以下、この発明にかかる車両用アウトサイドミラー装置の実施形態(実施例)の1例を図面に基づいて詳細に説明する。この明細書および別紙の特許請求の範囲において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用アウトサイドミラー装置を車両に装備した際の前、後、上、下、左、右である。
なお、図面においては、概略図であるため、主要部品を図示し、主要部品以外の部品の図示を省略し、また、ハッチングの一部を省略する。さらに、図8、図9、図10、図11および図42は、グレースケールで、図示されている。
(実施形態の構成の説明)
以下、この実施形態にかかる車両用アウトサイドミラー装置の構成について説明する。図中、符号1は、この実施形態にかかる車両用アウトサイドミラー装置(以下、単に「ドアミラー装置」と称する)である。
(ドアミラー装置1の説明)
ドアミラー装置1は、図示されていない車両(自動車)の左右のドア(車体)にそれぞれ装備されている。以下、車両の右側のドアに装備されているドアミラー装置1について説明する。なお、車両の左側のドアに装備されているドアミラー装置1は、車両の右側のドアに装備されているドアミラー装置1とほぼ同様の構成をなすものであるから、説明を省略する。また、この実施形態においては、車両の外側は、車両の右側であり、車両の内側は、車両の左側である。
ドアミラー装置1は、図1から図11に示すように、ベース2と、シャフト20と、ミラーアセンブリ3と、スペーサ4と、カメラ5と、ハーネス50と、を備える。
(ベース2の説明)
ベース2は、車体であるドアに固定される。ベース2の内部は、ドアの車体パネルやドアパネルあるいはドアガラスの車両の前側の三角形部分のパネル(フラッシュサーフェース)に設けられている開口(図示せず)を介して車両の内部と連通している。
ベース2は、図12および図13に示すように、垂直板形状の固定部21と、水平板形状の取付部22と、カバー部23と、を有する。固定部21および取付部22は、この例では、高い剛性を有する樹脂(ガラス繊維入りのPA樹脂)から構成されている。カバー部23は、この例では、ABS樹脂から構成されている。
固定部21は、中空形状をなす。固定部21のうち車両の内側は、開口されている。固定部21の内側は、ドアにガスケットなどを介在させて、スクリューなど(図示せず)により固定される。この結果、ベース2は、ドアすなわち車体に固定される。
取付部22は、中空形状をなす。取付部22のうち車両の下側は、開口されている。取付部22は、固定部21の外側の下縁部に一体に設けられている。取付部22の上面は、後記の構造物34の下面に向き合う。取付部22の上面には、シャフト固定部24とスペーサ支持部25とが、それぞれ、設けられている。シャフト固定部24の中央部には、ハーネス挿通孔26が設けられている。シャフト固定部24の縁部には、スクリュー27が挿通する3個のスクリュー挿通孔28が設けられている。
シャフト固定部24は、第2軸V2を中心とする円形の凸形状をなす。スペーサ支持部25は、第2軸V2を中心とする円形の凹形状をなす。ハーネス挿通孔26は、円形をなす。シャフト固定部24の中心と、スペーサ支持部25の中心と、ハーネス挿通孔26の中心とは、一致する。
(シャフト20の説明)
シャフト20は、図17から図24に示すように、円鍔形状の固定部200と、固定部200の上面に一体に固定されている円柱形状の軸部201と、を有する。固定部200には、スクリュー27がねじ込まれるねじ孔を有する3個のボス部203が、スクリュー挿通孔28に対応して設けられている。固定部200および軸部201には、ハーネス挿通孔202が設けられている。固定部200の中心と、軸部201の中心と、ハーネス挿通孔202の中心とは、一致する。
(ミラーアセンブリ3の説明)
ミラーアセンブリ3は、ミラーハウジング30と、ミラー31と、格納ユニット6と、保持ユニット7と、第1鏡面角度調整ユニット81と、第2鏡面角度調整ユニット82と、を備える。ミラーアセンブリ3は、ベース2にシャフト20を介して回転可能に取り付けられている。
ミラーハウジング30は、この例では、ABS樹脂から構成されている。ミラーハウジング30は、図12に示すように、本体部32と、リング部33とから構成されている。本体部32は、前面(正面。車両の後側から前側を見た面)が開口されている中空形状をなす。本体部32の内面には、取付部300の取付ボス部が設けられている。リング部33は、リング形状をなす。
ミラー31は、この例では、板ガラスから構成されている。ミラー31は、反射面を有する。ミラー31の反射面を、以下、「鏡面」と称する。
本体部32の開口部の縁には、ミラー31の縁とリング部33の縁とが、それぞれ、一体に固定されている。これにより、ミラーハウジング30(すなわち、本体部32およびリング部33)とミラー31とは、一体の構造物34を構成する。この構造物34の内部には、収納空間35が形成されている。
ミラーハウジング30の本体部32の下壁部の中央部分のうち車両の内側寄りの部分には、円形の挿通孔36が設けられている。
ミラーハウジング30の本体部32の下壁部の車両の外側寄りの部分には、前後方向に長い長方形の窓37が設けられている。窓37には、光透過性のカバー(図示せず)が、設けられている。
(格納ユニット6の説明)
格納ユニット6は、この例では、電動格納ユニットである。格納ユニット6は、図23および図24に示すように、固定側の前記のシャフト20と、回転側のケーシング60、61と、モータ(図示せず)と、回転力伝達機構(図示せず)と、その他の機構(図示せず)を有する。
ケーシング60、61内には、モータ、回転力伝達機構およびその他の機構が、収納されている。ケーシング60、61は、ギヤケース60とカバー61とから構成されている。ギヤケース60は、この例では、高い剛性を有する樹脂(ガラス繊維入りのPA樹脂)から構成されている。ギヤケース60には、第1固定部601と第2固定部602とが、それぞれ、設けられている。第1固定部601、第2固定部602には、スクリュー73がねじ込まれるねじ孔が設けられている。
ケーシング60、61は、構造物34の収納空間35内に収納されていて、シャフト20に、シャフト20の中心線である格納軸V0周りに回転可能に組み付けられている。
格納ユニット6は、回転側のケーシング60、61および保持ユニット7を介して、構造物34すなわちミラーアセンブリ3を、固定側のシャフト20およびベース2に対して、格納軸V0周りに使用位置(セット位置)Aと後方格納位置Bとの間を回転させて使用位置Aまたは後方格納位置Bに位置させる(図5を参照)。
シャフト20とギヤケース60とには、ストッパ204、603が、それぞれ、設けられている。このストッパ204、603は、構造物34すなわちミラーアセンブリ3を使用位置Aまたは後方格納位置Bに停止させる。
この例における使用位置Aまたは後方格納位置Bの停止機構のストッパ204、603は、ベース2(シャフト20)側と格納ユニット6(ギヤケース60)側との間に設けられている。なお、停止機構は、格納ユニット6内に設けても良い。
ミラーアセンブリ3は、図5に示すように、使用位置Aまたは後方格納位置B以外に、前方格納位置(前方傾倒位置)Cにも回転して位置する。この前方格納位置Cに停止させる停止機構(図示せず)も設けられている。
(保持ユニット7の説明)
保持ユニット7は、収納空間35内に収納されている。保持ユニット7は、固定側部分70と、可動側部分71と、ワッシャ72と、スクリュー73と、を有する。保持ユニット7は、可動側部分71およびワッシャ72を介して、ミラーアセンブリ3の構造物34を、固定側部分70に対して、第1軸V1周りと第2軸V2周りとにそれぞれ回転可能に保持する。
