形円と挿通孔40の円とは、相互にずれている。なお、スペーサ4の平面視の図は、省略する。
スペーサ4は、図36に示すように、上部41と下部42との間には、段差面43が形成されている。上部41は、下部42に対して、大径をなす。下部42は、段差面43から下側に突出した凸形状をなし、ベース2の凹形状のスペーサ支持部25に、格納軸V0を中心として、また、第2軸V2を中心として、それぞれ、2方向に回転可能に嵌合される。
ミラーユニット3Uの挿通孔36の縁部とスペーサ4の挿通孔40の縁部とには、相互に合わさる合わせ面38、44が、それぞれ、設けられている(図36を参照)。ミラーユニット3Uの合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とは、第1軸V1を中心線とする回転面、この例では、球面から構成されている。
これにより、ミラーユニット3Uの挿通孔36の縁部は、球面の合わせ面38に倣って、球面凸部形状をなす。一方、スペーサ4の挿通孔40の縁部は、球面の合わせ面44に倣って、球面凹部形状をなす。
なお、ミラーユニット3Uの合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とは、この例の球面以外であっても良い。たとえば、第1軸V1を中心線とする回転面の樽面、あるいは、第1軸V1を中心線とする回転面の円柱面、であっても良い。
ミラーユニット3Uの合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とには、係合部39、45が、それぞれ、第1軸V1を中心線とする回転方向に設けられている(図1、図2、図6から図8、図10を参照)。ミラーユニット3Uの係合部39は、この例では、凹形状をなす。一方、スペーサ4の係合部45は、この例では、凸形状をなす。なお、ミラーユニット3Uの係合部39を凸形状とし、スペーサ4の係合部45を凹形状としても良い。
係合部39、45は、ミラーユニット3Uが格納軸V0を中心として回転する時および第2軸V2を中心として回転する時に、相互に係合して、スペーサ4がベース2に対してミラーユニット3Uと共に回転する。
また、係合部39、45は、ミラーユニット3Uが第1軸V1を中心として回転する時に、相互にスライドして、スペーサ4がミラーユニット3Uと共に回転せずベース2と共に停止状態にある。
ミラーユニット3Uの造形面(意匠面、外形面)のうち、ミラーユニット3Uの合わせ面38との間の境界を含む造形面と、スペーサ4の合わせ面44のうち、造形面に向き合う縁部の輪郭を含む面とは、格納軸V0と第2軸V2とを含む平面上の屈曲直線を、平面に対して垂直方向に延長した面から構成されている。
なお、この例では、屈曲直線を平面に対して垂直方向に延長して、ミラーユニット3Uの造形面およびスペーサ4の面を構成するものであるが、屈曲直線以外の直線、曲線、あるいは、自由曲線を、平面に対して垂直方向に延長して、ミラーユニット3Uの造形面およびスペーサ4の面を構成しても良い。
スペーサ4の段差面43は、車両の下側に向いている。このため、スペーサ4の段差面43は、ベース2の取付部22の上面(ミラーユニット3Uに向き合う対向面)上に載置される。
スペーサ4の上部41のうち外周壁部分(外周縁部分)は、フランジ形状をなすフランジ部である。フランジ部(上部41)は、ベース2の取付部22の対向面とミラーユニット3Uの合わせ面38との間に配置されている。フランジ部(上部41)は、スペーサ4とミラーユニット3Uとが共に格納軸V0を中心として、また、第2軸V2を中心として、それぞれ、2方向に回転した時でも、スペーサ支持部25の凹開口部を覆う大きさを、有する。
(カメラ5、ハーネスアセンブリ50の説明)
カメラ5は、図10、図29から図32に示すように、本体部51と、レンズ部52と、取付部53と、を有する。
ハーネスアセンブリ50は、図10、図29から図32に示すように、カメラ用ハーネス54と、電格用ハーネス55と、第1鏡面角度調整用ハーネス56と、第2鏡面角度調整用ハーネス57と、を有する。
カメラ用ハーネス54の先端には、カメラ5が、電気的に接続されている。これにより、カメラ5とハーネスアセンブリ50とは、一体の組立体を構成する。電格用ハーネス55の先端には、電格用コネクタ550が、電気的に接続されている。第1鏡面角度調整用ハーネス56の先端には、第1鏡面角度調整用コネクタ560が、電気的に接続されている。第2鏡面角度調整用ハーネス57の先端には、第2鏡面角度調整用コネクタ570が、電気的に接続されている。
(ドアミラー装置1の組付工程の説明)
以下、ドアミラー装置1の組付工程について、説明する。
格納ユニット6の第1固定部601に第1固定側ブラケット74の第3固定部743をスクリュー73により取り付けて固定する。また、格納ユニット6の第2固定部602に第2固定側ブラケット75の第1固定部751をスクリュー73により取り付けて固定する。
この時、第1固定側ブラケット74の第3取付部746の嵌合凸部を第2固定側ブラケット75の第1取付部753のボス部の嵌合孔に嵌合させる。また、第2固定側ブラケット75の第2取付部754の嵌合凸部を第1固定側ブラケット74の第2取付部745のボス部の嵌合孔に嵌合させる。
これにより、第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部710および第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部710の中心である保持中心CHが、格納ユニット6に固定される。なお、この例では、保持中心CHは、格納ユニット6の回転中心線である格納軸V0上に位置していない。
第1固定側ブラケット74の第1取付部744にカメラ5の取付部53をスクリュー73により取り付けて固定する。これにより、カメラ5およびカメラ5と一体のハーネスアセンブリ50が、第1固定側ブラケット74に取り付けられる。ハーネスアセンブリ50を、格納ユニット6のシャフト20のハーネス挿通孔202中に挿通させる。ハーネスアセンブリ50の中の電格用ハーネス55の電格用コネクタ550を格納ユニット6に電気的に接続する。
第1固定側ブラケット74の第1固定部741に第1鏡面角度調整ユニット81の第1ケーシング810をスクリュー73により取り付けて固定する。同じく、第1固定側ブラケット74の第2固定部742に第2鏡面角度調整ユニット82の第2ケーシング820をスクリュー73により取り付けて固定する。
これにより、第1鏡面角度調整ユニット81の第1ロッド811の中心は、第2平面S2上の第1軸V1に位置する。また、第2鏡面角度調整ユニット82の第2ロッド821の中心は、第1平面S1上の第2軸V2に位置する。
ハーネスアセンブリ50の中の第1鏡面角度調整用ハーネス56の第1鏡面角度調整用コネクタ560、第2鏡面角度調整用ハーネス57の第2鏡面角度調整用コネクタ570を、第1鏡面角度調整ユニット81のコネクタ部のターミナル、第2鏡面角度調整ユニット82のコネクタ部のターミナルに、それぞれ、電気的に接続する。
第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部710および第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部710にワッシャ70を外側から被せる。この時、第1固定側ブラケット74の第1ストッパ901は、ワッシャ70の第1透孔701中に位置する。第2固定側ブラケット75の第2ストッパ902は、ワッシャ70の第2透孔702に向き合う。第1固定側ブラケット74の凹部747および第2固定側ブラケット75の凹部755は、ワッシャ70の長孔703に向き合う。
これにより、図29、図31に示すように、シャフト20を有する格納ユニット6と、保持ユニット7の第1保持部材71(第1固定側ブラケット74と第2固定側ブラケット75とから構成されている)と、第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82と、カメラ5、ハーネスアセンブリ50とを有するミラーアセンブリ3の固定部が、構成される。
