JP7411267B2 - 支柱固定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、作業者が手作業で少なくとも1本の杭を地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する技術に関し、特に、支柱および杭の設置および撤去のために必要な作業を単純化する技術および/または杭が地中に打ち込まれたときのその杭の位置および向きに関する精度を向上させる技術に関するものである。
ある構造物を地上から浮上した位置(高所または低所)に支持するために、地盤に固定された支柱が使用される場合がある。
ここに、一例においては、「高所」が、基礎面(例えば、接地面、地表面である地上の足場)から2m以上の高さにある場所を意味するのに対し、「低所」が、その高所より低い場所を意味する。
上記の「支柱」は、例えば、ポール、ポストなどとも称され、また、例えば、鋼製またはプラスチック製の丸パイプ、角パイプなどとして構成される。また、支柱は、既製品として現場に搬入される場合と、現場で造成される場合とがある。
上記の「構造物」としては、例えば、情報を表示する構造物であって看板(例えば、商業上の広告宣伝のための表示板)、案内板もしくは標識(例えば、交通標識、交通信号機など)(例えば、特許文献1,3参照。)や、防護フェンス、仮囲いなどの包囲体(例えば、特許文献2,4参照。)がある。
また、「構造物」としては、屋外に設置され、風雨雪に曝される構造物(例えば、野立て看板)と、屋内に設置される構造物とがある。
また、「構造物」を支柱によって支持する型式としては、1本の支柱によって支持される型式(単脚式)、互いに平行に延びる複数本の支柱によって支持される型式(複脚式)などがある。支柱が、複脚式である場合には、単脚式である場合より、垂直軸線回りのねじり剛性が高いという利点や、万一いずれかの支柱に異常が発生しても、他の支柱は正常である限り、支柱の傾倒や転倒を防止できるという利点がある。
杭を地盤に固定する工法として既製杭工法が存在する。その既製杭工法は、既製杭(例えば、鋼製、コンクリート製。中実構造か中空構造)を地中に打ち込む工法である。
その既製杭工法として、打込み杭工法と埋込み杭工法とが存在する。
打込み杭工法は、土壌に予め下穴を掘削することなく、ハンマの打撃力により既製杭(例えば、鋼製、コンクリート製)を地中に打ち込む工法である。
ここに、「ハンマ」としては、手動ハンマ、建設機械(自動ハンマ)としての杭打ち機(例えば、空気ハンマ)がある。手動ハンマとしては、作業者によって握られる長い柄の先端に金属塊が取り付けられた大型ハンマであって、作業者によって振り下ろされて使用されるものや、作業者の手で重力に抗して持ち上げられた後に自由落下によって杭を打撃するものがある。
これに対し、埋込み杭工法は、地盤を所定の深度まで掘削して下穴を造成し、その下穴内に既製杭を挿入する工程である。その埋込み杭工法として、根巻き工法と称されるものが存在する(例えば、特許文献3参照。)。この根巻き工法は、例えば、杭下端にコンクリート製の拡大球根を造成する工法である。
この根巻き工法によれば、予め地盤に下穴を掘削し、その下穴の底部に砕石を投入してそれを突き固める。続いて、その下穴内に支柱を挿入し、仮の筋交いなどを用いて傾倒しないように支柱を真っ直ぐに立てる。その後、その下穴内に生コンクリートを、支柱の周囲を包囲するように流し込む。続いて、その生コンクリートを固化させ、それにより、支柱を固定する。
この根巻き工法を用いれば、通常、コンクリート基礎の寿命が20-30年というように長期であるため、その間、支柱を交換せずに済む。
しかし、この根巻き工法では、下穴造成のための地盤掘削、支柱の仮支え、コンクリート基礎の造成などの工程が不可欠であり、コストアップおよび工期延長という問題点があるため、支柱および杭の使用期間が短期であるためにそれらの撤去の頻度が高い場合には、この根巻き工法は適していない。
特許文献1は、杭を地中に打ち込み、その打ち込まれた杭を用いて支柱を固定する技術を開示している。しかし、この文献は、支柱を設置した後に、その支柱を地表(地盤面)に押し付けるために杭を用いる点を開示しているにすぎず、杭が地中に打ち込まれた後に、その杭を支柱に連結する点も、その杭を支柱に同軸的に連結する点も開示していない。さらに、この文献は、杭を上下動可能に案内しつつ地中に打ち込む点を開示していない。
特許文献2は、杭に打撃力を反復的に与えてその杭を地中に段階的に深く打ち込む技術を開示している。しかし、この文献は、杭を地中に打ち込んだ後にそれを引き抜くことによって地盤に下穴を掘削し、その下穴内に支柱を挿入する点を開示しているにすぎず、地中に打ち込まれた杭を地中に留置し、その留置された杭の上端部に支柱の下端部に連結する点を開示していない。
さらに、この文献も、特許文献1と同様に、杭自体を上下動可能に案内する杭ガイド具を用いて杭を地中に真っ直ぐに打ち込む点を開示していない。具体的には、この文献は、ガイド杆と称される道具を用いて杭打ちを行う点を開示しているが、正確には、そのガイド杆は、空気ハンマを上下に摺動可能に案内するために用いられ、杭自体を上下に摺動可能に案内するために用いられるわけではない。
特許文献3は、そもそも前述の根巻き工法に関するものであり、打込み杭工法に関しては無言である。この文献は、地中に縦穴が予定外に傾斜して掘削されると、これに応じて杭も縦穴内に傾斜して立設され、その結果、その杭内に挿入される支柱の垂直度が低下する点を開示している。さらに、この文献は、杭が地中にコンクリートで根巻き施工された後に、その杭を支柱に同軸的に連結する点を開示している。しかし、この文献は、地中に固定された杭を直接的に用いて支柱を固定する点も、地中に固定された杭と支柱とを相互に接触する状態で連結する点も開示していない。
特許文献4は、杭を地中に打ち込む技術を開示している。さらに、この文献は、杭自体を上下動可能に案内しつつ地中に打ち込む点を開示している。しかし、この文献も、杭が地中に打ち込まれた後に、その杭を支柱に連結する点も、その杭を支柱に同軸的に連結する点も、その杭を支柱に相互に接触する状態で連結する点も開示していない。
特許文献5は、杭工法として埋込み杭工法を開示しているが、打込み杭工法に関しては無言である。さらに、この文献は、支柱を、地上に存在する部分と、地中に存在して基礎として作用する部分とに分割し、後者の部分を杭として取り扱う点を開示していない。
さらに、この文献は、埋込み杭工法を採用する場合の欠点として、下端部において地中に埋設された支柱のうちの上端部により地上において支持される構造物に大きな風圧が作用すると、その支柱が強度的に安定しないおそれがあることを指摘している。
さらに、この文献は、場所打ち杭工法、すなわち、最初に地盤を掘削して下穴を造成し、次に、その下穴内に現場で組んだ円筒状の鉄筋を落とし込み、その後、生のコンクリートを下穴内に流し込み、そのコンクリートを固化して杭を造成する工法を採用すると、たしかに、埋込み杭工法を採用する場合より強度的に安定するが、支柱の撤去作業に多大な労力(工数、工期など)とコストとを必要とするなどの問題があることも指摘している。
実開昭58-21177号公報 特開平7-189529号公報 特開2004-190241号公報 特開平10-37194号公報 特開2014-001542号公報
このように、杭工法には種々の方式が存在し、それぞれ、利害得失を有する。そのため、現場および用途に関する諸事情を踏まえ、それら杭工法の中から、現場(例えば、地形、土質、自然現象など)および用途(例えば、平均使用期間など)に適したものを選択することが必要であり、その際に考慮すべき種々の要因が存在する。それら要因として、例えば、支柱の規模、支柱の平均使用年数、支柱の設置および撤去のための工期に関する要因、支柱の設置および撤去のための工費に関する要因などが存在する。
支柱は、それが空中において支持すべき構造物をその設置現場の環境(例えば、風圧、雨、着雪、振動など)において安定的に支持するという使命を果たすために、一定の強度要件を課される。
支柱に課される強度要件は、その支柱およびその支柱によって支持される構造物の重量およびサイズ(特に、支柱の高さ寸法)に依存して決まる。また、一般に、構造物が地上から浮上した位置に保持されるという構造的な環境からして、構造物の重量のランクは、その構造物の高さ寸法(すなわち、その構造物を支持する支柱の長さ(地表からの高さ寸法)に概して匹敵する)のランクに依存する。
さらに、支柱に課される強度要件は、構造物が同じ現場で使用される平均使用年数にも依存する。そのため、平均使用年数が短いにもかかわらず、それに見合う強度要件より強化された強度要件が支柱に課されれば、その支柱は、強度に関して過剰品質となり、浪費につながる。
そこで、説明の便宜上、支柱の類型を、その支柱の長さに応じて3つに分類する。具体的には、支柱の類型を、長さが2m未満である小型の支柱と、2m以上4m未満である中型の支柱と、4m以上である大型の支柱とに分類する。
具体的には、小型の支柱としては、例えば、空き地などに短期に設置される看板があり、また、中型の支柱としては、例えば、図1に例示するように、駐車場(駐輪場を含む。)に設置される野立て看板があり、さらに、歩行者用信号機、道路標識があり、また、大型の支柱としては、例えば、車両用信号機(例えば、4.5m以上)がある。
支柱は、大型であれば、高度の強度要件を課され、また、中型であれば、中度の強度要件を課され、また、小型であれば、低度の強度要件を課される。
通常、高度の強度要件を満たすために、支柱を支持する杭は、前述の根巻き工法により、コンクリート基礎および充填材を用いて地盤に固定される。また、通常、低度の強度要件を満たすために、支柱を支持する杭は、単純な打込み杭工法により、コンクリート基礎も充填材も用いることなく、単に地中に打ち込まれることによって杭が地盤に固定される。
