JP7426660B2 - 冷凍サイクルシステム及び分析方法 - Google Patents

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    • F25B13/00Compression machines, plants or systems, with reversible cycle

Description

本開示は、冷凍サイクルシステム及び分析方法に関する。
冷凍サイクル装置として、例えば、特許文献1には、局部腐食を検出できる吸収式冷凍機が開示されている。
特許文献1には、冷凍機内壁の構成材料の腐食を検知する腐食検出手段を設けた吸収式冷凍機が開示されている。特許文献1に記載された冷凍機による腐食検出手段は、機器内の吸収液中に浸漬するように配置された一対の電極と、電極間を流れる電流を測定する測定手段と、測定された電流が所定値を超えると警報を発する警報手段、を備える。
特開2008-286441号公報
近年、複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析する冷凍サイクルシステム及び分析方法が求められている。
したがって、本開示の目的は、前記課題を解決することにあって、複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析する冷凍サイクルシステム及び分析方法を提供することにある。
本開示の一態様の冷凍サイクルシステムは、
第1熱交換器、圧縮機、第2熱交換器及び膨張機構を備える複数の冷凍サイクル装置と、
ネットワークを介して前記冷凍サイクル装置と通信する処理装置と、
を備え、
前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれは、
前記第1熱交換器、前記圧縮機、前記第2熱交換器及び前記膨張機構を接続し、冷媒を循環させる冷媒配管と、
前記冷媒配管の腐食に関連する情報を取得する1つ又は複数の腐食センサと、
前記1つ又は複数の腐食センサで取得した前記腐食に関連する情報を記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部で記憶された前記腐食に関連する情報を、前記ネットワークを介して送信する第1通信部と、
を有し、
前記処理装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサにより実行されるプログラムを記憶する第2記憶部と、
前記腐食に関連する情報を、前記ネットワークを介して受信する第2通信部と、
を有し、
前記プロセッサは、
前記腐食に関連する情報に基づいて前記冷媒配管の腐食を検知し、
前記腐食の検知結果を分析する。
本開示の一態様の分析方法は、
冷媒配管の腐食に基づいて複数の冷凍サイクル装置を分析する分析方法であって、
前記分析方法はコンピュータによって実行されるものであり、
前記分析方法は、
前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれにおいて、前記冷媒配管の腐食に関連する情報を取得するステップと、
前記腐食に関連する情報に基づいて、前記冷媒配管の腐食を検知するステップと、
前記腐食の検知結果を分析するステップと、
を含む。
本開示によれば、複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析することができる。
本開示に係る実施の形態1の冷凍サイクルシステムの一例の概略図である。 本開示に係る実施の形態1の冷凍サイクルシステムの一例のブロック図である。 冷凍サイクル装置の一例の模式図である。 腐食センサの一例を示す概略図である。 図4の腐食センサで検知された腐食電流と経過時間の関係を示すグラフである。 図5Aの腐食電流の一部の拡大図である。 別例の冷媒配管を示す概略図である。 別例の腐食センサの別例を示す概略図である。 図7の腐食センサで検知された電気抵抗値と経過時間の関係を示すグラフである。 図8の電気抵抗値に基づいて計算された断面積率と経過時間の関係を示すグラフである。 冷媒配管の寿命の予測の一例を説明するための模式図である。 本開示に係る実施の形態1の冷凍サイクルシステムの動作の一例を示すフローチャートである。 分析ステップの一例を示すフローチャートである。 本開示に係る実施の形態2の冷凍サイクルシステムの一例の模式図である。 本開示に係る実施の形態2の冷凍サイクルシステムの動作の一例を示すフローチャートである。 本開示に係る実施の形態3の冷凍サイクルシステムの一例のブロック図である。 本開示に係る実施の形態3の冷凍サイクルシステムの一例を説明するための模式図である。 本開示に係る実施の形態3の冷凍サイクルシステムの動作の一例を示すフローチャートである。 本開示に係る実施の形態3の変形例の冷凍サイクル装置の動作を示すフローチャートである。 本開示に係る実施の形態4の冷凍サイクルシステムの一例を説明するための模式図である。 本開示に係る実施の形態4の変形例の冷凍サイクルシステムの動作を示すフローチャートである。
(本開示に至った経緯)
冷凍サイクル装置において、冷媒配管の腐食を検知することが行われている。本発明者らは、複数の冷凍サイクル装置のそれぞれにおいて冷媒配管の腐食の情報を取得し、取得した腐食の情報に基づいて様々なサービスを提供することを検討した。そこで、本発明者らは、複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析することを検討した。また、本発明者らは、当該分析結果に基づいて、冷凍サイクル装置のメンテナンス情報の通知、腐食マップの作成及び冷凍サイクル装置の買い換え需要の予測などを行うことを検討した。
例えば、本発明者らは、複数の冷凍サイクル装置のそれぞれにおいて、腐食に関連する情報をサーバなどの処理装置に送信し、処理装置において冷媒配管の腐食を検知し、腐食の検知結果に基づいて冷凍サイクル装置の故障を予知することを考えた。これにより、本発明者らは、冷凍サイクル装置を使用しているユーザに対して、メンテナンス、修理又は買い換え催促などの通知を提供することを見出した。
また、本発明者らは、腐食に関連する情報と冷凍サイクル装置の位置情報とを関連付けることによって、地域の腐食の度合いを示す腐食マップを作成することを考えた。これにより、本発明者らは、腐食によるトラブルが局所的に生じている現象なのか、全国規模で生じている現象なのかを判定することを見出した。更に、本発明者らは、冷凍サイクル装置の位置する環境の環境情報を関連付けることによって、腐食によるトラブルの原因などの判定することを見出した。
また、本発明者らは、腐食に関連する情報と冷凍サイクル装置が位置する地域の気象情報とを関連付けることによって、気象情報に基づいて冷凍サイクル装置の寿命を予測することを考えた。これにより、本発明者らは、冷凍サイクル装置の買い換え需要などを予測することを見出した。
このように、本発明者らは、複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析することによって様々なサービスを提供することができることを見出した。
これらの新規な知見に基づき、本発明者らは、以下の開示に至った。
本開示の第1態様の冷凍サイクルシステムは、
第1熱交換器、圧縮機、第2熱交換器及び膨張機構を備える複数の冷凍サイクル装置と、
ネットワークを介して前記複数の冷凍サイクル装置と通信する処理装置と、
を備え、
前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれは、
前記第1熱交換器、前記圧縮機、前記第2熱交換器及び前記膨張機構を接続し、冷媒を循環させる冷媒配管と、
前記冷媒配管の腐食に関連する情報を取得する1つ又は複数の腐食センサと、
前記1つ又は複数の腐食センサで取得した前記腐食に関連する情報を記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部で記憶された前記腐食に関連する情報を、前記ネットワークを介して送信する第1通信部と、
を有し、
前記処理装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサにより実行されるプログラムを記憶する第2記憶部と、
前記腐食に関連する情報を、前記ネットワークを介して受信する第2通信部と、
を有し、
前記プロセッサは、
前記腐食に関連する情報に基づいて前記冷媒配管の腐食を検知し、
前記腐食の検知結果を分析する。
このような構成により、複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析することができる。
本開示の第2態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記処理装置の前記プロセッサは、
前記腐食の検知結果に基づいて、冷凍サイクル装置の寿命を予測し、
前記予測した寿命に基づいて、冷凍サイクル装置を構成する部品の発注数を決定してもよい。
このような構成により、冷凍サイクル装置の寿命を予測し、適切なタイミングで適切な数の部品を決定することができる。
本開示の第3態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記処理装置の前記プロセッサは、前記腐食の検知結果に基づいて、前記冷凍サイクル装置を保守するメンテナンス情報を作成してもよい。
このような構成により、冷凍サイクル装置を保守するためのメンテナンス情報を提供することができる。
本開示の第4態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記処理装置のプロセッサは、前記メンテナンス情報を、前記ネットワークを介して、前記メンテナンス情報を表示する表示装置に送信してもよい。
このような構成により、メンテナンス情報を表示装置に表示させることができる。
本開示の第5態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれは、更に、冷凍サイクル装置の位置情報を取得する位置情報取得部を有し、
前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれは、前記第1通信部によって、前記位置情報を、前記ネットワークを介して送信し、
前記処理装置は、
前記第2通信部によって、前記位置情報を、前記ネットワークを介して受信し、
前記プロセッサによって、前記腐食に関連する情報と前記位置情報とに基づいて、前記複数の冷凍サイクル装置における前記冷媒配管の腐食度合いを示す腐食マップを作成してもよい。
このような構成により、複数の冷凍サイクル装置における冷媒配管の腐食度合いを示す腐食マップを提供することができる。
本開示の第6態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記処理装置は、
前記第2通信部によって、前記位置情報に基づいて前記冷凍サイクル装置の位置する環境に関連する環境情報を取得し、
前記プロセッサによって、前記環境情報に基づいて、前記腐食マップを分析してもよい。
このような構成により、環境情報に基づいて腐食マップを分析することができる。これにより、例えば、環境による腐食の原因を分析することができる。
本開示の第7態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記処理装置は、
前記第2通信部によって、前記複数の冷凍サイクル装置の位置する地域の気象に関連する気象情報を取得し、
前記腐食の検知結果と前記気象情報とに基づいて、前記腐食による前記冷媒配管の寿命を予測してもよい。
このような構成により、冷媒配管の腐食による寿命を精度よく予測することができる。
本開示の第8態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記処理装置の前記プロセッサは、
前記腐食による前記冷媒配管の寿命に基づいて、冷凍サイクル装置の故障台数を予測し、
予測した前記故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置の需要を推定してもよい。
このような構成により、冷凍サイクル装置の需要を推定することができる。
本開示の第9態様の冷凍サイクルシステムにおいては、前記複数の腐食センサは、
室外に配置される冷媒配管と、
室内に配置される冷媒配管と、
に配置され、
前記処理装置の前記プロセッサは、
前記室外に配置される前記冷媒配管の腐食の検知結果と、
前記室内に配置される前記冷媒配管の腐食の検知結果と、
