JP2021085291A - 開閉体 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉体の使用性を高めることが可能になる、開閉体を提供すること。【解決手段】開閉体20は、建物の開口部3に設けられた折り戸1を構成する開閉体であって、開口部3の周縁に設けられた枠体10に対して回動自在に軸支された第1開閉体30であって、枠体10に対してスライド移動することで開口部3の開閉を行う第1開閉体30と、第1開閉体30に対して回動自在に取り付けられた第2開閉体50であって、第1開閉体30のスライド移動に伴って枠体10に対してスライド移動すると共に、第1開閉体30のスライド移動が行われる際に、開口部3よりも見込方向のいずれか一方側に存在する障害物と当該第2開閉体50との当接によって当該第1開閉体30のスライド移動を妨げないように回動することが可能な第2開閉体50と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、開閉体に関する。
従来から、建物の壁等に設けられた開口部に設けられる折り戸であって、開閉体の開閉スペースを低減可能な折り戸が多く用いられている。このような折り戸は、開口部の周縁に設けられた枠体と、枠体の上枠に取り付けられた戸車部を介してスライド移動可能な開閉体とを備えている。
特開2016-138371号公報
ここでは、従来の折り戸においては、上述したように、開閉体は戸車部を介してスライド移動することができるものの、例えば、開口部の近傍位置に障害物(例えば、人又は物)が存在する場合には、開閉体が障害物と当接することによって開閉体のスライド移動が妨げられるおそれがあることから、開閉体の使用性の観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、開閉体の使用性を高めることが可能になる、開閉体を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の開閉体は、建物の開口部に設けられた折り戸を構成する開閉体であって、前記開口部の周縁に設けられた枠体に対して回動自在に軸支された第1開閉体であって、前記枠体に対してスライド移動することで前記開口部の開閉を行う第1開閉体と、前記第1開閉体に対して回動自在に取り付けられた第2開閉体であって、前記第1開閉体のスライド移動に伴って前記枠体に対してスライド移動すると共に、前記第1開閉体のスライド移動が行われる際に、前記開口部よりも見込方向のいずれか一方側に存在する障害物と当該第2開閉体との当接によって当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように回動することが可能な第2開閉体と、を備える。
請求項2に記載の開閉体は、請求項1に記載の開閉体において、前記第1開閉体は、前記開口部の開放を行う際に、当該第1開閉体の戸先側の端部が前記障害物に近づくようにスライド移動可能なものであり、前記第2開閉体を、前記第1開閉体の戸先側部分に設けた。
請求項3に記載の開閉体は、請求項1又は2に記載の開閉体において、前記建物の壁の前記開口部に設けられた前記折り戸を構成する当該開閉体であって、前記第2開閉体を、前記第1開閉体の下側部分に設けた。
請求項4に記載の開閉体は、請求項1から3のいずれか一項に記載の開閉体において、前記第1開閉体を、前記枠体に対して戸車部を介してスライド移動可能に接続し、前記第2開閉体を、前記第1開閉体に対してヒンジ部を介して回動自在に軸支し、前記ヒンジ部を、見込方向から見て前記戸車部の軸部よりも前記第1開閉体の戸尻側の位置又は前記戸車部の軸部と同一直線上の位置に配置した。
請求項5に記載の開閉体は、請求項1から4のいずれか一項に記載の開閉体において、前記第2開閉体の回動状態を、前記第2開閉体の回動を許容する回動許容状態と、前記第2開閉体の回動を規制する回動規制状態とに切り替えるための切替手段を備える。
請求項6に記載の開閉体は、請求項1から5のいずれか一項に記載の開閉体において、前記第2開閉体は、開き戸用の扉体である。
請求項1に記載の開閉体によれば、開口部の周縁に設けられた枠体に対して回動自在に軸支された第1開閉体であって、枠体に対してスライド移動することで開口部の開閉を行う第1開閉体と、第1開閉体に対して回動自在に取り付けられた第2開閉体であって、第1開閉体のスライド移動に伴って枠体に対してスライド移動すると共に、第1開閉体のスライド移動が行われる際に、開口部よりも見込方向のいずれか一方側に存在する障害物と当該第2開閉体との当接によって当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように回動することが可能な第2開閉体と、を備えるので、上記障害物が存在する場合において、第1開閉体をスライド移動させる際に、第2開閉体が当該障害物と当接しても第1開閉体のスライド移動を妨げないように第2開閉体を回動させることができる。よって、第2開閉体を備えない場合に比べて、第1開閉体を確実にスライド移動させることができ、開閉体の使用性を高めることができる。
請求項2に記載の開閉体によれば、第1開閉体は、開口部の開放を行う際に、当該第1開閉体の戸先側の端部が障害物に近づくようにスライド移動可能なものであり、第2開閉体を、第1開閉体の戸先側部分に設けたので、第1開閉体の戸先側部分が障害物に近づくように第1開閉体がスライド移動する場合に、第2開閉体を第1開閉体の戸尻側に設ける場合に比べて、第2開閉体を障害物といち早く当接させて当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように第2開閉体を回動させることができ、第1開閉体をスライド移動させやすくなる。
請求項3に記載の開閉体によれば、建物の壁の開口部に設けられた折り戸を構成する当該開閉体であって、第2開閉体を、第1開閉体の下側部分に設けたので、障害物が開口部近傍の床面に存在する場合に、第2開閉体を障害物と確実に当接させて当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように第2開閉体を回動させることができ、第1開閉体を一層スライド移動させやすくなる。
請求項4に記載の開閉体によれば、第1開閉体を、枠体に対して戸車部を介してスライド移動可能に接続し、第2開閉体を、第1開閉体に対してヒンジ部を介して回動自在に軸支し、ヒンジ部を、見込方向から見て戸車部の軸部よりも第1開閉体の戸尻側の位置又は戸車部の軸部と同一直線上の位置に配置したので、例えば、第1開閉体の戸先側部分が障害物に近づくように第1開閉体がスライド移動しても第2開閉体におけるヒンジ部に対応する部分が障害物側に入り込まないため、第2開閉体におけるヒンジ部に対応する部分と障害物との当接によって第1開閉体のスライド移動が阻害されることを回避でき、第1開閉体を一層スライド移動させやすくなる。
請求項5に記載の開閉体によれば、第2開閉体の回動状態を、第2開閉体の回動を許容する回動許容状態と、第2開閉体の回動を規制する回動規制状態とに切り替えるための切替手段を備えるので、第2開閉体の回動状態を、回動許容状態と回動規制状態とに切り替えることができる。よって、例えば、開口部の近傍に障害物が存在しない場合には第2開閉体の回動状態を回動規制状態に切り替えることで通行対象の不用意な第2開閉体の開放操作を防止したり、当該障害物が存在する場合には第2開閉体の回動状態を回動許容状態に切り替えることで第1開閉体を確実にスライド移動させることができ、状況に応じた開閉体の使用が可能となる。
請求項6に記載の開閉体によれば、第2開閉体が、開き戸用の扉体であるので、例えば折り戸用の扉体に比べて、第1開閉体をスライド移動させる際に、第1開閉体のスライド移動を妨げないように第2開閉体を回動させやすいことから、開閉体の使用性を高めやすくなる。
