JP7376858B2 - 食卓付き調理台及び集合住宅の間取り構造 - Google Patents
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Description
説明において、上方向、下方向、側方向、垂直方向、水平方向、縦方向、横方向等の方向を示す用語は、基本的に、通常使用する向きで食卓付き調理台を設置した状態における配置に基づくものとする。
図1は、食卓付き調理台Kの使用状態を横方向から見たもので、起立しているヒト側がキッチン、着座しているヒト側がダイニングである。
食卓付き調理台Kの主な特徴は、調理機能、食卓機能、収納機能、及び洗浄機能を兼ね揃えている点、起立状態にも着座状態にも対応可能である点、及び一般的な集合住宅のファミリー向けの間取りに適したコンパクトサイズである点、である。
図1に示すとおり、食卓付き調理台Kは、第一載置面部11を表面に有する天板部1と、天板部1に設けられた加熱部2と、天板部1の直下に設けられた第一出入部3と、第一出入部3の直下に設けられた第二出入部4と、天板部1を支持して第二出入部4と床面Fとの間に空間Sを形成する脚部5とを備え、第一載置面部11は、天板部1の表面の周縁部1a側かつ横長状に配置され、加熱部2は、天板部1の表面の周縁部1a及び第一載置面部11より奥側に配置され、第一出入部3は収納部31を有し、第二出入部4は第二載置面部41を有する。床面Fから第一載置面部11までの高さH1は、800~900mmで、好ましくは820mmであり、床面Fから第二載置面部41までの高さH2は、700~750mmで、好ましくは715mmである。
この構成によれば、第一載置面部11及び加熱部2にて調理しながら、第一出入部3の収納部31を引き出しにして調味料やカトラリー等を出し入れすると共に、第二出入部4の第二載置面部41を食卓にして食事することができる。すなわち、食卓付き調理台Kにより、調理・配膳・食事を同時に行う場合、第一載置面部11の高さH1は立ち作業しやすく、第二載置面部41の高さH2は着座での食卓として使いやすいため、従来と比べて食事時の移動量や作業量を軽減することができる。
図1に示す食卓付き調理台Kでは、載置部11、第一出入部3、及び第二出入部4が、加熱部2を挟むように対向して一対に設けられている。
この構成によれば、鍋物や鉄板焼き等の加熱部2を双方から共有して使用する料理も容易に行うことができるため、コミュニケーションしながら複数人で食事をすることができる。
なお、食卓付き調理台Kは、一人分の載置部11、第一出入部3、及び第二出入部4と加熱部2とを備えた一人用でも、一人分の載置部11、第一出入部3、及び第二出入部4を横並びにし、かつ加熱部2を挟んで対向して一対に備えた二~四人用でもよく、使用人数を限定しない。
図2及び図3に示すとおり、食卓付き調理台Kは、加熱部2と長手方向に並ぶように天板部1に設けられたシンク部6をさらに備えている。シンク部6を含む食卓付き調理台Kの長手方向の寸法は、1500~2700mmで、好ましくは2400~2700mmであり、短手方向の寸法は、600~800mmで、好ましくは750~770mmである。
この構造により、調理・配膳・食事のみならず、さらに食材、食器等の洗浄を同時に行うことができるため、食卓付き調理台Kをダイニングキッチンとして活用することができる。
なお、第一載置部11、加熱部2、第一出入部3、及び第二出入部4を備えている部位が食卓エリア、シンク部6を備えている部位が洗浄エリアであってもよく、食卓エリアと洗浄理エリアとの間に棚や引き出しが設けてあってもよい。
図2に示すとおり、天板部1は、平面視長方形状で、表面に長手方向の周縁部1a,1aと、周縁部1a,1aと直交する短手方向の周縁部1b,1bと、一方の周縁部1a側に配置された横長状の第一載置面部11とを有している。天板部1には、加熱部2やシンク部6をそれぞれ嵌め込むために、図示及び付番しない貫通孔が設けられている。シンク部6用の貫通孔は、他方の周縁部1b側かつ一方の周縁部1a側に配置されている。
なお、天板部1は、平面視で正方形状でも楕円形状でもよく、第一載置面部11及び加熱部2の数、並びにシンク部6の有無によって適宜設計してもよい。天板部1の厚さは、30~35mmでもよく、限定しない。天板部1の長手方向及び短手方向の寸法は、食卓付き調理台Kの長手方向及び短手方向の寸法と同等でもよい。
