JP7415586B2 - キッチンユニット - Google Patents

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Description

本発明の態様は、一般的にキッチンユニットに関する。
加熱調理機やシンクなどを備えたシステムキッチンや、食器棚および炊飯器などを収納できるキャビネットを備えたキッチンユニットが知られている。このようなキッチンユニットとして、例えばシステムキッチンと、システムキッチンに対面して設けられ、例えば食器棚や炊飯器などを収納できる背面キャビネットと、システムキッチンと背面キャビネットとの間に設けられ、例えば調味料や小皿などを収納できる側方キャビネットと、を備えたものが知られている(特許文献1)。
特許第3011052号
このようなキッチンユニットは、システムキッチンと背面キャビネットとの間の通路幅がキッチンの大きさや形状によりそれぞれ異なることになる。特許文献1に記載されたキッチンユニットは、側方キャビネット(薄形キャビネット)をそれぞれの通路幅に合わせて製造しなければならず、コストが増加する虞がある。仮に、側方キャビネットを複数の通路幅に対応させようとした場合には、側方キャビネットを大きく設け、通路幅により、側方キャビネットの端部をシステムキッチンの内部に挿入する必要が発生する。
しかしながら、側方キャビネットの端部をシステムキッチンの内部に挿入する構成とすると、システムキッチンのキッチンカウンタを建築躯体の壁面に固定する作業が困難であり、例えば、間口方向に長いキッチンカウンタ自体の自重や建築躯体の壁面側にビルトインタイプの加熱調理機を設けた場合、建築躯体の壁面側に位置するキッチンカウンタが撓む虞があった。
本発明の態様は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、側方キャビネットの端部をシステムキッチンの内部に挿入する構成としつつも、システムキッチンのキッチンカウンタが撓むことを抑制したキッチンユニットを提供することを目的とする。
第1の発明は、システムキッチンと、前記システムキッチンに対面して配設された背面キャビネットと、前記システムキッチンと前記背面キャビネットとの間において建築躯体の壁面側に配設された側方キャビネットと、を備えたキッチンユニットにおいて、前記システムキッチンは、キッチンカウンタと、前記キッチンカウンタの下方に設けられたキッチンキャビネットと、を有し、前記側方キャビネットは、内部に物品を収納可能な収納空間を有し、長さ方向の両端部のうち少なくとも一方の端部が前記キッチンカウンタの下方に挿入された本体部と、前記本体部の前記システムキッチン側を閉塞する一側縦板と、前記本体部の前記背面キャビネット側を閉塞する他側縦板と、を有し、前記本体部は、前記システムキッチンと前記背面キャビネットとの間の通路の幅以上の長さ寸法に形成された底板と、前記底板のうち前記通路とは反対側の端部から上方に向けて延びる背板と、前記背板の上端から前記通路側に向けて延び前記底板と対面する上板と、を有し、前記建築躯体の壁面側に位置する前記キッチンカウンタの下面には、前記キッチンカウンタを前記建築躯体の壁面へ固定する固定ユニットが設けられており、前記一側側板を前記本体部に対し着脱可能としたことを特徴とするキッチンユニットである。
このキッチンユニットによれば、側方キャビネットの端部をシステムキッチンの内部へ挿入する構成としたとしても、キッチンカウンタを建築躯体の壁面に固定することができる。
そのため、例えば、間口方向に長いキッチンカウンタ自体の自重や建築躯体の壁面側にビルトインタイプの加熱調理機を設けた場合、建築躯体の壁面側に位置するキッチンカウンタに重力方向に荷重が加わったとしても、キッチンカウンタに加わる荷重を固定ユニットを介して建築躯体の壁面で支持することができる。
従って、側方キャビネットの端部をシステムキッチンの内部に挿入する構成としつつも、システムキッチンのキッチンカウンタが撓むことを抑制したキッチンユニットを提供することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記キッチンカウンタの下面と前記上板の上面との間には、化粧板が設けられており、前記上板の上面には、前記化粧板の背面と当接した受け部を有している。
このキッチンユニットによれば、本体部の上板の上面とキッチンカウンタの下面との間に形成される隙間を隠蔽することができる。その上で、受け部に化粧板を押し当てることにより化粧板を設ける際に、上板の上面における化粧板の位置決め作業が不要となる。
