JP7686893B2 - 風味劣化抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、飲食品用の風味劣化抑制剤に関する。
飲料は、嗜好性の高い商品であり、例えば、果汁及び果汁含有飲料は、その爽やかな香味、味覚から醸し出される嗜好性が重要な価値の一つである。また、野菜汁及び野菜汁含有飲料は、青臭さやエグミ等の風味を有する事から、一般的に嗜好性は高くないものの、高い栄養価より、可能な限り、悪風味を低減する事が望まれる。また、コーヒーを代表する子実類もしくは茶葉の抽出液は、その特有の風味が嗜好性に直結する。
これらは、天然由来の各種香味成分や、味覚成分等を含有するところを特徴とする飲料であるが、一方で、温度や、光、酸化に対して劣化を生じ易い成分が多く含まれる。したがって、飲料においては、製造時、或いは、流通段階及び保存段階における香味成分や、味覚成分等の光曝露による劣化に対しては、多大な注意が払われる。しかしながら、基本的に金属容器以外の容器、例えば紙容器において問題となり、更にプラスチックやガラスビン等の透明容器によっては深刻なのが現状である。例えば、店舗等に陳列された飲料は、光に照射されることによって、経時的に好ましくない臭気(本明細書において、このような臭気を「光劣化臭」ともいう。)を生じ得る。このような飲料は、風味に劣り、商品価値が著しく低下してしまうという問題がある。
これら飲料の光劣化等を防止する一般的な方法としては、酸化防止剤を添加する方法、低温での流通、保存を行う方法、光や外気を遮断した容器を使用する方法、または他の風味剤を添加する方法等が行なわれているが、対象とする飲料によっては、適用が難しかったり、或いは、香味や、味覚の劣化防止効果が十分でない等の問題があり、十分な結果を得るまでには至っていない。
酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロール、アスコルビン酸、エリソルビン酸、トコフェロールが使用されているが、場合によっては、酸化防止剤自体が酸化して色が付いたり、食品本来の風味を損なうといった問題がある。また、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレチック酸等の合成酸化防止剤は消費者の安全性に対する意識の高まりにより、使用しないことが望まれている。
従来より、果汁飲料等の飲料の光劣化等の製造、流通、販売時の光や熱、酸化等による劣化を抑制する方法としては、各種の方法が開示されている。
特許文献1には、赤ぶどう風味飲料における光劣化臭を、中短鎖脂肪酸エステルによる所定の香気成分を配合することでマスキングする方法が提案されている。特許文献2には、レモン等の柑橘系の果実フレーバーを含む透明飲料における果実フレーバー由来の異臭を、所定の香気成分を配合することでマスキングする方法が提案されている。
特許文献3には、果汁含有飲料において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006~0.03重量%(0.6~300ppm)、ルテインを0.0000005~0.0005重量%(0.005~5ppm)、及び酵素処理ルチンを0.00002~0.01重量%(0.2~100ppm)の含有割合となるように配合含有させたことを特徴とする、光劣化が抑制された果汁含有飲料が提案されている。
特許文献4には、ペプチドを配合する事による、ソフトフルーツ果汁含有飲料において光劣化臭の抑制法が提案されている。
特許文献5には、焙煎コーヒーの水性溶媒抽出物を限外濾過膜で処理して得られる、分画分子量約6,000以上の画分を有効成分として配合することを特徴とするコーヒーフレーバーの劣化防止方法が提案されている。しかしながら、本方法は、コーヒーフレーバーに有効である事が示されている。
特開2020-25529号公報 特開2016-127818号公報 特開2017-189119号公報 特開2021-61777号公報 特開平2-104242号公報
特許文献1および2の方法では、香料成分を配合する必要があり、昨今の天然志向、無添加志向においては、忌避される傾向にあり、また、香料成分による、風味の変質も課題となる。特許文献3の方法では、主に疎水性成分の酸化を抑制するのみであり、光劣化による風味劣化を完全に抑える事はできない。特許文献4の方法では、ペプチドを比較的多量に配合する必要があり、ペプチド由来の風味が、飲料本来の風味を損なう事がある。
特許文献5の方法は、コーヒーにおいての有効性は示されていない。また、光照射に起因する光劣化抑制に関しても有効性は示されていない。更に、特定分子量の画分を得る必要があるため、高コストとなる。
飲料は天然の風味を特徴とするために、劣化抑制成分の添加による有効な劣化抑制効果と同時に、飲料自体の本来の風味への影響を極力回避し、かつ、有効な劣化抑制効果を有する劣化抑制方法の更なる開発が望まれるところである。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、飲料に用いて飲料本来の風味を損なうことなく、保存環境に起因する風味の劣化、特に光照射に起因する風味の劣化を抑制する、風味劣化抑制剤及び該風味劣化抑制剤を含む飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の性質を有したたん白素材を飲料に添加することにより、飲料における光照射に起因する風味の劣化を抑制する事を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は
(1)下記AおよびBの性質を有するたん白素材を含有する、飲食品用の風味劣化抑制剤。
(A)粗蛋白質量20質量%の水溶液を80℃,30分加熱後、25℃で測定時の粘度が10,000mPa・s以下。
(B)0.22MのTCA可溶化率が30%~95%。
(2)飲食品が飲料である、(1)に記載の風味劣化抑制剤。
(3)飲料が果汁、野菜汁、またはコーヒーから選択される1種以上である、(2)記載の風味劣化抑制剤。
(4)果汁が柑橘類、リンゴ、またはブドウから選択される1種以上である、(3)記載の風味劣化抑制剤。
(5)風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、(1)記載の風味劣化抑制剤。
(6)風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、(2)記載の風味劣化抑制剤。
(7)風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、(3)記載の風味劣化抑制剤。
(8)風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、(4)記載の風味劣化抑制剤。
(9)下記AおよびBの性質を有するたん白素材を10~1,500ppm含む、果汁、野菜汁、またはコーヒーから選択される1種以上の飲料。
(A)粗蛋白質量20質量%の水溶液を80℃,30分加熱後、25℃で測定時の粘度が10,000mPa・s以下。
