JP7228410B2 - 腐食診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、石油化学プラント等の産業プラントにおける被覆材施工の機器・配管の外表面の腐食を診断する腐食診断システムに関する。
産業プラントの機器・配管は、エネルギーロス低減や異物接触防止のため、保温材やコンクリート等の被覆材が施工されている。近年、プラント老朽化に伴い、機器・配管の被覆材と接する外表面の腐食(外面腐食)が問題視されている。特に、保温材施工の配管外面の腐食(保温材下腐食)は発生頻度が高いことから、石油化学プラントを中心に重大な問題となっている。被覆材施工の機器・配管の外面腐食は、外部から直接目視観察することは不可能である。そのため一般的な保守点検は、被覆材の劣化状態、機器・配管形状等から外面腐食発生有無を属人的に判断して、外面腐食有りと判断した位置に対して、被覆材を剥離して目視や超音波検査により減肉検査している。
しかし、属人的判断では、外面腐食未発生位置を腐食位置と誤って判断して、被覆材を剥離してしまう場合が多く、非効率的で保守点検コストが膨大となる。
特開2018-25497号公報 特開2011-53161号公報
被覆材施工の機器・配管における外面腐食の保守点検を高効率化するプログラムとしては特許文献1がある。本プログラムは、温度や稼働期間等の環境情報及び測定による腐食情報から、機器・配管が使用不能状態となる確率を演算して、どの位置から優先的に保守点検を実施するかという意思決定を支援する。しかし本プログラムは、機器・配管の余寿命到達確率の補正はできるが、保守点検する時期を決定できないことの難点がある。
また、特許文献2では、埋設配管のカソード防食設備を対象とし、腐食等の異常をカソード電位、アノード電位、電源電流の変化速度及び加速度から予兆診断して、埋設パイプラインの掘り返し頻度を適正化して、保守点検を効率化しコストを削減するシステムが提案されている。しかし、本システムは、電位や電流を検出するセンサが設置されている配管であれば実施可能であるが、センサが設置されていない配管では実施不可という点に難点がある。
本発明の目的は、プラントが保有する情報を活用して、被覆材施工の機器・配管の外表面腐食位置及び余寿命を予測することができる腐食診断システムを提案する。
前記目的を達成するために、本発明の腐食診断システムは、金属材料と非金属材料との界面での前記金属材料側の腐食を診断する腐食診断システムであって、前記腐食診断システムは、処理装置と、表示装置とを有し、前記処理装置は、外部から取得し、または、自システムの記憶装置に保持している気象情報、設計情報、施工情報、運転情報の情報により、診断対象物の位置ごとに金属表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、前記腐食発生確率が所定の閾値以上の場合その腐食発生確率の位置を腐食位置と判定する第1演算部と、前記判定された腐食位置について、腐食速度予測式と前記記憶装置の情報を基に腐食速度を算出し、前記腐食速度から減肉量を演算して、前記減肉量に基づいて余寿命を算出する第2演算部と、前記第1演算部で前記腐食位置と判定されなかった腐食位置以外は、保守点検不要情報を、前記腐食位置は前記第2演算部で算出された余寿命の結果に基づき保守点検内容を、前記表示装置に出力する表示処理部と、を有し、前記処理装置は、前記第2演算部で余寿命推定した位置の中で余寿命が所定の閾値以下の位置に対して、減肉量を計測する検査器から減肉量を取得して、前記取得した減肉量から余寿命を補正する余寿命補正部を有することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
本発明によれば、プラントが保有する情報を活用して、被覆材施工の機器・配管の外表面腐食位置及び余寿命を予測することができる。
実施形態1に係る腐食診断システムを示す構成図である。 実施形態1に係る腐食診断システムの適応配管に対して記憶装置で保有する内容である。 実施形態1に係る腐食診断システムの処理を示すフローチャートである。 実施形態1に係る第1演算部における腐食診断システムの適応配管外表面の水存在確率リスク判定表である。 実施形態1に係る第2演算部の腐食速度予測式における補正係数の算出図である。 実施形態1に係る第2演算部の腐食速度予測式における補正係数により補正前腐食速度から補正後腐食速度を算出する図である。 実施形態1に係る表示装置における保守点検予定出力例である。 実施形態2に係る腐食診断システムを示す構成図である。 実施形態2に係る腐食診断システムの処理を示すフローチャートである。 実施形態2に係る表示装置における保守点検予定出力例である。 実施形態3に係る腐食診断システムの構成図である。 実施形態3に係る腐食診断システムの処理を示すフローチャートである。 実施形態3に係る腐食位置検査部における腐食有無を再検証した結果である。 実施形態4に係る腐食診断システムの構成図である。 実施形態4に係る腐食診断システムの処理を示すフローチャートである。 実施形態4に係る余寿命補正部における減肉量を評価して余寿命を補正した結果である。 実施形態3に係る腐食診断システムの処理の変形例1を示すフローチャートである。 実施形態3に係る腐食診断システムの処理の変形例2を示すフローチャートである。 実施形態3に係る腐食診断システムの処理の変形例3を示すフローチャートである。 実施形態4に係る腐食診断システムの処理の変形例1を示すフローチャートである。 実施形態4に係る腐食診断システムの処理の変形例2を示すフローチャートである。 実施形態4に係る腐食診断システムの処理の変形例3を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
<<実施形態1>>
