JP2017227418A - 空気調和機および空気調和機の運転方法 - Google Patents

空気調和機および空気調和機の運転方法 Download PDF

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匠弥 平田
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勉 井本
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Abstract

【課題】冷媒の漏れを未然に防ぐことができる空気調和機および空気調和機の運転方法を提供する。
【解決手段】空気調和機100は、制御部110と、フィン62の温度Tを検出する温度センサ20と、室外熱交換器6の冷媒温度Tを検出するデフロストサーミスタ30と、外気温度Tを検出する外気温サーミスタ40と、を備える。制御部110は、空気調和機100の運転時に、フィン温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔTを閾値ΔTと比較し、温度差ΔTが閾値ΔTを超えた場合、伝熱管61とフィン62の接触部の腐食が所定以上進行したと推定し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機および空気調和機の運転方法に関する。
特許文献1には、冷媒回路の内で液冷媒が溜まる可能性があるところに配置され、上記液冷媒の温度を検出する温度センサと、圧縮機が停止しているときに上記温度センサが検出した冷媒温度が所定速度を超えて下降したときに、冷媒が漏洩していると判断する冷媒漏洩判断部を備える冷凍装置が記載されている。
特開2000−081258号公報
しかしながら、特許文献1記載の冷凍装置では、冷媒の漏れが発生したことを検知する方法であるため、事前に冷媒の漏れが近いことを予測することはできないという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、冷媒の漏れを未然に防ぐことができる空気調和機および空気調和機の運転方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の空気調和機は、室外熱交換器の伝熱管の熱を放熱するフィンの温度を検出するフィン温度検出手段と、前記伝熱管を流れる冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段と、運転時に、前記フィンの温度と前記冷媒の温度との差または比をフィンの腐食判定の閾値と比較し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒の漏れを未然に防ぐことができる空気調和機および空気調和機の運転方法を提供する。
本発明の実施形態に係る空気調和機の冷媒回路を示す系統図である。 上記実施形態に係る空気調和機の室外機の外観を示す分解斜視図である。 上記実施形態に係る空気調和機の室外熱交換器の外観を示す図である。 上記実施形態に係る空気調和機のフィン温度測定用の温度センサの設置位置を示す斜視図である。 上記実施形態に係る空気調和機の温度センサの概略を示す図である。 上記実施形態に係る空気調和機の冷媒温度測定用のデフロストサーミスタの取付位置を示す斜視図である。 上記実施形態に係る空気調和機の冷媒温度T、フィンの温度T、温度差ΔT、および閾値ΔTを示す図である。 上記実施形態に係る空気調和機の腐食進行度の推定結果に基づく運転制御(<腐食判定に伴う運転制御1>)を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る空気調和機の室外機の熱交換器を伝熱管の長さ方向から見た場合のフィンの平面図である。 上記実施形態に係る空気調和機の腐食進行度の推定結果に基づく運転制御(<腐食判定に伴う運転制御2>)を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る空気調和機の外気温度T、フィンの温度T、温度差ΔT、および閾値ΔTを示す図である。 上記実施形態に係る空気調和機の腐食進行度の推定結果に基づく運転制御(<腐食判定に伴う運転制御3>)を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る空気調和機の室外熱交換器を前面から見た図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和機の冷媒回路を示す系統図である。
図1に示すように、空気調和機100は、熱源側で室外(非空調空間)に設置される室外機1と、利用側で室内(空調空間)に設置される室内機2とから構成され、冷媒配管3で繋がれている。
室外機1には、圧縮機4、四方弁5、室外熱交換器6、室外ファン7等が設置されており、室内機2には室内熱交換器8、膨張弁9、室内ファン10等が設置されている。
空気調和機100は、制御部110(制御手段)と、フィン62の温度Tを検出する温度センサ20(フィン温度検出手段)と、室外熱交換器6の冷媒温度Tを検出するデフロストサーミスタ30(冷媒温度検出手段)と、外気温度Tを検出する外気温サーミスタ40(外気温度検出手段)と、を備える。制御部110は、腐食判定の閾値を記憶する記憶部111(記憶手段)を備える。