また、例えば、経年劣化などによって化粧板用ねじが緩んだとしても、受け部により化粧板が側壁とキャビネット部との間に落ち込むことを抑制することができる。
本発明の態様によれば、側方キャビネットの端部をシステムキッチンの内部に挿入する構成としつつも、システムキッチンのキッチンカウンタが撓むことを抑制したキッチンユニットを提供することができる。
実施形態に係るキッチンユニットを示す斜視図である。 図1中のキッチンユニットを上方からみた平面図である。 側方キャビネットを正面からみた正面図である。 側方キャビネットを単体で示す斜視図である。 キッチンキャビネットの施工方法を示す説明図である。 側方キャビネットの一側縦板を取外すときの説明図である。 キッチンカウンタを側壁へ固定ユニットを介して固定する施工方法を示す説明図である。 化粧板を固定する施工方法を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係るキッチンユニットを示す斜視図である。
図2は、図1中のキッチンユニットを上方からみた平面図である。
図3は、側方キャビネットを正面からみた正面図である。
図4は、側方キャビネットを単体で示す正面図である。
図5は、側方キャビネットを単体で示す斜視図である。
図1に示すように、キッチンユニット10は、システムキッチン20と、システムキッチン20に対面して配設される背面キャビネット30と、システムキッチン20と背面キャビネット30との間に配設される側方キャビネット40と、を備えている。すなわち、キッチンユニット10は、システムキッチン20、背面キャビネット30、および側方キャビネット40により、コ字状に配設されている。システムキッチン20、背面キャビネット30、および側方キャビネット40により囲まれた領域は、システムキッチン20を使用する使用者の通路R(調理スペース)となっている。
システムキッチン20は、キッチンKおよびリビングL(ダイニング)と対面して設置される。これにより、システムキッチン20は、通路RからリビングL側を向いた状態で炊事などを行える対面型キッチンとなっている。
以下、本願明細書においては、システムキッチン20、背面キャビネット30、および側方キャビネット40の説明において、通路R側をそれぞれ「前方」とし、通路Rとは反対側を「後方」として説明する。すなわち、通路Rにいる使用者がシステムキッチン20、背面キャビネット30、および側方キャビネット40にそれぞれ向いているときの手前側を「前方」とし、奥側を「後方」として説明する。
システムキッチン20は、例えば上方からみた平面視において略長方形の平板状となったキッチンカウンタ22と、キッチンカウンタ22を支持するキャビネット部26と、を有している。キッチンカウンタ22は、例えば上面が略水平となるように設置されている。キッチンカウンタ22の上面は、例えばステンレス、人工大理石、および人造大理石などが用いられる。そして、キッチンカウンタ22は、シンク23、水栓24、および加熱調理機25を有している。
また、システムキッチン20は、キッチンKの側壁2(建築躯体の壁面)側に位置するキッチンカウンタ22を補強する固定ユニット60を有している。固定ユニット60は、キッチンカウンタ22の下面において、キッチンKの側壁2(建築躯体の壁面)に接するように設けられている。固定ユニット60は、例えば、矩形状の補強桟61、及び、該補強桟61とキッチンカウンタ22の下面とを繋ぐように設けられたL字アングル62、及び、L字アングル62を介しキッチンKの側壁2とキッチンカウンタ22の下面とを固定する固定ねじ63によって構成(図7参照)されている。
シンク23は、キッチンカウンタ22の長手方向の一側(例えば、左側方)に設けられている。シンク23は、キッチンカウンタ22の上面よりも下方に凹んでいる。シンク23は、シンク23内またはシンク23の周辺に水栓24が設けられる。水栓24は、例えばシンク23の後方側に設けられる。水栓24は、シンク23内に向けて湯水を吐水する。換言すると、シンク23は、水栓24から吐水された湯水を受ける。また、シンク23は、水栓24などから受けた湯水を排水管などを介して外部に排出する。
加熱調理機25は、キッチンカウンタ22の長手方向の他側(例えば、右側方)に設けられている。加熱調理機25は、例えばキッチンカウンタ22によって支持されている。加熱調理機25は、例えばガスコンロ、電気コンロ、電磁調理器などである。加熱調理機25は、上面に鍋やフライパン(図示せず)などが載置され、鍋やフライパンなどの中にある食材を加熱する。