本発明の腐食診断システムは、プラントが保有する気象情報(降雨量、湿度等)、設計情報(屋内外、機器・配管形状等)、施工情報(被覆材の巻き方)、及び運転情報(運転温度、稼働年数等)等を活用して、機器・配管の腐食位置及び余寿命を予測することで、保守点検すべき位置と時期の判断を支援する。それにより属人的判断を低減して、保守点検の高効率化と低コスト化を実現する。
図1は、実施形態1に係る腐食診断システム100を示す構成図である。腐食診断システム100は、処理装置10、記憶装置20、入力装置31、表示装置32、通信装置33を有する。処理装置10は、外部から取得し、または、自システムの記憶装置20に保持している気象情報、設計情報、施工情報、運転情報の情報により、診断対象物の位置ごとに金属表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、腐食発生確率が所定の閾値以上の場合その腐食発生確率の位置を腐食位置と判定する第1演算部11と、判定された腐食位置について、腐食速度予測式と記憶装置20の情報を基に腐食速度を算出し、腐食速度から減肉量を演算して、減肉量に基づいて余寿命を算出する第2演算部12と、第1演算部11で腐食位置と判定されなかった腐食位置以外は、保守点検不要情報を、腐食位置は第2演算部で算出された余寿命の結果に基づき保守点検内容を、表示装置32に出力する表示処理部13と、を含んで構成される。
記憶装置20には、プラントが保有する気象情報21(例えば、降雨量、湿度等)、設計情報22(例えば、屋内外、機器・配管形状等)、施工情報23(例えば、被覆材の巻き方)、及び運転情報24(例えば、運転温度、稼働年数等)等が記憶されている。なお、プラントが保有する各種の情報は、ネットワークNW、通信装置33を介して、処理装置10の取得部(図示せず)がプラントから取得し、記憶装置20に格納する。
腐食診断システム100は、記憶装置20の情報より、第1演算部11が保守点検が必要な被覆材施工の機器・配管の位置ごとに金属外表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、所定の閾値以上のときの腐食発生確率の位置を腐食位置と判定する。第2演算部12は、腐食位置について、腐食速度予測式と記憶装置20の情報を基に腐食速度を算出し、腐食速度から減肉量を演算して、余寿命を判定する。表示処理部13は、第1演算部11で腐食位置以外のものは保守点検不要情報を、腐食位置は第2演算部12の余寿命結果より保守点検内容を、表示装置32に表示する。
図2は、実施形態1に係る腐食診断システム100の適応配管に対して記憶装置20で保有する内容である。本実施形態において、腐食診断システム100の実施対象は、保温材及び外装板が施工された保温配管A、保温配管B、保温配管C、保温配管D、保温配管Eとする。また、腐食診断システム100を適応するプラントは、記憶装置20に次の情報を保有するプラントとする。気象情報21として平均降水量及び離岸距離、設計情報22として機器・配管の材質、機器・配管位置が屋内か屋外か、及び保温材密度、施工情報23として外装板繋ぎ部の施工良否、運転情報24として稼動年数及び運転温度。保温配管A、保温配管B、保温配管C、保温配管D、保温配管Eに関して記憶情報に保有されている。図2には、腐食診断システム100の各適応配管に対する一覧情報25を示している。
図3は、実施形態1に係る腐食診断システム100の処理を示すフローチャートである。適宜図1、図2を参照する。処理装置10は、記憶装置20から気象情報21、設計情報22、施工情報23、及び運転情報24を取得する(ステップS11)。
第1演算部11は、金属表面の水存在確率が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS12)。所定の閾値以上のとき(ステップS12,YES)、第1演算部11は、ステップS13に進み、所定の閾値未満のとき(ステップS12,NO)、第1演算部11は、ステップS16に進む。
記憶装置20の中で水供給に関わるのは、水供給形態が外部からの供給時は降水量と機器・配管の位置が屋内か屋外かであり、水供給形態が結露の時は運転温度である。また、水拡散に関わるのは、保温材密度及び外装板繋ぎ部の施工良否である。これらをリスク判定により、配管外表面の水存在確率(=腐食発生率)を4段階(最大、大、中、小)評価した。
図4は、実施形態1に係る第1演算部11における腐食診断システム100の適応配管外表面の水存在確率リスク判定表26である。腐食位置と判定する閾値は機器・配管が漏洩事故等を引き起こした際の事故の影響度に依存する。本実施形態は閾値を4段階評価の下から2番目に相当する中レベルと設定して、第1演算部11は、腐食発生率が所定の閾値以上のときの位置を腐食位置、閾値未満の位置を腐食位置以外と判定した。その結果、保温配管A、保温配管B、保温配管Cは腐食位置、保温配管D、保温配管Eは腐食位置以外と判定された。
図3に戻り、次に、第2演算部12は、第1演算部11で腐食位置と判定された保温配管A、保温配管B、保温配管Cを対象として、余寿命推定を実施する。第2演算部12は、腐食速度を算出し(ステップS13)、減肉量を算出し(ステップS14)、そして余寿命を算出する(ステップS15)。詳細については、後記する。記憶装置20に保有されている情報の中で、電気化学反応速度に関与するパラメータは、経過年数、運転温度、離岸距離に依存する塩量、機器・配管の材料である。
図5は、実施形態1に係る第2演算部12の腐食速度予測式における補正係数の算出図である。図5には、文献情報、実機減肉情報または要素試験より算出した前記パラメータと腐食速度の関係を示す。ステップS13の腐食速度予測式において、経過年数に対する腐食速度は補正前腐食速度とする。また、運転温度、塩量、機器・配管の材料は、腐食速度が最低値となる条件を1となるよう標準化した補正係数とする。腐食速度予測式は、補正前腐食速度と補正係数の積である次式で表す。