第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部710に第1可動側ブラケット76の凹球面のピボット部720を、ワッシャ70を挟んだ状態で、外側から被せる。それと同時に、第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部710の凹部747に第1可動側ブラケット76の凹球面のピボット部720の凸部766を、ワッシャ70の長孔703を通して、嵌合させる。この時、第1固定側ブラケット74の第1ストッパ901は、ワッシャ70の第1透孔701中を通して、第1可動側ブラケット76の第1ストッパ901の中に位置する。
また、第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部710に第2可動側ブラケット77の凹球面のピボット部720を、ワッシャ70を挟んだ状態で、外側から被せる。それと同時に、第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部710の凹部755に第2可動側ブラケット77の凹球面のピボット部720の凸部770を、ワッシャ70の長孔703を通して、嵌合させる。この時、第2可動側ブラケット77の第2ストッパ902は、ワッシャ70の第2透孔702中を通して、第2固定側ブラケット75の第2ストッパ902の中に位置する。
第1可動側ブラケット76の一方の第4取付部764のフランジと、第2可動側ブラケット77の一方の取付部771フランジと、を合わせる。また、第1可動側ブラケット76の他方の第4取付部764の凸部を、第2可動側ブラケット77の他方の取付部771のボス部中に嵌合させる。スクリュー73により、第1可動側ブラケット76と第2可動側ブラケット77とを、一体に取り付けると共に、ミラーアセンブリ3の固定部の第1固定側ブラケット74と第2固定側ブラケット75とに、保持中心CHを中心として回転可能に、取り付ける。
図33、図34に示すように、第2鏡面角度調整ユニット82の第2ロッド821の一端8210を、第1可動側ブラケット76の第2取付部762に、第2クリップ822により、第1軸V1を中心として回転可能に取り付ける。また、同様に、第1鏡面角度調整ユニット81の第1ロッド811の一端8110を、第1可動側ブラケット76の第1取付部761に、第1クリップ812により、第2軸V2を中心として回転可能に取り付ける。第1ロッド811と第1クリップ812との取り付け、および、第2ロッド821と第2クリップ822との取り付けは、弾性嵌合により行われるので、温度を上げて取り付ける工程が不要となる。
ミラーアセンブリ3の固定部に一体に取り付けた第1可動側ブラケット76の第5取付部765を、ミラーハウジング30の本体部32の取付部300に、スクリュー73により、取り付ける。
図35に示すように、第1可動側ブラケット76側の第2クリップ822を、本体部32の一対の第2リブ302の間に、第1軸V1を中心とする方向に回転可能に差し込む。この時、第2クリップ822の両側面の凸条8221が一対の第2リブ302の相互に向き合っている面に弾性当接する。さらに、第1可動側ブラケット76の第2取付部762を、本体部32の一対の第2リブ302の第2切り欠き部304に、第1軸V1を中心とする方向に回転可能に嵌め込む。このため、第2クリップ822の嵌合凹部8220の両側が、第2ロッド821の嵌合凸部8211から、第2軸V2と平行もしくはほぼ平行な方向に外れようとしても、第2軸V2と平行もしくはほぼ平行な一対の第2リブ302の間に挟み込まれているので、外れ難い状態にある。
また、同様に、第1可動側ブラケット76側の第1クリップ812を、本体部32の一対の第1リブ301の間に、第2軸V2を中心とする方向に回転可能に差し込む。この時、第1クリップ812の両側面の凸条8121が一対の第1リブ301の相互に向き合っている面に弾性当接する。さらに、第1可動側ブラケット76の第1取付部761を、本体部32の一対の第1リブ301の第1切り欠き部303に、第2軸V2を中心とする方向に回転可能に嵌め込む。このため、第1クリップ812の嵌合凹部8120の両側が、第1ロッド811の嵌合凸部8111から、第1軸V1と平行もしくはほぼ平行な方向に外れようとしても、第1軸V1と平行もしくはほぼ平行な一対の第1リブ301の間に挟み込まれているので、外れ難い状態にある。
本体部32の開口部の縁に、ミラー31の縁とリング部33の縁とを、それぞれ、嵌合させて、一体に固定する。これにより、ミラーハウジング30(すなわち、本体部32およびリング部33)とミラー31との一体のミラーユニット3Uが取り付けられて、ミラーアセンブリ3が取り付けられる。
ここで、ミラーユニット3Uは、保持ユニット7に、3点において保持されている。この3保持点(支点)は、鏡面角度調整の基準となる保持中心CH(ピボット中心)である回転中心点CHと、第1鏡面角度調整ユニット81とミラーユニット3Uとの第1連結点JP1と、第2鏡面角度調整ユニット82とミラーユニット3Uとの第2連結点JP2と、である。
ミラーハウジング30の合わせ面38を、スペーサ4の合わせ面44に合わせると共に、ミラーハウジング30の係合部39を、スペーサ4の係合部45に、係合させる。スペーサ4の下部42を、ベース2のスペーサ支持部25の凹部に、嵌合させると共に、スペーサ4の段差面43を、ベース2のスペーサ支持部25の上面に、載せる。
これにより、ミラーアセンブリ3は、スペーサ4を介して、ベース2に、載置される。この時、スペーサ4の上部41のフランジ部が、ミラーハウジング30の合わせ面38とベース2のスペーサ支持部25の上面との間に、位置する。
また、スペーサ4の挿通孔40の中とミラーハウジング30の挿通孔36の中とには、シャフト20およびシャフト固定部24が収納空間35中に挿通されている。なお、シャフト固定部24が挿通されずに、シャフト20のみが挿通されていても良い。すなわち、スペーサ4の挿通孔40の中とミラーハウジング30の挿通孔36の中とには、少なくとも、シャフト20が収納空間35中に挿通されていれば良い。
ミラーアセンブリ3側のシャフト20の固定部200を、ベース2の取付部22のシャフト固定部24に、スクリュー27により、取り付けて固定する。取付部22にカバー部23を取り付ける。これにより、ドアミラー装置1の組付が完了する。
(実施形態の作用の説明)
この実施形態にかかる第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82およびこの実施形態にかかるドアミラー装置1(以下、「この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1」と称する)は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
(鏡面の中立位置の説明)
ミラー31の反射面である鏡面は、図36から図39に示すように、垂直方向(上下方向)に、また、図40および図43に示すように、水平方向(前後方向、左右方向)に、調整される。図36、図39(A)、図40および図43(A)に示す鏡面の位置は、中立位置である。また、ミラーアセンブリ3のミラーユニット3Uが、図4および図5中の実線にて示す位置に位置する時、鏡面は、中立位置に位置している。
(電動による鏡面の垂直方向(上下方向)の角度調整の説明)
第1鏡面角度調整ユニット81の第1モータ813をリモコンで駆動させる。すると、図44(A)(B)および図45(A)(B)中の白抜きの矢印に示すように、第1モータ813の回転力が、第1回転力伝達機構814の第1減速機構816の第1ウオームギヤ8161、ヘリカルギヤ8163、第2ウオームギヤ8162および第1クラッチ機構817の第1クラッチギヤ8171、クラッチ部8176(クラッチスプリング8174の弾性復帰力(ばね力)により、相互に噛み合っていて、継状態にあるクラッチ部8176)、出力ギヤとしての第2クラッチギヤ8172を介して、第1ロッド811に伝達される。これにより、第1ロッド811が、第1固定側ブラケット74に取り付けられている第1ケーシング810に対して、第1軸V1を中心として進退する。