従来、根巻き工法によって達成される強度レベルと、単純な打込み杭工法によって達成される強度レベルとの中間の強度レベルを達成するのに適している杭工法が存在していなかった。
これに対し、本発明者は、中間の強度レベルを達成するのに適している杭工法について開発研究を行った。その際、本発明者は、地主に代わってその土地を駐車場として一時的に管理する業者が使用する前述の駐車場用野立て看板の如き、突然、看板を撤去することが必要になり、連続して使用できる期間の長さが不安定な構造物を想定し、次のような要求事項を選択した。
(1)平均使用年数
本発明者は、前述の駐車場用野立て看板の使用実績に関する過去の統計に基づき、支柱の最大使用期間は、5年程度に設定した。そのため、根巻き工法を採用したのでは、それによって達成される強度レベル(例えば、20-30年程度の耐用年数)が過剰となる。
そこで、本発明者は、支柱の最大使用期間との関係において無駄のない強度レベルを支柱に達成するのに適した新杭工法を研究開発した。
(2)曲げ強度
一般に、支柱としては、地盤が軟弱であっても強風時であっても、支柱が傾倒も倒壊もしない程度の安全性および信頼性を実現することが必要である。すなわち、必要な地盤の締固め度および支柱の曲げ剛性(横荷重としての風荷重によるたわみ特性)を確保することが必要なのである。そのため、単純な打込み杭工法を採用したのでは、それによって達成される強度レベルが不足する。
さらに、地盤に固定された支柱を用いる場合には、構造物の使用状態において、その構造物に作用する風圧によってその支柱に発生する曲げモーメントが原因で支柱が傾倒することも倒壊することもないように配慮することが重要である。
その風圧によって支柱に作用する曲げモーメントは、地表近傍(例えば、支柱が材料力学的に近似させられる構造体としての準片持ちはり(地盤が完全に剛体(地盤反力が最大)であると仮定できれば、片持ちはりに近似できる)の曲げモードにおいて、その準片持ちはりの曲げ開始点(片持ちはりでは、固定端)が出現する位置)において最大化することが知られている。
また、支柱が地盤に直接固定されるのではなく、地盤に固定された杭に支柱が連結されることによって支柱が地盤に間接的に固定される構造を採用する場合には、支柱および杭という複数の個別部品を互いに連結することが必要である。
それら支柱および杭の連結部は、通常、地表、すなわち、支柱のうち、外部から作用する曲げモーメントが最大化する位置に配置される。そのため、本発明者は、その連結部の構造としてどのようなものを採用するかということは、前記曲げモーメントに対する支柱の耐性の強さを左右する重要な要因であると認識した。そして、その最大曲げモーメントは、支柱が長いほど増加する。
そこで、本発明者は、杭と支柱とを連結する構造につき、それら2部材間において断面係数が急変することが抑制され、それにより、それら2部材の連結部における応力集中が軽減されるように工夫した。
(3)地盤に固定された杭の配向(位置および角度)の精度
地盤に固定された杭の鉛直度は、地盤に固定された杭の中心線が、重力が作用する方向すなわち鉛直方向に対して傾斜する角度、すなわち、杭の中心線の、鉛直方向からのずれ角を意味する。杭の鉛直度が0に近いほど、杭の中心線が重力方向に近づくことになる。
ところで、構造物が支柱によって支持される場合、その構造物は、支柱の頭部またはその近傍に配置されることが一般的である。そのため、支柱が鉛直線から傾斜して設置される場合には、常時、構造物の重量が支柱に対して偏心荷重として作用し、その結果、支柱に曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントは、常時、支柱に負荷を与えることになり、場合によっては、支柱の疲労破壊の要因となり得るから、軽減ないしは除去されるべきである。
一方、地盤に固定された杭に支柱が連結される場合、すなわち、みかけ上の支柱(支柱と杭とを1本の支柱と見たとき)が2分割構造を採用する場合には、支柱の鉛直度は、杭の鉛直度に左右される。よって、本発明者は、杭をそれの鉛直度が良好である状態で地盤に固定することは、支柱の鉛直度を良好にするために不可欠であると認識した。
そこで、本発明者は、1つの構造物を支持する支柱の本数の如何を問わず、地盤に固定される杭の鉛直度が向上し、それにより、その杭に連結される支柱の鉛直度が向上し、ひいては、想定外の曲げモーメントが支柱、特に、支柱の曲げ開始点において発生しないように工夫した。
また、1つの構造物が互いに平行な複数本の支柱によって支持され、かつ、それら支柱が複数本の杭に連結される場合には、複数本の杭を地盤に固定する作業中、杭間隔の精度向上および各杭の鉛直度向上ひいては複数本の杭の平行度向上が要求される。
その理由を、後述のように、立て看板の組立てが完了した状態で、それの複数本の支柱が、地盤に固定された複数本の杭に組み付けられる場合、すなわち、相対位置が固定された(互いに拘束された)複数本の杭が、相対位置が固定された(互いに拘束された)複数本の支柱に組み付けられる場合を例にとり具体的に説明する。
この場合、前記複数本の杭に前記複数本の支柱が同軸的に連結されるという連結構造(例えば、一方の部材が他方の部材の中空穴内に挿入されるという構造など)を採用すると、支柱ごとに、互いに連結されるべき支柱と杭とが、位置に関しても向きに関しても一致するように一直線上に配置されていないと、複数本の支柱、すなわち、例えば立て看板を複数本の杭に組み付けることが不可能となる。
より具体的には、複数本の杭が地盤に固定されたとき、杭間隔および/または杭鉛直度に誤差があると、杭のうち地表から突き出ている部分の上端(すなわち、杭のうち、支柱の下端に連結されるべき部分)が目標位置から側方にずれてしまう。このとき、杭のうち地表から突き出ている部分の上端には、その杭のうち地盤との連結点の位置誤差が、その杭の鉛直度の誤差Δθと、その杭のうち地表から突き出ている部分の長さLとに応じて増幅されたものとして出現する傾向がある。
そのため、それにもかかわらず無理に複数本の支柱を複数本の杭に組み付けると、両者間にこじりが発生し、それぞれの構造部材に想定外の残留応力が発生する。そして、特に、その残留応力が引張応力であると、それぞれの構造部材に亀裂が発生する原因となり得る。
そこで、本発明者は、1つの構造物を支持する支柱の本数が複数本である場合に、地盤に固定される杭の位置および向きの誤差が減少し、それにより、複数本の支柱を複数本の杭に無理なく組み付けることが可能となるように工夫した。
なお、前述の根巻き工法によって支柱が地盤に固定される場合には、連続した1本の支柱が地中と空中とにまたがって存在するため、地盤に固定された複数本の支柱についての配向誤差が支柱の組付けに際して問題を提起するおそれはないか、またはあるとしても少ないと推測される。
特に、後述のように、一対の支柱が、それらの相対位置が固定された状態(例えば、立て看板の組立てが完了した状態)で、それぞれの下穴内に、それぞれのコンクリート基礎が固化する前に挿入される場合には、それら一対の支柱間の幾何学的誤差が新たな深刻な問題を招来することはない。
(4)工期および工費
前述のように、本発明者が注目している範疇に属する支柱については、それの最大使用期間が短期である。そのため、支柱を設置および撤去するための工期が長くなり、ひいては、工費が増加すると、支柱の使用によって取得される純利益が減る。その結果、場合によっては、工費が純利益を圧迫し、支柱に関与する事業が経営的に破綻してしまうおそれもある。
そこで、本発明者は、支柱を設置および撤去するための工期を短縮するために、作業者が重機に代えて簡単な道具を用いて簡易な手作業として支柱の設置・撤去作業を行うことができるように工夫した。
ところで、前述の根巻き工法によれば、本発明者のこれまでの実績からして、支柱の強度に関しては、不安なく管理できることが期待できる。しかし、この根巻き工法では、支柱の設置作業において、重機の搬入・搬出、その重機を用いた下穴造成のための地盤掘削、支柱の仮支え、コンクリート基礎の造成などが必要である。その結果、支柱の撤去作業においても、重機の搬入・搬出、その重機を用いた地盤掘削、重機を用いたコンクリート基礎の撤去などが必要である。その結果、工期が延長し、工費が増加する傾向がある。
そのため、この根巻き工法は、本発明者が今回注目している支柱には、工期に関しても工費に関しても適していなかった。
要するに、本発明者は、中型の支柱についてこれまで実現されてきた強度を犠牲にすることなく、作業者の手作業によって簡易に、かつ、短期に、支柱の設置および撤去を行うことが可能な支柱固定方法について研究開発したのである。
ただし、この研究開発の成果物としての支柱固定方法は、中型の支柱のみならず小型の支柱に適用することも大型の支柱に適用することも可能である。さらに、この研究開発の成果物としての支柱固定方法は、軟弱な地盤に支柱を固定する場合に適用することも、硬い地盤(例えば、硬質地盤、良好地盤、強固地盤、密実地盤)に支柱を固定する場合に適用することも可能である。
以上説明した事情を背景とし、本発明は、支柱および杭の設置および撤去のために必要な作業を単純化する技術および/または杭が地中に打ち込まれたときのその杭の位置および向きに関する精度を向上させる技術を提供することを課題としてなされたものである。
その課題を解決するために、本発明の第1の側面によれば、コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭をハンマで打撃して地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
前記杭を地中に打ち込むことにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に連結する支柱連結工程と、
前記杭の打ち込みに先立ち、作業者が、前記杭を上下動可能にガイドする杭ガイド具と、地表における杭を水平方向において位置決めする杭位置決め具とを設置するガイド設置工程と
を含み、
