以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1には、本実施の形態に係る車両用視認装置としてのドアミラー装置10が車両後側から見た正面図にて示されており、図2には、ドアミラー装置10が車幅方向外側から見た断面図にて示されている。また、図3には、ドアミラー装置10の主要部が車両前側から見た裏面図にて示されている。なお、各図では、車両前方が矢印FRで示されており、車幅方向外側が矢印OUTで示されており、上方が矢印UPで示されている。
本実施の形態に係るドアミラー装置10は、車両のドア(フロントサイドドア)の車両前側端部かつ上下方向中間部の車外に配置されている。図1に示すように、ドアミラー装置10は、ステー12を備えている。ステー12は、車両のドアに取付けられている。これにより、車両のドアにドアミラー装置10が支持されている。
図3に示すように、ドアミラー装置10は、格納機構14(電動格納機構、リトラクタ)を備えている。格納機構14には、スタンド16及び回動体18が設けられている。スタンド16は、ステー12(図1参照)の上端部に固定されており、スタンド16には、円筒状の支持軸(図示省略)が略垂直に突設されている。
スタンド16の支持軸は、回動体18に挿入されて嵌合されており、回動体18は、スタンド16に支持され支持軸回りに回動可能とされている。また、回動体18は、車両内部の制御装置(図示省略)に電気的に接続されており、格納機構14では、制御装置により制御されて電気的に作動されることで、回動体18がスタンド16の支持軸回りに回動する。
格納機構14の回動体18には、外周部材としてのバイザ20及び下記リンフォース22が取付けられている。図1から図3に示すように、バイザ20は、収容体としてのバイザボデー24を備えている。バイザボデー24は、樹脂成形により形成され回動体18(図3参照)に固定されている。また、バイザボデー24の車両前側には、図示しないバイザカバーが配置されている。バイザカバーは、車両前側へ向けて凸状とされた樹脂製の湾曲板状とされており、バイザカバーは、バイザボデー24の外周部分に嵌合されてバイザボデー24に組付けられている。
図1及び図2に示すように、バイザボデー24には、収容部26が形成されている。収容部26は、外周部としての収容壁28及び底部としての底壁30により略直方箱体形状に形成されて、内部が車両後方へ向けて開口されている。収容壁28は、車両後側の端部が車両前方へ向けて湾曲され、車両後側の端部にバイザカバーが嵌合されている。
底壁30には、略円柱状の組付室32が形成されており、組付室32は、車両後側に向けて開口されていると共に、周壁及び底壁(車両前側壁)が底壁30の車両前側に突出されている。これにより、底壁30には、組付室32の開口32Aが形成されている。また、図3に示されるように、組付室32の底壁には、略矩形形状の組付孔32Bが貫通形成されている。
リンフォース22は、樹脂製又は金属製の長尺略板状の剛性部材とされて、バイザボデー24の車両前方に配置されている。リンフォース22は、車幅方向内側の端部が回動体18に固定されると共に、先端部が車幅方向外方へ向けて延設されている。また、リンフォース22には、スクリューにより複数箇所でバイザボデー24が締結されている。これにより、リンフォース22の車両前側がバイザカバーにより被覆されている。
リンフォース22は、バイザボデー24に比し剛性が高くされており、リンフォース22は、回動体18とバイザボデー24とを連結して、回動体18とバイザボデー24との結合強度を向上させている。また、リンフォース22は、バイザボデー24の組付孔32Bを被覆しており、リンフォース22は、バイザボデー24の組付孔32B部分を補強している。
バイザボデー24の収容部26及び組付室32には、傾動手段としての鏡面調整機構34が挿入されている。鏡面調整機構34には、支持部材としての樹脂製で略半球形容器状のケースアッパ36が設けられている。ケースアッパ36がバイザボデー24の組付室32内に固定されることで、鏡面調整機構34がバイザボデー24に組付けられている。