(B)0.22MのTCA可溶化率が30%~95%。
(10)アスコルビン酸脂肪酸エステル類を5~1,000ppm含む、(9)記載の飲料。
(11)豆科植物由来の水溶性多糖類を1ppm以上含む(10)記載の飲料。
(12)柑橘類、リンゴ、またはブドウから選択される1種以上である、(9)に記載の飲料。
(13)柑橘類、リンゴ、またはブドウから選択される1種以上である、(10)に記載の飲料。
(14)柑橘類、リンゴ、またはブドウから選択される1種以上である、(11)に記載の飲料。
(15)下記AおよびBの性質を有するたん白素材を飲料に配合する、飲料の風味劣化抑制方法。
(A)粗蛋白質量20質量%の水溶液を80℃,30分加熱後、25℃で測定時の粘度が10,000mPa・s以下。
(B)0.22MのTCA可溶化率が30%~95%。
(16)風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、(15)記載の風味劣化抑制方法。
に関するものである。また本発明は、
(1)下記AおよびBの性質を有するたん白素材を含有する、飲食品用の風味劣化抑制剤。(A)粗蛋白質量20質量%の水溶液を80℃,30分加熱後、25℃で測定時の粘度が10,000mPa・s以下。(B)0.22MのTCA可溶化率が30%~95%。
(2)風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、(1)記載の風味劣化抑制剤。
(3)飲食品が飲料である、(1)または(2)に記載の風味劣化抑制剤。
(4)飲料が果汁、野菜汁、またはコーヒーから選択される1種以上である、(3)記載の風味劣化抑制剤。
(5)果汁が柑橘類、リンゴ、またはブドウから選択される1種以上である、(4)記載の風味劣化抑制剤。
(6)下記AおよびBの性質を有するたん白素材を10~1,500ppm含む、果汁、野菜汁、またはコーヒーから選択される1種以上の飲料。(A)粗蛋白質量20質量%の水溶液を80℃,30分加熱後、25℃で測定時の粘度が10,000mPa・s以下。(B)0.22MのTCA可溶化率が30%~95%。
(7)アスコルビン酸脂肪酸エステル類を5~1,000ppm含む、(6)記載の飲料。
(8)豆科植物由来の水溶性多糖類を1ppm以上含む(7)記載の飲料。
(9)柑橘類、リンゴ、またはブドウから選択される1種以上である、(6)乃至(8)のいずれかに記載の飲料。
(10)下記AおよびBの性質を有するたん白素材を飲料に配合する、飲料の風味劣化抑制方法。(A)粗蛋白質量20質量%の水溶液を80℃,30分加熱後、25℃で測定時の粘度が10,000mPa・s以下。(B)0.22MのTCA可溶化率が30%~95%。
(11)風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、(10)記載の風味劣化抑制方法。
に関するものでもある。
本発明に従えば、飲料本来の風味を損なうことなく、保存環境に起因する風味の劣化、特に光照射に起因する風味の劣化を抑制する風味劣化抑制剤及び該風味劣化を抑制した飲料を提供する事ができる。
以下に本発明を詳しく説明する。
(風味劣化抑制剤)
本発明の風味劣化抑制剤とは、飲料に添加することにより、飲料を保存する間の風味の劣化を抑制するものである。風味の劣化とは、好ましい風味が減少し、およびまたは、好ましくない風味が増加する現象である。例えば果汁であれば、果物に由来するエステル類やラクトン類等の芳香が減少し、アルデヒド類、ケトン類、脂肪酸類等の不快臭が増加することが例示できる。本発明の風味劣化抑制剤では、芳香の減少と、不快臭の増加をどちらも抑えることができる。
更に本発明では、光照射に起因する風味劣化に特に好適である。
(たん白素材)
本発明に用いるたん白素材は、加熱後の粘度が低いものが必要である。すなわち、たん白素材を粗蛋白質量が20質量%となる水溶液を調製し、80℃,30分の加熱の後、25℃にて粘度測定する事により測定できる。加熱後粘度は10,000mPa・s以下であり、好ましくは5,000mPa・s以下、1,000mPa・s以下、500mPa・s以下であり、更に好ましくは200mPa・s以下、100 mPa・s以下である。
また、本たん白素材は一定サイズの分子量が必要となる。分子量は、TCA可溶化率で定義される。本発明においてTCA可溶化率は、総粗蛋白質量に対する0.22M TCA中で溶解する粗蛋白質量の比率で定義される。TCA可溶化率は30~95%であり、好ましくは35~90%、更に好ましくは40~85%、50~80%である。TCA可溶化率が低すぎると加熱後粘度が増加する傾向となり、また、透過率が低下する。一方、TCA可溶化率が高すぎると、風味劣化の抑制効果に寄与する蛋白質量が低下し、たん白素材を多く配合する必要が生じるため、配合の自由度が低下する場合がある。
本たん白素材は、タンパク質の溶解性の指標として用いられているNSI(Nitrogen Solubility Index:窒素溶解指数)が80以上のものであることが好ましい。より好ましくはNSIが85以上、90以上、95以上、又は97以上のものを用いることができる。タンパク素材のNSIが高いことは、水への分散性が高いことを示し、本発明である風味劣化の抑制効果に寄与し得る。NSIが低すぎると沈殿が生じやすくなる。また、たん白素材中の粗蛋白質含量についても、30質量%以上が好ましく、40質量%以上、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上、70質量%以上が最も好ましい。粗蛋白質含量が多いたん白素材の方が、より少量で機能を出すことが可能となる。
このようなたん白素材は、後述する変性および分子量調整処理等により得ることができる。市販例としては、不二製油製「MIRA-MAP2.0」が例示される。また、市販の大豆たん白素材、例えば「フジプロR」、「フジプロ748」、「フジプロCL」、「ハイニュートDC6」(以上、不二製油社製)等は、本要件に該当しない。
上記の調製を行う対象のたん白素材の由来は特に限定されないが、植物性、動物性または微生物由来の蛋白質が使用できる。植物性蛋白質としては、大豆、エンドウ、緑豆、ルピン豆、ヒヨコ豆、インゲン豆、ヒラ豆、ササゲ等の豆類、ゴマ、キャノーラ種子、ココナッツ種子、アーモンド種子等の種子類、とうもろこし、そば、麦、米などの穀物類、野菜類、果物類、藻類、微細藻類などに由来する蛋白質が挙げられる。一例として大豆由来のたん白素材の場合、脱脂大豆や丸大豆等の大豆原料からさらに蛋白質を濃縮加工して調製されるものであり、一般には分離大豆たん白質、濃縮大豆たん白質や粉末豆乳、あるいはそれらを種々加工したものなどが概念的に包含される。
また、動物性の蛋白質としては、卵白アルブミンを含む卵蛋白質、カゼイン、乳清、ラクトアルブミン、ラクトアルブミンなどの乳蛋白質、血漿、血清アルブミン、脱色ヘモグロビンなどの血液に由来する蛋白質、畜肉に由来する蛋白質、魚介類に由来する蛋白質等が挙げられる。更に、酵母、カビ、細菌類等の微生物由来の蛋白質が利用できる。水への溶解性に劣る蛋白質であっても、後述する処理により、本発明に使用できるたん白素材を調製することができる。