前記杭打ち工程は、下穴が予め掘削されていない元来の地盤に対する前記杭の打ち込みによって地盤に縦穴を造成し、その後の前記杭の引き抜きによって出現する縦穴内に砂を充填材として投入し、その後の前記杭の打ち込みにより、前記縦穴内に投入された砂およびそれの周辺土壌を段階的に外向きに押し拡げながら締め固め、その締固めが完了すると、前記杭をそれの上端部が地表から突き出る状態で地中に留置し、それにより、前記杭を地盤に固定する工程を含む支柱固定方法が提供される。
また、本発明の第2の側面によれば、コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭を地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
前記杭を地中に打ち込むことにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に連結する支柱連結工程と、
前記杭の打ち込みに先立ち、作業者が、前記杭を上下動可能にガイドする杭ガイド具と、地表における杭を水平方向において位置決めする杭位置決め具とを設置するガイド設置工程と
を含み、
前記杭ガイド具は、前記杭が軸方向にスライド可能に嵌合されるガイド・パイプを含み、
前記ガイド設置工程は、前記杭ガイド具を前記杭位置決め具に対して相対的に、前記ガイド・パイプが前記杭位置決め具の貫通穴を貫通するように設置する工程を含む支柱固定方法が提供される。
また、本発明のあるアスペクトによれば、コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭を地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
前記杭を地中に打ち込むことにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に連結する支柱連結工程と、
前記杭の打ち込みに先立ち、作業者が、前記杭を上下動可能にガイドする杭ガイド具と、地表における杭を水平方向において位置決めする杭位置決め具とを設置するガイド設置工程と
を含む支柱固定方法が提供される。
また、本発明の第1の側面によれば、コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が少なくとも1本の杭であって概して円形断面で真っ直ぐに延びる部分と尖った下端部とを有するものをハンマで打撃して地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
下穴が予め掘削されていない元来の地盤に対する前記杭の打ち込みと引き抜きとを反復するとともに、各回の打ち込みごとに前記杭自身によって地盤に縦穴を造成し、各回の引き抜きごとに出現する縦穴内に砂を充填材として投入し、その後に反復される各回の打ち込みにより、同じ杭が、前記縦穴内に投入された砂およびそれの周辺土壌を段階的に外向きに押し拡げながら締め固め、その締固めが完了すると、前記杭をそれの上端部が地表から突き出る状態で地中に留置し、それにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に同軸的に連結する支柱連結工程と
を含む支柱固定方法が提供される。
また、本発明の第2の側面によれば、コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭を地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
地盤に対する前記杭の打ち込みと引き抜きとを反復するとともに、各回の引き抜きごとにその後に地盤に造成された縦穴内に砂を充填材として投入し、その後に反復される各回の打ち込みにより、同じ杭が、前記縦穴内に投入された砂およびそれの周辺土壌を段階的に外向きに押し拡げながら締め固め、その締固めが完了すると、前記杭をそれの上端部が地表から突き出る状態で地中に留置し、それにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に同軸的に連結する支柱連結工程と、
1回目の打ち込みに先立ち、作業者が、前記杭をそれの外周面と接触する状態で上下動可能にガイドする杭ガイド具と、地表における杭を水平方向において位置決めする杭位置決め具であって前記杭が貫通するための貫通穴を有するものとを設置するガイド設置工程と
を含む支柱固定方法が提供される。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
(1) コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭を地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
地盤に対する前記杭の打ち込みと引き抜きとを反復するとともに、各回の引き抜きごとにその後に地盤に造成された縦穴内に砂を充填材として投入し、その後に反復される各回の打ち込みにより、同じ杭が、前記縦穴内に投入された砂およびそれの周辺土壌を段階的に外向きに押し拡げながら締め固め、その締固めが完了すると、前記杭をそれの上端部が地表から突き出る状態で地中に留置し、それにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に同軸的にかつ相互に接触する状態で連結する支柱連結工程と
を含む支柱固定方法。
(2) さらに、
1回目の打ち込みに先立ち、作業者が、前記杭をそれの外周面と接触する状態で上下動可能にガイドする杭ガイド具と、地表における杭を水平方向において位置決めする杭位置決め具であって前記杭が貫通するための貫通穴を有するものとを設置するガイド設置工程を含む(1)項に記載の支柱固定方法。
(3) 前記杭ガイド具は、前記杭が軸方向にスライド可能に嵌合されるガイド・パイプを含み、
前記ガイド設置工程は、前記杭ガイド具を前記杭位置決め具に対して相対的に、前記ガイド・パイプが前記貫通穴を貫通するように設置する工程を含む(2)項に記載の支柱固定方法。
(4) 前記ガイド設置工程は、前記杭位置決め具が地表または地表近傍に設置された後、作業者が、その設置された杭位置決め具のうちの前記貫通穴を視覚的な標的として用いて前記杭ガイド具を位置決めする工程を含む(2)または(3)項に記載の支柱固定方法。
(5) 前記杭ガイド具は、
前記杭が軸方向にスライド可能に嵌合されるガイド・パイプと、
そのガイド・パイプの向きを調節するための向き調節機構と
を含み、
前記ガイド設置工程は、作業者が、前記向き調節機構を用いることにより、前記ガイド・パイプが鉛直方向に延びるように前記杭ガイド具の向きを調節する工程を含む(2)ないし(4)項のいずれかに記載の支柱固定方法。
(6) さらに、
前記支柱連結工程に先立ち、作業者が、前記杭位置決め具を地表に留置しつつ、前記杭ガイド具を地表から撤去するガイド撤去工程を含み、
前記支柱連結工程は、前記杭ガイド具が地表から撤去された後、(a)作業者が、前記杭のうち地表から突き出る部分に補強スリーブを同軸的に被せる工程と、(b)作業者が、さらに、その補強スリーブ上に前記支柱の下端部の中空穴を同軸的に被せる工程とを含み、それにより、前記杭と前記支柱とを前記補強スリーブを介して3重筒構造で互いに連結する(3)または(5)項に記載の支柱固定方法。
(7) さらに、
前記支柱連結工程に先立ち、作業者が、前記杭位置決め具を地表に留置しつつ、前記杭ガイド具を地表から撤去するガイド撤去工程を含み、
前記支柱連結工程は、前記杭ガイド具が地表から撤去された後、(a)作業者が、前記杭のうち地表から突き出る部分に前記支柱の下端部の中空穴を同軸的に被せ、それにより、前記突き出る部分を前記中空穴内に同軸的に挿入する工程と、(b)前記突き出る部分に前記下端部を固定、接合または締結する工程とを含み、それにより、前記杭と前記支柱とを2重筒構造で同軸的に互いに連結する(3)または(5)項に記載の支柱固定方法。
(8) 前記少なくとも1本の支柱は、情報を表示する構造物であって看板、案内板もしくは標識を含むものを掲示するかまたは防護フェンスを固定するために使用される(1)ないし(7)項のいずれかに記載の支柱固定方法。
(11) コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭を地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
作業者がハンマを用いて前記杭をそれの上端において打撃することにより、その杭を手作業で、縦穴が事前に掘削されていない元来の地盤内に、前記杭の上端部が地表から突き出るように打ち込む打ち込み工程と、
1回目の打ち込み終了後、作業者が杭引抜き器を用いて、前記打ち込まれた杭を手作業で地盤から引き抜き、それにより、縦穴を地盤内に造成する引き抜き工程と、
1回目の引き抜き終了後、作業者が手作業で、砂を充填材として前記縦穴内に投入する投入工程と、
1回目の砂の投入後、作業者が、同じ杭を用いて、前記打ち込み工程、前記引き抜き工程および前記投入工程を順に反復し、それにより、同じ杭が、前記縦穴内に投入された砂およびそれの周辺土壌を段階的に外向きに押し拡げながら締め固める締め固め工程と、
前記砂および周辺土壌について目標の締固め特性が達成されると、前記杭をそれの上端部が地表から突き出る状態で地中に留置し、それにより、前記杭を地盤に固定する留置工程と、
前記杭が地盤に固定された後、作業者が、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を前記支柱の下端部の中空穴内に挿入することにより、両者を連結する連結工程と
を含む支柱固定方法。
(12) さらに、
前記1回目の打ち込みに先立ち、作業者が手作業で、前記杭を上下動可能にガイドする杭ガイド具を、地表のうち前記杭の下端が進入を開始すべき目標部位に合せて設置する準備工程と、
