JP2021021298A - 建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】防火性能を高めることが可能になる、建具を提供すること。【解決手段】建具1は、建物の開口部3に設けられる建具であって、開口部3を仕切る仕切部40と、仕切部40を囲繞するように設けられた框部30であって、複数の框材から構成された框部30と、隣接する框材同士の突き合わせ部に設けられた縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90であって、全閉状態において当該建具1の周辺で火災が発生した場合に、火災の熱によって隣接する框材同士の相互間に生じる発生隙間を介して当該建具1の見込方向の一方から他方に向けて火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、建具に関する。
従来、建物の開口部に設けられている框扉の開閉体を対象とした技術であって、框扉の意匠性を高めるための技術の一つとして、板ガラスと、板ガラスの四周を囲繞するように設けられた複数の框材であって、板ガラスに対して嵌合された複数の框材と、各框材に設けられた加飾部と、複数の框材全体にわたって貼り付けられた化粧シートとを備えた技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、複数の框材のうち隣接する框材同士の配置方法については、例えば、隣接する框材同士を単に突き合わせて配置することが該当する。
特開平08−177327号公報
ここで、上記従来の技術においては、上述したように、隣接する框材同士が単に突き合わせた状態で配置されている場合には、例えば、開閉体によって開口部が全閉した状態において框扉の周辺で火災が発生した場合に火災の熱によって框材が変形することで上記隣接する框材同士の相互間に隙間が生じると、当該隙間を介して火災の熱又は炎が框扉の見込方向の一方から他方に向けて流れ込むおそれがあることから、防火性能の観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、防火性能を高めることが可能になる、建具を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の建具は、建物の開口部に設けられる建具であって、前記開口部を仕切る仕切部と、前記仕切部を囲繞するように設けられた框部であって、複数の框材から構成された框部と、隣接する前記框材同士の突き合わせ部に設けられた抑制手段であって、前記仕切部及び框部によって前記開口部を全閉した全閉状態において当該建具の周辺で火災が発生した場合に、前記火災の熱によって前記隣接する框材同士の相互間に生じる隙間を介して当該建具の見込方向の一方から他方に向けて前記火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための抑制手段と、を備える。
請求項2に記載の建具は、請求項1に記載の建具において、前記抑制手段は、前記隣接する框材のいずれか一方に取り付けられた第1抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間を塞ぐための第1抑制手段を備える。
請求項3に記載の建具は、請求項1又は2に記載の建具において、前記抑制手段は、前記隣接する框材の各々に取り付けられた第2抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段を備える。
請求項4に記載の建具は、請求項3に記載の建具において、前記抑制手段は、一対の前記第2抑制手段を備え、前記一対の第2抑制手段のいずれか一方を、前記突き合わせ部の内側の端部又はその近傍に配置し、前記一対の第2抑制手段のいずれか他方を、前記突き合わせ部の外側の端部又はその近傍に配置した。
請求項5に記載の建具は、請求項3又は4に記載の建具において、前記第2抑制手段における前記隣接する框材のいずれか一方と接続されている接続部分が前記突き合わせ部の近傍に位置するように、前記第2抑制手段と前記隣接する框材のいずれか一方とを接続した。
請求項6に記載の建具は、請求項2に記載の建具において、前記抑制手段は、前記第1抑制手段と、前記隣接する框材の各々に取り付けられた第2抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段と、を備え、前記第1抑制手段と前記第2抑制手段とを、一体に形成した。
請求項7に記載の建具は、請求項1から6のいずれか一項に記載の建具において、前記抑制手段を、前記隣接する框材の少なくともいずれか一方の内部に配置した。
請求項1に記載の建具によれば、隣接する框材同士の突き合わせ部に設けられた抑制手段であって、仕切部及び框部によって開口部を全閉した全閉状態において当該建具の周辺で火災が発生した場合に、火災の熱によって隣接する框材同士の相互間に生じる隙間を介して当該建具の見込方向の一方から他方に向けて火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための抑制手段を備えるので、上記火災が発生した場合に、抑制手段によって当該火災の熱又は炎が隣接する框材同士の相互間に生じる隙間を介して建具の見込方向の一方側から他方側へ流れ込むことを抑制でき、開閉体の防火性能を高めることが可能となる。
請求項2に記載の建具によれば、抑制手段が、隣接する框材のいずれか一方に取り付けられた第1抑制手段であって、火災が発生した場合に隙間を塞ぐための第1抑制手段を備えるので、上記火災の熱等によって隣接する框材同士の相互間に隙間が発生した場合に第1抑制手段によって当該発生隙間を効果的に塞ぐことができ、上記火災の熱又は炎が当該隙間を介して建具の見込方向の一方側から他方側へ流入することを抑制しやすくなる。
請求項3に記載の建具によれば、抑制手段が、隣接する框材の各々に取り付けられた第2抑制手段であって、火災が発生した場合に隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段を備えるので、上記火災が発生した場合に第2抑制手段によって隣接する框材同士の相互間に隙間が生じることを抑制でき、当該火災の熱又は炎が当該隙間を介して建具の見込方向の一方側から他方側へ流入することを抑制しやすくなる。
請求項4に記載の建具によれば、抑制手段が、一対の第2抑制手段を備え、一対の第2抑制手段のいずれか一方を、突き合わせ部の内側の端部又はその近傍に配置し、一対の第2抑制手段のいずれか他方を、突き合わせ部の外側の端部又はその近傍に配置したので、第2抑制手段を1つのみを設ける場合に比べて、隣接する框材同士を強固に接続でき、上記火災が発生した場合に隣接する框材同士の相互間に隙間が生じることを抑制しやすくなる。
請求項5に記載の建具によれば、第2抑制手段における隣接する框材のいずれか一方と接続されている接続部分が突き合わせ部の近傍に位置するように、第2抑制手段と隣接する框材のいずれか一方とを接続したので、接続部分が突き合わせ部から離れて位置する場合に比べて、第2抑制手段に過大な変形が生じにくくなることから、第2抑制手段に損傷等が生じることを回避しやすくなる。
請求項6に記載の建具によれば、第1抑制手段と第2抑制手段とを一体に形成したので、第1抑制手段と第2抑制手段とを別体に形成する場合に比べて、抑制手段の取付作業を容易且つ迅速にでき、建具の製造性を高めることができる。
