JP7413015B2 - 建具 - Google Patents
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Description
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部の周縁に設けられた枠体と、開口部の少なくとも一部である収納開口部であり、当該収納開口部よりも建具の背面側に設けられた収納部に収納対象を収納可能にするための収納開口部を開閉する収納開閉体と、を備えた建具に関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態に係る建具の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を建具の左右方向(-X方向を建具の左方向、+X方向を建具の右方向)、図2のY方向を建具の前後方向(+Y方向を建具の前方向(建具の正面側の方向又は建物の屋外側の方向)、-Y方向を建具の後方向(建具の背面側の方向又は建物の屋内側の方向))、図1のZ方向を建具の上下方向(+Z方向を建具の上方向、-Z方向を建具の下方向)と称する。
図1に戻り、まず、枠体10の構成について説明する。この枠体10は、開口部2(具体的には、通行開口部2a(図1では開口部2の右側に位置する)と、収納開口部2b(図1では開口部2の左側に位置する)とを有する開口部2)の周縁に設けられるものであり、図1、図10、図11に示すように、左右一対の縦枠11、12(枠側枠材)、上下一対の横枠13、14(枠側枠材)、及び方立15(枠側枠材)を備えている。
図1に戻り、次に、通行開閉体20の構成について説明する。通行開閉体20は、通行開口部2aを開閉するためのものである。この通行開閉体20は、例えば公知の開閉体(一例として、防火仕様の開閉体)等にて形成されており、具体的には、図1から図3に示すように、通行開閉体フレーム21、屋外側通行表面材22、及び屋内側通行表面材23を備えている。
通行開閉体フレーム21は、通行開閉体20の剛性を主として担うものである。この通行開閉体フレーム21は、例えば耐火性材料(一例として、鋼材等)にて形成された長尺な力骨を複数組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、図3に示すように、左右一対の縦力骨21a及び上下一対の横力骨(図示省略)を備えている。このうち、左右一対の縦力骨21aは、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の横力骨は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。
屋外側通行表面材22及び屋内側通行表面材23は、通行開閉体フレーム21を覆うためのものである。これら屋外側通行表面材22及び屋内側通行表面材23は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、通行開閉体フレーム21を覆うように設けられており、具体的には、通行開閉体フレーム21を建物の屋外側及び屋内側から挟むように配置され、通行開閉体フレーム21に対して接着剤等によって固定されている。
また、図1に示すように、通行開閉体20の戸先側には、ユーザが通行開閉体20の開閉操作を行うための通行把手部24(例えば、ラッチ付きの公知の取手)と、通行開閉体20を施錠するための通行施錠部25であって、デッドボルトを備える通行施錠部25と、が設けられている。
図1に戻り、次に、収納開閉体30の構成について説明する。収納開閉体30は、収納開口部2bを開閉するためのものである。この収納開閉体30は、例えば公知の開閉体(一例として、防火仕様の開閉体)等にて形成されており、具体的には、図1から図3に示すように、収納開閉体補強部31及び屋外側収納表面材32を備えている。
収納開閉体補強部31は、第1収納開閉体30a(又は第2収納開閉体30b)の剛性を主として担うものである。この収納開閉体補強部31は、例えば耐火性材料(一例として、鋼材等)にて形成された公知の補強フレーム等を用いて構成されており、具体的には、図3、図8に示すように、板状の本体部31cと、板状の本体部31cから建物の屋内側に向けて突出した左右一対の縦片31aと、板状の本体部31cから建物の屋内側に向けて突出した上下一対の横片31bとを備えている。