図2に示されるように、ケースアッパ36には、略円板状とされた底壁部38及び略半球筒状とされた支持壁40が設けられている。支持壁40は、底壁部38の周縁部から車両後方へ向けて延設されている。また、支持壁40は、内面が略半球面状とされ、内径寸法が車両後方へ向かうに従って徐々に大きくされており、支持壁40の車両後方側面は、開口されている。ケースアッパ36(底壁部38及び支持壁40)の中心軸線(ケースアッパ36の車両後側面に垂直でかつケースアッパ36の車両後側面の中心を通る線)は、車両前後方向に平行とされている。
底壁部38の車両後側の面には、嵌入柱38Aが一体形成されている。嵌入柱38Aは、底壁部38の中心部から車両後方へ向けて突出されており、先端部が縮径されている。
また、ケースアッパ36内には、ケースロア42が設けられている。ケースロア42は、底壁部38に取付けられている。また、ケースロア42は、底壁部38側(車両前側)へ向けて開口されており、ケースロア42の車両前側は、底壁部38により被覆かつ閉塞されている。
ケースロア42の車両後側の壁(底壁)には、保持部としての略円筒状の保持筒42Aが一体に設けられており、保持筒42Aは、ケースロア42の車両後側壁の車両前側及び車両後側に突出されると共に、支持壁40と同軸上に配置されている。保持筒42Aの車両後側の端部には、略球状の保持球42Bが設けられており、保持球42Bの車両前側の周面は、球面状とされて、中心が支持壁40の内周面の中心と一致されている。また、保持筒42Aの車両前側端部には、底壁部38の嵌入柱38Aの縮径された先端部が嵌入されている。
鏡面調整機構34には、駆動手段とされる電気機能部品としての一対のモータ44及びモータ44の各々に対応する伝達部材としてのホイルドライブ46が設けられている。モータ44は、ケースロア42と底壁部38との間に挟持された状態で保持されている。
ケースアッパ36の底壁部38には、接続孔としての貫通孔38Bがモータ44の各々に対応されて一対ずつ形成されている。貫通孔38Bは、底壁部38を車両前後方向に貫通しており、貫通孔38Bの車両後側がモータ44とされて、貫通孔38Bの車両前方側には、電気機能部品としてのコネクタ48が配置されている。コネクタ48には、接続電極48Aが二対設けられており、接続電極48Aが貫通孔38Bに貫通されてモータ44に電気的に接続されている。
図3に示すように、コネクタ48には、電気コード(ハーネス)48Bの一端が連結され、コネクタ48内で電気コード48Bが接続電極48Aに電気的に接続されている。電気コード48Bの他端側は、バイザボデー24の車両前側の面に沿って格納機構14の回動体18へ向けて敷設されている。回動体18の上壁には、貫通孔が設けられており、電気コード48Bは、回動体18の貫通孔に挿入されてスタンド16内を介してスタンド16の下方から引出されることで、上記制御装置に接続されている。これにより、モータ44の各々は、制御装置により個別に制御されて作動される。
図2に示すように、ホイルドライブ46は、嵌入柱38Aの上側(又は下側)と車幅方向外側(又は車幅方向内側、図2では図示省略)とに対で設けられている。ホイルドライブ46の各々は、樹脂製で略円筒状とされて、軸方向が車両後方側へ向けられて設けられている(図2では、一方を図示)。ホイルドライブ46は、ケースロア42と底壁部38との間に挟持され、軸回りに回転自在に保持されている。また、ホイルドライブ46には、モータ44の駆動軸の回転が伝達されて、これにより、ホイルドライブ46が回転される。
ホイルドライブ46の車両後側の内周部には、噛合爪46Aが所定数(本実施の形態で4個)形成されており、所定数の噛合爪46Aは、弾性を有し、ホイルドライブ46の周方向に等間隔に配置され、かつ先端がホイルドライブ46の内周面から径内方に突出されている。
ホイルドライブ46内には、移動部材としての略円柱状のロッドドライブ50が同軸上に挿入されており、ロッドドライブ50は、ケースロア42から車両後側に突出されている。ロッドドライブ50の先端部50B(車両後側端部)以外の部分は、ネジ50Aにされており、ネジ50Aには、ホイルドライブ46の噛合爪46A先端が噛合(係合)されている。また、ロッドドライブ50の先端部50Bは、略球状とされている。
バイザボデー24の収容部26内には、視認手段としてのミラー体52が収容されており、ミラー体52の全周及び車両前側は、収容部26(収容壁28及び底壁30)により被覆されている。