制御部110には、温度センサ20によるフィン62(図3参照)の温度T、デフロストサーミスタ30による室外熱交換器6の冷媒温度T、および外気温サーミスタ40による外気温度Tが入力される。
制御部110は、運転時に、フィン62の温度Tと冷媒の温度Tとの差ΔTをフィン62の腐食判定の閾値ΔTと比較し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する(<腐食判定に伴う運転制御1>)。具体的には、制御部110は、空気調和機100の運転時に、フィン温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔTを閾値ΔTと比較し、温度差ΔTが閾値ΔTを超えた場合、伝熱管61とフィン62の接触部の腐食が所定以上進行したと推定して、警告、または/および、運転の停止を制御する。ここで、あらかじめ実験等により、フィン62による犠牲防食効果が失われると推定される値を算出しておき、この推定値を閾値ΔTに設定しておく。上記犠牲防食効果が喪失してから伝熱管61が腐食により貫通状態となるまでの時間は、統計的に得られている。
さらに、制御部110は、フィン温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔTの時間変化率Sを算出し、フィン温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔTが、閾値ΔTより大きく、かつ、算出した時間変化率Sが、所定値SBよりも小さくなった場合、フィン62の腐食が進行したと推定して、警告、または/および、運転の停止を制御する(<腐食判定に伴う運転制御2>)。
また、別の空気調和機100の運転方法として、制御部110は、運転時に、フィン62の温度Tと外気の温度Tとの差ΔTをフィン62の腐食判定の閾値ΔTと比較し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する(<腐食判定に伴う運転制御3>)。具体的には、制御部110は、空気調和機100の運転時に、フィン温度Tと外気温度Tとの温度差ΔTを閾値ΔTと比較し、温度差ΔTが閾値ΔTを超えた場合、伝熱管61とフィン62の接触部の腐食が所定以上進行したと推定して、警告、または/および、運転の停止を制御する。
記憶部111は、伝熱管61とフィン62の接触部の犠牲防食の進行に伴う熱伝導度の低下を示す曲線(図7参照)と、この曲線上に設けられた腐食判定のための閾値ΔTとを記憶する。また、記憶部111は、伝熱管61とフィン62の接触部の犠牲防食の進行に伴う熱伝導度の低下を示す第2曲線(図11参照)と、この第2曲線上に設けられた腐食判定のための第2閾値ΔTとを記憶する。
なお、制御部110が、上記<腐食判定に伴う運転制御1>のみを行う場合、外気温度Tの検出と、記憶部111の第2曲線(図9参照)および第2閾値ΔTの記憶は不要である。逆に、制御部110が、上記<腐食判定に伴う運転制御3>のみを行う場合、冷媒温度Tの検出と、記憶部111の曲線(図11参照)および閾値ΔTの記憶は不要である。
空気調和機100の基本的な動作について暖房運転、冷房運転に分けて説明する。
暖房運転の場合、圧縮機4により圧縮されたガス状態の冷媒が四方弁5を介して室内熱交換器8へ流れ、室内ファン10により発生した気流で室内空気と熱交換を行うことで冷媒はガス状態から凝縮して液状態に変化する。液状態となった冷媒は、膨張弁9を介して室外熱交換器6へと流れ、室外ファン7により発生した気流によって室外空気の熱を吸収し熱交換を行うことで、冷媒は液状態から蒸発してガス状態となり圧縮機4に流れる。
冷房運転の場合、四方弁5を切り替えることで冷媒の流れる方向が暖房運転と逆になる。圧縮機4により圧縮されたガス状態の冷媒は四方弁5を介して室外熱交換器6へと流れ込み、室外ファン7により発生した気流で室外空気に熱を放出し熱交換を行うことでガス状態から凝縮して液状態に変化する。液状態となった冷媒は、膨張弁9を介して室内熱交換器8へと流れ、室内ファン10により発生した気流で室内空気から熱を吸収し、蒸発することでガス状態となり圧縮機4に流れる。
図2は、空気調和機100の室外機1の外観を示す分解斜視図である。
図2に示すように、室外機1の筐体13は、ベース13a、正面板13b、天板13c、右側面板13d、および左側面板13eを備える。筐体13は、例えば鋼板に塗装を施したものを用いる。
室外機1の内部には、室外熱交換器6と、室外機1の内部を送風室と機械室に分ける仕切り板12とが設置されている。仕切り板12上部には、電機箱11が配置され、電機箱11は、仕切り板12によって支持されている。送風室には、室外熱交換器6、送風機7、およびモータ支持材(図示省略)が配置され、機械室には、圧縮機3、四方弁(図示省略)、および膨張弁(図示省略)が配置されている。室外の空気は、送風機7によって、室外機1の背面側から吸い込まれ、室外熱交換器6を通過した後、室外機1の正面板13bから吹き出される。室外熱交換器6は、左側面板13d内と室外機1の背面側を覆うように、左側面板13d内から室外機1の背面まで湾曲して配置される。