屋外側収納表面材32は、収納開閉体補強部31を覆うためのものである。この屋外側収納表面材32は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、収納開閉体補強部31を建物の屋外側から覆うように設けられており、収納開閉体補強部31に対して接着剤等によって固定されている。
また、図1に示すように、収納開閉体30の戸先側には、ユーザが収納開閉体30の開閉操作を行うための収納把手部34(例えば、公知の取手)が設けられている。
図1に戻り、次に、通行ヒンジ部40の構成について説明する。通行ヒンジ部40は、通行開閉体20を通行縦枠11に対して回動自在(具体的には、通行開口部2aから建物の屋外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのものである。この通行ヒンジ部40は、公知の旗蝶番等を用いて構成されており、図1に示すように、通行開閉体20の戸尻側の端部(図1では、右端部)において、相互に間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設されており、通行開閉体20及び通行縦枠11に対して固定具等によって取り付けられている。
次に、収納ヒンジ部50の構成について説明する。収納ヒンジ部50は、収納開閉体30を収納縦枠12に対して回動自在(具体的には、収納開口部2bから建物の屋外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのものである。この収納ヒンジ部50は、公知の裏蝶番等を用いて構成されており、図3に示すように、収納開閉体30の戸尻側の(図3の左側)の上端側及び下端側にそれぞれ設けられており、収納開閉体30及び収納縦枠12に対して固定具等によって取り付けられている。
図1に戻り、次に、収納部60の構成について説明する。この収納部60は、収納対象を収納するための収納手段であり、図1から図3に示すように、収納部本体70、取出開閉体130、及び取出ヒンジ部140を備えている。
収納部本体70は、収納部60の基本構造体であり、且つ収納対象を収納するためのものであり、図1から図3、図6に示すように、収納枠体80、側面パネル90、上蓋部93、棚パネル100、及び塞ぎパネル120を備えている。
収納枠体80は、収納部60の剛性を主として担うものであり、図3、図6に示すように、左右一対の縦枠材81、82(収納側枠材)及び前後一対の横枠材83、84(収納側枠材)を備えている。
側面パネル90は、収納部60の各種側面を覆うための収納側パネルである。この側面パネル90は、例えば公知の収納部用の側面パネル(一例として、鋼製の側面パネル)等を用いて構成されており、具体的には、図2、図3に示すように、板状のパネル本体90aと、パネル本体90aの外側側面に複数取り付けられたパネル補強材90bであって、パネル本体90aを補強するためのパネル補強材90bを備えている。また、この側面パネル90は、収納部60の背面を覆うように、第1収納縦枠材81と第2収納縦枠材82との相互間に設けられていると共に、収納部60の左面を覆うように、第2収納縦枠材82と収納縦枠12の相互間に設けられている。以下では、必要に応じて、側面パネル90のうち、収納部60の後面側に位置する側面パネル91を「後側側面パネル91」と称し、収納部60の左面側に位置する側面パネル92を「左側側面パネル92」と称する。
上蓋部93は、収納部60の上面を覆うための板材である。この上蓋部93は、例えば公知の収納部用の上面パネル(一例として、鋼製のパネル)を用いて構成されており、図2、図8に示すように、収納部60の上面を覆うように配置されている。