Figure 0007228410000001
ここで、M(t)は補正後腐食速度、m(t)は補正前腐食速度、fTは運転温度補正係数、fsaltは塩量補正係数、fmaterialは機器・配管の材料補正係数である。補正前腐食速度を各補正係数で補正して、補正後腐食速度を算出するイメージを図6に示す。保温配管A、保温配管B、保温配管Cの腐食速度は、稼動年数、運転温度、塩量、機器・配管材料の情報を[数1]の腐食速度予測式に入力して、算出する。
ステップS14の減肉量は次式で算出する。
Figure 0007228410000002
ステップS15の余寿命算出について、まず次式を満たす年数Tを求める。
Figure 0007228410000003
そして、余寿命を次式から求める。
Figure 0007228410000004
ここで、αは各機器・配管に設定された安全率である。
図3に戻り、最後に、表示処理部13において、第1演算部11で判定した腐食位置、及び第2演算部12で算出した余寿命を用いて保守点検スケジュールを作成する。
図7は、実施形態1に係る表示装置32における保守点検予定出力例である。図7に、本実施形態で対象とした保温配管A、保温配管B、保温配管C、保温配管D、保温配管Eの保守点検スケジュールを示す。列に機器・配管位置71、腐食有無72、減肉量73、余寿命74、次回の保守点検予定75を記す。また行として、機器・配管位置の名称、先に算出した腐食位置か腐食位置以外か、減肉量及び余寿命、さらに、次回の保守点検予定を記す。なお、腐食位置以外の時期は、余寿命を算出しないため、機器・配管納入時に設定された設計寿命を記す。なお、保守点検ごとに減肉検査した位置の最新データを用いて、腐食位置と余寿命の判定が更新されることから、この保守点検スケジュールには、作成年月日の記載が必要である。
このように、腐食診断システム100は、保守点検スケジュールを作成して、保守点検すべき位置と時期を明確化するため、高効率化と低コスト化に貢献する。
本実施形態の腐食診断システム100は、雨水等の外部供給または結露により水が機器・配管外表面に存在するまでの腐食発生過程と、水を反応場とする電気化学反応により外表面が減肉する腐食進展過程に分離した腐食診断システムを提案する。
腐食発生過程の影響パラメータは、水供給に関わる降水量、湿度等の気象条件と、水拡散に関わる被覆材劣化度や施工不備等である。前記パラメータは環境の外乱と人的要因が絡むため、物理化学理論に立脚してモデル構築することは困難である。そこで腐食発生過程では、前記パラメータを活用した統計処理、またはリスク判定から腐食位置を特定する。一方、腐食進展過程の影響パラメータは電気化学反応速度に関わる温度や塩量等である。それらのパラメータは、電気化学反応との相関性があるため、物理化学理論に立脚した腐食速度予測式を構築して、余寿命を推定する。
本実施形態の腐食診断システム100は、プラントの保守点検を必要とする被覆材施工機器・配管の外表面を対象として、プラントが保有する機器・配管の運転情報、設計情報、施工情報及び気象情報を蓄積した記憶装置20と、記憶装置20の情報の中で水供給及び水拡散に関わる影響パラメータから機器・配管外表面の水存在確率を算出し、その水存在確率が所定の閾値以上の位置を腐食位置、所定の閾値未満の位置を腐食位置以外と判定する第1演算部11と、第1演算部11で腐食位置と判定された位置を対象として、記憶装置20の中で腐食の電気化学反応速度に関わるパラメータと、それらのパラメータの電気化学反応速度への影響度を重み付けした腐食速度予測式から腐食速度を算出し、腐食速度から減肉量を演算して、余寿命を推定する第2演算部12と、第1演算部11で特定した腐食位置以外の位置は保守点検不要情報を、第1演算部11で特定した腐食位置は第2演算部12の余寿命推定結果より次回の保守点検時期を表示装置32に出力する表示処理部13とを含んで構成される。
記憶装置20の情報の中で、水供給に関わる影響パラメータは例えば降水量、湿度、機器・配管が屋内か屋外か等であり、水拡散に関わる影響パラメータは例えば外装板隙間有無、保温材種、保温材密度、塗料有無等である。第1演算部11では、それら影響パラメータを点数化したリスク判定、または過去の腐食発生と影響パラメータの関係に係る統計解析により、機器・配管外表面の水存在確率を算出する。水が存在すれば腐食は発生するため、水存在確率を腐食発生確率と同義とする。各機器・配管の安全基準を基に腐食発生率の閾値を決定して、閾値以上の位置を腐食位置、閾値未満を腐食位置以外とすることで、腐食位置を特定する。
記憶装置20の中で、電気化学反応速度に関わる影響パラメータは、例えば運転温度、塩量、機器・配管材質、稼動年数である。それら影響パラメータと腐食速度の関係を文献情報、実機減肉検査情報、または要素試験から予め算出する。第2演算部12の腐食速度予測式は、影響パラメータの積により構築する。記憶装置の影響パラメータの値を腐食速度予測式に入力して、腐食速度を算出する。
第2演算部12は、減肉量について、経過年数に対する腐食速度の積分値で算出する。さらに、第2演算部12は、肉厚、減肉量、必要最小肉厚、及び腐食速度を用いて、余寿命を推定する。
表示処理部13では、プラントの保守点検を必要とする被覆材施工機器・配管外表面に対して、第1演算部11で判定した腐食位置以外の位置は保守点検不要情報を、第2演算部12で余寿命推定した腐食位置は余寿命を、表示装置32に表示する。さらに、次回以降の保守点検推奨日時を出力することにより、保守点検の位置と時期を計画することができる。
<<実施形態2>>
図8は、実施形態2に係る腐食診断システム100Aを示す構成図である。実施形態2は、実施形態1の構成に加えて、処理装置10に減肉情報活用部18を有することが異なる。図8において、図1に記載の同一構成品については、同一符号を付しており、説明を省略する。
