JP7376352B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、建具に関する。
従来、建物の玄関口に設けられている建具を対象として、ユーザの留守中に荷物の受け渡しを可能にするための技術の一つとして、玄関口の一部を開閉するための扉(以下、「玄関側扉」と称する)と、建物の屋内側において、玄関口の他の一部に対向する位置に設けられた収納部であって荷物を収納するための収納部と、玄関口の他の一部を開閉するための外扉であって当該外扉を開放操作することで建物の外側から荷物を収納部に収納可能にする外扉とを備えた技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第3077727号公報
ここで、上記従来の技術においてインターフォンの如き付属物を設置する方法の一つとして、建物の壁の部分のうち収納部よりも玄関側扉側とは反対側の部分に取り付ける方法(すなわち、収納部及び付属物を幅方向に並設する方法)が考えられる。しかしながら、上記方法では、建具及び付属物を設置するために、広い幅を有する玄関口が必要になるので、当該玄関口を施工可能な設置領域を確保しなければならないことから、建具の設置性の観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、収納部の設置性を高めることが可能になる、建具を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の建具は、建物の開口部に設けられた建具であり、前記開口部の少なくとも一部である収納開口部であり、当該収納開口部よりも当該建具の背面側に設けられた収納部に収納対象を収納可能にするための収納開口部を開閉する収納開閉体を備えた建具であって、前記収納部は、前記収納対象である第1収納対象を収納するための第1収納部と、前記開口部の幅方向と直交する前記開口部の長さ方向に略沿って前記第1収納部に対して並設された第2収納部であって、前記収納対象である第2収納対象を収納するための収納対象側収納部と、前記開口部の周辺に取り付けられる付属物を収納するための付属物側収納部とを有する第2収納部と、を備え、前記第1収納対象を少なくとも前記収納開口部を介して前記第1収納部に収納可能となるように、前記第1収納部を構成し、前記第2収納対象を前記収納開口部を介して前記収納対象側収納部に収納及び取り出し不能となり、且つ前記収納対象側収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた非収納開口部を介して前記収納対象側収納部に収納及び取り出し可能となるように、前記収納対象側収納部を構成し、前記付属物を前記収納開口部のみを介して前記付属物側収納部に収納及び取り出し可能となるように、前記付属物側収納部を構成し、前記収納開閉体は、前記収納開口部の前記第1収納部に対応する部分である第1収納開口部を開閉する第1収納開閉体と、前記収納開口部の前記第2収納部に対応する部分である第2収納開口部を開閉する第2収納開閉体と、を備え、前記第2収納開閉体によって前記第2収納開口部が全閉されている状態において、前記第2収納開閉体によって前記付属物の一部が覆われ、且つ前記第2収納開閉体によって付属物の他の一部が覆われないように、前記第2収納開閉体を構成した。
請求項2に記載の建具は、請求項1に記載の建具において、前記付属物を、前記第2収納開閉体に対して固定した。
請求項3に記載の建具は、請求項1又は2に記載の建具において、前記付属物側収納部及び前記収納対象側収納部を見込方向に沿って並設し、前記付属物側収納部を前記収納対象側収納部よりも当該建具の正面側に配置した。
請求項4に記載の建具は、請求項1から3のいずれか一項に記載の建具において、前記建物の壁の前記開口部に設けられた当該建具であって、前記第1収納部及び前記第2収納部を、前記開口部の長さ方向である上下方向に沿って並設し、前記第1収納部を、前記第2収納部よりも下方側に配置した。
請求項5に記載の建具は、請求項1から4のいずれか一項に記載の建具において、前記収納部は、前記第1収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた第1収納側取出口であって、前記第1収納部に収納された前記第1収納対象を取り出すための第1収納側取出口と、前記非収納開口部とを含む取出口を開閉する取出開閉体を備える。
請求項6に記載の建具は、請求項1から5のいずれか一項に記載の建具において、前記開口部の一部である前記収納開口部を開閉する前記収納開閉体と、前記開口部の他の一部である通行開口部であり、通行対象を通行させるための通行開口部を開閉する通行開閉体と、を備える。
請求項1に記載の建具によれば、収納部が、第1収納対象を収納するための第1収納部と、開口部の幅方向と直交する開口部の長さ方向に略沿って第1収納部に対して並設された第2収納部であって、第2収納対象を収納するための収納対象側収納部と、付属物を収納するための付属物側収納部とを有する第2収納部と、を備えるので、開口部の長さ方向に略沿って第1収納部及び第2収納部を並設でき、且つ付属物を付属物側収納部に収納できることから、従来技術(付属物を収納部に収納しない技術)に比べて、開口部の幅を小さくでき、建具の設置性を高めることができる。また、第1収納対象を少なくとも収納開口部を介して第1収納部に収納可能となるように、第1収納部を構成するので、収納開閉体を開放することにより第1収納対象を収納開口部を介して収納でき、収納開口部よりも建物の正面側から第1収納対象を確実に収納することが可能となる。また、第2収納対象を収納開口部を介して収納対象側収納部に収納及び取り出し不能となり、且つ収納対象側収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた非収納開口部を介して収納対象側収納部に収納及び取り出し可能となるように、収納対象側収納部を構成するので、第2収納対象を非収納開口部のみを介して収納対象側収納部に収納及び取り出しすることができ、収納開口部よりも建物の背面側から第2収納対象を確実に収納及び取り出すことが可能になると共に、第2収納部の空間を有効利用することが可能となる。また、付属物を収納開口部のみを介して付属物側収納部に収納及び取り出し可能となるように、付属物側収納部を構成したので、収納開閉体を開放することにより付属物を収納開口部を介して付属物側収納部に収納且つ取り出すことができ、収納開口部よりも建物の正面側から付属物を確実に収納且つ取り出すことが可能となる。
また、収納開閉体が、収納開口部の第1収納部に対応する部分である第1収納開口部を開閉する第1収納開閉体と、収納開口部の第2収納部に対応する部分である第2収納開口部を開閉する第2収納開閉体と、を備えるので、第1収納開口部及び第2収納開口部をそれぞれ個別に開閉でき、収納開閉体を1つの開閉体で構成する場合に比べて、第1収納対象及び付属物が収納開口部を介して不用意に外部に露出することを回避できる。
請求項3に記載の建具によれば、付属物側収納部及び収納対象側収納部を見込方向に沿って並設し、付属物側収納部を収納対象側収納部よりも当該建具の正面側に配置したので、付属物側収納部及び収納対象側収納部を見込方向に沿って並設する場合に、付属物を効果的に機能させながら、付属物側収納部に対して付属物の収納及び取り出しを収納開口部を介して確実に行うことができ、付属物側収納部の使用性を維持できる。
請求項4に記載の建具によれば、第1収納部及び第2収納部を、開口部の長さ方向である上下方向に沿って並設したので、第1収納部を第2収納部よりも上方側に配置する場合に比べて、第1収納対象が比較的重い場合に第1収納対象を収納しやすくなることから、第1収納部の使用性を高めることができる。
請求項5に記載の建具によれば、収納部が、第1収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた第1収納側取出口と、非収納開口部とを含む取出口を開閉する取出開閉体を備えるので、第1収納対象及び第2収納対象が取出口を介して外部に露出することを回避でき、第三者によって第1収納対象又は第2収納対象が不用意に触れられることを防止できる。
請求項6に記載の建具によれば、開口部の一部である収納開口部を開閉する収納開閉体と、開口部の他の一部である通行開口部であり、通行対象を通行させるための通行開口部を開閉する通行開閉体と、を備えるので、通行開閉体と隣接して収納部を設ける場合でも、付属物を収納部に収納しない場合に比べて開口部の幅を小さくでき、建具の設置性を高めやすくなる。
本発明の実施の形態に係る建具を示す図であり、(a)は通行全閉状態且つ収納全閉状態を示す正面図、(b)は通行全閉状態且つ収納全開状態を示す正面図である。 建具を示す図であり、(a)は通行全閉状態且つ収納全閉状態を示す背面図、(b)は(a)の左側面図である(一部図示省略)。 図1(a)のA-A矢視断面図である。 図3のB-B矢視断面図であり、(a)は取出全閉状態を示す図、(b)は取出全開状態を示す図である。 図3のC-C矢視断面図である(一部図示省略)。 図3のD-D矢視断面図である(一部図示省略)。 枠体及び収納枠体を示す正面図である(一部図示省略)。 図7の平面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る建具の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部の少なくとも一部である収納開口部であり、当該収納開口部よりも建具の背面側に設けられた収納部に収納対象を収納可能にするための収納開口部を開閉する収納開閉体を備えた建具に関するものである。
ここで、「建物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、戸建て住宅、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「建物の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、床、天井等)において出入口や窓を設置するために形成された開口部であり、実施の形態では、収納開口部及び通行開口部を有する。このうち、「収納開口部」は、開口部の他の一部であり、収納部に収納対象(例えば、宅配物、宅配物以外の荷物等)を収納可能にするための開口部である。また、「通行開口部」は、開口部の一部であり、通行対象(例えば、人、動物等)を通行させるための開口部である。なお、実施の形態に係る建具には、通行開口部を開閉する通行開閉体が設けられているものとする。
また、「収納開閉体の開閉状態」とは、例えば「収納全閉状態」、「収納全開状態」、及び「収納半開状態」を含む概念である。このうち、「収納全閉状態」とは、収納開閉体によって収納開口部を全閉した状態であり、実施の形態では、収納全閉状態における収納開閉体の位置を「収納全閉位置」と称する。また、「収納全開状態」とは、収納開閉体によって収納開口部を全開した状態であり、実施の形態では、収納全開状態における収納開閉体の位置を「収納全開位置」と称する。また、「収納半開状態」とは、収納開閉体が収納全閉位置と収納全開位置との間に位置している状態である。