を分析してもよい。
このような構成により、室内と室外の冷媒配管の腐食をそれぞれ分析することができる。
本開示の第10態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記冷媒配管は、銅を主成分とし、
前記1つ又は複数の腐食センサは、前記冷媒配管の外側表面と前記冷媒配管の周囲とのうち少なくとも一方に配置され、腐食電流を測定し、
前記処理装置の前記プロセッサは、前記腐食電流の変化に基づいて前記冷媒配管の腐食を検知してもよい。
このような構成により、銅を主成分とする冷媒配管の腐食を検知することができる。
本開示の第11態様の冷凍サイクルシステムにおいて、前記冷媒配管は、アルミニウムを主成分とし、且つ、前記冷媒配管の外側表面に前記冷媒配管の主成分よりも卑である犠牲層を有し、
前記1つ又は複数の腐食センサは、前記冷媒配管の外側表面と前記冷媒配管の周囲とのうち少なくとも1つに配置され、電気抵抗を測定してもよい。
このような構成により、アルミニウムを主成分とする冷媒配管の腐食を検知することができる。
本開示の第12態様の分析方法は、冷媒配管の腐食に基づいて複数の冷凍サイクル装置を分析する分析方法であって、
前記分析方法はコンピュータによって実行されるものであり、
前記分析方法は、
前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれにおいて、前記冷媒配管の腐食に関連する情報を取得するステップと、
前記腐食に関連する情報に基づいて、前記冷媒配管の腐食を検知するステップと、
前記腐食の検知結果を分析するステップと、
を含む。
このような構成により、複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析することができる。
本開示の第13態様の分析方法において、前記分析するステップは、
前記腐食の検知結果に基づいて、冷凍サイクル装置の寿命を予測すること、
前記予測した寿命に基づいて、冷凍サイクル装置を構成する部品の発注数を決定すること、
を有していてもよい。
このような構成により、冷凍サイクル装置の寿命を予測し、適切なタイミングで適切な数の部品を決定することができる。
本開示の第14態様の分析方法において、前記分析するステップは、前記腐食の検知結果に基づいて、前記冷凍サイクル装置を保守するメンテナンス情報を作成すること、を有していてもよい。
このような構成により、冷凍サイクル装置を保守するためのメンテナンス情報を提供することができる。
本開示の第15態様の分析方法においては、更に、
前記メンテナンス情報を表示装置に送信するステップ、
を含んでいてもよい。
このような構成により、メンテナンス情報を表示装置に表示させることができる。
本開示の第16態様の分析方法においては、更に、
前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれの位置情報を取得するステップ、
を含み、
前記分析するステップは、前記腐食に関連する情報と前記位置情報とに基づいて、前記複数の冷凍サイクル装置における前記冷媒配管の腐食度合いを示す腐食マップを作成すること、を有していてもよい。
このような構成により、複数の冷凍サイクル装置における冷媒配管の腐食度合いを示す腐食マップを提供することができる。
本開示の第17態様の分析方法においては、更に、
前記位置情報に基づいて前記冷凍サイクル装置の位置する環境に関連する環境情報を取得するステップ、
を含み、
前記分析するステップは、前記環境情報に基づいて前記腐食マップを分析すること、を有していてもよい。
このような構成により、環境情報に基づいて腐食マップを分析することができる。これにより、例えば、環境による腐食の原因を分析することができる。
本開示の第18態様の分析方法においては、更に、
前記複数の冷凍サイクル装置の位置する地域の気象に関連する気象情報を取得するステップ、
を含み、
前記分析するステップは、前記腐食の検知結果と前記気象情報とに基づいて、前記冷媒配管の寿命を予測すること、を有していてもよい。
このような構成により、冷媒配管の腐食による寿命を精度よく予測することができる。
本開示の第19態様の分析方法において、前記分析するステップは、
前記冷媒配管の寿命に基づいて、冷凍サイクル装置の故障台数を予測すること、
予測した前記故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置の需要を推定すること、
を有していてもよい。
このような構成により、冷凍サイクル装置の需要を推定することができる。
本開示の第20態様の分析方法において、前記取得するステップは、
室外に配置される冷媒配管の腐食に関連する情報を取得すること、
室内に配置される冷媒配管の腐食に関連する情報を取得すること、
を有し、
前記分析するステップは、
前記室外に配置される前記冷媒配管の腐食の検知結果を分析すること、
前記室内に配置される前記冷媒配管の腐食の検知結果を分析すること、
を有していてもよい。
このような構成により、室内と室外の冷媒配管の腐食をそれぞれ分析することができる。
以下、本開示の一実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
(実施の形態1)
本開示の実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムについて説明する。冷凍サイクルシステムは、複数の冷凍サイクル装置と、処理装置と、を備える。なお、以下の説明において、冷凍サイクル装置の一例として空気調和器について説明するが、冷凍サイクル装置を空気調和器に限定しない。
[全体構成]
図1は、本開示に係る実施の形態1の冷凍サイクルシステム1Aの一例の概略図である。図2は、本開示に係る実施の形態1の冷凍サイクルシステム1Aの一例のブロック図である。なお、図1に示す例では、6つの冷凍サイクル装置10Aが示されているが、冷凍サイクル装置10Aの数はこれに限定されない。図2に示す例では、説明を容易にするため、1つの冷凍サイクル装置10Aと処理装置50とを示している。
図1及び図2に示すように、冷凍サイクルシステム1Aは、複数の冷凍サイクル装置10Aと、処理装置50と、を備える。冷凍サイクルシステム1Aにおいては、ネットワークを介して複数の冷凍サイクル装置10Aと処理装置50とが通信するように構成されている。
[冷凍サイクル装置]
図3は、冷凍サイクル装置10Aの一例の模式図である。図2及び図3に示すように、冷凍サイクル装置10Aは、第1熱交換器11、圧縮機12、第2熱交換器13、膨張機構14、冷媒配管15、四方弁16、第1記憶部17、第1通信部18及び複数の腐食センサ30を備える。
冷凍サイクル装置10Aは、例えば、空気調和機である。冷凍サイクル装置10Aにおいて、第1熱交換器11及び冷媒配管15の一部は、室内機19を構成し、室内に配置される。一方で、圧縮機12、第2熱交換器13、膨張機構14、四方弁16及び冷媒配管15の一部は、室外機20を構成し、室外に配置される。
<第1熱交換器>
第1熱交換器11は、フィンと、第1熱交換器11の内部に配置された冷媒配管15と、室内ファンと、を備える。フィンは、複数の薄い金属板で構成され、それぞれの金属板の面が互いに平行になるよう配置する。フィンは、空気との熱交換を行うために用いられる。冷媒配管15は、フィンの面に直交し、フィンを繰り返し貫通するように曲げられた状態で配置され、第1熱交換器11に流入する冷媒を気化させる。室内ファンは、第1熱交換器11で温度が調整された空気を室内に向けて吹き出す。
<圧縮機>
圧縮機12は、冷媒配管15によって第1熱交換器11及び四方弁16に接続される。圧縮機12は、第1熱交換器11側の冷媒配管15から流入した冷媒を圧縮するために用いられる。
<第2熱交換器>
第2熱交換器13は、フィンと、第2熱交換器13の内部に配置された冷媒配管15と、室外ファンを備える。フィンは、第1熱交換器11のフィンと同様な構造を有する。冷媒配管15は、フィンの面に直交し、フィンを繰り返し貫通するように曲げられた状態で配置され、第2熱交換器13に流入する冷媒を液化させる。室外ファンは、第2熱交換器13で温度が調整された空気を室外に向けて吹き出す。
<膨張機構>
膨張機構14は、冷媒配管15によって第1熱交換器11及び第2熱交換器13に接続される。膨張機構14は、第2熱交換器13側の冷媒配管15から流入した冷媒を膨張させるために用いられる。例えば、膨張機構14は膨張弁である。
<冷媒配管>
冷媒配管15は、第1熱交換器11、圧縮機12、四方弁16、第2熱交換器13及び膨張機構14を接続するように配置される。また、冷媒配管15は、第1熱交換器11及び第2熱交換器13の一部を構成している。例えば、冷媒配管15は、第1熱交換器11、圧縮機12、四方弁16、第2熱交換器13及び膨張機構14の順番にそれぞれを接続するように配置される。
冷媒配管15は、冷媒配管15の内部に冷媒が流れる流路を有し、冷媒を循環させる。例えば、冷媒配管15は中空の円筒形状を有する。
実施の形態1では、冷媒配管15は、銅を主成分とする。冷媒配管15を構成する材料は、80wt%以上の銅を含む。好ましくは、冷媒配管15を構成する材料は、95wt%以上の銅を含む。より好ましくは、冷媒配管15を構成する材料は、99wt%以上の銅を含む。また、冷媒配管15を構成する材料は、0.015wt%以上0.40wt%以下のリンを含んでいてもよい。例えば、冷媒配管15を構成する材料として、無酸素銅C1020、リン脱酸銅C1220、高リン脱酸銅C1260が挙げられる。また、冷媒配管15の銅におけるリンの添加量によって、腐食に対する耐性を向上させることができる。例えば、冷媒配管15が高リン脱酸銅C1260で形成されている場合、冷媒配管15内に空洞が発生する蟻の巣腐食に対する耐性が高くなる。
<四方弁>
四方弁16は、冷媒配管15によって圧縮機12、第1熱交換器11及び第2熱交換器13に接続される。冷房運転時において、四方弁16は、圧縮機12から流出した冷媒を第2熱交換器13に送る。一方で、四方弁16は冷凍サイクル装置10Aの運転モード(冷房運転、暖房運転)によって、冷媒が流れる方向を変更する。
<腐食センサ>
腐食センサ30は、冷媒配管15の腐食に関連する情報を取得する。実施の形態1では、腐食センサ30は、冷媒配管15の腐食を再現し、再現した腐食による腐食電流を検知するACM(Atmospheric Corrosion Monitor)センサである。即ち、腐食センサ30は、冷媒配管15の腐食に関連する情報として、腐食電流を検知する。
腐食センサ30は、冷媒配管15の腐食を再現し、再現した腐食による腐食電流を検知する。腐食センサ30は、冷凍サイクル装置10Aの使用開始から継続的に、定量的に腐食電流を測定してもよい。例えば、腐食センサ30は0.1秒ごとに腐食電流を測定する。
腐食センサ30は、冷媒配管15の外側表面に配置される。実施の形態1では、冷凍サイクル装置10Aは、2つの腐食センサ30を有する。1つ目の腐食センサ30は、室内に配置される。2つめの腐食センサ30は、室外に配置される。具体的には、1つ目の腐食センサ30は、第1熱交換器11の冷媒配管15の外側表面に配置される。2つ目の腐食センサ30は、第2熱交換器13の冷媒配管15の外側表面に配置される。
腐食センサ30の腐食環境を冷媒配管15の腐食環境と合わせるため、腐食センサ30は冷媒配管15に貼り付ける。即ち、腐食センサ30は、冷媒配管15において腐食を検知したい部位に貼り付けられる。腐食センサ30を、冷媒配管15の外側表面の形状に合わせて変形して、冷媒配管15に貼り付けてもよい。即ち、腐食センサ30は可撓性を有してもよい。例えば、腐食センサ30を、腐食センサ30の裏面に設けた接着層による貼り付け、接着剤を用いた貼り付け、ロウ付け、はんだ付け、スポット溶接、によって冷媒配管15に貼り付けることができる。また、冷媒配管15に取り付けたケースへ腐食センサ30を差し込むことで、腐食センサ30を冷媒配管15に貼り付けることができる。
腐食センサ30の寸法は、設置場所や設置方法によって設計するとよい。
図4は、腐食センサ30の一例の模式図である。図4に示すように、腐食センサ30は、基材31と、絶縁層32と、カソード電極33と、導線34と、絶縁保護層35と、測定部36と、を備える。
基材31は、導電性を有する材料で形成される。例えば、基材31を、冷媒配管15を構成する材料と、同一の材料で形成する。実施の形態1では、基材31は、冷媒配管15と同様に銅を主成分とする。よって、冷媒配管15の腐食を基材31で再現することができる。その結果、腐食センサ30における基材31の腐食に基づいて、冷媒配管15の腐食を精度良く検知することができる。