固定側部分70には、凸球面のピボット部700が、設けられている。可動側部分71には、凹球面のピボット部710が、設けられている。可動側部分71の凹球面のピボット部710は、固定側部分70の凸球面のピボット部700に、第1軸V1周りと第2軸V2周りとにそれぞれ回転可能に取り付けられる。ワッシャ72は、固定側部分70の凸球面のピボット部700と可動側部分71の凹球面のピボット部710との間に挟み込まれる。
(第1軸V1、第2軸V2、格納軸V0の説明)
第1軸V1と第2軸V2とは、この例では、図1に示すように、直交している。すなわち、第1軸V1と第2軸V2とは、垂直(直角)に交差している。第1軸V1と第2軸V2との交点は、保持中心CHを構成する。保持中心CHは、固定側部分70のピボット部および可動側部分71のピボット部の中心である。保持中心CHは、この例では、格納軸V0に近接している。
第1軸V1は、この例では、図6に示すように、格納軸V0に対して、ねじれの位置にある。また、第1軸V1と格納軸V0とは、図1に示すように、正面視において、直交すなわち垂直(直角)に交差している。
第2軸V2は、この例では、図1、図5および図6に示すように、格納軸V0に対して、平行であり、また、車両の後側かつ外側に位置する。
なお、第1軸V1と第2軸V2とは、この例では、垂直に交差しているが、垂直に交差していない場合でも良い。この場合においては、第1軸V1と格納軸V0とが正面視において垂直に交差していない状態、または、第2軸V2が格納軸V0と平行でない状態、の少なくともいずれか一方の状態にある。
また、保持中心CHは、この例では、格納軸V0に近接しているが、格納軸V0上に位置している場合でも良い。この場合においては、第2軸V2と格納軸V0とが一致する。すなわち、第2軸V2と格納軸V0とは、1本の軸である。
さらに、第1軸V1は、この例では、格納軸V0に対して、ねじれの位置にあるが、格納軸V0に交差している場合でもよい。この場合においては、第1軸V1と格納軸V0とが垂直に交差している状態、または、垂直でなく交差している状態、にある。
(固定側部分70の説明)
固定側部分70は、第1固定側ブラケット(第1電格ブラケット)74と、第2固定側ブラケット(第2電格ブラケット)75と、から構成されている。
第1固定側ブラケット74は、この例では、高い剛性を有する樹脂(ガラス繊維入りのPA樹脂)から構成されている。 第1固定側ブラケット74は、図25、図26に示すように、第1固定部741と、第2固定部742と、第3固定部743と、から構成されている。
第1固定部741は、第3固定部743に対して、車両の上側に配置されている。第1固定部741には、第1鏡面角度調整ユニット81の第1本体部810を取り付けるためのボス部や開口部が設けられている。
第2固定部742は、第3固定部743に対して、車両の外側に配置されている。第2固定部742には、第2鏡面角度調整ユニット82の第2本体部820を取り付けるためのボス部や開口部が設けられている。第2固定部742の下面には、カメラ5を取り付けるための第1取付部744が、設けられている。第1取付部744は、スクリュー73がねじ込まれるねじ孔を有するボス部から構成されている。
第3固定部743は、格納ユニット6のケーシング60、61の後側を覆う半球の一部の形状をなす。第3固定部743の一面(第1可動側ブラケット76に向き合う面)には、凸球面のピボット部700が、設けられている。第3固定部743の中央部には、格納ユニット6に取り付けるために、スクリュー73が挿通する挿通孔が設けられている。
第2固定部742、第3固定部743には、第2固定側ブラケット75を取り付けるための第2取付部745、第3取付部746が設けられている。第2取付部745は、嵌合孔を有するボス部から構成されている。第3取付部746は、嵌合凸部から構成されている。
第3固定部743の凸球面のピボット部700のうち第2固定部742に対して反対側の部分には、凹部747が、凸球面のピボット部700の赤道方向に設けられている。
第2固定側ブラケット75は、この例では、ABS樹脂から構成されている。第2固定側ブラケット75は、図28、図29に示すように、第1固定部751と、第2固定部752と、から構成されている。
第1固定部751は、第1固定側ブラケット74の第3固定部743に対応する。第1固定部751は、格納ユニット6のケーシング60、61の前側を覆う半球の一部の形状をなす。第1固定部751の一面(第2可動側ブラケット77に向き合う面)には、凸球面のピボット部700が、設けられている。
第2固定部752は、第1固定側ブラケット74の第2固定部742に対応する。第2固定部752は、第1固定部751に対して、車両の外側に配置されている。
第1固定部751、第2固定部752には、第1固定側ブラケット74に取り付けるための第1取付部753、第2取付部754が設けられている。第1取付部753は、嵌合孔を有するボス部から構成されている。第2取付部754は、嵌合凸部から構成されている。
第1固定部751の凸球面のピボット部700のうち第2固定部752に対して反対側の部分には、凹部755が、凸球面のピボット部700の赤道方向に設けられている。
(ワッシャ72の説明)
ワッシャ72は、この例では、POM樹脂から構成されている。ワッシャ72は、図27に示すように、一部を切り欠いたリング形状をなし、かつ、中央部分が上下両縁部分に対して外側に円弧状に突出した形状をなす。
ワッシャ72の両端部分には、円形の第1透孔721、第2透孔722が、それぞれ、設けられている。ワッシャ72の中間部分には、長孔723が、設けられている。
(可動側部分71の説明)
可動側部分71は、第1可動側ブラケット(第1ハウジングブラケット)76と、第2可動側ブラケット(第2ハウジングブラケット)77と、から構成されている。
第1可動側ブラケット76は、この例では、ABS樹脂から構成されている。第1可動側ブラケット76は、図30、図31および図32に示すように、第1取付部761と、第2取付部762と、第3取付部763と、から構成されている。
第1取付部761は、第3取付部763に対して、車両の上側に、かつ、第1平面S1(図37を参照)上に、配置されている。第1取付部761は、第2軸V2を中心線とする円柱形状(丸ピン形状)をなす。
第2取付部762は、第3取付部763に対して、車両の外側に、かつ、第2平面S2(図37を参照)上に、配置されている。第2取付部762は、第1軸V1を中心線とする円柱形状(丸ピン形状)をなす。
第3取付部763は、ワッシャ72および第1固定側ブラケット74を覆う半球の一部の形状をなす。第3取付部763の一面(第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部700に向き合う面)には、凹球面のピボット部710が、設けられている。
第1可動側ブラケット76には、第2可動側ブラケット77を取り付けるための2個の第4取付部764と、構造物34のミラーハウジング30に取り付けるための2個の第5取付部765とが、それぞれ、設けられている。
一方の第4取付部764は、スクリュー73がねじ込まれるねじ孔から構成されている。他方の第4取付部764は、スクリュー73がねじ込まれるねじ孔を有する凸部から構成されている。
一方の第5取付部765は、スクリュー73が挿通する挿通孔を有するフランジから構成されている。他方の第5取付部765は、スクリュー73が挿通する挿通孔である。
第3取付部763の凹球面のピボット部710のうち第2取付部762に対して反対側の部分には、凸部766が、第1固定側ブラケット74の凹部747に対応して、設けられている。
第2可動側ブラケット77は、この例では、ABS樹脂から構成されている。第2可動側ブラケット77は、図33、図34に示すように、ワッシャ72および第2固定側ブラケット75を覆う半球の一部の形状をなす。