また、「通行開閉体の開閉状態」とは、例えば「通行全閉状態」、「通行全開状態」、及び「通行半開状態」を含む概念である。このうち、「通行全閉状態」とは、通行開閉体によって通行開口部を全閉した状態であり、実施の形態では、通行全閉状態における通行開閉体の位置を「通行全閉位置」と称する。また、「通行全開状態」とは、通行開閉体によって通行開口部を全開した状態であり、実施の形態では、通行全開状態における通行開閉体の位置を「通行全開位置」と称する。また、「通行半開状態」とは、通行開閉体が通行全閉位置と通行全開位置との間に位置している状態である。
また、「建具」とは、開口部に設置される構造体であって、開口部の出入りを抑制又は制限するための構造体を意味する。また、建具の取り付け位置や用途は任意であるが、例えば玄関に設置される「玄関用建具」、勝手口や通用口に設置される「勝手口用建具」、あるいは建物内部に設置される「室内用建具」等を含む。また、建具の開閉構造は任意であり、例えば、通行開閉体及び収納開閉体の各々が片開式の開閉体である建具、通行開閉体及び収納開閉体の各々が片引き式の開閉体である建具、通行開閉体又は収納開閉体のいずれか一方が片開式であり、通行開閉体又は収納開閉体のいずれか他方が片引き式の開閉体である建具等を含む概念である。以下、実施の形態では、建具が、集合住宅の如き建物の玄関に設けられた建具であって、通行開閉体及び収納開閉体の各々が片開式の開閉体である建具について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る建具の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を建具の左右方向(-X方向を建具の左方向、+X方向を建具の右方向)、図2のY方向を建具の前後方向(+Y方向を建具の前方向(建具の正面側の方向又は建物の屋外側の方向)、-Y方向を建具の後方向(建具の背面側の方向又は建物の屋内側の方向))、図1のZ方向を建具の上下方向(+Z方向を建具の上方向、-Z方向を建具の下方向)と称する。
図1から図3に示すように、この建具1は、概略的に、枠体10、通行開閉体20、収納開閉体30、通行ヒンジ部40、及び収納部60を備えている。ただし、建具1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。なお、建具1を構成する各種部材同士の取付方法(又は接続方法)については任意であるが、例えば、取付側の部材又は取付相手側の部材に形成された取付孔(例えば、リベット孔、ネジ孔、ビス孔等)を介して、取付側の部材を取付相手側の部材に対して固定具(例えば、リベット、取付ネジ、ビス等)、溶接、接着剤、両面テープ等によって取り付ける(又は接続する)方法が採用されている。
ここで、通行開口部2a、収納開口部2b、及び後述の取出口4の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りとなる。すなわち、形状については、矩形状(具体的には、上下方向に長い長方形状)に設定している。また、幅については、収納開口部2bの幅(左右方向の長さ)を後述の取出口4の幅(前後方向の長さ)よりも長く設定しており、通行開口部2aの幅(左右方向の長さ)を収納開口部2bの幅よりも長く設定している(すなわち、後述の取出口4の幅<収納開口部2bの幅<通行開口部2aの幅)。また、高さについては、収納開口部2bの高さ(上下方向の長さ)を後述の取出口4の高さ(上下方向の長さ)よりも長く設定しており、通行開口部2aの高さ(上下方向の長さ)を収納開口部2bの高さと同一に設定している(すなわち、後述の取出口4の高さ<収納開口部2bの高さ=通行開口部2aの高さ)。また、収納開口部2b及び通行開口部2aの各々の高さを開口部2の高さ(上下方向の長さ)と略同一に設定している(すなわち、収納開口部2b及び通行開口部2aは、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている)。なお、通行開口部2a、収納開口部2b、及び後述の取出口4の各々に対応する開閉体(すなわち、通行開閉体20、収納開閉体30、及び後述の取出開閉体130)の具体的な大きさについても、上述した通行開口部2a、収納開口部2b、及び後述の取出口4の大きさと略同一に設定している。
(構成-枠体)
図1に戻り、まず、枠体10の構成について説明する。この枠体10は、開口部2(具体的には、通行開口部2a(図1では開口部2の右側に位置する)と、収納開口部2b(図1では開口部2の左側に位置する)とを有する開口部2)の周縁に設けられるものであり、図1、図7、図8に示すように、左右一対の縦枠11、12(枠側枠材)、上下一対の横枠13、14(枠側枠材)、及び方立15(枠側枠材)を備えている。
このうち、縦枠11、12、及び横枠13、14は、例えば鋼製(一例として、スチール製又はステンレス製)の長尺状体にて形成されており、それぞれ開口部2の周縁における建物の躯体3に公知の方法で直接的に固定され、相互に組み合わせられることで全体として正面矩形環状の枠を構成する。また、方立15は、通行開口部2aと収納開口部2bとを仕切るものであり、例えば鋼製の長尺状体にて形成されており、左右一対の縦枠11、12の相互間に設けられており、上下一対の横枠13、14に対して公知の方法で直接的に固定されている。以下では、必要に応じて、左右一対の縦枠11、12のうち、通行開閉体20側(図1では、右側)に位置する縦枠11を「通行縦枠11」と称し、収納開閉体30側(図1では、左側)に位置する縦枠12を「収納縦枠12」と称する。また、上下一対の横枠13、14のうち、左右一対の縦枠11、12の各々の上端部と接続された横枠13を「上横枠13」と称し、左右一対の縦枠11、12の各々の下端部と接続された横枠14(下横枠)を「くつずり横枠14」と称する。なお、「収納縦枠12」、「方立15」、及び「上横枠13」は、収納部60の構成要素でもあるとして説明する。
また、図3に示すように、この方立15には、通行デッドボルト受け(図示省略)、収納デッドボルト受け15g、通行ラッチ受け(図示省略)、収納ラッチ受け(図示省略)、及びドアガード受け(図示省略)が設けられている。
このうち、通行デッドボルト受けは、通行全閉状態において、通行開閉体20に設けられた後述の通行施錠部25のデッドボルトを受けるための通行デッドボルト受容手段であり、当該デッドボルトと対応する位置に配置されている。また、収納デッドボルト受け15gは、収納全閉状態において、収納開閉体30に設けられた後述の収納施錠部36のデッドボルトを受けるための収納デッドボルト受容手段であり、当該デッドボルトと対応する位置に配置されている。また、通行ラッチ受けは、通行開閉体20に設けられた後述のラッチを受けるための通行ラッチ受容手段であり、当該ラッチと対応する位置に配置されている。ドアガード受けは、通行開閉体20に設けられた後述の通行ドアガード26を受けるためのドアガード受容手段であり、後述の通行ドアガード26と対応する位置に配置されている。なお、この枠体10の構成の詳細については、後述する。
(構成-通行開閉体)
図1に戻り、次に、通行開閉体20の構成について説明する。通行開閉体20は、通行開口部2aを開閉するためのものである。この通行開閉体20は、例えば公知の開閉体(一例として、防火仕様の開閉体)等にて形成されており、具体的には、図1から図3に示すように、通行開閉体フレーム21、屋外側通行表面材22、及び屋内側通行表面材23を備えている。
(構成-通行開閉体-通行開閉体フレーム)
通行開閉体フレーム21は、通行開閉体20の剛性を主として担うものである。この通行開閉体フレーム21は、例えば耐火性材料(一例として、鋼材等)にて形成された長尺な力骨を複数組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、図3に示すように、左右一対の縦力骨21a及び上下一対の横力骨(図示省略)を備えている。このうち、左右一対の縦力骨21aは、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の横力骨は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。
(構成-通行開閉体-屋外側通行表面材、屋内側通行表面材)
屋外側通行表面材22及び屋内側通行表面材23は、通行開閉体フレーム21を覆うためのものである。これら屋外側通行表面材22及び屋内側通行表面材23は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、通行開閉体フレーム21を覆うように設けられており、具体的には、通行開閉体フレーム21を建物の屋外側及び屋内側から挟むように配置され、通行開閉体フレーム21に対して接着剤等によって固定されている。
(構成-通行開閉体-その他の構成)
また、図1に示すように、通行開閉体20の戸先側には、ユーザが通行開閉体20の開閉操作を行うための通行把手部24(例えば、ラッチ付きの公知の取手)と、通行開閉体20を施錠するための通行施錠部25であって、デッドボルトを備える通行施錠部25と、が設けられている。
また、図2に示すように、通行開閉体20における建物の屋内側には、通行ドアガード26及び通行ドアクローザ27が設けられている。このうち、通行ドアガード26は、通行開閉体20の開度を一定以下に制限するためのものであり、例えば公知の開き戸用のドアガード等を用いて構成されている。また、通行ドアクローザ27は、通行開閉体20が開かれた場合に、通行開閉体20を安全な速度で自動的に閉じるためのものであると共に、通行開閉体20の回動状態が通行全開状態以上の状態になることを規制するためのものであり、例えば公知のドアクローザ等を用いて構成され、通行開閉体20及び上横枠13に対して接続されている。
(構成-収納開閉体)
図1に戻り、次に、収納開閉体30の構成について説明する。収納開閉体30は、収納開口部2bを開閉するためのものである。この収納開閉体30は、例えば公知の開閉体(一例として、防火仕様の開閉体)等を用いて構成されている。なお、この収納開閉体30の構成の詳細については、後述する。
(構成-通行ヒンジ部)
次に、通行ヒンジ部40の構成について説明する。通行ヒンジ部40は、通行開閉体20を通行縦枠11に対して回動自在(具体的には、通行開口部2aから建物の屋外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのものである。この通行ヒンジ部40は、公知の旗蝶番等を用いて構成されており、図1に示すように、通行開閉体20の戸尻側の端部(図1では、右端部)において、相互に間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設されており、通行開閉体20及び通行縦枠11に対して固定具等によって取り付けられている。
(構成-収納部)
次に、収納部60の構成について説明する。この収納部60は、収納対象を収納するための収納手段であり、図1から図3に示すように、収納部本体70を備えている。
(構成-収納部-収納部本体)