本発明の実施の形態に係る折り戸を示す正面図である。 図1の折り戸のA−A矢視断面図である(一部図示省略)。 図1の折り戸のB−B矢視断面図である(一部図示省略)。 図1の折り戸のC−C矢視断面図である(一部図示省略)。 図1の折り戸のD−D矢視断面図である(一部図示省略)。 実施の形態に係る第1開閉体及び第2開閉体のスライド移動を示す図であって、図5に対応する領域を示す図であり、(a)は第1開閉体及び第2開閉が全閉位置に位置することを示す図、(b)は第1開閉体及び第2開閉が全閉位置と全開位置との間に位置することを示す図、(c)は第1開閉体及び第2開閉が全閉位置と全開位置との間に位置することを示す図、(d)は第1開閉体及び第2開閉が全開位置に位置することを示す図である。 変形例である第1開閉体及び第2開閉体のスライド移動を示す図であって、図5に対応する領域を示す図であり、(a)は第1開閉体及び第2開閉が全閉位置に位置することを示す図、(b)は第1開閉体及び第2開閉が全閉位置と全開位置との間に位置することを示す図、(c)は第1開閉体及び第2開閉が全閉位置と全開位置との間に位置することを示す図、(d)は第1開閉体及び第2開閉が全開位置に位置することを示す図である。 変形例である第1開閉体及び第2開閉体のスライド移動を示す図であって、図5に対応する領域を示す図であり、(a)は第1開閉体及び第2開閉が全閉位置に位置することを示す図、(b)は第1開閉体及び第2開閉が全閉位置と全開位置との間に位置することを示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る開閉体の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念について説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部に設けられた折り戸を構成する開閉体に関するものである。
ここで、「建物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、戸建て住宅、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「建物の開口部」とは、建物の躯体において窓や入り口を設置するために形成された開口部である。また、「折り戸」は、建物の開口部の出入り又は視界を抑制又は制限するための構造体を意味する。また、折り戸の取り付け位置や用途は任意であるが、例えば玄関に設置される「玄関用折り戸」、勝手口や通用口に設置される「勝手口折り戸」、建物内部に設置される「室内折り戸」等を含む。また、折り戸の開閉構造は任意であり、例えば、片開式の折り戸、両開式の折り戸等が該当する。また、折り戸の駆動方式は任意であり、例えば、「電動式の折り戸」、「手動式の折り戸」が該当する。以下、実施の形態では、折り戸が、ビルの如き建物の通路に面する壁(例えば、扉が1つしかない空間(一例として、トイレ空間等)を仕切る壁等)の開口部に設けられた片開式且つ手動式の折り戸(具体的には、開閉体が見込方向のいずれに向けてもせり出すように折り畳みながら開く折り戸(いわゆる両方向開きの折り戸))である場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る折り戸の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を折り戸の左右方向(−X方向を折り戸の左方向、+X方向を折り戸の右方向)、図2のY方向を折り戸の前後方向(+Y方向を折り戸の前方向(部屋の室外側の方向)、−Y方向を折り戸の後方向(部屋の室内側の方向))、図1のZ方向を折り戸の上下方向(+Z方向を折り戸の上方向、−Z方向を折り戸の下方向)と称する。
図1に示すように、折り戸1は、概略的に、枠体10、開閉体20、及び自閉部80を備えている。ただし、折り戸1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。なお、折り戸1を構成する各種部材同士の取付方法(又は接続方法)については任意であるが、例えば、取付側の部材又は取付相手側の部材に形成された取付孔(例えば、リベット孔、ネジ孔、ビス孔等)を介して、取付側の部材を取付相手側の部材に対して固定具(例えば、リベット、取付ネジ、ビス等)、溶接、接着剤、両面テープ等によって取り付ける(又は接続する)方法が採用されている。
(構成−枠体)
枠体10は、躯体2(具体的には、建物の壁)に形成された開口部3の周縁に設置されるものである。この枠体10は、複数の鋼製(一例として、スチール、ステンレス等)の枠材を相互に組み合わせることによって構成されており、具体的には、図1に示すように、開口部3の戸先側に位置する戸先側縦枠材11、開口部3の戸尻側に位置する戸尻側縦枠材12、及び開口部3の上側に位置する上枠材13を備えている。そして、これら戸先側縦枠材11、戸尻側縦枠材12、及び上枠材13は、それぞれ開口部3の周縁における躯体2に対して固定部材14を介して固定具等によって固定されている。なお、実施の形態では、戸先側縦枠材11及び戸尻側縦枠材12の各々の下端部及びその近傍部分が建物の床面4よりも下方に位置するように、戸先側縦枠材11及び戸尻側縦枠材12は設置されている。
ここで、上枠材13は、折り戸1の各部(例えば、後述する戸車部42の一部及び自閉部80等)を収納するためのものである。この上枠材13は、左右方向に略沿って長尺な中空体であり、具体的には、折り曲げ成形された複数のスチール製の板状体を相互に接続して形成されている。
また、図2に示すように、この上枠材13には、点検口13a、点検カバー13b、上枠側支持部13c、ガイドレール13d、及び挿通口13eが設けられている。
このうち、点検口13aは、上枠材13の内部に収納されている折り戸1の各部を点検するための開口であり、図2に示すように、上枠材13における部屋の室内側の側部に形成されている。
また、点検カバー13bは、点検口13aを覆うためのものであり、例えば鋼製の略板状体にて形成されており、上枠材13における部屋の室内側の側部において点検口13aを覆うように設けられており、上枠材13に対して開閉自在に取り付けられている。
また、上枠側支持部13cは、ガイドレール13dを支持する部材である。この上枠側支持部13cは、図2に示すように、Y−Z平面に沿った断面形状が略L字状である長尺状体にて形成され、上枠材13の内部において左右方向の略全長にわたって設けられており、上枠側支持部13cの垂直部分が上枠材13における部屋の室外側の側部に取り付けられた上枠側取付材13fに対して固定具等によって固定されている。
また、ガイドレール13dは、開閉体20を開口部3の開閉方向(具体的には、左右方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレール13dは、長尺状体にて形成されており、図2に示すように、上枠側支持部13cにおけるL字状の水平部分の先端部の左右方向の略全長にわたって設けられており、具体的には、上枠側支持部13cと一体形成されている。
また、挿通口13eは、後述する戸車部42を挿通するための開口であり、上枠材13の下側側部において左右方向の略全長にわたって設けられている。
(構成−開閉体)
図1に戻り、開閉体20は、開口部3を開閉するためのものであり、図1から図5に示すように、第1開閉体30、第2開閉体50、第1ヒンジ部61、及び第2ヒンジ部62を備えている。
ここで、建物の躯体2(具体的には、壁部)に形成された開口部3は、第1開閉体30によって開閉される第1開口部3aと、第2開閉体50によって開閉される第2開口部3bとに区分けされている。具体的には、図1に示すように、開口部3の部分のうち、戸先側部分且つ下側部分を第2開口部3bとし、それ以外の部分を第1開口部3aとして区分けされている。
また、第2開口部3bの具体的な形状及び大きさについては、後述する障害物Bによって第1開閉体30のスライド移動が妨げられない限り任意に設定できるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、第2開口部3bの正面形状については、矩形状に設定している。ただし、これに限らず、例えば、矩形状以外の多角形状、円形状、又は楕円形状に設定してもよい。また、第2開口部3bの左右方向の長さについては、第1開閉体30の左右方向の長さよりも短い長さに設定しており、例えば、第1開閉体30の左右方向の長さの1/3程度の長さ)に設定してもよい。また、第2開口部3bの上下方向の長さについては、第1開閉体30の上下方向の長さよりも短い長さに設定しており、例えば、第1開閉体30の上下方向の長さの1/4程度の長さ等)に設定してもよい。
