JP7010766B2 - 窓装置 - Google Patents
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Description
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部に設けられた窓装置に関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態に係る窓装置の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を窓装置の左右方向(-X方向を窓装置の左方向、+X方向を窓装置の右方向)、図3のY方向を窓装置の前後方向(+Y方向を窓装置の前方向(建物の屋外側の方向)、-Y方向を窓装置の後方向(建物の屋内側の方向))、図1のZ方向を窓装置の上下方向(+Z方向を窓装置の上方向、-Z方向を窓装置の下方向)と称する。図1から図5に示すように、この窓装置1は、建物の躯体2(具体的には、建物の屋外側に位置する壁部)に形成された開口部3に設けられたものであり、概略的に、第1枠体10、第2枠体20、開閉体30、仕切体40、及び開閉機構50を備えている。ただし、窓装置1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。なお、窓装置1を構成する各種部材同士の取付方法(又は接続方法)については任意であるが、例えば、取付側の部材又は取付相手側の部材に形成された取付孔(例えば、リベット孔、ネジ孔、ビス孔等)を介して、取付側の部材を取付相手側の部材に対して固定具(例えば、リベット、取付ネジ、ビス等)、溶接、接着剤、両面テープ等によって取り付ける(又は接続する)方法が採用されている。
まず、第1枠体10の構成について説明する。この第1枠体10は、開口部3の周縁に設けられる枠体であり、図1から図5に示すように、左右一対の第1縦枠材11、12、上下一対の第1横枠材13、14、及び水切り板15を備えている。このうち、第1縦枠材11、12及び第1横枠材13、14は、例えばアルミニウム製の長尺状体にて形成されており、それぞれ開口部3の周縁における躯体2(例えば、躯体2を構成する鉄骨2a等)に公知の方法で直接的又は間接的に固定され、相互に組み合わせられることで全体として正面矩形環状の枠を構成する。また、水切り板15は、当該水切り板15の上面に溜まった雨水等を建物の屋外側に向けて排水可能とする枠材である。この水切り板15は、例えばアルミニウム製の長尺状体であって、建物の屋内側から屋外側に向かうにつれて下方に傾斜する上面を有する長尺状体にて形成されており、図3に示すように、第1横枠材よりも下方側において、水切り板15の長手方向が左右方向に略沿うように設けられ、第1縦枠材11、12及び第1横枠材14に対して固定具又は嵌合構造等によって固定されている。また、図5に示すように、水切り板15の左右方向の両端部には、各端部を覆うための鋼製(具体的には、ステンレス製)のキャップ部15aが設けられている。
また、図3、図5に示すように、第1枠体10には、第1枠体側止水部材16a、第1枠体側止水部材16b、第1枠体側止水部材16c、及び第1枠体側止水部材16dが設けられていると共に、第1枠体側気密部材17a、第1枠体側気密部材17b、及び第1枠体側気密部材17cが設けられている。
図2に戻り、次に、第2枠体20の構成について説明する。この第2枠体20は、第1枠体10の内周縁に設けられる枠体であり、図2、図3、図5に示すように、開閉体30よりも建物の屋内側に設けられ、左右一対の第2縦枠材21、22及び上下一対の第2横枠材23、24を備えている。これら第2縦枠材21、22及び第2横枠材23、24は、例えば樹脂製の長尺状体にて形成されており、それぞれ第1枠体10等に公知の方法で直接的又は間接的に固定され、相互に組み合わせられることで全体として正面矩形環状の枠を構成する。なお、以下では、必要に応じて、左右一対の第2縦枠材21、22のうち、図2の左側に位置する第2縦枠材21を「左側第2縦枠材21」と称し、図2の右側に位置する第2縦枠材22を「右側第2縦枠材22」と称する。また、上下一対の第2横枠材23、24のうち、左右一対の第2縦枠材21、22の各々の上端部と接続された第2横枠材23を「上側第2横枠材23」と称し、左右一対の第2縦枠材21、22の各々の下端部と接続された第2横枠材24を「下側第2横枠材24」と称する。