すると、第1ロッド811が取り付けられている第1可動側ブラケット76が、第1ロッド811と共に、第1軸V1を中心として回転する。さらに、第1可動側ブラケット76が取り付けられているミラーユニット3Uが、第1可動側ブラケット76と共に、第1軸V1を中心として回転する。
これにより、ミラーユニット3Uが、図37中の白抜きの矢印に示すように、第1軸V1を中心として上方向に回転して、鏡面が、図37および図39(B)に示すように、上側に向く。また、ミラーユニット3Uが、図38中の白抜きの矢印に示すように、第1軸V1を中心として下方向に回転して、鏡面が、図38および図39(C)に示すように、下側に向く。この結果、図5に示すように、鏡面の垂直方向(上下方向)の角度が調整される。
この時、図36、図37、図38に示すように、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812が、第1可動側ブラケット76の第1取付部761に弾性嵌合している。また、第1クリップ812が、ミラーハウジング30の一対の第1リブ301の間に挟み込まれている。このため、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812と第1可動側ブラケット76の第1取付部761とは、同じ位置関係を保ちながら、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に、共に回転(移動)する。これにより、第1鏡面角度調整ユニット81とミラーユニット3Uとの第1連結点JP1は、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に回転する。
一方、図39(A)(B)(C)に示すように、第1可動側ブラケット76の第2取付部762が、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822の第2嵌合長孔825に対して、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に回転する。また、ミラーハウジング30の一対の第2リブ302も、同様に、第2クリップ822の両端部分の両側面の凸条8221上を、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に回転する。このため、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822は、第1可動側ブラケット76の第2取付部762の回転(移動)の影響を受けずに常に停止している。これにより、第2鏡面角度調整ユニット82とミラーユニット3Uとの第2連結点JP2は、第1連結点JP1の回転の影響を受けずに常に停止している。
ここで、ミラーユニット3Uが第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に回転する時に、図39(A)(B)(C)に示すように、長辺方向(長手方向)が第2軸V2と平行な長方形形状の第2取付窓部7620が第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に回転するので、固定側の第2ロッド821および第2クリップ822が第1可動側ブラケット76の回転の妨げとはならない。
また、この時、スペーサ4は、ミラーユニット3Uと共に回転せず、ベース2と共に停止状態にある。すなわち、ミラーユニット3Uのみが、スペーサ4およびベース2に対して、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に回転する。また、保持ユニット7の第2保持部材72(ミラーユニット3U側)が、保持ユニット7の第1保持部材71(ベース2側)に対して、ワッシャ70と共に、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に回転する。
ミラーユニット3Uが、第1軸V1を中心として所定の角度まで回転すると、鏡面の調整角度が最大角度に達し、図37および図38に示すように、第1回転範囲規制部91の第1ストッパ901および第2ストッパ902が作動する。これにより、ミラーユニット3Uの回転が規制される。所定の角度は、この例では、中立位置からそれぞれ上下方向に約10°である。なお、この所定の角度は、特に、限定しない。
(第1クラッチ機構817の作動の説明)
鏡面の調整角度が最大角度に達すると、図44(C)および図45(C)に示すように、第1ロッド811の進退が停止し、かつ、第1ロッド811に噛み合っている第2クラッチギヤ8172の回転も停止する。ここで、第1モータ813の駆動が継続されている場合、第1モータ813の回転力が第1減速機構816を介して第1クラッチギヤ8171に継続して伝達されている。
すると、相互に噛み合っているクラッチ部8176の複数個の凹凸のノッチにおいて、クラッチシャフト8170方向の力が発生する。この力により、第2クラッチギヤ8172が、図44(C)および図45(C)中の白抜きの矢印に示すように、クラッチスプリング8174の弾性復帰力(ばね力)に抗して、クラッチシャフト8170方向に移動する。この時、圧縮状態にあるクラッチスプリング8174がさらに圧縮された状態にある。これにより、クラッチ部8176の複数個の凹凸のノッチは、相互の噛み合いが外れて、断状態となる。この結果、クラッチ部8176においてスリップが開始されて、第1モータ813のロックが回避される。
(外力による鏡面の垂直方向(上下方向)の緩衝作動の説明)
外力がミラーユニット3Uに作用して、その外力によってミラーユニット3Uが第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に押される。すると、ミラーユニット3Uに固定されている第2保持部材72が、ミラーユニット3Uと一緒に同方向に押される。また、第2保持部材72の第1可動側ブラケット76に弾性嵌合している第1ロッド811も同方向に押される。
そして、第1ロッド811が、第1固定側ブラケット74に取り付けられている第1ケーシング810に対して、図46(A)および図47(A)中の白抜きの矢印に示すように、第1軸V1を中心として進退する。第1ロッド811に噛み合っている第2クラッチギヤ8172が、同様に、図46(A)および図47(A)中の白抜きの矢印に示すように、回転する。
一方、第2クラッチギヤ8172に、クラッチ部8176の相互に噛み合っている複数個の凹凸のノッチを介して、継状態にある第1クラッチギヤ8171は、第2ウオームギヤ8162に噛み合っているので、図46(A)および図47(A)に示すように、回転していない。
すると、相互に噛み合っているクラッチ部8176の複数個の凹凸のノッチにおいて、クラッチシャフト8170方向の力が発生する。この力により、第2クラッチギヤ8172が、図46(B)および図47(B)中の白抜きの矢印に示すように、クラッチスプリング8174の弾性復帰力(ばね力)に抗して、クラッチシャフト8170方向に移動する。また、圧縮状態にあるクラッチスプリング8174がさらに圧縮された状態にある。これにより、クラッチ部8176の複数個の凹凸のノッチは、相互の噛み合いが外れて、断状態となる。この結果、クラッチ部8176においてスリップが開始されて、第1鏡面角度調整ユニット81(特に、内部のギヤ)の破損が防止される。
この時、前記の電動の場合と同様に、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812と第1可動側ブラケット76の第1取付部761とが、同じ位置を保ちながら、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に、共に回転(移動)する。一方、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822が、第1可動側ブラケット76の第2取付部762の回転(移動)に対して停止しているから、第2取付部762の回転の影響を受けずに停止状態にある。