また、上述のように構成された開口部3において、「第1開閉体30及び第2開閉体50の開閉状態」とは、「全閉状態」、「全開状態」、及び「半開状態」を含む概念である。このうち、「全閉状態」とは、第1開閉体30及び第2開閉体50によって開口部3を全閉した状態であり、実施の形態では、全閉状態における第1開閉体30及び第2開閉体50の位置を「全閉位置」と称する。また、「全開状態」とは、第1開閉体30及び第2開閉体50によって開口部3を全開した状態であり、実施の形態では、全開状態における第1開閉体30及び第2開閉体50の位置を「全開位置」と称する。また、「半開状態」とは、第1開閉体30又は第2開閉体50が全閉位置と全開位置との間に位置している状態である。
また、「第1開閉体30の開閉状態」とは、「第1全閉状態」、「第1全開状態」、及び「第1半開状態」を含む概念である。このうち、「第1全閉状態」とは、第1開閉体30によって第1開口部3aを全閉した状態であり、実施の形態では、第1全閉状態における第1開閉体30の位置を「第1全閉位置」と称する。また、「第1全開状態」とは、第1開閉体30によって第1開口部3aを全閉した状態であり、実施の形態では、第1全開状態における第1開閉体30の位置を「第1全開位置」と称する。また、「第1半開状態」とは、第1開閉体30が第1全閉位置と第1全開位置との間に位置している状態である。
また、「第2開閉体50の開閉状態」とは、「第2全閉状態」、「第2全開状態」、及び「第2半開状態」を含む概念である。このうち、「第2全閉状態」とは、第2開閉体50によって第2開口部3bを全閉した状態であり、実施の形態では、第2全閉状態における第2開閉体50の位置を「第2全閉位置」と称する。また、「第2全開状態」とは、第2開閉体50によって第2開口部3bを全開した状態であり、実施の形態では、第2全開状態における第2開閉体50の位置を「第2全開位置」と称する。また、「第2半開状態」とは、第2開閉体50が第2全閉位置と第2全開位置との間に位置している状態である。
(構成−開閉体−第1開閉体)
第1開閉体30は、開閉体20の基本構造体の一部であって、枠体10に対してスライド移動することで開口部3の開閉を行うものである。この第1開閉体30は、図1から図5に示すように、戸尻側第1開閉体本体30a、戸先側第1開閉体本体30b、連結部41、戸車部42、側壁部44、及び補強部45を備えている。
(構成−開閉体−第1開閉体−戸尻側第1開閉体本体、戸先側第1開閉体本体)
戸尻側第1開閉体本体30aは、第1開閉体30の基本構造体の一部であって、第1ヒンジ部61によって軸支されるものである。戸先側第1開閉体本体30bは、第1開閉体30の基本構造体の他の一部であって、戸尻側第1開閉体本体30aよりも戸先側に位置するものである。これら戸尻側第1開閉体本体30a及び戸先側第1開閉体本体30bの各々は、例えば公知の折り戸用の開閉体本体等を用いて構成されており、具体的には、図1から図5に示すように、第1開閉体フレーム31、第1室外側表面材32、第1室内側表面材33、第1芯材34、及び取手部35を備えている(ただし、戸尻側第1開閉体本体30aにおいては、取手部35を省略する)。なお、実施の形態では、戸先側第1開閉体本体30bの左右方向の長さが戸尻側第1開閉体本体30aの左右方向の長さよりも長くなるように、戸尻側第1開閉体本体30a及び戸先側第1開閉体本体30bが構成されているものとする。
(構成−開閉体−第1開閉体−戸尻側第1開閉体本体、戸先側第1開閉体本体−第1開閉体フレーム)
第1開閉体フレーム31は、戸尻側第1開閉体本体30a(又は戸先側第1開閉体本体30b)の剛性を主として担うものである。この第1開閉体フレーム31は、複数の鋼製の長尺な力骨を組み合わせることによって、正面形状が環状となるように形成されており、具体的には、図2から図5に示すように、左右一対の第1縦力骨31a、31b及び上下一対の第1横力骨31c、31dから構成されている。
より具体的には、戸尻側第1開閉体本体30aの第1開閉体フレーム31においては、正面形状が矩形環状となるように、左右一対の第1縦力骨が、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成され、且つ上下方向に略沿うように配置され、上下一対の第1横力骨が、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成され、且つ左右方向に略沿うように配置されている。また、戸先側第1開閉体本体30bの第1開閉体フレーム31においては、正面形状が六角形環状となるように、左右一対の第1縦力骨が、長手方向の長さが相互に異なるように形成され(具体的には、戸先側の第1縦力骨が戸尻側の第1縦力骨よりも短く形成され)、且つ上下方向に略沿うように配置され、上下一対の第1横力骨が、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成され(ただし、下側の第1横力骨が、見込方向から見て略Z字状に形成されている)、且つ上側の第1横力骨のみが左右方向に略沿うように配置されている。
なお、以下では、必要に応じて、第1縦力骨31a、31bのうち、戸尻側の第1縦力骨31aを「戸尻側第1縦力骨31a」と称し、戸先側の第1縦力骨31bを「戸先側第1縦力骨31b」と称する。また、第1横力骨31c、31dのうち、上側の第1横力骨31cを「上側第1横力骨31c」と称し、下側の第1横力骨31dを「下側第1横力骨31d」と称する。
また、下側第1横力骨31dの部分のうち、上側に位置する水平部分31eを「上側水平部分31e」と称し、下側に位置する水平部分31fを「下側水平部分31f」と称し、上側水平部分31eと下側水平部分31fとを接続する部分31gを「接続部分31g」と称する。
(構成−開閉体−第1開閉体−戸尻側第1開閉体本体、戸先側第1開閉体本体−第1室外側表面材、第1室内側表面材)
第1室外側表面材32及び第1室内側表面材33は、第1開閉体フレーム31及び第1芯材34を覆うためのものである。これら第1室外側表面材32及び第1室内側表面材33は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、第1開閉体フレーム31及び第1芯材34を覆うように設けられており、具体的には、図2から図5に示すように、第1開閉体フレーム31及び第1芯材34を部屋の室内側及び部屋の室外側から挟むように配置され、第1開閉体フレーム31及び第1芯材34に対して接着剤等によって固定されている。
(構成−開閉体−第1開閉体−戸尻側第1開閉体本体、戸先側第1開閉体本体−第1芯材)
第1芯材34は、戸尻側第1開閉体本体30a(又は戸先側第1開閉体本体30b)の内部に充填されるものであり、例えば公知の芯材等を用いて構成され、図2から図5に示すように、第1開閉体フレーム31、第1室外側表面材32、及び第1室内側表面材33にて囲繞された空間内に充填されている。
(構成−開閉体−第1開閉体−戸尻側第1開閉体本体、戸先側第1開閉体本体−取手部)
取手部35は、通行対象(具体的には、人)が第1開閉体30の開閉操作を行うためのものであり、例えば公知の折り戸用の取手を用いて構成されており、図1、図4に示すように、戸先側第1開閉体本体30bにおける部屋の室外側及び室内側にそれぞれ配置されている。
(構成−開閉体−第1開閉体−連結部)
連結部41は、戸尻側第1開閉体本体30aを戸先側第1開閉体本体30bに対して回動自在に軸支しながら連結する連結手段である。この連結部41は、例えば公知の折り戸用の連結材等を用いて構成されており、図1に示すように、戸尻側第1開閉体本体30aと戸先側第1開閉体本体30bとの相互間において上下方向の略全長にわたって設けられており、戸尻側第1開閉体本体30a及び戸先側第1開閉体本体30bの各々に対して固定具等によって接続されている。