腐食診断システム100Aの処理装置10は、第1演算部11と、第2演算部12と、表示処理部13、及び前回減肉検査結果に基づき、腐食位置か腐食位置以外かを判定する減肉情報活用部18を含んで構成される。記憶装置20には、減肉情報27が記憶されている。そのため、本実施形態では、プラントにおいて、被覆材施工の機器・配管の中で前回の減肉検査データがある位置を対象とする。
図9は、実施形態2に係る腐食診断システム100Aの処理を示すフローチャートである。図9において、図3に記載の同一処理については、同一符号を付しており、説明を省略する。減肉情報活用部18は、前回減肉検査結果に基づき、腐食位置か腐食位置以外かを判定する(ステップS21)。
減肉情報活用部18は、前回検査で減肉なしと判定された場合(ステップS21,NO)、すなわち、減肉情報活用部18で腐食位置以外と判定された位置は、前回検査以降に腐食が発生している可能性があるため、第1演算部11で腐食位置か腐食位置以外かを実施形態1と同様に判定する(ステップS12)。
一方、減肉情報活用部18は、前回検査で減肉有りと判定された場合(ステップS21,YES)、すなわち、減肉情報活用部18で腐食位置と判定された位置は、第2演算部12において、減肉量の算出(ステップS14A)と余寿命の算出(ステップS15)を行う。減肉量は次式で求める。
Figure 0007228410000005
また、余寿命については前記[数5]を基に算出する。
最後に、表示処理部13において、前記機器・配管を対象とし、腐食位置、及び余寿命を用いて保守点検スケジュールを作成する(ステップS16)。
図10は、実施形態2に係る表示装置32における保守点検予定出力例である。本実施形態の保守点検スケジュールは、実施形態1の図7に示した内容の大部分と同様であるが、追加点として、列に前回保守点検日を含む前回減肉量77を、行に前回保守点検日と前回減肉量の結果を、加える。
実施形態2の腐食診断システム100Aは、実施形態1の腐食診断システム100に減肉情報活用部18を付与するシステムである。この腐食診断システム100Aは、前回の減肉検査情報が保有されている被覆材施工の機器・配管の外表面を対象とする。減肉情報活用部18では、前回減肉が観察されている位置は、腐食位置と判断して、第2演算部12で余寿命を推定する。また前回減肉が観察されていない位置は、前回検査から現在までに腐食している可能性があるため、第1演算部11で腐食有無を判定する。
実施形態2は、前回検査で実測した減肉量の情報を活用できるため、実施形態1と比較して、腐食位置特定と余寿命推定の信頼性がさらに向上する。
<<実施形態3>>
図11は、実施形態3に係る腐食診断システム100Bを示す構成図である。実施形態3は、実施形態1の構成に加えて、処理装置10に腐食位置検査部30を有することが異なる。図11において、図1に記載の同一構成品については、同一符号を付しており、説明を省略する。
腐食診断システム100Bの処理装置10は、第1演算部11と、第2演算部12と、表示処理部13、及び第1演算部11で腐食位置以外と判定された位置を対象として、腐食センサ51からの情報、または検査器(例えば、中性子水分計52)からの情報により、真に腐食位置以外かを検査する腐食位置検査部30とを含んで構成される。腐食センサ51には直接配管肉厚を測定する超音波測定や、腐食速度を測定するための直流抵抗センサなどを含む。
図12は、実施形態3に係る腐食診断システム100Bの処理を示すフローチャートである。図12において、図3に記載の同一処理については、同一符号を付しており、説明を省略する。ステップS12において、腐食位置以外と判定された場合(ステップS12,NO)、腐食位置検査部30で、中性子水分計52などの情報に基づいて保温材中に水を検知があるか否かを判定する(ステップS31)。保温材中に水検知がある場合(ステップS31,YES)、ステップS13に進み、保温材中に水検知がない場合(ステップS31,NO)、ステップS16に進む。
本実施形態では、第1演算部11で腐食位置以外と判定された保温材施工配管の3か所を対象として、腐食位置検査部30で、中性子水分計52を用いて、腐食位置を再検証した例を示す。中性子水分計52とは、中性子線源(カリホルニウム等)から照射された高速中性子が、保温材中の水と衝突して速度の遅い熱中性子に変化する数値をカウントして、保温材中の水を検知する検査器である。腐食有無は、検知した水から間接的に予測する。中性子水分計により、保温材未剥離で、配管外表面の水存在確率を高精度に予測できる。
図13は、実施形態3に係る腐食位置検査部30における腐食有無を再検証した結果である。図13に第1演算部11で腐食位置以外と判定した位置に中性子水分計52を適応した結果を示す。保温配管YBと保温配管YCでは水が検知されなかったが、保温配管YAでは水が検知された。そのため、水が検知された位置は、配管外表面に水が高確率で存在すると推定されるため、腐食位置と判定し直した。腐食位置検査部30で、腐食位置と判定された位置は、第2演算部12にて実施形態1と同様の手法で余寿命を推定する。
実施形態3の腐食診断システム100Bは、腐食診断システム100に腐食位置検査部30を付与するシステムである。この腐食診断システム100Bは、第1演算部11で腐食位置以外と判断した位置を対象とする。腐食位置検査部30では、被覆材非破壊または部分破壊で腐食有無を評価可能な中性子水分計52、アコースティックエミッション計測器等の検査器または腐食センサ51により、腐食有無を評価して、腐食位置を見落とすリスクを低減する。
本実施形態は、腐食位置検査部30により腐食位置以外を再検証することで、腐食位置を見逃すリスクが低減するため、実施形態1と比較して安全性が高い腐食診断システムである。
<<実施形態4>>