請求項7に記載の建具によれば、抑制手段を、隣接する框材の少なくともいずれか一方の内部に配置したので、抑制手段が外部に露出することを抑制でき、建具の意匠性を維持することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る建具であって、全閉状態を示す正面図である。 図1の左下側突き合わせ部の周辺領域を示す拡大図(一部図示省略)であり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図、(c)は(a)のB−B矢視断面図(一部図示省略)、(d)は(b)のC−C矢視断面図である。 戸先側縦框材及び縦框材側抑制部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は(a)のD−D矢視断面図である。 戸先側縦框材及び縦框材側抑制部を示す斜視図(一部図示省略)である。 縦框材側抑制部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。 下側横框材及び横框側抑制部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図である。 建具の変形例を示す正面図である。 第1縦框材側抑制部の変形例を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 縦框材側抑制部の変形例を示す正面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る建具の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部に設けられる建具に関するものである。
ここで、「建物」とは、その具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、戸建て住宅、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「建物の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、床、天井等)において出入口や窓を設置するために形成された開口部である。また、「建具」は、建物の開口部の出入り又は視界を抑制又は制限するための構造体を意味する。また、建具の取り付け位置や用途は任意であるが、例えば、玄関に設置される玄関扉、勝手口や通用口に設置される勝手口扉、及び建物内部に設置される室内扉の如き扉装置(片開式又は両開式の開き戸、片開式又は両開式の引き戸等)、建物の壁等に設置される窓装置等が該当する。以下、実施の形態では、建具が、ビルの如き建物の避難通路に面する位置に配置された片開式の開き戸であって、この避難通路に隣接する部屋の中で火災が発生した場合に、火災の熱又は炎が当該開き戸を介して避難通路側に流入することを抑制できる開き戸(すなわち、片開式の防火扉)である場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る建具の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を建具の左右方向(−X方向を建具の左方向、+X方向を建具の右方向)、図2のY方向を建具の前後方向(+Y方向を建具の前方向(部屋の室外側の方向)、−Y方向を建具の後方向(部屋の室内側の方向))、図1のZ方向を建具の上下方向(+Z方向を建具の上方向、−Z方向を建具の下方向)と称する。
図1に示すように、この建具1は、建物の躯体2(具体的には、部屋を仕切る壁部)に形成された開口部3に設けられたものであり、概略的に、枠体10、開閉体20、及びヒンジ部50を備えている。ただし、建具1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。なお、建具1を構成する各種部材同士の取付方法(又は接続方法)については任意であるが、例えば、取付側の部材又は取付相手側の部材に形成された取付孔(例えば、リベット孔、ネジ孔、ビス孔等)を介して、取付側の部材を取付相手側の部材に対して固定具(例えば、リベット、取付ネジ、ビス等)、溶接、接着剤、両面テープ等によって取り付ける(又は接続する)方法が採用されている。
(構成−枠体)
枠体10は、躯体2に形成された開口部3の周縁に設置されるものであり、図1に示すように、例えば耐火性材料(一例として、スチール材、ステンレス材の如き鋼材等)にて形成された左右一対の縦枠材11、12及び上下一対の横枠材13、14を備えている。これら縦枠材11、12及び横枠材13、14は、それぞれ躯体2に対して固定されており、相互に組み合わせられることによって、正面形状が略矩形環状となるように形成されている。以下では、必要に応じて、左右一対の縦枠材11、12のうち、開口部3の戸尻側に位置する縦枠材11を「戸尻側縦枠材11」と称し、開口部3の戸先側に位置する縦枠材12を「戸先側縦枠材12」と称する。また、上下一対の横枠材13、14のうち、開口部3の上方側に位置する横枠材13を「上側横枠材13」と称し、開口部3の下方側に位置する横枠材14を「くつずり側横枠材14」と称する。
また、この戸先側縦枠材12には、デッドボルト受け及びラッチ受けが設けられている(いずれも図示省略)。デッドボルト受けは、後述する全閉状態において開閉体20に設けられた後述するデッドボルトを受けるためのデッドボルト受容手段であり、後述するデッドボルトと対応する位置に配置されている。ラッチ受けは、開閉体20に設けられた後述するラッチを受けるためのラッチ受容手段であり、ラッチと対応する位置に配置されている。
(構成−開閉体)
次に、開閉体20の構成について説明する。開閉体20は、開口部3を開閉するためのものである。この開閉体20は、図1に示すように、枠体10内に収容可能な位置に設けられており、框部30及び仕切部40を備えている。
ここで、「開閉体20の開閉状態」とは、例えば、「全閉状態」、「全開状態」、及び「半開状態」を含む概念である。このうち、「全閉状態」とは、開閉体20(具体的には、框部30及び仕切部40)によって開口部3を全閉した状態であり、実施の形態では、全閉状態における開閉体20の位置を「全閉位置」と称する。また、「全開状態」とは、開閉体20によって開口部3を全開した状態であり、実施の形態では、全開状態における開閉体20の位置を「全開位置」と称する。また、「半開状態」とは、開閉体20が全閉位置と全開位置との間に位置している状態である。
(構成−開閉体−框部)
框部30は、開閉体20の剛性を主として担うものである。この框部30は、複数の框材を組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、図1に示すように、左右一対の縦框材31、32及び上下一対の横框材33、34から構成されている。このうち、左右一対の縦框材31、32は、左右方向の長さ、前後方向の長さ、及び上下方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の横框材33、34は、左右方向の長さ、前後方向の長さ、及び上下方向の長さがが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の横框材33、34の各々の前後方向の長さについては任意であるが、実施の形態では、左右一対の縦框材31、32の前後方向の長さよりも短く設定されているが、これに限らず、左右一対の縦框材31、32の前後方向の長さと略同一に設定されてもよい。なお、以下では、必要に応じて、左右一対の縦框材31、32のうち、図1の戸先側に位置する縦框材31を「戸先側縦框材31」と称し、図1の戸尻側に位置する縦框材32を「戸尻側縦框材32」と称する。また、上下一対の横框材33、34のうち、図1の上側に位置する横框材33を「上側横框材33」と称し、図1の下側に位置する横框材34を「下側横框材34」と称する。
また、框材の設置方法については任意であるが、実施の形態では、左右一対の縦框材31、32及び上下一対の横框材33、34を、隣接する框材同士が突き合わされるように配置している。具体的には、図1に示すように、戸先側縦框材31の上端部及びその近傍部分と上側横框材33の左側端部とが突き合わされるように配置している(なお、以下では、上記突き合わされた部分35aを「左上側突き合わせ部35a」と称する)。また、戸先側縦框材31の下端部及びその近傍部分と下側横框材34の左側端部とが突き合わされるように配置している(なお、以下では、上記突き合わされた部分35bを「左下側突き合わせ部35b」と称する)。また、戸尻側縦框材32の上端部及びその近傍部分と上側横框材33の右側端部とが突き合わされるように配置している(なお、以下では、上記突き合わされた部分35cを「右上側突き合わせ部35c」と称する)。また、戸尻側縦框材32の下端部及びその近傍部分と下側横框材34の右側端部とが突き合わされるように配置している(なお、以下では、上記突き合わされた部分35dを「右下側突き合わせ部35d」と称する)。なお、戸先側縦框材31、戸尻側縦框材32、上側横框材33、及び下側横框材34の構成の詳細については、後述する。