棚パネル100は、収納対象を載置するための板材であり、且つ収納部60の収納対象を収納する空間60a(以下、「収納空間60a」と称する)を仕切るための板材である。この棚パネル100は、例えば公知の収納部用の棚パネル(一例として、鋼製の棚パネル)を用いて構成されており、図1、図6に示すように、収納空間60aが複数の空間に仕切られるように複数枚設けられている。なお、複数の棚パネル100のうち、図1に示すように最下段に位置する棚パネル101を「第1棚パネル101」と称し、図1に示すように第1棚パネル101よりも上方に位置する棚パネル102を「第2棚パネル102」と称し、図1に示すように第2棚パネル102よりも上方に位置する棚パネル103を「第3棚パネル103」と称し、図1に示すように第3棚パネル103よりも上方に位置する棚パネル104を「第4棚パネル104」と称する。
塞ぎパネル120は、収納空間60aの一部を塞ぐことで当該一部から収納対象を収納できないようにするための板材である。この塞ぎパネル120は、例えば鋼製の矩形状の板材を用いて構成されており、図1、図8に示すように、収納部60の前面のうち上横枠13から第4棚パネル104に至る部分全体を略覆うように配置されており、内幕板121を介して収納縦枠12及び方立15に対して固定具等によって固定されている。
取出開閉体130は、取出口4を開閉するためのものである。この取出開閉体130は、例えば公知の開閉体(一例として、防火仕様の開閉体等)にて形成されており、具体的には、図3、図6、図9に示すように、取出開閉フレーム131、外側取出表面材132、及び内側取出表面材133を備えている。
取出開閉フレーム131は、取出開閉体130の剛性を主として担うものである。この取出開閉フレーム131は、通行開閉体フレーム21と略同一に構成されており、具体的には、図3、図9に示すように、前後一対の縦力骨131a及び上下一対の横力骨131bを備えている。
外側取出表面材132及び内側取出表面材133は、取出開閉フレーム131を覆うためのものである。これら外側取出表面材132及び内側取出表面材133は、例えば公知の化粧板(一例として、鋼製の化粧板等)等を用いて構成され、取出開閉フレーム131を覆うように設けられており、具体的には、図9に示すように、取出開閉フレーム131を収納空間60aの外側及び収納空間60aの内側から挟むように配置され、取出開閉フレーム131に対して接着剤等によって固定されている。
また、図6、図8に示すように、取出開閉体130の戸先側には、取出把手部134が設けられている。このうち、取出把手部134は、ユーザが取出開閉体130の開閉操作を行うためのものであり、例えば公知の開き戸用の取手(例えば、ラッチ付きの非突出状の取手)を用いて構成されており、取出開閉体130の外側部分に設けられている。
取出ヒンジ部140は、取出開閉体130を方立15に対して回動自在(具体的には、取出口4から収納空間60aの外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのものである。この取出ヒンジ部140は、公知のピボットヒンジ等を用いて構成されており、図3に示すように、取出開閉体130の戸尻側(図3の前側)の上端側及び下端側にそれぞれ設けられており、取出ヒンジ部140の上方部分が上収納横枠材83に対して固定具等によって取り付けられ、且つ取出ヒンジ部140の下方部分が方立15に対して固定具等によって取り付けられている。
次に、枠体10の構成の詳細について説明する。ただし、この枠体10は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。
まず、実施の形態では、図3、図10、図11に示すように、枠体10の通行縦枠11は、通行枠材本体11a及び通行固定材(図示省略)を備えている。
通行枠材本体11aは、通行縦枠11の基本構造体である。この通行枠材本体11aは、X-Y平面に沿った断面形状が左右方向の外側(図3では、右側)に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている。
通行固定材は、通行枠材本体11aを躯体3に対して固定すると共に、通行枠材本体11aを補強するためのものである。この通行固定材は、板状体にて形成されており、当該通行固定材の前後方向の長さが通行枠材本体11aのコ字状の開放端部における前後方向の長さと略同一(又はそれ以上の長さ)であり、当該通行固定材の上下方向の長さが通行枠材本体11aの上下方向の長さよりも短くなるように形成されている。また、この通行固定材は、通行枠材本体11aのコ字状の開放端部側(通行枠材本体11aの左右方向の外側の端部側)において、所定間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設配置されており、通行枠材本体11a及び躯体3に対して溶接等によって固定されている。
