JP6821848B1 - 飲料 - Google Patents

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【課題】ニンジン特有の臭いを抑えつつ、飲料全体としての甘みが抑えられた飲みやすい飲料を提供することを目的とする。【解決手段】 ニンジン由来原料を55質量%以上含有する飲料であって、総遊離アミノ酸含有量が、150mg/100g以上500mg/100g以下であり、前記総遊離アミノ酸含有量に対するグルタミン含有率(グルタミン/総遊離アミノ酸)が、0.15以上0.50以下である、飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、飲料に関する。
濃縮汁やピューレ、またはペースト状にした野菜を原料とする野菜飲料は、手軽に野菜を摂取することができるため、従来より健康維持のために多くの人に飲まれている。このような野菜飲料としては、トマトを主たる原料としたものや、ニンジンを主たる原料としたものなど、多種多様なものが知られている。
このなかでニンジンを原料とした飲料では、搾汁液の濃縮工程における過度の加熱により土臭さを感じやすくなって風味が低下したり、沈殿が発生して保存安定性が低下する問題があることや、酵素失活させるために過度な加熱工程を経て得られたニンジン飲料では、加熱臭が生じ、風味が低下する問題があることが知られている(例えば、特許文献1参照。)
特開2016−140271号公報
上記のような野菜飲料は、苦手な野菜であっても摂取しやすいということが一つの利点でもあるため、その飲みやすさというのが大切になる。しかし、ニンジンを一定以上含有する飲料では、飲用時にニンジン特有の臭いを感じやすく、飲みづらく感じるという声がある。このようなニンジン特有の臭いを緩和するために果汁を配合することも考えられるが、ニンジンと果汁の甘みが相まって野菜飲料としては甘すぎるとの声もある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ニンジン特有の臭いを抑えつつ、飲料全体としての甘みが抑えられた飲みやすい飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは上記問題を解決するために鋭意検討した。その結果、総遊離アミノ酸含有量とそれに含まれるグルタミン含有率を調整することによって、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
ニンジン由来原料を55質量%以上含有する飲料であって、
総遊離アミノ酸含有量が、150mg/100g以上500mg/100g以下であり、
前記総遊離アミノ酸含有量に対するグルタミン含有率(グルタミン/総遊離アミノ酸)が、0.15以上0.50以下であり、
前記遊離アミノ酸が、γ−アミノ酪酸、アラニン、アルギニン、グルタミン、セリン、アスパラギン、グルタミン酸及びアスパラギン酸である、
飲料。
〔2〕
果汁を、3.0〜45質量%含有する、
前項〔1〕に記載の飲料。
〔3〕
β−カロテンを、飲料100gに対して、3200〜20000μg/100g含有す
る、
前項〔1〕又は〔2〕に記載の飲料。
〔4〕
前記γ−アミノ酪酸を、3.0〜45mg/100含有する、
前項〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の飲料。
〔5〕
機能性表示食品である、
前項〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の飲料。
本発明によれば、ニンジン特有の臭いを抑えつつ、飲料全体としての甘みが抑えられた飲みやすい飲料を提供することを目的とする。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔飲料〕
本実施形態の飲料は、ニンジン由来原料を55質量%以上含有する飲料であって、総遊離アミノ酸含有量が、150mg/100g以上500mg/100g以下であり、前記総遊離アミノ酸含有量に対するグルタミン含有率(グルタミン/総遊離アミノ酸)が、0.15以上0.5以下である。
(ニンジン由来原料)
ニンジン由来原料の含有量は、飲料の総量に対して、55質量%以上であり、好ましくは55〜97質量%であり、より好ましくは60〜85質量%であり、さらに好ましくは60〜75質量%である。ニンジン由来原料の含有量が55質量%以上であることにより、ニンジン由来の栄養成分、例えばβカロテンなどをより効率的に摂取することができる。