収納部本体70は、収納部60の基本構造体であり、且つ収納対象を収納するためのものであり、図1から図4に示すように、収納枠体80、側面パネル90、上蓋部93、及び棚パネル100を備えている。
(構成-収納部-収納部本体-収納枠体)
収納枠体80は、収納部60の剛性を主として担うものであり、図3、図4に示すように、左右一対の縦枠材81、82(収納側枠材)及び前後一対の横枠材83、84(収納側枠材)を備えている。
縦枠材81、82及び横枠材83、84は、例えば鋼製の長尺状体にて形成されており、図3、図4に示すように、これら縦枠材81、82は、枠体10よりも建物の屋内側(建具1の背面側)に設けられ、これら横枠材83、84は、方立15と後述する第1収納縦枠材81との相互間に設けられている。以下では、必要に応じて、左右一対の縦枠材81、82のうち、方立15の真後ろに位置する縦枠材81を「第1収納縦枠材81」と称し、収納縦枠12の真後ろに位置する縦枠材82を「第2収納縦枠材82」と称する。また、前後一対の横枠材83、84のうち、上横枠13における方立15に対応する部分から建物の屋内側(建具1の背面側)に向けて張り出すように設けられた横枠材83を「上収納横枠材83」と称し、くつずり横枠14における方立15に対応する部分から建物の屋内側(建具1の背面側)に向けて張り出すように設けられた横枠材84を「下収納横枠材84」と称する。
また、この第1収納縦枠材81には、取出デッドボルト受け及び取出ラッチ受けが設けられている(いずれも図示省略)。このうち、取出デッドボルト受けは、後述の取出全閉状態において、後述の取出開閉体130に設けられた後述の取出施錠部135のデッドボルトを受けるための取出デッドボルト受容手段であり、当該デッドボルトと対応する位置に配置されている。また、取出ラッチ受けは、後述の取出開閉体130に設けられた後述のラッチを受けるための取出ラッチ受容手段であり、当該ラッチと対応する位置に配置されている。なお、この収納枠体80の構成の詳細については、後述する。
(構成-収納部-収納部本体-側面パネル)
側面パネル90は、収納部60の各種側面を覆うための収納側パネルである。この側面パネル90は、例えば公知の収納部用の側面パネル(一例として、鋼製の矩形状の側面パネル)等を用いて構成されており、具体的には、図2、図3に示すように、板状のパネル本体90aと、パネル本体90aの外側側面に複数取り付けられたパネル補強材90bであって、パネル本体90aを補強するためのパネル補強材90bを備えている。また、この側面パネル90は、収納部60の背面を覆うように、第1収納縦枠材81と第2収納縦枠材82との相互間に設けられていると共に、収納部60の左面を覆うように、第2収納縦枠材82と収納縦枠12の相互間に設けられており、収納縦枠12、第1収納縦枠材81、又は第2収納縦枠材82に対して固定具等によって固定されている。以下では、必要に応じて、側面パネル90のうち、収納部60の後面側に位置する側面パネル91を「後側側面パネル91」と称し、収納部60の左面側に位置する側面パネル92を「左側側面パネル92」と称する。
(構成-収納部-収納部本体-上蓋部)
上蓋部93は、収納部60の上面を覆うための板材である。この上蓋部93は、例えば公知の収納部用の上面パネル(一例として、鋼製の矩形状のパネル)を用いて構成されており、図2、図5に示すように、収納部60の上面を覆うように配置されている。
(構成-収納部-収納部本体-棚パネル)
棚パネル100は、収納対象を載置するための板材であり、且つ収納部60の収納対象を収納する空間60a(以下、「収納空間60a」と称する)を仕切るための板材である。この棚パネル100は、例えば公知の収納部用の棚パネル(一例として、鋼製の矩形状の棚パネル)を用いて構成されており、図1、図4に示すように、収納空間60aが複数の空間に仕切られるように複数枚設けられている。なお、複数の棚パネル100のうち、図1に示すように最下段に位置する棚パネル101を「第1棚パネル101」と称し、図1に示すように第1棚パネル101よりも上方に位置する棚パネル102を「第2棚パネル102」と称し、図1に示すように第2棚パネル102よりも上方に位置する棚パネル103を「第3棚パネル103」と称する。
ここで、第1棚パネル101及び第3棚パネル103の設置方法については任意であるが、実施の形態では、図5に示すように、第1棚パネル101及び第3棚パネル103の各々を収納空間60a内において略水平に配置し、収納縦枠12と方立15との相互間、及び第1収納縦枠材81と第2収納縦枠材82との相互間に設けられた棒状の係止体105(例えば公知の角パイプ)に対して係止している。
また、第2棚パネル102の設置方法については任意であるが、実施の形態では、図1、図5に示すように、第2棚パネル102を収納空間60a内において略水平に配置でき、且つ第2棚パネル102の先端部を基端部よりも下方に位置させることができるように、後側側面パネル91に対して一対の支持部106(例えば、折り畳み可能な公知の棚受け金具)を介して接続している。これにより、第2棚パネル102を左右方向に沿った回転軸を中心に回転自在(折り畳み自在)にできるので、例えば状況に応じて収納空間60aのうち第2棚パネル102によって仕切られる空間の大きさを調整できる。
(構成-枠体の構成の詳細)
次に、枠体10の構成の詳細について説明する。ただし、この枠体10は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。
(構成-枠体の構成の詳細-通行縦枠)
まず、実施の形態では、図3、図7、図8に示すように、枠体10の通行縦枠11は、通行枠材本体11a及び通行固定材(図示省略)を備えている。
(構成-枠体の構成の詳細-通行縦枠-通行枠材本体)
通行枠材本体11aは、通行縦枠11の基本構造体である。この通行枠材本体11aは、X-Y平面に沿った断面形状が左右方向の外側(図3では、右側)に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている。
また、通行枠材本体11aには、通行凹部11cが設けられている。通行枠材本体11aは、通行開閉体20を収容しながら通行縦枠11と通行開閉体20との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、通行枠材本体11aにおける通行開閉体20に対応する部分を左右方向の外側(図3では、右側)に向けて窪ませることにより形成されている。
また、通行凹部11cのうち建物の屋内側の部分(図3では、後側部分)に気密凹部11dが設けられている。気密凹部11dは、気密材11eの一部を収容するためのものであり(なお、後述する他の気密凹部についても同様とする)、上記建物の屋内側の部分を建物の屋内側に向けて窪ませることにより形成されている。
(構成-枠体の構成の詳細-通行縦枠-通行固定材)
通行固定材は、通行枠材本体11aを躯体3に対して固定すると共に、通行枠材本体11aを補強するためのものである。この通行固定材は、板状体にて形成されており、当該通行固定材の前後方向の長さが通行枠材本体11aのコ字状の開放端部における前後方向の長さと略同一(又はそれ以上の長さ)であり、当該通行固定材の上下方向の長さが通行枠材本体11aの上下方向の長さよりも短くなるように形成されている。また、この通行固定材は、通行枠材本体11aのコ字状の開放端部側(通行枠材本体11aの左右方向の外側の端部側)において、所定間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設配置されており、通行枠材本体11a及び躯体3に対して溶接等によって固定されている。
(構成-枠体の構成の詳細-収納縦枠)
また、実施の形態では、図3、図7、図8に示すように、枠体10の収納縦枠12は、収納枠材本体12a及び収納固定材(図示省略)を備えている。なお、収納固定材は、通行固定材と略同一に構成されているので、以下では、その説明を省略する。
収納枠材本体12aは、収納縦枠12の基本構造体であり、図3に示すように、通行枠材本体11aと略同一に構成されている。また、図3に示すように、収納枠材本体12aにおける収納開閉体30に対応する部分には左右方向の外側に向けて窪んだ収納凹部12c(いわゆる相じゃくり構造である凹部)が設けられているので、収納開閉体30を収容しながら収納枠材本体12aと収納開閉体30との干渉を回避することが可能な空間が形成されている。
(構成-枠体の構成の詳細-方立)
また、実施の形態では、図3、図7、図8に示すように、枠体10の方立15は、X-Y平面に沿った断面形状が矩形環状となるように形成された中空状体であり、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている。
また、図3、図8に示すように、方立15には、第1方立凹部15a、第2方立凹部15b、及び第3方立凹部15cが設けられている。
このうち、第1方立凹部15aは、通行開閉体20を収容しながら方立15と通行開閉体20との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、方立15における通行開閉体20に対応する部分を左右方向の外側(図3では、左側)に向けて窪ませることにより形成されている。また、第1方立凹部15aのうち建物の屋内側の部分(図3では、後側部分)に気密凹部15dが設けられており、この気密凹部15dは、上記建物の屋内側の部分を建物の屋内側に向けて窪ませることにより形成されている。
また、第2方立凹部15bは、収納開閉体30を収容しながら方立15と収納開閉体30との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、方立15における収納開閉体30に対応する部分を左右方向の外側(図3では、右側)に向けて窪ませることにより形成されている。
また、第3方立凹部15cは、後述の取出開閉体130を収容しながら方立15と後述の取出開閉体130との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、方立15における後述の取出開閉体130に対応する部分を前後方向の外側(図3では、前側)に向けて窪ませることにより形成されている。また、第3方立凹部15cのうち収納空間60a側の部分(図3の左側部分)に気密凹部15eが設けられており、この気密凹部15eは、上記収納空間60a側の部分を収納空間60aの内側に向けて窪ませることにより形成されている。
(構成-枠体の構成の詳細-上横枠)
また、実施の形態では、図4、図7、図8に示すように、枠体10の上横枠13は、上枠材本体13a及び上固定材13bを備えている。
(構成-枠体の構成の詳細-上横枠-上枠材本体)
上枠材本体13aは、上横枠13の基本構造体である。この上枠材本体13aは、Y-Z平面に沿った断面形状が上下方向の外側(図4では、上側)に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、開口部2の左右方向の略全長にわたって形成されている。