基材31は板状に形成されている。基材31の厚みを小さくすることで、腐食センサ30を容易に変形し、腐食センサ30の設置場所に腐食センサ30の形状を合わせることができる。また、基材31の厚みと冷媒配管15の厚みとは略同じであってもよい。例えば、基材31の厚みは、冷媒配管15の厚みの0.8倍以上1.2倍以下である。好ましくは、基材31の厚みは、冷媒配管15の厚みの0.9倍以上1.1倍以下である。
絶縁層32は板状に形成されている。絶縁層32は、基材31の一方の面に積層される。一方で、絶縁層32の積層後の面においても、基材31は露出している。
絶縁層32は、電気絶縁性の材料である。絶縁層32を形成する材料は、例えば、樹脂である。
カソード電極33は、絶縁層32における基材31と逆側の面に積層される。
カソード電極33は、導電性を有し、且つ基材31に対して表面電位が貴である材料で形成される。カソード電極33の表面電位が基材31に対して貴である場合、基材31が優先的に腐食するため、腐食センサ30を用いて冷媒配管15の腐食を検知できる。例えば、カソード電極33は、基材31の銅より表面電位が貴である銀又はカーボンで形成される。
腐食センサ30は、導線34を、基材31、カソード電極33及び測定部36との間に備え、導線34はそれぞれを電気的に接続する。導線34は、電気導電性材料で形成される。例えば、導線34は銅で形成される。
絶縁保護層35は、導線34と基材31及びカソード電極33との接続点に配置され、接続点を保護する。絶縁保護層35は、電気絶縁性材料で形成される。例えば、絶縁保護層35は樹脂で形成される。
測定部36は、基材31とカソード電極33との間を流れる腐食電流を測定する。測定部36は、導線34を介して基材31とカソード電極33とに接続されており。測定部36は、導線34を流れる腐食電流を測定する。また、測定部36は、測定した腐食電流の情報を第1記憶部17に送信する。腐食電流の情報は、第1記憶部17に記憶される。
腐食センサ30の動作について説明する。
腐食センサ30の表面に、水膜37が形成される。水膜37は、連続した水の膜であり、基材31の一部とカソード電極33の一部とに接触する。腐食センサ30上に複数の水膜37が形成されてもよい。水膜37は、例えば、基材31の温度が周囲の温度より低く、結露した場合において形成される。また、基材31の周囲の湿度が高い場合においても、水膜37が形成されることがある。
水は電気導電性を有するため、水膜37が形成されることによって、基材31とカソード電極33とが導通する。基材31とカソード電極33との間に電位差が形成されるため、腐食電流が流れる。腐食電流は基材31からカソード電極33に向かって流れ、電子はカソード電極33から基材31に向かって移動する。腐食電流は、カソード電極33から導線34を通って測定部36に流れる。測定部36は、腐食電流を測定し、測定した腐食電流の情報を第1記憶部17に送信する。
<第1記憶部>
第1記憶部17は、腐食センサ30で取得した腐食に関連する情報を記憶する。実施の形態1では、第1記憶部17は、腐食センサ30で検知された腐食電流の情報を記憶する。第1記憶部17は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又はその他のメモリ技術、CD-ROM、DVD又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気記憶デバイスであってもよい。
<第1通信部>
第1通信部18は、第1記憶部17で記憶された腐食に関連する情報を、ネットワークを介して送信する。実施の形態1では、第1通信部18は、第1記憶部17で記憶された腐食電流の情報を、ネットワークを介して送信する。第1通信部18は、所定の通信規格(例えば、LAN、Wi-Fi(登録商標))に準拠して、処理装置50への情報の送信を行う回路を含む。
なお、図示していないが、冷凍サイクル装置10Aは、上述した構成要素を制御する制御する制御部を有する。制御部は、例えば、これらの要素を機能させるプログラムを記憶したメモリ(図示せず)と、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサに対応する処理回路(図示せず)を備え、プロセッサがプログラムを実行することでこれらの要素として機能してもよい。
[処理装置]
処理装置50は、ネットワークを介して複数の冷凍サイクル装置10Aと通信する。処理装置50は、コンピュータである。例えば、処理装置50は、サーバ又はクラウドである。図2に示すように、処理装置50は、プロセッサ51、第2記憶部52及び第2通信部53を備える。
<プロセッサ>
プロセッサ51は、CPU(Central Processing Unit)などの処理回路である。プロセッサ51は、第2記憶部52に記憶されたプログラムを実行する。具体的には、プロセッサ51は、腐食に関連する情報に基づいて冷媒配管15の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析する。
<第2記憶部>
第2記憶部52は、プロセッサ51により実行されるプログラムを記憶する。また、第2記憶部52は、第2通信部53によって受信した情報を記憶する。実施の形態1では、第2記憶部52は、複数の冷凍サイクル装置10Aから送信された腐食に関連する情報を記憶する。第2記憶部52は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又はその他のメモリ技術、CD-ROM、DVD又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気記憶デバイスであってもよい。
<第2通信部>
第2通信部53は、腐食に関連する情報を、ネットワークを介して受信する。実施の形態1では、第2通信部53は、第1通信部18によって送信された腐食電流の情報を、ネットワークを介して受信する。第2通信部53は、所定の通信規格(例えば、LAN、Wi-Fi(登録商標))に準拠して、複数の冷凍サイクル装置10Aのそれぞれにおける第1通信部18から情報の受信を行う回路を含む。
[腐食の検知の一例について]
腐食センサ30を用いた腐食の検知の一例について説明する。具体的には、腐食センサ30によって測定された腐食電流の変化に基づいて、銅を主成分とする冷媒配管15の腐食を検知する例について説明する。
まず、腐食センサ30の基材31及び冷媒配管15を形成する材料に用いられる銅の局部腐食について説明する。銅の局部腐食の例として、蟻の巣腐食及び応力腐食割れが挙げられる。蟻の巣腐食では、銅の内部、例えば、冷媒配管15の壁内において、複雑に枝分かれした微小空洞が形成される。蟻の巣腐食は、銅の周囲にカルボン酸が存在すると発生しやすい。例えば、建築材料として使用される接着剤に含まれるホルムアルデヒドが酸化するとカルボン酸が生じる。また、応力割れ腐食では、銅の表面、例えば、冷媒配管15の外側表面から亀裂が発生する。応力割れ腐食は、曲げ応力がかかっている銅の周囲に、アンモニアが存在すると発生する。アンモニアは、例えば、ペットの尿から生じる。
銅を主成分とする基材31において、湿度または塩害による通常の腐食が発生した場合、基材31を形成する銅が酸化し、電子を放出する。基材31の腐食により、基材31を流れる腐食電流が増加する。一方で、銅を主成分とする基材31の局部腐食が発生した場合、基材31を形成する銅が酸化し、短期間で多くの電子を放出する。基材31の局部腐食により、基材31を流れる腐食電流が増加する。また、局部腐食による腐食電流の増加は、湿度または塩害による通常の腐食より急激な増加であり、スパイク信号である。よって、局部腐食が発生した場合、腐食センサ30は腐食電流のスパイク信号を検知する。即ち、スパイク信号は銅の局部腐食の発生を示し、銅の腐食の検知に用いることができる。
図5Aは、図4の腐食センサ30で検知された腐食電流と経過時間の関係を示すグラフである。図5Bは、図5Aの腐食電流の一部の拡大図である。図5Aでは、銅を主成分とする基材31の腐食の発生を示すスパイク信号を矢印で示している。図5Bでは、図5Aで示したスパイク信号の1つの拡大図を示している。
図5A及び図5Bに示すように、スパイク信号は、腐食電流における急激な電流値の変化を有している。スパイク信号は、立ち上がり区間R1及び減少区間R2によって構成される。立ち上がり区間R1は、腐食電流の時間微分値がある閾値以上で増加する区間である。一方、減少区間R2は、立ち上がり区間R1の直後に発生し、腐食電流が減少する区間である。電流が減少するため、減少区間R2の時間微分値は、0μA/s未満、つまり負である。時間微分値が閾値以上となる立ち上がり区間R1が時間t1続き、腐食電流が減少する減少区間R2が時間t2続くとき、プロセッサ51は、腐食電流がスパイク信号を有すると判定し、冷媒配管15の腐食を判定する。例えば、時間t1は1秒未満であり、時間t2は1秒以上30秒未満である。また、例えば、立ち上がり区間R1の時間微分値の閾値は5μA/sである。
処理装置50のプロセッサ51は、例えば、スパイク信号が発生した場合、腐食が有ると判定し、スパイク信号が発生しない場合、腐食が無いと判定する。また、プロセッサ51は、腐食センサ30で検知されるスパイク信号に関連した他の情報に基づいて、腐食領域の大きさ、腐食速度、冷媒配管15の寿命等の腐食状態を判定してもよい。例えば、プロセッサ51は、スパイク信号の最大電流値、発生回数又は発生頻度によって、腐食状態を判定してもよい。
このように、腐食センサ30を用いた冷媒配管15の腐食の検知の方法の一例として、腐食電流の変化に基づいて腐食を検知することができる。
なお、実施の形態1では、腐食センサ30がACMセンサである例について説明したが、これに限定されない。腐食センサ30は、冷媒配管15の腐食を検知できるセンサであればよい。例えば、冷媒配管15を形成する材料に応じて、腐食センサ30を変更してもよい。
図6は、別例の冷媒配管15Aを示す概略図である。図6に示す冷媒配管15Aは、アルミニウムを主成分とする。具体的には、冷媒配管15Aは、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金で形成されている。冷媒配管15Aを構成する材料は、80wt%以上のアルミニウムを含む。好ましくは、冷媒配管15Aを構成する材料は、90wt%以上のアルミニウムを含む。より好ましくは、冷媒配管15Aを構成する材料は、95wt%以上のアルミニウムを含む。また、冷媒配管15Aを構成する材料は、添加物としてシリコン、鉄、マンガン、マグネシウムのうち少なくとも1つを含んでいてもよい。例えば、冷媒配管15Aを構成する材料として、1000番系、3000番系、5000番系のアルミニウム合金が挙げられる。実施の形態1において、冷媒配管15Aは3003番のアルミニウム合金で形成される。
冷媒配管15Aの外側表面には、犠牲層15aが設けられている。犠牲層15aは、冷媒配管15Aの外側表面上に部分的に形成してもよい。例えば、犠牲層15aは、冷媒配管15Aに対する溶射によって形成してもよい。また、犠牲層15aは、冷媒配管15Aの外側表面を覆うように接合して形成してもよい。例えば、犠牲層15aは、冷媒配管15Aに対するクラッドとして形成してもよい。
犠牲層15aは、アルミニウムより卑な表面電位を有する材料で形成される。犠牲層15aは、アルミニウムより卑な表面電位を有する合金層であってもよい。例えば、犠牲層15aは、1wt%以上15wt%以下の亜鉛濃度を有するアルミニウム-亜鉛合金層である。また、犠牲層15aがアルミニウム-亜鉛合金層である場合、亜鉛の濃度は犠牲層15aの深さ方向において、変化してもよい。実施の形態1において、犠牲層15aはアルミニウム-2wt%亜鉛合金層で形成される。
犠牲層15aの厚みは、冷媒配管15Aの使用環境によって設計されてもよい。
図7は、別例の腐食センサ40を示す概略図である。図7に示す腐食センサ40は、冷媒配管15Aに取り付けられて使用される。腐食センサ40は、冷媒配管15Aの腐食を再現し、腐食によって変化する腐食センサ40の電気抵抗を測定する。即ち、腐食センサ40は、腐食に関連する情報として電気抵抗の情報を取得する。腐食センサ40は、冷凍サイクル装置10Aの使用開始から継続的に、定量的に電気抵抗を測定してもよい。例えば、腐食センサ40は1時間ごとに電気抵抗を測定する。