図3は、室外熱交換器6の外観を示す図である。
図3に示すように、室外熱交換器6は、内部に冷媒が流れる伝熱管61と、伝熱管61の外周部を覆って放熱する複数板のフィン62と、を備える。伝熱管61は、積層されたフィン62内を所定パターンで折り返しながら連通するように配置される。より詳細には、伝熱管61は、U字形状の丸管型の伝熱管61〜61を複数本用意し、各伝熱管61〜61全てを複数板のフィン62〜62で覆った上で、各伝熱管61〜61の他方の端部をベンド管(ベンド部)で繋いで冷媒の流路を形成する。これにより、フィン62内を、フィン62の厚み方向の両端部で折り返すように蛇行する伝熱管61が配置される。
図3の例では、室外機1の前面側の室外熱交換器6の一方の端面(フィン62露出面)から伝熱管61のヘアピン曲げ部61aが室外機1の前面側に向かって突出している。一方、室外機1の右面板側の室外熱交換器6の他方の端面(フィン62露出面)から各伝熱管61〜61の他方の端部が突出し、当該端部にキャップ61bが取り付けられるとともに、各伝熱管61〜61の上下同士は、キャップ61bを介してU字形状のベンド部61cにより繋がれる。伝熱管61の最上位(伝熱管61)の端部と、伝熱管61の最下位(伝熱管61)の端部には、冷媒の導入管・排出管(図示省略)が接続される。図3に示すように、室外熱交換器6は、伝熱管61のヘアピン曲げ部61aが室外機1の前面側に向かって突出し、また伝熱管61のベンド部61cが室外機1の右側面に向かって突出している。このため、室外熱交換器6の伝熱管61のヘアピン曲げ部61aやベンド部61cは、フィン62に覆われず伝熱管61が露出した状態となっている。
室外熱交換器6は、銅や銅合金、アルミニウム合金で構成された丸管型の伝熱管61に、アルミニウム合金で構成されたフィン62を組み合わせて構成される。また、図示は省略するが、アルミニウム合金で構成された扁平管型の伝熱管にアルミニウム合金で構成されたフィンを組み合わせた構成でもよい。
このうち、伝熱管61の材料にアルミニウム合金を用いた室外熱交換器6は、伝熱管61に銅を用いた室外熱交換器6に比べ外気暴露環境における耐食性が低く、特にアルミニウムは局所的に肉厚方向へ腐食が進行する孔食という形態の腐食が発生し易く、腐食対策を施していないと孔食により伝熱管が貫通し、冷媒の漏れが発生し易い。また、アルミニウムは塩化物イオンの存在下において、例えば塩化ナトリウムが存在する環境下において孔食がより発生しやすくなる。
上述したように、室外熱交換器6は、内部に冷媒が流れる伝熱管61を備えており、伝熱管61が腐食によって薄肉化し貫通すると、空気調和機100(図1参照)が機能しなくなるだけでなく、冷媒(例えばR32)が外部に漏れる可能性がある。
これを防ぐ対策として、室外熱交換器6のフィン62に、伝熱管材料の自然電位よりも低い自然電位を持つ材料で構成されるフィンを用いるという方法が挙げられる。なお、本明細書において「自然電位」とは、塩化ナトリウム−過酸化水素溶液中における、カロメル参照電極を基準とした自然電位を指すものとする。
伝熱管材料の自然電位よりも低い自然電位を持つ材料で構成されるフィンを用いることで、室外熱交換器6が腐食環境に置かれた場合に、自然電位の低いフィンが優先的に腐食し、自然電位の高い伝熱管の腐食は防止されるという現象が起こる。この現象は一般に犠牲防食と呼ばれる。
上記のように、伝熱管材料の自然電位を適切に調整することにより伝熱管61を防食することが可能である。ところが、犠牲防食が進むとフィン62(特に伝熱管61との接触部)が腐食により失われ、次第に伝熱管61とフィン62の間に隙間が生じる。
隙間ができると伝熱管61からフィン62への熱伝導度が大きく低下し、熱交換効率が低下するだけでなく、犠牲防食が発生するのに必要な条件である伝熱管61とフィン62の電気的、イオン的な接続も失われるため、伝熱管61の耐食性も低下してしまう。
近年は、冷媒として地球温暖化係数の低い冷媒、例えばR32が用いられることが多くなっているが、冷媒の漏れが発生した時点で、空気調和機100の性能低下、冷媒の漏れによる環境への影響等の問題が発生してしまう。このため、冷媒が漏れたことを検出するよりも、冷媒が漏れる可能性が高まったことを警告することがより好ましい。すなわち、あらかじめ冷媒の漏れを予測できた方が、空気調和機100の使用者および環境面からより好ましい。
図4は、フィン温度測定用の温度センサ20の設置位置を示す斜視図である。この図4は、空気調和機100の室外機1の熱交換器6を伝熱管61の長さ方向から見ている。
図4に示すように、複数枚のフィン62〜62(62)は、伝熱管61(図示省略)の長さ方向に重ねられて配置され、図示しない伝熱管61がこの複数枚のフィン62〜62(以下、フィン62という)内に通される。フィン62は、伝熱管61(図示省略)を通す開口部62aと、温度センサ20を突き刺して取り付ける円形の開口部62bと、を有する。
フィン62には、伝熱管61(図示省略)を差し込む場合と同様に、フィン62露出面の開口部62bから内部に突き刺すような形で温度センサ20が取り付けられている。フィン62に突き刺すような形で温度センサ20を取り付けることで、温度センサ20は、フィン62から脱落することなく安定してフィン62の温度Tを測定することができる。