ここで、ニンジン由来原料とは、特に制限されないが、例えば、ニンジンの搾汁液(ストレート汁)、濃縮汁、ピューレ、ペーストなどが挙げられる。このなかでも、ニンジンの濃縮汁、ピューレを用いることが好ましい。
用い得るニンジンとしては、特に制限されないが、例えば、朱衣、その他の国産又は海外産のニンジンや、有機農法によるニンジンなどが挙げられる。これらニンジンは、飲料中の総遊離アミノ酸含有量及びグルタミン含有率が上記範囲に調整されるよう1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。このなかでも、遊離アミノ酸やそれに含まれるグルタミンを比較的多く含有するため、朱衣がより好ましい。
飲料中の朱衣由来原料の含有量は、好ましくは9.0〜80質量%であり、より好ましくは13〜75質量%であり、好ましくは16〜70質量%である。朱衣由来原料の含有量を上記範囲に調整することにより、飲料中の総遊離アミノ酸含有量及びグルタミン含有率を上記範囲に調製しやすくなり、ニンジン特有の臭いがより抑制され、飲みやすさが向上する傾向にある。
(その他の野菜由来原料)
本実施形態の飲料は、ニンジン以外のその他の野菜由来原料を含んでいてもよい。その他の野菜としては、特に制限されないが、例えば、ピーマン、赤ピーマン、甘藷、インゲン豆、ケール、レタス、白菜、ブロッコリー、セロリ、アスパラガス、カボチャ、小松菜、あしたば、パセリ、クレソン、キャベツ、ラディッシュ、ほうれん草、三つ葉などが挙げられる。
その他の野菜由来原料を含む場合、その他の野菜由来原料の含有量は、飲料の総量に対して、0.1%以上であり、好ましくは1.0質量%以上であり、より好ましくは3.0〜15質量%であり、さらに好ましくは4.0〜10質量%である。
(果汁)
本実施形態の飲料は、果汁を含んでいてもよい。その果汁としては、特に制限されないが、例えば、レモン果汁、オレンジ果汁、その他カンキツ類の果汁、リンゴ果汁、ぶどう果汁、パインアップル果汁、マンゴー果汁、ピーチ果汁、アセロラ果汁、ウメ果汁などが挙げられる。このような果汁を用いることにより、飲みやすさがより向上する傾向にある。このなかでも、レモン等のカンキツ類の果汁とリンゴ果汁を併せて用いることが好ましく、レモン果汁とリンゴ果汁を併せて用いることがより好ましい。これにより、糖酸比を調整しやすく、また甘さを抑えつつ飲みやすさがより向上する傾向にある。
果汁を含む場合、果汁の含有量は、飲料の総量に対して、好ましくは3.0〜45質量%であり、より好ましくは15〜40質量%であり、さらに好ましくは25〜40質量%である。果汁の含有量が上記範囲内であることにより、ニンジン特有の臭いがより抑制され、また、甘さを過度に上げることなく、飲みやすさがより向上する傾向にある。
また、レモン等のカンキツ類の果汁の含有量は、飲料の総量に対して、好ましくは1.0〜10質量%であり、より好ましくは2.0〜7.5質量%であり、さらに好ましくは3.0〜5.0質量%である。レモン等のカンキツ類の果汁の含有量が上記範囲内であることにより、糖酸比を調整しやすく、飲みやすさがより向上する傾向にある。
さらに、リンゴ果汁の含有量は、飲料の総量に対して、好ましくは15〜40質量%であり、より好ましくは20〜35質量%であり、さらに好ましくは25〜32質量%である。リンゴ果汁の含有量が上記範囲内であることにより、糖酸比を調整しやすく、飲みやすさがより向上する傾向にある。
(総遊離アミノ酸)
総遊離アミノ酸含有量は、飲料100gに対して、150〜500mg/100gであり、好ましくは200〜450mg/100gであり、より好ましくは250〜400mg/100gであり、さらに好ましくは250〜350mg/100gである。総遊離アミノ酸含有量が150mg/100g以上であることにより、ニンジン特有の臭いがより抑制され、また、甘さを過度に上げることなく、風味が向上する。また、総遊離アミノ酸含有量が500mg/100g以下であることにより、濃厚過ぎず飲みやすい飲料とすることができる。
なお、本実施形態において「遊離アミノ酸」とは、加水分解を行わずに検出可能なアミノ酸であり、γ−アミノ酪酸、アラニン、アルギニン、グルタミン、セリン、アスパラギン、グルタミン酸、アスパラギン酸の8種類をいい、それ以外のアミノ酸は含まれない。また、「遊離」とは、タンパク質やペプチドを構成せず、単体で存在するアミノ酸を意味する。さらに、本実施形態において「mg/100g」は飲料100gあたりの含有量を意味する。