図14は、実施形態4に係る腐食診断システム100Cの構成図である。実施形態4は、実施形態1の構成に加えて、処理装置10に余寿命補正部40を有することが異なる。図14において、図1に記載の同一構成品については、同一符号を付しており、説明を省略する。
腐食診断システム100Cの処理装置10は、第1演算部11と、第2演算部12と、表示処理部13、及び第2演算部12で算出した余寿命が所定の閾値以下の腐食位置を対象とし、検査器による減肉量の実測値を取得して、余寿命を補正する余寿命補正部40とを含んで構成される。
図15は、実施形態4に係る腐食診断システム100Cの処理を示すフローチャートである。ステップS15の余寿命算出後、余寿命補正部40は、余寿命が所定の閾値以下であるか否かを判定し(ステップS41)、余寿命が所定の閾値以下である場合(ステップS41,YES)、検査器による減肉量の実測値を取得して、余寿命を補正し(ステップS42)、ステップS16に進む。他方、余寿命が閾値を超える場合(ステップS41,NO)、ステップS16に進む。
本実施形態では、第2演算部12で余寿命推定した保温材施工配管の3か所を対象として、余寿命補正部40で余寿命が所定の閾値以下の位置は渦電流探傷器53(図14参照)を用いて減肉量を評価して、余寿命を補正した例を示す。渦電流探傷器53とは、金属に磁界により渦電流を発生させて、その渦電流値が減肉部で変化する量を検知して、検出した渦電流値の変化量から減肉量を算出する検査器である。渦電流探傷器53により、保温材未剥離で、配管外表面の減肉量を高精度に計測できる。
図16は、実施形態4に係る余寿命補正部40における減肉量を評価して余寿命を補正した結果である。図16に第2演算部12で前記保温材施工配管の3か所に渦電流探傷器53を適応した結果を示す。本実施形態では余寿命の閾値を5年とした。前記保温材施工配管の3か所の中で、余寿命が所定の閾値以下であったのは、保温配管ZAであった。そこで、渦電流探傷器53により保温配管ZAの減肉量を計測した。その結果、第2演算部12で算出した減肉量よりも0.3mm深かった。そこで、余寿命補正のため、まず次式を満たす年数Tを求めた。
Figure 0007228410000006
そして[数4]より、補正した余寿命を算出した。
実施形態4の腐食診断システム100Cは、実施形態1の腐食診断システム100に余寿命補正部40を付与するシステムである。この腐食診断システム100Cは、第2演算部12で余寿命推定した位置の中で、余寿命が所定の閾値以下の位置を対象とする。余寿命補正部40では、減肉量の実測により、もしくは、被覆材非破壊または部分的破壊で腐食の減肉量を評価可能な渦電流探傷器53(図14参照)、超音波ガイド波探傷器、放射線センサ及び超音波ピグ等の検査器により、余寿命を補正する。
本実施形態は、余寿命補正部40により、余寿命が所定の閾値以下の腐食位置を対象として、減肉量を実測して余寿命を補正した。それにより、次回保守点検予定日の前に事故が発生するリスクが低減するため、実施形態1と比較して安全性が高い腐食診断システムである。
≪変形例≫
以上、本発明に係る腐食診断システム100等について各実施形態で説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
実施形態3の腐食位置検査部30は、中性子水分計52の情報に基づいて保温材中に水を検知があるか否かを判定する(ステップS31)ことを説明したが、これに限定されるわけではない。
<実施形態3の変形例1>
処理装置10は、第1演算部11で腐食位置以外と判断した位置に対して、腐食による錆層から発生する弾性波を検出して腐食有無を判定するアコースティックエミッション検査器による腐食有無情報を取得し、取得した腐食有無情報に基づき腐食位置を再判定する腐食位置検査部30を有していてもよい。
図17は、実施形態3に係る腐食診断システム100Bの処理の変形例1を示すフローチャートである。図17において、図12に記載の同一処理については、同一符号を付しており、説明を省略する。ステップS12で腐食位置以外と判定した位置について(ステップS12,NO)、腐食位置検査部30は、腐食による錆層から発生する弾性波を検出して腐食有無を判定するアコースティックエミッション検査器による腐食有無情報を取得し、腐食が有るか否かを判定する(ステップS31A)。腐食が有ると判定した場合(ステップS31A,YES)、ステップS13に進み、腐食が無いと判定した場合(ステップS31A,NO)、ステップS16に進む。
腐食位置検査部30では、アコースティックエミッション計測器の検査器の情報に基づいて、腐食有無を評価して、腐食位置を見落とすリスクを低減することができる。
<実施形態3の変形例2>
処理装置10は、第1演算部11で腐食位置以外と判断した位置に対して、減肉量の直接測定や抵抗値変化、電流値から腐食量を定量化する腐食センサ51(図11参照)から腐食有無情報を取得し、取得した腐食有無情報に基づき腐食位置を再判定する腐食位置検査部30を有していてもよい。腐食センサ51には、ACM(Atmospheric Corrosion Monitor)型腐食センサ(通称ACMセンサ)がある。
図18は、実施形態3に係る腐食診断システム100Bの処理の変形例2を示すフローチャートである。図18において、図12に記載の同一処理については、同一符号を付しており、説明を省略する。ステップS12で腐食位置以外と判定した位置について(ステップS12,NO)腐食位置検査部30は、減肉量の直接測定や抵抗値変化、電流値から腐食量を定量化する腐食センサ51(図11参照)から腐食有無情報を取得し、取得した腐食有無情報に基づき腐食が有るか否かを判定する(ステップS31B)。腐食が有ると判定した場合(ステップS31B,YES)、ステップS13に進み、腐食が無いと判定した場合(ステップS31B,NO)、ステップS16に進む。
腐食位置検査部30では、腐食センサ51の情報に基づいて、腐食有無を評価して、腐食位置を見落とすリスクを低減することができる。