(構成−開閉体−仕切部)
仕切部40は、開口部3を仕切るものである。この仕切部40は、例えば公知の扉用のガラスパネル(一例として、矩形状の防火用のガラスパネル等)を用いて構成されており、図1に示すように、框部30によって仕切部40の周囲全体が囲繞されるように配置されており、後述する縦側嵌合部68及び後述する横側嵌合部74によって框部30に対して固定されている。
(構成−開閉体−その他の構成)
また、図1に示すように、開閉体20の戸先側には、ユーザが開閉体20の開閉操作を行うための把手部21と、開閉体20を施錠するための施錠装置22であってデッドボルト(図示省略)を備える施錠装置22と、施錠装置22による施錠の有無に関わらず、全閉状態の位置に開閉体20を維持するためのラッチ(図示省略)とが設けられている。また、開閉体20における部屋の室内側の上方には、開閉体20が開かれた場合に開閉体20を安全な速度で自動的に閉じるためのものであると共に、開閉体20の開閉状態が全開状態以上の状態になることを規制するためのドアクローザ(図示省略)が設けられている。
(構成−ヒンジ部)
ヒンジ部50は、開閉体20を戸尻側縦枠材11に対して回動自在に軸支するためのものである。このヒンジ部50は、例えば公知のヒンジ部材(一例として、旗蝶番等)を用いて構成されており、図1に示すように、開閉体20の戸尻側の端部(図1では、右端部)において、相互に間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設されており、開閉体20及び戸尻側縦枠材11に対して固定具等によって取り付けられている。
(構成−戸先側縦框材、戸尻側縦框材の構成の詳細)
次に、框部30のうち、戸先側縦框材31及び戸尻側縦框材32の構成の詳細について説明する。ただし、これら戸先側縦框材31及び戸尻側縦框材32は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。また、戸先側縦框材31及び戸尻側縦框材32の各々の構成はそれぞれ略同一であるので、以下では、戸先側縦框材31の構成のみについて説明することにする。実施の形態では、図2から図4に示すように、戸先側縦框材31は、外側縦框材61、内側第1縦框材62、内側第2縦框材63、64、及び内側第3縦框材65を備えている。
(構成−戸先側縦框材、戸尻側縦框材の構成の詳細−外側縦框材)
図2に戻り、外側縦框材61は、戸先側縦框材31の基本構造体の一部である。この外側縦框材61は、図2から図4に示すように、X−Y平面に沿った断面形状が矩形環状となるように形成された中空状体であり、開口部3の上下方向の略全長にわたって形成されている。
また、図2、図3に示すように、外側縦框材61には、上側挿通口66、下側挿通口67、及び縦側嵌合部68が設けられている。
このうち、上側挿通口66は、後述する第1横框側抑制部91を戸先側縦框材31の内部に挿通するための開口であり、図3(b)に示すように、外側縦框材61の右側側部における上端部及びその近傍部分に形成されている。
また、下側挿通口67は、後述する第1横框側抑制部91を戸先側縦框材31の内部に挿通するための開口であり、図3(b)に示すように、外側縦框材61の右側側部における下端部及びその近傍部分に形成されている。
また、縦側嵌合部68は、仕切部40を固定するための嵌合手段であり、図3に示すように、外側縦框材61の右側側部の部分のうち上側挿通口66及び下側挿通口67以外の他の部分(具体的には、当該他の部分の中央部及びその近傍部分)を左右方向の外側に向けて上下方向の全長にわたって窪ませることにより形成されている。
(構成−戸先側縦框材、戸尻側縦框材の構成の詳細−内側第1縦框材)
内側第1縦框材62は、戸先側縦框材31の基本構造体の他の一部である。この内側第1縦框材62は、図3(c)に示すように、X−Y平面に沿った断面形状が左右方向の内側に向けて開放された略コ字状となる中空状体にて形成されている。また、この内側第1縦框材62は、図3に示すように、外側縦框材61の内部において内側第1縦框材62が外側縦框材61と当接するように配置され、外側縦框材61に対して溶接等によって接続されている。
また、内側第1縦框材62の具体的な大きさについては、外側縦框材61の内部において内側第1縦框材62が外部に露出しない限り任意に設定することができるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、内側第1縦框材62の左右方向の長さについては外側縦框材61の左右方向の長さよりも短く設定し、内側第1縦框材62の前後方向の長さについては外側縦框材61の前後方向の長さよりも短く設定し、内側第1縦框材62の上下方向の長さについては外側縦框材61の上下方向の長さよりも短く(又は略同一)設定している。
(構成−戸先側縦框材、戸尻側縦框材の構成の詳細−内側第2縦框材)
内側第2縦框材63、64は、戸先側縦框材31の基本構造体の他の一部である。これら内側第2縦框材63、64は、図3(c)に示すように、X−Y平面に沿った断面形状が左右方向の内側に向けて開放された略コ字状となる中空状体にて形成されている。また、これら内側第2縦框材63、64は、内側第1縦框材62の内部に設けられており、具体的には、図3に示すように、内側第2縦框材63は内側第1縦框材62の上端部及びその近傍に配置されていると共に、内側第2縦框材64は内側第1縦框材62の下端部及びその近傍に配置されており、内側第1縦框材62に対して溶接等によってそれぞれ接続されている。
また、内側第2縦框材63、64の具体的な大きさについては、内側第1縦框材62の内部において内側第2縦框材63、64が外部に露出しない限り任意に設定することができるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、内側第2縦框材63、64の左右方向の長さについては内側第1縦框材62の左右方向の長さよりも短く設定し、内側第2縦框材63、64の前後方向の長さについては内側第1縦框材62の前後方向の長さよりも短く設定し、内側第2縦框材63、64の上下方向の長さについては内側第1縦框材62の上下方向の長さよりも短く設定している(一例として、上側挿通口66(又は下側挿通口67)の上下方向の長さよりも長く設定してもよい)。
(構成−戸先側縦框材、戸尻側縦框材の構成の詳細−内側第3縦框材)
内側第3縦框材65は、戸先側縦框材31の基本構造体の他の一部である。この内側第3縦框材65は、図3(c)に示すように、X−Y平面に沿った断面形状が左右方向の外側に向けて開放された略コ字状となる中空状体にて形成されている。また、この内側第3縦框材65は、図3に示すように、内側第1縦框材62の内部において内側第2縦框材63、64との相互間に配置されており、外側縦框材61又は内側第1縦框材62に対して溶接具等によって接続されている。
また、内側第3縦框材65の具体的な大きさについては、内側第1縦框材62の内部において内側第3縦框材65が外部に露出しない限り任意に設定することができるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、内側第3縦框材65の左右方向の長さについては内側第1縦框材62の左右方向の長さよりも短く設定し(一例として、内側第2縦框材63(又は内側第2縦框材64)の左右方向の長さの半分未満の長さに設定してもよい)、内側第3縦框材65の前後方向の長さについては内側第1縦框材62の前後方向の長さよりも短く設定し、内側第3縦框材65の上下方向の長さについては内側第1縦框材62の上下方向の長さよりも短く設定している(一例として、内側第2縦框材63、64との相互間の長さと略同一に設定してもよい)。
