JP7419907B2 - 仕切体 - Google Patents
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Description
しかしながら、上記のような底無しの仕切体は、物品を載置するための底となる部位が存在しないため、物品と一体的には箱体から取り出せない。このように、底無しの仕切体は、箱体に入れられた状態でないと機能しないことから、単体での使用性が不十分である。
[1-1.仕切体]
図1に示すように、本実施形態に係る仕切体1は、物品が収容される収容空間10の外壁をなす壁部材2と、収容空間10を複数の小空間11(図5及び図6参照)に区分けする区画部材3とを備えている。収容空間10に配置される物品としては、例えば、伝票(紙片)が挙げられる。
ここでは、角型のトレイ状(容器状)をなす壁部材2を例示する。壁部材2は、面状(シート状)の壁シート4(図4参照)から組み立てられている。言い換えると、壁部材2は、面状に展開可能である。ここでは、たとう式に展開可能な壁部材2を例示する。
本実施形態の壁部材2及び区画部材3はいずれも弾性変形自在である。壁部材2及び区画部材3に適用される素材としては、例えば、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂などで形成された低発泡(発泡倍率が3倍程度)のシート材が挙げられる。
以下、仕切体1において底となる底壁部23が水平面に沿って配置されているものとして説明する。また、一対の側壁部21が対面する方向を幅方向WDとし、一対の端壁部22が対面する方向を長さ方向LDとし、上下方向(水平方向に直交する方向)を高さ方向HDとする。さらに、収容空間10に向かう側を内側とし、この反対側(収容空間10から離間する側)を外側とする。
本実施形態のスリット8は、各々の側壁部21において長さ方向LDに等間隔で配置されている。一方の側壁部21に形成されたスリット8と、他方の側壁部21に形成されたスリット8とは、壁部材2を幅方向WDに視た場合に互いに重なる。なお、各々の側壁部21に設けられるスリット8の個数は、想定される収容空間10の分割数に応じて適宜設定される。
本実施形態の端壁部22は、側壁部21と同様に、長さ方向LDから視た場合に台形状をなす。詳細に言えば、端壁部22は、その上縁22aが下縁22bよりも幅方向WDにおいて長く形成されている。なお、端壁部22と底壁部23との境界には、底壁部23に対する端壁部22の折り立てを案内するために、溝状の罫線が端壁部22の下縁22bに沿って設けられている。
なお、側壁部21の長さ寸法は、端壁部22の幅寸法よりも大きく設定されている。これにより、壁部材2は、長さ寸法が幅寸法よりも大きい容器状をなす。
本実施形態では、舌片5aが側壁部21から連設され、差込口5bが端壁部22に形成された例を示す。ただし、これとは反対に、舌片5aが端壁部22から連設され、差込口5bが側壁部21に形成されてもよい。
差込口5bは、高さ方向HDの位置が舌片5aと一致するように設けられる。本実施形態では、端壁部22の幅方向WDの両側に折込片5cが連設されており、端壁部22と折込片5cとの境界線上に差込口5bが形成されている。なお、折込片5cは、端壁部22から内側へ折り込まれ、側壁部21の内側に配置される。
端孔13は、各々の端壁部22において幅方向WDに等間隔で配置されている。ここでは、高さ方向HDに延びる長軸をもつ長円形状の端孔13を例示する。
角孔15は、端孔13よりも下方において端壁部22及び底壁部23にわたって形成されている。角孔15は、端孔13及び底孔14と同様に、幅方向WDに等間隔で配置されている。
なお、本実施形態の端孔13,底孔14及び角孔15は、幅方向WDの配置間隔(ピッチ)が等しく設定されていると共に、幅方向WDの位置が互いに揃えられている。
貫通孔6は、各スリット8と高さ方向HDに並んで形成されている。すなわち、貫通孔6は、スリット8と同様に、各々の側壁部21において長さ方向LDに等間隔で配置されている。ここでは、側孔12よりも下方に配置された貫通孔6を例示する。このように本実施形態では、いずれも側壁部21を貫通する側孔12及び貫通孔6のうち、上側に配置された一方が側孔12であり、下側に配置された他方が貫通孔6である。