第2可動側ブラケット77の一面(第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部700に向き合う面)には、凹球面のピボット部710が、設けられている。第2可動側ブラケット77の凹球面のピボット部710には、凸部770が、第2固定側ブラケット75の凹部755に対応して、設けられている。
第2可動側ブラケット77には、第1可動側ブラケット76に取り付けるための2個の取付部771が、設けられている。一方の取付部771は、スクリュー73が挿通する挿通孔を有するフランジから構成されている。他方の取付部771は、スクリュー73が挿通する挿通孔を有するボス部から構成されている。
(第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82の説明)
第1鏡面角度調整ユニット81および第2鏡面角度調整ユニット82は、それぞれ、保持ユニット7に装備される。
第1鏡面角度調整ユニット81は、構造物34を第1軸V1周りに回転させて、鏡面の第1軸V1周りの角度を調整する。第2鏡面角度調整ユニット82は、構造物34を第2軸V2周りに回転させて、鏡面の第2軸V2周りの角度を調整する。
第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82は、図16、図35および図36に示すように、それぞれ、第1本体部810、第2本体部820と、第1ロッド部811、第2ロッド部821と、クリップ812、822(図10および図11を参照)と、を有する。
第1本体部810、第2本体部820は、それぞれ、モータやクラッチ機構や減速機構などを有する。第1本体部810、第2本体部820は、それぞれ、固定側部分70に取り付けられる。第1ロッド部811、第2ロッド部821は、それぞれ、第1本体部810、第2本体部820に進退可能に設けられている。第1ロッド部811の一端813、第2ロッド部821の一端823は、それぞれ、クリップ812、822により、可動側部分71に取り付けられる。
図9および図16に示すように、第2鏡面角度調整ユニット82の第2本体部820と構造物34のミラー31とのうち、第2軸V2周り方向に相互に向き合う対向面において、第2本体部820の対向面824は、第2軸V2に近い側(図9および図16において左側)から第2軸V2に遠い側(図9および図16において右側)にかけて、中立位置(図16(B)および図17に示す位置)に位置する構造物34のミラー31の対向面との間の距離が長くなるように傾斜している。
なお、図16には、図示されていないが、図9に示すように、第1鏡面角度調整ユニット81の第1本体部810と構造物34のミラー31とのうち、第1軸V1周り方向に相互に向き合う対向面において、第1本体部810の対向面814は、第1軸V1に近い側(図9において下側)から第1軸V1に遠い側(図9において上側)にかけて、中立位置(図20に示す位置)に位置する構造物34のミラー31の対向面との間の距離が長くなるように傾斜している。
第1ロッド部811は、図35に示すように、保持中心CHを中心とする円弧形状をなす。この結果、第1ロッド部811の一端813は、第1本体部810の駆動により、図37中の円弧形状の実線矢印に示すように、第2軸V2を含みかつ第1軸V1に対して垂直な第1平面S1上において、保持中心CHを中心とする円弧方向に進退する。これにより、鏡面の第1軸V1周りの角度が調整される。
第2ロッド部821は、図16および同じく図35に示すように、保持中心CHを中心とする円弧形状をなす。この結果、第2ロッド部821の一端823は、第2本体部820の駆動により、図37中の円弧形状の実線矢印に示すように、第1軸V1を含みかつ第2軸V2に対して垂直な第2平面S2上において、保持中心CHを中心とする円弧方向に進退する。これにより、鏡面の第2軸V2周りの角度が調整される。
第1ロッド部811の一端813と保持中心CHとの間、および、第2ロッド部821の一端823と保持中心CHとの間は、近接している格納軸V0と保持中心CHとの間または近接している保持中心CHと重心CGとの間の少なくともいずれか1方の間よりも離れている。
ここで、保持中心CHと、構造物34および可動側部分71の重心CGとは、近接している。なお、保持中心CHと重心CGとは、一致していても良い。
(重心CGの説明)
重心CGは、ミラーアセンブリ3のうち、固定部に対して、第1軸V1周りと第2軸V2周りとにそれぞれ回転する可動部の重心である。ミラーアセンブリ3の可動部は、構造物34(ミラーハウジング30(本体部32とリング部33とからなる)とミラー31とから構成されている)と、保持ユニット7の可動側部分71(第1可動側ブラケット76と第2可動側ブラケット77とから構成されている)と、スクリュー73と、を有する。
なお、ミラーアセンブリ3の固定部は、格納ユニット6と、保持ユニット7の固定側部分70(第1固定側ブラケット74と第2固定側ブラケット75とから構成されている)と、第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82と、カメラ5、ハーネス50とを有する。
また、シャフト20を除いたミラーアセンブリ3全体は、シャフト20およびベース2の固定部側に対して、格納軸V0周りに回転する可動部側である。
(カメラ5、ハーネス50の説明)
カメラ5は、図38に示すように、本体部51と、レンズ部52と、取付部53と、を有する。
ハーネス50は、図38に示すように、カメラ用ハーネス54と、電格用ハーネス55と、第1鏡面角度調整用ハーネス56と、第2鏡面角度調整用ハーネス57と、を有する。
カメラ用ハーネス54の先端には、カメラ5が、電気的に接続されている。これにより、カメラ5とハーネス50とは、一体の組立体を構成する。電格用ハーネス55の先端には、電格用コネクタ550が、電気的に接続されている。第1鏡面角度調整用ハーネス56の先端には、第1鏡面角度調整用コネクタ560が、電気的に接続されている。第2鏡面角度調整用ハーネス57の先端には、第2鏡面角度調整用コネクタ570が、電気的に接続されている。
(第1回転範囲規制部91、第2回転範囲規制部92の説明)
第1回転範囲規制部91、第2回転範囲規制部92は、図17から図22に示すように、それぞれ、固定側部分70と可動側部分71とに、設けられている。
第1回転範囲規制部91は、構造物34が第1軸V1周りに回転する範囲(図21および図22を参照)を規制する。第1回転範囲規制部91は、固定側部分70、可動側部分71に、それぞれ、設けられている第1ストッパ901と、第2ストッパ902と、を有する。
第2回転範囲規制部92は、構造物34が第2軸V2周りに回転する範囲(図18および図19を参照)を規制する。第2回転範囲規制部92は、固定側部分70、可動側部分71に、それぞれ、設けられている第1ストッパ901と、第2ストッパ902と、第3ストッパ903と、第4ストッパ904と、第5ストッパ905と、第6ストッパ906と、を有する。
第1ストッパ901と第2ストッパ902とは、第1回転範囲規制部91と第2回転範囲規制部92とを兼用する。第3ストッパ903と第4ストッパ904と第5ストッパ905と第6ストッパ906とは、第2回転範囲規制部92専用である。
固定側部分70の第1ストッパ901は、図26に示すように、第1固定側ブラケット74の第3固定部743の凸球面のピボット部700の中央部に設けられた凸部(ピン構造)からなる。可動側部分71の第1ストッパ901は、図30および図31に示すように、第1可動側ブラケット76の第3取付部763の凹球面のピボット部710の中央部に設けられた円形透孔の内周面からなる。