また、図3、図5に示すように、第2枠体20には、第2枠体側気密部材25a、第2枠体側気密部材25b、第2枠体側気密部材25c、及び第2枠体側気密部材25dが設けられている。このうち、第2枠体側気密部材25aは、左側第2縦框材41aと後述の左側第1縦框材31aとの相互間の気密性を高めるためのものであり、図5に示すように、上記相互間において全閉状態で後述の左側第1縦框材31aと当接可能な位置に設けられている。第2枠体側気密部材25bは、右側第2縦框材41bと後述の右側第1縦框材31bとの相互間の気密性を高めるためのものであり、図5に示すように、上記相互間において全閉状態で後述の右側第1縦框材31bと当接可能な位置に設けられている。第2枠体側気密部材25cは、上側第2横框材41cと後述の戸尻側第1横框材31cとの相互間の気密性を高めるためのものであり、図3に示すように、上記相互間において全閉状態で後述の戸尻側第1横框材31cと当接可能な位置に設けられている。第2枠体側気密部材25dは、下側第2横框材41dと後述の戸先側第1横框材31dとの相互間の気密性を高めるためのものであり、図3に示すように、上記相互間において全閉状態で後述の戸先側第1横框材31dと当接可能な位置に設けられている。
図1に戻り、次に、開閉体30の構成について説明する。開閉体30は、開口部3を開閉するためのものである。この開閉体30は、例えば公知の防火仕様の開閉体を用いて構成され、図1、図3、図5に示すように、第1枠体10内に収容可能な位置に設けられており、開閉体枠31及び開閉体本体32を備えている。
開閉体枠31は、開閉体30の剛性を主として担うものである。この開閉体枠31は、複数のアルミニウム製の框材(一例として、断面形状が略コ字状である長尺な框材)を組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、図1に示すように、左右一対の第1縦框材31a、31b及び上下一対の第1横框材31c、31dから構成されている。このうち、左右一対の第1縦框材31a、31bは、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の第1横框材31c、31dは、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。なお、以下では、必要に応じて、左右一対の第1縦框材31a、31bのうち、図1の左側に位置する第1縦框材31aを「左側第1縦框材31a」と称し、図1の右側に位置する第1縦框材31bを「右側第1縦框材31b」と称する。また、上下一対の第1横框材31c、31dのうち、戸尻側(図1では、上側)に位置する第1横框材31cを「戸尻側第1横框材31c」と称し、戸先側(図1では、下側)に位置する第1横框材31dを「戸先側第1横框材31d」と称する。
開閉体本体32は、開閉体30の基本構造体である。この開閉体本体32は、例えば公知の窓用のガラスパネル(一例として、矩形状の防火用のガラスパネル等)を用いて構成されており、図1、図3、図5に示すように、開閉体枠31によって開閉体本体32の周囲全体が囲繞されるように配置されており、開閉体枠31に対して開閉可能に設けられている。
図3に戻り、次に、仕切体40の構成について説明する。仕切体40は、開閉体30よりも建物の屋内側において開口部3を仕切るものである。この仕切体40は、例えば公知の固定式の網戸を用いて構成され、図3、図5に示すように、第2枠体20内に収容されており、仕切体枠41及び仕切体本体42を備えている。
