JP7450326B2 - 機能性繊維およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、機能性繊維に関し、さらに詳しくは、洗濯後も防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分を含有する繊維に関するものである。
従来、綿やポリエステル等の繊維に防ダニや防カビ等の機能を与えるために、繊維と防ダニ剤や防カビ剤とを混合することが行われている。
しかし、単に繊維と防ダニ剤等とを混合するだけでは、製品に加工した後の洗濯や時間の経過と共に防ダニ剤等の揮散や脱落が起こり、防ダニ機能等が低下するという問題がある。
そこで、上記の問題の改善にあたり、特許文献1には防ダニ剤を樹脂バインダーによって繊維表面に固着させた繊維が開示されている。
特開平8-13338号公報
上記の特許文献1に記載された発明は、従来のものよりも洗濯耐久性を持った防ダニ繊維とすることができるが、洗濯耐久性の点で、まだまだ満足のいくものではない。
したがって、本発明は、このような背景下において、従来よりも洗濯耐久性を持った機能性繊維および、その製造方法の提供を目的とするものである。
本発明者らは、従来よりも、洗濯耐久性を有する機能性繊維を得るため鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者らは、繊維と防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分を含んだ処理液とを接触させた後の乾燥温度および乾燥時間を特定範囲にすることにより所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち本発明は、防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分を含有する繊維であって、上記防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分が、上記繊維の分子間隙に導入されて繊維と固着しており、上記防ダニ機能を有する成分が、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジイソプロピル、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメート、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン、ベンゾイル安息香酸メチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシベンゾフェノン、サリチル酸ベンジル、パラオキシ安息香酸ブチル、サリチル酸フェニル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニル、およびイソプロピルメチルフェノールからなる群から選ばれる少なくとも一つであり、上記防カビ機能を有する成分が、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメートであり、上記繊維がポリエステル繊維であり、JIS L 1096記載のG法に準じて洗濯処理を10回繰り返した後の上記成分の合計含有量が繊維重量あたり0.01重量%以上であることを特徴とする機能性繊維を第1の要旨とする。
また、上記第1の要旨の機能性繊維を製造する方法であって、繊維と防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分を含有する処理液とを接触させる工程と、上記処理液と接触した繊維を100~190℃、0.5~60分間乾燥する工程とを有することを特徴とする機能性繊維の製造方法を第2の要旨とする。
本発明は、防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分を含有する繊維であって、上記防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分が、上記繊維の分子間隙に導入されて繊維と固着しており、上記防ダニ機能を有する成分が、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジイソプロピル、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメート、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン、ベンゾイル安息香酸メチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシベンゾフェノン、サリチル酸ベンジル、パラオキシ安息香酸ブチル、サリチル酸フェニル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニル、およびイソプロピルメチルフェノールからなる群から選ばれる少なくとも一つであり、上記防カビ機能を有する成分が、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメートであり、上記繊維がポリエステル繊維であり、JIS L 1096記載のG法に準じて洗濯処理を10回繰り返した後の上記成分の合計含有量が繊維重量あたり0.01重量%以上である繊維であるため、洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。
また、JIS L 1096記載のG法に準じて洗濯処理を10回繰り返した後において、JIS L 1920記載の侵入阻止法に準じて測定するダニの忌避率が30%以上である繊維であると、より防ダニ機能を有する機能性繊維とすることができる。
そして、JIS L 1096記載のG法に準じて洗濯処理を10回繰り返した後において、JIS L 1921記載の吸収法に準じアオカビを用いて測定する抗カビ活性値が2以上であると、より防カビ機能を有する機能性繊維とすることができる。
上記繊維の形状が綿状または布帛であると、より洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。
そして、上記繊維が親水性ポリマーを含有すると、防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分をより繊維に含有させることができる。
また、上記親水性ポリマーを含有する繊維において、さらに浸透促進剤を含有すると防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分をより一層繊維に含有させることができる。