また、戸先側縦框材31の材質については、耐火性能を有する限り任意に設定することができるが、実施の形態では、外側縦框材61をステンレス材にて形成し、内側第1縦框材62、内側第2縦框材63、64、及び内側第3縦框材65をスチール材にて形成している。ただし、これに限らず、例えば、外側縦框材61、内側第1縦框材62、内側第2縦框材63、64、及び内側第3縦框材65をスチール材にて形成してもよい。
(構成−上側横框材、下側横框材の構成の詳細)
次に、框部30のうち、上側横框材33及び下側横框材34の構成の詳細について説明する。ただし、これら上側横框材33及び下側横框材34は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。また、上側横框材33及び下側横框材34の各々の構成はそれぞれ略同一であるので、以下では、下側横框材34の構成のみについて説明することにする。実施の形態では、図6に示すように、下側横框材34は、外側横框材71、内側第1横框材72、及び内側第2横框材73を備えている。
(構成−上側横框材、下側横框材の構成の詳細−外側横框材)
外側横框材71は、下側横框材34の基本構造体の一部である。この外側横框材71は、図6(c)に示すように、Y−Z平面に沿った断面形状が矩形環状となる中空状体にて形成されている。
また、図6に示すように、外側横框材71には、横側嵌合部74及び接続口75が設けられている。
このうち、横側嵌合部74は、仕切部40を固定するための嵌合手段であり、図6に示すように、外側横框材71の上側側部の部分を上下方向の内側に向けて左右方向の全長にわたって窪ませることにより形成されている。
また、接続口75は、後述する縦框材側抑制部80と下側横框材34とを溶接(又は固定具)によって接続するための開口であり、図2(c)、図6(b)に示すように、横側嵌合部74の底部分のうち後述する縦框材側抑制部80の第2縦框材側抑制部82と対応する部分に形成されている。
(構成−上側横框材、下側横框材の構成の詳細−内側第1横框材)
内側第1横框材72は、下側横框材34の基本構造体の他の一部である。この内側第1横框材72は、図6(c)に示すように、Y−Z平面に沿った断面形状が後方側に向けて開放された略コ字状となる中空状体にて形成されている。また、この内側第1横框材72は、図2(d)、図6(c)に示すように、外側横框材71の内部において、外側縦框材61と当接するように配置され、外側横框材71に対して固定具又は溶接等によって接続されている。
また、内側第1横框材72の具体的な大きさについては、外側横框材71の内部において内側第1横框材72が外部に露出しない限り任意に設定することができるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、内側第1横框材72の左右方向の長さについては外側横框材71の左右方向の長さと略同一(又は短く)に設定し、内側第1横框材72の前後方向の長さについては外側横框材71の前後方向の長さよりも短く設定し、内側第1横框材72の上下方向の長さについては外側横框材71の上下方向の長さよりも短く設定している。
(構成−上側横框材、下側横框材の構成の詳細−内側第2横框材)
内側第2横框材73は、下側横框材34の基本構造体の他の一部である。この内側第2横框材73は、図6(c)に示すように、Y−Z平面に沿った断面形状が前方側に向けて開放された略コ字状となる中空状体にて形成されている。また、この内側第2横框材73は、図2(d)、図6(c)に示すように、外側横框材71の内部において、外側縦框材61及び内側第1横框材と当接するように配置し、外側横框材71に対して固定具又は溶接等によって接続されている。
また、内側第2横框材73の具体的な大きさについては、外側横框材71の内部において内側第2横框材73が外部に露出しない限り任意に設定することができるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、内側第2横框材73の左右方向の長さについては外側横框材71の左右方向の長さと略同一(又は短く)に設定し、内側第2横框材73の前後方向の長さについては外側横框材71の前後方向の長さよりも短く設定し、内側第2横框材73の上下方向の長さについては外側横框材71の上下方向の長さよりも短く設定している(一例として、内側第1横框材72の上下方向の長さよりも短く設定している)。
また、下側横框材34の材質については、耐火性能を有する限り任意に設定することができるが、実施の形態では、外側横框材71をステンレス材にて形成し、内側第1横框材72及び内側第2横框材73をスチール材にて形成している。ただし、これに限らず、例えば、外側横框材71、内側第1横框材72、及び内側第2横框材73をスチール材にて形成してもよい。
(構成−防火構造)
図1に戻り、次に、建具1の防火構造について説明する。実施の形態に係る建具1は、開閉体20の防火性能を高めるための防火構造を備えており、この防火構造の特徴については、実施の形態では以下に示す通りとなる。
(構成−防火構造−第1の特徴)
最初に、防火構造の第1の特徴については、図1から図5に示すように、戸先側縦框材31及び戸尻側縦框材32の各々には縦框材側抑制部80が設けられている。なお、戸先側縦框材31側の縦框材側抑制部80の構成と戸尻側縦框材32側の縦框材側抑制部80の構成とはそれぞれ略同一であるので、以下では、戸先側縦框材31側の縦框材側抑制部80のみについて説明することにする。
(構成−防火構造−第1の特徴−縦框材側抑制部)
縦框材側抑制部80は、全閉状態において建具1の周辺で火災が発生した場合に、当該火災の熱によって隣接する框材同士の相互間に生じる隙間(以下、「発生隙間」と称する)を介して建具1の見込方向の一方から他方に向けて火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための抑制手段であり、図1から図4に示すように、左上側突き合わせ部35a及び左下側突き合わせ部35bにそれぞれ設けられている。ここで、左上側突き合わせ部35a側の縦框材側抑制部80の構成と左下側突き合わせ部35b側の縦框材側抑制部80の構成とはそれぞれ略同一であるので、以下では、左下側突き合わせ部35b側の縦框材側抑制部80のみについて説明することにする。
図2、図5に示すように、左下側突き合わせ部35b側の縦框材側抑制部80は、第1縦框材側抑制部81及び第2縦框材側抑制部82を備えている。
(構成−防火構造−第1の特徴−縦框材側抑制部−第1縦框材側抑制部)
第1縦框材側抑制部81は、上記火災が発生した場合に発生隙間を塞ぐための第1抑制手段である。この第1縦框材側抑制部81は、例えばスチール製の略板状体に形成されており、具体的には、図2から図5に示すように、Y−Z平面に略沿った矩形状(例えば、長方形状等)の板状体にて形成されている。また、この第1縦框材側抑制部81は、隣接する框材(具体的には、戸先側縦框材31及び下側横框材34)のいずれか一方に取り付けられており、具体的には、図2から図5に示すように、左下側突き合わせ部35bに対応する位置において外側縦框材61の右側側部(具体的には、右側側部のうち縦側嵌合部68以外の他の部分69(以下、「非嵌合部分69」と称する))と当接するように配置されており、外側縦框材61に対して溶接又は固定具等によって接続されている。
また、第1縦框材側抑制部81の具体的な大きさについては、上記火災が発生した場合に発生隙間を塞ぐことができる限り任意に設定することができ、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、第1縦框材側抑制部81の左右方向の長さ(厚さ)については、公知の算出方法にて算出される発生隙間の幅と略同一又はそれよりも長く設定している。また、第1縦框材側抑制部81の前後方向の長さについては、外側縦框材61の前後方向の長さよりも短く、且つ下側横框材34の前後方向の長さよりも短く設定しており、例えば、外側縦框材61の前後方向の長さの半分程度よりも長く設定してもよい。また、第1縦框材側抑制部81の上下方向の長さについては、外側縦框材61の上下方向の長さよりも短く、且つ下側横框材34の上下方向の長さよりも短く設定しており、例えば、下側挿通口67の上下方向の長さよりも長く設定している。