前記杭が地盤に固定された後、作業者が手作業で、前記杭ガイド具を撤去する撤去工程と
を含む(11)項に記載の支柱固定方法。
(13) 前記連結工程は、
前記杭ガイド具の撤去後、作業者が手作業で、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を、前記支柱の下端部の中空穴内に、前記支柱の下端部の端面が地中に埋没する位置まで挿入する挿入工程と、
その挿入後、作業者が締結具を用いることにより、前記支柱と前記杭とを締結する締結工程と
を(12)項に記載の支柱固定方法。
(14) 前記杭ガイド具は、概して直方体状を成すように、互いに立体交差する複数本のパイプを複数の直交クランプを用いて互いに連結することによって構成されるとともに、前記複数本のパイプは、前記少なくとも1本の杭と同数のガイド・パイプを有し、各ガイド・パイプに各杭がスライド可能に挿入される(11)ないし(13)項のいずれかに記載の支柱固定方法。
(15) 前記複数本のパイプは、互いに平行な姿勢で地表に立設される3本以上の支柱パイプを有し、それら支柱パイプは、それぞれ、高さ調節機構を互いに独立して有し、それにより、前記杭ガイド具の配向が3次元的に調節されて前記ガイド・パイプの垂直度が調節される(14)項に記載の支柱固定方法。
(16) 前記少なくとも1本の杭は、複数本の杭を含み、
前記少なくとも1本の支柱は、前記複数本の杭と同数の支柱を含み、
前記杭ガイド具は、前記複数本の杭をそれぞれ互いに平行な複数本の中心線に沿ってそれぞれ上下動可能にガイドするように構成されており、
当該支柱固定方法は、さらに、
前記1回目の打ち込みに先立ち、作業者が手作業で、前記複数本の杭が平面視において互いに隔たるべき目標杭間隔を規定する杭間隔規定具であって地表上に載置されるかまたは少なくとも部分的に地中に埋設されて使用されるものを、地表のうち前記複数本の杭がそれぞれ打ちこまれるべき複数の目標部位に合せて設置する杭間隔規定具設置工程と、
前記支柱と前記杭とが締結された後、前記杭間隔規定具を撤去せずに地中に埋設して留置する埋設工程と
を含む(11)ないし(15)項のいずれかに記載の支柱固定方法。
(17) 前記杭間隔規定具は、各杭が貫通すべき複数の貫通穴を前記目標杭間隔と同じ間隔で有し、
前記準備工程は、前記杭間隔規定具が設置された後、作業者が、その設置された杭間隔規定具の各貫通穴を視覚的な標的として用いて、前記杭ガイド具を位置決めする工程を含む(16)項に記載の支柱固定方法。
(18) (12)ないし(15)項のいずれかに記載の杭ガイド具。
(19) (16)項に記載の杭間隔規定具。
(20) 当該杭間隔規定具は、前記複数本の杭が地盤に固定されている状態で、地表または地表近傍に留置されており、
当該杭間隔規定具は、前記複数本の杭を水平方向において互いに結合し、それにより、それら杭が相互に接近することも離間することも実質的に阻止されるようにそれら杭を機械的に拘束するタイバーとして作用する(19)項に記載の杭間隔規定具。
(31) コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭を地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
前記杭を地中に打ち込むことにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に同軸的にかつ相互に接触する状態で連結する支柱連結工程と
を含む支柱固定方法。
(32) さらに、
前記杭の打ち込みに先立ち、作業者が、前記杭をそれの外周面と接触する状態で上下動可能にガイドする杭ガイド具と、地表における杭を水平方向において位置決めする杭位置決め具であって前記杭が貫通するための貫通穴を有するものとを設置するガイド設置工程を含む(31)項に記載の支柱固定方法。
(33) 前記杭ガイド具は、前記杭が軸方向にスライド可能に嵌合されるガイド・パイプを含み、
前記ガイド設置工程は、前記杭ガイド具を前記杭位置決め具に対して相対的に、前記ガイド・パイプが前記貫通穴を貫通するように設置する工程を含む(32)項に記載の支柱固定方法。
(34) 前記ガイド設置工程は、前記杭位置決め具が地表または地表近傍に設置された後、作業者が、その設置された杭位置決め具のうちの前記貫通穴を視覚的な標的として用いて前記杭ガイド具を位置決めする工程を含む(32)または(33)項に記載の支柱固定方法。
(35) 前記杭ガイド具は、
前記杭が軸方向にスライド可能に嵌合されるガイド・パイプと、
そのガイド・パイプの向きを調節するための向き調節機構と
を含み、
前記ガイド設置工程は、作業者が、前記向き調節機構を用いることにより、前記ガイド・パイプが鉛直方向に延びるように前記杭ガイド具の向きを調節する工程を含む(32)ないし(34)項のいずれかに記載の支柱固定方法。
(36) さらに、
前記支柱連結工程に先立ち、作業者が、前記杭位置決め具を地表に留置しつつ、前記杭ガイド具を地表から撤去するガイド撤去工程を含み、
前記支柱連結工程は、前記杭ガイド具が地表から撤去された後、(a)作業者が、前記杭のうち地表から突き出る部分上に補強スリーブを同軸的に被せる工程と、(b)作業者が、さらに、その補強スリーブ上に前記支柱の下端部の中空穴を同軸的に被せる工程とを含み、それにより、前記杭と前記支柱とを前記補強スリーブを介して3重筒構造で互いに連結する(33)または(35)項に記載の支柱固定方法。
図1は、本発明の例示的な実施形態に従う支柱固定方法が用いられることによって敷地内に設置された立て看板を支柱および杭と共に例示的に示す正面図である。 図2は、図1に示す立て看板が敷地のうち歩道に隣接した領域に設置される様子を例示的に示す斜視図である。 図3は、図1および図2に示す杭を例示的に示す斜視図である。 図4は、図2に示す杭を同図に示す支柱に締め付けて固定する締付具を例示的に示す断面図である。 図5は、作業者が前記支柱固定方法を実施するために使用される支柱固定システムであって、図2に示す杭が地中に打ち込まれる際にその杭を鉛直方向に沿ってガイドするための杭ガイド具と、地表における杭の水平方向位置を規定するためのベース・プレートとを含むものを例示的に示す斜視図である。 図6(a)は、図5に示す杭ガイド具のうち、支柱パイプと主横パイプとガイド・パイプとを示す側面図であり、同図(b)は、平面図である。 図7は、図2に示す杭が地中に打ち込まれる際にその杭が鉛直方向に沿って、いずれも図5に示すガイド・パイプおよびベース・プレートによってガイドされる様子を説明するための側面断面図である。 図8は、前記支柱固定方法が実施される作業として、図1に示す立て看板を作業者が設置する設置作業を例示的に示す工程図である。 図9は、図8に示す表土準備工程の一部として、元来の地盤が傾斜している場合にそれにもかかわらず図5に示すベース・プレートが水平に設置される様子を説明するための側面断面図である。 図10は、図8に示す杭打ち工程として、地盤に対する杭の打ち込みと引き抜きとが反復されるとともに、各回の引き抜きごとにその後に地盤に造成された縦穴内に砂が充填材として投入される様子を時系列的に説明するための複数の縦断面図である。 図11は、図8に示す杭打ち工程において作業者が杭を地中に打ち込むために使用される杭打ちハンマの一例を示す斜視図である。 図12は、図8に示す杭打ち工程において作業者が杭を地中から引き抜くために使用される杭抜き機の一例を示す斜視図である。 図13(a)は、図8に示す杭打ち工程において、杭とガイド・パイプとベース・プレートとの間の相対位置関係を説明するための側面断面図であり、同図(b)は、図8に示す支柱連結工程において、杭と支柱と補強スリーブとベース・プレートとの間の相対位置関係を説明するための側面断面図である。 図14は、図8に示す支柱連結工程において、杭と支柱と補強スリーブとの間の相対位置関係を説明するための横断面図である。 図15は、図1に示す立て看板を作業者が撤去する撤去作業を例示的に示す工程図である。 図16は、本発明の例示的な別の実施形態に従う立て看板に1種類のクランプを用いて複数種類の装備品が着脱可能に装着される様子を例示的に示す斜視図である。 図17は、図16に示す装備品を同図に示す立て看板に着脱可能に装着するクランプを拡大してロック位置とアンロック位置とについて示す平面図である。 図18(a)は、図17に示すクランプをそれに装着される第1のアダプタと共に概念的に示す平面図であり、同図(b)は、同じクランプをそれに装着される第2のアダプタと共に概念的に示す平面図である。 図19(a)は、打込み後の杭とそれに連結される支柱との同軸的連結構造を示す部分平面断面図であり、同図(b)は、その同軸的連結構造を示す側面断面図である。
以下、本発明のさらに具体的な例示的な実施の形態のうちのいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
<一実施形態>
本発明の例示的な実施形態に従う支柱固定方法は、後に図5を参照して詳述する支柱固定システム10を作業者が用いることによって実施される。図1は、この支柱固定方法の実施によって敷地内に設置された立て看板20を一対の支柱22,22および一対の杭30,30と共に示す正面図である。
立て看板20は、自立式および固定設置式であり、支柱22,22により、地表(地表面、地盤面、支持面など)から浮上した位置に支持される構造物としての表示板40を有する。
すなわち、その立て看板20は、敷地(区域の一例である)の地盤に鉛直方向に固定される一対の支柱22,22と、それら支柱22,22によって両側から挟まれて支持される表示板40とを含むように構成されるのである。
各支柱22は、一辺が75mmの角パイプ製であり、これに対し、各杭30は、外径が約50mmの丸棒製である。その丸棒は、例えば、中実であるか、少なくとも部分的に中空である。