固定側部分70の第2ストッパ902は、図28に示すように、第2固定側ブラケット75の第1固定部751の凸球面のピボット部700の中央部に設けられた円形凹部の内周面からなる。可動側部分71の第2ストッパ902は、図34に示すように、第2可動側ブラケット77の凹球面のピボット部710の中央部に設けられた円形凸部の外周面からなる。
固定側部分70の第3ストッパ903は、図26に示すように、第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部700の凹部747の一端面からなる。可動側部分71の第3ストッパ903は、図31および図32に示すように、第1可動側ブラケット76の凸部766の一端面からなる。
固定側部分70の第4ストッパ904は、図26に示すように、第1固定側ブラケット74の第3固定部743のうち第2固定部742側の部分に設けられた凸部(ピン構造)からなる。可動側部分71の第4ストッパ904は、図31および図32に示すように、第1可動側ブラケット76の第3取付部763と第2取付部762との間の部分の面(壁面)からなる。
固定側部分70の第5ストッパ905は、図28および図29に示すように、第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部700の凹部755の一端面からなる。可動側部分71の第5ストッパ905は、図34に示すように、第2可動側ブラケット77の凸部770の一端面からなる。
固定側部分70の第6ストッパ906は、図28および図29に示すように、第2固定側ブラケット75の第1固定部751と第2固定部752との間の部分に設けられた凸部(ピン構造)からなる。可動側部分71の第6ストッパ906は、図34に示すように、第2可動側ブラケット77の車両の外側(図34において右側)の取付部の一面からなる。
鏡面角度調整は、手動により、行われる場合があるので、第1鏡面角度調整ユニット81および第2鏡面角度調整ユニット82の電動力よりも大きい力が、第1回転範囲規制部91および第2回転範囲規制部92に作用する場合がある。また、ミラーアセンブリ3を手動により後方格納位置Bや前方格納位置Cに回転させる時には、常に力が第1回転範囲規制部91および第2回転範囲規制部92に作用する。
このため、第1回転範囲規制部91および第2回転範囲規制部92の第1ストッパ901、第2ストッパ902、第3ストッパ903、第4ストッパ904、第5ストッパ905および第6ストッパ906は、強固な構造とすることが好ましい。
(スペーサ4の説明)
スペーサ4は、この例では、POM樹脂から構成されている。スペーサ4は、図1、図3、図12に示すように、ベース2とミラーハウジング30との間に介在されている。
スペーサ4は、構造物34が、格納軸V0周りに回転する時に、および、第2軸V2周りに回転する時に、ベース2に対して構造物34と共に回転する。スペーサ4は、構造物34が、第1軸V1周りに回転する時に、構造物34と共に回転せず、ベース2と共に停止状態にある。
スペーサ4は、図39に示すように、高さが低い(軸方向の長さが短い)円筒形状をなす。スペーサ4の中央部には、円形の挿通孔40が、設けられている。スペーサ4の挿通孔40とミラーハウジング30の挿通孔36とは、一致する。
スペーサ4の中心軸は、第2軸V2に一致する、もしくは、ほぼ一致する。スペーサ4の挿通孔40の中心は、格納軸V0に一致する、もしくは、ほぼ一致する。このため、スペーサ4の平面視(上から見た状態)において、スペーサ4の外形円と、挿通孔40の円とは、相互に、ずれている。
スペーサ4は、上部41と下部42との間には、段差面43が形成されている。上部41は、下部42に対して、大経をなす。下部42は、段差面43から下側に突出した凸形状をなし、ベース2の凹形状のスペーサ支持部25に、格納軸V0周りおよび第2軸V2周りに回転可能に嵌合される。
構造物34の挿通孔36の縁部とスペーサ4の挿通孔40の縁部とには、相互に合わさる合わせ面38、44が、それぞれ、設けられている(図12から図14を参照)。構造物34の合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とは、第1軸V1を中心線とする回転面、この例では、球面から構成されている。
これにより、構造物34の挿通孔36の縁部は、球面の合わせ面38に倣って、球面凸部形状をなす。一方、スペーサ4の挿通孔40の縁部は、球面の合わせ面44に倣って、球面凹部形状をなす。
なお、構造物34の合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とは、この例の球面以外であっても良い。たとえば、図40に示すように、第1軸V1を中心線とする回転面の樽面、あるいは、図41に示すように、第1軸V1を中心線とする回転面の円柱面、であっても良い。
構造物34の合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とには、係合部39、45が、それぞれ、第1軸V1を中心線とする回転方向に設けられている(図13、図14、図40、図41を参照)。構造物34の係合部39は、この例では、凹形状をなす。一方、スペーサ4の係合部45は、この例では、凸形状をなす。なお、構造物34の係合部39を凸形状とし、スペーサ4の係合部45を凹形状としても良い。
係合部39、45は、図14に示すように、構造物34が格納軸V0周りに回転する時および第2軸V2周りに回転する時に、相互に係合して、スペーサ4がベース2に対して構造物34と共に回転する(図14中の円弧状の実線矢印および破線矢印を参照)。
また、係合部39、45は、図14に示すように、構造物34が第1軸V1周りに回転する時に、相互にスライドして(図14中の直線の破線矢印を参照)、スペーサ4が構造物34と共に回転せずベース2と共に停止状態にある。
構造物34の造形面(意匠面、外形面)のうち、構造物34の合わせ面38との間の境界を含む造形面S3(図42を参照)と、スペーサ4の合わせ面44のうち、造形面S3に向き合う縁部の輪郭を含む面S4(図42を参照)とは、図43に示すように、格納軸V0と第2軸V2とを含む平面S5上の屈曲直線Lを、平面S5に対して垂直方向に延長した面から構成されている。
なお、この例では、屈曲直線Lを平面S5に対して垂直方向に延長して、構造物34の造形面S3およびスペーサ4の面S4を構成するものであるが、屈曲直線L以外の直線、曲線、あるいは、自由曲線を、平面S5に対して垂直方向に延長して、構造物34の造形面S3およびスペーサ4の面S4を構成しても良い。
スペーサ4の段差面43は、車両の下側に向いている。このため、スペーサ4の段差面43は、ベース2の取付部22の上面(構造物34に向き合う対向面)上に載置される。
スペーサ4の上部41のうち外周壁部分(外周縁部分)は、フランジ形状をなすフランジ部である。フランジ部(上部41)は、ベース2の取付部22の対向面と構造物34の合わせ面38との間に配置されている。フランジ部(上部41)は、図12、図15に示すように、スペーサ4と構造物34とが共に格納軸V0周りおよび第2軸V2周りに回転した時でも、スペーサ支持部25の凹開口部を覆う大きさを、有する。
(ドアミラー装置1の組付工程の説明)
以下、ドアミラー装置1の組付工程について、説明する。
格納ユニット6の第1固定部601に第1固定側ブラケット74の第3固定部743をスクリュー73により取り付けて固定する。また、格納ユニット6の第2固定部602に第2固定側ブラケット75の第1固定部751をスクリュー73により取り付けて固定する。
この時、第1固定側ブラケット74の第3取付部746の嵌合凸部を第2固定側ブラケット75の第1取付部753のボス部の嵌合孔に嵌合させる。また、第2固定側ブラケット75の第2取付部754の嵌合凸部を第1固定側ブラケット74の第2取付部745のボス部の嵌合孔に嵌合させる。