腐食センサ40は、冷媒配管15Aの周囲に配置される。冷媒配管15Aの周囲に配置されるとは、冷媒配管15Aに他の部品を介して間接的に配置されることを意味する。冷媒配管15Aが結露しない場合において、冷媒の温度が最も低い冷媒配管15Aの周囲に配置されてもよい。一方で、湿度が高く、冷媒配管15Aが結露する場合において、水が溜まりやすい位置に配置してもよい。
腐食センサ40は、第1熱交換器11及び第2熱交換器13のフィンに固定されてもよい。例えば、クリップ、結束バンド、溶接、接着剤によって固定する。また、フィンに取り付けたケースへ腐食センサ40を差し込むことで、腐食センサ40を冷媒配管15Aの周囲に配置してもよい。
腐食センサ40の寸法は、設置場所や設置方法によって設計されてもよい。
図7に示すように、腐食センサ40は、基材41と、基材犠牲層42と、電源部43と、測定部44と、変換部45と、導線46と、を備える。
基材41は、冷媒配管15Aの主成分と同じ主成分を有する。例えば、基材41を、冷媒配管15Aを構成する材料と、同一の材料で形成する。実施の形態1では、基材41の主成分はアルミニウムである。
基材41は板状に形成されている。基材41の厚みと冷媒配管15Aの厚みとは略同じであってもよい。例えば、基材41の厚みは、冷媒配管15Aの厚みの0.8倍以上1.2倍以下である。好ましくは、基材41の厚みは、冷媒配管15Aの厚みの0.9倍以上1.1倍以下である。
基材犠牲層42は、基材41の一方の面に積層される。基材犠牲層42の積層後の面においても、基材41は露出していてもよい。
基材犠牲層42は、基材41より卑な表面電位を有する材料で形成される。基材犠牲層42の表面電位が基材41に対して卑であるため、基材犠牲層42が優先的に腐食する。基材犠牲層42が腐食すると、基材犠牲層42の厚みが減少し、基材犠牲層42に腐食部47が生じる。腐食部47とは、腐食により厚みが減少した部分である。また、基材犠牲層42は、冷媒配管15Aの犠牲層15aの主成分と同じ主成分を有する。例えば、基材犠牲層42を、犠牲層15aを構成する材料と、同一の材料で形成する。よって、冷媒配管15Aの犠牲層15aの腐食を、基材犠牲層42で再現することができる。その結果、腐食センサ40における基材犠牲層42の腐食に基づいて、冷媒配管15Aの寿命を精度良く推定することができる。実施の形態1では、基材犠牲層42はアルミニウム-2wt%亜鉛合金層で形成される。
基材犠牲層42は、板状に形成されている。基材犠牲層42の厚みと冷媒配管15Aの犠牲層15aの厚みとは略同じであってもよい。例えば、基材犠牲層42の厚みは、犠牲層15aの厚みの0.8倍以上1.2倍以下である。好ましくは、基材犠牲層42の厚みは、犠牲層15aの厚みの0.9倍以上1.1倍以下である。また、基材犠牲層42は、犠牲層15aの厚みより小さい厚みを有してもよい。基材犠牲層42の厚みが犠牲層15aの厚みより小さいと、犠牲層15aより先に基材犠牲層42が消失する。このため、基材犠牲層42の消失に基づいて冷媒配管15Aの寿命を推定する場合、より安全側で冷媒配管15Aの寿命を推定できる。冷媒配管15Aの寿命を安全側で推定するとは、冷媒配管15Aの貫通前の状態で冷媒配管15Aの寿命を推定することを意味する。より安全側で冷媒配管15Aの寿命を推定することによって、冷媒配管15Aの貫通の前に、より確実に冷媒配管15Aの腐食の対処を行うことができる。なお、冷媒配管15Aの貫通とは、腐食により冷媒配管15Aに孔が空くこと意味する。
電源部43は、基材41及び基材犠牲層42に定電流を流す。例えば、電源部43は10mAの電流を流す。
測定部44は、基材41及び基材犠牲層42に印加される電圧を測定する。測定部44は、電圧を断続的に測定してもよい。例えば、測定部44は1時間ごとに電圧を測定する。また、測定方法として、金属材料の微小な抵抗を測定できる方法であればよい。例えば、4端子法を用いてもよい。
変換部45は、測定部44で測定された電圧を電気抵抗に変換する。具体的には、変換部45は、測定部44で測定された電圧を、電源部43によって流れる電流の値で除算し、基材41及び基材犠牲層42の電気抵抗に変換する。変換部45で変換された電気抵抗の情報は、第1記憶部17に送信される。第1記憶部17は、腐食に関連する情報として、電気抵抗の情報を記憶する。
導線46は、電源部43と、測定部44と、変換部45と、温度センサ48との間に配置され、導線46はそれぞれを電気的に接続する。導線46は、電気導電性材料で形成される。例えば、導線46は銅で形成される。
<温度センサ>
温度センサ48は、腐食センサ40の周囲の温度を測定する。電気抵抗は温度依存性を有するため、温度に対して電気抵抗を補正することで電気抵抗の測定精度を向上することができる。温度センサ48は、温度を断続的に測定してもよい。例えば、温度センサ48は、測定部44と同期した測定間隔で測定する。温度センサ48で取得された温度の情報は、第1記憶部17に送信される。第1記憶部17は、温度の情報を記憶する。なお、温度センサ48は、必須の構成ではない。
[腐食の検知の別例について]
腐食の検知の別例として、腐食センサ40を用いた腐食の検知について説明する。具体的には、腐食センサ40によって測定された電気抵抗の変化に基づいて、アルミニウムを主成分とする冷媒配管15Aの腐食を検知する例について説明する。
図8は、腐食センサ40で検知された電気抵抗と経過時間の関係を示すグラフである。縦軸は電気抵抗値であり、横軸は経過時間である。
図8に示すように、時間の経過と共に、電気抵抗値が増加する。経過時間と共に基材犠牲層42の腐食が進行し、電気抵抗値が増加する。プロセッサ51は、腐食センサ40で測定された電気抵抗に基づいて、冷媒配管15Aの腐食の度合いを判定する。具体的には、プロセッサ51は、基材41及び基材犠牲層42を含む断面の第1断面積A1を算出し、腐食による第1断面積A1の減少傾向に基づいて、冷媒配管15Aの腐食度合いを判定することができる。これにより、冷媒配管15Aの寿命を推定することができる。
電気抵抗値Rを、電気抵抗率ρと、基材犠牲層42の長さlと、第1断面積A1と、を用いて、以下の式(1)で表せることが知られている。
Figure 0007426660000001
図9は、腐食センサ40で測定された電気抵抗値から計算された断面積率(A1/A0)と経過時間の関係を示す。なお、図9における測定においては、第2熱交換器13がアルミニウムを主成分として構成される冷凍サイクル装置10Aを、沖縄の一般住宅に設置し、室温26℃設定の冷房運転を連続的に実施した。その間、第2熱交換器13に設置した腐食センサ40に、1時間間隔で10mAの直流電流を流し、電気抵抗を測定した。また、断面積率(A1/A0)は、基材41及び基材犠牲層42を含む断面の第1断面積A1と、冷媒配管15Aの使用前における基材41及び基材犠牲層42を含む断面の第2断面積A0との比で算出した。
図9の測定に用いた冷媒配管15Aでは、基材41の厚みが174μmであり、基材犠牲層42の厚みが16μmである。また、基材41及び基材犠牲層42の幅は同じである。閾値S1は、基材41の厚みと基材41の厚み及び基材犠牲層42の厚みとの比とした。図9に示す例においては、閾値S1を用いて、冷媒配管15Aの実質的な寿命を推定している。実質的な寿命とは、冷媒配管15Aが腐食により貫通する前であって冷媒配管15Aの使用限界を意味する。図9では、閾値S1は0.92に設定されている。なお、断面積率(A1/A0)が0.92以下に減少する時点T1は、基材犠牲層42が消失する時点である。
図9に示すように、測定開始0日から150日までの断面積率(A1/A0)の情報に基づいて、最小二乗法を用いて断面積率(A1/A0)の近似式を算出し、断面積率(A1/A0)が閾値S1以下に減少するまでの時間T1を予測する。図9では、閾値S1に到達するのは215日であると予測される。
なお、閾値S1が第1断面積A1と第2断面積A0との比を取り断面積率(A1/A0)である例について説明したが、これに限定されない。閾値S1は断面積率(A1/A0)より小さくてもまたは大きくてもよい。
このように、腐食センサ40を用いた冷媒配管15Aの腐食の検知の方法の一例として、電気抵抗の変化に基づいて腐食を検知することができる。
図10は、冷媒配管15,15Aの寿命の予測の一例を説明するための模式図である。図10に示すように、腐食センサ30,40により取得された腐食に関連する情報に基づいて、冷媒配管15,15Aの腐食を検知し、冷媒配管15,15Aの寿命を予測することができる。
銅を主成分とする冷媒配管15においては、腐食センサ30で取得した腐食電流の変化に基づいて腐食を検知することができる。例えば、図10に示すように、プロセッサ51は、腐食センサ30によってスパイク信号を取得したタイミングts1で、冷媒配管15が使用限界にあると判定することができる。スパイク信号は、局部腐食によって急激に腐食が進行したときに生じる。このため、腐食センサ30によってスパイク信号を取得したタイミングts1に基づいて、冷媒配管15の寿命を予測することができる。
アルミニウムを主成分とする冷媒配管15Aにおいては、腐食センサ40で取得した電気抵抗の変化に基づいて腐食を検知することができる。例えば、プロセッサ51は、腐食センサ40で取得した電気抵抗に基づいて基材41及び基材犠牲層42を含む断面の第1断面積A1を算出し、第1断面積A1の減少傾向に基づいて冷媒配管15Aの腐食度合いを判定することができる。例えば、図10に示すように、腐食センサ40の基材犠牲層42が消失するタイミングts2で、冷媒配管15が使用限界にあると判定することができる。このため、タイミングts2に基づいて、冷媒配管15Aの寿命を予測することができる。
このように、腐食センサ30,40で取得した腐食に関連する情報に基づいて冷媒配管15,15Aの腐食を検知することができる。また、腐食の検知結果に基づいて冷媒配管15,15Aの寿命を予測することができる。
冷凍サイクルシステム1Aでは、処理装置50が、複数の冷凍サイクル装置10Aの腐食に関連する情報を、ネットワークを介して取得し、腐食に関連する情報に基づいて冷媒配管15,15Aの腐食を検知する。また、処理装置50は、腐食の検知結果を分析し、分析結果を様々なサービスの提供に利用する。
[動作]
冷凍サイクルシステム1Aの動作(分析方法)の一例について図11を用いて説明する。図11は、本開示に係る実施の形態1の冷凍サイクルシステム1Aの動作の一例を示すフローチャートである。なお、図11では、腐食センサ30を用いる例を説明する。
図11に示すように、ステップST1では、冷凍サイクル装置10Aの腐食センサ30によって腐食に関連する情報を取得する。具体的には、ステップST1では、腐食センサ30が腐食電流の情報を取得する。取得した腐食電流の情報は、第1記憶部17に記憶される。
ステップST2では、冷凍サイクル装置10Aの第1通信部18によって腐食に関連する情報を送信する。具体的には、ステップST2では、第1通信部18が、第1記憶部17に記憶された腐食電流の情報を、ネットワークを介して処理装置50に送信する。
ステップST3では、処理装置50の第2通信部53によって腐食に関連する情報を受信する。具体的には、ステップST3では、第2通信部53が第1通信部18によって送信された腐食電流の情報を、ネットワークを介して受信する。受信した腐食電流の情報は、第2記憶部52に記憶される。
ステップST4では、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食に関連する情報に基づいて腐食を検知する。具体的には、ステップST4では、プロセッサ51が、第2記憶部52に記憶された腐食電流の情報に基づいて、スパイク信号の有無を判定する。プロセッサ51は、スパイク信号がある場合、腐食が有ると判定し、スパイク信号がない場合、腐食がないと判定する。このように、プロセッサ51は、スパイク信号に基づいて冷媒配管15の腐食を検知する。
ステップST5では、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食の検知結果を分析する。
図12は、分析ステップST5の一例のフローチャートを示す。図12に示すように、ステップST5においては、ステップST5A及びST5Bを有する。
ステップST5Aでは、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食の検知結果に基づいて複数の冷凍サイクル装置10Aの寿命を予測する。具体的には、プロセッサ51は、スパイク信号の情報に基づいて、複数の冷凍サイクル装置10Aにおける冷媒配管15の寿命を予測する。プロセッサ51は、スパイク信号を検知した時点を冷媒配管15が使用限界にあり、実質的な寿命に到達したと判定する。銅の局部腐食は、急激に進行する。そのため、プロセッサ51は、スパイク信号を検知した時点から所定の期間内に冷媒配管15が寿命に到達すると予測する。なお、冷媒配管15の寿命とは、冷媒配管15が腐食により貫通し、残肉厚が0となる時点を意味する。「腐食により貫通する」とは、腐食により冷媒配管15に孔が空くこと意味する。また、所定の期間は、過去のデータに基づいて決定されてもよい。即ち、複数の冷凍サイクル装置10Aにおいて、スパイク信号を検知した時点と、冷媒配管15が貫通した時点と、のデータを取得し、当該データに基づいて所定の期間が決定されてもよい。