(構成−開閉体−第1開閉体−戸車部)
戸車部42は、戸尻側第1開閉体本体30a及び戸先側第1開閉体本体30bを上枠材13のガイドレール13d上をスライド移動させるためのものである。この戸車部42は、例えば公知の折り戸用のガイドローラ等を用いて構成され、上枠材13と戸先側第1開閉体本体30bとの間においてガイドレール13d上をスライド移動可能に設けられており、接続部43(例えば、ボルト材、ネジ材等)を介して戸先側第1開閉体本体30bと接続されている。
(構成−開閉体−第1開閉体−側壁部)
側壁部44は、戸車部42及び接続部43における見込方向のいずれか一方側を覆うためのものである。側壁部44は、例えばY−Z平面に沿った断面形状が略逆L字状である板状体にて形成され、図2に示すように、戸先側第1開閉体本体30bの上端部(具体的には、上側第1横力骨31cの上面)から上方に張り出すように設けられている。具体的には、上枠材13の下端部と間隔を隔てて設けられていると共に、戸先側第1開閉体本体30bの上端部における部屋の室外側の端部と部屋の室内側の端部とにそれぞれ設けられている。
(構成−開閉体−第1開閉体−補強部)
補強部45は、側壁部44を補強するためのものである。この補強部45は、例えばY−Z平面に沿った断面形状が略U字状である板状体にて形成され、図2に示すように、側壁部44及び戸先側第1開閉体本体30bによって囲繞された空間内において、側壁部44及び戸先側第1開閉体本体30bと当接するように設けられている。
(構成−開閉体−第2開閉体)
第2開閉体50は、開閉体20の基本構造体の他の一部であり、図1から図5に示すように、第2開閉体フレーム51、第2室外側表面材52、第2室内側表面材53、及び第2芯材54を備えている
(構成−開閉体−第2開閉体−第2開閉体フレーム)
第2開閉体フレーム51は、第2開閉体50の剛性を主として担うためのフレームである。この第2開閉体フレーム51は、複数の鋼製の長尺な力骨を組み合わせることによって、正面形状がコ字状となるように形成されており、具体的には、図2、図5に示すように、第2縦力骨51a及び上下一対の第2横力骨51c、51dから構成されている。より具体的には、第2縦力骨51aは、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の第2横力骨51c、51dは、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。
以下では、必要に応じて、戸先側の第2縦力骨51aを「戸先側第2縦力骨51a」と称する。また、第2横力骨51c、51dのうち、上側の第2横力骨51cを「上側第2横力骨51c」と称し、下側の第2横力骨51dを「下側第2横力骨51d」と称する。
(構成−開閉体−第2開閉体−第2室外側表面材、第2室内側表面材)
第2室外側表面材52及び第2室内側表面材53は、第2開閉体フレーム51を覆うための表面材である。これら第2室外側表面材52及び第2室内側表面材53は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、図2、図5に示すように、第2開閉体フレーム51及び第2芯材54を覆うように設けられており、具体的には、第2開閉体フレーム51を部屋の室外側及び室内側から挟むように配置され、第2開閉体フレーム51及び第2芯材54に対して接着剤等によって固定されている。
また、第2室外側表面材52及び第2室内側表面材53の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、第2室外側表面材52は、第1室外側表面材32と面一となるように構成されていると共に、第2室内側表面材53は、第1室内側表面材33と面一となるように構成されている。ただし、これに限らず、例えば、第2室外側表面材52は、第1室外側表面材32と非面一(一例として、第1室外側表面材32よりも部屋の室外側又は室内側に位置すること)となるように構成されてもよく、第2室内側表面材53は、第1室内側表面材33と非面一となるように構成されてもよい。
(構成−開閉体−第2開閉体−第2芯材)
第2芯材54は、第2開閉体50の内部に充填されるものであり、例えば公知の芯材等を用いて構成され、図2、図5に示すように、第2開閉体フレーム51、第2室外側表面材52、及び第2室内側表面材53にて囲繞された空間内に充填されている。なお、第2開閉体50の構成の詳細については、後述する。
(構成−開閉体−第1ヒンジ部)
第1ヒンジ部61は、第1開閉体30を枠体10に対して回動自在(具体的には、開口部3から部屋の室外側又は室内側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのものである。この第1ヒンジ部61は、例えば公知のヒンジ部材(一例として、ピボットヒンジ)等を用いて構成されており、図1に示すように、戸尻側第1開閉体本体30aの戸尻側の上端側及び下端側にそれぞれ設けられており、戸尻側第1開閉体本体30a(具体的には、第1開閉体フレーム31)及び戸尻側縦枠材12に対して固定具等によって固定されている。
(構成−開閉体−第2ヒンジ部)
第2ヒンジ部62は、第2開閉体50を第1開閉体30に対して回動自在に軸支するためのヒンジ部である。この第2ヒンジ部62は、例えば公知のヒンジ部材(一例として、ピボットヒンジ等)を用いて構成されており、図1に示すように、第2開閉体50の戸尻側に設けられており、戸先側第1開閉体本体30b(具体的には、第1開閉体フレーム31)及び第2開閉体50(具体的には、第2開閉体フレーム51)に対して固定具等によって固定されている。なお、第2ヒンジ部62のうち、上側の第2ヒンジ部62aを「上側第2ヒンジ部62a」と称し、下側の第2ヒンジ部62bを「下側第2ヒンジ部62b」と称する。
(構成−自閉部)
自閉部80は、全開状態又は半開状態において戸尻側第1開閉体本体30a及び戸先側第1開閉体本体30bを自動的に閉鎖方向にスライド移動させるための自閉手段である。この自閉部80は、例えば公知の折り戸用の自閉装置を用いて構成され、図1に示すように、上枠材13の内部に収容されて、上枠材13に対して固定具等によって固定されている。また、自閉部80と戸車部42との接続方法については任意であるが、実施の形態では、自閉部80における図示しない付勢部(例えば、ぜんまいバネ等)と戸車部42とをワイヤー部81を介して接続している。このような接続方法により、全開状態又は半開状態において付勢部によってワイヤー部81が巻き取られることにより、戸尻側第1開閉体本体30a及び戸先側第1開閉体本体30bを自動的に閉鎖移動させることができる。なお、例えば、全開状態において自閉部80によって戸尻側第1開閉体本体30a及び戸先側第1開閉体本体30bが閉鎖移動することを回避するために、戸尻側第1開閉体本体30a及び戸先側第1開閉体本体30bを仮保持するための保持部(図示省略)が上枠材13に設けられてもよい。
以上のような折り戸1により、例えば、図4に示すように、第1開閉体30及び第2開閉体50を全閉位置から全開位置に向けてスライド移動させた際に、図4の想像線で示す軌跡を描きながら第1開閉体30を折り畳む(具体的には、第1開閉体30が部屋の室外側に向けてせり出すように折り畳む)ことができると共に、図4の想像線で示す軌跡とは逆の軌跡を描きながら第1開閉体30を折り畳む(具体的には、第1開閉体30が部屋の室内側に向けてせり出すように折り畳む)ことができる。また、図6に示すように、開口部3よりも見込方向のいずれか一方側(部屋の室外側又は室内側)に障害物B(例えば、人、動物、又は物等)が存在する場合において、開口部3の開放(具体的には、全開状態又は半開状態にすること)を行う際には、第1開閉体30の戸先側の端部が障害物Bに近づくように第1開閉体30をスライド移動させることができる。
(構成−第2開閉体の構成の詳細)