これにより、第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部700および第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部700の中心である保持中心CHが、格納ユニット6に固定される。なお、この例では、保持中心CHは、格納ユニット6の回転中心線である格納軸V0上に位置していない。
第1固定側ブラケット74の第1取付部744にカメラ5の取付部53をスクリュー73により取り付けて固定する。カメラ5と一体のハーネス50を、格納ユニット6のシャフト20のハーネス挿通孔202中に挿通させる。ハーネス50の中の電格用ハーネス55の電格用コネクタ550を格納ユニット6に電気的に接続する。
第1固定側ブラケット74の第1固定部741に第1鏡面角度調整ユニット81の第1本体部810をスクリュー73により取り付けて固定する。同じく、第1固定側ブラケット74の第2固定部742に第2鏡面角度調整ユニット82の第2本体部820をスクリュー73により取り付けて固定する。
第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部700および第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部700にワッシャ72を外側から被せる。この時、第1固定側ブラケット74の第1ストッパ901は、ワッシャ72の第1透孔721中に位置する。第2固定側ブラケット75の第2ストッパ902は、ワッシャ72の第2透孔722に向き合う。第1固定側ブラケット74の凹部747および第2固定側ブラケット75の凹部755は、ワッシャ72の長孔723に向き合う。
これにより、図11に示すように、シャフト20を有する格納ユニット6と、保持ユニット7の固定側部分70(第1固定側ブラケット74と第2固定側ブラケット75とから構成されている)と、第1鏡面角度調整ユニット81、第2鏡面角度調整ユニット82と、カメラ5、ハーネス50とを有するミラーアセンブリ3の固定部が、構成される。
第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部700に第1可動側ブラケット76の凹球面のピボット部710を、ワッシャ72を挟んだ状態で、外側から被せる。それと同時に、第1固定側ブラケット74の凸球面のピボット部700の凹部747に第1可動側ブラケット76の凹球面のピボット部710の凸部766を、ワッシャ72の長孔723を通して、嵌合させる。この時、第1固定側ブラケット74の第1ストッパ901は、ワッシャ72の第1透孔721中を通して、第1可動側ブラケット76の第1ストッパ901の中に位置する。
また、第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部700に第2可動側ブラケット77の凹球面のピボット部710を、ワッシャ72を挟んだ状態で、外側から被せる。それと同時に、第2固定側ブラケット75の凸球面のピボット部700の凹部755に第2可動側ブラケット77の凹球面のピボット部710の凸部770を、ワッシャ72の長孔723を通して、嵌合させる。この時、第2可動側ブラケット77の第2ストッパ902は、ワッシャ72の第2透孔722中を通して、第2固定側ブラケット75の第2ストッパ902の中に位置する。
第1可動側ブラケット76の一方の第4取付部764のフランジと、第2可動側ブラケット77の一方の取付部771フランジと、を合わせる。また、第1可動側ブラケット76の他方の第4取付部764の凸部を、第2可動側ブラケット77の他方の取付部771のボス部中に嵌合させる。スクリュー73により、第1可動側ブラケット76と第2可動側ブラケット77とを、一体に組み付けると共に、ミラーアセンブリ3の固定部の第1固定側ブラケット74と第2固定側ブラケット75とに、保持中心CHを中心として回転可能に、組み付ける。
第1鏡面角度調整ユニット81の第1ロッド部811の一端813に、第1可動側ブラケット76の第1取付部761を、クリップ812により、第2軸V2周りに回転可能に組み付ける。また、第2鏡面角度調整ユニット82の第2ロッド部821の一端823に、第1可動側ブラケット76の第2取付部762を、クリップ822により、第1軸V1周りに回転可能に組み付ける。
ミラーアセンブリ3の固定部に一体に組み付けた第1可動側ブラケット76の第5取付部765を、ミラーハウジング30の本体部32の取付部300に、スクリュー73により、組み付ける。この時、第1可動側ブラケット76の係合部と本体部32の係合部とは、第1軸V1周り方向に相互に係合し、また、第2軸V2周り方向に相互に係合している。
本体部32の開口部の縁に、ミラー31の縁とリング部33の縁とを、それぞれ、嵌合させて、一体に固定する。これにより、ミラーハウジング30(すなわち、本体部32およびリング部33)とミラー31との一体の構造物34が組み付けられて、ミラーアセンブリ3が組み付けられる。
ミラーハウジング30の合わせ面38を、スペーサ4の合わせ面44に合わせると共に、ミラーハウジング30の係合部39を、スペーサ4の係合部45に、係合させる。スペーサ4の下部42を、ベース2のスペーサ支持部25の凹部に、嵌合させると共に、スペーサ4の段差面43を、ベース2のスペーサ支持部25の上面に、載せる。
これにより、ミラーアセンブリ3は、スペーサ4を介して、ベース2に、載置される。この時、図12に示すように、スペーサ4の上部41のフランジ部が、ミラーハウジング30の合わせ面38とベース2のスペーサ支持部25の上面との間に、位置する。
また、スペーサ4の挿通孔40の中とミラーハウジング30の挿通孔36の中とには、シャフト20およびシャフト固定部24が収納空間35中に挿通されている。なお、図12においては、シャフト20の図示が省略されている。また、シャフト固定部24が挿通されずに、シャフト20のみが挿通されていても良い。すなわち、スペーサ4の挿通孔40の中とミラーハウジング30の挿通孔36の中とには、少なくとも、シャフト20が収納空間35中に挿通されていれば良い。
ミラーアセンブリ3側のシャフト20の固定部200を、ベース2の取付部22のシャフト固定部24に、スクリュー27により、取り付けて固定する。取付部22にカバー部23を組み付ける。これにより、ドアミラー装置1の組付が完了する。
(実施形態の作用の説明)
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
(鏡面の中立位置の説明)
ミラー31の反射面である鏡面は、図16(B)、図17および図20に示す位置に位置する時に、中立位置に位置している。また、ミラーアセンブリ3の構造物34が、図6および図7中の実線にて示す位置に位置する時には、鏡面は、中立位置に位置している。
(鏡面の水平方向(前後方向、左右方向)の角度調整)
第2鏡面角度調整ユニット82をリモコンで駆動させる電動により、または、手動により、構造物34を、ベース2に対して、第2軸V2周りに、水平方向(図18および図19中の円弧の実線矢印方向)に回転させる。
たとえば、図16(A)および図18に示すように、構造物34を前方向(左方向。平面(上)から見て反時計方向)に回転させると、鏡面は、外側に向く。また、図16(C)および図19に示すように、構造物34を後方向(右方向。平面(上)から見て時計方向)に回転させると、鏡面は、内側に向く。これにより、図6に示すように、鏡面の水平方向の角度が調整される。
この時、構造物34のミラーハウジング30の係合部39とスペーサ4の係合部45との係合により、スペーサ4は、図14および図15中の円弧の実線矢印に示すように、構造物34(図14中の円弧の破線矢印を参照)と共に、ベース2に対して、第2軸V2周りに、水平方向に回転する。