プロセッサ51は、スパイク信号の有無、大きさ及び/又は回数などの情報に基づいて、冷媒配管15が腐食により貫通する時間を予測してもよい。
ステップST5Bでは、処理装置50のプロセッサ51によって、予測した寿命に基づいて、冷凍サイクル装置10Aを構成する部品の発注数を決定する。具体的には、プロセッサ51が、所定の期間内に冷媒配管15の寿命に到達する冷凍サイクル装置10Aの数を算出し、算出した数に基づいて冷凍サイクル装置10Aを構成する部品の発注数を算出する。例えば、2025年3月~4月の間に冷媒配管15の寿命に到達する冷凍サイクル装置10Aが100台ある場合、冷凍サイクル装置10Aを構成する部品の発注数を100個増やしてもよい。冷凍サイクル装置10Aを構成する部品は、例えば、冷媒配管15、冷媒、腐食センサ30などである。
このように、腐食の検知結果を分析することによって、複数の冷凍サイクル装置10Aの寿命を予測し、将来必要となる修理部品などの発注数を決定することができる。
[効果]
実施の形態1に係る冷凍サイクルシステム1Aによれば、以下の効果を奏するができる。
本開示の実施の形態1に係る冷凍サイクルシステム1Aは、第1熱交換器11、圧縮機12、第2熱交換器13及び膨張機構14を備える複数の冷凍サイクル装置10Aと、ネットワークを介して複数の冷凍サイクル装置10Aと通信する処理装置50と、を備える。複数の冷凍サイクル装置10Aのそれぞれは、冷媒配管15,15Aと、複数の腐食センサ30,40と、第1記憶部17と、第1通信部18と、を有する。冷媒配管15,15Aは、第1熱交換器11、圧縮機12、第2熱交換器13及び膨張機構14を接続し、冷媒を循環させる。複数の腐食センサ30,40は、冷媒配管15,15Aの腐食に関連する情報を取得する。第1記憶部17は、複数の腐食センサ30,40で取得した腐食に関連する情報を記憶する。第1通信部18は、第1記憶部17で記憶された腐食に関連する情報を、ネットワークを介して送信する。処理装置50は、プロセッサ51と、第2記憶部52と、第2通信部53と、を有する。第2記憶部52は、プロセッサ51により実行されるプログラムを記憶する。第2通信部53は、腐食に関連する情報を、ネットワークを介して受信する。プロセッサ51は、腐食に関連する情報に基づいて冷媒配管15,15Aの腐食を検知し、腐食の検知結果を分析する。
このような構成により、複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析することができる。また、腐食の検知結果を分析することによって様々なサービスを提供することができる。
処理装置50のプロセッサ51は、腐食の検知結果に基づいて、複数の冷凍サイクル装置10Aの寿命を予測し、予測した寿命に基づいて冷凍サイクル装置10Aを構成する部品の発注数を決定する。
このような構成により、冷凍サイクル装置10Aの寿命を予測し、適切なタイミングで供給する部品の数を適切に決定することができる。
複数の腐食センサ30,40は、室外に配置される冷媒配管15,15Aと、室内に配置される冷媒配管15,15Aと、に配置される。処理装置50のプロセッサ51は、室外に配置される冷媒配管15,15Aとの腐食の検知結果と、室内に配置される冷媒配管15,15Aとの腐食の検知結果と、を分析する。
このような構成により、室内と室外の腐食に関連する情報を取得することができる。また、室内と室外とのそれぞれで冷媒配管15,15Aの腐食の傾向及び/又は原因を分析することができる。
冷媒配管15は、銅を主成分とする。複数の腐食センサ30は、冷媒配管15の外側表面と冷媒配管15の周囲とのうち少なくとも一方に配置され、腐食電流を測定する。処理装置50のプロセッサ51は、腐食電流の変化に基づいて冷媒配管15の腐食を検知する。
このような構成により、銅を主成分とする冷媒配管15の腐食を検知することができる。具体的には、処理装置50のプロセッサ51は、腐食電流の時間微分値が閾値以上で増加する立ち上がり区間R1と、立ち上がり区間R1の直後に、腐食電流が減少する減少区間R2と、を検出する。プロセッサ51は、立ち上がり区間R1が1秒未満であり、且つ減少区間R2が1秒以上30秒未満であるとき、冷媒配管15の腐食を検知する。これにより、冷媒配管15の腐食の検知精度を更に向上させることができる。
冷媒配管15Aは、アルミニウムを主成分とし、且つ、冷媒配管15Aの外側表面に冷媒配管15Aの主成分よりも卑である犠牲層15aを有する。複数の腐食センサ40は、冷媒配管15Aの外側表面と冷媒配管15Aの周囲とのうち少なくとも1つに配置され、電気抵抗を測定する。処理装置50のプロセッサ51は、電気抵抗の変化に基づいて冷媒配管15Aの腐食を検知する。
このような構成により、アルミニウムを主成分とする冷媒配管15Aの腐食を検知することができる。具体的には、複数の腐食センサ40は、基材41と、基材犠牲層42と、電源部43と、測定部44と、変換部45と、を備える。基材犠牲層42は、基材41の表面に設けられ、基材41よりも表面電位が卑である。電源部43は、基材41及び基材犠牲層42に定電流を流す。測定部44は、基材41及び基材犠牲層42に印加される電圧を測定する。変換部45は、測定部44で測定された電圧を電気抵抗に変換する。基材41の主成分と冷媒配管15Aの主成分とは同じである。基材犠牲層42の主成分と犠牲層15aの主成分とは同じである。これにより、冷媒配管15Aの腐食の検知精度を向上させることができる。
また、処理装置50のプロセッサ51は、複数の腐食センサ40で測定した電気抵抗に基づいて、基材41及び基材犠牲層42を含む断面の断面積を算出する。プロセッサ51は、腐食による断面積の減少傾向に基づいて、冷媒配管15Aの腐食度合いを判定する。これにより、冷媒配管15Aの腐食による寿命を予測することができる。
本開示の実施の形態1に係る分析方法は、冷媒配管15,15Aの腐食に基づいて複数の冷凍サイクル装置10Aを分析する分析方法であって、コンピュータによって実行されるものである。分析方法は、腐食に関連する情報を取得するステップST3、腐食を検知するステップST4、および腐食の検知結果を分析するステップST5、を含む。取得するステップST3は、複数の冷凍サイクル装置10Aのそれぞれにおいて、冷媒配管15,15Aの腐食に関連する情報を取得する。検知するステップST4は、腐食に関連する情報に基づいて、冷媒配管15,15Aの腐食を検知する。分析するステップST5は、腐食の検知結果を分析する。
分析するステップST5は、腐食の検知結果に基づいて、複数の冷凍サイクル装置10Aの寿命を予測することST5Aと、予測した寿命に基づいて、冷凍サイクル装置10Aを構成する部品の発注数を決定することST5Bと、を有する。
取得するステップST3は、室外に配置される冷媒配管15,15Aの腐食に関連する情報を取得すること、および室内に配置される冷媒配管15,15Aの腐食に関連する情報を取得すること、を有する。分析するステップは、室外に配置される冷媒配管15,15Aの腐食の検知結果を分析すること、および室内に配置される冷媒配管15,15Aの腐食の検知結果を分析すること、を有する。
このような構成により、分析方法においても、実施の形態1の冷凍サイクルシステム1Aと同様の効果を奏する。
なお、実施の形態1では、冷凍サイクルシステム1Aが、1つの処理装置50を備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、冷凍サイクルシステム1Aは、複数の処理装置50を備えていてもよい。
実施の形態1では、冷凍サイクル装置10Aが空気調和機である例について説明したが、これに限定されない。例えば、冷凍サイクル装置10Aは、冷蔵庫であってもよい。
実施の形態1では、冷凍サイクル装置10Aが複数の腐食センサ30,40を備える例について説明したが、これに限定されない。冷凍サイクル装置10Aは、1つ又は複数の腐食センサ30,40を備えていればよい。
実施の形態1では、2つの腐食センサ30,40を室内及び室外の冷媒配管15,15Aにそれぞれ配置する例について説明したが、これに限定されない。例えば、1つ又は複数の腐食センサ30,40が、室内又は室外の冷媒配管15,15Aに配置されてもよい。
実施の形態1では、腐食センサ30,40の例として、ACMセンサ及び電気抵抗センサを説明したが、これに限定されない。腐食センサ30,40は、腐食を検知可能なセンサであればよい。
実施の形態1では、処理装置50が腐食に関連する情報に基づいて冷媒配管15,15Aの腐食を検知する例について説明したが、これに限定されない。例えば、冷凍サイクル装置10Aが腐食に関連する情報に基づいて冷媒配管15,15Aの腐食を検知してもよい。この場合、冷凍サイクル装置10Aは、腐食に関連する情報の代わりに、腐食の検知結果を処理装置50に送信してもよい。
実施の形態1では、冷凍サイクルシステム1Aの動作についてステップST1~ST5を用いて説明したが、これに限定されない。動作に含まれるステップは、増加、減少、分割又は統合されてもよい。
実施の形態1では、ステップST1~ST5が冷凍サイクルシステム1Aの動作を主体として説明したが、これに限定されない。ステップST1~ST5は、プロセッサを有するコンピュータで実行すればよい。
実施の形態1では、分析するステップST5が複数の冷凍サイクル装置10Aの寿命を予測することST5Aと、部品の発注数を決定することST5Bと、を有する例について説明したが、これに限定されない。分析するステップST5は、腐食の検知結果を分析すればよい。例えば、分析するステップST5は、腐食の検知結果に基づいて所定の時期に故障する冷凍サイクル装置10Aの台数を決定することを含んでいてもよい。
(実施の形態2)
本開示の実施の形態2に係る冷凍サイクルシステム及び分析方法について説明する。なお、実施の形態2では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する説明を省略する。
図13は、本開示に係る実施の形態2の冷凍サイクルシステム1Bの一例の模式図である。なお、図13では説明を容易にするため、1つの冷凍サイクル装置10Aと1つの表示装置21Aを示しているが、これに限定されない。
実施の形態2では、複数の冷凍サイクル装置10Aから処理装置50に識別情報を送信する点と、処理装置50がメンテナンス情報を作成する点、表示装置21Aにメンテナンス情報を表示する点、で実施の形態1と異なる。
実施の形態2では、冷凍サイクル装置10Aにおいて、冷媒配管15が銅を主成分とし、腐食センサ30がACMセンサである例について説明するが、これに限定されない。
図13に示すように、冷凍サイクルシステム1Bにおいて、冷凍サイクル装置10Aは、例えば、建物2A内に配置されている。また、建物2A内には、表示装置21Aが配置されている。
表示装置21Aは、情報を表示する装置である。表示装置21Aは、例えば、通信部を備えるディスプレイである。通信部は、ネットワークを介して処理装置50と通信する。具体的には、通信部は、所定の通信規格(例えば、LAN、Wi-Fi(登録商標))に準拠し、処理装置50との通信を行う回路を含む。
実施の形態2では、表示装置21Aは、処理装置50から冷凍サイクル装置10Aのメンテナンス情報を受信し、表示する。
例えば、表示装置21Aは、冷凍サイクル装置10Aに配置されるディスプレイであってもよい。表示装置21Aは、冷凍サイクル装置10Aを制御するコントローラであってもよい。表示装置21Aは、スマートフォンなどのモバイル可能な制御端末であってもよい。
冷凍サイクル装置10Bには、識別情報が割り当てられている。例えば、識別情報は、冷凍サイクル装置10Bの製造時に割り当てられ、第1記憶部17に記憶される。識別情報とは、冷凍サイクル装置10Aを識別するための情報である。識別情報は、腐食に関連する情報と関連付けられている。実施の形態2では、識別情報は、表示装置21Aとも関連付けられている。
複数の冷凍サイクル装置10Aは、第1通信部18によって、腐食に関連する情報と識別情報とを、ネットワークを介して処理装置50に送信する。