ミラー体52の車両後側部分には、視認部としての略矩形板状のミラー54が設けられており、ミラー54の表面は、バイザボデー24の車両後側に露出されている。ミラー54の鏡面54A(裏側の反射層の表面)は、車両後側に向けられており、ミラー54によって車両の乗員(運転者)の車両後側の視認が補助される。
ミラー体52の車両前側部分には、摺動体としての樹脂製で略矩形板状のミラーホルダ56が設けられており、ミラーホルダ56は、全周にミラー54の全周が固定(保持)されると共に、ミラー54の車両前側(裏側)を被覆している。
ミラーホルダ56には、ミラー54の中央位置(重心位置)の車両前側において、取付部としての略筒状の取付壁56Aが形成されており、取付壁56Aは、ケースアッパ36の支持壁40と同軸上に配置されている。取付壁56Aは、略球壁状とされており、取付壁56Aの内径寸法は、車両後方へ向かうに従い徐々に大きくされている。取付壁56A内には、ケースアッパ36の保持筒42Aの保持球42Bが嵌入されており、取付壁56Aは、保持球42Bの車両前側の周面に傾動可能かつ摺動可能に保持されている。
ミラーホルダ56の車両前側には、摺動部としての略筒状の摺動壁58が一体に設けられており、摺動壁58は、ケースアッパ36の支持壁40と同軸上に配置されている。摺動壁58は、球壁状とされており、摺動壁58の外径寸法は、車両後方へ向かうに従い徐々に大きくされている。摺動壁58の外周面は、支持壁40の内周面に当接されており、摺動壁58は、支持壁40の内周面に傾動可能かつ摺動可能に支持されている。
ミラーホルダ56には、摺動壁58の径方向内側において、回動部としての略筒状の回動壁56Bが一対形成されており、一方の回動壁56Bは、取付壁56Aの中心軸線の上方(下方でも良い)に配置される共に、他方の回動壁56Bは、取付壁56Aの中心軸線の車幅方向外方(車幅方向内方でも良い)に配置されている。回動壁56Bは、中心軸線がケースアッパ36の支持壁40の中心軸線と平行に配置されると共に、略球壁状とされており、回動壁56Bの内形寸法は、車両前後方向両端側から車両前後方向中央側へ向かうに従い徐々に大きくされている。
回動壁56B内には、鏡面調整機構34におけるロッドドライブ50の先端部50Bが嵌入されて保持されており、回動壁56Bは、ロッドドライブ50の先端部50Bに対する回動を許容されると共に、ロッドドライブ50の軸回りの回転を規制している。このため、上述の如く、鏡面調整機構34では、ホイルドライブ46(噛合爪46Aを含む)が回転されることで、ロッドドライブ50のネジ50Aへの噛合爪46A先端の噛合位置が変位されて、ロッドドライブ50が車両前後方向(軸方向)へ移動(スライド)される。
従って、図2に二点鎖線で示されるように、保持筒42Aの上側のロッドドライブ50が車両後側へ移動することで、ミラー54が下向きに傾動され、保持筒42Aの上側のロッドドライブ50が車両前側へ移動することで、ミラー54が上向きに傾動される。また、保持筒42Aの車幅方向外側のロッドドライブ50が車両後側へ移動することで、ミラー54が車幅方向内向きに傾動され、保持筒42Aの車幅方向外側のロッドドライブ50が車両前側へ移動することで、ミラー54が車幅方向外向きに傾動される。
図1及び図2に示されるように、バイザボデー24の底壁30には、立壁部としての立壁部60が一体形成されており、立壁部60には、上立壁62及び下立壁64が設けられている。上立壁62及び下立壁64の各々は、ミラーホルダ56の車両前側の面に対向されており、上立壁62及び下立壁64の各々は、底壁30から車両後方へ突出されている。また、上立壁62は、鏡面調整機構34の上側に設けられており、下立壁64は、鏡面調整機構34の下側に設けられている。
図1に示されるように、上立壁62の一方の端部62Aは、底壁30の車幅方向内側において底壁30の上下方向の中間部よりも上側に配置され、上立壁62の他方の端部62Bは、底壁30の車幅方向外側において底壁30の上下方向の中間部よりも上側に配置されている。上立壁62は、端部62A、62Bの各々から上方へ向けて延設されてから底壁30の車幅方向中央かつ上方へ向けて傾斜されて延設され、さらに、底壁30の車幅方向中間部が上側の収容壁28に沿って延設されている。これにより、底壁30の組付室32(鏡面調整機構34)は、車幅方向の両側から上側に亘って延伸されている上立壁62により囲われている。