(変性および分子量調整処理)
本発明に用いられるたん白素材は、蛋白質を分解及び/又は変性させる「分解/変性処理」と、蛋白質の分子量分布の調整する「分子量分布調整処理」を組み合わせて適用することにより得られる。上記「分解/変性処理」の例として、酵素処理、pH調整処理(例えば、酸処理、アルカリ処理)、変性剤処理、加熱処理、冷却処理、高圧処理、有機溶媒処理、ミネラル添加処理、超臨界処理、超音波処理、電気分解処理及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。上記「分子量分布調整処理」の例として、ろ過、ゲルろ過、クロマトグラフィー、遠心分離、電気泳動、透析及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。「分解/変性処理」と「分子量分布調整処理」の順序及び回数は特に限定されず、「分解/変性処理」を行ってから「分子量分布調整処理」を行ってもよいし、「分子量分布調整処理」を行ってから「分解/変性処理」を行ってもよいし、両処理を同時に行ってもよい。また、例えば2回以上の「分子量分布調整処理」の間に「分解/変性処理」を行う、2回以上の「分解/変性処理」の間に「分子量分布調整処理」を行う、各々複数回の処理を任意の順に行う、等も可能である。なお、「分解/変性処理」によって所望の分子量分布が得られる場合は、「分子量分布調整処理」を行わなくてもよい。これらの処理を組み合わせて、複数回行う際、原料から全ての処理を連続で行ってもよいし、時間をおいてから行ってもよい。例えば、ある処理を経た市販品を原料として他の処理を行ってもよい。なお、上記特性を満たす限り、分子量分布調整処理を経たたん白素材と、分子量分布調整処理を経ていないたん白素材を混合して、特定のたん白素材としてもよい。この場合、両者の比率(処理を経たたん白素材:処理を経ていないたん白素材)は上記特性を満たす範囲で適宜調整可能であるが、質量比で例えば1:99~99:1、例えば50:50~95:5、75:25~90:10等が挙げられる。ある実施形態では、本態様に用いられるたん白素材は、「分解/変性・分子量分布調整処理」を経たたん白素材からなる。
蛋白質を分解又は変性させる処理の条件、例えば酵素、pH、有機溶媒、ミネラル等の種類や濃度、温度、圧力、出力強度、電流、時間等は、当業者が適宜設定できる。酵素の場合、使用される酵素の例として、「金属プロテアーゼ」、「酸性プロテアーゼ」、「チオールプロテアーゼ」、「セリンプロテアーゼ」に分類されるプロテアーゼが挙げられる。反応温度は20~80℃、好ましくは40~60℃で反応を行うことができる。pH調整処理の場合、例えばpH2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12の任意の値を上限、下限とするpH範囲、例えばpH2~12の範囲で処理し得る。酸処理の場合、酸を添加する方法であっても、また、乳酸発酵などの発酵処理を行う方法であってもよい。添加する酸の例として、塩酸、リン酸等の無機酸、酢酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、フィチン酸、ソルビン酸、アジピン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸等の有機酸が挙げられる。また、レモンなどの果汁、濃縮果汁、発酵乳、ヨーグルト、醸造酢などの酸を含有する飲食品を用いて酸を添加してもよい。アルカリ処理の場合、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを添加し得る。変性剤処理の場合、塩酸グアニジン、尿素、アルギニン、PEG等の変性剤を添加し得る。加熱又は冷却処理の場合、加熱温度の例として、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、110℃、120℃、125℃、130℃、135℃、140℃、145℃、150℃の任意の温度を上限、下限とする範囲、例えば60℃~150℃が挙げられる。冷却温度の例として、-10℃、-15℃、-20℃、-25℃、-30℃、-35℃、-40℃、-45℃、-50℃、-55℃、-60℃、-65℃、-70℃、-75℃の任意の温度を上限、下限とする範囲、例えば-10℃~-75℃が挙げられる。加熱又は冷却時間の例として、5秒、10秒、30秒、1分、5分、10分、20分、30分、40分、50分、60分、70分、80分、90分、100分、120分、150分、180分、200分の任意の時間を上限、下限とする範囲、例えば5秒間~200分間が挙げられる。高圧処理の場合、圧力の条件の例として、100MPa、200MPa、300MPa、400MPa、500MPa、600MPa、700MPa、800MPa、900MPa、1,000MPaの任意の圧力を上限、下限とする範囲、例えば100MPa~1,000MPaが挙げられる。有機溶媒処理の場合、用いられる溶媒の例として、アルコールやケトン、例えばエタノールやアセトンが挙げられる。ミネラル添加処理の場合、用いられるミネラルの例として、カルシウム、マグネシウムなどの2価金属イオンが挙げられる。超臨界処理の場合、例えば、温度約30℃以上で約7MPa以上の超臨界状態の二酸化炭素を使用して処理できる。超音波処理の場合、例えば100KHz~2MHzの周波数で100~1,000Wの出力で照射して処理し得る。電気分解処理の場合、例えば蛋白質水溶液を100mV~1,000mVの電圧を印加することにより処理し得る。具体的な実施形態において、蛋白質を分解及び/又は変性させる処理は、変性剤処理、加熱処理、及びそれらの組み合わせから選択される。
蛋白質の分子量分布を調整する処理の条件、例えばろ材の種類、ゲルろ過の担体、遠心分離回転数、電流、時間等は、当業者が適宜設定できる。ろ材の例として、ろ紙、ろ布、ケイ藻土、セラミック、ガラス、メンブラン等が挙げられる。ゲルろ過の担体の例として、デキストラン、アガロース等が挙げられる。遠心分離の条件の例として、1,000~3,000×g、5~20分間等が挙げられる。
(飲料)
本発明において、飲料とは、果実もしくは野菜類を原料として、これらの圧搾汁、摩砕汁、水や温水による抽出液、または、子実類もしくは茶葉を原料として、これらの水や温水による抽出液を、単独または組み合わせたものである。更には糖類、色素、香料等を添加したものである。原料は、熟成、発酵、ロースト、その他の加工を行うこともある。好ましくは果汁、野菜汁、コーヒーまたはこれらの1種以上の混合物があげられる。
(果汁)