また、上枠材本体13aには、第1上枠材凹部13c及び第2上枠材凹部13dが設けられている。第1上枠材凹部13cは、通行開閉体20及び収納開閉体30を収容しながら上横枠13と通行開閉体20又は収納開閉体30との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、上枠材本体13aにおける通行開閉体20及び収納開閉体30に対応する部分を上下方向の外側(図4では、上側)に向けて窪ませることにより形成されている。
また、第2上枠材凹部13dは、後述の取出開閉体130を収容しながら上横枠13と取出開閉体130との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、上枠材本体13aにおける取出開閉体130に対応する部分を上下方向の外側(図6では、上側)に向けて窪ませることにより形成されている。
また、第1上枠材凹部13cのうち通行開閉体20側であって建物の屋内側の部分に気密凹部13eが設けられており、この気密凹部13eは、上記建物の屋内側の部分を建物の屋内側(図4では、建物の屋内側)に向けて窪ませることにより形成されている。
(構成-枠体の構成の詳細-上横枠-上固定材)
上固定材13bは、上枠材本体13aを躯体3に対して固定すると共に、上枠材本体13aを補強するためのものである。この上固定材13bは、板状体にて形成されており、当該上固定材13bの前後方向の長さが上枠材本体13aのコ字状の開放端部における前後方向の長さと略同一(又はそれ以上の長さ)であり、当該上固定材13bの左右方向の長さが上枠材本体13aの左右方向の長さよりも短くなるように形成されている。また、図8に示すように、この上固定材13bは、上枠材本体13aのコ字状の開放端部側(上枠材本体13aの上下方向の外側の端部側)において、所定間隔を隔てて左右方向に沿って複数並設配置されており、上枠材本体13a及び躯体3に対して溶接等によって固定されている。
(構成-枠体の構成の詳細-くつずり横枠)
また、実施の形態では、図4、図5、図7に示すように、枠体10のくつずり横枠14は、上横枠13と略同一に構成されており(ただし、くつずり横枠14の前後方向の長さが上横枠13の前後方向の長さよりも短く設定されている)、くつずり枠材本体14a及びくつずり固定材14bを備えている。
また、図4に示すように、くつずり枠材本体14aには、くつずり枠材凹部14cが設けられている。くつずり枠材凹部14cは、通行開閉体20及び収納開閉体30を収容しながらくつずり横枠14と通行開閉体20又は収納開閉体30との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、上記第1上枠材凹部13cと略同一に形成されている。また、くつずり枠材凹部14cのうち通行開閉体20側であって建物の屋内側の部分に気密凹部14dが設けられており、この気密凹部14dは、上記建物の屋内側の部分において建物の屋内側に向けて窪ませることにより形成されている。
(構成-収納枠体の構成の詳細)
図2に戻り、次に、収納部60の収納枠体80の構成について説明する。ただし、この収納枠体80は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。
(構成-収納枠体の構成の詳細-第1収納縦枠材)
まず、実施の形態では、図2、図3、図8に示すように、収納枠体80の第1収納縦枠材81は、X-Y平面に沿った断面形状が矩形環状となるように形成された中空状体であり、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている。
また、図3に示すように、第1収納縦枠材81には、収納凹部81aが設けられている。収納凹部81aは、後述の取出開閉体130を収容しながら第1収納縦枠材81と後述の取出開閉体130との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、第1収納縦枠材81における後述の取出開閉体130に対応する部分を前後方向の外側(図3では、後側)に向けて窪ませることにより形成されている。また、収納凹部81aのうち後述の取出開閉体130の収納空間60a側の部分に気密凹部81bが設けられており、この気密凹部81bは、上記収納空間60a側の部分において収納空間60aの内側に向けて窪ませることにより形成されている。
(構成-収納枠体の構成の詳細-第2収納縦枠材)
また、実施の形態では、図2、図3、図8に示すように、収納枠体80の第2収納縦枠材82は、X-Y平面に沿った断面形状が矩形環状となるように形成された中空状体であり、開口部2の上下方向の略全長にわたって形成されている。
(構成-収納枠体の構成の詳細-上収納横枠材)
また、実施の形態では、図4、図6、図8に示すように、収納枠体80の上収納横枠材83は、上収納枠材本体83a及び上収納固定材83bを備えている。
(構成-収納枠体の構成の詳細-上収納横枠材-上収納枠材本体)
上収納枠材本体83aは、上収納横枠材83の基本構造体である。この上収納枠材本体83aは、X-Z平面に沿った断面形状が上下方向の外側(図6では、上側)に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、後述の取出口4の前後方向の略全長にわたって形成されている。
また、図6に示すように、上収納枠材本体83aには、上収納凹部83cが設けられている。上収納凹部83cは、後述の取出開閉体130を収容しながら上収納横枠材83と後述の取出開閉体130との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、上収納枠材本体83aにおける後述の取出開閉体130に対応する部分を収納空間60aの内側(図6では、左側)に向けて窪ませることにより形成されている。また、上収納凹部83cのうち収納空間60aの内側部分に気密凹部83dが設けられており、この気密凹部83dは、上記収納空間60aの内側部分において収納空間60aの内側に向けて窪ませることにより形成されている。
(構成-収納枠体の構成の詳細-上収納横枠材-上収納固定材)
上収納固定材83bは、上収納枠材本体83aを躯体3に対して固定すると共に、上収納枠材本体83aを補強するためのものである。この上収納固定材83bは、図6に示すように、上収納枠材本体83aのコ字状の開放端部側(上収納枠材本体83aの上端部側)において、所定間隔を隔てて前後方向に沿って複数並設配置されており、上収納枠材本体83a及び躯体3に対して溶接等によって固定されている。
(構成-収納枠体の構成の詳細-下収納横枠材)
また、実施の形態では、図4、図6に示すように、収納枠体80の下収納横枠材84は、上収納横枠材83と略同一に構成されており(ただし、下収納横枠材84の上下方向の長さが上収納横枠材83の上下方向の長さよりも長く設定されている)、下収納枠材本体84a及び下収納固定材84bを備えている。
また、図6に示すように、下収納枠材本体84aには、下収納凹部84cが設けられている。このうち、下収納凹部84cは、後述の取出開閉体130を収容しながら下収納横枠材84と後述の取出開閉体130との干渉を回避するための凹部(いわゆる相じゃくり構造である凹部)であり、下収納枠材本体84aにおける後述の取出開閉体130に対応する部分を収納空間60aの内側(図6では、左側)に向けて窪ませることにより形成されている。また、下収納凹部84bのうち収納空間60aの内側部分に気密凹部84dが設けられており、この気密凹部84dは、上記収納空間60aの内側部分において収納空間60aの内側に向けて窪ませることにより形成されている。
(構成-建具の設置構造)
図1に戻り、次に、建具1の設置構造について説明する。この建具1は、建具1の設置性を高めるための設置構造を備えており、この設置構造の特徴については、実施の形態では以下に示す通りとなる。
(構成-建具の設置構造-第1の特徴)
まず、設置構造の第1の特徴については、図1、図2、図4、図5に示すように、収納部60は、第1収納部61と、開口部2の幅方向(図1では、左右方向)と直交する開口部2の長さ方向(図1では、上下方向)に略沿って第1収納部61に対して並設された第2収納部62と、を備えている。
ここで、第1収納部61及び第2収納部62の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、幅については、第1収納部61の幅(左右方向の長さ)と第2収納部62の幅(左右方向の長さ)とを略同一に設定している(あるいは、それぞれ異なる長さに設定してもよい)。また、奥行については、第1収納部61の奥行(前後方向の長さ)と第2収納部62の奥行(前後方向の長さ)とを略同一に設定している(あるいは、それぞれ異なる長さに設定してもよい)。また、高さについては、第1収納部61の高さ(上下方向の長さ)と第2収納部62の高さ(上下方向の長さ)とを略同一に設定している(あるいは、それぞれ異なる長さに設定してもよい)。
(構成-建具の設置構造-第1の特徴-第1収納部)
第1収納部61は、第1収納対象(例えば、宅配物、郵便物等)を収納するためのものである。この第1収納部61は、収納空間60aのうち、第3棚パネル103によって仕切られた空間の一部61a(以下、「第1収納空間61a」と称する)を枠体10、収納枠体80、側面パネル90、上蓋部93、及び棚パネル100によって囲繞するように構成されており、図1、図2、図4、図5に示すように、収納部60の下方側に位置するように配置されており、具体的には、第2収納部62よりも下方側に配置されている。
また、第1収納部61の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、第1収納対象を少なくとも収納開口部2bを介して第1収納部61に収納可能となるように構成されている。
具体的には、図2(b)に示すように、第1収納空間61aの左面全体が収納縦枠12、左側側面パネル92、及び第2収納縦枠材82によって略覆われるように、収納縦枠12、左側側面パネル92、及び第2収納縦枠材82が構成されている。より具体的には、収納縦枠12の前後方向の長さと、左側側面パネル92の前後方向の長さと、第2収納縦枠材82の前後方向の長さとの合計長さについては、第1収納空間61aの前後方向の長さよりも長く(又は略同一)設定している。また、収納縦枠12、左側側面パネル92、及び第2収納縦枠材82の各々の上下方向の長さについては、第1収納空間61aの上下方向の長さよりも長く設定している。
また、図2(a)に示すように、第1収納空間61aの後面全体が第1収納縦枠材81、後側側面パネル91、及び第2収納縦枠材82によって略覆われるように、第1収納縦枠材81、後側側面パネル91、及び第2収納縦枠材82が構成されている。より具体的には、第1収納縦枠材81の左右方向の長さと、後側側面パネル91の左右方向の長さと、第2収納縦枠材82の左右方向の長さとの合計長さについては、第1収納空間61aの左右方向の長さよりも長く(又は略同一)設定している。また、第1収納縦枠材81、後側側面パネル91、及び第2収納縦枠材82の各々の上下方向の長さについては、第1収納空間61aの上下方向の長さよりも長く設定している。