仕切体枠41は、複数の樹脂製の框材(一例として、長尺な框材)を組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、図3、図5に示すように、左右一対の第2縦框材41a、41b及び上下一対の第2横框材41c、41dから構成されている。このうち、左右一対の第2縦框材41a、41bは、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の第2横框材41c、41dは、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。なお、以下では、必要に応じて、左右一対の第2縦框材41a、41bのうち、図5の左側に位置する第2縦框材41aを「左側第2縦框材41a」と称し、図5の右側に位置する第2縦框材41bを「右側第2縦框材41b」と称する。また、上下一対の第2横框材41c、41dのうち、左右一対の第2縦框材41a、41bの各々の上端部と接続された第2横框材41cを「上側第2横框材41c」と称し、左右一対の第2縦框材41a、41bの各々の下端部と接続された第2横框材41dを「下側第2横框材41d」と称する。
仕切体本体42は、仕切体40の基本構造体である。この仕切体本体42は、例えば公知の網戸用の網パネル(一例として、樹脂製の矩形状の網体等)を用いて構成されており、図3、図5に示すように、仕切体枠41によって仕切体本体42の周囲全体が囲繞されるように配置されており、仕切体枠41に対して固定具等によって固定されている。
図2に戻り、次に、開閉機構50の構成について説明する。開閉機構50は、後述する操作部51を介して所定操作が行われることで開閉体30を開閉させるためのものである。この開閉機構50は、例えば公知の横滑り出し窓用の開閉機構を用いて構成されており、図2から図6に示すように、操作部51、シャフト部52、及び一対の作動部53を備えている。
操作部51は、開閉体30の開閉に関する操作入力を受け付けるための操作手段である。この操作部51は、例えば公知の開閉機構用の操作手段(一例として、回転式の操作ハンドル)を用いて構成されており、図5に示すように、右側第1縦枠材12の建物の屋内側の側部(具体的には、当該側部の下方部分)に設けられており、右側第1縦枠材12に対して固定具等によって固定されている。
シャフト部52は、当該シャフト部52が操作部51の操作に伴って当該シャフト部52(具体的には、シャフト部52の長軸)を回転軸として回動可能となるように第1枠体10に対して支持されたものである。このシャフト部52は、例えば公知の開閉機構用の長尺なシャフト部材(一例として、アルミニウム製のシャフト部材)を用いて構成されており、シャフト部52の長手方向が開閉体30に対して略平行に設けられている。具体的には、図2から図4に示すように、後述する戸先側第1横枠材14の横枠材本体14aの内部において(すなわち、横枠材本体14aの側部のうち躯体2側の側部14d(以下、「躯体側側部14d」と称する)よりも戸尻側において)、当該戸先側第1横枠材14と略平行となるように配置され、左側第1縦枠材11及び右側第1縦枠材12に対して固定具等によって回動可能に固定されている。
一対の作動部53は、シャフト部52の回動に伴って当該一対の作動部53の各々が作動することにより開閉体30を開閉させるためのものである。これら一対の作動部53は、例えば公知の開閉機構用の作動部材(一例として、鋼製の作動部材)を用いて構成されており(具体的には、一対の作動部53は左右対称の構造として構成されている)、図5、図6に示すように、相互に間隔を隔てて設けられ(具体的には、一対の作動部53の一方がシャフト部52の左端部側に設けられ、一対の作動部53の他方がシャフト部52の右端部側に設けられる)、且つシャフト部52と開閉体30とにそれぞれ接続されている。また、一対の作動部53の具体的な構成については任意であるが、例えば、図6から図8に示すように、左側第1縦枠材11(又は右側第1縦枠材12)において上下方向に向けて移動可能に設けられた桿部55と、桿部55の下方部分に回動自在に接続されたリンク部56と、リンク部56の下端部に回動自在に接続され、且つシャフト部52に接続された第1アーム部57とを備えている。さらに、左側第1縦框材31a(又は右側第1縦框材31b)に対して接続され、且つ左側第1縦枠材11(又は右側第1縦枠材12)に対して回動自在に接続された第2アーム部58と、左側第1縦枠材11(又は右側第1縦枠材12)に設けられたガイド部59であって当該ガイド部59のガイド孔59aに挿通された回動軸部59bを介して左側第1縦框材31a(又は右側第1縦框材31b)及び桿部55の上端に接続されたガイド部59とを備えている。