図1及び図2に示すとおり、第一載置面部11は、天板部1の表面の一部であり、食卓付き調理台Kを使用するヒトを正面にして横長状であり、調理台として機能するものである。
なお、第一載置面部11は食卓台等として機能してもよい。第一載置面部11の長手方向の寸法及び短手方向の寸法W1は、天板部1、加熱部2、及びシンク部6の寸法及び配置関係に基づき適宜設計してもよい。
図1及び図2に示すとおり、加熱部2は、天板部1の長手方向において加熱部2用の貫通孔に嵌め込まれた2口のIHヒーター及び1口のガスコンロで、加熱調理機として機能するものである。加熱部2の短手方向の寸法W2は、260~500mmである。
なお、加熱部2の上端は、天板部1の表面と面一でも、上に突き出ていてもよい。加熱部2の下端は、天板部1の裏面より下に突き出ていてもよい。加熱部2の起動スイッチや温度・火力を調整する摘み・ボタン等の図示しない操作部は、加熱部2の表面や裏面にあっても、食卓付き調理台Kを構成するその他の部位にあってもよい。加熱部2の電力供給用配線は、加熱部2の裏面から食卓付き調理台Kの内部を経由して所定の電源に接続されてもよい。加熱部2の長手方向の寸法は、第一載置面部11の長手方向の寸法と同等以下でもよい。
図1及び図2に示すように、第一出入部3は、収納部31に調味料やカトラリー等の調理や食事に必要な物を収納可能かつ出し入れ自在の引き出しとして機能するものである。第一出入部3の高さは、50~70mmで、好ましくは60mmである。第一出入部3は、閉鎖状態で第一載置面部11の真下に該当する位置にある。換言すれば、第一出入部3の奥行寸法は、第一載置面部11の短手方向の寸法と同等以下であり、加熱部2の設置や稼動に影響しない。
なお、収納部31は、第一出入部3の全部又は一部でもよく、全部の場合は所定の仕切りが設けられていてもよく、一部の場合は他の部分に食卓用載置面が設けられていてもよい。第一出入部3の先端部分と天板部1の側部分とが面一であっても天板部1の側部分が突出していてもよい。
図1及び図2に示すように、第二出入部4は、第二載置面部41に配膳可能かつ出し入れ自在のスライド式テーブルとして機能するものである。第二出入部4の高さは、70~90mmで、好ましくは80mmである。第二出入部4は、完全に引き出した状態で動作を固定する図示しないストッパー等のロック構造を有する。
なお、第二載置面部41は、第二出入部4の全部又は一部でもよく、全部の場合は面一でもカトラリー等を位置決めする段差があってもよく、一部の場合は他の部分に収納部が設けられていてもよい。閉鎖状態で第二出入部4の先端部分が第一出入部3の先端部分と面一であってもなくてもよい。第二出入部4の奥行寸法は、第一載置面部11の短手方向の寸法と同等以上であるが、加熱部2の設置や稼動に影響しない。第二出入部4の裏面には、付番しない補強用のL型治具が設けてあってもよい。
図1に示すように、天板部1に対する第二出入部4の突き出し量が、第一出入部3の突き出し量より多い。詳細には、第二出入部4の突き出し量W3は、天板部1の長手方向の周縁部1aから300~350mmで、好ましくは320~330mmであり、第一出入部3の突き出し量は、300mm以下で、好ましくは第二出入部4の突き出し量W3の3分の2以下である。
この構成によれば、第二出入部4を引き出した状態で第一出入部3を引き出しても、第二載置面部41上の物が第一出入部3の先端部分にぶつからないようにして、食事中でも収納部31の中身を出し入れすることができる。
図1及び図3に示すとおり、脚部5は、空間Sを形成するように天板部1の長手方向の両側にそれぞれ設けられており、一方が食卓エリアの最端部分に設けられた板材で、他方が洗浄エリアである。換言すれば、洗浄エリアが天板部1を支持する脚部としても機能している。空間Sには、食卓付き調理台Kを使用しているヒトの脚を入れられる。
なお、脚部5は、棒材でも、双方板材でもよい。
シンク部6は、天板部1に設けられたシンク部6用の貫通孔に嵌め込まれたシンクで、食材や食器等を洗浄する部位として機能するものであり、水道に直結する付番しない蛇口を有する。
なお、シンク部6の寸法は、食卓付き調理台Kのサイズに併せて適宜設計してもよく、限定しない。
なお、図4において、各部屋のドアや窓等の開閉部分には、公知技術を採用しており、説明の便宜上、これらは図示しないものとする。