また、図5に示すように、第1収納空間61aの上面全体が第3棚パネル103によって略覆われるように、第3棚パネル103が構成されている。より具体的には、第3棚パネル103の左右方向の長さについては、第1収納空間61aの左右方向の長さと略同一に設定しており、第3棚パネル103の前後方向の長さについては、第1収納空間61aの前後方向の長さと略同一に設定している。
また、図3、図5に示すように、第1収納空間61aの下面全体が第1棚パネル101によって略覆われるように、第1棚パネル101が構成されている。より具体的には、第1棚パネル101の左右方向の長さについては、第1収納空間61aの左右方向の長さと略同一に設定しており、第1棚パネル101の前後方向の長さについては、第1収納空間61aの前後方向の長さと略同一に設定している。
さらに、図4に示すように、第1収納部61の右側側部には、第1収納部61に収納された第1収納対象を取り出すための第1収納側取出口61bが設けられており、より具体的には、側方から見て方立15の後端部、第1収納縦枠材81の前端部、下収納横枠材84の上端部、及び第3棚パネル103の下端部によって囲繞された領域(開口領域)が第1収納側取出口61bとして形成されている。
このような第1収納部61により、収納開閉体30を開放することにより第1収納対象を収納開口部2bを介して収納でき、収納開口部2bよりも建物の正面側から第1収納対象を確実に収納することが可能となる。また、第1収納部61に収納された第1収納対象を第1収納側取出口61bを介して取り出すことができ、収納開口部2bよりも建物の背面側から第1収納対象を確実に取り出すことが可能となる。また、第1収納部61を第2収納部62よりも上方側に配置する場合に比べて、第1収納対象が比較的重い場合に第1収納対象を収納しやすくなることから、第1収納部61の使用性を高めることができる。
(構成-建具の設置構造-第1の特徴-第2収納部)
第2収納部62は、収納部60のうち第1収納部61とは異なる部分である。この第2収納部62は、収納空間60aのうち、第3棚パネル103によって仕切られた空間の他の一部62a(以下、「第2収納空間62a」と称する)を枠体10、収納枠体80、側面パネル90、上蓋部93、及び棚パネル100によって囲繞するように構成されており、図1、図2、図4、図5に示すように、収納部60の上方側に位置するように配置されている。また、この第2収納部62は、収納対象側収納部63及び付属物側収納部64を備えている。
(構成-建具の設置構造-第1の特徴-第2収納部-収納対象側収納部)
収納対象側収納部63は、第2収納対象(例えば、居住者の所有物等)を収納するためのものである。この収納対象側収納部63は、第2収納空間62aのうち、第2収納部62に設けられた仕切パネル65で仕切られた空間の一部63a(以下、「収納対象側収納空間63a」と称する)を枠体10、収納枠体80、側面パネル90、及び棚パネル100によって囲繞するように構成されており、図5に示すように、第2収納部62の後方側に位置するように配置されている。
ここで、仕切パネル65の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では以下の通りに構成されている。すなわち、仕切パネル65は、仕切パネル65が公知の収納部用の内部パネル(例えば、鋼製の板状のパネル)等を用いて構成され、図5に示すように、上横枠13(具体的には、上横枠13の後側部分)と第3棚パネル103との相互間において上下方向に略沿うように設けられ、複数の内幕板66を介して収納縦枠12及び方立15に対して固定具等によって固定されている。
また、収納対象側収納部63の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、第2収納対象を収納開口部2bを介して収納対象側収納部63に収納及び取り出し不能となり、且つ収納対象側収納部63の側部のうち建具1の正面側の側部以外の他の側部に設けられた非収納開口部63bを介して収納対象側収納部63に収納及び取り出し可能となるように構成されている。
具体的には、図2(b)に示すように、収納対象側収納空間63aの左面全体が収納縦枠12、左側側面パネル92、及び第2収納縦枠材82によって略覆われるように、収納縦枠12、左側側面パネル92、及び第2収納縦枠材82が構成されている。より具体的には、収納縦枠12の前後方向の長さと、左側側面パネル92の前後方向の長さと、第2収納縦枠材82の前後方向の長さとの合計長さについては、収納対象側収納空間63aの前後方向の長さよりも長く(又は略同一)設定している。また、収納縦枠12、左側側面パネル92、及び第2収納縦枠材82の各々の上下方向の長さについては、収納対象側収納空間63aの上下方向の長さよりも長く設定している。
また、図1(b)、図5に示すように、収納対象側収納空間63aの前面全体が仕切パネル65によって略覆われるように、仕切パネル65が構成されている。より具体的には、仕切パネル65の左右方向の長さについては、収納対象側収納空間63aの左右方向の長さと略同一に設定しており、仕切パネル65の上下方向の長さについては、収納対象側収納空間63aの上下方向の長さと略同一に設定している。
また、図2(a)に示すように、収納対象側収納空間63aの後面全体が第1収納縦枠材81、後側側面パネル91、及び第2収納縦枠材82によって略覆われるように、第1収納縦枠材81、後側側面パネル91、及び第2収納縦枠材82が構成されている。より具体的には、第1収納縦枠材81の左右方向の長さと、後側側面パネル91の左右方向の長さと、第2収納縦枠材82の左右方向の長さとの合計長さについては、収納対象側収納空間63aの左右方向の長さよりも長く(又は略同一)設定している。また、第1収納縦枠材81、後側側面パネル91、及び第2収納縦枠材82の各々の上下方向の長さについては、収納対象側収納空間63aの上下方向の長さよりも長く設定している。
また、図5に示すように、収納対象側収納空間63aの上面全体が上横枠13及び上蓋部93によって略覆われるように、上横枠13及び上蓋部93が構成されている。より具体的には、上横枠13及び上蓋部93の各々の左右方向の長さについては、収納対象側収納空間63aの左右方向の長さと略同一に設定している。また、上横枠13の前後方向の長さと、上蓋部93の前後方向の長さとの合計長さについては、収納対象側収納空間63aの前後方向の長さよりも長く設定している。
また、図1(b)、図5に示すように、収納対象側収納空間63aの下面全体が第3棚パネル103によって略覆われるように、第3棚パネル103が構成されている。より具体的には、第3棚パネル103の左右方向の長さについては、収納対象側収納空間63aの左右方向の長さと略同一に設定しており、第3棚パネル103の前後方向の長さについては、収納対象側収納空間63aの前後方向の長さと略同一に設定している。
さらに、図4に示すように、収納対象側収納部63の右側側部には、収納対象側収納部63に収納された第2収納対象を収納及び取り出すための非収納開口部63bが設けられており、より具体的には、側方から見て第1収納縦枠材81の前端部、上収納横枠材83の下端部、及び第3棚パネル103の上端部によって囲繞された領域(開口領域)が非収納開口部63bとして形成されている。
このような収納対象側収納部63により、第2収納対象を非収納開口部63bのみを介して収納対象側収納部63に収納及び取り出しすることができ、収納開口部2bよりも建物の背面側から第2収納対象を確実に収納及び取り出すことが可能になると共に、第2収納部62の空間を有効利用することが可能となる。
(構成-建具の設置構造-第1の特徴-第2収納部-付属物側収納部)
付属物側収納部64は、付属物150を収納するためのものである。ここで、「付属物150」とは、開口部2の周辺に取り付けられる物であり、実施の形態では、呼び出し装置151(一例として、インターフォン)、照明装置152(一例として、外灯用のLEDライト)、及び表札153が該当するが、これに限らず、例えば、これら以外の機器(例えば、監視カメラ)等であってもよい。
この付属物側収納部64は、第2収納空間62aのうち、第2収納部62に設けられた仕切パネル65で仕切られた空間の他の一部64a(以下、「付属物側収納空間64a」と称する)を枠体10、収納枠体80、側面パネル90、及び棚パネル100によって囲繞するように構成されており、図5に示すように、第2収納部62の前方側に位置するように配置されており、具体的には、収納対象側収納部63よりも建具1の正面側(図5では、前方側)に配置されている。
また、この付属物側収納部64の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、付属物150を収納開口部2bのみを介して付属物側収納部64に収納及び取り出し可能となるように構成されている。
具体的には、図2(b)に示すように、付属物側収納空間64aの左面全体が収納縦枠12によって略覆われるように、収納縦枠12が構成されている。より具体的には、収納縦枠12の前後方向の長さについては、付属物側収納空間64aの前後方向の長さよりも長く(又は略同一)設定している。また、収納縦枠12の上下方向の長さについては、付属物側収納空間64aの上下方向の長さよりも長く設定している。
また、図4、図5に示すように、付属物側収納空間64aの右面全体が方立15によって略覆われるように、方立15が構成されている。より具体的には、方立15の前後方向の長さについては、付属物側収納空間64aの前後方向の長さよりも長く設定しており、方立15の上下方向の長さについては、付属物側収納空間64aの上下方向の長さよりも長く設定している。
また、図1(b)、図5に示すように、付属物側収納空間64aの後面全体が仕切パネル65によって略覆われるように、仕切パネル65が構成されている。より具体的には、仕切パネル65の左右方向の長さについては、付属物側収納空間64aの左右方向の長さと略同一に設定しており、仕切パネル65の上下方向の長さについては、付属物側収納空間64aの上下方向の長さと略同一に設定している。
また、図5に示すように、付属物側収納空間64aの上面全体が上横枠13によって略覆われるように、上横枠13が構成されている。より具体的には、上横枠13の左右方向の長さについては、付属物側収納空間64aの左右方向の長さよりも長く設定しており、上横枠13の前後方向の長さについては、付属物側収納空間64aの前後方向の長さよりも長く設定している。
また、図1(b)、図5に示すように、付属物側収納空間64aの下面全体が第3棚パネル103によって略覆われるように、第3棚パネル103が構成されている。より具体的には、第3棚パネル103の左右方向の長さについては、付属物側収納空間64aの左右方向の長さと略同一に設定しており、第3棚パネル103の前後方向の長さについては、付属物側収納空間64aの前後方向の長さよりも長く設定している。