表示板40は、横長であっても縦長であってもよい。図1に示す一例においては、表示板30が横長である。具体的には、立て看板20は、約3000-約4000mmの高さ寸法と、約2000-約3000mmの横寸法とを有する。
立て看板20は、両面表示式であり、よって、表示板40は、前側(表側)の表示面と、後側(後側)の表示面とを有する。それら両側の表示面には、それぞれ、同じかまたは互いに異なる情報を表示することが可能である。
その情報は、例えば、文字や数字、図形などによって表現される。数字は、例えば、1個の数字によって構成される場合や、複数桁の数字によって構成される場合がある。
図2は、立て看板20がある敷地のうち歩道に隣接した領域に設置される様子を例示的に示す。この例においては、立て看板20が屋外に設置されるいわゆる野立て看板に分類される。
図3は、杭30を示す斜視図である。この杭30は、もろろん既製杭に分類される。この杭30は、例えば、鋼製であり、また、頭部(地中に打ち込まれる姿勢においては上端または最上端)50および尖端(地中に打ち込まれる姿勢においては下端または最下端)52において閉塞された中空パイプ製である。
杭30の全長は、約1100-約1600mmであり、また、直径は、約50mmである。杭30は、それの軸方向中央部に平行部(同一断面で真っ直ぐに延びる部分)54を有し、それの前後にテーパ部56,58を有する。
<杭と支柱と間の同軸挿入型連結構造の概略説明>
図2に示すように、地中に打ち込まれた各杭30に、対応する支柱22が挿入されて同軸的にかつ互いに接触する状態で連結される。この連結構造は、「同軸挿入型連結構造」と称される。
この同軸挿入型連結構造は、各杭30の上端面と各支柱22の下端面とを突き合せてボルト締めする連結構造で置換可能であるが、後者の連結構造より、同図に例示する同軸挿入型連結構造の方が、両構成部材がいずれも軸方向に接触面を有し、広い面積で断面力が両構成部材相互に伝達される。
そのため、同軸挿入型連結構造の方が、表示板40に作用する横荷重に起因して杭30と支柱22との連結部に発生する応力が軸方向に分散し、その結果、応力集中を軽減するために適している。この同軸挿入型連結構造は、後に図13(b)を参照して詳述する。
図4は、杭30を支柱22に締め付けて固定する締付具60を例示的に示す断面図である。その締付具60においては、支柱22にU字ボルト62が、支柱22内の杭30を部分的に包囲するように装着され、外部から複数のナット64が、U字ボルト62のうち、支柱22の外面から露出した部分にねじ込まれる。支柱22内において、その支柱22の内面と杭30の外面との間に、適宜、スペーサ66が介在させられる。
<支柱固定システム>
図5に斜視図で示すように、作業者は、前記支柱工程方法を実施するために、支柱固定システム10を使用する。その支柱固定システム10は、作業者によって杭30が地中に打ち込まれる際にその杭30を鉛直方向に沿ってガイドするための杭ガイド具70と、地表における杭30の水平方向位置を規定するためのベース・プレート(アンカ・プレート)72とを有する。
<杭ガイド具>
概略的には、杭ガイド具70は、杭30をそれの外周面と接触する状態で上下動可能にガイドする杭ガイド具の一例を構成する。また、杭ガイド具70は、杭30のうち下端部を除く部分をガイドするから、「上ガイド」とも称される。
具体的には、杭ガイド具70は、概して直方体状を成すように、2つの階層のそれぞれにおいて、互いに立体交差する複数本のパイプを複数の直交クランプ(図示しない)を用いて互いに連結することによって構成される。それらパイプは、杭30の本数(図示の例においては、2本)と同数のガイド・パイプ80を有する。各ガイド・パイプ80に各杭30がスライド可能に嵌合または挿入される。各直交クランプは、市販品として入手してもよい。
前記複数本のパイプは、互いに平行な姿勢で地表に立設される3本以上の支柱パイプ82(図示の例においては、長方形の4頂点にそれぞれ配置された4本の支柱パイプ)を有する。
それら支柱パイプ82は、それぞれ、高さ調節機構を互いに独立して有する。1台の杭ガイド具70につき、3個以上の高さ調節機構の協働により、杭ガイド具70の配向(特に、向き)が作業者によって手作業で3次元的に調節されてガイド・パイプ80の鉛直度(ガイド・パイプ80の中心線の、鉛直方向からの隔たり角θ)が0度となるように調節される。
前記高さ調節機構として、各支柱パイプ90は、図6(a)に示すように、ジャッキ・ベース92を有する。そのジャッキ・ベース92は、各支柱パイプ82の下端部に装着され、接地するベース94と、支柱パイプ82内に挿入されるおねじ96と、そのおねじ96に螺合されるナット98と、そのナット98から半径方向外向きに延び出す複数の操作部100とを有する。
ベース94とおねじ96との相対回転は阻止される一方、支柱パイプ82とおねじ96との相対回転および相対軸運動は許容される。よって、作業者は操作部100を介してナット98を回転させることにより、そのナット98を昇降させ、ひいては、各支柱パイプ90の全長を伸縮させることが可能である。
作業者が、目視にして正確に、ガイド・パイプ80が鉛直方向を向いているか否かを測定するために、ガイド・パイプ80またはそれに対する相対位置関係が固定されている別の少なくとも1本のパイプに少なくとも1個の水準器(図示しない)が装着される。
図5に示すように、前記複数本のパイプは、さらに、複数本の主横パイプ110と、複数本の副横パイプ112とを有する。主横パイプ110と副横パイプ112とは、直角に立体交差する。
側面図である図6(a)および平面図である同図(b)に示すように、ガイド・パイプ80と支柱パイプ90とは、互いに平行に延びる姿勢で地盤に立設され、それらパイプ80,90によって両側から主横パイプ110がそれらパイプ80,90に対して直角に立体交差するように挟まれる。
図6(a)および同図(b)に示すように、ガイド・パイプ80は主横パイプ110に直角に立体交差するように、複数の直交クランプ(図示しない)によって連結されるが、各直交クランプは、個別に、作業者により、ロック状態とアンロック状態とに切り換わる。
ロック状態においては、ガイド・パイプ80が主横パイプ110に強固に(分離不能に)固定される一方、アンロック状態においては、作業者がガイド・パイプ80を主横パイプ110から分離することが可能となる。すなわち、ガイド・パイプ80は、杭ガイド具70に対して着脱可能に装着されているのである。
<ベース・プレート>
図5に示すように、概略的には、ベース・プレート72は、地表における杭30を水平方向において位置決めする杭位置決め具であって杭30が貫通するための貫通穴74を有するものの一例を構成する。また、ベース・プレート72は、同時に、一対の杭30,30が平面視において互いに隔たるべき目標杭間隔を規定する杭間隔規定具の一例を構成する。
また、ベース・プレート72は、杭30のうち下端部をガイドするから、「下ガイド」とも称される。また、杭ガイド具70とベース・プレート72とは、それらを包括して、「上下ガイド」と称される。
ベース・プレート72は、さらに、一対の杭22,22を水平方向において互いに結合し、それにより、それら杭22,22が相互に接近することも離間することも実質的に阻止されるようにそれら杭22,22を機械的に拘束する(例えば、材料力学的視点で一体化する)タイバーとして作用する。
その結果、ベース・プレート72が、各杭22ごとに分割されて離散的に設置される場合より、杭間隔の実際値が目標値に継続的に一致することが促進されるとともに、地盤が軟弱であっても各杭22が地表の位置においてばらばらに傾倒することが抑制される。
具体的には、ベース・プレート72は、例えば、直線的に延びる1枚の鋼板120であって地表に設置された状態で変形しないもの(例えば、板厚が約3mm)を主体として構成されている。その120は、それの両端部にそれぞれ1個ずつの貫通穴74を有し、全部で2個の貫通穴74を有する。
図示の例においては、ベース・プレート72が、鋼板120に加え、その鋼板120の両側にそれぞれ直角に交差する向きに積層されて固定された2枚の短い鋼板122を有する。各鋼板122の両端にそれぞれ1個ずつの貫通穴74を有し、ベース・プレート72は全部で6個の貫通穴74を有する。その結果、ベース・プレート72を使用すれば、同時に6本の杭30を相互に杭間隔を規定された状態で地中に打ち込むことが可能である。
<杭ガイド具およびベース・プレートを設置する方法>
杭ガイド具70およびベース・プレート72を地表に設置するために、まず、作業者が、ベース・プレート72を地表または地表近傍に設置する。その後、作業者が、その設置されたベース・プレート72の各貫通穴74を視覚的な標的として用いて、杭ガイド具70を、各ガイド・パイプ80と各貫通穴(ガイド穴、位置決め穴など)74とが共に一直線上に位置するように位置決めして設置する。
<打ち込み中に杭をガイドする方法>
図7には、杭30が地中に打ち込まれる際にその杭30が鉛直方向に沿ってガイド・パイプ80およびベース・プレート72によってガイドされる様子が側面断面図で説明されている。
本実施形態においては、1本の杭30が、2個のガイドとしてのベース・プレート72およびガイド・パイプ80に、軸方向において互いに異なる2か所においてそれぞれスライド可能に嵌合されることによってガイドされる。しかし、本発明は、1本の杭30が軸方向における1か所においてのみガイドされる態様で実施してもよい。その態様は、ガイド・パイプ80のみが使用される態様として実施してもよいし、ベース・プレート72のみが使用される態様として実施してもよい。
本実施形態においては、杭30がベース・プレート72の貫通穴74を貫通すると同時に、ガイド・パイプ80も同じ貫通穴74を貫通する。その結果、ベース・プレート72の位置、すなわち、例えば、地表またはその近傍の位置において、ガイド・パイプ80の外周面が貫通穴74の内周面に接触し、同時に、同じガイド・パイプ80の内周面が杭30の外周面に接触する。