(グルタミン)
グルタミンの含有量は、飲料100gに対して、好ましくは50〜200mg/100gであり、より好ましくは75〜150mg/100gであり、さらに好ましくは75〜125mg/100gである。グルタミンの含有量が上記範囲内であることにより、ニンジン特有の臭いがより抑制され、また、甘さを過度に上げることなく、飲みやすさがより向上する傾向にある。
また、総遊離アミノ酸含有量に対するグルタミン含有率(グルタミン/総遊離アミノ酸)は、0.15〜0.50であり、好ましくは0.18〜0.46であり、より好ましくは0.21〜0.43であり、さらに好ましくは0.24〜0.39である。グルタミン含有率(グルタミン/総遊離アミノ酸)が0.15以上であることにより、ニンジン特有の臭いがより抑制され、また、甘さを過度に上げることなく、飲みやすさがより向上する。また、グルタミン含有率(グルタミン/総遊離アミノ酸)が0.50以下であることにより、風味のバランスが良好な飲料となる。
(γ−アミノ酪酸)
本実施形態の飲料は、γ−アミノ酪酸を含んでいてもよい。γ−アミノ酪酸の含有量は、飲料100gに対して、好ましくは3.0mg/100g以上であり、より好ましくは5.0〜40mg/100gであり、さらに好ましくは6.0〜30mg/100gである。γ−アミノ酪酸の含有量が上記範囲内であることにより、飲料にγ−アミノ酪酸に由来する効果、例えば、高めの血圧を下げる効果などを付与することができる。
(カロテン)
本実施形態の飲料は、α−カロテンやβ−カロテンを含んでいてもよい。α−カロテンの含有量は、飲料100gに対して、好ましくは1000〜20000μg/100gであり、より好ましくは1500〜20000μg/100gであり、さらに好ましくは2000〜20000μg/100gである。α−カロテンの含有量が上記範囲内であることにより、飲料の色調が優れる傾向にある。
また、β−カロテンの含有量は、飲料100gに対して、好ましくは1000〜20000μg/100gであり、より好ましくは3200〜20000μg/100gであり、さらに好ましくは3500〜20000μg/100gである。β−カロテンの含有量が上記範囲内であることにより、飲料の色調が優れる傾向にある。
総遊離アミノ酸含有量、グルタミン含有率、γ−アミノ酪酸の含有量、及びカロテンの含有量は、ニンジン由来原料を調整する際に用いるニンジンによって調整することができる。また、ニンジンの収穫地や収穫時期によっても調整することができる。
(Brix)
本実施形態の飲料のBrixは、好ましくは7.0〜10.0であり、より好ましくは7.5〜9.5であり、さらに好ましくは8.0〜9.0である。Brixが上記範囲内であることにより、ニンジン特有の臭いがより抑制され、また、甘さを過度に上げることなく、飲みやすさがより向上する傾向にある。
(酸度)
本実施形態の飲料の酸度は、品温20℃において、好ましくは0.20〜0.50であり、より好ましくは0.25〜0.45であり、さらに好ましくは0.30〜0.40である。酸度が上記範囲内であることにより、ニンジン特有の臭いがより抑制され、また、甘さを過度に上げることなく、飲みやすさがより向上する傾向にある。
(糖酸比)
本実施形態の飲料の糖酸比は、好ましくは15〜30であり、より好ましくは20〜27であり、さらに好ましくは22〜25である。糖酸比が上記範囲内であることにより、飲料の甘味と酸味とのバランスが良くなり、ニンジン特有の臭いがより抑制され、また、甘さを過度に上げることなく、飲みやすさがより向上する傾向にある。なお、糖酸比は、Brixを酸度で除して得られる値である。
Brix、酸度、及びその比である糖酸比は、用いる主原料であるニンジン由来原料に対して、果汁やその他の野菜中を加えたり、あるいは、イオン交換などの方法によって有機酸を除去したりすることにより、適宜調整することができる。
(pH)
本実施形態の飲料のpHは、品温20℃において、好ましくは3.0〜5.2であり、より好ましくは3.5〜4.7であり、さらに好ましくは3.9〜4.3である。pHが上記範囲内であることにより、ニンジン特有の臭いがより抑制され、また、甘さを過度に上げることなく、飲みやすさがより向上する傾向にある。