<実施形態3の変形例3>
処理装置10は、第1演算部11で腐食位置以外と判断した位置に対して、健全部と減肉部の放射線透過量の差を検知する放射線透過器から腐食有無情報を取得し、取得した腐食有無情報に基づき腐食位置を再判定する腐食位置検査部30を有していてもよい。
図19は、実施形態3に係る腐食診断システム100Bの処理の変形例3を示すフローチャートである。図19において、図12に記載の同一処理については、同一符号を付しており、説明を省略する。ステップS12で腐食位置以外と判定した位置について(ステップS12,NO)、腐食位置検査部30は、健全部と減肉部の放射線透過量の差を検知する放射線透過器から腐食有無情報を取得し、取得した腐食有無情報に基づき腐食が有るか否かを判定する(ステップS31C)。腐食が有ると判定した場合(ステップS31C,YES)、ステップS13に進み、腐食が無いと判定した場合(ステップS31C,NO)、ステップS16に進む。
腐食位置検査部30では、放射線透過器の情報に基づいて、腐食有無を評価して、腐食位置を見落とすリスクを低減することができる。
<実施形態4の変形例1>
処理装置10は、第2演算部12で余寿命推定した位置の中で余寿命が閾値以下の位置に対して、その位置の機器・配外表面の金属に設置したセンサから放出される超音波の一種であるガイド波を検出して、検出したガイド波の値から前記位置及びその近傍の減肉量を評価する超音波ガイド波探傷器により減肉量を取得して、前記位置の減肉量を評価して、評価した減肉量から余寿命を補正する余寿命補正部40を有していてもよい。
図20は、実施形態4に係る腐食診断システム100Cの処理の変形例1を示すフローチャートである。図20において、図15に記載の同一処理については、同一符号を付しており、説明を省略する。ステップS15の余寿命算出後、余寿命補正部40は、余寿命が閾値以下であるか否かを判定し(ステップS41)、余寿命が閾値以下である場合(ステップS41,YES)、超音波ガイド波探傷器の検査器による減肉量の実測値を取得して、余寿命を補正し(ステップS42A)、ステップS16に進む。他方、余寿命が閾値を超える場合(ステップS41,NO)、ステップS16に進む。
本実施形態は、余寿命補正部40により、演算部の中で余寿命が閾値以下の腐食位置を対象として、減肉量を実測して余寿命を補正した。それにより、次回保守点検予定日の前に事故が発生するリスクが低減するため、実施形態1と比較して安全性が高い腐食診断システムである。
<実施形態4の変形例2>
処理装置10は、第2演算部12で余寿命推定した位置の中で余寿命が閾値以下の位置に対して、X線またはガンマ線源から前記位置の機器・配管に入射したフォトンを、設定されたエネルギー領域に弁別して、弁別されたフォトン数の割合を検出して、検出したフォトン数の割合から減肉量を評価する放射線ラインセンサによる減肉量を取得して、前記位置の減肉量を評価して、評価した減肉量から余寿命を補正する余寿命補正部40を有していてもよい。
図21は、実施形態4に係る腐食診断システム100Cの処理の変形例2を示すフローチャートである。図21において、図15に記載の同一処理については、同一符号を付しており、説明を省略する。ステップS15の余寿命算出後、余寿命補正部40は、余寿命が閾値以下であるか否かを判定し(ステップS41)、余寿命が閾値以下である場合(ステップS41,YES)、放射線ラインセンサによる減肉量の実測値を取得して、余寿命を補正し(ステップS42B)、ステップS16に進む。他方、余寿命が閾値を超える場合(ステップS41,NO)、ステップS16に進む。
本実施形態は、余寿命補正部40により、余寿命が閾値以下の腐食位置を対象として、減肉量を実測して余寿命を補正した。それにより、次回保守点検予定日の前に事故が発生するリスクが低減するため、実施形態1と比較して安全性が高い腐食診断システムである。
<実施形態4の変形例3>
処理装置10は、第2演算部12で余寿命推定した位置の中で余寿命が閾値以下の位置の中の配管を対象として、超音波及び洩磁束の少なくとも一方により前記配管内外の減肉深さを測定する超音波検査ピグによる減肉量の実測値を取得して、前記位置の減肉量を評価して、評価した減肉量から余寿命を補正する余寿命補正部40を有していてもよい。
図22は、実施形態4に係る腐食診断システム100Cの処理の変形例3を示すフローチャートである。図22において、図15に記載の同一処理については、同一符号を付しており、説明を省略する。ステップS15の余寿命算出後、余寿命補正部40は、余寿命が閾値以下であるか否かを判定し(ステップS41)、余寿命が閾値以下である場合(ステップS41,YES)、超音波検査ピグによる減肉量の実測値を取得して、余寿命を補正し(ステップS42C)、ステップS16に進む。他方、余寿命が閾値を超える場合(ステップS41,NO)、ステップS16に進む。
本実施形態は、余寿命補正部40により、余寿命が閾値以下の腐食位置を対象として、減肉量を実測して余寿命を補正した。それにより、次回保守点検予定日の前に事故が発生するリスクが低減するため、実施形態1と比較して安全性が高い腐食診断システムである。
本腐食診断システムによれば、プラントにおいて、被覆材施工の機器・配管の保守点検が必要な外表面における水存在確率と腐食速度を評価し、機器・配管の腐食位置特定と余寿命推定を算出することができる。これにより、機器・配管に対して、保守点検すべき位置と時期を計画することで、保守点検の高効率化と低コスト化を実現できる。
10 処理装置
11 第1演算部
12 第2演算部
13 表示処理部
18 減肉情報活用部
20 記憶装置
21 気象情報
22 設計情報
23 施工情報
24 運転情報
25 一覧情報
26 水存在確率リスク判定表
27 減肉情報
30 腐食位置検査部
31 入力装置
32 表示装置