その結果、ベース・プレート72,ガイド・パイプ80および杭30が直径方向に3重に重ね合される。その構造は、最内筒または最内層としての杭30、中間筒または中間層としてのガイド・パイプ80、そして、最外筒または最外層としてのベース・プレート72より成る3重構造である。それにより、杭30の中心線がベース・プレート72の貫通穴74の中心線に対して側方に平行にずれることが抑制されるとともに、杭30の中心線が貫通穴74の中心線に対して傾斜することが抑制される。
本実施形態においては、杭30の打ち込み中、ガイド・パイプ80の下端部がベース・プレート72から上方に外れてしまうことが抑制されるように、ガイド・パイプ80の下端部がベース・プレート72の下面から突出させられて地中に埋設される。ただし、その突出長さの初期値は、約20mm程度で足りるかもしれない。
<立て看板設置作業>
図8には、前記支柱固定方法が実施される作業として、図1に示す立て看板20を、使用に先立ち、作業者が敷地に設置する設置作業が例示的に工程図で示されている。
1.表土準備工程
設置作業が開始されると、図8に示すように、まず、第1のステップとして表土準備工程が実施される。具体的には、敷地のうち立て看板20が設置される予定の領域につき、作業者が、地形調査(例えば、地表の傾斜度の調査)および土質調査(例えば、地盤の軟弱度の調査)を行う。その後、作業者は、立て看板20の設置予定場所を決定する。
続いて、元来の地盤のうち立て看板20の設置予定場所に当たる部分の地表面が水平面ではない場合に、作業者は、図9(ただし、ベース・プレート72は、1枚の鋼板120のみから構成される)に側面断面図で例示するように、少なくとも設置予定場所の表土、すなわち、例えば、設置されたときの立て看板20を真上から投影した場合に描かれるシルエットを含む領域の表土を掘削し、それにより、立て看板20の設置のために、水平な掘削面すなわち施工基面を造成する。
2.上下カイド設置工程
次に、図8に示すように、第2のステップとして上下カイド設置工程が実施される。具体的には、作業者は、図9に例示するように、下ガイドとしてのベース・プレート72を施工基面上に設置する。
ベース・プレート72を設置した後、作業者は、これから設置される杭ガイド具70の2本のガイド・パイプ80,80に対して相対的に、先に設置されたベース・プレート72の2個の貫通穴74,74を視覚的な標的として用いて、施工基面上において杭ガイド具70を位置決めして設置する。
さらに、作業者は、図13(a)に例示するように、杭ガイド具70をベース・プレート72に対して相対的に、ガイド・パイプ80がベース・プレート72の貫通穴74を貫通するように施工基面上に設置する。
さらに、作業者は、その設置された杭ガイド具70の4本の支柱パイプ90のうち少なくとも1本の長さを、対応するジャッキ・ベース92を操作することによって調節し、それにより、いずれのガイド・パイプ80も鉛直方向に延び、同時に、それらガイド・パイプ80が互いに平行に延びることになる。その結果、図7に例示するように、各ガイド・パイプ80の中心線と、それに対応する貫通穴74の中心線とが互いに一致することになる。
3.杭打ち工程
続いて、図8に示すように、第3のステップとして杭打ち工程が実施される。
具体的には、作業者は、地盤に対する杭30の打ち込みと引き抜きとを反復する。作業者は、各回の引き抜きごとにその後に地盤に造成された縦穴140(図7参照)内に砂を充填材として投入する。
その後に反復される各回の打ち込みにより、同じ杭30が、縦穴140内に投入された砂150(図7参照)およびそれの周辺土壌を段階的に外向きに押し拡げながら締め固める。その締固めが完了すると、作業者は、杭30をそれの上端部が地表から突き出る状態で地中に留置し、それにより、杭30を地盤に固定する。
図10は、杭打ち工程として、地盤に対する杭の打ち込みと引き抜きとが反復されるとともに、各回の引き抜きごとにその後に地盤に造成された縦穴140内に砂が充填材として投入される様子を時系列的に説明するための複数の縦断面図である。
同図には、1回の杭打ち工程を構成する複数回のサイクルのうち、1(n=1)回目のサイクルと、n回目のサイクルと、最終回のサイクルとにつき、地盤断面の変遷が時系列的に示されている。
最終回のサイクルにおいては、作業者が、杭30を地中に打ち込んだ後、その杭30に回転力や軸力、振動(例えば音波)などを加えるなどして、砂150およびそれの周辺土壌の締固め度(例えば、土圧)が目標値に到達したか否かを主観的にまたはセンサを用いて客観的に評価する。
目標の土壌締固め度が達成されると、作業者は、杭30を地中に留置する。
各サイクルにおいて、杭30の打込みは、例えば、作業者が、例えば図11に示す杭打ちハンマ200を反復的に自由落下させることによって段階的に行われる。杭打ちハンマ200は、例えば、下端から上方に延びる有底穴を有する概して円筒状の重錘部202と、その重錘部202の外周面から延び出す一対の握り部204,204とを有する。
図7に示すように、杭30の全長は、ガイド・パイプ80の全長より長い。よって、杭30を、それの上端がガイド・パイプ80の上端とほぼ一致する位置まで地中に打ち込むと、杭30の上端位置すなわち杭頭レベルは、地表から空中に、ガイド・パイプ80の全長とほぼ一致する高さに上昇した位置にほぼ一致する。このとき、地中に打ち込まれた杭30の尖端52すなわち先端の深さである杭先端深度は、地表から地中に、杭30の全長からガイド・パイプ80の全長を除いた部分の長さで下降した位置にほぼ一致することになる。
杭先端深度の適正値は、杭30が撃ち込まれるべき土壌の軟弱性に依存するが、杭先端深度は、例えば、図13(b)に例示するように、約700mm以上となるように選択される。
これに対し、各サイクルにおいて、杭30の引抜きは、例えば、作業者が、例えば図12に示す杭抜き機300を反復的に操作することによって段階的に行われる。
杭抜き機300は、例えば、接地されるベース302と、レバー304と、杭30に着脱可能に係合する係合具306とを有する。レバー304は、作業者によって操作される力点と、ベース302において支持される支点と、係合具(例えば、引き抜きべきパイプの直径に見合うU字状の把持部を有する金具)306と揺動可能に連結される作用点とを有する。
作業者は、レバー304を反復的に、自身に引き寄せる向きに倒すと、てこの原理により、作業者からレバー304の力点に付加された操作力が倍力される。その倍力された操作力は、係合具306を介して杭30に引き抜き力として伝達される。
この杭抜き機300を用いて杭30を引き抜く際に、図7に示すように、ガイド・パイプ80は、杭抜き機300が杭30の外周面に直接アクセスすることを阻害するから、各回の引き抜きに先立ち、作業者は、ガイド・パイプ80を、地中に打ち込まれている杭30から一時的に引き抜くことが必要である。
そのため、作業者は、まず、杭ガイド具70において、ガイド・パイプ80に関与する直交クランプをアンロック状態にし、それにより、ガイド・パイプ80を杭ガイド具70から分離可能な状態とする。その状態で、作業者は、ガイド・パイプ80を地中から引き抜く。その後、作業者は、杭抜き機300を杭30に装着する。
杭30が引き抜かれれば、作業者は、取り外したガイド・パイプ80を杭ガイド具70において元の位置に装着し、その後、次回の打ち込みが同じガイド・パイプ80を用いて行われる。
4.杭ガイド具撤去工程
続いて、図8に示すように、第4のステップとして杭ガイド具撤去工程が実施される。具体的には、作業者は、杭ガイド具70を地表から撤去し、回収する。その際、作業者は、ベース・プレート72を地表に留置する。
その結果、ベース・プレート72は、立て看板20の設置後、地表または地中において、その立て看板20の一対の支柱22,22を補強する部材(例えば、一対の支柱22,22を水平方向に拘束するタイバー)として機能することになる。
5.支柱連結工程
その後、図8に示すように、第5のステップとして支柱連結工程が実施される。具体的には、作業者は、上記のようにして杭30が地盤に固定された後、図13(b)に例示するように、地盤に固定されている杭30のうち地表から突き出る部分を用いて立て看板20の各支柱22を杭30に同軸的にかつ相互に接触する状態で連結する。
図13(b)は、この支柱連結工程において、杭30と支柱22と補強スリーブ400とベース・プレート72との間の相対位置関係を説明するための側面断面図である。また、図14は、この支柱連結工程において、杭30と支柱22と補強スリーブ400との間の相対位置関係を説明するための横断面図である。
具体的には、この支柱連結工程においては、作業者が、まず、杭30のうち地表から突き出る部分上に、補強スリーブ400(図示の例においては、丸パイプ製であるが、角パイプ製でも可)を同軸的に被せる。
次に、作業者は、その補強スリーブ400上に支柱22(図示の例においては、角パイプ製であるが、丸パイプ製でも可)の下端部の中空穴を同軸的に被せる。それにより、作業者は、杭30と支柱22とを、両者間の介在物として補強スリーブ400を用いることにより、3重筒型の連結構造で互いに連結する。
このとき、作業者は、図13(b)に示すように、補強スリーブ400を、それの下端部がベース・プレート72の貫通穴74を貫通してそこからさらに深く、例えば、約100-約200mmの先端深度まで沈降するように地中に埋め込む。補強スリーブ400の埋め込みは、作業者が、補強スリーブ400の上端面をハンマで打撃することによって行ってもよい。
図13(b)に示すように、補強スリーブ400がベース・プレート72の貫通穴74を完全に貫通して地中に埋め込まれる。そのため、杭30の外周面とベース・プレート72の貫通穴74の内周面との間の隙間が減少するというレイアウトが実現される。そのレイアウトのおかげで、杭30ひいては支柱22が貫通穴74内において側方にぐらつくことが抑制されるとともに、地中に埋め込まれる補強スリーブ400によって地盤が強化されることによっても、杭30および支柱22の姿勢安定性が向上する。