また、実施の形態では、図3、図10、図11に示すように、枠体10の収納縦枠12は、収納枠材本体12a及び収納固定材(図示省略)を備えている。なお、収納固定材は、通行固定材と略同一に構成されているので、以下では、その説明を省略する。
また、実施の形態では、図3、図10、図11に示すように、枠体10の方立15は、X-Y平面に沿った断面形状が矩形環状となるように形成された中空状体であり、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている。
また、実施の形態では、図6、図10、図11に示すように、枠体10の上横枠13は、上枠材本体13a及び上固定材13bを備えている。
上枠材本体13aは、上横枠13の基本構造体である。この上枠材本体13aは、Y-Z平面に沿った断面形状が上下方向の外側(図6では、上側)に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、開口部2の左右方向の略全長にわたって形成されている。
上固定材13bは、上枠材本体13aを躯体3に対して固定すると共に、上枠材本体13aを補強するためのものである。この上固定材13bは、板状体にて形成されており、当該上固定材13bの前後方向の長さが上枠材本体13aのコ字状の開放端部における前後方向の長さと略同一(又はそれ以上の長さ)であり、当該上固定材13bの左右方向の長さが上枠材本体13aの左右方向の長さよりも短くなるように形成されている。また、図11に示すように、この上固定材13bは、上枠材本体13aのコ字状の開放端部側(上枠材本体13aの上下方向の外側の端部側)において、所定間隔を隔てて左右方向に沿って複数並設配置されており、上枠材本体13a及び躯体3に対して溶接等によって固定されている。
また、実施の形態では、図6、図8、図10に示すように、枠体10のくつずり横枠14は、上横枠13と略同一に構成されており(ただし、くつずり横枠14の前後方向の長さが上横枠13の前後方向の長さよりも短く設定されている)、くつずり枠材本体14a及びくつずり固定材14bを備えている。
図2に戻り、次に、収納部60の収納枠体80の構成について説明する。ただし、この収納枠体80は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。
まず、実施の形態では、図2、図3、図11に示すように、収納枠体80の第1収納縦枠材81は、X-Y平面に沿った断面形状が矩形環状となるように形成された中空状体であり、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている。
また、実施の形態では、図2、図3、図11に示すように、収納枠体80の第2収納縦枠材82は、X-Y平面に沿った断面形状が矩形環状となるように形成された中空状体であり、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている。
また、実施の形態では、図6、図9、図11に示すように、収納枠体80の上収納横枠材83は、上収納枠材本体83a及び上収納固定材83bを備えている。
上収納枠材本体83aは、上収納横枠材83の基本構造体である。この上収納枠材本体83aは、X-Z平面に沿った断面形状が上下方向の外側(図9では、上側)に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、取出口4の前後方向の略全長にわたって形成されている。
上収納固定材83bは、上収納枠材本体83aを躯体3に対して固定すると共に、上収納枠材本体83aを補強するためのものである。この上収納固定材83bは、図9に示すように、上収納枠材本体83aのコ字状の開放端部側(上収納枠材本体83aの上端部側)において、所定間隔を隔てて前後方向に沿って複数並設配置されており、上収納枠材本体83a及び躯体3に対して溶接等によって固定されている。