広部6bは、狭部6aよりも長さ方向LDに大きく形成されている。ここでは、狭部6aの長さ方向LDの両側で対称な台形状をなす広部6bを例示する。広部6bは、区画部材3の凸部34が狭部6aに嵌合した状態において、上記の通気孔12~15と同様に、壁部材2の内側(収容空間10)と外側とを連通する通気路となる。
仕切部31は、平板状(面状)であり、側壁部21どうしの間で側壁部21及び底壁部23の双方と交差する方向に立設される。本実施形態の仕切部31は、高さ方向HDかつ幅方向WDに延在する。すなわち、仕切部31は、端壁部22と略平行に配置される。
嵌合部32は、仕切部31の上縁31aから幅方向WDの外側に突設されている。
返し部33は、嵌合部32から幅方向WDの外側へ延出した後に下方へ曲がった部位であり、仕切部31に対して幅方向WDに隙間をあけて設けられる。この隙間の大きさは、側壁部21の厚み寸法と同等、又は、側壁部21の厚み寸法よりもやや大きく設定される。返し部33は、嵌合部32がスリット8に嵌合した状態において、側壁部21の外側に配置される。これにより、返し部33は、側壁部21の外側への広がり(底壁部23に対する側壁部21の折り戻し)を阻止する機能をもつ。
仕切孔35は、区画部材3で区分けされた複数の小空間11どうしを連通する連通路であり、小空間11どうしで空気を往来させるための通気路とも言える。ここでは、幅方向WDに延びる長軸をもつ長円形状の仕切孔35が、高さ方向HDと幅方向WDとの双方に並んで配置された例を示す。
図4は、壁部材2に組立可能な壁シート4の平面図である。ここでは、壁シート4の延在面に沿う方向として縦方向D1及び横方向D2を定める。縦方向D1及び横方向D2は、互いに直交する。
壁シート4は、側壁部21に対応する一対の側パネル41と、端壁部22に対応する一対の端パネル42と、底壁部23に対応する底パネル43とを有する。
端パネル42には、端孔13が縦方向D1に等間隔で配置されている。
底パネル43には、底孔14が縦方向D1と横方向D2との双方に等間隔で配置されている。
なお、壁シート4において壁部材2への組立時に折り曲げられる箇所には、折り曲げを案内する溝状の罫線が設けられている。
仕切体1では、通気孔12~15及び貫通孔6の広部6bを通じて収容空間10に空気が流通可能である。このため、収容空間10に配置された物品が濡れている場合には、例えばファンで仕切体1の外側から風を送ることにより、通気孔12~15及び貫通孔6の広部6bを通じて収容空間10に空気を積極的に供給できる。これにより、収容空間10に配置された物品の乾燥が促進される。
(1)仕切体1によれば、一対の側壁部21dが底壁部23から上方へ折り立てられた壁部材2と、仕切部31が側壁部21間に立設されると共に嵌合部32がスリット8に嵌合する区画部材3とが設けられるため、側壁部21間(収容空間10)を仕切部31で区分けできると共に、収容空間10に収容する物品を底壁部23に載置できる。
また、壁部材2が展開可能な構造であると共に、区画部材3が面状の仕切部31を有するシンプルな構造であるため、仕切体1の非使用時(例えば保管時や廃棄時)には、例えば壁部材2を展開したうえで区画部材3と重ねておくことで、嵩張りを抑制できる。
本実施形態では、側孔12が側壁部21において隣接するスリット8どうしの間に配置されているため、区画部材3の仕切部31で仕切られた小空間11の全てにおいて通気性を高められる。よって、各々の小空間11において物品の乾燥を促進できる。
また、舌片5aが差込口5bに差し込まれる連結部5によれば、接着剤やステープラなどを用いなくても側壁部21と端壁部22とを連結できる。よって、壁部材2を展開可能な構造としながらも、壁部材2の組立容易性を高められる。
また、端壁部22と底壁部23との角部に角孔15が形成されることで、端壁部22が底壁部23に対して折り立てられやすくなるため、壁部材2の組立容易性を高められる。
仕切体1に設けられる区画部材3の枚数は、各々の側壁部21に形成されたスリット8の個数以下であればよく、収容する物品の大きさや種類などに応じて適宜設定できる。