処理装置50は、第2通信部53によって、腐食に関連する情報と識別情報とを、ネットワークを介して受信する。処理装置50は、腐食に関連する情報と識別情報とに基づいて、複数の冷凍サイクル装置10Aのうちどの冷凍サイクル装置10Aにおいて腐食が発生しているかを判定する。
処理装置50は、腐食に関連する情報に基づいて、複数の冷凍サイクル装置10Aの冷媒配管15の腐食を検知する。処理装置50は、腐食の検知結果に基づいて、冷凍サイクル装置10Aを保守するメンテナンス情報を作成する。処理装置50は、メンテナンス情報を、ネットワークを介して表示装置21Aに送信する。実施の形態2では、表示装置21Aは、冷凍サイクル装置10Aの識別情報と関連付けられているため、処理装置50は、識別情報に基づいて、メンテナンス情報を送信すべき表示装置21Aを決定することができる。
メンテナンス情報とは、冷凍サイクル装置10Aを保守するための情報である。例えば、メンテナンス情報は、冷凍サイクル装置10Aの部品の点検、修理、交換及び/又は買い換えを促すメッセージ、カスタマーセンターへの連絡を促すメッセージ、冷凍サイクル装置10Aの故障を通知するメッセージなどを含む。
[動作]
冷凍サイクルシステム1Bの動作(分析方法)の一例について図14を用いて説明する。図14は、本開示に係る実施の形態2の冷凍サイクルシステム1Bの動作の一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、ステップST11では、冷凍サイクル装置10Aの腐食センサ30によって腐食に関連する情報を取得する。具体的には、ステップST11では、腐食センサ30が腐食電流の情報を取得する。取得した腐食電流の情報は、第1記憶部17に記憶される。
ステップST12では、冷凍サイクル装置10Aの第1通信部18によって腐食に関連する情報及び識別情報を送信する。具体的には、ステップST12では、第1通信部18が、第1記憶部17に記憶された腐食電流の情報と、冷凍サイクル装置10Aの識別情報と、をネットワークを介して処理装置50に送信する。
ステップST13では、処理装置50の第2通信部53によって腐食に関連する情報及び識別情報を受信する。具体的には、ステップST13では、第2通信部53が第1通信部18によって送信された腐食電流の情報及び識別情報を、ネットワークを介して受信する。受信した腐食電流の情報及び識別情報は、第2記憶部52に記憶される。
ステップST14では、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食に関連する情報に基づいて腐食を検知する。具体的には、ステップST14では、プロセッサ51は、腐食電流の変化に基づいて冷媒配管15の腐食を検知する。
ステップST15では、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食の検知結果に基づいてメンテナンス情報を作成する。具体的には、ステップST15ではプロセッサ51は、腐食の検知結果を分析し、分析結果に基づいて冷凍サイクル装置10Aを保守するメッセージを作成する。なお、実施の形態2のステップST15は、実施の形態1の分析するステップST5に対応する。
例えば、メンテナンス情報は、冷凍サイクル装置10Aの部品の点検を促すメッセージ、冷凍サイクル装置10Aの部品の点検を促すメッセージ、冷凍サイクル装置10Aの故障を通知するメッセージ及び/又はカスタマーセンターへの連絡を促すメッセージを含んでいてもよい。
例えば、プロセッサ51は、冷媒配管15に腐食が発生している場合、冷凍サイクル装置10Aの部品の点検を促すメッセージを作成してもよい。プロセッサ51は、腐食の検知結果に基づいて冷媒配管15の腐食による寿命を予測し、寿命に到達する前に、冷凍サイクル装置10Aの部品の点検を促すメッセージを作成してもよい。あるいは、プロセッサ51は、腐食の検知結果に基づいて冷媒配管15が貫通していると判定した場合、冷凍サイクル装置10Aの故障を通知するメッセージ及び/又はカスタマーセンターへの連絡を促すメッセージを作成してもよい。
作成されたメンテナンス情報は、識別情報と関連付けられ、第2記憶部52に記憶される。
ステップST16では、処理装置50の第2通信部53によって、識別情報に基づいてメンテナンス情報を送信する。具体的には、ステップST16では、プロセッサ51は、識別情報に基づいて、メンテナンス情報を送信すべき冷凍サイクル装置10Aを決定する。第2通信部53は、決定された冷凍サイクル装置10Aと関連付けられている表示装置21Aに対して、ネットワークを介してメンテナンス情報を送信する。
ステップST17では、表示装置21Aによって、メンテナンス情報を受信する。具体的には、ステップST17では、表示装置21Aの通信部が、ネットワークを介して処理装置50の第2通信部53からメンテナンス情報を受信する。
ステップST18では、表示装置21Aによって、メンテナンス情報を表示する。
このように、腐食の検知結果に基づいて冷凍サイクル装置10Aを保守するためのメンテナンス情報を提供することができる。
[効果]
実施の形態2に係る冷凍サイクルシステム1Bによれば、以下の効果を奏するができる。
処理装置50のプロセッサ51は、腐食の検知結果に基づいて、冷凍サイクル装置10Aを保守するメンテナンス情報を作成する。
このような構成により、腐食の検知結果に基づいて冷凍サイクル装置10Aを保守するためのメンテナンス情報を提供することができる。これにより、冷凍サイクル装置10Aに対して、適切なタイミングで適切な保守処置を促すことができる。その結果、冷凍サイクル装置10Aの故障の予防をすることができる。
処理装置50のプロセッサ51は、メンテナンス情報を、ネットワークを介して、メンテナンス情報を表示する表示装置21Aに送信する。
このような構成により、ユーザはメンテナンス情報を容易に確認することができる。また、ユーザは、冷凍サイクル装置10Aを保守するために必要なメンテナンスの時期及び/又は内容を容易に知ることができる。
本開示の実施の形態2に係る分析方法は、分析するステップとして、腐食の検知結果に基づいて、冷凍サイクル装置10Aを保守するメンテナンス情報を作成するステップST15、を有する。
本開示の実施の形態2に係る分析方法は、更に、メンテナンス情報を表示装置に送信するステップST18を含む。
このような構成により、分析方法においても、実施の形態2の冷凍サイクルシステム1Bと同様の効果を奏することができる。
なお、実施の形態2では、識別情報に基づいてメンテナンス情報を送信する例について説明したが、これに限定されない。例えば、冷凍サイクル装置10Aの位置情報に基づいてメンテナンス情報を送信してもよい。この場合、冷凍サイクル装置10Aは、位置情報を取得する位置情報取得部を備えていてもよい。
実施の形態2では、識別情報は、表示装置21Aと関連付けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、識別情報は、表示装置21Aと関連付けられていなくてもよい。
実施の形態2では、表示装置21Aがディスプレイである例について説明したが、これに限定されない。例えば、表示装置21Aは、音声情報による通知を行うスピーカであってもよい。
実施の形態2では、表示装置21Aが、冷凍サイクル装置10Aが配置される建物2A内に配置される例について説明したが、これに限定されない。例えば、表示装置21Aは、建物2A内に配置されていなくてもよい。
実施の形態2では、1つの表示装置21Aにメンテナンス情報を表示する例について説明したが、これに限定されない。複数の表示装置にメンテナンス情報を表示してもよい。
(実施の形態3)
本開示の実施の形態3に係る冷凍サイクルシステム及び分析方法について説明する。なお、実施の形態3では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態3においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態3では、実施の形態1と重複する説明を省略する。
図15は、本開示に係る実施の形態3の冷凍サイクルシステム1Cの一例のブロック図である。図16は、本開示に係る実施の形態3の冷凍サイクルシステム1Cの一例を説明するための模式図である。
実施の形態3では、冷凍サイクル装置10Bが位置情報取得部22を有する点、腐食マップを作成する点、で実施の形態1と異なる。
実施の形態3では、冷凍サイクル装置10Bにおいて、冷媒配管15が銅を主成分とし、腐食センサ30がACMセンサである例について説明するが、これに限定されない。
図15に示すように、冷凍サイクルシステム1Cにおいて、冷凍サイクル装置10Bは、位置情報取得部22を有する。
<位置情報取得部>
位置情報取得部22は、冷凍サイクル装置10Bの位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部22は、地理座標系における冷凍サイクル装置10Bの現在地を示す位置を検出するGPS(Global Positioning System)モジュールを含む。GPSモジュールは、GPS衛星からの電波を受信して、受信した地点の緯度及び経度を測位する。GPSモジュールは、測位した緯度及び経度を示す位置情報を生成する。
位置情報取得部22で取得された位置情報は、第1記憶部17に記憶される。また、位置情報は、腐食に関連する情報と関連付けられる。
冷凍サイクル装置10Bは、第1通信部18によって、腐食に関連する情報と位置情報とをネットワークを介して処理装置50に送信する。
図16に示すように、処理装置50は、第2通信部53によって、腐食に関連する情報と位置情報とを、ネットワークを介して受信する。処理装置50は、腐食に関連する情報と位置情報とに基づいて腐食マップを作成する。
腐食マップとは、複数の冷凍サイクル装置10Bにおける冷媒配管15の腐食度合いを示すマップである。例えば、腐食マップとは、腐食の度合いを段階的に表したマップであってもよい。例えば、腐食マップは、日本の地図に、4段階で腐食の度合いを表したマップであってもよい。
[動作]
冷凍サイクルシステム1Cの動作(分析方法)の一例について図17を用いて説明する。図17は、本開示に係る実施の形態3の冷凍サイクルシステム1Cの動作の一例を示すフローチャートである。
図17に示すように、ステップST21では、冷凍サイクル装置10Bの腐食センサ30によって腐食に関連する情報を取得する。具体的には、ステップST21では、腐食センサ30が腐食電流の情報を取得する。取得した腐食電流の情報は、第1記憶部17に記憶される。
ステップST22では、冷凍サイクル装置10Bの位置情報取得部22によって、冷凍サイクル装置10Bの位置情報を取得する。具体的には、ステップST22では、位置情報取得部22が、GPS衛星からの電波を受信して、受信した地点の緯度及び経度を測位する。測位した緯度及び経度を示す位置情報は、第1記憶部17に記憶される。
ステップST23では、冷凍サイクル装置10Bの第1通信部18によって腐食に関連する情報及び位置情報を送信する。具体的には、ステップST23では、第1通信部18が、第1記憶部17に記憶された腐食電流の情報と、冷凍サイクル装置10Bの位置情報と、をネットワークを介して処理装置50に送信する。
ステップST24では、処理装置50の第2通信部53によって腐食に関連する情報及び位置情報を受信する。具体的には、ステップST24では、第2通信部53が第1通信部18によって送信された腐食電流の情報及び位置情報を、ネットワークを介して受信する。受信した腐食電流の情報及び位置情報は、第2記憶部52に記憶される。
ステップST25では、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食に関連する情報及び位置情報に基づいて腐食マップを作成する。具体的には、ステップST25では、プロセッサ51は、腐食電流の変化に基づいて冷媒配管15の腐食を検知する。また、プロセッサ51は、冷媒配管15の腐食の度合いを段階的に評価し、評価結果をマップ上に表示する。これにより、腐食マップを作成する。なお、実施の形態3のステップST25は、実施の形態1の分析するステップST5に対応する。
例えば、プロセッサ51は、腐食の度合いを4段階で評価する。腐食の度合いとは、例えば、腐食の進行度合いを意味する。プロセッサ51は、複数の冷凍サイクル装置10Bのそれぞれにおいて腐食の度合いを評価する。また、プロセッサ51は、評価した腐食の度合いを示す情報を位置情報と関連付ける。このように、複数の冷凍サイクル装置10Bの腐食度合いを示す情報と位置情報とを関連付けることによって、マップ上へ腐食度合いの情報を表示することができる。これにより、腐食マップを作成することができる。作製された腐食マップは、第2記憶部52に記憶される。