また、実施の形態では、図6、図9に示すように、収納枠体80の下収納横枠材84は、上収納横枠材83と略同一に構成されており(ただし、下収納横枠材84の上下方向の長さが上収納横枠材83の上下方向の長さよりも長く設定されている)、下収納枠材本体84a及び下収納固定材84bを備えている。
図2に戻り、次に、収納部60の設置構造について説明する。この建具1は、収納部60の設置性を高めるための設置構造を備えており、この設置構造の特徴については、実施の形態では以下に示す通りとなる。
まず、設置構造の第1の特徴については、図2、図3に示すように、収納部60は、第1収納側接続部材150a、第2収納側接続部材150b、第3収納側接続部材150c、及び第4収納側接続部材150dを備えている。
第1収納側接続部材150aは、固定具153(以下、「第1固定具153」と称する)及び当該第1収納側接続部材150aを用いて第1収納縦枠材81と後側側面パネル91とを接続する収納側接続部材であり、図3に示すように、第1収納縦枠材81と後側側面パネル91との相互間に設けられている。第2収納側接続部材150bは、第1固定具153及び当該第2収納側接続部材150bを用いて第2収納縦枠材82と後側側面パネル91とを接続する収納側接続部材であり、図3に示すように、第2収納縦枠材82と後側側面パネル91との相互間に設けられている。第3収納側接続部材150cは、第1固定具153及び当該第3収納側接続部材150cを用いて第2収納縦枠材82と左側側面パネル92とを接続する収納側接続部材であり、図3に示すように、第2収納縦枠材82と左側側面パネル92との相互間に設けられている。また、これら第1収納側接続部材150a、第2収納側接続部材150b、及び第3収納側接続部材150cの各々は、図3に示すように、第1枠材側接続部材151(枠材側接続部材)及び第1パネル側接続部材152(パネル側接続部材)を備えている。なお、実施の形態では、第1収納側接続部材150a、第2収納側接続部材150b、第3収納側接続部材150c、及び第4収納側接続部材150dの各々の構成はそれぞれ略同一であるので、以下では、第1収納側接続部材150aの第1枠材側接続部材151及び第1パネル側接続部材152の構成のみについて説明することとする。
第4収納側接続部材150dは、固定具157(以下、「第2固定具157」と称する)及び当該第4収納側接続部材150dを用いて収納縦枠12と左側側面パネル92とを接続する収納側接続部材である。また、第4収納側接続部材150dは、図5に示すように、収納縦枠12と左側側面パネル92との相互間に設けられており、第2枠材側接続部材155(枠材側接続部材)及び第2パネル側接続部材156(パネル側接続部材)を備えている。
図4に戻り、次に、設置構造の第2の特徴については、図4に示すように、第1収納縦枠材81に接続される第1取付部154は、第1枠材側接続部材151に接続される第1固定具153の近傍位置に設けられている(なお、他の第1取付部154についても同様とする)。また、図5に示すように、第2取付部158は、第2固定具157の近傍位置に設けられている。
図4に戻り、次に、設置構造の第3の特徴については、第1収納縦枠材81に接続される第1取付部154は、第1枠材側接続部材151に接続される第1固定具153の取り付けを阻害しないように設けられている(なお、他の第1取付部154についても略同様とする)。また、第2取付部158は、第2固定具157の取り付けを阻害しないように設けられている。
次に、収納部60の防犯構造について説明する。この建具1は、収納部60の防犯性を高めるための防犯構造を備えており、この防犯構造の特徴については、実施の形態では以下に示す通りとなる。
まず、防犯構造の第1の特徴については、図6、図7、図9に示すように、収納部60は、開度制限部160を備えている。
図6に戻り、次に、防犯構造の第2の特徴については、図6、図9に示すように、収納部60は、取出施錠部170を備えている。
図1に戻り、次に、防犯構造の第3の特徴については、図1、図3に示すように、収納部60は、収納施錠部180を備えている。
図1に戻り、次に、このように構成された建具1の作用について説明する。