図5は、温度センサ20の概略を示す図である。図5に示すように、温度センサ20は、フィン62の表面温度を検出する。温度センサ20の表面の材料21には、腐食によりフィン62や伝熱管61との接触が失われないような材料を選定する。例えば、犠牲防食により腐食が促進されてしまうのを防ぐために、温度センサ20表面の材料にはフィン62と同組成の合金や材料を用いる方法が挙げられる。
図6は、冷媒温度測定用のデフロストサーミスタ30の取付位置を示す斜視図である。この図6は、空気調和機100の室外機1の室外熱交換器6を伝熱管61の長さ方向から見ている。
冷媒温度Tは、冷媒温度測定用の温度センサであるデフロストサーミスタ30を用いて測定する。
図6に示すように、室外熱交換器6には、室外熱交換器6の霜取運転を行うかどうかを判定するための冷媒温度測定用の温度センサであるデフロストサーミスタ30が備えられている。デフロストサーミスタ30は、室外熱交換器6の冷媒温度Tを測定する。図6に示すように、デフロストサーミスタ30を、温度センサ20に近い位置の伝熱管61に取り付けることで、伝熱管61−フィン62間の温度差をより正確に測定することができる。
ただし、温度センサ20とフィン62の接触部、または温度センサ20と伝熱管61の接触部が腐食により損なわれると室外熱交換器6の冷媒温度Tの値に誤差が生じる。温度センサ20の場合と同様に、犠牲防食により腐食が促進されてしまうのを防ぐために、デフロストサーミスタ30には、伝熱管61と同組成の材料を用いる方法が挙げられる。
以下、上述のように構成された空気調和機100の作用効果について説明する。
(基本的な考え方)
本実施形態は、空気調和機100の室外機1のフィン62の一部に温度センサ20を取り付け、フィン62の温度Tと室外熱交換器6の冷媒温度Tを比較することで、伝熱管61とフィン62との接触部の腐食進行度を推算し、腐食による伝熱管61の貫通をあらかじめ予測する。
フィン62に取り付ける温度センサ20の位置は、図6の例等には限定されない。ちなみに、特に腐食環境の厳しい位置に温度センサ20を設置した方が、最も貫通の起こりやすい位置での腐食進行度をより効果的に推算することができる。例えば、前記図3の破線で囲んだ位置Aに温度センサ20を設置するようにする。図3に示す位置Aは、熱交換器6の鉛直方向下部、かつ水平方向中心部の位置であり、外気に含まれる塩分付着量が多くなりやすい位置である。
(腐食進行度推算方法)
室外熱交換器6の腐食進行度を推算する方法について説明する。
制御部110は、フィン62の温度Tと室外熱交換器6の冷媒温度Tの温度差ΔTと所定閾値ΔTとを比較して室外熱交換器6の腐食進行度を推定し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する。例えば、制御部110は、空気調和機100の運転時に温度差ΔTが閾値ΔTを上回った時に、フィン62の腐食が進行し、伝熱管61とフィン62との接触が少なくなり、フィン62による犠牲防食効果が失われたと判定する。
<腐食判定に伴う運転制御1>
図7は、冷媒温度T、フィンの温度T、温度差ΔT、および閾値ΔTを示す図である。図7の縦軸は温度差、横軸は空気調和機100の腐食進行度の経過時間をとる。測定条件を同一とするため、定常運転時のフィン62の温度Tと冷媒温度Tの温度差ΔTを比較する。なお、冷房のときは(T−T)のΔTはマイナス、暖房のときは(T−T)のΔTはプラスとなる。図7では、ΔTの絶対値で表記している。
図7に示すように、フィンの温度Tは、冷媒温度Tを基点として、時間の経過とともに緩やかに低下していく曲線であることが判明した。
ΔT=ΔTである点Xより左側の領域は、伝熱管61がフィン62により犠牲防食されている領域である。また、上記点Xより右側の領域は、フィン62による犠牲防食効果がなくなっている領域である。
伝熱管61とフィン62による犠牲防食効果が失われた場合、伝熱管61の耐食寿命は、単純に伝熱管61の素材の寿命に等しくなる。このため、伝熱管61単体が大気暴露においてどの程度の寿命を持つのかを把握しておけば、腐食により伝熱管61が貫通するまでの期間を予測することが可能になる。
例えば、「ある一定の腐食環境」において、空気調和機100の室外機1を設置してから腐食により伝熱管61とフィン62の接触が失われるまでの時間をt、伝熱管61とフィン62の接触が失われ、伝熱管61単体が腐食により貫通するまでの時間をtとする。制御部110は、この2つの時間t,tをあらかじめ把握している。
また、空気調和機100の稼働開始から、フィン62による犠牲防食効果が失われたと判定された時点までに経過した時間をt年、伝熱管61の貫通までの残り寿命の予測値をtとする。予測値tは、次式(1)で算出される。

=t×(t/t) …(1)

式(1)に示す予測値tを算出することで、伝熱管61からの冷媒漏れまでの時間を予測することができる。
本腐食進行度推算方法によれば、室外機1が設置された環境が、上記「ある一定の腐食環境」よりも厳しい腐食環境、すなわちt<tであった場合は、t<tとなり、より厳しい残り寿命にあることを評価できる。逆に、上記「ある一定の腐食環境」よりも穏やかな腐食環境であった場合、すなわちt>tであった場合には、t>tとなり、より長い残り寿命であると評価できる。このように、室外機1が設置された腐食環境に応じて、柔軟に室外熱交換器6の寿命を予測することができる。