なお、スペーサ4の作動、および、第1回転範囲規制部91の作動は、前記の電動による作動と同様に作動する。
(手動による鏡面の垂直方向(上下方向)の角度調整)
クラッチスプリング8174の弾性復帰力(ばね力)よりも大きい手動力により、ミラーユニット3Uを、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向。図37および図38中の白抜きの矢印方向)に回転させる。すると、前記の外力による鏡面の垂直方向(上下方向)の緩衝作動と同様に、図46(A)および図47(A)中の白抜きの矢印に示すように、手動力が、第1ロッド811を介して第2クラッチギヤ8172に伝達される。
これにより、継状態(図46(A)および図47(A)に示す状態)にある第1鏡面角度調整ユニット81のクラッチ部8176が、図46(B)および図47(B)中の白抜きの矢印に示すように、断状態となる。このため、図46(C)および図47(C)中の白抜きの矢印に示すように、ミラーユニット3Uの回転に伴って、第1ロッド811が進退し、かつ、第2クラッチギヤ8172が回転する。この結果、ミラーユニット3Uが、第1軸V1を中心として垂直方向(上下方向)に回転し、鏡面の垂直方向(上下方向)の角度が調整される。
この時、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812と第1取付部761との作動、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822と第2取付部762との作動、スペーサ4の作動、および、第1回転範囲規制部91の作動は、前記の電動による作動および前記の緩衝による作動と同様に作動する。
(電動による鏡面の水平方向(前後方向、左右方向)の角度調整の説明)
第2鏡面角度調整ユニット82の第2モータ823をリモコンで駆動させる。すると、図44(A)(B)および図45(A)(B)中の白抜きの矢印に示すように、第2モータ823の回転力が、第2回転力伝達機構824の第2減速機構826の第1ウオームギヤ8261、ヘリカルギヤ8263、第2ウオームギヤ8262および第2クラッチ機構827の第1クラッチギヤ8271、クラッチ部8276(クラッチスプリング8274の弾性復帰力(ばね力)により、相互に噛み合っていて、継状態にあるクラッチ部8276)、出力ギヤとしての第2クラッチギヤ8272を介して、第2ロッド821に伝達される。これにより、第2ロッド821が、第1固定側ブラケット74に取り付けられている第2ケーシング820に対して、第2軸V2を中心として進退する。
すると、第2ロッド821が取り付けられている第1可動側ブラケット76が、第2ロッド821と共に、第2軸V2を中心として回転する。さらに、第1可動側ブラケット76が取り付けられているミラーユニット3Uが、第1可動側ブラケット76と共に、第2軸V2を中心として回転する。
これにより、ミラーユニット3Uが、図41中の白抜きの矢印に示すように、第2軸V2を中心として外向き方向(前方向、右方向)に回転して、鏡面が、図41および図43(B)に示すように、外側(前側、右側)に向く。また、ミラーユニット3Uが、図42中の白抜きの矢印に示すように、第2軸V2を中心として下方向に回転して、鏡面が、図42および図43(C)に示すように、内側(後側、左側)に向く。この結果、図4に示すように、鏡面の水平方向(前後方向、左右方向)の角度が調整される。
この時、図40、図41、図42に示すように、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822が、第1可動側ブラケット76の第2取付部762に弾性嵌合している。また、第2クリップ822が、ミラーハウジング30の一対の第2リブ302の間に挟み込まれている。このため、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822と第1可動側ブラケット76の第2取付部762とは、同じ位置関係を保ちながら、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に、共に回転(移動)する。これにより、第2鏡面角度調整ユニット82とミラーユニット3Uとの第2連結点JP2は、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に回転する。
一方、図示されていないが、前記の鏡面の垂直方向(上下方向)の角度調整と同様に、第1可動側ブラケット76の第1取付部761が、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812の第1嵌合長孔815に対して、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に回転する。また、ミラーハウジング30の一対の第1リブ301も、同様に、第1クリップ812の両端部分の両側面の凸条8121上を、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に回転する。このため、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812は、第1可動側ブラケット76の第1取付部761の回転(移動)の影響を受けずに常に停止している。これにより、第1鏡面角度調整ユニット81とミラーユニット3Uとの第1連結点JP1は、第2連結点JP2の回転の影響を受けずに常に停止している。
ここで、ミラーユニット3Uが第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に回転する時に、図示されていないが、長辺方向(長手方向)が第1軸V1と平行な長方形形状の第1取付窓部7610が第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に回転するので、固定側の第1ロッド811および第1クリップ812が第1可動側ブラケット76の回転の妨げとはならない。
また、この時、ミラーユニット3Uのミラーハウジング30の係合部39とスペーサ4の係合部45との係合により、スペーサ4は、ミラーユニット3Uと共に、ベース2に対して、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に回転する。また、保持ユニット7の第2保持部材72(ミラーユニット3U側)が、保持ユニット7の第1保持部材71(ベース2側)に対して、ワッシャ70と共に、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に回転する。
ミラーユニット3Uが、第2軸V2を中心として所定の角度まで回転すると、鏡面の調整角度が最大角度に達し、図41および図42に示すように、第2回転範囲規制部92の第1ストッパ901、第2ストッパ902、第3ストッパ903、第4ストッパ904、第5ストッパ905および第6ストッパ906が作動する。これにより、ミラーユニット3Uの回転が規制される。所定の角度は、この例では、中立位置からそれぞれ前後方向(左右方向)に約10°である。なお、この所定の角度は、特に、限定しない。
(第2クラッチ機構827の作動の説明)
鏡面の調整角度が最大角度に達すると、図44(C)および図45(C)に示すように、第2ロッド821の進退が停止し、かつ、第2ロッド821に噛み合っている第2クラッチギヤ8272の回転も停止する。ここで、第2モータ823の駆動が継続されている場合、第2モータ823の回転力が第2減速機構826を介して第1クラッチギヤ8271に継続して伝達されている。