スリット8の形状は、区画部材3の嵌合部32が嵌合する形状であれば特に限定されず、例えば側壁部21の上縁21aから斜め下方へ延びた形状であってもよい。
壁部材2及び区画部材3に適用される素材は、上記のような低発泡のシート材に限定されない。壁部材2及び区画部材3には、互いに異なる素材が適用されてもよい。
なお、図5及び図6に示した仕切体1の使用形態は一例である。
2 壁部材
3 区画部材
4 壁シート
5 連結部
5a 舌片
5b 差込口
5c 折込片
6 貫通孔
6a 狭部
6b 広部
7 ボックスコンテナ
8 スリット
10 収容空間
11 小空間
12 側孔
13 端孔
14 底孔
15 角孔
21 側壁部
21a 上縁(一方向の端縁)
21b 下縁(一方向と反対側の端縁)
22 端壁部
22a 上縁
22b 下縁
23 底壁部
31 仕切部
31a 上縁
32 嵌合部
33 返し部
34 凸部
35 仕切孔
41 側パネル
41a 縦方向D1の外側の端縁
42 端パネル
43 底パネル
D1 縦方向
D2 横方向
HD 高さ方向
LD 長さ方向
WD 幅方向
Claims (10)
- 一方向の端縁から複数のスリットが切り込まれていると共に互いに対面する一対の側壁部と、前記側壁部の前記一方向と反対側の端縁どうしの間に延在し、各々の前記側壁部が前記一方向へ折り立てられた底壁部と、を有する壁部材と、
一対の前記側壁部どうしの間で前記側壁部及び前記底壁部の双方と交差する方向に立設された面状の仕切部と、前記仕切部の両側に突設され、一対の前記側壁部の前記スリットにそれぞれ嵌合する一対の嵌合部と、を有する区画部材と、を備え、
前記壁部材及び前記区画部材の少なくとも一方は、弾性変形自在であり、
前記壁部材は、各々の前記側壁部において前記スリットよりも前記底壁部側に形成された貫通孔を有し、
前記区画部材は、前記仕切部の両側に突設されて前記貫通孔に差し込まれる一対の凸部を有する
ことを特徴とする仕切体。 - 前記区画部材は、各々の前記嵌合部から延出して前記側壁部の外側に配置される返し部を有する
ことを特徴とする、請求項1に記載の仕切体。 - 前記貫通孔には、前記凸部に対応した形状であって前記凸部が嵌合する狭部と、前記狭部よりも幅広に形成されて通気用の開口をなす広部と、が連続して設けられた
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の仕切体。 - 前記壁部材は、前記側壁部を貫通する通気用の側孔を有する
ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の仕切体。 - 前記壁部材は、前記底壁部を貫通する通気用の底孔を有する
ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の仕切体。 - 前記壁部材は、前記底壁部から前記一方向へ折り立てられて互いに対面すると共に前記側壁部どうしの間に延在する一対の端壁部と、前記側壁部及び前記端壁部の一方に連設された舌片が前記側壁部及び前記端壁部の他方に形成された差込口に差し込まれることで前記側壁部及び前記端壁部を互いに連結する連結部と、を有する
ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の仕切体。 - 前記壁部材は、前記端壁部を貫通する通気用の端孔を有する
ことを特徴とする、請求項6に記載の仕切体。 - 前記壁部材は、前記底壁部及び前記端壁部にわたって形成された通気用の角孔を有することを特徴とする、請求項6又は7に記載の仕切体。
- 前記区画部材は、前記仕切部を貫通する通気用の仕切孔を有する
ことを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の仕切体。 - 折り立てられた一対の前記側壁部は、前記一方向へいくほど互いに離間するように傾斜して配置された
ことを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の仕切体。
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