キッチンカウンタ22は、シンク23と加熱調理機25との間に作業スペース22aを有している。すなわち、作業スペース22aは、キッチンカウンタ22の長手方向の中央部に設けられている。この作業スペース22aは、調理やシンク23で洗った食器の片付けなどの種々の作業を行うための部分である。
キャビネット部26は、キッチンカウンタ22を支持する。キャビネット部26の前面26aは、例えば手前側に開放可能な扉となっている。キャビネット部26は、内部に収納空間を有し、キッチン用品や食器などの物品を収納可能とする。キャビネット部26は、建屋の床面Fに設置される。キッチンカウンタ22および加熱調理機25などは、キャビネット部26を介して建屋の床面Fに設置される。キャビネット部26は、いわゆるフロアキャビネットである。
図1~図3に示すように、システムキッチン20は、例えばキッチンカウンタ22がキャビネット部26からキッチンKの側壁2(建築躯体の壁面)に向けて突出している。そして、システムキッチン20は、キッチンカウンタ22の端部がキッチンKの側壁2に接するように配設されている。図3に示すように、システムキッチン20は、キッチンカウンタ22の下方でキャビネット部26と側壁2との間に、側方キャビネット40の一側端部41aが挿入可能な挿入開口20aを有している。
背面キャビネット30は、通路Rを挟んでシステムキッチン20とは反対側に配設されている。すなわち、背面キャビネット30は、システムキッチン20と前後方向で対面している。背面キャビネット30は、例えば後方がキッチンKの側壁3に接するように配設されている。
背面キャビネット30は、例えば上方からみた平面視において略長方形の平板状となったカウンタ32と、カウンタ32を支持するキャビネット部33と、を有している。カウンタ32は、例えば上面が略水平となるように設置されている。カウンタ32の上面は、例えばステンレス、人工大理石、および人造大理石などが用いられ、例えば炊飯器や電子レンジ(図示せず)などを置くことができる。
キャビネット部33は、カウンタ32を支持する。キャビネット部33の前面33aは、例えば手前側に開放可能な扉となっている。キャビネット部33は、内部に収納空間を有し、キッチン用品や食器などの物品を収納可能とする。キャビネット部33は、建屋の床面Fに設置される。カウンタ32は、キャビネット部33を介して建屋の床面Fに設置される。キャビネット部33は、いわゆるフロアキャビネットである。
ここで、図2、図3に示すように、システムキッチン20および背面キャビネット30がキッチンKに配設された状態で、システムキッチン20の前面26aから背面キャビネット30の前面33aまでの距離が通路Rの幅Aとなっている。換言すると、背面キャビネット30は、システムキッチン20から距離Aの間隔をもって配置されている。通路Rの幅Aは、キッチンKの広さやキッチンKでの作業のしやすさを考慮して設定される。
図1~図3に示すように、背面キャビネット30は、例えばカウンタ32がキャビネット部33からキッチンKの側壁2に向けて突出している。そして、背面キャビネット30は、カウンタ32の端部がキッチンKの側壁2に接するように配設されている。図3に示すように、背面キャビネット30は、カウンタ32の下方でキャビネット部33と側壁2との間に、側方キャビネット40の他側端部41bが挿入可能な挿入開口30aを有している。背面キャビネット30の挿入開口30aは、システムキッチン20の挿入開口20aに前後方向で対向して形成されている。
次に、本実施形態による側方キャビネット40について説明する。
側方キャビネット40は、システムキッチン20と背面キャビネット30との間で、後方がキッチンKの側壁2に接するように配設されている。側方キャビネット40は、内部に調味料や食器などの物品を収納可能な収納空間S1を有する本体部41と、本体部41のシステムキッチン20側を閉塞する一側縦板45と、本体部41の背面キャビネット30側を閉塞する他側縦板46と、を有している。また、本実施形態では、側方キャビネット40は、本体部41から下方に延びる遮蔽板400をさらに備えている。
本体部41は、システムキッチン20と背面キャビネット30との間の通路Rの幅A以上の長さに形成された底板42と、底板42のうち通路Rとは反対側の端部から上方に向けて延びる背板43と、背板43の上端から通路R側に向けて延び、底板42と対面する上板44と、を有している。すなわち、本体部41は、底板42、背板43、および上板44によりコ字状に形成されており、内部が収納空間S1となっている。本体部41は、例えば工場などであらかじめ組み立てられている。これにより、施工現場で本体部41を組み立てる場合と比較して、施工時間を短縮できる。