下立壁64の一方の端部64Aは、底壁30の車幅方向内側において底壁30の上下方向の中間部よりも下側に配置され、下立壁64の他方の端部64Bは、底壁30の車幅方向外側において底壁30の上下方向の中間部よりも下側に配置されている。下立壁64は、端部64A、64Bの各々から下方へ向けて延設されてから底壁30の車幅方向中央かつ下方へ向けて傾斜されて延設され、さらに、底壁30の車幅方向中間部が下側の収容壁28に沿って延設されている。これにより、底壁30の組付室32(鏡面調整機構34)は、車幅方向の両側から下側に亘って延伸されている下立壁64により囲われている。
立壁部60では、ミラー体52が傾動された際に、上立壁62又は下立壁64にミラーホルダ56の外周端部が当接することで、上立壁62又は下立壁64がミラー体52(ミラーホルダ56)の傾きを規制する。即ち、車両前後方向と直交する面(上下方向及び車幅方向を含む面)に対するミラーホルダ56の傾きをミラー54の振れ角としたときに、上立壁62及び下立壁64によってミラー54の振れ角の最大値が規制される。図2では、ミラー54の上向き及び下向きの(上下方向に対する)振れ角αを示し、ミラー54の車幅方向に対する振れ角(車幅方向外向き及び車幅方向内向きの振れ角)の図示を省略している。
上立壁62及び下立壁64は、ミラー54の各向き(上向き、下向き、車幅方向内向き及び車幅方向外向きを含む)の振れ角を規制する高さ(底壁30からの突出高さ)とされている。上立壁62及び下立壁64は、鏡面調整機構34周り(傾動中心周り)の位置に応じて高さが定められており、これにより、ミラー54の鏡面調整機構34周りの各位置における最大振れ角が設定されている。
上立壁62及び下立壁64は、ミラー54の振れ角(ミラー54の傾き)を規制することで、ミラー54及びミラーホルダ56の外周端部が収容部26より車両後方へ突出するのを抑制している。なお、ミラー54の振れ角(振れ角の最大値)は、ミラー54及びミラーホルダ56の外周端部が収容部26から車両後方へ突出するのを抑制できれば良く、ミラー54の振れ角は、車幅方向内向き及び車幅方向外向きと下向き及び上向きとで異なっても良い。また、ミラー54の振れ角は、上向きにおける振れ角と下向きにおける振れ角と(図2に示す2つの振れ角α)が異なっても良く、車幅方向内向きの振れ角と車幅方向外向きの振れ角とが異なっても良い。従って、上立壁62及び下立壁64の各々の底壁30からの突出高さは、鏡面調整機構34周りの各位置においてミラー54の振れ角を規制する高さであれば良く、上立壁62及び下立壁64は、鏡面調整機構34周りに同じ突出高さで延伸されていても良く、鏡面調整機構34周りに連続して突出高さが変化されていても良く、鏡面調整機構34周りに段階的に突出高さが変化されていても良い。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
ドアミラー装置10には、バイザボデー24の収容部26内に鏡面調整機構34が配置されている。鏡面調整機構34では、コネクタ48に設けた接続電極48Aがケースアッパ36(底壁部38)の貫通孔38Bに貫通されて、接続電極48Aがモータ44に電気的に接続されている。モータ44が作動されることでミラーホルダ56と共にミラー54が傾動される。
また、バイザボデー24の収容部26内(底壁30)には、立壁部60が設けられている。鏡面調整機構34により傾動されたミラーホルダ56が立壁部60の上立壁62及び下立壁64の何れかに当接することで、ミラーホルダ56の傾動が規制される。
ところで、ドアミラー装置10では、ミラー体52(ミラーホルダ56)の外周部分と収容部26の収容壁28との間に隙間があり、この隙間から収容部26内に水が浸入してしまうことがある。
ここで、立壁部60の上立壁62及び下立壁64がそれぞれコネクタ48及び貫通孔38Bの上側及び下側に配置されている。また、上立壁62及び下立壁64は、底壁30から車両後側へ突出されている。これにより、収容部26内に入込んだ水がコネクタ48及び貫通孔38Bに達するのを抑制でき、当該水が貫通孔38Bを介して鏡面調整機構34内(特にモータ44)に達するのを抑制できる。
さらに、上立壁62及び下立壁64の各々は、ミラー54の傾動中心周り(鏡面調整機構34周り)に延伸されているので、収容部26内に入込んだ水がコネクタ48及び貫通孔38Bに達するのを一層抑制できる。しかも、上立壁62及び下立壁64は、それぞれ鏡面調整機構34の上側の略全体及び下側の略全体に配置されている。このため、収容部26内に入込んだ水がコネクタ48及び貫通孔38Bに達するのをより一層抑制できる。