ここで、果汁とは、果実を搾汁または摩砕することにより得られるものである。果汁の原料となる果実は、当業界で通常用いられているものを用いることができ、特に限定されない。その具体例としては、例えば、柑橘類(オレンジ、みかん、温州ミカン、ネーブル、ポンカン、夏ミカン、レモン、グレープフルーツ、ライム、ハッサク、イヨカン、ユズ、カムカム、シイクワシャー、かぼす、マンダリン、タンジェリン、テンプルオレンジ、タンジェロ、カラマンシー等)、いちご、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、カシス、さくらんぼ、リンゴ、ブドウ、ザクロ、キウイ、マスカット、モモ、パイナップル、グアバ、バナナ、パッションフルーツ、マンゴー、アセロラ、プルーン、パパイヤ、パッションフルーツ、ウメ、ナシ、アンズ、ライチ、メロン、スイカ、西洋ナシ、柿、びわ、イチジク、スモモ類等が挙げられる。これらの中でも、光劣化への脆弱性と本発明の有効性の観点から、果汁としてグレープフルーツ、オレンジ等の柑橘類、ブドウ、リンゴである事が好ましい。なお、果汁は、上記果実のいずれか1種を単独で用いたもの、或いは、2種以上を併用したもののいずれであっても構わない。
果汁は、上述した果実を必要に応じて洗浄、殺菌、剥皮、粉砕等の前処理を行った後、当業界で公知の手法により搾汁または摩砕することにより、得ることができる。公知の手法としては、例えば、必要に応じて洗浄、殺菌、剥皮、皮や種子等の除去、破砕、裏ごし等の前処理を行った原料となる果実を、油圧プレス機、ローラー圧搾機やインライン搾汁機を用いて圧搾し搾汁する方法、パルパー・フィニッシャー等を用いて破砕し搾汁する方法、並びにクラッシャー等を用いて破砕した後、エクストラクター等を用いて搾汁する方法等が挙げられる。破砕処理の前後に、水や温熱水を更に添加することも可能である。圧搾や摩砕の後に、繊維等の積極的な分離を行わない場合もある。さらに、これらの方法に従って搾汁または摩砕されたものを、所望により、ペクチナーゼやセルラーゼといった酵素処理を行ったり、ジューサーにかけたり、殺菌を行ってもよい。また、果汁に酵母を加えてエタノール発酵を行ったり、他で調製したエタノールを添加して、果実酒や果汁含有酒として用いることもできる。
また、必要に応じて果汁を濃縮してもよく、この場合の濃縮方法としては、例えば、通常の加熱による濃縮、減圧濃縮、低温濃縮、真空濃縮、凍結濃縮、及び逆浸透濃縮等が知られている。
なお、上述した果汁の調製は、市販品を入手することによって省略することができる。ストレートジュース、ストレート果汁、濃縮還元果汁、ピューレ、濃縮ピューレ等が、市販品として入手可能である。ここで、ストレートジュースとは、JAS規格にて指定されているもの、すなわち果実を搾汁して得られるそのもの、又は、JAS規格により許容されている成分のみが添加されたものである。また、ストレート果汁及び濃縮還元果汁とは、果汁を所定割合で果実を搾汁して得られるものに必要に応じてJAS規格により許容されている成分が添加されたもの及びこれを所定割合で濃縮したものである。
(野菜汁)
ここで、野菜汁とは、未乾燥の野菜を搾汁または摩砕することにより得られるものである。野菜汁の原料となる野菜は、当業界で通常用いられているものを用いることができ、特に限定されない。その具体例としては、例えば、ニンジン、タマネギ、ブロッコリー、カブ大根、キャベツ、芽キャベツ、芽キャベツの葉、セロリ、ホウレンソウ、ピーマン、アスパラガス、大麦若葉、春菊、白菜、カラシ菜、サラダ菜、小松菜、チンゲン菜、明日葉、甘藷、馬鈴薯、トマト、モロヘイヤ、パプリカ、クレソン、パセリ、セロリ、三つ葉、レタス、ラディッシュ、ケール、メキャベツの葉、紫蘇、茄子、大根、インゲン、カボチャ、牛蒡、ネギ、生姜、大蒜、ニラ、高菜、カリフラワー、トウモロコシ、さやえんどう、オクラ、かぶ、きゅうり、コールラビ、ウリ、ズッキーニ、へちま、もやし、各種スプラウト類等が挙げられる。これらの中でも、光劣化への脆弱性と本発明の有効性の観点から、野菜汁としてケール、大麦若葉、小麦若葉、明日葉、クワ若葉、ホウレンソウ、モロヘイヤ、メキャベツ、ケールなどの緑葉野菜の混合物、所謂、青汁である事が好ましい。なお、野菜汁は、上記野菜のいずれか1種を単独で用いたもの、或いは、2種以上を併用したもののいずれであっても構わない。2種以上を併用する場合、各野菜(野菜汁)の割合は、必要に応じて適宜調整することができ、特に限定されない。
野菜汁は、上述した野菜を当業界で公知の手法により搾汁することにより、得ることができる。公知の手法としては、例えば、必要に応じて洗浄、殺菌、剥皮、皮や種子等の除去、プランチング、破砕、裏ごし等の前処理を行った原料となる野菜を、油圧プレス機、ローラー圧搾機やインライン搾汁機を用いて圧搾し搾汁する方法、パルパー・フィニッシャー等を用いて破砕し搾汁する方法、並びにクラッシャー等を用いて破砕した後、エクストラクター等を用いて搾汁する方法等が挙げられる。破砕処理の前後に、水や温熱水を更に添加することも可能である。圧搾や摩砕の後に、繊維等の積極的な分離を行わない場合もある。さらに、これらの方法に従って圧搾(搾汁)されたものを、所望により、ペクチナーゼやセルラーゼといった酵素処理を行ったり、ジューサーにかけたり、殺菌を行ってもよい。また、必要に応じて野菜汁を濃縮してもよく、この場合の濃縮方法としては、例えば、通常の加熱による濃縮、減圧濃縮、低温濃縮、真空濃縮、凍結濃縮、及び逆浸透濃縮等が知られている。
なお、上述した野菜汁の調製は、市販品を入手することによって省略することができる。ストレート野菜汁、ミックス野菜汁、ペースト、ピューレ、濃縮ピューレ等が、市販品として入手可能である。ここで、ストレート野菜汁とは、単一の野菜を搾汁して得られるそのものである。また、ミックス野菜汁とは、複数の野菜を搾汁して得られるものである。
(子実類もしくは茶葉の抽出液)
子実類としては、コーヒー豆、大豆、米、蕎麦、大麦等が挙げられる。子実類もしくは茶葉を直接、または、熟成、発酵、ロースト等の操作を施した後に、水または熱温水にて乾燥物から抽出し、必要により繊維等を分離する。典型的には、コーヒー、麦茶、緑茶、紅茶、ウーロン茶等が挙げられる。
(コーヒー)
本発明において、「コーヒー及びコーヒー飲料」には、1977年に制定された「コーヒー含有飲料等の表示に関する公正競争規約」に記載されているような、コーヒー豆を原料とした飲料およびこれに糖類、乳製品、乳化された食用油脂その他の可食物を添加して容器に密封した飲料が包含される。また、「飲用乳の表示に関する公正競争規約」によれば、2017年現在、重量百分率で乳固形分3.0%以上の成分を含有するものについては「乳飲料」として扱われるが、上記「コーヒー飲料」の定義を満たす限り、そのような「乳飲料」も本発明の「コーヒー飲料」に包含されるものとする。
(アスコルビン酸脂肪酸エステル類)
本発明において、アスコルビン酸脂肪酸エステル類を併用することにより、風味劣化の抑制効果を向上させる事ができる。アスコルビン酸脂肪酸エステル類としては、アスコルビン酸パルミテート、アスコルビン酸ステアレート等が例示される。
(豆科植物由来の水溶性多糖類)
本発明において、豆科植物由来の水溶性多糖類を併用することにより、風味劣化の抑制効果を向上させる事ができる。
本発明に用いる豆科植物由来の水溶性多糖類は、水溶性酸性多糖類であり、大豆、エンドウ豆、小豆、ササゲ、インゲン豆、ソラ豆、ヒヨコ豆、レンズ豆等の豆科植物より得ることができ、これらは1種、または2種以上を併用して使用することができる。好ましくは、大豆、エンドウ豆由来のものである。