このように、複数の冷凍サイクル装置10Bの腐食に関連する情報と位置情報とを活用することによって、腐食の度合いを示す腐食マップを作成することができる。
[効果]
実施の形態3に係る冷凍サイクルシステム1Cによれば、以下の効果を奏するができる。
複数の冷凍サイクル装置10Bのそれぞれは、更に、冷凍サイクル装置10Bの位置情報を取得する位置情報取得部22を有する。複数の冷凍サイクル装置10Bのそれぞれは、第1通信部18によって、位置情報を、ネットワークを介して送信する。処理装置50は、第2通信部53によって、位置情報を、ネットワークを介して受信する。また、処理装置50は、腐食に関連する情報と位置情報とに基づいて、複数の冷凍サイクル装置10Bにおける冷媒配管15の腐食度合いを示す腐食マップを作成する。
このような構成により、複数の冷凍サイクル装置10Bにおける冷媒配管15の腐食度合いを示す腐食マップを提供することができる。これにより、地域毎に腐食状況を把握することができる。例えば、腐食によるトラブルが局所的なものか、地域的なものか、全国規模のものかを腐食マップにより判定することができる。これにより、冷凍サイクル装置10Bの生産計画、物流及び/又は部品供給を腐食マップに基づいて合理的に修正することができる。例えば、腐食マップにおいて腐食の度合いが高い地域に優先的に部品を供給することができる。あるいは、腐食マップに基づいて、腐食が起こりやすい環境情報を特定し、環境情報に基づいて冷凍サイクル装置10Bを構成する部品の品質を変更したり、冷媒配管15の材料を変更したりすることができる。
また、冷媒として可燃性冷媒や有害物質を含む冷媒を使用している場合、腐食の度合いから冷媒漏洩リスクの高い地域を特定し、当該地域において警報を発することも可能である。
また、複数の腐食センサ30が、室内の冷媒配管15と室外の冷媒配管15とに配置される場合、処理装置50は、室内における冷媒配管15の腐食マップと、室外における冷媒配管15の腐食マップと、を作成することができる。これにより、室内の腐食の情報と、室外の腐食の情報と、を把握することができる。例えば、室内における腐食の要因と、室外における腐食の要因と、をそれぞれ特定することができ、冷凍サイクル装置10Bの設計変更に活用することができる。
本開示の実施の形態3に係る分析方法は、更に、複数の冷凍サイクル装置10Bのそれぞれの位置情報を取得するステップST24を含む。また、分析方法は、分析するステップとして、腐食に関連する情報と位置情報とに基づいて、複数の冷凍サイクル装置10Bにおける冷媒配管15の腐食度合いを示す腐食マップを作成するステップST25を含む。
このような構成により、分析方法においても、実施の形態3の冷凍サイクルシステム1Cと同様の効果を奏することができる。
また、腐食マップを作成することによって、様々なサービスに活用することができる。腐食マップを活用する例について図18を用いて説明する。
図18は、本開示に係る実施の形態3の変形例の冷凍サイクル装置の動作を示すフローチャートである。図18に示す例においてステップST21~ST25は、図17に示すステップST21~ST25と同様であるため、説明を省略する。
図18に示すように、ステップST26では、処理装置50の第2通信部53によって、位置情報に基づいて冷凍サイクル装置10Bが位置する環境に関連する環境情報を取得する。例えば、環境情報は、冷凍サイクル装置10Bの周囲に存在する物質などの腐食に影響を与える要因となり得る情報を含む。環境情報は、第1記憶部17に記憶される。
ステップST27では、処理装置50のプロセッサ51によって、環境情報に基づいて腐食マップを分析する。例えば、ステップST27では、プロセッサ51が、腐食マップにおいて腐食度合いが高い地域を特定すると共に、環境情報に基づいて腐食が生じる要因を特定する。例えば、プロセッサ51は、腐食の度合いが高い地域が海沿いに集中している場合、腐食が塩害により生じていると判定する。この場合、当該地域内に設置される冷凍サイクル装置10Bの部品を塩害に強い部品に設計変更するなどの塩害対策を実施することができる。
また、複数の腐食センサ30が、室内の冷媒配管15と室外の冷媒配管15とに配置される場合、処理装置50は、室内の環境情報と室外の環境情報とをそれぞれ取得する。このため、処理装置50は、室内における冷媒配管15の腐食マップと、室内の環境情報とに基づいて、室内に配置される冷媒配管15の腐食の要因を判定することができる。また、処理装置50は、室外に配置される冷媒配管15の腐食マップと、室外の環境情報とに基づいて、室外に配置される冷媒配管15の腐食の要因を判定するができる。これにより、室内と室外とのそれぞれにおいて、腐食の対策を個別に実施することができる。
このように、環境情報に基づいて腐食マップを分析することによって、腐食の要因を特定することができる。また、特定した腐食の要因に対して冷凍サイクル装置10Bの設計変更及び/又は材料変更などの対策を実施することができる。
なお、実施の形態3では、腐食マップが腐食度合いを4段階で表したマップである例について説明したが、これに限定されない。腐食マップは、腐食の進行度合いを表したマップであればよい。
実施の形態3では、冷凍サイクル装置10Bが位置情報取得部22を備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、ユーザにより位置情報が入力できる場合、冷凍サイクル装置10Bが位置情報取得部22を備えていなくてもよい。
(実施の形態4)
本開示の実施の形態4に係る冷凍サイクルシステム及び分析方法について説明する。なお、実施の形態4では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態4においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態4では、実施の形態1と重複する説明を省略する。
図19は、本開示に係る実施の形態4の冷凍サイクルシステム1Dの一例を説明するための模式図である。
実施の形態4では、処理装置50が気象情報を取得する点、処理装置50が腐食に関連する情報と気象情報とに基づいて冷媒配管の寿命を予測する点、処理装置50が冷凍サイクル装置10Aの需要を推定する点、で実施の形態1と異なる。
実施の形態4では、冷凍サイクル装置10Aにおいて、冷媒配管15が銅を主成分とし、腐食センサ30がACMセンサである例について説明するが、これに限定されない。
図19に示すように、冷凍サイクルシステム1Dにおいて、処理装置50は、気象情報を取得する。具体的には、処理装置50は、第2通信部53によって、複数の冷凍サイクル装置10Aの位置する地域の気象に関連する気象情報を取得する。気象情報とは、気温及び気圧の変化、大気の状態、雨や風などの大気中の現象に関する情報を意味する。例えば、気象情報は、猛暑、冷夏、暖冬などの情報を含んでいてもよい。あるいは、気象情報は、湿潤度、風速、温度などの情報を含んでいてもよい。
処理装置50は、腐食に関連する情報と気象情報とに基づいて、冷媒配管15の寿命を予測する。具体的には、処理装置50は、腐食に関連する情報に基づいて冷媒配管15の腐食を検知する。処理装置50は、腐食の検知結果と気象情報とに基づいて、腐食による冷媒配管15の寿命を予測する。
処理装置50は、腐食による冷媒配管15の寿命に基づいて冷凍サイクル装置10Aの故障台数を予測する。具体的には、処理装置50は、所定の時期に冷媒配管15の寿命に到達する冷凍サイクル装置10Aの台数を算出する。
処理装置50は、予測した故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置10Aの需要を推定する。需要とは、冷凍サイクル装置10Aの買い換え需要を含む。例えば、処理装置50は、予測した故障台数に基づいて冷凍サイクル装置10Aの買い替え需要を推定し、冷凍サイクル装置10Aの予測販売台数を算出する。
[動作]
冷凍サイクルシステム1Dの動作(分析方法)の一例について図20を用いて説明する。図20は、本開示に係る実施の形態4の冷凍サイクルシステム1Dの動作の一例を示すフローチャートである。なお、図20に示すステップST31~ST34は、図11に示すステップST1~ST4と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図20に示すように、ステップST31では、冷凍サイクル装置10Aの腐食センサ30によって腐食に関連する情報を取得する。ステップST32では、冷凍サイクル装置10Aの第1通信部18によって、腐食に関連する情報を処理装置50に送信する。ステップST33では、処理装置50の第2通信部53によって、腐食に関連する情報を受信する。ステップST34では、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食に関連する情報に基づいて冷媒配管15の腐食を検知する。
ステップST35では、処理装置50の第2通信部53によって、複数の冷凍サイクル装置10Aの位置する地域の気象に関連する気象情報を取得する。具体的には、ステップST35では、第2通信部53が、気象情報の提供を行っている情報提供先から気象情報を取得する。気象情報の情報提供先としては、例えば、気象庁、気象情報を取得している設備などが挙げられる。取得した気象情報は、第2記憶部52に記憶される。
ステップST36では、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食の検知結果と気象情報とに基づいて、腐食による冷媒配管15の寿命を予測する。例えば、処理装置50は、気象情報において、夏の時期に猛暑日が多い場合、冷凍サイクル装置10Aの使用時間や使用回数が増大することを推定し、冷媒配管15の腐食の進行が早まると予測する。あるいは、処理装置50は、気象情報において、夏の時期に冷夏が多い場合、冷凍サイクル装置10Aの使用時間や使用回数が減少することを推定し、冷媒配管15の腐食の進行が遅くなると予測する。
ステップST37では、処理装置50のプロセッサ51によって、腐食による冷媒配管15の寿命に基づいて、冷凍サイクル装置10Aの故障台数を予測する。具体的には、ステップST37では、プロセッサ51が、所定の時期毎に冷媒配管15の寿命に到達する冷凍サイクル装置10Aの台数を、冷凍サイクル装置10Aの故障台数として算出する。所定の時期とは、例えば、1カ月である。例えば、2021年6月1日~6月30日の間に冷媒配管15の寿命に到達する冷凍サイクル装置10Aの台数が100台である場合、プロセッサ51は、冷凍サイクル装置10Aの故障台数を100台と予測する。
ステップST38では、処理装置50のプロセッサ51によって、予測した故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置10Aの需要を推定する。具体的には、ステップST38では、予測した故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置10Aの買い替え需要を推定する。買い替え需要は、予測した故障台数と同じ数であってもよいし、予測した故障台数に補正係数を乗算した数であってもよい。これにより、冷凍サイクル装置10Aの生産を調整することができる。
このように、複数の冷凍サイクル装置10Bの腐食に関連する情報と気象情報とを活用することによって、冷凍サイクル装置10Aの需要を推定することができる。
[効果]
実施の形態4に係る冷凍サイクルシステム1Dによれば、以下の効果を奏するができる。
処理装置50は、第2通信部53によって、複数の冷凍サイクル装置10Aの位置する地域の気象に関連する気象情報を取得する。処理装置50のプロセッサ51は、腐食の検知結果と気象情報とに基づいて、腐食による冷媒配管15の寿命を予測する。
このような構成により、冷媒配管15の腐食による寿命を精度よく予測することができる。例えば、猛暑が多い場合、冷凍サイクル装置10Aの使用回数及び使用時間が増える傾向にあるため、冷媒配管15の寿命が短くなると予測することができる。あるいは、冷夏が多い場合、冷凍サイクル装置10Aの使用回数及び使用時間が減る傾向にあるため、冷媒配管15の寿命が長くなると予測することができる。
処理装置50のプロセッサ51は、腐食による冷媒配管15の寿命に基づいて、冷凍サイクル装置10Aの故障台数を予測し、予測した故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置10Aの需要を推定する。