図4に戻り、次に、戸先側第1横枠材14の構成の詳細について説明する。ただし、この戸先側第1横枠材14は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。実施の形態では、図4に示すように、戸先側第1横枠材14は、横枠材本体14a、第1接続部14b、及び第2接続部14cを備えている。
図2に戻り、次に、窓装置1の防火構造について説明する。この窓装置1は、全閉状態において窓装置1の周辺で火災が発生した場合に、窓装置1の見込方向(前後方向)の一方から他方に向けて当該火災の延焼を防止するための防火構造を備えており、この防火構造は、第1防火構造及び第2防火構造を備えている。以下では、これら第1防火構造及び第2防火構造について順次説明する。
まず、第1防火構造について説明する。第1防火構造は、全閉状態において窓装置1の周辺で火災が発生した場合に、窓装置1に形成される火災経路を塞ぐことにより、当該火災の延焼を防止するための防火構造である。ここで、「火災経路」とは、窓装置1の見込方向の一方から他方に向けて窓装置1の周辺で発生した火災の熱又は火炎が流れ込む可能性がある経路であり、例えば、開閉体30と第1枠体10との相互間の隙間からなる経路、シャフト部52と開閉体30又は第1枠体10との相互間の隙間からなる経路等を含む概念である。また、この第1防火構造の特徴については、実施の形態では、以下に示す通りとなる。
まず、第1防火構造の第1の特徴については、図2から図4に示すように、シャフト部52に熱膨張耐火部材60が設けられている。
次に、第1防火構造の第2の特徴については、全閉状態において、熱膨張耐火部材60が開閉体30と対向し、且つ開閉体30に対して略平行となるように、熱膨張耐火部材60が構成されている。
次いで、第1防火構造の第3の特徴については、開閉体30の状態が全閉状態から全開状態に移行することでシャフト部52の回動により熱膨張耐火部材60の向きが変わることから、全開状態において、熱膨張耐火部材60の少なくとも一部が戸先側第1横枠材14の躯体側側部14dと対向するように、戸先側第1横枠材14及び熱膨張耐火部材60が構成されている。
図2に戻り、次に、第2防火構造について説明する。第2防火構造は、全閉状態において窓装置1の周辺で火災が発生した場合に、戸先側第1横枠材14の近傍に火災経路が形成されることを回避することにより、当該火災の延焼を防止するための防火構造である。この第2防火構造の特徴については、実施の形態では、図2から図4に示すように、戸先側第1横枠材14に撓み抑制部70が設けられている。
続いて、このように構成された窓装置1の作用について説明する。この窓装置1の作用は、全閉状態に対応する作用(以下、「全閉作用」と称する)と、全開状態に対応する作用(以下、「全開作用」と称する)とに大別される。以下、全閉作用と全開作用とのそれぞれについて説明する。
まず、全閉作用について説明する。
次に、全開作用について説明する。
このように実施の形態によれば、シャフト部52に設けられた熱膨張耐火部材60であって、全閉状態において窓装置1の周辺で火災が発生した場合に、熱膨張耐火部材60が火災の熱で膨張することにより、窓装置1に形成される火災経路であって窓装置1の見込方向の一方から他方に向けて火災の熱又は火炎が流れ込む可能性がある火災経路を塞ぐための熱膨張耐火部材60を備えたので、全閉状態において窓装置1の周辺で火災が発生した場合に、熱膨張耐火部材60によって上記火災経路を塞ぐことができる。また、熱膨張耐火部材60をシャフト部52に設けるので、従来技術(熱膨張耐火部材を取り付ける取付部材を枠体又は開閉体に設ける技術)に比べて、取付部材を別途設ける必要がなくなる。よって、第1枠体10又は開閉体30の構造が複雑化することを回避でき、窓装置1の製造性を維持することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