このような第1縦框材側抑制部81の構成により、上記火災の熱等によって隣接する框材同士の相互間に発生隙間が発生した場合に第1縦框材側抑制部81によって当該発生隙間を効果的に塞ぐことができ、上記火災の熱又は炎が当該発生隙間を介して建具1の見込方向の一方側から他方側へ流入することを抑制しやすくなる。
(構成−防火構造−第1の特徴−縦框材側抑制部−第2縦框材側抑制部)
図2に戻り、第2縦框材側抑制部82は、上記火災が発生した場合に発生隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段である。この第2縦框材側抑制部82は、例えばスチール製の略板状体に形成されており、具体的には、図2から図5に示すように、X−Y平面に略沿った矩形状(例えば、正方形状等)の板状体にて形成されている。また、この第2縦框材側抑制部82は、左下側突き合わせ部35bの内側の端部(図2では、上端部)又はその近傍において隣接する框材の各々に取り付けられている。具体的には、図2に示すように、第1縦框材側抑制部81の上端部から左右方向の内側に向けて張り出されるように配置されており、第1縦框材側抑制部81を介して戸先側縦框材31に対して接続されていると共に、下側横框材34の外側横框材71(具体的には、外側横框材71の上側側部)に対して溶接等によって直接に接続されている。
また、第2縦框材側抑制部82の具体的な大きさについては、上記火災が発生した場合に発生隙間が生じることを抑制できる限り任意に設定することができ、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、第2縦框材側抑制部82の左右方向の長さについては、下側横框材34の左右方向の長さよりも短く設定している。また、第2縦框材側抑制部82の前後方向の長さについては、下側横框材34の前後方向の長さよりも短く設定している。また、第2縦框材側抑制部82の上下方向の長さ(厚さ)については、下側横框材34の上下方向の長さよりも短く設定しており、一例として、第1縦框材側抑制部81の厚さと略同一に設定してもよい。
また、第2縦框材側抑制部82の接続方法については任意であるが、実施の形態では、第2縦框材側抑制部82における隣接する框材のいずれか一方と接続されている部分83(以下、「第1接続部分83」と称する)が左下側突き合わせ部35bの近傍に位置するように、第2縦框材側抑制部82と隣接する框材のいずれか一方とを接続している。具体的には、図2に示すように、下側横框材34の接続口75を横側嵌合部74の底部分のうち第1縦框材側抑制部81側の端部の近傍(図2では、横側嵌合部74の底部分の左端部の近傍)に形成することで第1接続部分83を接続口75近傍に位置させることにより、接続口75を介して溶接(又は固定具)によって第2縦框材側抑制部82と下側横框材34とを接続している。このような接続により、第1接続部分83が左下側突き合わせ部35bから離れて位置する場合に比べて、第2縦框材側抑制部82に過大な変形が生じにくくなることから、第2縦框材側抑制部82に損傷等が生じることを回避しやすくなる。ただし、これに限らず、例えば、第1接続部分83が左下側突き合わせ部35bから離れて位置するように、第2縦框材側抑制部82と隣接する框材のいずれか一方とを接続してもよい。
このような第2縦框材側抑制部82の構成により、上記火災が発生した場合に第2縦框材側抑制部82によって隣接する框材同士の相互間に発生隙間が生じることを抑制でき、当該火災の熱又は炎が当該発生隙間を介して建具1の見込方向の一方側から他方側へ流入することを抑制しやすくなる。
(構成−防火構造−第1の特徴−縦框材側抑制部−その他の構成)
また、縦框材側抑制部80の設置方法については任意であるが、実施の形態では、縦框材側抑制部80を、隣接する框材の少なくともいずれか一方の内部に配置しており、具体的には、図2に示すように、縦框材側抑制部80全体が下側横框材34内に収容されるように下側横框材34の内部に配置している。このような設置により、縦框材側抑制部80が外部に露出することを抑制でき(特に、実施の形態では、下側横框材34及び戸先側縦框材31によって囲繞された空間に収容されるため、縦框材側抑制部80が外部に露出することを回避できる)、建具1の意匠性を維持することが可能となる。
また、縦框材側抑制部80の形成方法については任意であるが、実施の形態では、スチール製の板状体をL字状に折り曲げ成形することにより、第1縦框材側抑制部81と第2縦框材側抑制部82とを一体に形成している。これにより、第1縦框材側抑制部81と第2縦框材側抑制部82とを別体に形成する場合に比べて、縦框材側抑制部80の取付作業(具体的には、図2(a)に示すように、第1縦框材側抑制部81の板厚部分で発生隙間を塞ぐことを可能にするために、第1縦框材側抑制部81が左下側突き合わせ部35bと対応して位置するように取り付けること等)を容易且つ迅速にでき、建具1の製造性を高めることができる。ただし、これに限らず、例えば、第1縦框材側抑制部81と第2縦框材側抑制部82とをそれぞれ別体で形成した後に、溶接又は固定具等によって第1縦框材側抑制部81と第2縦框材側抑制部82とを相互に接続することにより、形成してもよい。
このような第1の特徴により、上記火災が発生した場合に、縦框材側抑制部80によって当該火災の熱又は炎が隣接する框材同士の相互間に生じる発生隙間を介して建具1の見込方向の一方側から他方側へ流れ込むことを抑制でき、開閉体20の防火性能を高めることが可能となる。
(構成−防火構造−第2の特徴)
次に、防火構造の第2の特徴については、上側横框材33及び下側横框材34の各々には横框側抑制部90が設けられている。なお、上側横框材33側の横框側抑制部90の構成と下側横框材34側の横框側抑制部90の構成とはそれぞれ略同一であるので、以下では、下側横框材34側の横框側抑制部90の構成のみについて説明することにする。
(構成−防火構造−第2の特徴−横框側抑制部)
横框側抑制部90は、全閉状態において建具1の周辺で火災が発生した場合に、当該火災の熱によって隣接する框材同士の相互間に生じる発生隙間を介して建具1の見込方向の一方から他方に向けて火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための抑制手段であり、図2、図6に示すように、第1横框側抑制部91、第2横框側抑制部92、及び接続部93を備えている。
(構成−防火構造−第2の特徴−横框側抑制部−第1横框側抑制部)
第1横框側抑制部91は、上記火災が発生した場合に隣接する框材(具体的には、戸先側縦框材31及び下側横框材34)同士の相互間に発生隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段であり、図2に示すように、左下側突き合わせ部35bに設けられている。この第1横框側抑制部91は、図2、図6に示すように、Y−Z平面に沿った断面形状が上下方向の内側に向けて開放された略コ字状となる中空状体にて形成されており、具体的には、前方側に位置する前方抑制片91aと、下方側に位置する下方抑制片91bと、後方側に位置する後方抑制片91cとを備えている(なお、第2横框側抑制部92の構成、及び接続部93の構成についても略同様とする)。また、この第1横框側抑制部91は、隣接する框材の各々に取り付けられている。具体的には、図2に示すように、第1横框側抑制部91が下側横框材34から戸先側縦框材31に向けて張り出すように配置されており、接続部93を介して下側横框材34に対して接続されていると共に、戸先側縦框材31に対して溶接等によって直接に接続されている(なお、第2横框側抑制部92の構成についても略同様とする)。