続いて、建具1の設置方法について説明する。建具1の設置方法は、建具1を開口部2に設置するための方法であって、第1設置工程、第2設置工程、接続工程、及び仕上工程を含む。
まず、第1設置工程について説明する。第1設置工程は、枠体10を設置する工程である。
次に、第2設置工程について説明する。第2設置工程は、収納枠体80を設置する工程である。
次いで、接続工程について説明する。接続工程は、収納部60に覆われる収納空間60aの内部において、第1固定具153、第2固定具157、及び第1収納側接続部材150aから第4収納側接続部材150dを用いて、第1収納縦枠材81、第2収納縦枠材82又は収納縦枠12と後側側面パネル91又は左側側面パネル92とを接続する工程である。
続いて、仕上工程について説明する。仕上工程は、接続工程の後に、建具1の仕上げを行う工程である。
このように実施の形態によれば、収納空間60aの内部において固定具(第1固定具153、第2固定具157)を収納側接続部材(第1収納側接続部材150aから第4収納側接続部材150d)に対して取り付けることができ、且つ、固定具及び収納側接続部材が収納側枠材、枠側枠材、又は収納側パネルよりも収納部60の内側に向けて突出しないように、収納側接続部材を構成したので、収納空間60aの内部において固定具を収納側接続部材に対して取り付けることができる。よって、例えば、収納部60が建物の躯体3に囲繞されている場合でも固定具の取付作業を行うことができ、収納部60の設置性を高めることができる。また、固定具及び収納側接続部材が収納側枠材、枠側枠材、又は収納側パネルよりも収納部60の内側に向けて突出することを防止できる。よって、収納対象を固定具又は収納側接続部材と接触しないように収納でき、収納部60の収納性を確保できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
上記実施の形態では、建具1が、通行開閉体20及び通行ヒンジ部40を備えていると説明したが、これに限らず、通行開閉体20及び通行ヒンジ部40を省略してもよい。この場合には、方立15を省略して、開口部2全体を収納開口部2bとして機能させてもよい。
上記実施の形態では、通行開口部2aが開口部2の右側に位置し、収納開口部2bが開口部2の左側に位置すると説明したが、これに限らず、例えば、通行開口部2aが開口部2の左側に位置し、収納開口部2bが開口部2の右側に位置してもよい。
上記実施の形態では、くつずり横枠14の前後方向の長さが上横枠13の前後方向の長さよりも短く設定されていると説明したが、これに限らず、例えば、くつずり横枠14の前後方向の長さが上横枠13の前後方向の長さと略同一に設定されてもよい。
上記実施の形態では、通行ヒンジ部40が、旗蝶番を用いて構成されていると説明したが、これに限られず、例えば、ピボットヒンジ等を用いて構成されてもよい。また、上記実施の形態では、取出ヒンジ部140がピボットヒンジを用いて構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、蝶番を用いて構成されてもよい。
上記実施の形態では、棚パネル100の設置数が4つであると説明したが、これに限らず、例えば、4つ未満でもよく、又は5つ以上でもよい。
上記実施の形態では、収納部60の設置構造が、第1収納側接続部材150a、第2収納側接続部材150b、第3収納側接続部材150c、及び第4収納側接続部材150dを備えていると説明したが、これに限らない。例えば、第1収納側接続部材150a、第2収納側接続部材150b、第3収納側接続部材150c、又は第4収納側接続部材150dのいずれか1つのみ、いずれか2つのみ、又はいずれか3つのみを備えてもよい。この場合には、収納側枠材又は枠側枠材と収納側パネルとは、固定具のみを介して接続されてもよい。
上記実施の形態では、収納部60の防犯構造が、取出施錠部170及び収納施錠部180を備えていると説明したが、例えば、取出施錠部170又は収納施錠部180を省略してもよい。