また、この時、保持ユニット7の可動側部分71(構造物34側)が、保持ユニット7の固定側部分70(ベース2側)に対して、ワッシャ72と共に、第2軸V2周りに、水平方向に回転する。
構造物34が、第2軸V2周りに、所定の角度まで回転すると、図18および図19に示すように、第2回転範囲規制部92の第1ストッパ901、第2ストッパ902、第3ストッパ903、第4ストッパ904、第5ストッパ905および第6ストッパ906の作動により、構造物34の回転が規制される。所定の角度は、この例では、中立位置からそれぞれ前後方向に約10°である。なお、この所定の角度は、特に、限定しない。
(鏡面の垂直方向(上下方向)の角度調整)
第1鏡面角度調整ユニット81をリモコンで駆動させる電動により、または、手動により、構造物34を、ベース2に対して、第1軸V1周りに、垂直方向(図21および図22中の円弧の実線矢印方向)に回転させる。
たとえば、図21に示すように、構造物34を上方向(左側面から見て反時計方向)に回転させると、鏡面は、上側に向く。また、図22に示すように、構造物34を下方向(左側面から見て時計方向)に回転させると、鏡面は、下側に向く。これにより、図7に示すように、鏡面の垂直方向の角度が調整される。
この時、スペーサ4は、構造物34と共に回転せず、ベース2と共に停止状態にある。すなわち、構造物34のみが、スペーサ4およびベース2に対して、第1軸V1周りに、垂直方向に回転する(図14中の直線の破線矢印を参照)。
また、この時、保持ユニット7の可動側部分71(構造物34側)が、保持ユニット7の固定側部分70(ベース2側)に対して、ワッシャ72と共に、第1軸V1周りに、垂直方向に回転する。
構造物34が、第1軸V1周りに、所定の角度まで回転すると、図21および図22に示すように、第1回転範囲規制部91の第1ストッパ901および第2ストッパ902の作動により、構造物34の回転が規制される。所定の角度は、この例では、中立位置からそれぞれ上下方向に約10°である。なお、この所定の角度は、特に、限定しない。
ここで、第1鏡面角度調整ユニット81および第2鏡面角度調整ユニット82の電動の場合は、第1本体部810および第2本体部820の駆動により、第1ロッド部811および第2ロッド部821が進退して、可動側部分71を介して、構造物34を回転させる。また、手動の場合は、構造物34の回転に伴って、第1本体部810のクラッチ機構および第2本体部820のクラッチ機構が断状態となり、第1ロッド部811および第2ロッド部821が構造物34の回転に追従して進退する。
以上のように、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、リモコンにより、鏡面の角度を調整するリモコン鏡面調整機能を有する。
(ミラーアセンブリ3の使用位置A、後方格納位置B、前方格納位置Cの説明)
図5中の実線は、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ3を示す。また、図5中の二点鎖線は、後方格納位置Bまたは前方格納位置Cに位置するミラーアセンブリ3を示す。
(ミラーアセンブリ3の格納、復帰の説明)
図5に示すように、格納ユニット6を駆動させて電動により、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ3を、ベース2に対して、格納軸V0周りに、平面(上)から見て時計方向に回転させる。すると、ミラーアセンブリ3が、回転して後方格納位置Bに位置して格納される。
また、格納ユニット6を駆動させて電動により、後方格納位置Bに位置するミラーアセンブリ3を、ベース2に対して、格納軸V0周りに、平面(上)から見て反時計方向に回転させる。すると、ミラーアセンブリ3が、回転して使用位置Aに位置して復帰する。
ここで、ミラーアセンブリ3が、使用位置Aまたは後方格納位置Bに位置すると、停止機構のストッパ204、603が作動する。これにより、ミラーアセンブリ3の回転が停止して、ミラーアセンブリ3が、使用位置Aまたは後方格納位置Bに位置する。
このように、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、電動により、ミラーアセンブリ3を格納させたり復帰させたりする電動格納機能を有する。
さらに、手動により、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ3を、ベース2に対して、格納軸V0周りに、平面(上)から見て反時計方向に回転させる。すると、格納ユニット6の回転力伝達機構のクラッチ機構が断状態となり、ミラーアセンブリ3が、回転して前方格納位置Cに位置して格納される。
さらにまた、手動により、前方格納位置Cに位置するミラーアセンブリ3を、ベース2に対して、格納軸V0周りに、平面(上)から見て時計方向に回転させる。すると、ミラーアセンブリ3が、回転して使用位置Aに位置して復帰される。この時、断状態のクラッチ機構が続状態となる。
ここで、ミラーアセンブリ3が、使用位置Aまたは前方格納位置Cに位置すると、停止機構のストッパが作動する。これにより、ミラーアセンブリ3の回転が停止して、ミラーアセンブリ3が、使用位置Aまたは前方格納位置Cに位置する。
さらにまた、使用位置Aに位置するミラーアセンブリ3に外力がかかり、緩衝作用により、ミラーアセンブリ3が、格納軸V0周りに、使用位置Aから後方格納位置Bまたは前方格納位置Cに回転する。
ミラーアセンブリ3が、格納軸V0周りに、回転する時には、構造物34のミラーハウジング30の係合部39とスペーサ4の係合部45との係合により、スペーサ4は、図14および図15中の円弧の実線矢印に示すように、ミラーアセンブリ3(図14中の円弧の破線矢印を参照)と共に、ベース2に対して、格納軸V0周りに、回転する。
また、この時、格納軸V0と第2軸V2とは、ずれている。この結果、図12に示すように、ベース2のスペーサ支持部25の円形の凹開口部(図15中の破線にて示す第2軸V2を中心とする大円を参照)の内周壁面と、スペーサ支持部25の円形の凹開口部中に嵌合するスペーサ4の円柱形状の下部42の外周壁面との間の隙間(回転隙間)は、一定ではない。
ここで、スペーサ4の上部41のフランジ部は、図12、図15に示すように、スペーサ4と構造物34とが共に格納軸V0周りおよび第2軸V2周りに回転した時でも、スペーサ支持部25の凹開口部を覆う大きさを、有する。このため、ベース2のスペーサ支持部25の円形の凹開口部は、スペーサ4の上部41のフランジ部により覆い隠されて、外側から見えない。
(実施形態の効果の説明)
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、図1に示すように、第1軸V1と第2軸V2との交点である保持中心CHが格納軸V0に近接している。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、図2および図3に示すように、既存のドアミラー装置(たとえば、特許文献1のドアミラー装置)のミラーアセンブリ3Aと比較して、ミラーアセンブリ3の構造物34(ミラーハウジング30およびミラー31)の前面(正面)の投影面積を、小さくすることができる。
なお、図2および図3において、この実施形態にかかるドアミラー装置1のミラーアセンブリ3の構造物34は、実線にて示されている。一方、既存のドアミラー装置(たとえば、特許文献1のドアミラー装置)のミラーアセンブリ3Aは、二点鎖線にて示されている。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、ミラーアセンブリ3の構造物34の前面(正面)の投影面積を、小さくすることができるので、空気抵抗を減らすことができて燃費の改善になる。