図1に戻り、次に、第2開閉体50の構成の詳細について説明する。ただし、第2開閉体50は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。
(構成−第2開閉体の構成の詳細−第1の特徴)
まず、第2開閉体50の構成の第1の特徴については、第2開閉体50は、第1開閉体30のスライド移動に伴って枠体10に対してスライド移動すると共に、第1開閉体30のスライド移動が行われる際に、開口部3よりも見込方向のいずれか一方側に存在する障害物B(例えば、人、動物、又は物等が)と当該第2開閉体50との当接によって当該第1開閉体30のスライド移動を妨げないように回動することが可能となるように構成されている。
具体的には、第2開閉体50は、開き戸用の扉体(図1では、部屋の室内側及び室外側に向けて開放可能な片開式の開き戸用の扉体)として機能するように構成されている。より具体的には、図1、図2、図5に示すように、上述したように、第2開閉体50が、第2開閉体フレーム51、第2室外側表面材52、第2室内側表面材53、及び第2芯材54からなる1つの扉体であって、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bによって第1開閉体30に対して回動自在に軸支された扉体として構成されている。
また、第2開閉体50と上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bの各々との接続方法については、上側第2ヒンジ部62aを介して第2開閉体フレーム51の上側第2横力骨51cにおける戸尻側の端部の近傍部分と戸先側第1開閉体本体30bにおける下側第1横力骨31dの上側水平部分31eとを接続していると共に、下側第2ヒンジ部62bを介して第2開閉体フレーム51の下側第2横力骨51dにおける戸尻側の端部の近傍部分と戸先側第1開閉体本体30bにおける下側第1横力骨31dの下側水平部分31fとを接続している。また、第2開閉体50と障害物Bとが当接した際に、第2開閉体が障害物Bによって所定量以上の力で押圧されると第2開閉体が回動するように接続している。なお、この「所定量」については、例えば、第2開閉体50の使用性の観点から、第1開閉体30のスライド移動を妨げず、且つ第1開閉体30のスライド移動中に第2開閉体50と障害物Bとの当接がない場合に第2開閉体50が回動しない程度の量に設定することが望ましく、一例として、実験結果等に基づいて設定してもよい。
さらに、第2開閉体50の開度(具体的には、第2全閉状態から第2全開状態に至るまでの開度)については、例えば、開口部3の近傍に障害物Bが存在する場合に第1開閉体30を第1全開位置までスライド移動できる開度に設定することが望ましく、一例として、90度以上に設定してもよい。ただし、これに限らず、例えば、90度未満に設定してもよい。
このような第1の特徴により、図6に示すように、開口部3よりも見込方向のいずれか一方側に障害物Bが存在する場合(図6では、障害物Bが部屋の室内側に存在する)において、第1開閉体30をスライド移動させる際に、第2開閉体50が障害物Bと当接しても第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させることができる(なお、障害物Bが部屋の室外側に存在する場合についても同様)。よって、第2開閉体50を備えない場合に比べて、第1開閉体30を確実にスライド移動させることができ、開閉体20の使用性を高めることができる。また、第2開閉体50が、開き戸用の扉体であるので、例えば折り戸用の扉体に比べて、第1開閉体30をスライド移動させる際に、第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させやすいことから、開閉体20の使用性を高めやすくなる。
(構成−第2開閉体の構成の詳細−第2の特徴)
図1に戻り、次に、第2開閉体50の構成の第2の特徴については、図1、図5に示すように、第2開閉体50は、第1開閉体30の戸先側部分であり、且つ第1開閉体30の下側部分に設けられている。
具体的には、戸先側第1開閉体本体30bにおける下側第1横力骨31dの上側水平部分31e及び接続部分31gによって囲繞される部分であって、全閉状態において第2開口部3bに対応する部分に設けられている。
このような第2の特徴により、図6に示すように、第1開閉体30の戸先側部分が障害物Bに近づくように第1開閉体30がスライド移動する場合に、第2開閉体50を第1開閉体30の戸尻側に設ける場合に比べて、第2開閉体50を障害物Bといち早く当接させて当該第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させることができ、第1開閉体30をスライド移動させやすくなる。また、障害物Bが開口部3近傍の床面4に存在する場合に、第2開閉体50を障害物Bと確実に当接させて当該第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させることができ、第1開閉体30を一層スライド移動させやすくなる。
(構成−第2開閉体の構成の詳細−第3の特徴)
図1に戻り、次いで、第2開閉体50の構成の第3の特徴については、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bは、見込方向から見て戸車部42の軸部42a(戸車部42の本体部と第1開閉体30とを連結する軸状体。以下、「戸車側軸部42a」と称する)よりも第1開閉体30の戸尻側の位置又は戸車側軸部42aと同一直線上の位置に配置されている。
具体的には、図1、図5に示すように、上述したように、第2室内側表面材53は、第1室内側表面材33と面一となるように構成されていると共に、戸車側軸部42aは、戸先側第1開閉体本体30bの上端部(具体的には、上側第1横力骨31cの上面)における左右方向の略中央部に配置されている。そして、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bの各々の軸部は、見込方向から見て上下方向に沿った同一直線(図示省略)上の位置に戸車側軸部42aと配置されている。より具体的には、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bの各々の軸部の左右方向の位置と戸車側軸部42aの左右方向の位置とが一致するように、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bは配置されている。
このような第3の特徴により、図6に示すように、第1開閉体30の戸先側部分が障害物Bに近づくように第1開閉体30がスライド移動しても、第2開閉体50における第2ヒンジ部62(上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62b)に対応する部分が障害物B側に入り込まず、且つ左右方向に沿って移動するため(特に、図6(b)〜(d)参照)、第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分と障害物Bとの当接によって第1開閉体30のスライド移動が阻害されることを回避でき、第1開閉体30を一層スライド移動させやすくなる。特に、図6の障害物Bが第1開閉体30と近接して存在する場合でも、第1開閉体30をスライド移動させることが可能となる。なお、「第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分」とは、実施の形態では、第2開閉体50の部分のうち、平面方向から見て第2ヒンジ部62と重複する部分又はその近傍部分(具体的には、障害物B側に位置する第2室外側表面材52又は第2室内側表面材53)として説明する。