この支柱連結工程においては、作業者が、さらに、図4に例示するように、締付具60を用いて支柱22を杭30に締め付けて固定する。これにより、支柱22が杭30から軸方向に抜けてしまうことが阻止される。締付具60による締付け固定は、例えば、図13(b)に示すように、支柱22のうち、例えば、補強スリーブ400によって覆われていない少なくとも1つの軸方向位置において行われる。
ところで、この支柱連結工程の実行に先立ち、各支柱22は、対を成す他の支柱22と共に表示板40に既に取り付けられているために単独では自由に振る舞えない状態、すなわち、立て看板20が杭30の部分を除いて完成状態にあるという選択肢と、各支柱22が未だ表示板40に取り付けられていないために他の部品から分離して自由に振る舞える状態、すなわち、立て看板20が未完成状態にあるという選択肢とがある。本実施形態は、いずれの選択肢のもとでも適用可能である。
しかし、本実施形態の一例においては、前者の選択肢が採用される。それにより、各支柱22を表示板40に取り付ける作業を平地で、しかも、杭30の施工と並行して行うことが可能となるため、作業効率が向上するという利点が得られる。
一方、立て看板20がそれの本体部において完成している状態で、それの一対の支柱22,22であって相対位置が固定されたものを、地中に打ち込まれた一対の杭30,30であって同様に相対位置が固定されたものに連結することが必要となる。そのため、一対の支柱22,22のそれぞれの中心線と、一対の杭30,30のそれぞれの中心線との間に、幾何学的にほぼ完全な一致性が要求される。
ここに、「幾何学的にほぼ完全な一致性」とは、一対の支柱22,22が互いにほぼ完全に平行であることと、一対の杭30,30が互いにほぼ完全に平行であることと、一対の支柱22,22の間隔と一対の杭30,30の間隔とが互いにほぼ完全に一致することとが同時に成立することを意味する。
このように、一対の支柱22,22と一対の杭30,30とを幾何学的にほぼ完全に一致させたいという要求を満たすため、本実施形態においては、各杭30の実際の配向を目標のものに精度よく一致させるために、各杭30の上部の配向を調整する杭ガイド具70と、各杭30の下部の配向を調整するベース・プレート72とが併用される。
6.表土埋戻し工程
その後、図8に示すように、第6のステップとして表土埋戻し工程が実施される。具体的には、作業者が、図13(b)に例示するように、盛り土することによってベース・プレート72を地中に埋没させる。元来の地表面が傾斜面であった場合には、元来の地表面に合せてベース・プレート72上に盛り土されることにより、最初に掘削された部分が埋め戻されて復元される。
以上で、一回の立て看板設置作業が、重機を使用せずに、かつ、地盤の掘削も行うことなく、作業者の簡易な手作業であって高度な技術も長年の経験も要しないものにより、終了する。
<立て看板撤去作業>
図15には、立て看板20を、使用終了後、作業者が撤去する撤去作業が例示的に工程図で示されている。
<1.解体工程>
まず、同図に示すように、第1のステップとして解体工程が実施される。具体的には、作業者が、締付具60を緩めることにより、各支柱22を、それが連結されている杭30から分離する。その結果、一対の杭30,30が、それぞれの補強スリーブ400に覆われた状態で、地表から突き出る状態に至る。
<2.杭抜き工程>
次に、同図に示すように、第2のステップとして杭抜き工程が実施される。
具体的には、まず、作業者が、補強スリーブ400の直径に適合する係合具306を有する第1の杭抜き機300を用いることにより、手作業で、各杭30から各補強スリーブ400を引き抜く。
続いて、作業者は、杭30の直径に適合する係合具306を有する第2の杭抜き機300(前述の設置作業中、杭打ち工程において使用したものと同じものであってもよい。)を用いることにより、手作業で、各杭30を地中から引き抜く。その結果、一対の杭30,30によって造成された一対の縦穴140,140が地中に残る状態に至る。
<3.ベース・プレート撤去工程>
その後、同図に示すように、第3のステップとしてベース・プレート撤去工程が実施される。具体的には、まず、作業者は、埋設されているベース・プレート72を覆っている土を取り除き、その結果、ベース・プレート72が露出する。次に、作業者は、そのベース・プレート72を地表から撤去し、回収する。
<4.表土復元工程>
続いて、同図に示すように、第4のステップとして表土復元工程が実施される。具体的には、作業者は、敷地のうち、勝て看板20が撤去されたために表土が整地されていない部分を、適宜、盛り土することにより、埋め戻して整地する。
以上で、一回の立て看板撤去作業が、重機を使用せずに、かつ、地盤の掘削も行うことなく、作業者の簡易な手作業であって高度な技術も長年の経験も要しないものにより、終了する。
なお、本実施形態においては、図8に示す杭打ち工程において、杭30の打ち込みと引き抜きと砂の投入とが反復的に行われるが、例えば、立て看板20が設置されるべき地盤が軟弱ではない場合には、杭30を一回のみ打ち込み、縦穴140内への砂の投入を省略してもよい。
ただし、この場合であっても、杭ガイド具70およびベース・プレート72を使用し、および/または、前述の3重筒型の連結構造を杭30と支柱22との間に使用すれば、支柱22の組付けの確実さ(杭間隔および鉛直度/平行度)が確保され、および/または、支柱22の連結強度(例えば、曲げ剛性)が確保されるという効果は得られる。
以上、本実施形態に従う独創的な打込み杭工法により、立て看板20の支柱22,22を敷地(例えば、駐車場として利用される)の地盤に固定するシナリオを例示的に説明したが、同じ杭工法は、同様な敷地に、立て看板20と一緒に使用される他の設備、例えば、券売機、発券機、精算機などの箱状体、防犯灯などの装備品が取り付けられる支柱(例えば、中空の筒状体)を設置するために使用することが可能である。
例えば、中空の箱状フレームを有する券売機(例えば、中空の箱状体)を敷地に設置する場合には、同じ杭工法によって地中に打ち込まれた1本または複数本の杭30を上述の箱状フレームの底板部の中央穴に挿通し、それにより、券売機を杭30に強固に連結する。
<本実施形態に従う打込み杭工法の根巻き杭工法に対する優位性>
1.工期が短縮されるという優位性
出願人は、立て看板20を1基、券売機を1基、防犯灯を5基、同じ敷地にまとめて設置するという試験施工を行ったところ、その試験施工のうち、本実施形態に従う独創的な打込み杭工法を用いて複数本の杭30を施工するために費やされた時間は、約4時間であった。
これに対し、前述の根巻き杭工法を用いて複数本の支柱22(立て看板20のための一対の支柱と、券売機のための複数本の支柱と、複数の防犯灯のための複数本の支柱とを含む)を施工する場合には、作業者は、例えば、次の複数の工程を順に行う。
(1)下穴を支柱22の本数と同じ数、地中に掘削する工程
(2)生コンクリート(またはモルタル)をすべての支柱22のために準備する工程
(3)すべての支柱22をそれぞれの下穴内に挿入して敷地に設置する工程(ただし、立て看板20のための一対の支柱22,22は、両者が表示板30に取り付けられた状態すなわち立て看板20の完成状態で、それぞれの下穴内に挿入されて敷地に設置される)
(4)前記準備された生コンクリートを複数の下穴内に投入する工程
(5)前記設置された立て看板20を、それの横方向がほぼ完全に水平方向と一致するように位置合わせする工程
(6)各下穴内において前記生コンクリートが完全に固化しないうちに、各支柱22が予定外に傾倒することも転倒することもないように、支柱22の下端部(例えば、地表から突き出した部分)に補強用斜材(ブレース)を設置する工程
(7)前記生コンクリートが固化するまで待機する工程
出願人は、前記試験施工に対する比較試験として、根巻き杭工法を用いて、前記試験施工の場合における複数本の杭30と同じ本数の支柱22を地中に打ち込むことを行ったところ、2日費やされた。
以上の説明から自明であるように、本実施形態によれば、杭30の施工を根巻き杭工法を用いる場合より著しく短い時間で完了することが可能となり、杭施工に必要な工期が短縮し、それに伴い、杭施工に必要な工費も削減される。
さらに、本実施形態によれば、複数の杭30が一斉にではなく順に施工されるのが通常であるところ、ある杭30の施工が数時間で終了すると、その杭30に関連する別の作業を別の作業者によって行うことができる。その結果、本実施形態によれば、完成したある杭30に関連する作業と同時並行して別の杭30の施工を行うことができる。ここに、「別の作業」としては、例えば、立て看板20について行われる電気工事がある。その電気工事は、立て看板20の上部に夜間照明のための看板灯を装着する作業や、その看板灯に電力を供給するための配線工事などがある。
よって、本実施形態によれば、同じ敷地において必要な複数種類の作業が少なくとも部分的に同時並行して行うことが可能となるため、全体としての作業効率が向上する。
これに対し、根巻き杭工法を用いる場合には、すべての支柱22についてコンクリートが固化するまで、いずれの支柱22についても、それに付随する作業(例えば、必要な電気工事など)を行うことができない。そのため、すべての支柱22についてコンクリート基礎が完成するのを待って、それら支柱22に付随する作業が並列作業としてではなく直列作業として開始されることになる。
その結果、根巻き杭工法を用いる場合には、本実施形態における作業効率より著しく低い効率でしか複数種類の作業を行うことができない。
2.杭の地中設置スペースが縮小されるという優位性
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、支柱22を地盤に固定するのに先立ち、杭30が地中に打ち込まれ、この際、杭30があたかも穴あけ具として機能し、それにより、縦穴140が地中に杭30の直径とほぼ同じ直径を有するものとして造成される。