上記機能性繊維を製造する方法であって、繊維と防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分を含有する処理液とを接触させる工程、上記処理液と接触した繊維を100~190℃、0.5~60分間乾燥する工程を有する繊維の製造方法であると、得られる繊維を、洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。
上記の繊維と防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分を含有する処理液とを接触させる工程が、繊維と防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分を含有する処理液とを接触させ、接触させた繊維の絞り率を0~120重量%に調整する工程であると、得られる繊維を、より洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。
本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、JIS L 1096記載のG法に準じて洗濯処理を10回繰り返した後の防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分の合計含有量が繊維重量あたり0.01重量%以上の機能性繊維である。
本発明において、機能性繊維とは、例えば、防ダニ、防カビ、撥水、撥油、防汚、親水、防しわ、防縮、風合い、柔軟、縫製性向上、平滑、スリップ防止、つや出し、つや消し、消臭、起毛、難燃、帯電防止、抗菌、抗生物等の機能を少なくとも一つ有する繊維を意味する。
つぎに本発明の繊維について説明する。
<繊維>
本発明の繊維の種類としては、例えば、綿、麻等の植物繊維、絹、羊毛等の動物繊維等の天然繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、アクリル系繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエチレン繊維、ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、アラミド繊維、ポリアリレート系繊維、ポリ-パラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、エチレンビニルアルコール繊維、アクリレート系繊維、ポリ乳酸等の合成繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維、プロミックス等の半合成繊維、レーヨン繊維、ポリノジック繊維、キュプラ繊維、リヨセル繊維等の再生繊維、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維等の無機繊維等の化学繊維を用いることができる。なかでも本発明において、ポリエステル繊維を用いるものである。また、これらの繊維は、2種類以上を交撚、混紡、混繊、交織等されていてもよい
本発明で用いるポリエステル繊維は、スパン、フィラメントのいずれでもよく、また、繊維の断面形状は、特に限定されず、丸形、三角、中空、六角、扁平等のいずれの断面形状であってもよい。さらに、ポリエステル繊維の太さは、通常1000デシテックス以下、好ましくは500デシテックス以下、より好ましくは200デシテックス以下である。
また、上記繊維の形状は、特に限定されず、例えば、綿状、布帛、編物、不織布および糸等があげられる。なかでも寝具の中綿、クッション材等に用いる綿状または布帛が好ましい。
<処理剤組成物>
本発明で用いる防ダニ機能を有する成分、防カビ機能を有する成分は、通常、上記成分と任意成分とを含有する処理剤組成物として用いられる。そして、この処理剤組成物は、通常、水等の溶媒に分散もしくは溶解させた処理液として繊維の処理に供せられる。以下、処理剤組成物に含まれる各成分について説明する。まず、本発明で用いる防ダニ機能を有する成分について説明する。
〔防ダニ機能を有する成分〕
上記防ダニ機能を有する成分としては、例えば、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジイソプロピル、ドデカン二酸ジブチル等のジカルボン酸エステル系化合物、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメート等の有機ヨード系化合物、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン、ベンゾイル安息香酸メチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシベンゾフェノン等の芳香族ケトン系化合物、サリチル酸ベンジル、パラオキシ安息香酸ブチル、サリチル酸フェニル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニル等の芳香族エステル系化合物、イソプロピルメチルフェノール等のフェノール系化合物等があげられる。これらの化合物は、単独で、もしくは2種類以上併せて用いることができる。これらのなかでも、ジカルボン酸エステル系化合物および有機ヨード系化合物が好ましく、より好ましくはセバシン酸ジブチル、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメートであり、特には、セバシン酸ジブチルと3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメートとを併用することが好ましい。
処理剤組成物における防ダニ機能を有する成分の含有量は、通常、10~90重量%、好ましくは15~80重量%、特に好ましくは20~70重量%である。防ダニ機能を有する成分の含有量が低すぎると、充分な防ダニ機能が得られない傾向があり、防ダニ機能を有する成分の含有量が多すぎると、処理液とした際の溶解性に劣る傾向がある。
〔防カビ機能を有する成分〕
上記防カビ機能を有する成分としては、例えば、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメート等の有機ヨード系化合物、等があげられる。これらの化合物は、単独で、もしくは2種類以上併せて用いることができる。これらのなかでも、有機ヨード系化合物が好ましく、特に好ましくは3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメートである。