底板42は、前後方向の幅寸法がシステムキッチン20のキッチンカウンタ22や背面キャビネット30のカウンタ32の幅寸法よりも小さく形成されている。底板42の上面42aには、調味料や小皿などを収納することができる。底板42の上面42aには、通路R側に長さ方向に延びるレール部42bが形成されている。このレール部42bには、スライド扉48の下端が取り付けられる。
背板43は、例えば側壁2に当接している。背板43は、底板42および上板44の長さ方向にわたって延びている。背板43は、下端が底板42に固着され、上端が上板44に固着されることにより、例えば底板42や上板44が撓むのを抑制している。
上板44は、底板42と同様に、前後方向の幅寸法がシステムキッチン20のキッチンカウンタ22や背面キャビネット30のカウンタ32の幅寸法よりも小さく形成されている。上板44は、例えばシステムキッチン20のキッチンカウンタ22や背面キャビネット30のカウンタ32よりも下方に位置している。
これにより、上板44の上面には、調味料や小皿などを置きやすくなっている。上板44の下面44aには、通路R側に長さ方向に延びるレール部44bが形成されている。このレール部44bは、底板42のレール部42bと上下方向で対応した位置に形成され、スライド扉48の上端が取り付けられる。
本体部41の長さは、想定される通路Rの幅Aの長さよりも十分長い長さとなっている。これにより、本体部41は、一側端部41aがシステムキッチン20の挿入開口20aに挿入される部分となり、他側端部41bが背面キャビネット30の挿入開口30aに挿入される部分となっている。
詳述すると、一側端部41aは、システムキッチン20の挿入開口20aよりキッチンカウンタ22の下方、且つ、キャビネット部26と側壁2との間に挿入されている。
また、本実施形態では、一側端部41aを、キッチンカウンタ22の下方、且つ、キャビネット部26と側壁2との間に挿入した際に、キッチンカウンタ22の下面と上板44の上面との間に形成された空隙を隠蔽するように、パネル状の化粧板500(後述にて説明)が設けられている。
図4に示すように、一側縦板45と他側縦板46とは、レール部42b、44bを跨いで取り付けられる。これにより、レール部42b、44b上をスライド移動するスライド扉48(図示せず)は、一側縦板45または他側縦板46に接触するして移動が規制される。すなわち、一側縦板45と他側縦板46とは、スライド扉48のストッパの機能も有している。従って、スライド扉48が一側縦板45および他側縦板46を越えて、システムキッチン20や背面キャビネット30の内部に入り込んでしまうのを抑制できる。
スライド扉48は、底板42のレール部42bと上板44のレール部44bとにスライド移動可能に嵌め込まれている。このスライド扉48は、本体部41の内部と外部との間を閉塞する。スライド扉48は、例えば施工現場でレール部42b、44bに取り付けることができる。
スライド扉48は、他側縦板46を本体部41に取り付ける前で取り付けてもよいし、後で取り付けてもよい。例えば、工場などでスライド扉48を本体部41に取り付けた場合には、本体部41を移動させるときにスライド扉48が移動してしまうので、本体部41が運びづらい。しかし、本実施形態では、スライド扉48を施工現場で取り付けるので、本体部41の移動がしやすくなる。
また、例えば本体部41に観音開きのような開閉扉を取り付けた場合には、一側縦板45と他側縦板46との間の寸法により開閉扉が閉まらなくなったりする虞がある。しかし、本体部41にスライド扉48を取り付けることで、一側縦板45および他側縦板46の取付け位置の自由度を高めることができる。また、スライド扉48を用いることで、本体部41を反転させた状態でも、影響なく施工を行うことができる。
遮蔽板400は、底板42の長さ方向にわたって延びており、底板42の通路R側の端部から床面Fに向けて延びている。この遮蔽板400は、キッチンKの側壁2との間に空間S2を形成させている。この空間S2には、例えばシンク23、水栓24に接続され水が流通する管路50が配設される。なお、空間S2には、加熱調理機25にガスを供給するためのガス管路が配設されてもよい。遮蔽板400は、通路R側に管路50が露出しないように、通路Rと空間S2との間を遮蔽している。
遮蔽板400は、特にキッチンKをリフォームしたときなどに有効である。具体的には、キッチンKの側壁3側にシステムキッチン20が配設されていたものを、図1に示すようなシステムキッチン20がリビングL側に配置される対面型キッチンとしてリフォームする場合に有効である。