図4に示すとおり、食卓付き調理台Kを設置した状態における集合住宅の間取りは、食卓付き調理台Kを含むダイニングキッチンR1と、脱衣所を兼ねた洗面室R3、浴室R4、及びトイレR5を含む水処理場との間に洗濯室R2が形成されている。ダイニングキッチンR1は、食卓付き調理台Kの他に、冷蔵庫、カップボード、換気扇等を備えており、長手方向の寸法が3000~4000mmで、好ましくは3400~3600mmである。
この間取り構造によれば、長手方向の寸法が5000~6000mmあった従来のダイニングキッチンと比較して、食卓付き調理台KがダイニングキッチンR1をコンパクトに形成することで生じた居室の長手方向の余剰スペースを単独の洗濯室R2として有効活用することができ、従来から洗濯室及び脱衣所を兼ねていた洗面室R3の面積も広くすることができる。
なお、各部屋の並び順は、紙面に向かってダイニングキッチンR1が最も左に位置する以外、限定せず、例えばダイニングキッチンR1の右隣りに洗面室R3が位置してもよい。
この間取り構造によれば、洗濯処理エリアR22で洗濯した衣類や靴を後処理エリアR23で干したり、乾かしたり、畳んだり、アイロン掛けしたり、収納したりすることができるため、洗濯作業の負担を軽減することが期待できる。
この間取り構造によれば、ダイニングキッチンR1に併せて居室の長手方向におけるリビングR6の寸法を従来のリビングより拡げられるため、より快適な移住空間を形成することができる。一方、可動式クローゼットC、Cが間仕切りにもなるため、居室R7内の各部屋を適宜変更できることから、居室R7はリビングR6の拡張の影響を受けにくい。
なお、図1及び図2で示した部位と同等の部位は、参照を容易にする等のため、図5及び図6において一律100を加えた番号にしている。
なお、双方の第一出入部103,103の間には、収納部や載置面部を有する別の出入部が設けられてもよい。
1a 周縁部(長手方向)
11 第一載置面部
2 加熱部
3 第一出入部
31 収納部
4 第二出入部
41 第二載置面部
5 脚部
6 シンク部
R1 ダイニングキッチン
R2 洗濯室
R21 R1とR3とをつなぐ通路
R22 洗濯エリア
R23 後処理エリア
R3 洗面室
R4 浴室
R5 トイレ
R6 リビング
R7 居室
C 可動式クローゼット
Claims (7)
- 第一載置面部を表面に有する天板部と、
前記天板部に設けられた加熱部と、
前記天板部の直下に設けられた第一出入部と、
前記第一出入部の直下に設けられた第二出入部と、
前記天板部を支持して前記第二出入部と床面との間に空間を形成する脚部とを備え、
前記第一載置面部は、前記天板部の表面の周縁部側かつ横長状に配置され、
前記加熱部は、前記天板部の表面の周縁部及び前記第一載置面部より奥側に配置され、
前記第一出入部は、収納部を有し、
前記第二出入部は、第二載置面部を有する
ことを特徴とする食卓付き調理台。 - 前記床面から前記第一載置面部までの高さが、800~900mmであり、
前記床面から前記第二載置面部までの高さが、700~750mmである
ことを特徴とする請求項1に記載の食卓付き調理台。 - 前記第一載置面部、前記第一出入部、及び前記第二出入部が、前記加熱部を挟むように対向して一対に設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の食卓付き調理台。 - 前記天板部に対する前記第二出入部の突き出し量が、第一出入部の突き出し量より多い
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の食卓付き調理台。 - 前記加熱部と長手方向に並ぶように前記天板部に設けられたシンク部をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の食卓付き調理台。 - ダイニングキッチン、洗濯室、洗面室、浴室、及びトイレのうち全部又は一部の水処理場の各々が横並びに設けられた集合住宅の間取り構造であって、
請求項5に記載の食卓付き調理台を含むダイニングキッチンと、洗面室、浴室、及びトイレのうち全部又は一部を含む水処理場との間に洗濯室が形成されている
ことを特徴とする集合住宅の間取り構造。 - 前記洗濯室が、前記ダイニングキッチンと前記水処理場とをつなぐ通路を挟むように対向して洗濯機を含む洗濯処理エリアとハンガーラックを含む後処理エリアとを有する
ことを特徴とする請求項6に記載の集合住宅の間取り構造。
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