処理剤組成物における防カビ機能を有する成分の含有量は、通常、10~90重量%、好ましくは15~80重量%、特に好ましくは20~70重量%である。防カビ機能を有する成分の含有量が低すぎると、充分な防カビ機能が得られない傾向があり、防カビ機能を有する成分の含有量が多すぎると、処理液とした際の溶解性に劣る傾向がある。
〔界面活性剤〕
上記防ダニおよび防カビの少なくとも一方の機能を有する成分(以下、「機能性成分」と称する。)を含む処理剤組成物は、前述のとおり、通常、水等の溶媒に分散もしくは溶解させた処理液として用いるが、上記機能性成分の多くは、疎水性物質である。そのため、溶媒への分散性を高めるため処理剤組成物に界面活性剤を配合することが好ましい。
上記界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤等のイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤があげられる。
上記アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、ポリオキシエチレン(以下、「POE」と称する。)アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、POEアルキルスルホコハク酸塩等のスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩、POEアルキルアリルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル類、POEアルキルアリルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル類等があげられる。
上記カチオン界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム等があげられる。
上記両性イオン界面活性剤としては、例えば、カルボキシベタイン等があげられる。
上記非イオン性界面活性剤としては、例えば、POEアルキルエーテル、POEアルキル多環エーテル、POE多環フェニルエーテル、POEラノリン誘導体等のPOE付加型エーテル類、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEヒマシ油エーテル、POE硬化ヒマシ油エーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル等のPOE付加型エステルエーテル類、POE脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、しょ糖脂肪酸エステル等のエステル類等があげられる。
上記界面活性剤のなかでも、上記機能性成分に対して、少量の界面活性剤量で乳化安定性が高く、皮膚刺激が少なく、安全性に優れている点で、非イオン性界面活性剤が好ましく、より好ましくはPOE付加型エーテル類およびPOE付加型エステルエーテル類であり、特に好ましくはPOE多環フェニルエーテル、POEヒマシ油エーテル、POE硬化ヒマシ油エーテル、POEソルビタン脂肪酸エステルである。また、上記界面活性剤は、単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
処理剤組成物における界面活性剤の含有量は、通常、10~90重量%、好ましくは20~85重量%、特に好ましくは30~80重量%である。界面活性剤の含有量が低すぎると、処理液中で機能性成分が分離しやすくなる傾向があり、界面活性剤の含有量が多すぎると、機能性成分を含有させた後の繊維に汚れが付着しやすくなる傾向がある。また、界面活性剤の含有量が多すぎると、処理剤組成物における機能性成分の割合が相対的に少なくなるため、処理剤組成物の必要量が増えコスト高になる傾向があり、さらに処理液調製時の撹拌の際に泡立ちによりハンドリングが悪化する傾向がある。
また、機能性成分と界面活性剤の配合割合は、機能性成分100重量部に対し、界面活性剤が10~900重量部、好ましくは15~400重量部、特に好ましくは20~200重量部である。
〔親水性ポリマー〕
本発明で用いる処理剤組成物には、繊維に機能性成分をより多く含有させるために、親水性ポリマーを配合することが好ましい。
上記親水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム等のアクリル酸系ポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ローカストビーンガム、グアガム、ペクチン、ジェランガム、キサンタンガム、プルラン、カラギーナン、デキストラン、アルギン酸ナトリウム等の多糖類等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。これらのなかでも好ましくはアクリル酸系ポリマーおよび多糖類であり、特に好ましくはポリアクリル酸ナトリウム、キサンタンガムである。
処理剤組成物における親水性ポリマーの含有量は、通常、0.5~20重量%、好ましくは1~10重量%、特に好ましくは2~5重量%である。親水性ポリマーの含有量が低すぎると、効果が充分に得られない傾向があり、親水性ポリマーの含有量が高すぎると機能性成分を含有させた後の繊維の生地の風合いを損ねる傾向がある。
また、機能性成分と親水性ポリマーの配合割合は、機能性成分100重量部に対し、親水性ポリマー0.1~50重量部が好ましく、さらに好ましくは0.5~20重量部、特に好ましくは1~5重量部である。
親水性ポリマーの効果の理由については、定かではないが、親水性ポリマーの保湿効果により、後記で説明する乾燥工程における水の蒸発を緩やかにし、機能性成分と水との共沸を抑制するため、あるいは親水性ポリマーと機能性成分との間に水素結合等の相互作用があり、物理的に機能性成分の気化を抑制しているためと推察される。
〔浸透促進剤〕
また、上記処理剤組成物に親水性ポリマーを配合する場合は、さらに浸透促進剤を配合することが好ましい。親水性ポリマーと浸透促進剤とを併用することにより、機能性成分の繊維への含有量をより増加させることができる。
上記浸透促進剤としては、安息香酸、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニル等の安息香酸化合物、o-フェニルフェノール、サリチル酸フェニル、1,3,5-トリクロロベンゼン、アニソール、グアヤコール、フタルイミド等の芳香族化合物があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。これらのなかでも、安息香酸化合物が好ましく、安息香酸および安息香酸ベンジルがより好ましい。なお、上記の浸透促進剤として記載されている化合物を防ダニ機能を有する成分として用いる場合は、浸透促進剤に含めないものとする。