すると、相互に噛み合っているクラッチ部8276の複数個の凹凸のノッチにおいて、クラッチシャフト8270方向の力が発生する。この力により、第2クラッチギヤ8272が、図44(C)および図45(C)中の白抜きの矢印に示すように、クラッチスプリング8274の弾性復帰力(ばね力)に抗して、クラッチシャフト8270方向に移動する。この時、圧縮状態にあるクラッチスプリング8274がさらに圧縮された状態にある。これにより、クラッチ部8276の複数個の凹凸のノッチは、相互の噛み合いが外れて、断状態となる。この結果、クラッチ部8276においてスリップが開始されて、第2モータ823のロックが回避される。
(外力による鏡面の水平方向(前後方向、左右方向)の緩衝作動の説明)
外力がミラーユニット3Uに作用して、その外力によってミラーユニット3Uが第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に押される。すると、ミラーユニット3Uに固定されている第2保持部材72が、ミラーユニット3Uと一緒に同方向に押される。また、第2保持部材72の第1可動側ブラケット76に弾性嵌合している第2ロッド821も同方向に押される。
そして、第2ロッド821が、第1固定側ブラケット74に取り付けられている第2ケーシング820に対して、図46(A)および図47(A)中の白抜きの矢印に示すように、第2軸V2を中心として進退する。第2ロッド821に噛み合っている第2クラッチギヤ8272が、同様に、図46(A)および図47(A)中の白抜きの矢印に示すように、回転する。
一方、第2クラッチギヤ8272に、クラッチ部8276の相互に噛み合っている複数個の凹凸のノッチを介して、継状態にある第1クラッチギヤ8271は、第2ウオームギヤ8262に噛み合っているので、図46(A)および図47(A)に示すように、回転していない。
すると、相互に噛み合っているクラッチ部8276の複数個の凹凸のノッチにおいて、クラッチシャフト8270方向の力が発生する。この力により、第2クラッチギヤ8272が、図46(B)および図47(B)中の白抜きの矢印に示すように、クラッチスプリング8274の弾性復帰力(ばね力)に抗して、クラッチシャフト8270方向に移動する。また、圧縮状態にあるクラッチスプリング8274がさらに圧縮された状態にある。これにより、クラッチ部8276の複数個の凹凸のノッチは、相互の噛み合いが外れて、断状態となる。この結果、クラッチ部8276においてスリップが開始されて、第2鏡面角度調整ユニット82(特に、内部のギヤ)の破損が防止される。
この時、前記の電動の場合と同様に、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822と第1可動側ブラケット76の第2取付部762とが、同じ位置を保ちながら、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に、共に回転(移動)する。一方、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812が、第1可動側ブラケット76の第1取付部761の回転(移動)に対して停止しているから、第2取付部762の回転の影響を受けずに停止状態にある。
なお、スペーサ4の作動、および、第2回転範囲規制部92の作動は、前記の電動による作動と同様に作動する。
(手動による鏡面の水平方向(前後方向、左右方向)の角度調整)
クラッチスプリング8274の弾性復帰力(ばね力)よりも大きい手動力により、ミラーユニット3Uを、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)。図41および図42中の白抜きの矢印方向)に回転させる。すると、前記の外力による鏡面の水平方向(前後方向、左右方向)の緩衝作動と同様に、図46(A)および図47(A)中の白抜きの矢印に示すように、手動力が、第2ロッド821を介して第2クラッチギヤ8272に伝達される。
これにより、継状態(図46(A)および図47(A)に示す状態)にある第2鏡面角度調整ユニット82のクラッチ部8276が、図46(B)および図47(B)中の白抜きの矢印に示すように、断状態となる。このため、図46(C)および図47(C)中の白抜きの矢印に示すように、ミラーユニット3Uの回転に伴って、第2ロッド821が進退し、かつ、第2クラッチギヤ8272が回転する。この結果、ミラーユニット3Uが、第2軸V2を中心として水平方向(前後方向、左右方向)に回転し、鏡面の水平方向(前後方向、左右方向)の角度が調整される。
この時、第2ロッド821の一端8210および第2クリップ822と第2取付部762との作動、第1ロッド811の一端8110および第1クリップ812と第1取付部761との作動、スペーサ4の作動、および、第2回転範囲規制部92の作動は、前記の電動による作動および前記の緩衝による作動と同様に作動する。
以上のように、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、リモコンにより、鏡面の角度を調整するリモコン鏡面調整機能を有する。
(ミラーアセンブリ3の使用位置P1、後方格納位置P2、前方格納位置P3の説明)
図3中の実線は、使用位置P1に位置するミラーアセンブリ3を示す。また、図3中の二点鎖線は、後方格納位置P2または前方格納位置P3に位置するミラーアセンブリ3を示す。
(ミラーアセンブリ3の格納、復帰の説明)
図3に示すように、格納ユニット6を駆動させて電動により、使用位置P1に位置するミラーアセンブリ3を、ベース2に対して、格納軸V0を中心として、平面(上)から見て時計方向に回転させる。すると、ミラーアセンブリ3が、回転して後方格納位置P2に位置して格納される。
また、格納ユニット6を駆動させて電動により、後方格納位置P2に位置するミラーアセンブリ3を、ベース2に対して、格納軸V0を中心として、平面(上)から見て反時計方向に回転させる。すると、ミラーアセンブリ3が、回転して使用位置P1に位置して復帰する。
ここで、ミラーアセンブリ3が、使用位置P1または後方格納位置P2に位置すると、停止機構のストッパ204、603が作動する。これにより、ミラーアセンブリ3の回転が停止して、ミラーアセンブリ3が、使用位置P1または後方格納位置P2に位置する。
このように、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、電動により、ミラーアセンブリ3を格納させたり復帰させたりする電動格納機能を有する。
さらに、手動により、使用位置P1に位置するミラーアセンブリ3を、ベース2に対して、格納軸V0を中心として、平面(上)から見て反時計方向に回転させる。すると、格納ユニット6の回転力伝達機構のクラッチ機構が断状態となり、ミラーアセンブリ3が、回転して前方格納位置P3に位置して格納される。
さらにまた、手動により、前方格納位置P3に位置するミラーアセンブリ3を、ベース2に対して、格納軸V0を中心として、平面(上)から見て時計方向に回転させる。すると、ミラーアセンブリ3が、回転して使用位置P1に位置して復帰される。この時、断状態のクラッチ機構が続状態となる。
ここで、ミラーアセンブリ3が、使用位置P1または前方格納位置P3に位置すると、停止機構のストッパが作動する。これにより、ミラーアセンブリ3の回転が停止して、ミラーアセンブリ3が、使用位置P1または前方格納位置P3に位置する。
さらにまた、使用位置P1に位置するミラーアセンブリ3に外力がかかり、緩衝作用により、ミラーアセンブリ3が、格納軸V0を中心として、使用位置P1から後方格納位置P2または前方格納位置P3に回転する。
ミラーアセンブリ3が、格納軸V0を中心として、回転する時には、ミラーユニット3Uのミラーハウジング30の係合部39とスペーサ4の係合部45との係合により、スペーサ4は、ミラーアセンブリ3と共に、ベース2に対して、格納軸V0を中心として、回転する。
また、この時、格納軸V0と第2軸V2とは、ずれている。この結果、ベース2のスペーサ支持部25の円形の凹開口部の内周壁面と、スペーサ支持部25の円形の凹開口部中に嵌合するスペーサ4の円柱形状の下部42の外周壁面との間の隙間(回転隙間)は、一定ではない。