また、例えば、図7に示すように、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bが見込方向から見て戸車部42よりも第1開閉体30の戸尻側の位置に配置されている場合(具体的には、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bが戸車側軸部42aよりも戸尻側に位置するように配置されている場合)については、第1開閉体30がスライド移動しても、第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分が障害物B側に入り込まず、且つ開口部3よりも部屋の室外側に位置するように移動するため(特に、図7(b)〜(d)参照)、第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分と障害物Bとの当接によって第1開閉体30のスライド移動が阻害されることを回避でき、第1開閉体30を一層スライド移動させやすくなる。特に、図7の障害物Bが第1開閉体30と近接して存在する場合でも、第1開閉体30をスライド移動させることが可能となる。
一方で、図8に示すように、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bが見込方向から見て戸車部42よりも第1開閉体30の戸先側の位置に配置されている場合(具体的には、上側第2ヒンジ部62a及び下側第2ヒンジ部62bが戸車側軸部42aよりも戸尻側に位置するように配置されている場合)については、第1開閉体30がスライド移動すると、第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分が障害物B側に入り込むため、第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分と障害物Bとの当接によって第1開閉体30のスライド移動が阻害されることになる。ただし、第1開閉体30のスライド移動時の第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分の移動の軌跡よりも障害物Bが部屋の室内側に位置する場合には、障害物Bと第2開閉体50の戸尻側の端部とは当接することを回避できるので、当該スライド移動を行うことができる。
(構成−第2開閉体の構成の詳細−第4の特徴)
図1に戻り、次に、第2開閉体50の構成の第4の特徴については、第2開閉体50には、切替部70が設けられている。
(構成−第2開閉体の構成の詳細−第4の特徴−切替部)
切替部70は、第2開閉体50の回動状態を、第2開閉体50の回動を許容する状態(以下、「回動許容状態」と称する)と、第2開閉体50の回動を規制する状態(以下、「回動規制状態」と称する)とに切り替えるための切替手段を備える。この切替部70は、例えば公知の錠装置(一例として、フランス落とし)を用いて構成されており、図1に示すように、第2開閉体50の戸先側に設けられており、切替部本体(図示省略)及び操作部71を備えている。
切替部本体は、切替部70の基本構造体であり、第2開閉体50の内部に設けられている。また、この切替部本体は、例えば公知の錠装置のロック部等を用いて構成されており、具体的には、操作部71の操作によって切替部本体が上方に移動すると、切替部本体の上端部が戸先側第1開閉体本体30bに設けられた挿通部(図示省略)に挿通可能となるように構成されている。
操作部71は、切替部本体を操作するためのものである。この操作部71は、例えば公知の錠装置の操作部を用いて構成されており、具体的には、当該操作部71を上方に操作することで第2開閉体50の回動状態を回動規制状態に切り替え、且つ当該操作部71を下方に操作することで第2開閉体50の回動状態を回動許容状態に切り替え可能であると共に、当該切り替え後の回動状態を保持可能となるように構成されている。また、この操作部71は、図1に示すように、第2開閉体50の部屋の室外側部分に設けられており、切替部本体に対して固定具等によって接続されている。
このような第4の特徴により、第2開閉体50の回動状態を、回動許容状態と回動規制状態とに切り替えることができる。よって、例えば、開口部3の近傍に障害物Bが存在しない場合には第2開閉体50の回動状態を回動規制状態に切り替えることで通行対象の不用意な第2開閉体50の開放操作を防止したり、当該障害物Bが存在する場合には第2開閉体50の回動状態を回動許容状態に切り替えることで第1開閉体30を確実にスライド移動させることができ、状況に応じた開閉体20の使用が可能となる。
(折り戸の作用)
続いて、折り戸1の作用について説明する。この折り戸1の作用は、障害物Bが開口部3よりも部屋の室内側に位置する場合の作用と、障害物Bが開口部3よりも部屋の室内側に位置する場合の作用に大別されるが、これら作用はそれぞれ略同一であるので、以下では、障害物Bが開口部3よりも部屋の室内側に位置する場合の作用のみについて説明することとする。なお、この作用の前提としては、図6(a)に示すように、開口部3の開閉状態が全閉状態であり、且つ第2開閉体50の回動状態が回動規制状態において、障害物Bである人が開口部3よりも部屋の室内側で倒れている場合に、当該人を救出するために、開口部3よりも部屋の室外側にいる管理者が第1開閉体30の開放操作するものとして説明する。
まず、管理者によって、切替部70の操作部71を介して第2開閉体50の回動状態が回動許容状態に切り替えられてから、第1開閉体30の開放操作が行われると、第1開閉体30及び第2開閉体50は枠体10に対してスライド移動する。
次に、第1開閉体30の開放操作が行われている際に、第2開閉体50(具体的には、第2開閉体50の戸先側部分)が上記人と当接すると、図6(b)に示すように、第2開閉体50が回動しながら、第1開閉体30及び第2開閉体50のスライド移動は継続して行われる。
次いで、第1開閉体30の開放操作をさらに進めると、図6(c)から(d)に示すように、第2開閉体50の開度が大きくなるように第2開閉体50が回動しながら、第1開閉体30及び第2開閉体50のスライド移動は全開状態になるまで継続して行われる。
このような作用により、第2開閉体50が人と当接しても第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させることができ、第1開閉体30を確実にスライド移動させることができる。よって、例えば上記人に対する救助作業を確実に行うことができる。
なお、例えば、上記第1開閉体30の開放操作が行われた後に、上記人が倒れた状態のまま第1開閉体30の閉鎖操作が行われる場合には、第2開閉体50が上記人との当接によって第2開閉体50が回動しながら、第1開閉体30及び第2開閉体50は枠体10に対してスライド移動できるので、全閉状態になるまで当該スライド移動を行うことができる。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、開口部3の周縁に設けられた枠体10に対して回動自在に軸支された第1開閉体30であって、枠体10に対してスライド移動することで開口部3の開閉を行う第1開閉体30と、第1開閉体30に対して回動自在に取り付けられた第2開閉体50であって、第1開閉体30のスライド移動に伴って枠体10に対してスライド移動すると共に、第1開閉体30のスライド移動が行われる際に、開口部3よりも見込方向のいずれか一方側に存在する障害物Bと当該第2開閉体50との当接によって当該第1開閉体30のスライド移動を妨げないように回動することが可能な第2開閉体50と、を備えるので、上記障害物Bが存在する場合において、第1開閉体30をスライド移動させる際に、第2開閉体50が当該障害物Bと当接しても第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させることができる。よって、第2開閉体50を備えない場合に比べて、第1開閉体30を確実にスライド移動させることができ、開閉体20の使用性を高めることができる。
また、第1開閉体30は、開口部3の開放を行う際に、当該第1開閉体30の戸先側の端部が障害物Bに近づくようにスライド移動可能なものであり、第2開閉体50を、第1開閉体30の戸先側部分に設けたので、第1開閉体30の戸先側部分が障害物Bに近づくように第1開閉体30がスライド移動する場合に、第2開閉体50を第1開閉体30の戸尻側に設ける場合に比べて、第2開閉体50を障害物Bといち早く当接させて当該第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させることができ、第1開閉体30をスライド移動させやすくなる。