(容器)
本実施形態の飲料は容器詰の形態で提供される。容器形態は特に限定されるものではなく、例えば金属缶(スチール缶、アルミニウム缶など)、PET容器、紙容器、瓶等を挙げることができる。
(飲料の製造方法)
本実施形態の飲料は、主原料であるニンジン由来原料をそのまま飲料としてもよいし、ニンジン由来原料に、必要に応じて、その他の野菜由来原料及び/又は果汁や、その他食品に使用される添加剤を添加して調整することができる。また、本実施形態の飲料は、ニンジン由来原料、その他の野菜由来原料、または果汁に含まれる水分の他に、水を添加して調製してもよい。
本実施形態の飲料は、特定保健用食品、栄養機能食品及び機能性表示食品などの保健機能食品とすることができる。このなかでも、例えば、γ−アミノ酪酸に由来する効果を謳った機能性表示食品として提供することが好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔ニンジン濃縮汁1(海外産ニンジン)の調製例〕
外国産のニンジンの皮を剥き、品温80℃程度までブランチングを行い、搾汁した。得られた搾汁液を殺菌処理後濃縮して冷却後、容器に詰めて冷凍保存した。使用時に解凍し、濃縮還元で100%となるよう調整して、ニンジン濃縮汁1(海外産ニンジン)として用いた。
〔ニンジン濃縮汁2(朱衣)の調製例〕
国産ニンジン(朱衣)の皮を剥き、品温80℃程度までブランチングを行い、搾汁した。得られた搾汁液を殺菌処理後濃縮して冷却後、容器に詰め冷凍保存した。使用時に解凍し、濃縮還元で100%となるよう調整して、ニンジン濃縮汁2(朱衣)として用いた。
〔ニンジンピューレ(朱衣)の調製例〕
国産ニンジン(朱衣)の皮を剥き、品温80℃程度までブランチングを行い、破砕、その後裏ごしを行い、ニンジンピューレ(朱衣)を得た。
〔ニンジンストレート搾汁(国産ニンジン)の調製例〕
国産ニンジンの皮を剥き、破砕後搾汁し、裏ごしして、ニンジンのストレート搾汁(国産ニンジン)として得た。
〔ニンジン濃縮汁3(国産ニンジン)の調製例〕
朱衣ではない国産ニンジンの皮を剥き、品温80℃程度までブランチングを行い、搾汁した。得られた搾汁液を殺菌処理後濃縮して冷却後、容器に詰め冷凍保存した。使用時に解凍し、濃縮還元で100%となるよう調整して、ニンジン濃縮汁3(国産ニンジン)として用いた。
〔ニンジン濃縮汁4(海外産有機ニンジン)の調製例〕
ニンジン(海外産有機)を洗浄後皮を剥き、品温80℃程度までブランチングを行い、搾汁した。濃縮処理後殺菌して容器に詰め、冷凍保存した。使用時に解凍し、濃縮還元で100%となるよう調整して、ニンジン濃縮汁4(海外産有機ニンジン)として用いた。
〔その他の搾汁又は果汁の調製例〕
実施例及び比較例で用いた、トマト搾汁、レモン果汁、オレンジ果汁、及びリンゴ果汁については、それぞれ濃縮還元で100%搾汁品又は濃縮還元で100%果汁品を調製して用いた。
〔実施例1〜3、比較例1〜3、コントロール〕
上記のようにして得られた各成分を表1に記載の割合で混合し、100gの各飲料を調製した。表1に記載の割合はいずれも質量%である。
〔遊離アミノ酸、グルタミン、γ−アミノ酪酸の測定方法〕
各飲料をろ過し、HPLC用試料を調製した。調製したHPLC用試料をHPLCを用いた自動プレカラム誘導化法で測定した。ここで、検出した「遊離アミノ酸」は、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、セリン、グルタミン、アルギニン、アラニン及びγ−アミノ酪酸である。
カラム:CAPCELLPAK C18 TYPE AQ(3.0mm i.d.×150mm)(大阪ソーダ社製)
装置:Waters HPLC
〔α−カロテン及びβ−カロテンの測定方法〕
HPLCを用いてα−カロテン及びβ−カロテンを測定した。
(1)HPLC試料の作製
各飲料2gに、3%ピロガロール‐エタノール溶液20mLを添加し、添加後に無水硫酸ナトリウム10gをさらに添加した。その後、混合液を5分間振盪した後、遠心分離し、固形分を除去して、水層を分取した。さらに、分取した水層に3%ピロガロール‐エタノール溶液20mLと無水硫酸ナトリウム10g添加し、同様に、5分間振盪した後、遠心分離し、固形分を除去して、水層を分取した。なお、ここで、水層とは飲料由来の水分とエタノールを含むものである。