システムキッチン20が側壁3側に配置されているときには、キッチンKの側壁2の側壁3側からシンク23や水栓24に向けて管路が配設されている。このような場合でシステムキッチン20を対面型キッチンにリフォームすると、側壁2を取り壊して配管し直さなければならない虞がある。しかし、側方キャビネット40に遮蔽板400を設けることで、側壁2を取り壊さずにリフォームを行うことができる。すなわち、側壁3側から背面キャビネット30の挿入開口30a、側方キャビネット40の空間S2、およびシステムキッチン20の挿入開口20aを介して、キャビネット部26内に管路50を配設することができる。
本実施形態によるキッチンユニット10は、上述の如き構成を有するもので、次にキッチンユニット10を施工する施工方法について説明する。
図5は、キッチンキャビネットの施工方法を示す説明図である。
図6は、側方キャビネットの一側縦板を取り外すときの説明図である。
図7は、キッチンカウンタを側壁へ固定ユニットを介して固定する施工方法を示す説明図である。
図8は、化粧板を固定する施工方法を示す説明図である。
まず、図5に示すように、側方キャビネット40をキッチンKの側壁2に設置する。
次に、システムキッチン20と背面キャビネット30とをキッチンKの側壁2に向けて移動させることで、キッチンユニット10を施工することができる。そして、システムキッチン20と背面キャビネット30とを必要に応じて床面F、側壁2、3に固定することで、キッチンユニット10の施工を行うことができる。
次に、図6に示すように、本体部41に取り付けられている一側縦板45を取外す。具体的には、本体部41と一側縦板45とを固定アングル47aを介して固定しているねじ47bを収納空間S1の内側から取外す。換言すると、一側縦板45により閉塞されていた挿入開口20aを開放する。
なお、一側縦板45をシステムキッチン20と背面キャビネット30とをキッチンKの側壁2に向けて移動させる前に外しておくことにより、本作業は省略可能である。
次に、図7に示すように、キッチンユニット10の施工の前にキッチンカウンタ22の下面にL字アングル62を介して固定ねじ63により固定されている固定ユニット60に対して、システムキッチン20をキッチンKの側壁2に向けて移動させた後に、固定ねじ63を水平方向において、L字アングル62の空いている穴を介して補強桟61に向けて締め付け、補強桟61を貫通してキッチンKの側壁2にキッチンカウンタ22を側壁2へ固定する。
なお、本実施形態においては、固定ユニット60をキッチンユニット10の施工の前にキッチンカウンタ22の下面に固定した状態で、システムキッチン20をキッチンKの側壁2に移動させた後に、キッチンカウンタ22を側壁2へ固定したが、キッチンユニット10の施工前にキッチンKの側壁2に予め固定ユニット60をキッチンカウンタ22の下面と接触する高さに取付けておき、システムキッチン20をキッチンKの側壁2に移動させた後に、固定ねじ63を垂直方向においてL字アングル62の空いている穴を介してキッチンカウンタ22に向けて締め付け、キッチンカウンタ22を側壁2へ固定してもよい。
そして、図8に示すように、上板44の上面とキッチンカウンタ22の下面との間に形成された空隙を隠蔽するために、該空隙のサイズに対応するように切断した化粧板500を取付ける。
具体的には、上板44の上面には事前にキッチンカウンタ22の下面と干渉しない程度に設定された、例えば、矩形ブロック状に構成された木製の受け部501を固定しておき、該受け部501に化粧カバー500を押し当て、上板44の下方から化粧板用ねじ502により化粧板500を上板44へ固定する。
その後、図6に示すように、本体部41に対し、一側縦板45を取付ける。具体的には、収納空間S1側から本体部41に固定されている固定アングル47aに一側縦板45を押し当て、収納空間S1の内側からねじ47bを締め付けることにより固定する。
この際、化粧板用ねじ502を設ける位置を、収納空間S1側に位置する一側縦板45の内側面よりもシステムキッチン20側に設定することにより、化粧板用ねじ502を一側縦板45により隠蔽することができる。
上述した実施形態によれば、本体部41の上板44の上面とキッチンカウンタ22の下面との間に形成される隙間を隠蔽することができる。その上で、受け部501に化粧板500を押し当てることにより化粧板500を設ける際に、上板44の上面における化粧板500の位置決め作業が不要となる。
また、例えば、経年劣化などによって化粧板用ねじ502が緩んだとしても、受け部501により化粧板500が側壁2とキャビネット部26との間に落ち込むことを抑制することができる。