処理剤組成物における浸透促進剤の含有量は、通常、1~50重量%、好ましくは5~30重量%、特に好ましくは10~20重量%である。浸透促進剤の含有量が低すぎると、効果が減退する傾向があり、浸透促進剤の含有量が多すぎるとコストが高くなる傾向があり、また、機能性成分を含有させた後の繊維の生地の風合いを損ねる傾向がある。
また、機能性成分と浸透促進剤の配合割合は、機能性成分100重量部に対し、浸透促進剤が1~500重量部、好ましくは10~200重量部、特に好ましくは20~100重量部である。
さらに、上記処理剤組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、溶剤、香料、着色料、防腐剤、殺虫剤等の任意成分を配合してもよい。
上記溶剤としては、例えば、エタノール、フェノキシエタノール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、フェニルジグリコール、ソルビトール等があげられる。
本発明で用いる処理剤組成物は、上記機能性成分、必要に応じて界面活性剤、親水性ポリマー、浸透促進剤および、その他の任意成分をミキサー等で均一に混合することにより得ることができる。
<処理液>
上記処理剤組成物は、通常、下記の溶媒に分散もしくは溶解させ処理液とした状態で用いられる。なお、上記処理剤組成物の各成分は、上記処理液とする前に、全て混合しておいてもよいし、溶媒中に各成分を同時、もしくは順次添加して混合してもよい。また、任意の成分を溶媒に分散もしくは溶解させた溶液同士を混合して処理液としてもよい。
上記、処理剤組成物を分散もしくは溶解させる溶媒としては、通常、水が用いられる。また、必要に応じて、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1~4の低級アルコールを用いてもよい。これらは、単独でもしくは2種類以上併せて用いることができる。
処理液における処理剤組成物の含有量は、機能性成分や用いる繊維によっても異なるが、通常0.5~50重量%であり、好ましくは0.5~20重量%である。
上記処理液の調製方法としては、特に制限はなく、公知一般の方法を採用することができる。例えば、上記溶媒と処理剤組成物とを配合し、ミキサー等で撹拌しながら必要に応じて加熱することにより処理液を得ることができる。
上記処理液調製のために加熱する場合、その処理液の温度は、通常25~90℃であり、好ましくは30~85℃である。処理液の温度が高すぎると機能性成分が蒸発・昇華する傾向があり、温度が低すぎると処理剤組成物が溶解しにくくなる傾向がある。
また、加熱時間は、処理剤組成物の各成分が溶解できればよく、通常120分間以下、好ましくは20~40分間である。
上記加熱方法としては、特に制限はなく、蒸気や電気ヒーター等の公知の方法を用いることができる。
このようにして、本発明で用いる機能性成分を含有する処理液を調製することができる。次に、上記の処理液を用い本発明の機能性成分を含有する繊維を製造する方法について詳細に説明する。
<機能性繊維の製造方法>
本発明の機能性成分を含有する繊維は、繊維と機能性成分を含有する処理液とを接触させる工程、上記処理液と接触した繊維を100~190℃、0.5~60分間乾燥する工程を経ることにより得ることができる。以下、各工程について詳述する。
上記繊維と機能性成分を含有する処理液とを接触させる方法としては、特に限定されないが、例えば、ローラー塗布、浸漬、シャワー、スプレー、ディッピング等の方法があげられる。なかでも繊維の形状が布帛である場合は、浸漬が好ましく、繊維の形状が綿状である場合は、スプレーが好ましい。
以下、好適な接触方法である浸漬とスプレーを例にとって説明する。まず接触方法が浸漬の場合について説明する。
繊維に処理液を浸漬させる際の処理液の温度は、通常10~60℃、好ましくは15~50℃、より好ましくは20~40℃である。処理液の温度が低すぎると、充分な量の機能性成分を繊維に含有させることができなくなる傾向があり、処理液の温度が高すぎると、機能性成分が蒸発または昇華しやすくなる傾向がある。
処理液に浸漬することにより機能性成分を含んだ処理液含有繊維は、絞り率を調整することが好ましい。すなわち、処理液含有繊維の絞り率を特定の範囲に調整することにより、機能性成分の含有率を多くすることができ、より洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。絞り率を調整する方法としては、特に限定されず、エアー脱水、遠心脱水、マングル脱水、自然乾燥等を用いることができる。なかでもマングル脱水が好ましい。
上記絞り率調整後の繊維の絞り率は、通常0~120重量%、好ましくは30~110重量%、より好ましくは50~100重量%である。絞り率が上記範囲外であると充分な量の機能性成分を繊維に含有させることができなくなる傾向がある。上記の理由として、水分が少なすぎる場合は、機能性成分が繊維内部に移行する前に蒸発するためと推察される。また、水分が多すぎる場合は、気化熱により繊維の温度が充分に上がらない、あるいは機能性成分の濃度が希薄化することで繊維外からの内部への濃度勾配差による移動が起こらないためと推察される。
なお、本発明において絞り率とは、処理液と接触前の繊維の重量に対する、処理液と接触後の繊維が有する処理液重量の割合をいい、具体的には、下記の式(1)により求めることができる。
[式]
絞り率(重量%)={(処理液と接触後の繊維の重量-処理液と接触前の繊維の重量)/処理液と接触前の繊維の重量}×100 ・・・(1)
次に接触方法がスプレーの場合について説明する。
処理液を繊維にスプレーする際の処理液の噴霧量は、通常、繊維重量の5~50重量%であり、好ましくは5~40重量%、特に好ましくは5~30重量%である。処理液の噴霧量が少なすぎても多すぎても、充分な量の機能性成分を繊維に含有させることができなくなる傾向がある。
上記処理液を繊維にスプレーする際の処理液の温度は、通常10~60℃、好ましくは30~50℃である。処理液の温度が低すぎると、粘度が高くなり作業性が悪くなる傾向があり、処理液の温度が高すぎると機能性成分が蒸発・昇華する傾向がある。
上記では、浸漬およびスプレーによる接触方法の例を説明したが、上記の他の接触方法であっても適宜上記の条件に準じて、繊維と処理液とを接触させることにより、浸漬またはスプレーの場合と同様の機能を有する繊維とすることができる。