33 通信装置
40 余寿命補正部
51 腐食センサ
52 中性子水分計
53 渦電流探傷器
100,100A,100B,100C 腐食診断システム

Claims (13)

  1. 金属材料と非金属材料との界面での前記金属材料側の腐食を診断する腐食診断システムであって、
    前記腐食診断システムは、処理装置と、表示装置とを有し、
    前記処理装置は、
    外部から取得し、または、自システムの記憶装置に保持している気象情報、設計情報、施工情報、運転情報の情報により、診断対象物の位置ごとに金属表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、前記腐食発生確率が所定の閾値以上の場合その腐食発生確率の位置を腐食位置と判定する第1演算部と、
    前記判定された腐食位置について、腐食速度予測式と前記記憶装置の情報を基に腐食速度を算出し、前記腐食速度から減肉量を演算して、前記減肉量に基づいて余寿命を算出する第2演算部と、
    前記第1演算部で前記腐食位置と判定されなかった腐食位置以外は、保守点検不要情報を、前記腐食位置は前記第2演算部で算出された余寿命の結果に基づき保守点検内容を、前記表示装置に出力する表示処理部と、を有し、
    前記処理装置は、前記第2演算部で余寿命推定した位置の中で余寿命が所定の閾値以下の位置に対して、減肉量を計測する検査器から減肉量を取得して、前記取得した減肉量から余寿命を補正する余寿命補正部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  2. 金属材料と非金属材料との界面での前記金属材料側の腐食を診断する腐食診断システムであって、
    前記腐食診断システムは、処理装置と、表示装置とを有し、
    前記処理装置は、
    外部から取得し、または、自システムの記憶装置に保持している気象情報、設計情報、施工情報、運転情報の情報により、診断対象物の位置ごとに金属表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、前記腐食発生確率が所定の閾値以上の場合その腐食発生確率の位置を腐食位置と判定する第1演算部と、
    前記判定された腐食位置について、腐食速度予測式と前記記憶装置の情報を基に腐食速度を算出し、前記腐食速度から減肉量を演算して、前記減肉量に基づいて余寿命を算出する第2演算部と、
    前記第1演算部で前記腐食位置と判定されなかった腐食位置以外は、保守点検不要情報を、前記腐食位置は前記第2演算部で算出された余寿命の結果に基づき保守点検内容を、前記表示装置に出力する表示処理部と、を有し、
    前記処理装置は、前記第2演算部で余寿命推定した位置の中で余寿命が所定の閾値以下の位置に対して、減肉量を計測する渦電流探傷器から減肉量を取得して、前記取得した減肉量から余寿命を補正する余寿命補正部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  3. 金属材料と非金属材料との界面での前記金属材料側の腐食を診断する腐食診断システムであって、
    前記腐食診断システムは、処理装置と、表示装置とを有し、
    前記処理装置は、
    外部から取得し、または、自システムの記憶装置に保持している気象情報、設計情報、施工情報、運転情報の情報により、診断対象物の位置ごとに金属表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、前記腐食発生確率が所定の閾値以上の場合その腐食発生確率の位置を腐食位置と判定する第1演算部と、
    前記判定された腐食位置について、腐食速度予測式と前記記憶装置の情報を基に腐食速度を算出し、前記腐食速度から減肉量を演算して、前記減肉量に基づいて余寿命を算出する第2演算部と、
    前記第1演算部で前記腐食位置と判定されなかった腐食位置以外は、保守点検不要情報を、前記腐食位置は前記第2演算部で算出された余寿命の結果に基づき保守点検内容を、前記表示装置に出力する表示処理部と、を有し、
    前記処理装置は、前記第2演算部で余寿命推定した位置の中で余寿命が閾値以下の位置に対して、減肉量を計測する超音波ガイド波探傷器から減肉量を取得して、前記取得した減肉量から余寿命補正する余寿命補正部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  4. 金属材料と非金属材料との界面での前記金属材料側の腐食を診断する腐食診断システムであって、
    前記腐食診断システムは、処理装置と、表示装置とを有し、
    前記処理装置は、
    外部から取得し、または、自システムの記憶装置に保持している気象情報、設計情報、施工情報、運転情報の情報により、診断対象物の位置ごとに金属表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、前記腐食発生確率が所定の閾値以上の場合その腐食発生確率の位置を腐食位置と判定する第1演算部と、
    前記判定された腐食位置について、腐食速度予測式と前記記憶装置の情報を基に腐食速度を算出し、前記腐食速度から減肉量を演算して、前記減肉量に基づいて余寿命を算出する第2演算部と、
    前記第1演算部で前記腐食位置と判定されなかった腐食位置以外は、保守点検不要情報を、前記腐食位置は前記第2演算部で算出された余寿命の結果に基づき保守点検内容を、前記表示装置に出力する表示処理部と、を有し、
    前記処理装置は、前記第2演算部で余寿命推定した位置の中で余寿命が閾値以下の位置に対して、X線またはガンマ線源から前記位置の機器・配管に入射したフォトンを、設定されたエネルギー領域に弁別して、弁別されたフォトン数の割合を検出して、検出したフォトン数の割合から減肉量を計測する放射線センサから減肉量を取得して、前記取得した減肉量から余寿命を補正する余寿命補正部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  5. 金属材料と非金属材料との界面での前記金属材料側の腐食を診断する腐食診断システムであって、