また、第1横框側抑制部91の具体的な大きさについては、上記火災が発生した場合に発生隙間が生じることを抑制できる限り任意に設定することができ、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、第1横框側抑制部91の左右方向の長さについては戸先側縦框材31の左右方向の長さよりも短く設定し、第1横框側抑制部91の前後方向の長さについては戸先側縦框材31の前後方向の長さよりも短く設定し、第1横框側抑制部91の上下方向の長さについては下側横框材34の上下方向の長さ、戸先側縦框材31の上下方向の長さ、及び下側挿通口67の上下方向の長さよりも短く設定している(なお、第2横框側抑制部92の構成についても略同様とする)。
また、第1横框側抑制部91の設置方法については任意であるが、実施の形態では、左下側突き合わせ部35bの外側の端部(図2では、下端部)又はその近傍において、隣接する框材の少なくともいずれか一方の内部に配置し、第1横框側抑制部91における隣接する框材のいずれか一方と接続されている部分94(以下、「第2接続部分94」と称する)が左下側突き合わせ部35bの近傍に位置するように、第1横框側抑制部91と隣接する框材のいずれか一方とを接続している(なお、第2横框側抑制部92の構成についても略同様とする)。具体的には、図2に示すように、第1横框側抑制部91全体が戸先側縦框材31内に収容されるように、第1横框側抑制部91を下側横框材34の下端部近傍から戸先側縦框材31の下側挿通口67を介して戸先側縦框材31の内部に向けて張り出すように配置している。そして、前方抑制片91a、下方抑制片91b、及び後方抑制片91cを戸先側縦框材31に対して溶接(例えば、三辺溶接)等でそれぞれ接続することにより、前方抑制片91a、下方抑制片91b、及び後方抑制片91cの各々に第2接続部分94を設けると共に、前方抑制片91a側の第2接続部分94及び後方抑制片91c側の第2接続部分94を左下側突き合わせ部35bの近傍に位置させている。このような設置により、第2縦框材側抑制部82又は第1横框側抑制部91のいずれか一方のみを設ける場合に比べて、隣接する框材同士を強固に接続でき、上記火災が発生した場合に隣接する框材同士の相互間に発生隙間が生じることを抑制しやすくなる。また、第1横框側抑制部91が外部に露出することを抑制でき(特に、実施の形態では、下側横框材34及び戸先側縦框材31によって囲繞された空間に収容されるため、第1横框側抑制部91が外部に露出することを回避できる)、建具1の意匠性を維持することが可能となる。また、第2接続部分94が左下側突き合わせ部35bから離れて位置する場合に比べて、第1横框側抑制部91に過大な変形が生じにくくなることから、第1横框側抑制部91に損傷等が生じることを回避しやすくなる。ただし、これに限らず、例えば、第2接続部分94が左下側突き合わせ部35bから離れて位置するように、第1横框側抑制部91と隣接する框材のいずれか一方とを接続してもよい。また、例えば、横框側抑制部90の接続部93が省略されている場合には、第1横框側抑制部91を下側横框材34及び戸先側縦框材31の内部にわたって配置されてもよい。
(構成−防火構造−第2の特徴−横框側抑制部−第2横框側抑制部)
第2横框側抑制部92は、上記火災が発生した場合に隣接する框材(具体的には、戸尻側縦框材32及び下側横框材34)同士の相互間に発生隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段であり、図6に示すように、右下側突き合わせ部35dに設けられており、第1横框側抑制部91の構成と略同様に構成されている。
(構成−防火構造−第2の特徴−横框側抑制部−接続部)
接続部93は、第1横框側抑制部91と第2横框側抑制部92とを接続するための接続手段である。この接続部93は、Y−Z平面に沿った断面形状が上下方向の内側に向けて開放された略コ字状となる中空状体にて形成されており、図2、図6に示すように、下側横框材34の内部において第1横框側抑制部91と第2横框側抑制部92との相互間に配置されており、下側横框材34に対して溶接等によって接続され、且つ第1横框側抑制部91及び第2横框側抑制部92の各々の直接に接続されている。
(構成−防火構造−第2の特徴−横框側抑制部−その他の構成)
また、横框側抑制部90の形成方法については任意であるが、実施の形態では、スチール製の板状体を折り曲げ成形することにより、第1横框側抑制部91と、第2横框側抑制部92と、接続部93とを一体に形成している。これにより、第1横框側抑制部91と、第2横框側抑制部92と、接続部93とを別体に形成する場合に比べて、横框側抑制部90の取付作業を容易且つ迅速にでき、建具1の製造性を高めることができる。ただし、これに限らず、例えば、第1横框側抑制部91と、第2横框側抑制部92と、接続部93とをそれぞれ別体で形成した後に、溶接又は固定具等によって接続部93を介して第1横框側抑制部91及び第2横框側抑制部92を接続することにより、形成してもよい。
このような第2の特徴により、上記火災が発生した場合に、横框側抑制部90によって当該火災の熱又は炎が隣接する框材同士の相互間に生じる発生隙間を介して建具1の見込方向の一方側から他方側へ流れ込むことを抑制でき、開閉体20の防火性能を高めることが可能となる。
(開閉体の作用について)
続いて、このように構成された建具1の作用について説明する。建具1の作用は、部屋の室内側で火災が発生した際の作用と、部屋の室外側で火災が発生した際の作用とに大別されるが、これら作用はそれぞれ略同一であるので、以下では、部屋の室内側で火災が発生した際の作用のみについて説明することにする。
例えば、全閉状態において部屋の室内側で火災が発生した際に、当該火災の熱によって框部30の框材のうち隣接する框材同士の相互間に発生隙間が生じるように框材の少なくともいずれかが変形(例えば、ねじり変形、伸長変形等)しようとすると、戸先側縦框材31又は戸尻側縦框材32に設けられた縦框材側抑制部80の第2縦框材側抑制部82、あるいは上側横框材33又は下側横框材34に設けられた横框側抑制部90の第1横框側抑制部91若しくは第2横框側抑制部92によって当該発生隙間の発生が抑制されることから、上記火災の炎又は熱が当該発生隙間を介して部屋の室外側へ流入することが抑制される。
また、上記火災の熱によって框材の少なくともいずれかが変形することで上記隣接する框材同士の相互間に発生隙間が生じたとしても、戸先側縦框材31又は戸尻側縦框材32に設けられた縦框材側抑制部80の第1縦框材側抑制部81によって当該発生隙間が塞がれることから、上記火災の炎が当該発生隙間を介して部屋の室外側へ流入することが抑制される。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、隣接する框材同士の突き合わせ部に設けられた縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90であって、全閉状態において当該建具1の周辺で火災が発生した場合に、火災の熱によって隣接する框材同士の相互間に生じる発生隙間を介して当該建具1の見込方向の一方から他方に向けて火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90を備えるので、上記火災が発生した場合に、縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90によって当該火災の熱又は炎が隣接する框材同士の相互間に生じる発生隙間を介して建具1の見込方向の一方側から他方側へ流れ込むことを抑制でき、開閉体20の防火性能を高めることが可能となる。
また、縦框材側抑制部80が、隣接する框材のいずれか一方に取り付けられた第1縦框材側抑制部81であって、火災が発生した場合に発生隙間を塞ぐための第1縦框材側抑制部81を備えるので、上記火災の熱等によって隣接する框材同士の相互間に発生隙間が発生した場合に第1縦框材側抑制部81によって当該発生隙間を効果的に塞ぐことができ、上記火災の熱又は炎が当該発生隙間を介して建具1の見込方向の一方側から他方側へ流入することを抑制しやすくなる。