付記1の建具は、建物の開口部に設けられた建具であり、前記開口部の周縁に設けられた枠体と、前記開口部の少なくとも一部である収納開口部であり、当該収納開口部よりも当該建具の背面側に設けられた収納部に収納対象を収納可能にするための収納開口部を開閉する収納開閉体と、を備えた建具であって、前記収納部は、複数の収納側枠材と、前記収納側枠材同士の相互間、又は前記収納側枠材と前記枠体を構成する枠側枠材との相互間に設けられた収納側パネルと、前記収納側枠材又は前記枠側枠材と前記収納側パネルとの相互間に設けられた収納側接続部材であって、固定具及び当該収納側接続部材を用いて前記収納側枠材又は前記枠側枠材と前記収納側パネルとを接続する収納側接続部材と、を備え、前記収納部に覆われる収納空間において前記固定具を前記収納側接続部材に対して取り付けることができ、且つ、前記固定具及び前記収納側接続部材が前記収納側枠材、前記枠側枠材、又は前記収納側パネルよりも前記収納部の内側に向けて突出しないように、前記収納側接続部材を構成した。
付記1に記載の建具、及び付記7に記載の建具の設置方法によれば、収納空間の内部において固定具を収納側接続部材に対して取り付けることができ、且つ、固定具及び収納側接続部材が収納側枠材、枠側枠材、又は収納側パネルよりも収納部の内側に向けて突出しないように、収納側接続部材を構成したので、収納空間の内部において固定具を収納側接続部材に対して取り付けることができる。よって、例えば、収納部が建物の躯体に囲繞されている場合でも固定具の取付作業を行うことができ、収納部の設置性を高めることができる。また、固定具及び収納側接続部材が収納側枠材、枠側枠材、又は収納側パネルよりも収納部の内側に向けて突出することを防止できる。よって、収納対象を固定具又は収納側接続部材と接触しないように収納でき、収納部の収納性を確保できる。
2 開口部
2a 通行開口部
2b 収納開口部
3 躯体
4 取出口
10 枠体
11 通行縦枠
11a 通行枠材本体
11c 通行凹部
11d 気密凹部
11e 気密材
12 収納縦枠
12a 収納枠材本体
12c 収納凹部
13 上横枠
13a 上枠材本体
13b 上固定材
13c 第1上枠材凹部
13d 第2上枠材凹部
13e 気密凹部
14 くつずり横枠
14a くつずり枠材本体
14b くつずり固定材
14c くつずり枠材凹部
14d 気密凹部
15 方立
15a 第1方立凹部
15b 第2方立凹部
15c 第3方立凹部
15d 気密凹部
15e 気密凹部
15g 収納デッドボルト受け
20 通行開閉体
21 通行開閉体フレーム
21a 縦力骨
22 屋外側通行表面材
23 屋内側通行表面材
24 通行把手部
25 通行施錠部
26 通行ドアガード
27 通行ドアクローザ
30 収納開閉体
31 収納開閉体補強部
31a 縦片
31b 横片
31c 本体部
32 屋外側収納表面材
34 収納把手部
35 収納ドアクローザ
40 通行ヒンジ部
50 収納ヒンジ部
60 収納部
60a 収納空間
70 収納部本体
80 収納枠体
81 第1収納縦枠材
81a 収納凹部
81b 気密凹部
82 第2収納縦枠材
83 上収納横枠材
83a 上収納枠材本体
83b 上収納固定材
83c 上収納凹部
83d 気密凹部
84 下収納横枠材
84a 下収納枠材本体
84b 下収納固定材
84c 下収納凹部
84d 気密凹部
90 側面パネル
90a パネル本体
90b パネル補強材
91 後側側面パネル
92 左側側面パネル
93 上蓋部
100 棚パネル
101 第1棚パネル
102 第2棚パネル
103 第3棚パネル
104 第4棚パネル
105 係止体
106 支持部
120 塞ぎパネル
121 内幕板
130 取出開閉体
131 取出開閉フレーム
131a 縦力骨
131b 横力骨
132 外側取出表面材
133 内側取出表面材
134 取出把手部
140 取出ヒンジ部
150a 第1収納側接続部材
150b 第2収納側接続部材
150c 第3収納側接続部材
150d 第4収納側接続部材
151 第1枠材側接続部材
151a 第1枠材側第1接続片
151b 第1枠材側第2接続片
152 第1パネル側接続部材
152a 第1パネル側第1接続片
152b 第1パネル側第2接続片
153 第1固定具
153a ヘッド部
153b ネジ部
154 第1取付部
155 第2枠材側接続部材
155a 第2枠材側第1接続片
155b 第2枠材側第2接続片