ここで、スペーサ4の上部41のフランジ部は、スペーサ4とミラーユニット3Uとが共に格納軸V0を中心として、また、第2軸V2を中心として、それぞれ、2方向に回転した時でも、スペーサ支持部25の凹開口部を覆う大きさを、有する。このため、ベース2のスペーサ支持部25の円形の凹開口部は、スペーサ4の上部41のフランジ部により覆い隠されて、外側から見えない。
(実施形態の効果の説明)
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、ミラーユニット3Uと、保持ユニット7と、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82と、を備えるものである。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82は、保持ユニット7を介してミラーユニット3Uの鏡面の角度を2方向に調整するものである。この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82は、保持ユニット7の第1保持部材71に取り付けられる第1ケーシング810、第2ケーシング820(以下、「ケーシング810、820」と称する)と、ケーシング810、820に鏡面角度調整方向に進退可能に取り付けられていて、かつ、保持ユニット7の第2保持部材72に取り付けられる第1ロッド811、第2ロッド821(以下、「ロッド811、821」と称する)と、を備えるものである。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ロッド811、821が、ラック状のギヤから構成されていて、鏡面角度調整方向に進退するものであるから、ロッド811、821の進退方向と鏡面角度調整方向とが一致する。この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ロッド811、821の鏡面角度調整方向の進退量(進退長)を、前記の特許文献1の電動リモートコントロールミラー装置におけるミラーユニットの傾動の曲線方向と相違している作動軸の直線方向の進退量(進退長)と比較して、大きく(長く)することができる。
このため、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ケーシング810、820を第1保持部材71に取り付け、ロッド811、821を第2保持部材72に取り付ける。すると、保持ユニット7の保持中心(回転中心点)CHと、ロッド811、821と第2保持部材72との取り付け点である第1連結点JP1および第2連結点JP2(以下、「連結点JP1、JP2」と称する)と、の間の距離を、大きく(長く)することができる。
これにより、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、力のモーメントが距離に比例するので、保持ユニット7および鏡面角度調整ユニット81、82を小型化かつ軽量化したままの状態で、ミラーユニット3Uを、保持中心(回転中心点)CHと連結点JP1、JP2との3点において大きな保持力で保持することができる。
すなわち、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、保持中心(回転中心点)CHと連結点JP1、JP2との間の距離を大きく(長く)することができるので、保持ユニット7および鏡面角度調整ユニット81、82自体の保持力(支持力)が小さくても、保持中心(回転中心点)CHと連結点JP1、JP2との3点において、大きな保持力(支持力)が得られるものである。
以上から、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、車両の走行中の振動によるミラーユニット3Uの振れを小さく抑制することができ、後方視認を確保することができ、交通安全に貢献することができる。
ここで、ロッド811、821と、第1回転力伝達機構814、第2回転力伝達機構824(以下、「回転力伝達機構814、824」と称する)の出力ギヤの第2クラッチギヤ8172、8272との噛み合わせにおいて、ギヤの間のバックラッシは、ギヤが円滑にかつ安定して回転作動するために、必要なクリアランス(遊び)である。すなわち、バックラッシが極端に小さいと、ギヤの間の負荷が大きくなり、ギヤの円滑かつ安定した回転作動が得られない。一方、バックラッシが極端に大きいと、車両の走行中の振動によるミラーユニット3Uの振れとなる。
そこで、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ロッド811、821として、弾性変形可能なラック状のギヤを使用して、このロッド811、821を、ロッド811、821自体の弾性の押し付け力により第2クラッチギヤ8172、8272に噛み合わせる。
これにより、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ギヤの間の負荷が大きくなると、ロッド811、821が弾性変形して、負荷を逃がすことができる。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ロッド811、821と第2クラッチギヤ8172、8272との間のバックラッシを極力小さくすることができるので、車両の走行中の振動によるミラーユニット3Uの振れを極力小さく抑制することができ、後方視認を確保することができ、交通安全に貢献することができる。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1において、ケーシング810、820は、ロッド811、821のうち、第2クラッチギヤ8172、8272に噛み合っている側と反対側に、当接する当接部8103、8203を有するものである。
これにより、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ロッド811、821が、図13中の実線に示す状態から破線に示す状態に弾性変形する際に、大きく弾性変形して、ロッド811、821と第2クラッチギヤ8172、8272との噛み合いが外れてギヤ飛びの発生を防ぐことができるので、ミラーユニット3Uの鏡面角度調整を確実に行うことができる。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、第2クラッチギヤ8172、8272がスパーギヤから構成されていて、ロッド811、821がスパーギヤの一部から構成されているものである。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、図36から図38、図40から図42に示すように、ロッド811、821が進退方向のどの位置(角度)に位置していても、第2クラッチギヤ8172、8272との噛み合いが同じ噛み合いとなるので、ロッド811、821と第2クラッチギヤ8172、8272との噛み合い負荷が一定であって安定している。これにより、ミラーユニット3Uの鏡面角度調整を安定した作動で行うことができる。