このような付属物側収納部64により、収納開閉体30を開放することにより付属物150(具体的には、呼び出し装置151の操作部以外の部分(一例として本体部)、及び照明装置152の照明部以外の部分(一例として、本体部))を収納開口部2b(具体的には、後述する第2収納開口部2d)のみを介して付属物側収納部64に収納及び取り出すことができ、収納開口部2bよりも建物の正面側から付属物150を確実に収納且つ取り出すことが可能となる。また、付属物側収納部64を収納対象側収納部63よりも建具1の正面側に配置しているので、付属物側収納部64及び収納対象側収納部63を見込方向(前後方向)に沿って並設する場合に、付属物150を効果的に機能させながら、付属物側収納部64に対して付属物150の収納及び取り出しを収納開口部2bを介して確実に行うことができ、付属物側収納部64の使用性を維持できる。
また、以上のような第1の特徴により、開口部2の長さ方向に略沿って第1収納部61及び第2収納部62を並設でき、且つ付属物150を付属物側収納部64に収納できることから、従来技術(付属物150を収納部に収納しない技術)に比べて、開口部2の幅(左右方向の長さ)を小さくでき、建具1の設置性を高めることができる。また、通行開閉体20と隣接して収納部60を設ける場合でも、付属物150を収納部60に収納しない場合に比べて開口部2の幅を小さくでき、建具1の設置性を高めやすくなる。
(構成-建具の設置構造-第2の特徴)
図1に戻り、次に、設置構造の第2の特徴については、図1、図5に示すように、収納開閉体30は、第1収納開閉体30a及び第2収納開閉体30bを備えている。
(構成-建具の設置構造-第2の特徴-第1収納開閉体、第2収納開閉体)
第1収納開閉体30aは、収納開口部2bの第1収納部61に対応する部分2c(以下、「第1収納開口部2c」と称する)を開閉するものであり、第2収納開閉体30bは、収納開口部2bの第2収納部62に対応する部分2d(以下、「第2収納開口部2d」と称する)を開閉するものである。これら第1収納開閉体30a及び第2収納開閉体30bの各々は、図1、図3、図5に示すように、収納開閉体補強部31及び屋外側収納表面材32を備えている。
ここで、「第1収納開閉体30aの開閉状態」とは、例えば「第1収納全閉状態」、「第1収納全開状態」、及び「第1収納半開状態」を含む概念である。このうち、「第1収納全閉状態」とは、第1収納開閉体30aによって第1収納開口部2cを全閉した状態であり、実施の形態では、第1収納全閉状態における第1収納開閉体30aの位置を「第1収納全閉位置」と称する。また、「第1収納全開状態」とは、第1収納開閉体30aによって第1収納開口部2cを全開した状態であり、実施の形態では、第1収納全開状態における第1収納開閉体30aの位置を「第1収納全開位置」と称する。また、「第1収納半開状態」とは、第1収納開閉体30aが第1収納全閉位置と第1収納全開位置との間に位置している状態である。
また、「第2収納開閉体30bの開閉状態」とは、例えば「第2収納全閉状態」、「第2収納全開状態」、及び「第2収納半開状態」を含む概念である。このうち、「第2収納全閉状態」とは、第2収納開閉体30bによって第2収納開口部2dを全閉した状態であり、実施の形態では、第2収納全閉状態における第2収納開閉体30bの位置を「第2収納全閉位置」と称する。また、「第2収納全開状態」とは、第2収納開閉体30bによって第2収納開口部2dを全開した状態であり、実施の形態では、第2収納全開状態における第2収納開閉体30bの位置を「第2収納全開位置」と称する。また、「第2収納半開状態」とは、第2収納開閉体30bが第2収納全閉位置と第2収納全開位置との間に位置している状態である。
(構成-建具の設置構造-第2の特徴-第1収納開閉体、第2収納開閉体-収納開閉体補強部)
収納開閉体補強部31は、第1収納開閉体30a(又は第2収納開閉体30b)の剛性を主として担うものである。この収納開閉体補強部31は、例えば耐火性材料(一例として、鋼材等)にて形成された公知の補強フレーム等を用いて構成されており、具体的には、図3、図5に示すように、板状の本体部31cと、板状の本体部31cから建物の屋内側に向けて突出した左右一対の縦片31aと、板状の本体部31cから建物の屋内側に向けて突出した上下一対の横片31bとを備えている。
(構成-建具の設置構造-第2の特徴-第1収納開閉体、第2収納開閉体-屋外側収納表面材)
屋外側収納表面材32は、収納開閉体補強部31を覆うためのものである。この屋外側収納表面材32は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、収納開閉体補強部31を建物の屋外側から覆うように設けられており、収納開閉体補強部31に対して接着剤等によって固定されている。
(構成-建具の設置構造-第2の特徴-その他の構成)
また、図3に示すように、第1収納開閉体30a及び第2収納開閉体30bの各々の戸尻側には、収納ヒンジ部50が設けられている。この収納ヒンジ部50は、第1収納開閉体30a(又は第2収納開閉体30b)を収納縦枠12に対して回動自在(具体的には、収納開口部2bから建物の屋外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのものである。この収納ヒンジ部50は、公知の裏蝶番等を用いて構成されており、第1収納開閉体30a(又は第2収納開閉体30b)の戸尻側の(図3の左側)の上端側及び下端側にそれぞれ設けられており、第1収納開閉体30a(又は第2収納開閉体30b)及び収納縦枠12に対して固定具等によって取り付けられている。
また、図1(a)、図3に示すように、第1収納開閉体30aの戸先側には、ユーザが第1収納開閉体30aの開閉操作を行うための収納把手部34(例えば、公知の取手)と、第1収納開閉体30aを施錠するための収納施錠部36であって、デッドボルトを備える収納施錠部36(例えば、公知の電気錠(一例として、カードキー、テンキー)と、が設けられている。
また、図1(a)に示すように、第1収納開閉体30aにおける建物の屋内側には、収納ドアクローザ35が設けられている。この収納ドアクローザ35は、第1収納開閉体30aが開かれた場合に、第1収納開閉体30aを安全な速度で自動的に閉じるためのものであると共に、第1収納開閉体30aの回動状態が第1収納全開状態以上の状態になることを規制するためのものであり、例えば公知のドアクローザ等を用いて構成され、第1収納開閉体30a及び第3棚パネル103に対して接続されている。
このような第2の特徴により、第1収納開口部2c及び第2収納開口部2dをそれぞれ個別に開閉でき、収納開閉体30を1つの開閉体で構成する場合に比べて、第1収納対象及び付属物150が収納開口部2bを介して不用意に外部に露出することを回避できる。
(構成-建具の設置構造-第3の特徴)
次に、設置構造の第3の特徴については、図3から図6に示すように、収納部60は、取出開閉体130を備えている。
(構成-建具の設置構造-第3の特徴-取出開閉体)
取出開閉体130は、第1収納側取出口61bと非収納開口部63bとを含む取出口4(実施の形態では、収納部60の右側側部に設けられた取出口4)を開閉するものである。この取出開閉体130は、例えば公知の開閉体(一例として、防火仕様の開閉体等)にて形成されており、具体的には、図3から図6に示すように、取出開閉フレーム131、外側取出表面材132、及び内側取出表面材133を備えている。
また、「取出開閉体130の開閉状態」とは、例えば「取出全閉状態」、「取出全開状態」、及び「取出半開状態」を含む概念である。このうち、「取出全閉状態」とは、取出開閉体130によって取出口4を全閉した状態であり、実施の形態では、取出全閉状態における取出開閉体130の位置を「取出全閉位置」と称する。また、「取出全開状態」とは、取出開閉体130によって取出口4を全開した状態であり、実施の形態では、取出全開状態における取出開閉体130の位置を「取出全開位置」と称する。また、「取出半開状態」とは、取出開閉体130が取出全閉位置と取出全開位置との間に位置している状態である。
(構成-建具の設置構造-第3の特徴-取出開閉体-取出開閉フレーム)
取出開閉フレーム131は、取出開閉体130の剛性を主として担うものである。この取出開閉フレーム131は、通行開閉体フレーム21と略同一に構成されており、具体的には、図3、図6に示すように、前後一対の縦力骨131a及び上下一対の横力骨131bを備えている。
(構成-建具の設置構造-第3の特徴-取出開閉体-外側取出表面材、内側取出表面材)
外側取出表面材132及び内側取出表面材133は、取出開閉フレーム131を覆うためのものである。これら外側取出表面材132及び内側取出表面材133は、例えば公知の化粧板(一例として、鋼製の化粧板等)等を用いて構成され、取出開閉フレーム131を覆うように設けられており、具体的には、図3、図6に示すように、取出開閉フレーム131を収納空間60aの外側及び収納空間60aの内側から挟むように配置され、取出開閉フレーム131に対して接着剤等によって固定されている。
(構成-建具の設置構造-第3の特徴-取出開閉体-その他の構成)
また、図3に示すように、取出開閉体130の戸尻側には、取出ヒンジ部140が設けられている。取出ヒンジ部140は、取出開閉体130を方立15に対して回動自在(具体的には、取出口4から収納空間60aの外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのものである。この取出ヒンジ部140は、公知のピボットヒンジ等を用いて構成されており、取出開閉体130の戸尻側(図3の前側)の上端側及び下端側にそれぞれ設けられており、取出ヒンジ部140の上方部分が上収納横枠材83に対して固定具等によって取り付けられ、且つ取出ヒンジ部140の下方部分が方立15に対して固定具等によって取り付けられている。
また、図4に示すように、取出開閉体130の戸先側には、取出把手部134、取出施錠部135、及び取出ドアガード136が設けられている。このうち、取出把手部134は、ユーザが取出開閉体130の開閉操作を行うためのものであり、例えば公知の開き戸用の取手(例えば、ラッチ付きの非突出状の取手)を用いて構成されており、取出開閉体130の外側部分に設けられている。また、取出施錠部135は、取出開閉体130を施錠するためのものであり、収納部60の外側からのみ操作可能であり、且つデッドボルトを有する公知の施錠装置(一例として、サムターンやシリンダ錠の如き機械錠)等を用いて構成されている。また、取出ドアガード136は、取出開閉体130の開度を一定以下に制限するためのものであり、例えば公知の開き戸用のドアガード等を用いて構成されており、取出開閉体130の外側部分に設けられている。
このような第3の特徴により、第1収納対象及び第2収納対象が取出口4を介して外部に露出することを回避でき、第三者によって第1収納対象又は第2収納対象が不用意に触れられることを防止できる。
(建具の作用について)
次に、このように構成された建具1の作用について説明する。
例えば、第1収納全開状態であり、且つ第2収納全閉状態においては、付属物150の一部が第2収納開口部2dを介して外部に露出することを回避しながら、第1収納対象を第1収納開口部2cを介して第1収納部61の内部に収納できる。特に、第1収納部61を第2収納部62よりも下方側に配置しているので、第1収納対象が比較的重い場合でも、第1収納対象を容易に収納できる。
また、第1収納全閉状態であり、且つ第2収納全開状態においては、第1収納対象が第1収納開口部2cを介して外部に露出することを回避しながら、付属物150を第2収納開口部2dを介して付属物側収納部64に収納し、又は取り出すことができる。