上記実施の形態では、窓装置1が、第2枠体20及び仕切体40を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第2枠体20及び仕切体40を省略してもよい。
上記実施の形態では、第1枠体10が、水切り板15を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、水切り板15を省略してもよい。
上記実施の形態では、第2枠体20に、第2枠体側気密部材25a、第2枠体側気密部材25b、第2枠体側気密部材25c、及び第2枠体側気密部材25dが設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、第2枠体側気密部材25a、第2枠体側気密部材25b、第2枠体側気密部材25c、及び第2枠体側気密部材25dの少なくともいずれか1つを省略してもよい。
上記実施の形態では、開閉機構50の操作部51が、回転式の操作ハンドルであると説明したが、これに限らず、例えば、チェーン式の操作手段であってもよく、又は電動式の操作手段(一例として、押ボタン、リモコン等)であってもよい。
上記実施の形態では、防火構造が、第2防火構造を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第2防火構造を省略してもよい。
上記実施の形態では、全閉状態において、熱膨張耐火部材60が開閉体30と対向し、且つ開閉体30に対して略平行となるように、熱膨張耐火部材60が構成されていると説明したが、これに限らない。例えば、全閉状態において、熱膨張耐火部材60が開閉体30と対向しないように構成されたり、又は開閉体30に対して非平行となるように構成されてもよい。一例として、シャフト部52の外縁部分のうち、熱膨張耐火部材60の略全体の短手方向が開閉体30の見込面に平行となる部分に、熱膨張耐火部材60が設けられてもよい。
上記実施の形態では、撓み抑制部70が、戸先側第1横枠材14に設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、開閉体30(戸先側第1横框材31d)に設けられてもよい。
付記1の窓装置は、建物の開口部に設けられた窓装置であり、前記開口部の周縁に設けられた枠体と、前記開口部を開閉する開閉体と、当該窓装置を構成する操作手段を介して所定操作が行われることで前記開閉体を開閉させるための開閉機構と、を備えた窓装置であって、前記開閉機構は、前記開閉体に対して略平行に設けられた長尺なシャフト部であって、当該シャフト部が前記操作手段の操作に伴って当該シャフト部を回転軸として回動可能となるように前記枠体に対して支持されたシャフト部と、相互に間隔を隔てて設けられ、且つ前記シャフト部と前記開閉体とにそれぞれ接続された一対の作動部であって、前記シャフト部の回動に伴って当該一対の作動部の各々が作動することにより前記開閉体を開閉させる一対の作動部と、を備え、前記シャフト部に設けられた熱膨張耐火部材であって、前記開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態において当該窓装置の周辺で火災が発生した場合に、当該熱膨張耐火部材が前記火災の熱で膨張することにより、当該窓装置に形成される経路であって当該窓装置の見込方向の一方から他方に向けて前記火災の熱又は火炎が流れ込む可能性がある経路を塞ぐための熱膨張耐火部材を備えた。
付記1に記載の窓装置によれば、シャフト部に設けられた熱膨張耐火部材であって、全閉状態において窓装置の周辺で火災が発生した場合に、熱膨張耐火部材が火災の熱で膨張することにより、窓装置に形成される経路であって窓装置の見込方向の一方から他方に向けて火災の熱又は火炎が流れ込む可能性がある経路を塞ぐための熱膨張耐火部材を備えたので、全閉状態において窓装置の周辺で火災が発生した場合に、熱膨張耐火部材によって上記経路を塞ぐことができる。また、熱膨張耐火部材をシャフト部に設けるので、従来技術(熱膨張耐火部材を取り付ける取付部材を枠体又は開閉体に設ける技術)に比べて、取付部材を別途設ける必要がなくなる。よって、枠体又は開閉体の構造が複雑化することを回避でき、窓装置の製造性を維持することが可能となる。