また、縦框材側抑制部80が、隣接する框材の各々に取り付けられた第2縦框材側抑制部82であって、火災が発生した場合に発生隙間が生じることを抑制するための第2縦框材側抑制部82を備えるので、上記火災が発生した場合に第2縦框材側抑制部82によって隣接する框材同士の相互間に発生隙間が生じることを抑制でき、当該火災の熱又は炎が当該発生隙間を介して建具1の見込方向の一方側から他方側へ流入することを抑制しやすくなる(なお、横框側抑制部90の第1横框側抑制部91についても同様とする)。
また、縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90が、第2縦框材側抑制部82及び第1横框側抑制部91(又は第2横框側抑制部92)を備え、第2縦框材側抑制部82を、突き合わせ部の内側の端部又はその近傍に配置し、第1横框側抑制部91を、突き合わせ部の外側の端部又はその近傍に配置したので、第2抑制手段を1つのみを設ける場合に比べて、隣接する框材同士を強固に接続でき、上記火災が発生した場合に隣接する框材同士の相互間に発生隙間が生じることを抑制しやすくなる。
また、縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90における隣接する框材のいずれか一方と接続されている接続部分が突き合わせ部の近傍に位置するように、縦框材側抑制部80又は横框側抑制部90と隣接する框材のいずれか一方とを接続したので、接続部分が突き合わせ部から離れて位置する場合に比べて、縦框材側抑制部80又は横框側抑制部90に過大な変形が生じにくくなることから、縦框材側抑制部80又は横框側抑制部90に損傷等が生じることを回避しやすくなる。
また、第1縦框材側抑制部81と第2縦框材側抑制部82とを一体に形成したので、第1縦框材側抑制部81と第2縦框材側抑制部82とを別体に形成する場合に比べて、縦框材側抑制部80の取付作業を容易且つ迅速にでき、建具1の製造性を高めることができる。
また、縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90を、隣接する框材の少なくともいずれか一方の内部に配置したので、縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90が外部に露出することを抑制でき、建具1の意匠性を維持することが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(開閉体について)
上記実施の形態では、開閉体20の仕切部40がガラスパネルを用いて構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、ガラスパネル以外の他のパネル(一例として、鋼製のパネル、木製のパネル、樹脂製のパネル等)を用いて構成されてもよい。
(防火構造について)
上記実施の形態では、防火構造が開き戸の如き扉装置に適用されると説明したが、これに限らない。例えば、図7に示すように、回動不能な窓装置であって、図1の枠体10、把手部21、施錠装置22、及びヒンジ部50を省略した窓装置(いわゆるFIX窓。図7の建具100。)に適用されてもよい。
また、上記実施の形態では、建具1が、縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、縦框材側抑制部80又は横框側抑制部90のいずか一方のみを省略してもよい。
また、上記実施の形態では、縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90が別体に形成されていると説明したが、これに限らず、例えば、縦框材側抑制部80及び横框側抑制部90が一体に形成されてもよい。
また、上記実施の形態では、開閉体20の左下側突き合わせ部35bには、第1縦框材側抑制部81、第2縦框材側抑制部82、及び第1横框側抑制部91が設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、第1縦框材側抑制部81、第2縦框材側抑制部82、又は第1横框側抑制部91のいずれか1つのみ、又はいずれか2つのみを省略してもよい(なお、開閉体20の左下側突き合わせ部35b以外の他の突き合わせ部に設けられる第1縦框材側抑制部81、第2縦框材側抑制部82、及び第1横框側抑制部91の構成についても略同様とする)。
また、上記実施の形態では、開閉体20の左下側突き合わせ部35bには、第1縦框材側抑制部81及び第2縦框材側抑制部82が下側横框材34の内部に設けられていると共に、第1横框側抑制部91が戸先側縦框材31の内部に設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、第1縦框材側抑制部81及び第2縦框材側抑制部82が、框部30の外部に設けられてもよく、一例として、框部30の前方側又は後方側の少なくともいずれか一方に設けられてもよい。また、第1縦框材側抑制部81、第2縦框材側抑制部82、又は第1横框側抑制部91のいずれか1つのみ(又は、いずれか2つのみ)が框部30の外部に設けられてもよい(なお、開閉体20の左下側突き合わせ部35b以外の他の突き合わせ部に設けられる第1縦框材側抑制部81、第2縦框材側抑制部82、及び第1横框側抑制部91の構成についても略同様とする)。
(第2抑制手段について)
上記実施の形態では、開閉体20の左下側突き合わせ部35bに設けられる第2抑制手段の設置数が2つ(第2縦框材側抑制部82及び第1横框側抑制部91)であると説明したが、これに限らず、例えば、第2抑制手段の設置数が1つのみであってもよく、あるいは、3つ以上であってもよい(なお、他の側突き合わせ部35bに設けられる第2抑制手段の設置数についても同様とする)。
(縦框材側抑制部について)
上記実施の形態では、第1縦框材側抑制部81が戸先側縦框材31に取り付けられていると説明したが、これに限らず、例えば、下側横框材34に取り付けられてもよい。
また、上記実施の形態では、第1縦框材側抑制部81がY−Z平面に略沿った矩形状の板状体にて形成されていると説明したが、これに限らない。例えば、図8に示すように、X−Z平面に略沿った矩形状の板状体にて形成されてもよい。あるいは、図9に示すように、第1縦框材側抑制部81は、Y−Z平面に略沿った矩形板状の第1縦框材側抑制片81aと、X−Z平面に略沿った矩形板状の第2縦框材側抑制片81bとを備えてもよい。なお、縦框材側抑制部80が、図8又は図9に示す第1縦框材側抑制部81を備える場合には、例えば、縦框材側抑制部80の一部(例えば第1縦框材側抑制部81の少なくとも一部等)が縦側嵌合部68の溝部分に対して接続されするように設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、第2縦框材側抑制部82が第1縦框材側抑制部81を介して戸先側縦框材31に対して接続されていると説明したが、これに限らず、例えば、第2縦框材側抑制部82が戸先側縦框材31に対して直接に接続されてもよい。
(付記)
付記1の建具は、建物の開口部に設けられる建具であって、前記開口部を仕切る仕切部と、前記仕切部を囲繞するように設けられた框部であって、複数の框材から構成された框部と、隣接する前記框材同士の突き合わせ部に設けられた抑制手段であって、前記仕切部及び框部によって前記開口部を全閉した全閉状態において当該建具の周辺で火災が発生した場合に、前記火災の熱によって前記隣接する框材同士の相互間に生じる隙間を介して当該建具の見込方向の一方から他方に向けて前記火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための抑制手段と、を備える。
付記2の建具は、付記1に記載の建具において、前記抑制手段は、前記隣接する框材のいずれか一方に取り付けられた第1抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間を塞ぐための第1抑制手段を備える。