また、図4(a)に示す取出全閉状態においては、第1収納対象及び第2収納対象が取出口4を介して外部に露出することを回避できるので、第三者によって第1収納対象及び第2収納対象が不用意に触れられることを防止できる。
また、図4(b)に示す取出全開状態においては、第1収納部61に収納された第1収納対象を第1収納側取出口61bを介して取り出すことができると共に、第2収納対象を非収納開口部63bを介して収納対象側収納部63に収納及び取り出しすることができる。また、付属物側収納部64の右側側部には付属物150を取り出すための開口が設けられていないので、取出口4を介して付属物150を取り出すことができないものの、付属物150が取出口4を介して外部に露出することを回避できる。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、収納部60が、第1収納対象を収納するための第1収納部61と、開口部2の幅方向と直交する開口部2の長さ方向に略沿って第1収納部61に対して並設された第2収納部62であって、第2収納対象を収納するための収納対象側収納部63と、付属物150を収納するための付属物側収納部64とを有する第2収納部62と、を備えるので、開口部2の長さ方向に略沿って第1収納部61及び第2収納部62を並設でき、且つ付属物150を付属物側収納部64に収納できることから、従来技術(付属物150を収納部に収納しない技術)に比べて、開口部2の幅を小さくでき、建具1の設置性を高めることができる。また、第1収納対象を少なくとも収納開口部2bを介して第1収納部61に収納可能となるように、第1収納部61を構成するので、収納開閉体30を開放することにより第1収納対象を収納開口部2bを介して収納でき、収納開口部2bよりも建物の正面側から第1収納対象を確実に収納することが可能となる。また、第2収納対象を収納開口部2bを介して収納対象側収納部63に収納及び取り出し不能となり、且つ収納対象側収納部63の側部のうち建具1の正面側の側部以外の他の側部に設けられた非収納開口部63bを介して収納対象側収納部63に収納及び取り出し可能となるように、収納対象側収納部63を構成するので、第2収納対象を非収納開口部63bのみを介して収納対象側収納部63に収納及び取り出しすることができ、収納開口部2bよりも建物の背面側から第2収納対象を確実に収納及び取り出すことが可能になると共に、第2収納部62の空間を有効利用することが可能となる。また、付属物150を収納開口部2bのみを介して付属物側収納部64に収納及び取り出し可能となるように、付属物側収納部64を構成したので、収納開閉体30を開放することにより付属物150を収納開口部2bのみを介して収納対象側収納部63に収納且つ取り出すことができ、収納開口部2bよりも建物の正面側から付属物150を確実に収納且つ取り出すことが可能となる。
また、付属物側収納部64及び収納対象側収納部63を見込方向に沿って並設し、付属物側収納部64を収納対象側収納部63よりも建具1の正面側に配置したので、付属物側収納部64及び収納対象側収納部63を見込方向に沿って並設する場合に、付属物150を効果的に機能させながら、付属物側収納部64に対して付属物150の収納及び取り出しを収納開口部2bを介して確実に行うことができ、付属物側収納部64の使用性を維持できる。
また、第1収納部61及び第2収納部62を、開口部2の長さ方向である上下方向に沿って並設したので、第1収納部61を第2収納部62よりも上方側に配置する場合に比べて、第1収納対象が比較的重い場合に第1収納対象を収納しやすくなることから、第1収納部61の使用性を高めることができる。
また、収納開閉体30が、収納開口部2bの第1収納部61に対応する部分である第1収納開口部2cを開閉する第1収納開閉体30aと、収納開口部2bの第2収納部62に対応する部分である第2収納開口部2dを開閉する第2収納開閉体30bと、を備えるので、第1収納開口部2c及び第2収納開口部2dをそれぞれ個別に開閉でき、収納開閉体30を1つの開閉体で構成する場合に比べて、第1収納対象及び付属物150が収納開口部2bを介して不用意に外部に露出することを回避できる。
また、収納部60が、第1収納部61の側部のうち建具1の正面側の側部以外の他の側部に設けられた第1収納側取出口61bと、非収納開口部63bとを含む取出口4を開閉する取出開閉体130を備えるので、第1収納対象及び第2収納対象が取出口4を介して外部に露出することを回避でき、第三者によって第1収納対象又は第2収納対象が不用意に触れられることを防止できる。
また、開口部2の一部である収納開口部2bを開閉する収納開閉体30と、開口部2の他の一部である通行開口部2aであり、通行対象を通行させるための通行開口部2aを開閉する通行開閉体20と、を備えるので、通行開閉体20と隣接して収納部60を設ける場合でも、付属物150を収納部60に収納しない場合に比べて開口部2の幅を小さくでき、建具1の設置性を高めやすくなる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(建具について)
上記実施の形態では、建具1が、通行開閉体20及び通行ヒンジ部40を備えていると説明したが、これに限らず、通行開閉体20及び通行ヒンジ部40を省略してもよい。この場合には、方立15を省略して、開口部2全体を収納開口部2bとして機能させてもよい。
(開口部について)
上記実施の形態では、通行開口部2aが開口部2の右側に位置し、収納開口部2bが開口部2の左側に位置すると説明したが、これに限らず、例えば、通行開口部2aが開口部2の左側に位置し、収納開口部2bが開口部2の右側に位置してもよい。
また、上記実施の形態では、通行開口部2a、収納開口部2b、及び取出口4の幅については、収納開口部2bの幅を取出口4の幅よりも長く設定しており、通行開口部2aの幅を収納開口部2bの幅よりも長く設定している、すなわち、これら幅を相互に異なるように設定していると説明したが、これに限らない。例えば、これら幅を相互に略同一に設定してもよい。また、通行開口部2a、収納開口部2b、及び取出口4の高さについては、通行開口部2aの高さを収納開口部2bの高さと同一に設定していると説明したが、これに限らない。例えば、通行開口部2a、収納開口部2b、及び取出口4の高さを相互に略同一に設定してもよい。あるいは、通行開口部2aの高さを収納開口部2bの高さと異なる高さに設定してもよい。
(枠体について)
上記実施の形態では、くつずり横枠14の前後方向の長さが上横枠13の前後方向の長さよりも短く設定されていると説明したが、これに限らず、例えば、くつずり横枠14の前後方向の長さが上横枠13の前後方向の長さと略同一に設定されてもよい。
(各種ヒンジ部について)
上記実施の形態では、通行ヒンジ部40が、旗蝶番を用いて構成されていると説明したが、これに限られず、例えば、ピボットヒンジ等を用いて構成されてもよい。また、上記実施の形態では、取出ヒンジ部140がピボットヒンジを用いて構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、蝶番を用いて構成されてもよい。
(収納部について)
上記実施の形態では、棚パネル100の設置数が3つであると説明したが、これに限らず、例えば、3つ未満でもよく、又は4つ以上でもよい。
(建物の設置構造について)
上記実施の形態では、第1収納部61の設置数が1つであり、第2収納部62の設置数が1つであると説明したが、これに限らず、例えば、第1収納部61の設置数が2つ以上であり、又は第2収納部62の設置数が2つ以上であってもよい。この場合には、2つ以上の第1収納部61及び第2収納部62が、上下方向に沿って並設される。
また、上記実施の形態では、付属物側収納部64及び収納対象側収納部63が、前後方向に沿って並設されていると説明したが、これに限らず、例えば、左右方向又は上下方向に沿って並設されてもよい。
また、上記実施の形態では、収納開閉体30が2つの開閉体(第1収納開閉体30a、第2収納開閉体30b)で構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、1つの開閉体で構成されてもよい。
また、上記実施の形態では、収納部60が、取出開閉体130が備えていると説明したが、これに限らず、取出開閉体130を省略してもよい。
(第1収納部について)
上記実施の形態では、第1収納部61が、第2収納部62よりも下方側に配置されていると説明したが、これに限らず、例えば、第2収納部62よりも上方側に配置されてもよい。
また、上記実施の形態では、第1収納部61に第1収納側取出口61bが設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、第1収納側取出口61bを省略してもよい。この場合には、第1収納対象は、第1収納開口部2cを介して収納対象側収納部63に収納され、且つ取り出される。
(取出口について)
上記実施の形態では、第1収納側取出口61bが第1収納部61の右側側部に設けられており、非収納開口部63bが収納対象側収納部63の右側側部に設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、第1収納側取出口61bは第1収納部61の左側側部又は後側側部に設けられてもよく、又は非収納開口部63bは収納対象側収納部63の左側側部又は後側側部に設けられてもよい。この場合には、取出口4も収納部の左側側部又は後側側部に設けられてもよい。
(付記)
付記1の建具は、建物の開口部に設けられた建具であり、前記開口部の少なくとも一部である収納開口部であり、当該収納開口部よりも当該建具の背面側に設けられた収納部に収納対象を収納可能にするための収納開口部を開閉する収納開閉体を備えた建具であって、前記収納部は、前記収納対象である第1収納対象を収納するための第1収納部と、前記開口部の幅方向と直交する前記開口部の長さ方向に略沿って前記第1収納部に対して並設された第2収納部であって、前記収納対象である第2収納対象を収納するための収納対象側収納部と、前記開口部の周辺に取り付けられる付属物を収納するための付属物側収納部とを有する第2収納部と、を備え、前記第1収納対象を少なくとも前記収納開口部を介して前記第1収納部に収納可能となるように、前記第1収納部を構成し、前記第2収納対象を前記収納開口部を介して前記収納対象側収納部に収納及び取り出し不能となり、且つ前記収納対象側収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた非収納開口部を介して前記収納対象側収納部に収納及び取り出し可能となるように、前記収納対象側収納部を構成し、前記付属物を前記収納開口部のみを介して前記付属物側収納部に収納及び取り出し可能となるように、前記付属物側収納部を構成した。
付記2の建具は、付記1に記載の建具において、前記付属物側収納部及び前記収納対象側収納部を見込方向に沿って並設し、前記付属物側収納部を前記収納対象側収納部よりも当該建具の正面側に配置した。