例えば、1年の余裕をもって腐食による伝熱管61の貫通の防止を行うと考えると、残り寿命tを算出した時点から(t−1年)の時間が経過した時点で空気調和機100の運転を停止させることで、冷媒漏れを予め未然に防ぐことができる。
図8は、腐食進行度の推定結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する(<腐食判定に伴う運転制御1>)を示すフローチャートである。図中、Sはフローの各ステップを示す。本フローは制御部110(図1参照)の腐食判定に伴う運転制御プログラムとして所定タイミング毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS11で制御部110は、室外熱交換器6に設置された温度センサ20によりフィン62の温度Tを取得する。
ステップS12では、制御部110は、デフロストサーミスタ30により室外熱交換器6の冷媒温度Tを取得する。
ステップS13では、制御部110は、記憶部111に格納されている腐食度判定のための閾値ΔTを読み出す。腐食度判定のための閾値ΔTは、前記図7に示すような特性を持つグラフの値である。図7に示すグラフはテーブル値として格納されており、制御部110は、記憶部111のテーブルから、温度差ΔTに対応する閾値ΔTをピックアップする。
ステップS14では、制御部110は、フィンの温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔT(ΔT=T−T)を算出する。
ステップS15では、制御部110は、取得したフィンの温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔTが、腐食度判定のための閾値ΔTより大きい(ΔT>ΔT)か否かを判別する。
上記温度差ΔTが閾値ΔTより大きい(ΔT>ΔT)場合、ステップS16で制御部110は、腐食は進行していると判定して警告、または/および、運転の停止を行って本フローの処理を終了する。
上記温度差ΔTが閾値ΔT以下(ΔT≦ΔT)場合、ステップS17で制御部110は、腐食は進行していないと判定して通常運転を行って本フローの処理を終了する。
ここで、フィン62の温度Tと冷媒温度Tの温度差ΔTをより正確に測定するために、フィン62に取り付けた温度センサ20(図4参照)に最も近い伝熱管61以外からの熱影響を防ぐように、フィン62にスリットを入れる、もしくはフィン62を切断してもよい。
図9は、空気調和機100の室外機1の熱交換器6を伝熱管61の長さ方向から見た場合のフィンの平面図である。図9(a)は、スリットを有するフィンの平面図、図9(b)は、切断部を有するフィンの平面図である。
図9(a)に示すように、フィン62Aは、温度センサ20に最も近い伝熱管61とそれ以外の伝熱管61n−1との間のフィンに隙間を形成するスリット63を有する。スリット63を形成することで、温度センサ20は、伝熱管61n−1からの熱伝導の影響を減らし、伝熱管61からの熱伝導を測定することができる。
図9(b)に示すように、フィン62Bは、温度センサ20に最も近い伝熱管61とそれ以外の伝熱管61n−1との間のフィンを切断する切断部64を有する。フィン62Bは、切断部64でフィンを分割することで、温度センサ20は、伝熱管61n−1からの熱伝導の影響を減らし、伝熱管61からの熱伝導を測定することができる。
<腐食判定に伴う運転制御2>
上記<腐食判定に伴う運転制御1>では、腐食進行度を予測する計算に用いる数値として、フィンの温度Tと冷媒温度Tの温度差ΔTを用いる例を挙げたが、各時点における上記温度差ΔTだけでなく、温度差ΔTの時間変化も腐食進行度を予測するための情報として用いることができる。以下、温度差ΔTの時間変化で腐食進行度を予測する例について説明する。
室外熱交換器6は、設置直後には伝熱管61とフィン62の接触面積が大きく熱伝導度も高いため、空気調和機100の運転中におけるフィンの温度Tと冷媒温度Tの温度差ΔTは小さい。時間が経過して、伝熱管61とフィン62との接触部の腐食が進行すると、伝熱管61とフィン62の接触面積が小さくなることでフィン−伝熱管間の熱伝導度が小さくなる。これに伴い、空気調和機100の運転中における伝熱管61とフィン62間の温度差ΔTが大きくなっていく。
そして、伝熱管61とフィン62との接触がほとんどなくなると、より腐食が進行しても熱伝導度の値が下がらなくなり、その結果、フィンの温度Tと冷媒温度Tの温度差ΔTは、時間が経過してもほとんど変化しなくなる。これを利用し、フィンの温度Tと冷媒温度Tの温度差ΔTの時間変化率(以後Sと表記する)にある閾値(以後SBと表記する)を設けることで、より正確な腐食進行度の評価を可能にする。具体的には、空気調和機100の運転時にΔT>ΔTを満たし、かつS<SBを満たした場合に、フィン62による犠牲防食効果が失われたと判定する。これにより、より正確な腐食進行度の評価が可能になる。