付記3の建具は、付記1又は2に記載の建具において、前記抑制手段は、前記隣接する框材の各々に取り付けられた第2抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段を備える。
付記4の建具は、付記3に記載の建具において、前記抑制手段は、一対の前記第2抑制手段を備え、前記一対の第2抑制手段のいずれか一方を、前記突き合わせ部の内側の端部又はその近傍に配置し、前記一対の第2抑制手段のいずれか他方を、前記突き合わせ部の外側の端部又はその近傍に配置した。
付記5の建具は、付記3又は4に記載の建具において、前記第2抑制手段における前記隣接する框材のいずれか一方と接続されている接続部分が前記突き合わせ部の近傍に位置するように、前記第2抑制手段と前記隣接する框材のいずれか一方とを接続した。
付記6の建具は、付記2に記載の建具において、前記抑制手段は、前記第1抑制手段と、前記隣接する框材の各々に取り付けられた第2抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段と、を備え、前記第1抑制手段と前記第2抑制手段とを、一体に形成した。
付記7の建具は、付記1から6のいずれか一項に記載の建具において、前記抑制手段を、前記隣接する框材の少なくともいずれか一方の内部に配置した。
(付記の効果)
付記1に記載の建具によれば、隣接する框材同士の突き合わせ部に設けられた抑制手段であって、仕切部及び框部によって開口部を全閉した全閉状態において当該建具の周辺で火災が発生した場合に、火災の熱によって隣接する框材同士の相互間に生じる隙間を介して当該建具の見込方向の一方から他方に向けて火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための抑制手段を備えるので、上記火災が発生した場合に、抑制手段によって当該火災の熱又は炎が隣接する框材同士の相互間に生じる隙間を介して建具の見込方向の一方側から他方側へ流れ込むことを抑制でき、開閉体の防火性能を高めることが可能となる。
付記2に記載の建具によれば、抑制手段が、隣接する框材のいずれか一方に取り付けられた第1抑制手段であって、火災が発生した場合に隙間を塞ぐための第1抑制手段を備えるので、上記火災の熱等によって隣接する框材同士の相互間に隙間が発生した場合に第1抑制手段によって当該発生隙間を効果的に塞ぐことができ、上記火災の熱又は炎が当該隙間を介して建具の見込方向の一方側から他方側へ流入することを抑制しやすくなる。
付記3に記載の建具によれば、抑制手段が、隣接する框材の各々に取り付けられた第2抑制手段であって、火災が発生した場合に隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段を備えるので、上記火災が発生した場合に第2抑制手段によって隣接する框材同士の相互間に隙間が生じることを抑制でき、当該火災の熱又は炎が当該隙間を介して建具の見込方向の一方側から他方側へ流入することを抑制しやすくなる。
付記4に記載の建具によれば、抑制手段が、一対の第2抑制手段を備え、一対の第2抑制手段のいずれか一方を、突き合わせ部の内側の端部又はその近傍に配置し、一対の第2抑制手段のいずれか他方を、突き合わせ部の外側の端部又はその近傍に配置したので、第2抑制手段を1つのみを設ける場合に比べて、隣接する框材同士を強固に接続でき、上記火災が発生した場合に隣接する框材同士の相互間に隙間が生じることを抑制しやすくなる。
付記5に記載の建具によれば、第2抑制手段における隣接する框材のいずれか一方と接続されている接続部分が突き合わせ部の近傍に位置するように、第2抑制手段と隣接する框材のいずれか一方とを接続したので、接続部分が突き合わせ部から離れて位置する場合に比べて、第2抑制手段に過大な変形が生じにくくなることから、第2抑制手段に損傷等が生じることを回避しやすくなる。
付記6に記載の建具によれば、第1抑制手段と第2抑制手段とを一体に形成したので、第1抑制手段と第2抑制手段とを別体に形成する場合に比べて、抑制手段の取付作業を容易且つ迅速にでき、建具の製造性を高めることができる。
付記7に記載の建具によれば、抑制手段を、隣接する框材の少なくともいずれか一方の内部に配置したので、抑制手段が外部に露出することを抑制でき、建具の意匠性を維持することが可能となる。
1 建具
2 躯体
3 開口部
10 枠体
11 戸尻側縦枠材
12 戸先側縦枠材
13 上側横枠材
14 くつずり側横枠材
20 開閉体
21 把手部
22 施錠装置
30 框部
31 戸先側縦框材
32 戸尻側縦框材
33 上側横框材
34 下側横框材
35a 左上側突き合わせ部
35b 左下側突き合わせ部
35c 右上側突き合わせ部
35d 右下側突き合わせ部
40 仕切部
50 ヒンジ部
61 外側縦框材
62 内側第1縦框材
63、64 内側第2縦框材
65 内側第3縦框材
66 上側挿通口
67 下側挿通口
68 縦側嵌合部
69 非嵌合部分
71 外側横框材
72 内側第1横框材
73 内側第2横框材
74 横側嵌合部
75 接続口
80 縦框材側抑制部
81 第1縦框材側抑制部
81a 第1縦框材側抑制片
81b 第2縦框材側抑制片
82 第2縦框材側抑制部
83 第1接続部分
90 横框側抑制部
91 第1横框側抑制部
91a 前方抑制片
91b 下方抑制片
91c 後方抑制片
92 第2横框側抑制部
93 接続部
94 第2接続部分
100 建具

Claims (7)

  1. 建物の開口部に設けられる建具であって、
    前記開口部を仕切る仕切部と、
    前記仕切部を囲繞するように設けられた框部であって、複数の框材から構成された框部と、
    隣接する前記框材同士の突き合わせ部に設けられた抑制手段であって、前記仕切部及び框部によって前記開口部を全閉した全閉状態において当該建具の周辺で火災が発生した場合に、前記火災の熱によって前記隣接する框材同士の相互間に生じる隙間を介して当該建具の見込方向の一方から他方に向けて前記火災の熱又は炎が流れ込むことを抑制するための抑制手段と、
    を備える建具。
  2. 前記抑制手段は、前記隣接する框材のいずれか一方に取り付けられた第1抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間を塞ぐための第1抑制手段を備える、
    請求項1に記載の建具。
  3. 前記抑制手段は、前記隣接する框材の各々に取り付けられた第2抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段を備える、
    請求項1又は2に記載の建具。
  4. 前記抑制手段は、一対の前記第2抑制手段を備え、
    前記一対の第2抑制手段のいずれか一方を、前記突き合わせ部の内側の端部又はその近傍に配置し、
    前記一対の第2抑制手段のいずれか他方を、前記突き合わせ部の外側の端部又はその近傍に配置した、
    請求項3に記載の建具。
  5. 前記第2抑制手段における前記隣接する框材のいずれか一方と接続されている接続部分が前記突き合わせ部の近傍に位置するように、前記第2抑制手段と前記隣接する框材のいずれか一方とを接続した、
    請求項3又は4に記載の建具。
  6. 前記抑制手段は、
    前記第1抑制手段と、
    前記隣接する框材の各々に取り付けられた第2抑制手段であって、前記火災が発生した場合に前記隙間が生じることを抑制するための第2抑制手段と、を備え、
    前記第1抑制手段と前記第2抑制手段とを、一体に形成した、
    請求項2に記載の建具。
  7. 前記抑制手段を、前記隣接する框材の少なくともいずれか一方の内部に配置した、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の建具。
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