水溶性多糖類が大豆由来のものである場合の、製造法の好ましい一例を示すと以下の通りである。おから等の大豆由来の原料を酸性乃至アルカリ性の条件下、好ましくはpH3~6で、温度として好ましくは80℃以上150℃以下、より好ましくは100℃を超え、130℃以下にて加熱分解して水溶性大豆多糖類を抽出し、これを遠心分離等で固液分離することにより水溶性画分を得る。この水溶性画分をそのまま乾燥するか、例えば活性炭処理或いは樹脂吸着処理或いはエタノール沈澱処理して疎水性物質あるいは低分子物質を除去した後乾燥することによって、水溶性大豆多糖類を得ることができる。
また、水溶性多糖類がエンドウ豆由来のものである場合、例えば、国際公開WO2012/176852号や国際公開WO2014/103833号に記載の方法で水溶性エンドウ多糖類を得ることができる。
(配合比率)
以下に配合を説明する。本発明の風味劣化抑制剤は、飲料中に、0.001~0.15質量%(10~1,500ppm)含有する事が好ましい。更に好ましくは0.003~0.08質量%(30~800ppm)であり、最も好ましくは0.004~0.03質量%(40~300ppm)である。0.001~0.15質量%(10~1,500ppm)とすることにより、優れた風味劣化の抑制効果が得られる。
本発明ではアスコルビン酸脂肪酸エステル類を飲料中に、0.0005~0.1質量%(5~1,000ppm)含有することにより風味劣化抑制効果を更に向上できる。好ましくは0.001~0.05質量%(10~500ppm)であり、更に好ましくは0.002~0.04質量%(20~400ppm)である。0.0005~0.1質量%(5~1,000ppm)とすることにより、優れた風味劣化の抑制効果が得られ、費用対効果も優れる。
本発明では豆科植物由来の水溶性多糖類を飲料中に、0.0001質量%(1ppm)以上含有することにより風味劣化抑制効果を更に向上できる。好ましくは0.0002質量%(2ppm)以上であり、更に好ましくは0.001質量%(10ppm)以上である。上限は特に設けないが、1質量%(10,000ppm)以下、0.3質量%(3,000ppm)以下、0.1質量%(1,000ppm)以下、0.03質量%(300ppm)以下を設定することもできる。これらの範囲に設定することにより、優れた風味劣化の抑制効果が得られ、費用対効果も優れる。
(その他の成分)
なお、本実施形態の飲料は更に、当業界で公知の他成分を含んでいてもよい。かかる他成分としては、例えば、野菜や果実に由来する水以外の水(ミネラル水、天然水、イオン交換水、精製水、脱気水、水道水等)、果糖ブドウ糖等の糖類、酸類等の酸味料、ソルビトールやアスパルテーム等の甘味料、アミノ酸類、電解質溶液、酵素、増粘剤、ペクチン等の安定剤、天然色素や合成色素等の着色料、ビタミン類、亜鉛、カルシウム、鉄、銅、マグネシウムなどのミネラル類などの強化剤あるいはその塩、pH調整剤、酸化防止剤、天然色素や合成色素等の着色料、天然香料や合成香料等の香料、二酸化炭素、エタノール若しくはエタノールを含む他の飲料等が挙げられる。
これらの中で、JAS規格により許容されている成分としては、例えば、ビタミン類やミネラル類などの強化剤あるいはその塩、砂糖、はちみつ、天然香料等が挙げられる。なお、糖類の具体例としては、例えば、砂糖、異性化糖、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、乳糖、トレハロース、天然糖類、糖アルコール類等が挙げられるが、これらに特に限定されない。また、酸味料の具体例としては、例えば、クエン酸類、アスコルビン酸類、リンゴ酸類、酒石酸類、乳酸類等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、1種のみを単独で、或いは2種以上を組み合わせて、用いることができる。なお、このように添加可能な他成分については、例えば、『食品表示マニュアル』(食品表示研究会編集、中央法規出版、平成元年2月改訂)にも記載されている。
(殺菌)
本発明の一態様による飲料を容器詰めする前、或いは後に加熱殺菌を行う場合、その種類は特に限定されず、例えば転倒殺菌、UHT殺菌およびレトルト殺菌等の通常の手法を用いて行うことができる。加熱殺菌工程の温度は特に限定されないが、例えば65~130℃、好ましくは80~120℃で、1~40分間である。ただし、上記の条件と同等の殺菌価が得られれば115℃で数秒、例えば5~60秒間での殺菌でも問題はない。
(飲料の調製)
以下に調製方法の一例を記載する。まずは水にたん白素材、必要に応じアスコルビン酸脂肪酸エステル類を加え、溶解する。使用する水の温度は特に限定しないが、温水が好ましく、40~80℃が適切である。
果汁、野菜汁及びコーヒーから選ばれる1種或いは複数種に、必要に応じ水および/または豆科植物由来の水溶性多糖類を加え、攪拌等により溶解させる。使用する水の温度は特に限定しないが、冷水が好ましく、5~15℃が適切である。
これらを混合し、必要に応じて、充填、殺菌を行う。充填と殺菌工程の順書は限定されない。
あるいは、上記の原料を同時に混合し、攪拌等により溶解させることもできる。混合に必要に応じて、充填、殺菌を行う。充填と殺菌工程の順書は限定されない。
本発明の風味劣化抑制剤については、以下の手順にてその性質を特定する。
<粗蛋白質含量>
ケルダール法により測定する。具体的には、たん白素材質量に対して、ケルダール法により測定した窒素の質量を、乾燥物中の粗蛋白質含量として「質量%」で表す。なお、窒素換算係数は6.25とする。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
<NSI>
たん白素材試料3gに60mlの水を加え、37℃で1時間プロペラ攪拌した後、1,400×gにて10分間遠心分離し、上澄み液(I)を採取する。次に、残った沈殿に再度水100mlを加え、再度37℃で1時間プロペラ撹拌した後、遠心分離し、上澄み液(II)を採取する。(I)液及び(II)液を合わせ、その混合液に水を加えて250mlとする。これをろ紙(No.5)にてろ過した後、ろ液中の窒素含量をケルダール法にて測定する。同時に試料中の窒素量をケルダール法にて測定し、ろ液として回収された窒素量(水溶性窒素)の試料中の全窒素量に対する割合を質量%として表したものをNSIとする。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
<TCA可溶率>
たん白素材試料の2質量%水溶液に、0.44M トリクロロ酢酸(TCA)を等量加え、0.22M TCA溶液とし、可溶性窒素の割合をケルダール法により測定した値とする。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
<粘度(加熱後粘度)>