次いで、分取した水層に、1%塩化ナトリウム水溶液23mLを添加後、イソプロパノール6mL、ヘキサン・酢酸エチル(9:1)15mLをさらに添加し、5分間振盪した後、遠心分離した。そして、有機層を分取した。
最後に、有機層の分取により残された水層に、ヘキサン・酢酸エチル(9:1)15mLを添加し、5分間振盪後、有機層を再度分取した。これをもう1回繰り返し、有機層の分取を計3回行った。得られた有機層を収集して減圧濃縮したのち、エタノールで10mLに溶解した。
(2)HPLCによる測定
HPLC試料を下記の条件でHPLCに供してクロマトグラムを得た。試験溶液20μLをHPLCに注入し、α−カロテン及びβ−カロテンのピーク面積をそれぞれ測定し、あらかじめ標準溶液をHPLCに注入して得られた検量線から試料中のαーカロテン、β−カロテン濃度を求めた。
(条件)
カラム :Inertsil ODS−P HPLC
溶離液 :メタノール90体積%、エタノール10体積%の混合液
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出 : PDA 455nm
〔pH〕
堀場製作所F−52型・卓上pHメーターを用い、各飲料のpHを品温20℃にて測定した。
〔Brix〕
光学屈折率計(アタゴ社製、Digital Refractometers、RX5000α−Bev)を用いて、各飲料のBrixを品温20℃にて測定した。
〔酸度〕
自動滴定装置(平沼産業株式会社製、COM−1750)を用い、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を使用した電位差滴定法に基づいて、各飲料の酸度をクエン酸換算で算出した。
〔ニンジン臭さの評価〕
コントロールで調製した飲料(ニンジン濃縮汁3(国産ニンジン)そのもの)を基準に、実施例及び比較例で調製した飲料のニンジン臭さを評価した。評価は3人のパネラーの評価値の平均点で示した。評価値を定める基準は以下のとおりとした。
(基準)
1:コントロールで調製した飲料よりニンジン臭さを強く感じる
2:コントロールで調製した飲料よりニンジン臭さをやや感じる
3:コントロールで調製した飲料よりニンジン臭さを弱く感じる
4:コントロールで調製した飲料よりニンジン臭さを感じない
〔甘さの評価〕
コントロールで調製した飲料(ニンジン濃縮汁3(国産ニンジン)そのもの)を基準に、実施例及び比較例で調製した飲料の甘さを評価した。評価は3人のパネラーの評価値の平均点で示した。評価値を定める基準は以下のとおりとした。
(基準)
1:コントロールで調製した飲料より甘い
2:コントロールで調製した飲料よりやや甘い
3:コントロールで調製した飲料より甘みがやや少ない
4:コントロールで調製した飲料より甘みが少ない
〔総合評価〕
上記のようにして評価したニンジン臭さと甘さの評価値の和に基づいて、下記基準によりニンジン臭さと甘さのバランスを示す総合評価を行った。
(基準)
×:4.0未満
△:4.0以上6.0未満
〇:6.0以上7.0未満
◎:7.0以上
「−」未測定、
本発明の飲料は、一般消費者向けのニンジンを含む野菜飲料として、産業上の利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. ニンジン由来原料を55質量%以上含有する飲料であって、
    総遊離アミノ酸含有量が、150mg/100g以上500mg/100g以下であり、
    前記総遊離アミノ酸含有量に対するグルタミン含有率(グルタミン/総遊離アミノ酸)が、0.15以上0.50以下であり、
    前記遊離アミノ酸が、γ−アミノ酪酸、アラニン、アルギニン、グルタミン、セリン、アスパラギン、グルタミン酸及びアスパラギン酸である、
    飲料。
  2. 果汁を、3.0〜45質量%含有する、
    請求項1に記載の飲料。
  3. β−カロテンを、飲料100gに対して、3200〜20000μg/100g含有する、
    請求項1又は2に記載の飲料。
  4. 前記γ−アミノ酪酸を、3.0〜45mg/100含有する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲料。
  5. 機能性表示食品である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲料。
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