付記3の建具は、付記1又は2に記載の建具において、前記建物の壁の前記開口部に設けられた当該建具であって、前記第1収納部及び前記第2収納部を、前記開口部の長さ方向である上下方向に沿って並設し、前記第1収納部を、前記第2収納部よりも下方側に配置した。
付記4の建具は、付記1から3のいずれか一項に記載の建具において、前記収納開閉体は、前記収納開口部の前記第1収納部に対応する部分である第1収納開口部を開閉する第1収納開閉体と、前記収納開口部の前記第2収納部に対応する部分である第2収納開口部を開閉する第2収納開閉体と、を備える。
付記5の建具は、付記1から4のいずれか一項に記載の建具において、前記収納部は、前記第1収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた第1収納側取出口であって、前記第1収納部に収納された前記第1収納対象を取り出すための第1収納側取出口と、前記非収納開口部とを含む取出口を開閉する取出開閉体を備える。
付記6の建具は、付記1から5のいずれか一項に記載の建具において、前記開口部の一部である前記収納開口部を開閉する前記収納開閉体と、前記開口部の他の一部である通行開口部であり、通行対象を通行させるための通行開口部を開閉する通行開閉体と、を備える。
(付記の効果)
付記1に記載の建具によれば、収納部が、第1収納対象を収納するための第1収納部と、開口部の幅方向と直交する開口部の長さ方向に略沿って第1収納部に対して並設された第2収納部であって、第2収納対象を収納するための収納対象側収納部と、付属物を収納するための付属物側収納部とを有する第2収納部と、を備えるので、開口部の長さ方向に略沿って第1収納部及び第2収納部を並設でき、且つ付属物を付属物側収納部に収納できることから、従来技術(付属物を収納部に収納しない技術)に比べて、開口部の幅を小さくでき、建具の設置性を高めることができる。また、第1収納対象を少なくとも収納開口部を介して第1収納部に収納可能となるように、第1収納部を構成するので、収納開閉体を開放することにより第1収納対象を収納開口部を介して収納でき、収納開口部よりも建物の正面側から第1収納対象を確実に収納することが可能となる。また、第2収納対象を収納開口部を介して収納対象側収納部に収納及び取り出し不能となり、且つ収納対象側収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた非収納開口部を介して収納対象側収納部に収納及び取り出し可能となるように、収納対象側収納部を構成するので、第2収納対象を非収納開口部のみを介して収納対象側収納部に収納及び取り出しすることができ、収納開口部よりも建物の背面側から第2収納対象を確実に収納及び取り出すことが可能になると共に、第2収納部の空間を有効利用することが可能となる。また、付属物を収納開口部のみを介して付属物側収納部に収納及び取り出し可能となるように、付属物側収納部を構成したので、収納開閉体を開放することにより付属物を収納開口部を介して付属物側収納部に収納且つ取り出すことができ、収納開口部よりも建物の正面側から付属物を確実に収納且つ取り出すことが可能となる。
付記2に記載の建具によれば、付属物側収納部及び収納対象側収納部を見込方向に沿って並設し、付属物側収納部を収納対象側収納部よりも当該建具の正面側に配置したので、付属物側収納部及び収納対象側収納部を見込方向に沿って並設する場合に、付属物を効果的に機能させながら、付属物側収納部に対して付属物の収納及び取り出しを収納開口部を介して確実に行うことができ、付属物側収納部の使用性を維持できる。
付記3に記載の建具によれば、第1収納部及び第2収納部を、開口部の長さ方向である上下方向に沿って並設したので、第1収納部を第2収納部よりも上方側に配置する場合に比べて、第1収納対象が比較的重い場合に第1収納対象を収納しやすくなることから、第1収納部の使用性を高めることができる。
付記4に記載の建具によれば、収納開閉体が、収納開口部の第1収納部に対応する部分である第1収納開口部を開閉する第1収納開閉体と、収納開口部の第2収納部に対応する部分である第2収納開口部を開閉する第2収納開閉体と、を備えるので、第1収納開口部及び第2収納開口部をそれぞれ個別に開閉でき、収納開閉体を1つの開閉体で構成する場合に比べて、第1収納対象及び付属物が収納開口部を介して不用意に外部に露出することを回避できる。
付記5に記載の建具によれば、収納部が、第1収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた第1収納側取出口と、非収納開口部とを含む取出口を開閉する取出開閉体を備えるので、第1収納対象及び第2収納対象が取出口を介して外部に露出することを回避でき、第三者によって第1収納対象又は第2収納対象が不用意に触れられることを防止できる。
付記6に記載の建具によれば、開口部の一部である収納開口部を開閉する収納開閉体と、開口部の他の一部である通行開口部であり、通行対象を通行させるための通行開口部を開閉する通行開閉体と、を備えるので、通行開閉体と隣接して収納部を設ける場合でも、付属物を収納部に収納しない場合に比べて開口部の幅を小さくでき、建具の設置性を高めやすくなる。
1 建具
2 開口部
2a 通行開口部
2b 収納開口部
2c 第1収納開口部
2d 第2収納開口部
3 躯体
4 取出口
10 枠体
11 通行縦枠
11a 通行枠材本体
11c 通行凹部
11d 気密凹部
11e 気密材
12 収納縦枠
12a 収納枠材本体
12c 収納凹部
13 上横枠
13a 上枠材本体
13b 上固定材
13c 第1上枠材凹部
13d 第2上枠材凹部
13e 気密凹部
14 くつずり横枠
14a くつずり枠材本体
14b くつずり固定材
14c くつずり枠材凹部
14d 気密凹部
15 方立
15a 第1方立凹部
15b 第2方立凹部
15c 第3方立凹部
15d 気密凹部
15e 気密凹部
15g 収納デッドボルト受け
20 通行開閉体
21 通行開閉体フレーム
21a 縦力骨
22 屋外側通行表面材
23 屋内側通行表面材
24 通行把手部
25 通行施錠部
26 通行ドアガード
27 通行ドアクローザ
30 収納開閉体
30a 第1収納開閉体
30b 第2収納開閉体
31 収納開閉体補強部
31a 縦片
31b 横片
31c 本体部
32 屋外側収納表面材
34 収納把手部
35 収納ドアクローザ
36 収納施錠部
40 通行ヒンジ部
50 収納ヒンジ部
60 収納部
60a 収納空間
61 第1収納部
61a 第1収納空間
61b 第1収納側取出口
62 第2収納部
62a 第2収納空間
63 収納対象側収納部
63a 収納対象側収納空間
63b 非収納開口部
64 付属物側収納部
64a 付属物側収納空間
65 仕切パネル
66 内幕板
70 収納部本体
80 収納枠体
81 第1収納縦枠材
81a 収納凹部
81b 気密凹部
82 第2収納縦枠材
83 上収納横枠材
83a 上収納枠材本体
83b 上収納固定材
83c 上収納凹部
83d 気密凹部
84 下収納横枠材
84a 下収納枠材本体
84b 下収納固定材
84c 下収納凹部
84d 気密凹部
90 側面パネル
90a パネル本体
90b パネル補強材
91 後側側面パネル
92 左側側面パネル
93 上蓋部
100 棚パネル
101 第1棚パネル
102 第2棚パネル
103 第3棚パネル
105 支持部
106 ヒンジ部
130 取出開閉体
131 取出開閉フレーム
131a 縦力骨
131b 横力骨
132 外側取出表面材
133 内側取出表面材
134 取出把手部
135 取出施錠部
136 取出ドアガード
140 取出ヒンジ部
150 付属物
151 呼び出し装置
152 照明装置
153 表札

Claims (6)

  1. 建物の開口部に設けられた建具であり、前記開口部の少なくとも一部である収納開口部であり、当該収納開口部よりも当該建具の背面側に設けられた収納部に収納対象を収納可能にするための収納開口部を開閉する収納開閉体を備えた建具であって、
    前記収納部は、
    前記収納対象である第1収納対象を収納するための第1収納部と、
    前記開口部の幅方向と直交する前記開口部の長さ方向に略沿って前記第1収納部に対して並設された第2収納部であって、前記収納対象である第2収納対象を収納するための収納対象側収納部と、前記開口部の周辺に取り付けられる付属物を収納するための付属物側収納部とを有する第2収納部と、を備え、
    前記第1収納対象を少なくとも前記収納開口部を介して前記第1収納部に収納可能となるように、前記第1収納部を構成し、
    前記第2収納対象を前記収納開口部を介して前記収納対象側収納部に収納及び取り出し不能となり、且つ前記収納対象側収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた非収納開口部を介して前記収納対象側収納部に収納及び取り出し可能となるように、前記収納対象側収納部を構成し、
    前記付属物を前記収納開口部のみを介して前記付属物側収納部に収納及び取り出し可能となるように、前記付属物側収納部を構成し、
    前記収納開閉体は、
    前記収納開口部の前記第1収納部に対応する部分である第1収納開口部を開閉する第1収納開閉体と、
    前記収納開口部の前記第2収納部に対応する部分である第2収納開口部を開閉する第2収納開閉体と、を備え、
    前記第2収納開閉体によって前記第2収納開口部が全閉されている状態において、前記第2収納開閉体によって前記付属物の一部が覆われ、且つ前記第2収納開閉体によって付属物の他の一部が覆われないように、前記第2収納開閉体を構成した、
    建具。
  2. 前記付属物を、前記第2収納開閉体に対して固定した、
    請求項1に記載の建具。
  3. 前記付属物側収納部及び前記収納対象側収納部を見込方向に沿って並設し、
    前記付属物側収納部を前記収納対象側収納部よりも当該建具の正面側に配置した、
    請求項1又は2に記載の建具。
  4. 前記建物の壁の前記開口部に設けられた当該建具であって、
    前記第1収納部及び前記第2収納部を、前記開口部の長さ方向である上下方向に沿って並設し、
    前記第1収納部を、前記第2収納部よりも下方側に配置した、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の建具。
  5. 前記収納部は、
    前記第1収納部の側部のうち当該建具の正面側の側部以外の他の側部に設けられた第1収納側取出口であって、前記第1収納部に収納された前記第1収納対象を取り出すための第1収納側取出口と、前記非収納開口部とを含む取出口を開閉する取出開閉体を備える、 請求項1から4のいずれか一項に記載の建具。
  6. 前記開口部の一部である前記収納開口部を開閉する前記収納開閉体と、
    前記開口部の他の一部である通行開口部であり、通行対象を通行させるための通行開口部を開閉する通行開閉体と、を備える、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の建具。
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