また、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、回転力が、ロッド811、821と第2クラッチギヤ8172、8272との噛み合い面に対して直角に、すなわち、ロッド811、821の回転中心軸と第2クラッチギヤ8172、8272の回転中心軸に対して直角に、作用するので、回転力伝達機構814、824にスラスト負荷を与えることが無い。これにより、クラッチ部8176、8276のクラッチスリップが可能となる。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、スパーギヤの一部からから構成されているロッド811、821のピッチ円の中心は、鏡面角度調整の基準となる保持ユニット7の中心の保持中心CHを含む第1平面S1、第2平面S2(以下、「平面S1、S2」と称する)上に位置するものである。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ミラーユニット3Uを、平面S1、S2上に位置する第1軸V1、第2軸V2(以下、「軸V1、V2」と称する)を中心として、円滑に回転させて、鏡面角度調整を円滑に行うことができる。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、回転力伝達機構814、824がノッチタイプの第1クラッチ機構817、第2クラッチ機構827(以下、「クラッチ機構817、827」と称する)を備えるものである。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、クラッチ機構817、827により、鏡面の調整角度が最大角度に達した時に、第1モータ813、第2モータ823(以下、「モータ813、823」と称する)がロックするのを防ぐことができ、また、ミラーユニット3Uに外部からの力が加わった時に、鏡面角度調整ユニット81、82の破損を防ぐことができる。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、前記の通り、鏡面角度調整ユニット81、82の連結点JP1、JP2における保持力(支持力)を小さくすることができるものであるから、クラッチ機構817、827のクラッチトルクを小さくすることができる。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、鏡面角度調整ユニット81、82のモータ813、823の回転出力を小さくすることができ、また、鏡面角度調整ユニット81、82の回転力伝達機構814、824のギヤの強度を抑制することができる。
これにより、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、小型で安価な鏡面角度調整ユニット81、82を提供することができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、ミラーユニット3Uがフレームレスドアミラーから構成されているものであっても、鏡面角度調整ユニット81、82と格納ユニット6とを分割(別個に構成)したものであるから、電動による鏡面角度調整の作動速度と電動格納の作動速度を別個に制御することができ、作動速度の調整回路等が不要となり、その分、構成部品の軽減化を図ることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、鏡面角度調整ユニット81、82と格納ユニット6とを分割(別個に構成)したものであるから、格納軸V0が軸V1、V2に対して傾いているドアミラー装置にも採用することができ、格納軸V0と軸V1、V2とのレイアウトの自由度が増える。
この実施形態にかかるドアミラー装置1において、鏡面角度調整ユニット81、82は、第1鏡面角度調整ユニット81を格納ユニット6の上側に配置し、第2鏡面角度調整ユニット82を格納ユニット6に対して、車両の外側に配置するものである。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、ミラーアセンブリ3のミラーユニット3Uの前面(正面)の投影面積を、小さくすることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1において、第1軸V1と第2軸V2との交点は、鏡面角度調整の基準となる保持中心CHであって、格納軸V0に近接しているものである。
この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、一般の車両用アウトサイドミラー装置(たとえば、特許文献1の電動リモートコントロールミラー装置)のミラーハウジングと比較して、ミラーアセンブリ3のミラーユニット3Uの前面(正面)の投影面積を、小さくすることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、ミラーアセンブリ3のミラーユニット3Uの前面(正面)の投影面積を、小さくすることができるので、空気抵抗を減らすことができて燃費の改善になる。
また、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、リモコン鏡面調整機構と、電動格納機構と、を有していても、ミラーアセンブリ3のミラーユニット3Uの前面(正面)の投影面積を、小さくすることができる。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、大きなドアミラー装置が似合わない小型スポーツカーにも搭載することができ、しかも、搭載しても小型スポーツカーのデザイン性を損なうようなことが無い。
さらに、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、格納ユニット6を使用することにより、ミラーアセンブリ3を使用位置P1に復帰させるためのメモリー回路等の追加が不要であり、しかも、ミラーアセンブリ3を使用位置P1に自動で復帰させ、かつ、高い剛性で固定させるため、走行時の鏡面のブレが少ない。
さらにまた、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、鏡面の作動中心である保持中心CHをミラーアセンブリ3のミラーユニット3Uの中に位置させるので、保持中心CHと鏡面とを近づけることができ、鏡面のブレ量を小さくすることができ、視認性が上がる。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1において、ロッド811、821およびクリップ812、822は、一方の方向の鏡面角度調整が行われる時には、第2保持部材72と同じ位置関係を保ちながら第2保持部材72と共に移動し、他方の方向の鏡面角度調整が行われる時には、第2保持部材72の移動の影響を受けず停止しているものである。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、鏡面角度調整ユニット81、82の作動時の負荷が安定するので、鏡面角度調整ユニット81、82の作動速度や作動音などが安定する。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1において、ロッド811、821およびクリップ812、822は、湾曲形状の第1嵌合長孔815、第2嵌合長孔825(以下、「嵌合長孔815、825」と称する)を有し、湾曲形状の嵌合長孔815、825の中心は、2本の軸のうちの他方の方向の回転中心の軸(第2軸V2、第1軸V1)上に位置し、嵌合長孔815、825は、第2保持部材72に設けられている第1取付部761、第2取付部762(以下、「取付部761、762」と称する)であって、2本の軸のうちの一方の方向の回転中心の軸(第1軸V1、第2軸V2)上に位置する取付部761、762に、嵌合するものである。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、鏡面角度調整ユニット81、82の作動時の負荷がさらに安定するので、鏡面角度調整ユニット81、82の作動速度や作動音などがさらに安定する。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1において、ロッド811、821およびクリップ812、822は、弾性部材から構成されていて、ロッド811、821とクリップ812、822は、第2保持部材72に、弾性嵌合状態で、取り付けられるものである。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ロッド811、821およびクリップ812、822と第2保持部材72との取付個所(第1連結点JP1、第2連結点JP2)におけるクリアランス(遊び)を極力小さくすることができるので、車両の走行中の振動によるミラーユニット3Uの振れを極力小さく抑制することができ、後方視認を確保することができ、交通安全に貢献することができる。