図10は、腐食進行度の推定結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する(<腐食判定に伴う運転制御2>)を示すフローチャートである。図8と同じ処理には同一ステップ番号を付して重複部分の説明を省略する。
上記ステップS14でフィンの温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔT(ΔT=T−T)を算出すると、ステップS21で制御部110は、フィンの温度Tと冷媒温度Tの温度差ΔTの時間変化率Sを算出する。
上記ステップS15で温度差ΔTが閾値ΔTより大きい(ΔT>ΔT)場合、ステップS22で制御部110は、時間変化率Sが閾値SBより小さい(S<SB)か否かを判別する。
S<SBの場合、ステップS17で制御部110は、腐食は進行していると判定して警告、または/および、運転の停止を行って本フローの処理を終了する。
S≧SBの場合、ステップS16で制御部110は、腐食は進行していないと判定して通常運転を行って本フローの処理を終了する。
このように、空気調和機100の運転時にΔT>ΔTを満たし、かつS<SBを満たした場合に、フィン62による犠牲防食効果が失われたと判定する。すなわち、ΔT>ΔTであっても時間変化率Sが閾値SB以上の場合は、前記接触による熱伝導度の変化がある場合であり、腐食は進行していないと判定する。なお、各温度の検出タイミングによっては、一時的にΔT>ΔTを満たしてしまう場合もあり得る。<腐食判定に伴う運転制御2>によれば、このような検出条件不適格を排除することができ、より正確な腐食進行度の評価が可能になる。
<腐食判定に伴う運転制御3>
腐食進行度を予測する計算に用いる数値として、冷媒温度Tに代えて外気温度Tを用いることも可能である。空気調和機100は、外気温度Tを測定する外気温サーミスタ40(図1参照)を備えている。
外気温度をTとおくと、フィンの温度Tと外気温度Tの温度差ΔTは、次のようになる。空気調和機100の運転時には、熱交換が行われているので、フィンの温度Tと外気温度Tの間には温度差ΔTが生まれる。ところが、フィン62の腐食の進行により伝熱管61とフィン62との接触面積が小さくなると、熱伝導度が低下し、温度差ΔTは次第に小さくなる。制御部110は、温度差ΔTに所定閾値ΔTを設け、空気調和機100の運転時に、温度差ΔTが閾値ΔTを下回った場合に、フィン62による犠牲防食効果が失われたと判定する。
このように、フィンの温度Tと外気温度Tの温度差ΔTをもとに、伝熱管61が腐食により貫通するまでの期間を予測することが可能になる。
図11は、外気温度T、フィンの温度T、温度差ΔT、および閾値ΔTを示す図である。図11の縦軸は温度差、横軸は空気調和機100の室外機1を設置してからの経過時間をとる。
図11に示すように、フィンの温度Tは、時間の経過とともに緩やかに外気温度Tに近づく曲線である。
図11に示すように、ΔT=ΔTである点Xより左側の領域は、伝熱管61がフィン62により犠牲防食されている領域である。また、点Xより右側の領域は、フィン62による犠牲防食効果がなくなっている領域である。外気温度Tを測定するための温度センサは、一般的な空気調和機100にはあらかじめ備わっている。このため、新たに設置する温度センサは、フィンの温度T測定用の温度センサ20のみでよく、低コストで腐食進行度の評価をすることが可能である。
図12は、腐食進行度の推定結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する(<腐食判定に伴う運転制御3>)を示すフローチャートである。本フローは制御部110(図1参照)の腐食判定に伴う運転制御プログラムとして所定タイミング毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS31で制御部110は、室外熱交換器6に設置された温度センサ20により外気温度Tを取得する。
ステップS32では、制御部110は、外気温サーミスタ40(図1参照)により室外熱交換器6の冷媒温度Tを取得する。
ステップS33では、制御部110は、記憶部111に格納されている腐食度判定のための閾値ΔTを読み出す。腐食度判定のための閾値ΔTは、前記図11に示すような特性を持つグラフの値である。図11に示すグラフはテーブル値として格納されており、制御部110は、記憶部111のテーブルから、温度差ΔTに対応する閾値ΔTをピックアップする。
ステップS34では、制御部110は、フィンの温度Tと外気温度Tとの温度差ΔT(ΔT=T−T)を算出する。
ステップS35では、制御部110は、取得したフィンの温度Tと外気温度Tとの温度差ΔTが、腐食度判定のための閾値ΔTより小さい(ΔT>ΔT)か否かを判別する。
上記温度差ΔTが閾値ΔTより大きい(ΔT>ΔT)場合、ステップS36で制御部110は、腐食は進行していると判定して警告、または/および、運転の停止を行って本フローの処理を終了する。
上記温度差ΔTが閾値ΔT以下(ΔT≦ΔT)場合、ステップS37で制御部110は、腐食は進行していないと判定して通常運転を行って本フローの処理を終了する。
外気温度Tを測定する外気温サーミスタ40(図1参照)は、一般的な空気調和機100にはあらかじめ備わっているため、新たに設置する温度センサはT測定用の温度センサ20のみでよく、低コストで腐食進行度の評価をすることが可能である。