このような構成により、冷凍サイクル装置10Aの需要を推定することができる。具体的には、冷凍サイクル装置10Aの予測した寿命に基づいて、所定の時期に故障する冷凍サイクル装置10Aの台数を予測することができる。これにより、冷凍サイクル装置10Aの買い替え需要が予測でき、冷凍サイクル装置10Aの生産計画を調整することができる。
本開示の実施の形態4に係る分析方法は、複数の冷凍サイクル装置10Aの位置する地域の気象に関連する気象情報を取得するステップST35を含む。また、分析方法は、分析するステップとして、腐食の検知結果と前記気象情報とに基づいて、冷媒配管の寿命を予測するステップST36、を含む。また、分析方法は、分析するステップとして、冷媒配管15の寿命に基づいて、冷凍サイクル装置10Aの故障台数を予測するステップST37、予測した故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置10Aの需要を推定するステップST38、を含む。
このような構成により、分析方法においても、実施の形態4の冷凍サイクルシステム1Dと同様の効果を奏することができる。
なお、実施の形態4では、処理装置50が冷凍サイクル装置10Aの買い替え需要を推定する例について説明したが、これに限定されない。例えば、処理装置50は、冷凍サイクル装置10Aの部品の需要を推定してもよい。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本開示の冷凍サイクルシステム及び分析方法は、複数の空気調和機などの複数の冷凍サイクル装置の腐食を検知し、腐食の検知結果を分析することができる。
1A,1B,1C,1D 冷凍サイクルシステム
2A 建物
10、10A、10B 冷凍サイクル装置
11 第1熱交換器
12 圧縮機
13 第2熱交換器
14 膨張機構
15,15A 冷媒配管
15a 犠牲層
16 四方弁
17 第1記憶部
18 第1通信部
19 室内機
20 室外機
21A 表示装置
22 位置情報取得部
30 腐食センサ(ACMセンサ)
31 基材
32 絶縁層
33 カソード電極
34 導線
35 絶縁保護層
36 測定部
37 水膜
40 腐食センサ(電気抵抗センサ)
41 基材
42 基材犠牲層
43 電源部
44 測定部
45 変換部
46 導線
47 腐食部
48 温度センサ
50 処理装置
51 プロセッサ
52 第2記憶部
53 第2通信部

Claims (18)

  1. 第1熱交換器、圧縮機、第2熱交換器及び膨張機構を備える複数の冷凍サイクル装置と、
    ネットワークを介して前記複数の冷凍サイクル装置と通信する処理装置と、
    を備え、
    前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれは、
    前記第1熱交換器、前記圧縮機、前記第2熱交換器及び前記膨張機構を接続し、冷媒を循環させる冷媒配管と、
    前記冷媒配管の腐食に関連する情報を取得する1つ又は複数の腐食センサと、
    前記1つ又は複数の腐食センサで取得した前記腐食に関連する情報を記憶する第1記憶部と、
    冷凍サイクル装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記第1記憶部で記憶された前記腐食に関連する情報及び前記位置情報を、前記ネットワークを介して送信する第1通信部と、
    を有し、
    前記処理装置は、
    プロセッサと、
    前記プロセッサにより実行されるプログラムを記憶する第2記憶部と、
    前記腐食に関連する情報及び前記位置情報を、前記ネットワークを介して受信する第2通信部と、
    を有し、
    前記プロセッサは、
    前記腐食に関連する情報と前記位置情報とに基づいて、前記複数の冷凍サイクル装置における前記冷媒配管の腐食度合いを示す腐食マップを作成し、
    前記第2通信部によって、前記位置情報に基づいて前記冷凍サイクル装置の位置する環境に関連する環境情報を取得し、
    前記環境情報に基づいて、前記腐食マップを分析する、
    冷凍サイクルシステム。
  2. 前記処理装置の前記プロセッサは、
    前記腐食に関連する情報に基づいて前記冷媒配管の腐食を検知し、
    前記腐食の検知結果に基づいて、前記複数の冷凍サイクル装置の寿命を予測し、
    前記予測した寿命に基づいて、冷凍サイクル装置を構成する部品の発注数を決定する、
    請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
  3. 前記処理装置の前記プロセッサは、
    前記腐食に関連する情報に基づいて前記冷媒配管の腐食を検知し、
    前記腐食の検知結果に基づいて、前記冷凍サイクル装置を保守するメンテナンス情報を作成する、
    請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
  4. 前記処理装置の前記プロセッサは、前記メンテナンス情報を、前記ネットワークを介して、前記メンテナンス情報を表示する表示装置に送信する、
    請求項3に記載の冷凍サイクルシステム。
  5. 第1熱交換器、圧縮機、第2熱交換器及び膨張機構を備える複数の冷凍サイクル装置と、
    ネットワークを介して前記複数の冷凍サイクル装置と通信する処理装置と、
    を備え、
    前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれは、
    前記第1熱交換器、前記圧縮機、前記第2熱交換器及び前記膨張機構を接続し、冷媒を循環させる冷媒配管と、
    前記冷媒配管の腐食に関連する情報を取得する1つ又は複数の腐食センサと、
    前記1つ又は複数の腐食センサで取得した前記腐食に関連する情報を記憶する第1記憶部と、
    前記第1記憶部で記憶された前記腐食に関連する情報を、前記ネットワークを介して送信する第1通信部と、
    を有し、
    前記処理装置は、
    プロセッサと、
    前記プロセッサにより実行されるプログラムを記憶する第2記憶部と、
    前記腐食に関連する情報及び前記複数の冷凍サイクル装置の位置する地域の気象に関連する気象情報を、前記ネットワークを介して受信する第2通信部と、
    を有し、
    前記プロセッサは、
    前記腐食に関連する情報に基づいて前記冷媒配管の腐食を検知し、
    前記腐食の検知結果と前記気象情報とに基づいて、前記腐食による前記冷媒配管の寿命を予測する、
    冷凍サイクルシステム。
  6. 前記処理装置の前記プロセッサは、
    前記腐食による前記冷媒配管の寿命に基づいて、冷凍サイクル装置の故障台数を予測し、
    予測した前記故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置の需要を推定する、
    請求項に記載の冷凍サイクルシステム。
  7. 前記複数の腐食センサは、
    室外に配置される冷媒配管と、
    室内に配置される冷媒配管と、
    に配置され、
    前記処理装置の前記プロセッサは、
    前記室外に配置される前記冷媒配管の腐食の検知結果と、
    前記室内に配置される前記冷媒配管の腐食の検知結果と、
    を分析する、
    請求項1~のいずれか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
  8. 前記冷媒配管は、銅を主成分とし、
    前記1つ又は複数の腐食センサは、前記冷媒配管の外側表面と前記冷媒配管の周囲とのうち少なくとも一方に配置され、腐食電流を測定し、
    前記処理装置の前記プロセッサは、前記腐食電流の変化に基づいて前記冷媒配管の腐食を検知する、
    請求項1~のいずれか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
  9. 前記冷媒配管は、アルミニウムを主成分とし、且つ、前記冷媒配管の外側表面に前記冷媒配管の主成分よりも卑である犠牲層を有し、
    前記1つ又は複数の腐食センサは、前記冷媒配管の外側表面と前記冷媒配管の周囲とのうち少なくとも1つに配置され、電気抵抗を測定し、
    前記処理装置のプロセッサは、前記電気抵抗の変化に基づいて冷媒配管の腐食を検知する、
    請求項1~のいずれか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
  10. 冷媒配管の腐食に基づいて複数の冷凍サイクル装置を分析する分析方法であって、
    前記分析方法はコンピュータによって実行されるものであり、
    前記分析方法は、
    前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれにおいて、前記冷媒配管の腐食に関連する情報を取得するステップと、
    前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれの位置情報を取得するステップと、
    前記腐食に関連する情報と前記位置情報とに基づいて、前記複数の冷凍サイクル装置における前記冷媒配管の腐食度合いを示す腐食マップを作成するステップと、
    前記位置情報に基づいて前記冷凍サイクル装置の位置する環境に関連する環境情報を取得するステップと、
    前記環境情報に基づいて前記腐食マップを分析するステップと、
    を含む、分析方法。
  11. 更に、
    前記腐食に関連する情報に基づいて、前記冷媒配管の腐食を検知するステップと、
    前記腐食の検知結果に基づいて、前記複数の冷凍サイクル装置の寿命を予測するステップと
    前記予測した寿命に基づいて、冷凍サイクル装置を構成する部品の発注数を決定するステップと
    含む
    請求項10に記載の分析方法。
  12. 更に、
    前記腐食に関連する情報に基づいて、前記冷媒配管の腐食を検知するステップと、
    前記腐食の検知結果に基づいて、前記冷凍サイクル装置を保守するメンテナンス情報を作成するステップと
    含む
    請求項10に記載の分析方法。
  13. 更に、
    前記メンテナンス情報を表示装置に送信するステップ、
    を含む、請求項12に記載の分析方法。
  14. 冷媒配管の腐食に基づいて複数の冷凍サイクル装置を分析する分析方法であって、
    前記分析方法はコンピュータによって実行されるものであり、
    前記分析方法は、
    前記複数の冷凍サイクル装置のそれぞれにおいて、前記冷媒配管の腐食に関連する情報を取得するステップと、
    前記腐食に関連する情報に基づいて、前記冷媒配管の腐食を検知するステップと、
    前記複数の冷凍サイクル装置の位置する地域の気象に関連する気象情報を取得するステップと、
    前記腐食の検知結果と前記気象情報とに基づいて、前記冷媒配管の寿命を予測するステップと、
    を含む、分析方法。
  15. 更に、
    前記冷媒配管の寿命に基づいて、冷凍サイクル装置の故障台数を予測するステップと
    予測した前記故障台数に基づいて、冷凍サイクル装置の需要を推定するステップと
    を含む、
    請求項14に記載の分析方法。
  16. 前記腐食に関連する情報を取得するステップは、
    室外に配置される冷媒配管の腐食に関連する情報を取得すること、
    室内に配置される冷媒配管の腐食に関連する情報を取得すること、
    を有し、
    前記分析方法は、更に
    前記室外に配置される前記冷媒配管の腐食の検知結果を分析するステップと
    前記室内に配置される前記冷媒配管の腐食の検知結果を分析するステップと
    を有する、
    請求項1015のいずれか一項に記載の分析方法。
  17. 請求項10~16のいずれか一項に記載の分析方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
  18. コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されるときに、請求項10~16のいずれか一項に記載の分析方法が実現される、
    非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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