たん白素材の粘度は、B型粘度計(東機産業社製、タイプBM)を用い測定する。粗蛋白質量が20質量%となるようにたん白素材水溶液を調製し、測定容器に充填、ロータをセットし、密閉の後、湯浴中にて80℃,30分間の加熱を行う。次いで、25℃にて、任意の回転数で測定し、指針値を読み取り、ロータNo.と回転数に対応した換算乗数を掛けて、粘度を算出する。(単位:Pa・s)1分後の測定値とする。基本的に回転数は60rpmとする。高粘度のサンプルはロータNo.を1→4とし、6rpmまで回転数を低下させる。尚、本測定の測定上限粘度は100,000mPa・sとなる。ロータNo.4と回転数6rpmで測定レンジを超過する場合は、即時に加熱後粘度は100,000mPa・s以上と判定する。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は質量基準である。
<原材料>
実施例及び比較例で使用した原料は以下の通りである。
(たん白素材)
たん白素材として以下を用いた。
大豆たん白素材A:「MIRA-MAP2.0」・不二製油社製、粗蛋白含量 79.3%、TCA可溶化率 61.8%、加熱後粘度28mPa・s、NSI 98.1)
エンドウたん白素材A:エンドウタンパク質の分解/変性・分子量分布調整処理品。(不二製油株式会社テスト製造品、水分1.1%、粗蛋白含量 72.4%、TCA可溶化率 45.9%、加熱後粘度 43mPa・s、NSI 98.9)原料 エンドウタンパク質:PP-CS(オルガノフードテック(株)社製、粗蛋白質含量 79.1%)
以下には、比較例として用いた、本発明の要件を満たさないたん白素材を示した。
大豆たん白素材B:「フジプロR」・不二製油社製、粗蛋白質含量 87.2%、TCA可溶化率12.2%、加熱後粘度 10万mPa・s以上、NSI 81.2)
大豆たん白素材C:「フジプロCL」・不二製油社製、粗蛋白質含量 88.0%、TCA可溶化率 23.0%、加熱後粘度 10万mPa・s以上、NSI 65.0)
大豆ペプチド素材A:「ハイニュートDC6」・不二製油社製、粗蛋白質含量 90.0%、TCA可溶化率100.0%、加熱後粘度 17mPa・s、NSI 100)
カゼインナトリウム:「SodiumCaseinate180」・Fonterra社製、粗蛋白質含量 92.3%、TCA可
溶化率0.0%、加熱後粘度 10万mPa・s以上、NSI 98.1)
(他の原料)
他の原料は、以下のものを用いた。
L- アスコルビン酸パルミチン酸エステル: L- アスコルビン酸パルミチン酸エステル・DSM社製
水溶性大豆多糖類:「ソヤファイブ-S-DA100」・不二製油製
L- アスコルビン酸:L- アスコルビン酸・富士フイルム和光純薬社製
55°BX赤ぶどう透明果汁・日本果実加工社製
58°BXグレープフルーツ果汁・日本果実加工社製
40°BXりんご混濁果汁・日本果実加工社製
64°BXオレンジ混濁果汁・日本果実加工社製
トマトピューレ ・カゴメ社製
青汁飲料:伊藤園社製
原材料は、野菜汁(大麦若葉、ケール)、大麦若葉粉末、抹茶、亜鉛酵母/増粘多糖類、ビタミンEと記載。
ワイン・メルシャン社製
コーヒー豆・コロンビア産、キャメル珈琲社製
<ぶどう果汁含有飲料の製造及び評価 >
表1に示す割合で各成分を混合した後、PETボトルに入れ、85℃,30分間の加熱殺菌を行った。得られたぶどう果汁含有飲料を用い、劣化試験前の、抑制剤由来の風味を評価した。次いで、5℃・LED光源 40,000Lxの条件下にて、72時間保持した後、光劣化臭の評価を行った。尚、無添加である比較例1の暗所保存品を参考例1とし、評価を行った。抑制剤由来の風味の評価が3点以上かつ、光劣化臭の評価が3点以上の試験区を総合的に合格と判断した。更に、風味の評価点の二乗と、光劣化臭の評価点の二乗を合計し、総合評価点とした。総合評価点は、合格した試料を更に順位付けする際の目安として用いた。結果を表1にまとめた。
(抑制剤由来の風味の評価基準)
熟練した10人のパネラーが、無添加区、劣化試験前の参考例1に対し各評価を行い、その評価点の平均値にて評価した。点数が高い程、飲料本来の風味が良好であり、飲料本来が有する風味とは異なる風味が弱い事を示す。
5点:参考例と同等で、抑制剤由来の風味を全く感じず、飲料本来の風味が全く損なわれていない。
4点:参考例に対し、抑制剤由来の風味をごく僅かに感じるが、飲料本来の風味が損なわれていない。
3点:参考例に対し、抑制剤由来の風味を僅かに感じるが、飲料本来の風味が損なわれていない。
2点:参考例に対し、抑制剤由来の風味を感じ、飲料本来の風味がやや損なわれている。
1点:参考例に対し、抑制剤由来の風味を強く感じ、飲料本来の風味が損なわれている。
(光劣化臭の評価基準)
熟練した10人のパネラーが、無添加区、暗所保存の参考例1に対し各評価を行い、その評価点の平均値にて評価した。点数が高い程、飲料本来の風味が良好であり、光劣化臭が弱い事を示す。
7点:参考例と同等で、飲料本来の風味が維持され、光劣化臭が全く感じられない
6点:参考例に対し、飲料本来の風味が僅かに劣るが、光劣化臭がほとんど感じられない
5点:参考例に対し、飲料本来の風味がやや劣るが、光劣化臭が僅かに感じられる
4点:参考例に対し、飲料本来の風味が少し劣るが、光劣化臭が少し感じられる
3点:参考例に対し、飲料本来の風味が劣り、光劣化臭がやや感じられるが、商品品質上は問題ないレベルである
2点:参考例に対し、飲料本来の風味が大きく劣り悪く、光劣化臭が感じられる
1点:参考例に対し、飲料本来の風味が非常に悪く、強い光劣化臭が感じられる
<光劣化抑制効果の分析>
実施例及び比較例で得られた各飲料の香気分析を以下の条件で行った。ピーク強度の比較より、効果の考察を行った。
(香気成分の分析条件)
○SPME(固相マイクロ抽出)条件
20mlバイアルにサンプリングして抽出した。
使用ファイバー:DVB/PDMS/CAR,1cm
抽出条件:60℃,30分間保温→60℃,30分間吸着→240℃,1分間脱着
ベイク条件:250℃,30分間

○GC-TOF-MS(ガスクロマトグラフ飛行時間型質量分析計)分析条件
MS:PegasusBT(LECOジャパン製)、 GC:Agilent7890B(アジレント・テクノロジー製)、AS:MPS robotic pro(ゲステル製)
カラム:RESTEK製 stabil-WAX 長さ30m 内径0.25mm 液相膜厚0.5μm
カラム温度:40℃(2min) → 12℃/min → 240℃(10min)
キャリアガス制御:流量一定、 注入方法:スプリットレス
カラム流量:1.0ml/min
インターフェース温度:250℃,イオン源温度230℃
データ取り込み速度:20spectra/s
イオン化電圧:70eV,検出器ゲイン:2190V

○解析条件
解析はChroma TOF BT(LECO)で行い、成分名はNISTライブラリーで推定した。
(表1)各たん白素材によるぶどう果汁の劣化抑制効果
Figure 0007686893000001
表1の実施例から理解されるとおり、ぶどう果汁含有飲料において、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有することにより、飲料本来の風味を損なわず、光劣化臭を低減できた。更に、アスコルビン酸脂肪酸エステル類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。加えて、豆科植物由来の水溶性多糖類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。