ここで、本実施形態では、腐食環境の厳しい熱交換器6の鉛直方向の最下部、水平方向の中心部を温度センサ20の取り付け位置として選択している(図3の位置A参照)。しかし、この部位(図3の位置A参照)は、外部から流入する空気中に含まれる塩化ナトリウム等の腐食要因となる物質が付着しやすいだけでなく、ベース50(図13参照)に用いられる金属、特に鉄との接触が起こる可能性が高い。
フィン62と鉄が接触した状態になると、アルミニウムの自然電位(約−0.83V)は鉄の自然電位(約−0.58V)を大きく下回るため、アルミニウムが鉄を犠牲防食することによりアルミニウムの腐食が過剰に促進される。その結果、伝熱管61とフィン62の接触面積の推定に誤差が生じ、さらに伝熱管61の寿命を短くしてしまう可能性が高い。これは室外熱交換器6の鉛直方向下部の水平方向中心部のみならず、鉛直方向下部の全体に言えることである。
図13は、空気調和機100の室外熱交換器6を前面から見た図である。
図13に示すように、室外熱交換器6下部とベース13aの接触は、間に樹脂部品等の絶縁性の材料60を挟むことにより避けることが好ましい。
また、ベース50が腐食することにより発生する水酸化鉄や酸化鉄等の腐食生成物が、風雨等により飛ばされてフィン62に付着すると、フィン62の腐食が促進される効果がある。このため、ベース50と熱交換器6の間には、5mm以上の空間ができるよう、樹脂部品等の絶縁性材料60を設置することが、より好ましい。
また、熱交換器6で発生した結露水の排水性を良好にするため、樹脂部品等の絶縁性の材料60には親水性の高いものや親水性を高める表面処理を施した材料を使うことがより好ましい。
以上説明したように、本実施形態の空気調和機100は、制御部110と、フィン62の温度Tを検出する温度センサ20と、室外熱交換器6の冷媒温度Tを検出するデフロストサーミスタ30と、外気温度Tを検出する外気温サーミスタ40と、を備える。制御部110の記憶部111は、伝熱管61とフィン62の接触部の犠牲防食の進行に伴う熱伝導度の低下を示す曲線(図7参照)と、この曲線上に設けられた腐食判定のための閾値ΔTとを記憶する。制御部110は、空気調和機100の運転時に、フィン温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔTを閾値ΔTと比較し、温度差ΔTが閾値ΔTを超えた場合、伝熱管61とフィン62の接触部の腐食が所定以上進行したと推定し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する。
これにより、伝熱管61とフィン62との接触部の腐食進行度を推算することで、腐食による伝熱管61の貫通をあらかじめ予測することができる。すなわち、あらかじめ冷媒の漏れを予測できるので、空気調和機100の使用者および環境面からより好ましい。例えば、1年の余裕をもって腐食による伝熱管61の貫通の防止を行うと考えると、残り寿命tを算出した時点から(t−1年)の時間が経過した時点で空気調和機100の運転を停止させることで、冷媒漏れを予め未然に防ぐことができる。
また、本実施形態(<腐食進行度判定2>)では、制御部110は、さらに、フィン温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔTの時間変化率Sを算出し、フィン温度Tと冷媒温度Tとの温度差ΔTが、閾値ΔTより大きく、かつ、算出した時間変化率Sが、所定値SBよりも小さくなった場合、フィン62の腐食が進行したと推測することで、より正確な腐食進行度の評価が可能になる。
また、本実施形態(<腐食進行度判定3>)では、記憶部111は、伝熱管61とフィン62の接触部の犠牲防食の進行に伴う熱伝導度の低下を示す第2曲線(図9参照)と、この第2曲線上に設けられた腐食判定のための第2閾値ΔTとを記憶する。制御部110は、空気調和機100の運転時に、フィン温度Tと外気温度Tとの温度差ΔTを閾値ΔTと比較し、温度差ΔTが閾値ΔTを超えた場合、伝熱管61とフィン62の接触部の腐食が所定以上進行したと推定し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する。これにより、伝熱管61とフィン62との接触部の腐食進行度を推算することで、腐食による伝熱管61の貫通をあらかじめ予測することができる。また、外気温度Tを測定する外気温サーミスタ40(図1参照)は、一般的な空気調和機100にはあらかじめ備わっているため、低コストで腐食進行度の推算することができる。
なお、本実施形態における腐食進行度の推定は、伝熱管61がフィン62により犠牲防食されることを前提としているため、伝熱管61を構成する材料の自然電位は、フィン62を構成する材料の自然電位を上回っていなければならない。
また、本発明は、上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、適宜その構成を変更することができる。