キッチンユニット10の施工後は、側方キャビネット40の一側端部41aがシステムキッチン20の挿入開口20a内に位置する。その際、キャビネット部26の前面26aに対し、キッチンカウンタ22が前方に突出している場合、側方キャビネット40の一側端部41aがキャビネット部26の前面26aと同一平面上に位置してもよい。
このように、上述した実施形態によれば、側方キャビネット40の一側端部41aをシステムキッチン20の内部(キッチンカウンタ22の下方)へ挿入する構成としたとしても、キッチンカウンタ22を側壁2に固定することができる。
そのため、例えば、間口方向に長いキッチンカウンタ22自体の自重や建築躯体の壁面側にビルトインタイプの加熱調理機25を設けた場合、側壁2側に位置するキッチンカウンタ22に重力方向に荷重が加わったとしても、キッチンカウンタ22に加わる荷重を固定ユニット60を介して側壁22で支持することができる。
従って、側方キャビネット40の一側端部41aをシステムキッチン20の内部(キッチンカウンタ22の下方)に挿入する構成としつつも、システムキッチン20のキッチンカウンタ22が撓むことを抑制したキッチンユニット10を提供することができる。
なお、上述した実施形態では、側方キャビネット40の底板42と床面Fとの間に遮蔽板400を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば側方キャビネット40は、遮蔽板400を有していなくてもよい。すなわち、側方キャビネット40の底板42が床面Fに載置されていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、キッチンユニット10などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
2 側壁、 3 側壁、 10 キッチンユニット、 20 システムキッチン、 20a 挿入開口、 22 キッチンカウンタ、 22a 作業スペース、 23 シンク、 24 水栓、 25 加熱調理機、 26 キャビネット部、 26a 前面、 30 背面キャビネット、 30a 挿入開口、 32 カウンタ、 33 キャビネット部、 33a 前面、 40 側方キャビネット、 41 本体部、 41a 一側端部、 41b 他側端部、 42 底板、 42a 上面、 42b レール部、 43 背板、 44 上板、 44a 下面、 44b レール部、 45 一側縦板、 45 他側縦板、 46 他側縦板、 47a 固定アングル、47b ねじ、 48 スライド扉、 49 仕切板、 50 管路、 60 固定ユニット、 61 補強桟、 62 固定ねじ、 63 L字アングル、 400 遮蔽板、 500 化粧板、 501 受け部、 502 化粧板用ねじ F 床面、 K キッチン、 L リビング、 R 通路、 S1 収納空間、 S2 空間

Claims (1)

  1. システムキッチンと、前記システムキッチンに対面して配設された背面キャビネットと、前記システムキッチンと前記背面キャビネットとの間において建築躯体の壁面側に配設された側方キャビネットと、を備えたキッチンユニットにおいて、
    前記システムキッチンは、キッチンカウンタと、前記キッチンカウンタの下方に設けられたキッチンキャビネットと、を有し、
    前記側方キャビネットは、
    内部に物品を収納可能な収納空間を有し、長さ方向の両端部のうち少なくとも一方の端部が前記キッチンカウンタの下方に挿入された本体部と、
    前記本体部の前記システムキッチン側を閉塞する一側縦板と、
    前記本体部の前記背面キャビネット側を閉塞する他側縦板と、を有し、
    前記本体部は、
    前記システムキッチンと前記背面キャビネットとの間の通路の幅以上の長さ寸法に形成された底板と、
    前記底板のうち前記通路とは反対側の端部から上方に向けて延びる背板と、
    前記背板の上端から前記通路側に向けて延び前記底板と対面する上板と、を有し、
    前記建築躯体の壁面側に位置する前記キッチンカウンタの下面には、前記キッチンカウンタを前記建築躯体の壁面へ固定する固定ユニットが設けられており、前記一側側板を前記本体部に対し着脱可能であり、前記キッチンカウンタの下面と前記上板の上面との間には、化粧板が設けられており、
    前記上板の上面には、前記化粧板の背面と当接した受け部を有していることを特徴とするキッチンユニット。
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