表1の比較例から理解される通り、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有しない全てのケースで、光劣化臭を十分に抑制することはできなかった。
(表2)香気成分分析
Figure 0007686893000002
代表的な香気成分について、ビーク強度の積算値と光劣化臭の評価点のピアソンの積率相関係数を求め、積算値と共に表2に示した。実施例においては、ぶどう果汁に含まれる良好な風味成分として知られる、酪酸イソペンチル、酢酸(Z)-3-ヘキセニル、デカン酸エチル、吉草酸エチル、3-メチル-2-ブタノール、2-メチル酪酸エチル、メチルアンスラニレートの減少が抑制されており、光劣化臭の評価点とも正の相関が認められた。また、悪臭成分として知られる(Z)-2-デセナール、3,3-ジメチルヘプタン酸、3-ペンテン-2-オン、ペラゴルン酸、trans-2-ウンデセナールの生成が抑制されており、光劣化臭の評価点とも負の相関が認められた。これらの結果から、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材が有効な風味劣化抑制剤として機能していると考えられた。
<グレープフルーツ果汁含有飲料の製造及び評価 >
表3に示す割合で各成分を混合した後、PETボトルに入れ、85℃,30分間の加熱殺菌を行った。得られたグレープフルーツ果汁含有飲料を用い、劣化試験前の、抑制剤由来の風味を評価した。次いで、5℃・LED光源 40,000Lxの条件下にて、72時間保持した後、光劣化臭の評価を行った。尚、無添加である比較例9の暗所保存品を参考例2とし、評価を行った。抑制剤由来の風味の評価が3点以上かつ、光劣化臭の評価が3点以上の試験区を総合的に合格と判断した。結果を表3にまとめた。
(表3)各たん白素材によるグレープフルーツ果汁の光劣化抑制効果
Figure 0007686893000003
表3の実施例から理解されるとおり、グレープフルーツ果汁含有飲料において、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有することにより、飲料本来の風味を損なわず、光劣化臭を低減できた。更に、アスコルビン酸脂肪酸エステル類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。加えて、豆科植物由来の水溶性多糖類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。
表3の比較例から理解される通り、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有しない全てのケースで、光劣化臭を十分に抑制することはできなかった。
(表4)香気成分分析
Figure 0007686893000004
表4の分析例から理解される通り、実施例においては、グレープフルーツ果汁に含まれる良好な風味成分として知られる、シトロネロール、2-メチル酪酸エチル、α-オシメン、N-シンナモイルグリシンメチル 、リモネン、ミルセン、カリオフィレン、メシチレン、α-ピネン、ノートカトン、フムレン、ビリジフロレン、β-シネンサール、α-テルピネン、リナロールの減少が抑制されており、光劣化臭の評価点とも正の相関が認められた。また、悪臭成分として知られるヘプタナール、2,4-ヘキサジエナール、ペラルゴン酸、メチルヘプテノン、2-ノナノン、3-ヘキセン-1-オール、2,4-デカジエナール、メタクロレイン、4-イソプロピルシクロヘキサノンペリルアルデヒドの生成が抑制されており、光劣化臭の評価点とも負の相関が認められた。これらの結果から、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材が有効な風味劣化抑制剤として機能していると考えられる。
<りんご果汁含有飲料の製造及び評価 >
表5に示す割合で各成分を混合した後、PETボトルに入れ、85℃,30分間の加熱殺菌を行った。得られたりんご果汁含有飲料を用い、劣化試験前の、抑制剤由来の風味を評価した。次いで、5℃・LED光源 40,000Lxの条件下にて、72時間保持した後、光劣化臭の評価を行った。尚、無添加である比較例17の暗所保存品を参考例とし、評価を行った。抑制剤由来の風味の評価が3点以上かつ、光劣化臭の評価が3点以上の試験区を総合的に合格と判断した。結果を表5にまとめた。
(表5)各たん白素材によるりんご果汁の光劣化抑制効果
Figure 0007686893000005
表5の実施例から理解されるとおり、りんご果汁含有飲料において、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有することにより、飲料本来の風味を損なわず、光劣化臭を低減できた。更に、アスコルビン酸脂肪酸エステル類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。加えて、豆科植物由来の水溶性多糖類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。また、比較例から理解される通り、アスコルビン酸、または大豆ペプチド素材単独では、光劣化臭を十分に抑制することはできなかった。
<オレンジ果汁含有飲料の製造及び評価 >
表6に示す割合で各成分を混合した後、PETボトルに入れ、85℃,30分間の加熱殺菌を行った。得られたオレンジ果汁含有飲料を用い、劣化試験前の、抑制剤由来の風味を評価した。次いで、5℃・LED光源 40,000Lxの条件下にて、120時間保持した後、光劣化臭の評価を行った。尚、無添加である比較例20の暗所保存品を参考例とし、評価を行った。抑制剤由来の風味の評価が3点以上かつ、光劣化臭の評価が3点以上の試験区を総合的に合格と判断した。結果を表6にまとめた。
(表6)各たん白素材によるオレンジ果汁の光劣化抑制効果
Figure 0007686893000006
表6の実施例から理解されるとおり、オレンジ果汁含有飲料において、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有することにより、飲料本来の風味を損なわず、光劣化臭を低減できた。更に、アスコルビン酸脂肪酸エステル類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。加えて、豆科植物由来の水溶性多糖類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。また、比較例から理解される通り、アスコルビン酸、または大豆ペプチド素材単独では、光劣化臭を十分に抑制することはできなかった。
<トマト汁含有飲料の製造及び評価 >