次に上記処理液と接触した後の繊維は、その後乾燥工程に供される。この乾燥工程において、特定範囲の温度および時間で乾燥することが本発明の製造方法の特徴である。繊維を特定範囲の温度および時間で乾燥させることにより、洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。
上記乾燥温度としては、通常100~190℃、好ましくは130~185℃より好ましくは140~180℃である。乾燥温度が低すぎると洗濯耐久性に劣る傾向があり、乾燥温度が高すぎると機能性成分の含有量が少なくなり、また、繊維が劣化する傾向がある。
また、処理剤組成物に親水性ポリマーおよび浸透促進剤を配合する場合の乾燥温度は、170~190℃が好ましい。浸透促進剤がその効果を奏するには170℃以上の温度が必要であるが、機能性成分は熱に弱く蒸発・昇華しやすいため170℃以上の温度を加えると、機能性成分の繊維への含有量は減少する。しかし、親水性ポリマーと浸透促進剤とを併用することにより、親水性ポリマーが機能性成分の気化を防ぎ、さらに浸透促進剤の機能により、機能性成分の繊維への含有量を増加させることができる。
上記乾燥時間は、通常0.5~60分間、好ましくは1~30分間、より好ましくは1~20分間である。乾燥時間が短すぎると洗濯耐久性に劣る傾向があり、乾燥時間が長すぎると機能性成分の含有量が少なくなる傾向があり、また、作業時間がかかりすぎるため実用的ではない。
なかでも、繊維の形状が綿状である場合の乾燥時間は、1~60分間が好ましく、より好ましくは1~20分間、特に好ましくは1~15分間である。
また、繊維の形状が布帛である場合の乾燥時間は、1~5分間が好ましく、より好ましくは1~3分間、特に好ましくは1~2分間である。
上記乾燥方法としては、特に限定されず、熱風乾燥、シリンダー乾燥、オーブン等を用いることができる。
上記乾燥温度および時間で繊維を乾燥させることによって、繊維に機能性成分を強固に吸着させることができ、洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。
一般的に常温下の繊維、特に合成繊維は密度が高いため、単に機能性成分を含有する処理液と繊維とを接触させるだけでは繊維内部に機能性成分が浸透することはなく、洗濯によって容易に脱落する。それに対し、本発明の製造方法で機能性成分を付着させ、加熱することにより、繊維分子の熱運動により生じた分子間隙に機能性成分を浸透させることが可能になる。したがって、内部に導入された機能性成分は繊維と強く固着し洗濯後も残留すると考えられる。
このようにして、本発明の機能性成分を含有する繊維を得ることができる。
<機能性繊維>
上記製造方法によって得られた機能性成分を含有する繊維は、機能性成分を機能性繊維重量あたり、通常1~15重量%、好ましくは1~10重量%含有する。
なお、本発明において、機能性繊維重量あたりの機能性成分の含有量とは、繊維の公定水分率における機能性成分の含有量を意味する。
本発明において機能性繊維重量あたりの機能性成分の含有量は、つぎのようにして測定することができる。機能性繊維1gを5mm角に裁断し、20mLのクロロホルムを加える。つぎに、この繊維入りの溶液を静置状態で超音波処理を3時間行い、機能性成分を抽出し、これを試料とする。この試料をガスクロマトグラフにより分析することにより、繊維重量あたりの機能性成分の含有量を測定することができる。
本発明においては、JIS L 1096記載のG法に準じて洗濯処理を10回繰り返した後の機能性成分の合計含有量が、機能性繊維重量あたり0.01重量%以上である。より好ましくは0.05重量%以上であり、特に好ましくは0.1重量%以上、殊に好ましくは0.2重量%以上である。機能性成分の含有量が少なすぎると機能性が充分でなくなる。なお、洗濯10回後の機能性成分の合計含有量の上限は、通常、機能性繊維重量あたり5重量%である。
また、本発明においては、上記洗濯処理を10回行った後の機能性成分の脱落率は、通常99重量%以下、好ましくは97重量%以下、特に好ましくは95重量%以下である。機能性成分の脱落率が多すぎる場合は、機能性が充分ではなくなる傾向がある。
なお、上記脱落率とは、洗濯処理直前の機能性繊維重量あたりの機能性成分の含有量に対する、洗濯処理を10回行った後の機能性繊維重量あたりの機能性成分の含有量の割合を100から引いた数値をいい、具体的には、下記の式(2)により求めることができる。
[式]
脱落率(重量%)=100-(洗濯処理を10回行った後の機能性繊維重量あたりの機能性成分の含有量/洗濯処理直前の機能性繊維重量あたりの機能性成分の含有量×100) ・・・(2)
また、本発明の機能性繊維が防ダニ機能を有する成分を含有する場合は、上記洗濯処理を10回繰り返した後のダニの忌避率が、30%以上であることが好ましい。洗濯処理後のダニの忌避率が上記の数値を満たす場合、より洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。
上記ダニの忌避率は、通常30%以上であり、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上である。なお、ダニの忌避率の上限は、通常100%である。
なお、本発明においてダニの忌避率とは、JIS L 1920記載の侵入阻止法に準じて測定される値である。
また、本発明の機能性繊維が防カビ機能を有する成分を含有する場合は、上記洗濯処理を10回繰り返した後の抗カビ活性値が、通常2以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは4以上である。なお、抗カビ活性値の上限は、通常5である。
本発明において抗カビ活性値とは、JIS L 1921(2015)記載の吸収法にに準じアオカビを用いて測定する方法により得られる値である。
本発明の機能性繊維は、洗濯を10回した後においても機能性成分の含有量を高くすることができるため、洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができる。特に布団の中綿、布団カバー、枕カバー、側地、シーツ、ソファーカバー等に有用である。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
なお、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
実施例に先立って以下の機能性成分および界面活性剤を準備した。
〔防ダニ機能を有する成分〕
・安息香酸フェニル
・ベンゾイル安息香酸メチル