    前記腐食診断システムは、処理装置と、表示装置とを有し、
    前記処理装置は、
    外部から取得し、または、自システムの記憶装置に保持している気象情報、設計情報、施工情報、運転情報の情報により、診断対象物の位置ごとに金属表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、前記腐食発生確率が所定の閾値以上の場合その腐食発生確率の位置を腐食位置と判定する第1演算部と、
    前記判定された腐食位置について、腐食速度予測式と前記記憶装置の情報を基に腐食速度を算出し、前記腐食速度から減肉量を演算して、前記減肉量に基づいて余寿命を算出する第2演算部と、
    前記第1演算部で前記腐食位置と判定されなかった腐食位置以外は、保守点検不要情報を、前記腐食位置は前記第2演算部で算出された余寿命の結果に基づき保守点検内容を、前記表示装置に出力する表示処理部と、を有し、
    前記処理装置は、前記第2演算部で余寿命推定した位置の中で余寿命が所定の閾値以下の位置の中の配管を対象として、減肉量を計測する超音波検査ピグから減肉量を取得して、前記取得した減肉量から余寿命を補正する余寿命補正部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
    前記処理装置は、さらに、前回までの減肉検査情報を所有する被覆材施工の機器・配管の位置を対象として、前記減肉検査情報を基に腐食位置を判定する減肉情報活用部を有し、
    前記減肉情報活用部が、
    前回検査で減肉なしと判定し、腐食位置以外と判定した位置について前記第1演算部で前回検査以降の腐食発生確率を算出して腐食有無判定を実施し、
    前回検査で減肉有りと判定し、腐食位置と判定した位置について前記第2演算部で余寿命を推定する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  7. 請求項において、
    前記処理装置は、前記第1演算部で腐食位置以外と判断した位置に対して、中性子水分計から保温材中の水分量を取得し、前記取得した水分量に基づき、位置ごとの金属表面の水存在確率を補正して、腐食位置を再判定する腐食位置検査部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  8. 請求項において、
    前記処理装置は、前記第1演算部で腐食位置以外と判断した位置に対して、腐食による錆層から発生する弾性波を検出して腐食有無を判定するアコースティックエミッション検査器から腐食有無情報を取得し、前記取得した腐食有無情報に基づき腐食位置か否かを再判定する腐食位置検査部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  9. 請求項において、
    前記処理装置は、前記第1演算部で腐食位置以外と判断した位置に対して、腐食量を定量化する腐食センサから腐食有無情報を取得し、前記取得した腐食有無情報に基づき腐食位置か否かを再判定する腐食位置検査部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  10. 請求項において、
    前記処理装置は、前記第1演算部で腐食位置以外と判断した位置に対して、健全部と減肉部の放射線透過量の差を検知して、検知した放射線透過量の差から腐食有無を判定する放射線透過器から腐食有無情報を取得し、前記取得した腐食有無情報に基づき腐食位置か否かを再判定する腐食位置検査部を有する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  11. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
    前記第1演算部は、前記情報の中で水供給と水拡散に関わるパラメータについて、前記パラメータを点数化したリスク判定、または過去の腐食発生と前記パラメータの関係に係る統計解析により、位置ごとに金属表面の水存在確率を算出し、その水存在確率に基づき腐食発生確率を演算し、前記腐食発生確率が所定の閾値以上の場合、腐食発生確率の位置を腐食位置とし、前記腐食発生確率が所定の閾値未満の場合、腐食位置以外とする
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  12. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
    前記第2演算部は、腐食速度予測式について、腐食の電気化学反応速度に関わるパラメータと腐食速度の関係を要素試験、文献情報、または実機減肉検査情報から算出して、前記パラメータの積から腐食速度予測式を構築する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
  13. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
    前記表示処理部は、プラントの保守点検が必要な被覆材施工の機器・配管の位置に対して、前記第1演算部で腐食位置以外と判定した位置は保守点検の不要情報を、前記第2演算部で余寿命推定した腐食位置は余寿命を、前記表示装置に表示し、前記被覆材施工の機器・配管の位置に対して、保守点検の位置と時期を計画して前記表示装置に出力する
    ことを特徴とする腐食診断システム。
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