2 躯体
2a 鉄骨
3 開口部
10 第1枠体
11 第1縦枠材、左側第1縦枠材
12 第1縦枠材、右側第1縦枠材
13 第1横枠材、戸尻側第1横枠材
14 第1横枠材、戸先側第1横枠材
14a 横枠材本体
14b 第1接続部
14c 第2接続部
14d 躯体側側部
14e 接続部材
15 水切り板
15a キャップ部
16a 第1枠体側止水部材
16b 第1枠体側止水部材
16c 第1枠体側止水部材
16d 第1枠体側止水部材
16e 水密材
16f コーキング材
17a 第1枠体側気密部材
17b 第1枠体側気密部材
17c 第1枠体側気密部材
20 第2枠体
21 第2縦枠材、左側第2縦枠材
22 第2縦枠材、右側第2縦枠材
23 第2横枠材、上側第2横枠材
24 第2横枠材、下側第2横枠材
25a 第2枠体側気密部材
25b 第2枠体側気密部材
25c 第2枠体側気密部材
25d 第2枠体側気密部材
30 開閉体
31 開閉体枠
31a 第1縦框材、左側第1縦框材
31b 第1縦框材、右側第1縦框材
31c 第1横框材、戸尻側第1横框材
31d 第1横框材、戸先側第1横框材
31e カバー部
32 開閉体本体
40 仕切体
41 仕切体枠
41a 第2縦框材、左側第2縦框材
41b 第2縦框材、右側第2縦框材
41c 第2横框材、上側第2横框材
41d 第2横框材、下側第2横框材
42 仕切体本体
50 開閉機構
51 操作部
52 シャフト部
53 作動部
55 桿部
56 リンク部
57 第1アーム部
58 第2アーム部
59 ガイド部
59a ガイド孔
59b 回動軸部
60 熱膨張耐火部材
70 撓み抑制部
71 第1側片
71a 取付孔
72 第2側片
73 第3側片
Claims (4)
- 建物の開口部に設けられた窓装置であり、前記開口部の周縁に設けられた枠体と、前記開口部を開閉する開閉体と、当該窓装置を構成する操作手段を介して所定操作が行われることで前記開閉体を開閉させるための開閉機構と、を備えた窓装置であって、
前記開閉機構は、
前記開閉体に対して略平行に設けられた長尺なシャフト部であって、当該シャフト部が前記操作手段の操作に伴って当該シャフト部を回転軸として回動可能となるように前記枠体に対して支持されたシャフト部と、
相互に間隔を隔てて設けられ、且つ前記シャフト部と前記開閉体とにそれぞれ接続された一対の作動部であって、前記シャフト部の回動に伴って当該一対の作動部の各々が作動することにより前記開閉体を開閉させる一対の作動部と、を備え、
前記シャフト部に設けられた熱膨張耐火部材であって、前記開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態において当該窓装置の周辺で火災が発生した場合に、当該熱膨張耐火部材が前記火災の熱で膨張することにより、当該窓装置に形成される経路であって当該窓装置の見込方向の一方から他方に向けて前記火災の熱又は火炎が流れ込む可能性がある経路を塞ぐための熱膨張耐火部材を備えた、
窓装置。 - 前記シャフト部を、前記枠体を構成する枠材のうち戸先側に位置する戸先側枠材又はその近傍において当該戸先側枠材と略平行となるように配置した、
請求項1に記載の窓装置。 - 前記全閉状態において、前記熱膨張耐火部材が前記開閉体と対向し、且つ前記開閉体に対して略平行となるように、前記熱膨張耐火部材を構成した、
請求項1又は2に記載の窓装置。 - 前記シャフト部を、前記枠体を構成する枠材のうち戸先側に位置する戸先側枠材又はその近傍であり、且つ当該戸先側枠材の側部のうち前記建物の躯体側の側部よりも戸尻側において当該戸先側枠材と略平行となるように配置し、
前記開閉体によって前記開口部を全開した全開状態において、前記熱膨張耐火部材の少なくとも一部が前記戸先側枠材の前記躯体側の側部と対向するように、前記戸先側枠材及び前記熱膨張耐火部材を構成した、
請求項1から3のいずれか一項に記載の窓装置。
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