・セバシン酸ジエチル
・ヒドロキシメトキシベンゾフェノン
・セバシン酸ジメチル
・安息香酸ベンジル
・イソプロピルメチルフェノール
・フェノトリン
・ベンゾインイソプロピルエーテル
・ベンゾイン
・ベンゾインエチルエーテル
・セバシン酸ジイソプロピル
・ベンジルサリチレート
・サリチル酸フェニル
・ヒドロキシ安息香酸ブチル
・ヒドロキシベンゾフェノン
・セバシン酸ジブチル(以下、「DBS」と称する)
・3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメート(以下、「IPBC」と称する)〔防カビ機能を有する成分〕
・IPBC
〔界面活性剤〕
・ポリオキシアルキレンポリスチルフェニルエーテル(日本乳化剤社製、N-2607)
・ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル(日本乳化剤社製、N-1520HC)
<実施例1>
安息香酸フェニル50部およびポリオキシアルキレンポリスチルフェニルエーテル20部、ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル12.5部、溶剤としてフェニルジグリコール17.5部を混合し処理剤組成物を調製した。この処理剤組成物の含有量が処理液中20%となるように水と混合し、処理液を調製した。その後処理液に繊維(色染社製、試験用繊維ダブルピケ〔ポリエステル系繊維〕)を浸漬し、マングルにて処理液含有繊維の絞り率を調整した。この際、処理液含有繊維の絞り率を70%になるようにした(繊維重量に対し安息香酸フェニル7%)。次に、絞り率を調整した繊維を連続染色機(ピンテンター)にて150℃で1分間乾燥し機能性成分を含有する繊維を得た。
<実施例2~30、参考例1、2
実施例1において防ダニ機能を有する成分、処理液中の処理剤組成物含有量、絞り後の含有量、乾燥温度および乾燥時間を後記の表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2~30、参考例1、2の機能性成分を含有する繊維を得た。
得られた上記繊維をJIS L 1096記載のG法に準じて洗濯を10回した後の繊維に残存する機能性成分の合計含有量およびダニ忌避率を以下の評価方法により評価した。その結果を後記表1に示す。
〔機能性成分の含有量〕
繊維に付着、および内部浸透している機能性成分の合計含有量は、以下の測定方法で定量した。
(i)試料溶液Aの調製
機能性繊維1gを5mm角に裁断し、そこに20mLのクロロホルムを加えた。この繊維入りの溶液を静置状態で超音波処理を3時間行い、機能性成分を抽出し、この抽出液を試料溶液Aとした。
(ii)標準試料溶液Bの調製
標準物質として各実施例で用いた機能性成分500mgをクロロホルムに溶解させ、全量を100mLとし、さらにこの溶液をクロロホルムで5倍希釈を行い、標準試料溶液Bとした(標準物質濃度:100mg/100mL)。
(iii)内部標準液Cの調製
内部標準物質としてフタル酸ジイソブチル500mgをクロロホルムに溶解させ、全量を100mLとし、これを内部標準液Cとした。
(iv)試料溶液Dおよび標準溶液Eの調製
上記試料溶液A20mLに上記内部標準液C5mLを添加し、試料溶液Dとした。また、上記標準試料溶液B20mLに上記内部標準液C5mLを添加し、標準溶液Eとした。(v)試料溶液Dおよび標準溶液Eの測定
試料溶液および標準溶液をガスクロマトグラフにより分析を行った。得られたクロマトグラムから、標準物質と内部標準物質とのピーク面積比を求め、各機能性成分を定量した。
[ガスクロマトグラフ測定条件]
使用機器 :GC-2014[島津製作所社製]
検出機 :FID
使用カラム :Rtx-200(30m)[GLサイエンス社製]
カラム温度 :240℃
キャリアガス流量:1.45mL/分
注入量 :1μL
〔ダニ忌避率の評価〕
JIS L 1920記載の侵入阻止法に準じてダニ忌避率の評価を行った。
Figure 0007450326000001
上記の結果から、実施例1~30において洗濯10回後の機能性成分の含有量が機能性繊維重量あたり0.01%以上であり、洗濯耐久性を有する機能性繊維とすることができた。
次に実施例3147、比較例1~6に先立って、下記の処理剤組成物Iを調製した。
〔処理剤組成物Iの調製〕
IPBC20部、ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル6部およびポリオキシアルキレンポリスチルフェニルエーテル29部、溶剤としてフェニルジグリコール45部を混合し処理剤組成物Iを得た。
<実施例31
上記処理剤組成物Iの含有量が処理液中1%となるように水と混合し、処理液とした。次に、繊維(色染社製、試験用繊維ダブルピケ〔ポリエステル系繊維〕)を処理液に浸漬し、マングルにて処理液含有繊維の絞り率を調整した。この際、処理液含有繊維の絞り率が100%となるようにした(繊維重量に対しIPBC0.2%)。次に、上記の繊維を連続染色機(ピンテンター)にて150℃で1分間乾燥し機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を含有する繊維の、洗濯10回後の機能性成分の含有量を実施例1と同様にして評価した。結果を下記の表2に示す。
<実施例3247、比較例1~6>
上記実施例31において、処理液中の処理剤組成物含有量、絞り率、乾燥温度、乾燥時間および絞り後の含有量を下記表2のように変更した以外は、実施例31と同様にして実施例3247および比較例1~6の機能性成分を含有する繊維を得た。なお、実施例3236および比較例1、2では、マングルによる絞り率の調整は行わず、自然乾燥により絞り率を調整した。得られた機能性成分を有する繊維の、洗濯10回後の機能性成分の含有量を実施例1と同様にして評価した。結果を下記の表2に示す。
Figure 0007450326000002
実施例3147の繊維は、洗濯10回後も機能性成分の含有量が機能性繊維重量あたり0.01%以上であった。それに対し、比較例1~6の繊維は、洗濯10回後の機能性成分の含有量が機能性繊維重量あたり0.01%未満であった。
次に実施例4865、比較例7~11に先立って、下記の処理剤組成物IIを調製した。
〔処理剤組成物IIの調製〕
DBS60部、ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル6部、ポリオキシアルキレンポリスチルフェニルエーテル34部とを混合し処理剤組成物IIを得た。
<実施例48