表7に示す割合で各成分を混合した後、PETボトルに入れ、85℃,30分間の加熱殺菌を行った。得られたトマト汁含有飲料を用い、劣化試験前の、抑制剤由来の風味を評価した。次いで、5℃・LED光源 40,000Lxの条件下にて、72時間保持した後、光劣化臭の評価を行った。尚、無添加である比較例23の暗所保存品を参考例とし、評価を行った。抑制剤由来の風味の評価が3点以上かつ、光劣化臭の評価が3点以上の試験区を総合的に合格と判断した。結果を表7にまとめた。
(表7)各たん白素材によるトマト果汁の光劣化抑制効果
Figure 0007686893000007
表7の実施例から理解されるとおり、トマト汁含有飲料において、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有することにより、飲料本来の風味を損なわず、光劣化臭を低減できた。更に、アスコルビン酸脂肪酸エステル類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。加えて、豆科植物由来の水溶性多糖類を併用することにより、抑制剤由来の風味を低減できた。また、比較例から理解される通り、アスコルビン酸、または大豆ペプチド素材単独では、光劣化臭を十分に抑制することはできなかった。
<青汁含有飲料の製造及び評価 >
表8に示す割合で各成分を混合した後、PETボトルに入れ、85℃,30分間の加熱殺菌を行った。得られた青汁含有飲料を用い、劣化試験前の、抑制剤由来の風味を評価した。次いで、5℃・LED光源 40,000Lxの条件下にて、72時間保持した後、光劣化臭の評価を行った。尚、無添加である比較例26の暗所保存品を参考例とし、評価を行った。抑制剤由来の風味の評価が3点以上かつ、光劣化臭の評価が3点以上の試験区を総合的に合格と判断した。結果を表8にまとめた。
(表8)各たん白素材による青汁飲料の光劣化抑制効果
Figure 0007686893000008
表8の実施例から理解されるとおり、青汁含有飲料において、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有することにより、飲料本来の風味を損なわず、光劣化臭を低減できた。更に、アスコルビン酸脂肪酸エステル類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。加えて、豆科植物由来の水溶性多糖類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。また、比較例から理解される通り、アスコルビン酸、または大豆ペプチド素材単独では、光劣化臭を十分に抑制することはできなかった。
<果実酒の製造及び評価 >
表9に示す割合で各成分を混合した後、PETボトルに入れ、85℃,30分間の加熱殺菌を行った。得られた果実酒を用い劣化試験前の、抑制剤由来の風味を評価した。次いで、5℃・LED光源 40,000Lxの条件下にて、48時間保持した後、光劣化臭の評価を行った。尚、無添加である比較例29の暗所保存品を参考例とし、評価を行った。抑制剤由来の風味の評価が3点以上かつ、光劣化臭の評価が3点以上の試験区を総合的に合格と判断した。結果を表9にまとめた。
(表9)各たん白素材による果実酒の光劣化抑制効果
Figure 0007686893000009
表9の実施例から理解されるとおり、果実酒において、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有することにより、飲料本来の風味を損なわず、光劣化臭を低減できた。更に、アスコルビン酸脂肪酸エステル類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。加えて、豆科植物由来の水溶性多糖類を併用することにより、光劣化臭を更に低減できた。また、比較例から理解される通り、アスコルビン酸、または大豆ペプチド素材単独では、光劣化臭を十分に抑制することはできなかった。
<コーヒー飲料の製造及び評価 >
ロースト後に粉砕したコーヒー豆10質量部に対し100質量部の熱水を加え、不溶物を分離したのちに固形分1.2質量%となるように加水調整したコーヒー抽出液を得た。その後、表10に示す割合で各成分を混合した後、PETボトルに入れ、85℃,30分間の加熱殺菌を行った。得られたコーヒー飲料を用い、劣化試験前の、抑制剤由来の風味を評価した。次いで、5℃・LED光源 40,000Lxの条件下にて、48時間保持した後、光劣化臭の評価を行った。尚、無添加である比較例32の暗所保存品を参考例とし、評価を行った。抑制剤由来の風味の評価が3点以上かつ、光劣化臭の評価が3点以上の試験区を総合的に合格と判断した。結果を表10にまとめた。
(表10)各たん白素材によるコーヒー飲料の光劣化抑制効果
Figure 0007686893000010
表10の実施例から理解されるとおり、コーヒーにおいて、本発明に規定される特定の性質を有するたん白素材を含有することにより、飲料本来の風味を損なわず、光劣化臭を低減できた。また、比較例から理解される通り、アスコルビン酸、本発明の要件を満たさない大豆たん白素材、または大豆ペプチド素材単独では、光劣化臭を十分に抑制することはできなかった。
本発明に従えば、飲料に用いて飲料本来の風味を損なうことなく、保存環境に起因する風味の劣化、特に光照射に起因する風味の劣化を抑制する、風味劣化抑制剤及び該風味劣化抑制剤を含む飲料を提供する事ができる。

Claims (9)

  1. 下記AおよびBの性質を有する豆類由来たん白素材を含有する、飲食品用の風味劣化抑制剤。但し、当該たん白素材を水中油型乳化物として使用する場合を除く。
    (A)粗蛋白質量20質量%の水溶液を80℃,30分加熱後、25℃で測定時の粘度が100mPa・s以下。
    (B)0.22MのTCA可溶化率が40%~85%
  2. 風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、請求項1記載の風味劣化抑制剤。
  3. 飲食品が飲料である、請求項1または請求項2に記載の風味劣化抑制剤。
  4. 飲料が果汁、野菜汁、またはコーヒーから選択される1種以上である、請求項3記載の風味劣化抑制剤。
  5. 果汁が柑橘類、リンゴ、またはブドウから選択される1種以上である、請求項4記載の風味劣化抑制剤。
  6. 下記AおよびBの性質を有する豆類由来たん白素材を飲料に配合する、飲料の風味劣化抑制方法。但し、当該たん白素材を水中油型乳化物として使用する場合を除く。
    (A)粗蛋白質量20質量%の水溶液を80℃,30分加熱後、25℃で測定時の粘度が100mPa・s以下。
    (B)0.22MのTCA可溶化率が40%~85%
  7. 風味劣化が光照射に起因する光劣化によるものである、請求項記載の飲料の風味劣化抑制方法。
  8. 飲料がアスコルビン酸脂肪酸エステル類を5~1,000ppm含むものである、請求項6または請求項7に記載の飲料の風味劣化抑制方法。
  9. 飲料が豆科植物由来の水溶性多糖類を1ppm以上含むものである、請求項8記載の飲料の風味劣化抑制方法。
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