また、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、リモコン鏡面調整機構と、電動格納機構と、を有していても、ミラーアセンブリ3の構造物34の前面(正面)の投影面積を、小さくすることができる。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、大きなドアミラー装置が似合わない小型スポーツカーにも搭載することができ、しかも、搭載しても小型スポーツカーのデザイン性を損なうようなことが無い。
さらに、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、格納ユニット6を使用することにより、ミラーアセンブリ3を使用位置Aに復帰させるためのメモリー回路等の追加が不要であり、しかも、ミラーアセンブリ3を使用位置Aに自動で復帰させ、かつ、高い剛性で固定させるため、走行時の鏡面のブレが少ない。
さらにまた、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、鏡面の作動中心である保持中心CHをミラーアセンブリ3の構造物34の中に位置させるので、保持中心CHと鏡面とを近づけることができ、鏡面のブレ量を小さくすることができ、視認性が上がる。
さらにまた、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、リモコン鏡面調整機構の第1鏡面角度調整ユニット81および第2鏡面角度調整ユニット82と、電動格納機構の格納ユニット6とが別個に構成されているので、リモコン鏡面調整の作動速度と電動格納の作動速度を別個に制御することができ、作動速度の調整回路等が不要となり、その分、構成部品の軽減化を図ることができる。
特に、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、保持ユニット7の固定側部分70に、第1鏡面角度調整ユニット81の第1本体部810および第2鏡面角度調整ユニット82の第2本体部820を、取り付けるものであるから、保持ユニット7の可動側部分71の質量(重量)を軽減することができる。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、可動側部分71が取り付けられている構造物34の鏡面に対する、車両の振動による影響を、抑制することができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、第1鏡面角度調整ユニット81の第1ロッド部811の一端813と保持ユニット7の保持中心CHとの間、および、第2鏡面角度調整ユニット82の第2ロッド部821の一端823と保持ユニット7の保持中心CHとの間が、近接している格納軸V0と保持中心CHとの間よりも離れている。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、第1ロッド部811の一端813と第2ロッド部821の一端823とが可動側部分71を介して取り付けられている構造物34の鏡面に対して、車両の振動による影響を抑制することができる。これにより、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、鏡面のブレを少ない力で抑えられるので、第1ロッド部811の一端813と第2ロッド部821の一端823とを、簡単な構造のクリップ812、822により、可動側部分71に取り付けることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、保持ユニット7が、格納ユニット6に取り付けられている固定側部分70と、構造物34に取り付けられている可動側部分71と、を有し、保持中心CHと、構造物34および可動側部分71の重心CGとが、近接しているものである。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、可動側部分71の構造物34の鏡面のブレ量を小さくすることができ、視認性が上がる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、第1鏡面角度調整ユニット81の第1ロッド部811の一端813と保持ユニット7の保持中心CHとの間、および、第2鏡面角度調整ユニット82の第2ロッド部821の一端823と保持ユニット7の保持中心CHとの間が、近接している保持中心CHと重心CGの間よりも離れている。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、第1ロッド部811の一端813と第2ロッド部821の一端823とが可動側部分71を介して取り付けられている構造物34の鏡面に対して、車両の振動による影響を抑制することができる。これにより、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、鏡面のブレを少ない力で抑えられるので、第1ロッド部811の一端813と第2ロッド部821の一端823とを、簡単な構造のクリップ812、822により、可動側部分71に取り付けることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、保持ユニット7の固定側部分70にカメラ5を取り付けるものであるから、保持ユニット7の可動側部分71の質量(重量)を軽減することができる。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、可動側部分71が取り付けられている構造物34の鏡面に対して、車両の振動による影響を抑制することができる。
しかも、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、固定側部分70にカメラ5を取り付けるものであるから、カメラ5の位置が、図17、図18、図19に示すように、
可動側部分71の回転に関わらず、固定されている。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、アラウンドビューモニターに画像を表示する時に、カメラ5で得られた画像情報を位置修正の画像処理を行う必要が無いので、正確な位置の画像が得られ、かつ、安価な画像処理装置が得られる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、固定側部分70と可動側部分71とに、構造物34が第1軸V1周りに回転する範囲を規制する第1回転範囲規制部91と、構造物34が第2軸V2周りに回転する範囲を規制する第2回転範囲規制部92とを、それぞれ、設けるものであるから、構造物34の回転範囲を規制することができる。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、無用な鏡面角度調整を抑制することができ、鏡面の角度を正確にかつ素早く調整することができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、スペーサ4をベース2とミラーアセンブリ3のミラーハウジング30との間に介在させたものであるから、ミラーアセンブリ3をベース2に対して円滑に回転させることができる。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、第1鏡面角度調整ユニット81および第2鏡面角度調整ユニット82と、電動格納機能の格納ユニット6とを小型化することができ、その分、ミラーアセンブリ3の構造物34の前面(正面)の投影面積を、小さくすることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、構造物34の挿通孔36の縁部とスペーサ4の挿通孔40の縁部とには、相互に合わさる合わせ面38、44が、それぞれ、設けられているものであるから、ミラーアセンブリ3をベース2に対して円滑に回転させることができる。