また、建物の壁の開口部3に設けられた折り戸1を構成する当該開閉体20であって、第2開閉体50を、第1開閉体30の下側部分に設けたので、障害物Bが開口部3近傍の床面4に存在する場合に、第2開閉体50を障害物Bと確実に当接させて当該第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させることができ、第1開閉体30を一層スライド移動させやすくなる。
また、第1開閉体30を、枠体10に対して戸車部42を介してスライド移動可能に接続し、第2開閉体50を、第1開閉体30に対して第2ヒンジ部62を介して回動自在に軸支し、第2ヒンジ部62を、見込方向から見て戸車側軸部42aよりも第1開閉体30の戸尻側の位置又は戸車側軸部42aと同一直線上の位置に配置したので、第1開閉体30の戸先側部分が障害物Bに近づくように第1開閉体30がスライド移動しても第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分が障害物B側に入り込まないため、第2開閉体50における第2ヒンジ部62に対応する部分と障害物Bとの当接によって第1開閉体30のスライド移動が阻害されることを回避でき、第1開閉体30を一層スライド移動させやすくなる。
また、第2開閉体50の回動状態を、第2開閉体50の回動を許容する回動許容状態と、第2開閉体50の回動を規制する回動規制状態とに切り替えるための切替部70を備えるので、第2開閉体50の回動状態を、回動許容状態と回動規制状態とに切り替えることができる。よって、例えば、開口部3の近傍に障害物Bが存在しない場合には第2開閉体50の回動状態を回動規制状態に切り替えることで通行対象の不用意な第2開閉体50の開放操作を防止したり、当該障害物Bが存在する場合には第2開閉体50の回動状態を回動許容状態に切り替えることで第1開閉体30を確実にスライド移動させることができ、状況に応じた開閉体20の使用が可能となる。
また、第2開閉体50が、開き戸用の扉体であるので、例えば折り戸用の扉体に比べて、第1開閉体30をスライド移動させる際に、第1開閉体30のスライド移動を妨げないように第2開閉体50を回動させやすいことから、開閉体20の使用性を高めやすくなる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び部は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(折り戸について)
上記実施の形態では、折り戸1が、両方向開きの折り戸であると説明したが、これに限らず、例えば、片方向開きの折り戸(具体的には、第1開閉体30が見込方向のいずれか一方のみに向けてせり出すように折り畳みながら開く折り戸)であってもよい。
また、上記実施の形態では、折り戸1が、自閉部80を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、自閉部80を省略してもよい。
(第1開閉体について)
上記実施の形態では、第1開閉体30が、側壁部44、及び補強部45を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、側壁部44又は補強部45の少なくともいずれか1つを省略してもよい。
また、上記実施の形態では、第1開閉体30が、2つの開閉体本体(戸尻側第1開閉体本体30a、戸先側第1開閉体本体30b)を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、3つ以上の開閉体本体を備えてもよい。
また、上記実施の形態では、戸先側第1開閉体本体30bが、第1開閉体フレーム31、第1室外側表面材32、第1室内側表面材33、第1芯材34、及び取手部35を備えていると説明したが、これに限らない。例えば、これらの構成要素に加えて、戸先側第1開閉体本体30bを施錠するための施錠部(一例として、部屋の室外側から解錠可能な公知の施錠部)を備えてもよい。
(第2開閉体について)
上記実施の形態では、開閉体20には、第2開閉体50が1つのみ設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、2つ以上設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、第2開閉体50が、第1開閉体30の下側部分に設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、第2開閉体50の上側部分(一例として、戸尻側第1開閉体本体30aの上側部分、戸先側第1開閉体本体30bの上側部分)に設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、第2開閉体50に切替部70が設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、切替部70を省略してもよい。
また、上記実施の形態では、第2開閉体50が、開き戸用の扉体であると説明したが、これに限らず、例えば、折り戸用の扉体であってもよい。
また、上記実施の形態では、上側第2ヒンジ部62aを介して第2開閉体フレーム51の上側第2横力骨51cにおける戸尻側の端部の近傍部分と戸先側第1開閉体本体30bにおける下側第1横力骨31dの上側水平部分31eとを接続していると共に、下側第2ヒンジ部62bを介して第2開閉体フレーム51の下側第2横力骨51dにおける戸尻側の端部の近傍部分と戸先側第1開閉体本体30bにおける下側第1横力骨31dの下側水平部分31fとを接続していると説明したが、これに限らない。例えば、複数の第2ヒンジ部62を介して第2開閉体フレーム51の上側第2横力骨51cと戸先側第1開閉体本体30bにおける下側第1横力骨31dの上側水平部分31eとを接続することにより、第2開閉体50を上下方向に開閉できるようにしてもよい。この場合には、例えば、第2ヒンジ部62が、丁番であってもよい。
(第2ヒンジ部について)
上記実施の形態では、第2ヒンジ部62が、見込方向から見て戸車側軸部42aと同一直線上の位置に配置されていると説明したが、これに限らず、例えば、見込方向から見て戸車部42よりも第1開閉体30の戸先側の位置に配置されてもよい。
また、上記実施の形態では、第2ヒンジ部62が、ピボットヒンジ等で構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、第2開閉体50を容易に着脱できるヒンジ部材で構成されてもよい。
(付記)
付記1の開閉体は、建物の開口部に設けられた折り戸を構成する開閉体であって、前記開口部の周縁に設けられた枠体に対して回動自在に軸支された第1開閉体であって、前記枠体に対してスライド移動することで前記開口部の開閉を行う第1開閉体と、前記第1開閉体に対して回動自在に取り付けられた第2開閉体であって、前記第1開閉体のスライド移動に伴って前記枠体に対してスライド移動すると共に、前記第1開閉体のスライド移動が行われる際に、前記開口部よりも見込方向のいずれか一方側に存在する障害物と当該第2開閉体との当接によって当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように回動することが可能な第2開閉体と、を備える。
付記2の開閉体は、付記1に記載の開閉体において、前記第1開閉体は、前記開口部の開放を行う際に、当該第1開閉体の戸先側の端部が前記障害物に近づくようにスライド移動可能なものであり、前記第2開閉体を、前記第1開閉体の戸先側部分に設けた。
付記3の開閉体は、付記1又は2に記載の開閉体において、前記建物の壁の前記開口部に設けられた前記折り戸を構成する当該開閉体であって、前記第2開閉体を、前記第1開閉体の下側部分に設けた。