上記処理剤組成物IIの含有量が処理液中2%となるように水と混合し、処理液とした。次に、繊維(色染社製、試験用繊維ダブルピケ〔ポリエステル系繊維〕)を処理液に浸漬し、マングルにて処理液含有繊維の絞り率を調整した。この際、処理液含有繊維の絞り率が100%となるようにした(繊維重量に対しDBS0.2%)。次に、上記の繊維を連続染色機(ピンテンター)にて150℃で1分間乾燥し機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を有する繊維の、洗濯10回後の機能性成分の含有量を実施例1と同様にして評価した。結果を下記の表3に示す。
<実施例4965、比較例7~11>
上記実施例48において、処理液中の処理剤組成物含有量、絞り率、乾燥温度および乾燥時間を下記表3のように変更した以外は、実施例48と同様にして実施例4965および比較例7~11の機能性成分を含有する繊維を得た。なお、実施例5253および比較例7では、マングルによる絞り率の調整は行わず、自然乾燥により絞り率を調整した。得られた機能性成分を有する繊維の、洗濯10回後の機能性成分の含有量を実施例1と同様にして評価した。結果を下記の表3に示す。
Figure 0007450326000003
実施例4865の繊維は、洗濯10回後も機能性成分の含有量が機能性繊維重量あたり0.01%以上であった。それに対し、比較例7~11の繊維は、洗濯10回後の機能性成分の含有量が機能性繊維重量あたり0.01%未満であった。
次に、実施例6674に先立って、下記の処理剤組成物A~Cおよび親水性ポリマー分散液a、bを調製した。
〔処理剤組成物Aの調製〕
DBS45部、IPBC20部とポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル6部、ポリオキシアルキレンポリスチルフェニルエーテル29部とを混合し処理剤組成物Aを得た。
〔処理剤組成物Bの調製〕
上記処理剤組成物A83.3部と浸透促進剤として安息香酸16.7部とを混合し、処理剤組成物Bを得た。
〔処理剤組成物Cの調製〕
上記処理剤組成物A83.3部と浸透促進剤として安息香酸ベンジル16.7部とを混合し、処理剤組成物Cを得た。
〔親水性ポリマー分散液a〕
親水性ポリマーとしてキサンタンガム100部と溶剤として1,3-ブチレングリコール100部とを混合し、親水性ポリマー分散剤を得た。次に、親水性ポリマー分散剤0.375部、イオン交換水99.625部を80℃で15分間加温・撹拌し、親水性ポリマー分散液aを得た。
〔親水性ポリマー分散液b〕
親水性ポリマーとしてポリアクリル酸Na100部と溶剤として1,3-ブチレングリコール100部とを混合し、親水性ポリマー分散剤を得た。次に、親水性ポリマー分散剤0.75部、イオン交換水99.25部を80℃で15分間加温・撹拌し、親水性ポリマー分散液bを得た。
上記処理剤組成物A~Cおよび親水性ポリマー分散液a、bを用いて下記の処理液I~VIを調製した。
〔処理液Iの調製〕
処理剤組成物A6.25部、イオン交換水93.75部を混合し、処理液Iを得た。
〔処理液IIの調製〕
処理剤組成物A6.25部、親水性ポリマー分散液a93.75部を混合し、処理液IIを得た。
〔処理液III〕
処理剤組成物A6.25部、親水性ポリマー分散液b93.75部を混合し、処理液IIIを得た。
〔処理液IV〕
処理剤組成物B12部と親水性ポリマー分散液a88部とを混合し、処理液IVを得た。
〔処理液V〕
処理剤組成物C12部と親水性ポリマー分散液a88部とを混合し、処理液Vを得た。
〔処理液VI〕
処理剤組成物C12部と親水性ポリマー分散液b88部とを混合し、処理液VIを得た。
<実施例66
上記処理液Iに繊維(色染社製、試験用繊維ダブルピケ〔ポリエステル系繊維〕)を浸漬し、マングルにて処理液含有繊維の絞り率を調整した。この際、処理液含有繊維の絞り率が80%になるようにした(繊維重量に対しDBS2.25%、IPBC1%)。次に、絞り率を調整した繊維を連続染色機(ピンテンター)にて160℃で1分間乾燥し機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を有する繊維の、洗濯10回後の機能性成分の含有量を実施例1と同様にして評価した。結果を下記の表4に示す。
<実施例6774
実施例66において、用いる処理液および乾燥温度を下記の表4のように変更した以外は、実施例66と同様にして実施例6774の機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を有する繊維を実施例66と同様にして評価した。それらの結果を下記の表4に示す。
Figure 0007450326000004
親水性ポリマーを配合した実施例6768は、親水性ポリマーを配合していない実施例66と比較して洗濯10回後の機能性成分の含有量が高かった。また、親水性ポリマーと浸透促進剤を配合した実施例6974は、実施例66と比較して洗濯10回後の機能性成分の含有量が高かった。
実施例7576に先立って下記の処理剤組成物D、Eを調製した。
〔処理剤組成物Dの調製〕
DBS45部とIPBC20部、ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル6部、ポリオキシアルキレンポリスチルフェニルエーテル29部とを混合し処理剤組成物Dを得た。
〔処理剤組成物Eの調製〕
上記処理剤組成物D91部と浸透促進剤として安息香酸ベンジル9部とを混合し、処理剤組成物Eを得た。
上記処理剤組成物D、Eおよび前記親水性ポリマー分散液aを用いて下記の処理液VII、VIIIを調製した。
〔処理液VIIの調製〕
処理剤組成物D12.5部とイオン交換水87.5部とを混合し、処理液VIIを得た。
〔処理液VIIIの調製〕
処理剤組成物E13.8部と親水性ポリマー分散液a86.2部とを混合し、処理液VIIIを得た。
<実施例75
上記処理液VIIに繊維(色染社製、試験用繊維ダブルピケ〔ポリエステル系繊維〕)を浸漬し、マングルにて処理液含有繊維の絞り率を調整した。この際、処理液含有繊維の絞り率が80%になるようにした(繊維重量に対し、DBS4.5%、IPBC2%)。次に、絞り率を調整した繊維を連続染色機(ピンテンター)にて160℃で1分間乾燥し機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を有する繊維を実施例1と同様にして評価した。結果を下記の表5に示す。
<実施例76