しかも、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ロッド811、821とクリップ812、822との取り付けが弾性嵌合により行われるので、温度を上げて取り付ける工程が不要となる。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1において、ロッド811、821は、前記の通り、一方の方向の鏡面角度調整が行われる時には、第2保持部材72と同じ位置関係を保ちながら第2保持部材72と共に移動し、他方の方向の鏡面角度調整が行われる時には、第2保持部材72の移動の影響を受けず停止しているものであるから、進退する時には、鏡面角度調整方向に対して傾斜したり外れたりするようなことが無い。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、ロッド811、821に噛み合う第2クラッチギヤ8172、8272の回転が安定し、クラッチ機構817、827のクラッチトルクが安定する。
この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1において、ミラーハウジング30には、第1リブ301と第2リブ302とが設けられていて、第1リブ301は、一対のリブから構成されていて、第1軸V1に対して平行に設けられていて、第2リブ302は、一対のリブから構成されていて、第2軸V2に対して平行に設けられている。また、第2保持部材72には、円柱形状の第1取付部761と円柱形状の第2取付部762とが設けられていて、円柱形状の第1取付部761の中心線は、第2軸V2と平行に位置し、円柱形状の第2取付部762の中心線は、第1軸V1と平行に位置する。
この結果、この実施形態にかかる鏡面角度調整ユニット81、82およびドアミラー装置1は、第1鏡面角度調整ユニット81のロッド811とクリップ812とが、第2軸V2と平行な方向において弾性嵌合して第1取付部761に取り付けられていて、一対の第1リブ301の間に挟み込まれているので、ロッド811とクリップ812との弾性嵌合が外れ難い構造となっている。また、同様に、第2鏡面角度調整ユニット82のロッド821とクリップ822とが、第1軸V1と平行な方向において弾性嵌合して第2取付部762に取り付けられていて、一対の第2リブ302の間に挟み込まれているので、ロッド821とクリップ822との弾性嵌合が外れ難い構造となっている。
(鏡面角度調整ユニット81、82のクラッチ機構817、827の変形例の説明)
図48は、鏡面角度調整ユニット81、82のクラッチ機構817、827の変形例を示す構成部品の分解斜視図である。図48中、図1から図47中の符号と同符号は、同一のものを示す。
前記の鏡面角度調整ユニット81、82のクラッチ機構817、827は、ノッチタイプのクラッチ部8176、8276を使用するものである。これに対して、この変形例の鏡面角度調整ユニット81、82のクラッチ機構817、827は、摩擦タイプのクラッチ部8177、8277を使用するものである。
摩擦タイプのクラッチ部8177、8277を使用するこの変形例の鏡面角度調整ユニット81、82のクラッチ機構817、827は、ノッチタイプのクラッチ部8176、8276を使用する前記の鏡面角度調整ユニット81、82のクラッチ機構817、827と、ほぼ同様の作用効果を達成することができる。
(ドアミラー装置1L、1Rの変形例の説明)
図49は、ドアミラー装置1L、1Rの変形例を示すミラーユニットの一部を破断した平面図(図40に対応する平面図)である。
前記のドアミラー装置1L、1Rは、ミラーユニット3Uを第2軸V2を中として回転させて、鏡面の水平方向の角度を調整するものである。これに対して、この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、ミラーユニット3Uを格納軸V0を中心として回転させて、鏡面の水平方向の角度を調整するものである。
すなわち、この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、格納軸V0を、ミラーアセンブリ3を格納復帰させる格納機能と、鏡面の水平方向の角度調整を行う鏡面調整機能とに、兼用させるものである。
この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、第2鏡面角度調整ユニット82が不要となるので、その分、構造や製造が簡単になり、製造コストを安価にすることができ、しかも、重量を軽減することができる。
この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、保持ユニット7において、第2保持部材72を、第1保持部材71に対して、格納軸V0を中として回転させる必要が無い。そこで、この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、図49に示すように、第1回転範囲規制部91の第1保持部材71の第1ストッパ901と第2保持部材72の第1ストッパ901との間、第2回転範囲規制部92の第1保持部材71の第4ストッパ904と第2保持部材72の第4ストッパ904との間、および、第2回転範囲規制部92の第1保持部材71の第6ストッパ906と第2保持部材72の第6ストッパ906との間に、詰め物の充填物900(図49中の斜線が施されている部分)を、詰め込む。
これにより、この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、ミラーアセンブリ3を確実に格納復帰させることができ、かつ、鏡面の水平方向の角度調整をも確実に行うことができ、しかも、鏡面の水平方向のがたつきを防ぐことができる。
この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、第2鏡面角度調整ユニット82が不要となるので、第1固定側ブラケット74の第2固定部742(図19および図20中の二点鎖線にて囲まれている部分)、および、第1可動側ブラケット76の第5取付部765(図24、図25および図26中の二点鎖線にて囲まれている部分)を省略することができる。これにより、この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、重量を軽減することができる。
この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、格納ユニット6の電動により、格納機能と水平方向の鏡面調整機能とを行うことができる。
この変形例のドアミラー装置1L、1Rにおいて、格納ユニット6に、バックラッシュレス構造など(特開2003-343704号公報を参照)、回転停止位置検知メモリー回路など、または、回転速度可変回路などのうち少なくとも1つを、追加する。これにより、この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、ミラーアセンブリ3や鏡面を、がたつくことが無く、所定の位置に停止位置させることができ、しかも、ミラーアセンブリ3を素早く格納復帰させることができ、また、鏡面を緩やかに調整することができる。
この変形例のドアミラー装置1L、1Rは、以上のごとき構成からなるものであるから、前記の実施形態にかかるドアミラー装置1L、1Rと同様の作用、効果を達成することができる。
(実施形態、変形例以外の例の説明)
なお、この発明の車両用アウトサイドミラー装置における鏡面角度調整ユニット、車両用アウトサイドミラー装置は、前記の実施形態、変形例により限定されるものではない。
前記の実施形態、変形例においては、第1ロッド811、第2ロッド821と第1クリップ812、第2クリップ822とが、それぞれ、弾性部材から構成されているものである。しかしながら、この発明においては、少なくとも、第1ロッド811、第2ロッド821が、弾性部材から構成されているものであっても良い。