付記4の開閉体は、付記1から3のいずれか一項に記載の開閉体において、前記第1開閉体を、前記枠体に対して戸車部を介してスライド移動可能に接続し、前記第2開閉体を、前記第1開閉体に対してヒンジ部を介して回動自在に軸支し、前記ヒンジ部を、見込方向から見て前記戸車部の軸部よりも前記第1開閉体の戸尻側の位置又は前記戸車部の軸部と同一直線上の位置に配置した。
付記5の開閉体は、付記1から4のいずれか一項に記載の開閉体において、前記第2開閉体の回動状態を、前記第2開閉体の回動を許容する回動許容状態と、前記第2開閉体の回動を規制する回動規制状態とに切り替えるための切替手段を備える。
付記6の開閉体は、付記1から5のいずれか一項に記載の開閉体において、前記第2開閉体は、開き戸用の扉体である。
(付記の効果)
付記1に記載の開閉体によれば、開口部の周縁に設けられた枠体に対して回動自在に軸支された第1開閉体であって、枠体に対してスライド移動することで開口部の開閉を行う第1開閉体と、第1開閉体に対して回動自在に取り付けられた第2開閉体であって、第1開閉体のスライド移動に伴って枠体に対してスライド移動すると共に、第1開閉体のスライド移動が行われる際に、開口部よりも見込方向のいずれか一方側に存在する障害物と当該第2開閉体との当接によって当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように回動することが可能な第2開閉体と、を備えるので、上記障害物が存在する場合において、第1開閉体をスライド移動させる際に、第2開閉体が当該障害物と当接しても第1開閉体のスライド移動を妨げないように第2開閉体を回動させることができる。よって、第2開閉体を備えない場合に比べて、第1開閉体を確実にスライド移動させることができ、開閉体の使用性を高めることができる。
付記2に記載の開閉体によれば、第1開閉体は、開口部の開放を行う際に、当該第1開閉体の戸先側の端部が障害物に近づくようにスライド移動可能なものであり、第2開閉体を、第1開閉体の戸先側部分に設けたので、第1開閉体の戸先側部分が障害物に近づくように第1開閉体がスライド移動する場合に、第2開閉体を第1開閉体の戸尻側に設ける場合に比べて、第2開閉体を障害物といち早く当接させて当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように第2開閉体を回動させることができ、第1開閉体をスライド移動させやすくなる。
付記3に記載の開閉体によれば、建物の壁の開口部に設けられた折り戸を構成する当該開閉体であって、第2開閉体を、第1開閉体の下側部分に設けたので、障害物が開口部近傍の床面に存在する場合に、第2開閉体を障害物と確実に当接させて当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように第2開閉体を回動させることができ、第1開閉体を一層スライド移動させやすくなる。
付記4に記載の開閉体によれば、第1開閉体を、枠体に対して戸車部を介してスライド移動可能に接続し、第2開閉体を、第1開閉体に対してヒンジ部を介して回動自在に軸支し、ヒンジ部を、見込方向から見て戸車部の軸部よりも第1開閉体の戸尻側の位置又は戸車部の軸部と同一直線上の位置に配置したので、例えば、第1開閉体の戸先側部分が障害物に近づくように第1開閉体がスライド移動しても第2開閉体におけるヒンジ部に対応する部分が障害物側に入り込まないため、第2開閉体におけるヒンジ部に対応する部分と障害物との当接によって第1開閉体のスライド移動が阻害されることを回避でき、第1開閉体を一層スライド移動させやすくなる。
付記5に記載の開閉体によれば、第2開閉体の回動状態を、第2開閉体の回動を許容する回動許容状態と、第2開閉体の回動を規制する回動規制状態とに切り替えるための切替手段を備えるので、第2開閉体の回動状態を、回動許容状態と回動規制状態とに切り替えることができる。よって、例えば、開口部の近傍に障害物が存在しない場合には第2開閉体の回動状態を回動規制状態に切り替えることで通行対象の不用意な第2開閉体の開放操作を防止したり、当該障害物が存在する場合には第2開閉体の回動状態を回動許容状態に切り替えることで第1開閉体を確実にスライド移動させることができ、状況に応じた開閉体の使用が可能となる。
付記6に記載の開閉体によれば、第2開閉体が、開き戸用の扉体であるので、例えば折り戸用の扉体に比べて、第1開閉体をスライド移動させる際に、第1開閉体のスライド移動を妨げないように第2開閉体を回動させやすいことから、開閉体の使用性を高めやすくなる。
1 折り戸
2 躯体
3 開口部
4 床面
3a 第1開口部
3b 第2開口部
10 枠体
11 戸先側縦枠材
12 戸尻側縦枠材
13 上枠材
13a 点検口
13b 点検カバー
13c 上枠側支持部
13d ガイドレール
13e 挿通口
13f 上枠側取付材
14 固定部材
20 開閉体
30 第1開閉体
30a 戸尻側第1開閉体本体
30b 戸先側第1開閉体本体
31 第1開閉体フレーム
31a 戸尻側第1縦力骨
31b 戸先側第1縦力骨
31c 上側第1横力骨
31d 下側第1横力骨
31e 上側水平部分
31f 下側水平部分
31g 接続部分
32 第1室外側表面材
33 第1室内側表面材
34 第1芯材
35 取手部
41 連結部
42 戸車部
42a 戸車側軸部
43 接続部
44 側壁部
45 補強部
50 第2開閉体
51 第2開閉体フレーム
51a 戸先側第2縦力骨
51c 上側第2横力骨
51d 下側第2横力骨
52 第2室外側表面材
53 第2室内側表面材
54 第2芯材
61 第1ヒンジ部
62 第2ヒンジ部
62a 上側第2ヒンジ部
62b 下側第2ヒンジ部
70 切替部
71 操作部
80 自閉部
81 ワイヤー部
B 障害物

Claims (6)

  1. 建物の開口部に設けられた折り戸を構成する開閉体であって、
    前記開口部の周縁に設けられた枠体に対して回動自在に軸支された第1開閉体であって、前記枠体に対してスライド移動することで前記開口部の開閉を行う第1開閉体と、
    前記第1開閉体に対して回動自在に取り付けられた第2開閉体であって、前記第1開閉体のスライド移動に伴って前記枠体に対してスライド移動すると共に、前記第1開閉体のスライド移動が行われる際に、前記開口部よりも見込方向のいずれか一方側に存在する障害物と当該第2開閉体との当接によって当該第1開閉体のスライド移動を妨げないように回動することが可能な第2開閉体と、
    を備える開閉体。
  2. 前記第1開閉体は、前記開口部の開放を行う際に、当該第1開閉体の戸先側の端部が前記障害物に近づくようにスライド移動可能なものであり、
    前記第2開閉体を、前記第1開閉体の戸先側部分に設けた、
    請求項1に記載の開閉体。
  3. 前記建物の壁の前記開口部に設けられた前記折り戸を構成する当該開閉体であって、
    前記第2開閉体を、前記第1開閉体の下側部分に設けた、
    請求項1又は2に記載の開閉体。
  4. 前記第1開閉体を、前記枠体に対して戸車部を介してスライド移動可能に接続し、
    前記第2開閉体を、前記第1開閉体に対してヒンジ部を介して回動自在に軸支し、
    前記ヒンジ部を、見込方向から見て前記戸車部の軸部よりも前記第1開閉体の戸尻側の位置又は前記戸車部の軸部と同一直線上の位置に配置した、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の開閉体。
  5. 前記第2開閉体の回動状態を、前記第2開閉体の回動を許容する回動許容状態と、前記第2開閉体の回動を規制する回動規制状態とに切り替えるための切替手段を備える、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の開閉体。
  6. 前記第2開閉体は、開き戸用の扉体である、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の開閉体。
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