前記処理液VIIIに繊維(色染社製、試験用繊維ダブルピケ〔ポリエステル系繊維〕)を浸漬し、マングルにて処理液含有繊維の絞り率を調整した。この際、処理液含有繊維の絞り率が80%になるようにした(繊維重量に対し、DBS4.5%、IPBC2%)。次に、絞り率を調整した繊維を連続染色機(ピンテンター)にて170℃で1分間乾燥し機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を有する繊維を実施例1と同様にして評価した。結果を下記の表5に示す。
Figure 0007450326000005
上記の結果から浸透促進剤と親水性ポリマーとを併用した実施例76は、浸透促進剤と親水性ポリマーを用いない実施例75よりも機能性成分の含有量とダニ忌避率が高かった。
<実施例77
DBS65部、ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル6部、ポリオキシアルキレンポリスチルフェニルエーテル29部を混合し処理剤組成物を得た。この処理剤組成物の含有量が処理液中20%となるように水と混合し、処理液を調製した。次に繊維としてポリエステル綿を用い、繊維重量の10%の処理液を繊維にスプレーした。この処理液を含有する繊維を150℃、2分間オーブンで乾燥し、実施例77の機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を有する繊維を実施例1と同様にして評価した。結果を下記の表6に示す。
<実施例7880、比較例12、13>
実施例77において乾燥温度および乾燥時間を下記表6のように変更した以外は、実施例77と同様にして実施例7880、比較例12、13の機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を有する繊維を実施例77と同様にして評価した。結果を下記の表6に示す。
<実施例81
IPBC20部、溶剤としてフェニルジグリコール45部、ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル6部、ポリオキシアルキレンポリスチルフェニルエーテル29部を混合し処理剤組成物を得た。この処理剤組成物の含有量が処理液中20%となるように水と混合し、処理液を調製した。次に繊維としてポリエステル綿を用い、繊維重量の10%の処理液を繊維にスプレーした。この処理液を含有する繊維を150℃、2分間オーブンで乾燥し、実施例81の機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を有する繊維を実施例77と同様にして評価した。結果を下記の表6に示す。
<実施例8284、比較例14、15>
実施例81において乾燥温度および乾燥時間を下記表6のように変更した以外は、実施例81と同様にして実施例8284、比較例14、15の機能性成分を含有する繊維を得た。得られた機能性成分を含有する繊維を実施例77と同様にして評価した。結果を下記の表6に示す。
Figure 0007450326000006
上記の表6に示すように実施例7784の繊維は、洗濯後でも機能性成分の含有量が0.01%以上であり、さらにダニ忌避率も30%以上であった。一方、比較例12~15の繊維は、洗濯後の機能性成分の含有量が0.01%未満であり、ダニ忌避率も30%未満であった。
また、前記実施例3843および比較例4、6の機能性成分を含有する繊維をJIS L 1096記載のG法に準じて洗濯を10回行い、洗濯後の抗カビ活性値を、以下の評価方法により評価した。
〔抗カビ活性値の評価〕
JIS L 1921(2015)の記載の吸収法に準じ、アオカビを用いて求めた抗カビ活性値を、下記の評価基準に基づいて評価した。
[評価基準]
A:抗カビ活性値 3.0以上(強い効果がある)
B:抗カビ活性値 2.0以上、3.0未満(効果がある)
C:抗カビ活性値 1.0以上、2.0未満(弱い効果がある)
D:抗カビ活性値 1.0未満(効果が認められない)
Figure 0007450326000007
上記の表7に示すように実施例3843の繊維は、洗濯後でも機能性成分の含有量が0.01%以上であった。また、抗カビ活性値の評価も、実施例38が2.5であり、実施例43が4.1と洗濯10回後においても抗カビ活性を有していた。一方、比較例4、6の繊維は、洗濯後の機能性成分の含有量が0.01%未満であり、さらには、抗カビ活性も弱いものであった。
本発明の繊維は、洗濯を10回した後においても機能性成分の含有量を高くすることができるため、洗濯耐久性を有する防ダニ繊維とすることができる。特に布団の中綿、布団カバー、枕カバー、側地、シーツ、ソファーカバー等に有用である。

Claims (7)

  1. 防ダニ機能を有する成分を含有する繊維であって、
    上記防ダニ機能を有する成分が、上記繊維の分子間隙に導入されて繊維と固着しており、
    上記防ダニ機能を有する成分が、-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメートとセバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジイソプロピルからなる群から選ばれる少なくとも一つであり、
    上記繊維がポリエステル繊維であり、
    JIS L 1096記載のG法に準じて洗濯処理を10回繰り返した後の上記成分の合計含有量が繊維重量あたり0.01重量%以上であることを特徴とする防ダニ繊維。
  2. 上記JIS L 1096記載のG法に準じて洗濯処理を10回繰り返した後において、JIS L 1920記載の侵入阻止法に準じて測定するダニの忌避率が30%以上であることを特徴とする請求項1記載の防ダニ繊維。
  3. 上記繊維の形状が綿状または布帛であることを特徴とする請求項1または2記載の防ダニ繊維。
  4. さらに親水性ポリマーを含有することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の防ダニ繊維。
  5. さらに浸透促進剤を含有することを特徴とする請求項4記載の防ダニ繊維。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の防ダニ繊維を製造する方法であって、繊維と防ダニ機能を有する成分を含有する処理液とを接触させる工程と、上記処理液と接触した繊維を100~190℃、0.5~60分間乾燥する工程とを有することを特徴とする防ダニ繊維の製造方法。
  7. 上記繊維と防ダニ機能を有する成分を含有する処理液とを接触させる工程が、繊維と防ダニ機能を有する成分を含有する処理液とを接触させ、接触させた繊維の絞り率を0~120重量%に調整する工程であることを特徴とする請求項6記載の防ダニ繊維の製造方法。
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