また、立壁部60では、上立壁62及び下立壁64がミラー54の傾動中心周りに延伸されて、上立壁62及び下立壁64がミラー54の傾動を規制する。これにより、上立壁62及び下立壁64とミラー54とは別に振れ角を規制するための規制部を設けた場合に比べ、収容部26内の凸部の数が少なくなっている。従って、収容部26内の形状を単純化できる。
さらに、バイザボデー24の樹脂成形に用いる金型は、バイザボデー24の凸部に対応して凹部が形成されるが、収容部26内の凸部の数が削減されるので、金型に形成する凹部の数も少なくなり、金型の形状が複雑化するのを抑制できる。
なお、以上説明した本実施の形態では、収容部26内に鏡面調整機構34の上側を囲う上立壁62と鏡面調整機構34の下側を囲う下立壁64とを設けたが、これに限らず、立壁部60は、鏡面調整機構34より上側及び鏡面調整機構34より下側の少なくとも一方に設けられても良い。
また、立壁部60は、上立壁62と下立壁64とを連続させて鏡面調整機構34を全周に亘って囲うようにしても良い。これにより、ミラー54の傾動中心周りの全周に亘って、収容部26内に入込んだ水がコネクタ48及び貫通孔38Bに達するのをより一層抑制できると共に、収容部26の形状がさらに単純化され、収容部26を樹脂成形するための金型の構造を簡略化できる。
また、本実施の形態では、上立壁62の端部62A、62Bと下立壁64の端部64A、64Bの車幅方向に沿う位置を合わせるようにしているが、これに限るものではない。下立壁64の端部64A、64Bの各々の車幅方向の位置は、上立壁62の端部62A、62Bに対して鏡面調整機構34側となるようにしても良い。これにより、上立壁62の上側面に付着した水が下立壁64の内面(上側面)側に入込んでしまうのを抑制できる。
また、立壁部の構成は、立壁部60に限るものではない。図4には、立壁部の変形例が設けられたドアミラー装置10が車両後側から見た正面図にて示されている。
図4に示されるように、立壁部としての立壁部60Aには、上立壁66及び下立壁68が設けられており、上立壁66及び下立壁68は、バイザボデー24の底壁30から車両後側に突出されている。上立壁66は、底壁30の上下方向中間部よりも上側に設けられて、鏡面調整機構34周りに延伸されている。また、下立壁68は、底壁30の上下方向中間部よりも下側に設けられて、鏡面調整機構34周りに延伸されている。
上立壁66及び下立壁68には、規制部としての複数の規制突部70(ここでは、4個の規制突部70A〜70D)が設けられている。上立壁66には、車幅方向中央部よりも車幅方向内側に規制突部70Aが設けられていると共に、車幅方向中央部よりも車幅方向外側に規制突部70Bが設けられている。また、下立壁68には、車幅方向中央部よりも車幅方向外側に規制突部70Cが設けられていると共に、車幅方向中央部よりも車幅方向内側に規制突部70Dが設けられている。さらに、規制突部70A〜70Dの各々は、周囲(上立壁66及び下立壁68の規制突部70以外の部分)に対し突出されている。これにより、上立壁66及び下立壁68には、ミラー54の振れ角を規制する規制突部70とミラー54の振れ角の規制に寄与していない非規制部分とが交互に設けられている。
このため、立壁部60Aでは、ミラーホルダ56が傾動された際に、規制突部70A〜70Dの何れかがミラーホルダ56の外周端部に当接することで、ミラー54(ミラーホルダ56)は、傾きが規制される。
また、上立壁66及び下立壁68は、上記上立壁62及び下立壁64と同様に、収容部26内に入込んだ水がコネクタ48及び貫通孔38Bに達するのを抑制でき、当該水が貫通孔38Bを介して鏡面調整機構34内(特にモータ44)に達するのを抑制できる。さらに、立壁部60Aでは、上立壁66及び下立壁68がミラー54の傾動中心周りに延伸されているので、上立壁66及び下立壁68とは別に規制突部70を設けた場合に比べ、収容部26内の凸部の数が少なくなっている。従って、収容部26内の形状を単純化できる。
なお、以上説明した本実施の形態では、視認手段としてミラー54を備えたミラー体52を用いたドアミラー装置10を例としたが、視認手段としては、ミラー体52に限らずカメラなどの撮像手段が用いられても良い。