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、前記と同様に、第1鏡面角度調整ユニット81および第2鏡面角度調整ユニット82と、電動格納機能の格納ユニット6とを小型化することができ、その分、ミラーアセンブリ3の構造物34の前面(正面)の投影面積を、小さくすることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、構造物34の合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とが第1軸V1を中心線とする回転面であって球面から構成されているものであるから、ミラーアセンブリ3をベース2に対して円滑に回転させることができる。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、前記と同様に、第1鏡面角度調整ユニット81および第2鏡面角度調整ユニット82と、電動格納機能の格納ユニット6とを小型化することができ、その分、ミラーアセンブリ3の構造物34の前面(正面)の投影面積を、小さくすることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、構造物34の合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とには、係合部39、45が、それぞれ、第1軸V1を中心線とする回転方向に設けられている。これにより、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、構造物34が格納軸V0周りに回転する時および第2軸V2周りに回転する時に、係合部39、45が相互に係合して、スペーサ4がベース2に対して構造物34と共に回転し、また、構造物34が第1軸V1周りに回転する時に、係合部39、45が相互にスライドして、スペーサ4が構造物34と共に回転せずベース2にと共に停止状態にある。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、スペーサ4により、構造物34の球面凸部形状部分の挿通孔36を覆い隠すことができ、構造物34の挿通孔36が見えず、見栄えが良い。しかも、構造物34の挿通孔36が大きい場合であっても、スペーサ4の大きさを構造物34の挿通孔36の大きさに追従させて大きくすることにより、構造物34の挿通孔36が見えず、見栄えが良い。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、図43に示すように、構造物34の造形面のうち構造物34の合わせ面38との間の境界を含む造形面S3と、スペーサ4の合わせ面44のうち造形面S3に向き合う縁部の輪郭を含む面S4とが、格納軸V0と第2軸V2とを含む平面S5上の屈曲直線Lを、平面S5に対して垂直方向に延長した面から構成されているものである。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、構造物34の合わせ面38とスペーサ4の合わせ面44とに係合部39、45を設けずに、構造物34が格納軸V0周りに回転する時および第2軸V2周りに回転する時に、スペーサ4がベース2に対して構造物34と共に回転することができる。これにより、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、係合部39、45を設けなくとも良く、その分、構造や製造が簡単になり、製造コストを安価にすることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、図12に示すように、スペーサ4が、ベース2の取付部22のスペーサ支持部25の対向面と構造物34の合わせ面38との間に配置されている上部41のフランジ部を有し、この上部41のフランジ部が、スペーサ4と構造物34とが共に格納軸V0周りおよび第2軸V2周りに回転した時でも、スペーサ支持部25の凹開口部を覆う大きさを、有するものである。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、格納軸V0と第2軸V2とがこの実施形態のようにずれていて、スペーサ支持部25の円形の凹開口部(図15中の破線にて示す第2軸V2を中心とする大円を参照)の内周壁面と、スペーサ支持部25の円形の凹開口部中に嵌合するスペーサ4の円柱形状の下部42の外周壁面との間の隙間(回転隙間)が、一定ではない場合であっても、この隙間(回転隙間)を、スペーサ4の上部41のフランジ部により、覆い隠すことができ、見栄えが良い。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、第1鏡面角度調整ユニット81を、格納ユニット6に対して、車両の上側に配置し、また、第2鏡面角度調整ユニット82を、格納ユニット6に対して、車両の外側に配置するものであるから、ミラーアセンブリ3の構造物34の前面(正面)の投影面積を、さらに、小さくすることができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、第1鏡面角度調整ユニット81の第1本体部810と構造物34とのうち、第1軸V1周り方向に相互に向き合う対向面において、第1本体部810の対向面814を、第1軸V1に近い側から第1軸V1に遠い側にかけて、中立位置に位置する構造物34の対向面(ミラー31の内面。すなわち、ミラー31の反射面に対して反対側の面)との間の距離が長くなるように傾斜させ、また同様に、第2鏡面角度調整ユニット82の第2本体部820と構造物34とのうち、第2軸V2周り方向に相互に向き合う対向面において、第2本体部820の対向面824を、第2軸V2に近い側から第2軸V2に遠い側にかけて、中立位置に位置する構造物34(図16(B)を参照)の対向面との間の距離が長くなるように傾斜させるものである。この結果、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、第1本体部810の対向面814および第2本体部820の対向面824と構造物34の対向面との間を小さくしても、構造物34の回転により、構造物34の対向面が第1本体部810の対向面814および第2本体部820の対向面824に当たるのを防ぐことができる。これにより、この実施形態にかかるドアミラー装置1は、構造物34の収納空間35を小型化することができる。
なお、図16は、第2軸V2周りに回転する第2鏡面角度調整ユニット82の第2本体部820の対向面824と構造物34の対向面との相対位置関係を示す図面である。しかしながら、図16の左右を上下にすることにより、第1軸V1周りに回転する第1鏡面角度調整ユニット81の第1本体部810の対向面814と構造物34の対向面との相対位置関係とみなすことができる。
この実施形態にかかるドアミラー装置1は、固定側部分70と可動側部分71とに、第1回転範囲規制部91と第2回転範囲規制部92とを、それぞれ、設けるものであるから、第1本体部810の対向面814および第2本体部820の対向面824と構造物34の対向面との間を小さくしても、構造物34の回転により、構造物34の対向面が第1本体部810の対向面814および第2本体部820の対向面824に当たるのを防ぐことができる。
(実施形態以外の例の説明)
なお、この発明は、前記の実施形態により限定されるものではない。