例えば、本実施形態では、フィン62の温度Tと冷媒の温度T(または外気の温度T)との差を比較しているが、比を用いてもよい。フィン62の温度Tと冷媒の温度Tの比を用いる場合、例えば、T/(T+T)を所定タイミング毎に取得して蓄積し、現在値とその過去値とを比較し、比較結果が前記閾値を超えたか否かを判定する。または、T/(T+T)を所定タイミング毎に取得して蓄積し、現在値とその過去値とを比較し、比較結果が前記閾値を超えたか否かを判定するものでもよい。外気温度Tについても同様にして、比を用いることができる。なお、上記比と時間は、図7や図11のような関係をあらかじめ試験等で把握しておくことで処理する。
また、腐食判定結果に基づいて運転制御を行う場合、警告と運転の停止を併用しても、それぞれ別個に行ってもよい。一例を挙げると、前記温度差が閾値と所定以上差がない場合は、警告のみを行い、前記温度差が閾値と所定以上差がある場合は、警告と同時に運転の停止を行う態様でもよい。
また、空気調和機について説明したが、物体を低温に冷却する冷凍機、液体を冷却するチラー、水を加熱する給湯機にも適用することができる。
上記した実施形態例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 室外機
2 室内機
3 冷媒配管
4 圧縮機
5 四方弁
6 室外熱交換器
7 室外ファン
8 熱交換器
9 膨張弁
10 室内ファン
20 温度センサ(フィン温度検出手段)
30 デフロストサーミスタ(冷媒温度検出手段)
40 外気温サーミスタ(外気温度検出手段)
61,61〜61 伝熱管
61 温度センサに最も近い伝熱管
61a ヘアピン曲げ部
61b キャップ
61c ベンド部
62,62〜62 フィン
100 空気調和機
110 制御部(制御手段)
111 記憶部(記憶手段)
フィンの温度
冷媒温度
外気温度
ΔT 閾値
ΔT 第2閾値

Claims (8)

  1. 室外熱交換器の伝熱管の熱を放熱するフィンの温度を検出するフィン温度検出手段と、
    前記伝熱管を流れる冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段と、
    運転時に、前記フィンの温度と前記冷媒の温度との差または比をフィンの腐食判定の閾値と比較し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする空気調和機。
  2. 室外熱交換器の伝熱管の熱を放熱するフィンの温度を検出するフィン温度検出手段と、
    外気の温度を検出する外気温度検出手段と、
    運転時に、前記フィンの温度と前記外気の温度との差または比をフィンの腐食判定の閾値と比較し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする空気調和機。
  3. 前記腐食判定の閾値は、前記伝熱管と前記フィンの接触部の犠牲防食の進行に伴う熱伝導度の低下に関する閾値であり、
    前記制御手段は、前記差または比が前記腐食判定の閾値を超えた場合、前記制御を行う
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記フィン温度検出手段は、
    前記室外熱交換器における最下段の伝熱管を取り囲むフィンの温度を検出する
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
  5. 前記フィン温度検出手段に最も近い位置の前記伝熱管が、それ以外の前記伝熱管からの熱影響を受けないよう、前記フィンにスリットを入れる、または前記フィンを切断した
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
  6. 前記伝熱管を構成する材料は、前記フィンを構成する材料より自然電位が高い
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
  7. 室外熱交換器の伝熱管の熱を放熱するフィンの温度を検出する工程と、
    前記伝熱管を流れる冷媒の温度を検出する工程と、
    運転時に、前記フィンの温度と前記冷媒の温度との差または比をフィンの腐食判定の閾値と比較し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する工程と、
    を有することを特徴とする空気調和機の運転方法。
  8. 室外熱交換器の伝熱管の熱を放熱するフィンの温度を検出する工程と、
    外気の温度を検出する工程と、
    運転時に、前記フィンの温度と前記外気の温度との差または比をフィンの腐食判定の閾値と比較し、その結果に基づいて警告、または/および、運転の停止を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする空気調和機の運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109539476A (zh) * 2018-11-02 2019-03-29 珠海格力电器股份有限公司 一种冷媒传导管路的结垢判断方法、制冷系统
CN110186154A (zh) * 2019-05-31 2019-08-30 四川长虹空调有限公司 空调的化霜方法及装置

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