156 第2パネル側接続部材
156a 第2パネル側第1接続片
156b 第2パネル側第2接続片
157 第2固定具
157a ヘッド部
157b ネジ部
158 第2取付部
160 開度制限部
161 係合部
162 被係合部
163 挿入部分
170 取出施錠部
171 操作部
180 収納施錠部
181 操作部
182 本体部
Claims (7)
- 建物の開口部に設けられた建具であり、前記開口部の周縁に設けられた枠体と、前記開口部の少なくとも一部である収納開口部であり、当該収納開口部よりも当該建具の背面側に設けられた収納部に収納対象を収納可能にするための収納開口部を開閉する収納開閉体と、を備えた建具であって、
前記収納部は、
複数の収納側枠材と、
前記収納側枠材同士の相互間、又は前記収納側枠材と前記枠体を構成する枠側枠材との相互間に設けられた収納側パネルと、
前記収納側枠材又は前記枠側枠材と前記収納側パネルとの相互間に設けられた収納側接続部材であって、固定具及び当該収納側接続部材を用いて前記収納側枠材又は前記枠側枠材と前記収納側パネルとを接続する収納側接続部材と、を備え、
前記収納部に覆われる収納空間の内部から前記固定具を前記収納側接続部材に対して取り付けることができ、且つ、前記固定具及び前記収納側接続部材が前記収納側枠材、前記枠側枠材、又は前記収納側パネルよりも前記収納部の内側に向けて突出しないように、前記収納側接続部材を構成し、
前記固定具は、ネジ又はビスであり、
前記収納空間の内部から前記固定具を前記収納側接続部材に対して取り付けることが前記収納側接続部材によって阻害されないように、前記収納側接続部材を構成した、
建具。 - 前記固定具及び前記収納側接続部材が前記収納側枠材、前記枠側枠材、又は前記収納側パネルよりも前記収納部の外側に向けて突出しないように、前記収納側接続部材を構成した、
請求項1に記載の建具。 - 前記収納側接続部材は、
前記収納側枠材又は前記枠側枠材に取り付けられた枠材側接続部材と、
前記収納側パネルに取り付けられたパネル側接続部材であって、前記固定具を介して前記枠材側接続部材と接続されるパネル側接続部材と、を備え、
前記枠材側接続部材及び前記パネル側接続部材の各々の横断面形状を、L字状とし、
前記収納空間の内部から前記固定具を介して前記枠材側接続部材と前記パネル側接続部材とを接続することが、前記枠材側接続部材又は前記パネル側接続部材のいずれによっても阻害されないように、前記枠材側接続部材及び前記パネル側接続部材を設けた、
請求項1又は2に記載の建具。 - 前記枠材側接続部材を、取付部を介して前記収納側枠材又は前記枠側枠材に対して取り付け、
前記取付部を、前記枠材側接続部材に接続される前記固定具の近傍位置に設けた、
請求項3に記載の建具。 - 前記枠材側接続部材を、取付部を介して前記収納側枠材又は前記枠側枠材に対して取り付け、
前記取付部を、前記固定具の取り付けを阻害しないように設けた、
請求項3に記載の建具。 - 前記開口部の一部である前記収納開口部を開閉する前記収納開閉体と、
前記開口部の他の一部である通行開口部であり、通行対象を通行させるための通行開口部を開閉する通行開閉体と、を備える、
請求項1から5のいずれか一項に記載の建具。 - 建物の開口部に設けられた建具であり、前記開口部の周縁に設けられた枠体と、前記開口部の少なくとも一部である収納開口部であり、当該収納開口部よりも当該建具の背面側に設けられた収納部に収納対象を収納可能にするための収納開口部を開閉する収納開閉体と、を備えた建具を設置するための設置方法であって、
前記枠体を設置する第1設置工程と、
前記収納部を構成する収納枠体を設置する第2設置工程と、
前記収納部に覆われる収納空間の内部から、固定具及び収納側接続部材を用いて、前記収納枠体を構成する収納側枠材又は前記枠体を構成する枠側枠材と前記収納部を構成する収納側パネルとを接続する接続工程と、を含み、
前記固定具は、ネジ又はビスであり、
前記収納空間の内部から前記固定具を前記収納側接続部材に対して取り付けることが前記収納側接続部材によって阻害されないように、前記収納側接続部材を構成した、
建具の設置方法。
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