ところで、前述の根巻き杭工法によれば、地中への支柱の埋め込みに先立ち、事前に地中に下穴が掘削される。その下穴は、その下穴内に支柱が埋め込まれたときにその支柱の下端部を包囲することになるコンクリート基礎の大きさを見込んで、支柱の外径より大きい断面を有するように掘削される。
さらに、この根巻き杭工法によれば、前述のように、前記コンクリート基礎が固化する前にあっては、各支柱の下端部に前述の補強用斜材が各支柱から横方向に張り出すように装着されるため、地表においても、その補強用斜材によって占有されるスペースが余分に必要となる。
そのため、この根巻き杭工法を採用する場合には、杭を敷地内に、それの隣地との境界線に近い位置に設置するときには、前記下穴およびコンクリート基礎ならびに補強用斜材が隣地内に進入しないように、支柱を境界線から敷地寄りに退避することが必要となる。そのため、この根巻き杭工法を採用する場合には、支柱を敷地内において境界線にぎりぎりに寄せて設置し、それにより、支柱が敷地内において障害物となる可能性を最小化することが困難である。
これに対し、本実施形態によれば、縦穴140が杭30と同じ位置に、かつ、ほぼ同径のものとして地中に造成されるし、また、根巻き杭工法の場合には必要な補強用斜材が不要であるほどに各杭30の深度が深い(例えば、700mm、800mmまたは900mm以上)ため、杭30およびそれに連結される支柱22を敷地内において境界線にぎりぎりに寄せて設置することが容易となる。
以上説明した実施形態においては、支柱22と杭30とが第3の部材または中間部材としての補強スリーブ400を介して3重筒構造で同軸的に互いに連結される。
これに対し、一変形例においては、図19(a)および(b)に例示するように、杭30と支柱22とが第3の部材または中間部材を用いることなく2重筒構造で同軸的に互いに連結される。
同図(a)は、打込み後の杭30とそれに連結される支柱22との同軸的連結構造を示す部分平面断面図であり、同図(b)は、その同軸的連結構造を示す側面断面図である。
その同軸的連結構造は、支柱22の下端部22aの中央穴22b内に軸方向に離散的に固定される複数のガイド・プレート600を有する。その数は図示のように、2個でもよく、また、それより多い数、例えば、3個でも4個でもよい。
支柱22の下端部22a(支柱22のうち、杭30の上端部と連結される部分)において、所定軸方向長さ当たりのガイド・プレート600の数が多い(密度が高い)ほど、各ガイド・プレート600を介した支柱22と杭30との連結点に作用する負荷が減少する。よって、ガイド・プレート600の密度が高いほど、支柱22と杭30との連結体において、負荷が軸方向に広く分散し、応力が局部に集中することなく、広範囲に分散する。その結果、応力集中が緩和される。
各ガイド・プレート600は、概して板状を成しており、一例においては、中央穴22bの断面形状より小さい外形形状(例えば、ガイド・プレート600が所定の姿勢で中央穴22b内を通過することが可能な外形形状)をを有する支持部602と、その支持部602の一端部において折れ曲がった取付部604とを有する。それら支持部602および取付部604は、一体部品として構成しても、別部品として構成してもよい。
支持部602には、杭30が貫通する貫通穴603を有し、それにより、杭300の半径方向位置が固定される。
これに対し、取付部604は、中央穴22bの所定の軸方向位置に取り付けられる。その取付けは、例えば、支柱22の側壁に対するねじ止め、溶接などにより行われる。
さらに、この取付部604は、止めねじ(自身の先端を相手部材に押し付けてその相手部材を固定するためのおねじ)などの締結具610を用いて支柱22と杭30とを所定の軸方向に固定するために使用される。
締結具610は、支柱22の側壁に貫通状態で形成されためねじ(この場合、取付部604に貫通穴が形成される)、または、取付部604に形成されためねじ(この場合、支柱22の側壁に貫通穴が形成される)と螺合する。その螺合状態において、締結具610は、それの先端において杭30の外面に係合する。その係合により、杭30がガイド・プレート600の貫通穴603の周面に押し付けられる。その押し付けにより、支柱22が杭30に対して軸方向においても半径方向においても位置決めされるとともに、支柱22が杭30から軸方向に離脱することが阻止される。
この同軸的連結構造を採用する場合には、前記支柱連結工程が、例えば、杭ガイド具70が地表から撤去された後、(a)作業者が、杭30のうち地表から突き出る部分に支柱22の下端部22aの中空穴22bを同軸的に被せ、それにより、前記突き出る部分を中空穴22b内に同軸的に挿入する工程と、(b)前記突き出る部分に下端部22aを固定、接合または締結する工程とを含み、それにより、杭30と支柱22とを2重筒構造で同軸的に互いに連結する工程とされる。
<別の実施形態>
次に、図16-図18を参照し、本発明の例示的な別の実施形態に従う立て看板を説明する。ただし、先の実施形態と共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、重複した説明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
図1に示すように、立て看板20は、一対の支柱22,22を有し、一例においては、各支柱22は、角パイプとして構成される。
ところで、その立て看板20の用途が例えば駐車場用看板である場合のような場合には、夜間、その立て看板20の表示板30を照らすための電灯(例えば、防犯灯)や、敷地を昼夜を問わず駐車場を撮影して監視するための監視カメラが支柱22のうちの高所、例えば、上端近傍に着脱可能に装着される。
図16に例示するように、それら電灯(例えば、防犯灯)や監視カメラなどの如き装備品520,522を支柱22に着脱可能に装着するために、例えば、市販品(標準品)として前述の直交クランプなどのクランプ500が使用される。このクランプ500は、2部品に跨る取付金具、2部品を締め付けて固定する金具などとして知られている。
同図には、1種類のクランプ500を用いて立て看板20に複数種類の装備品520,522が着脱可能に装着される様子が例示的に斜視図で示されている。
図17には、角パイプ製の支柱22に着脱可能に装着されるクランプ500が拡大されてロック位置とアンロック位置とについて平面図で示されている。図示の例は、2本のパイプを互いに平行にクランプする平行クランプ(または自在クランプ)であるが、図16および図18に例示するように、2本のパイプを直角に立体交差する姿勢でクランプする直交クランプ(または固定クランプ)を採用することも可能である。
図17に示すように、形式の如何を問わず、クランプ500は、第1のパイプ502(例えば、角パイプ製の支柱22)を着脱可能に保持するための第1保持部504と、第2のパイプ506(例えば、装備品520,522を装着するために使用されるアダプタ530,532(後に図18を参照して詳述する)のうちの丸パイプ506)を着脱可能に保持するための第2保持部508とを有する。それら保持部504,508は、連結部510により、固定クランプであれば相対変位不能に連結され、また、自在クランプであれば相対変位可能に連結される。
第1保持部504は、同図において二点鎖線で示すロック位置すなわち第1のパイプ502がクランプ500に固定される位置と、同図において実線で示すアンロック位置すなわち第1のパイプ502がクランプ500からリリース可能な位置とに切り換わる。
同様に、第2保持部508も、同図において二点鎖線で示すロック位置すなわち第2のパイプ506がクランプ500に固定される位置と、同図において実線で示すアンロック位置すなわち第2のパイプ506がクランプ500からリリース可能な位置とに切り換わる。
図18(a)は、クランプ500をそれに装着される第1のアダプタ530と共に概念的に示す平面図であり、同図(b)は、同じクランプ500をそれに装着される第2のアダプタ532と共に概念的に示す平面図である。
本実施形態においては、クランプ500によって第1のパイプ502に装備品520,522を装着するために、それぞれ、装備品520,522の幾何学的特性に合わせて製作された第1および第2のアダプタ530,532が使用される。具体的には、第1の装備品520をクランプ500に装着するために第1のアダプタ530が使用される一方、第2の装備品522を同じクランプ500に装着するために第2のアダプタ532が使用される。
いずれのアダプタ530,532も、2部品構造として構成され、具体的には、装備品520,522のうちの取付ブラケット540に装着される第1部分としてのアタッチメント550と、第2保持部508によって保持される第2部分としての第2のパイプ506とを含むように構成されている。
アタッチメント550は、装着すべき装備品520,522にとって、少なくとも取付仕様(例えば、ねじ穴の数および配列)に関して専用品であるのに対し、第2のパイプ506は、対応するクランプ500の種類に1対1に対応し、装着すべき装備品520,522にとっての共通品である。通常、アタッチメント550と第2のパイプ506とは別々に製作され、その後に両者が結合されて1個の完成品としてのアダプタ530,532となる。
取付ブラケット540とアタッチメント550とがねじ止めされる場合には、取付ブラケット540にもアタッチメント550にも、同じ数のねじ穴560,562が同じ配列(例えば、ピッチおよび向き)で形成される。しかし、取付ブラケット540の取付仕様(ねじ穴560の数および配列)は、装備品520,522の種類が異なると異なる。
よって、アダプタ530,532は、装備品520,522の種類(取付仕様の種類)ごとに存在する。しかし、アダプタ530,532において、第2のパイプ506は、装備品520,522の種類の如何を問わず、共通するのに対し、アタッチメント550は、装備品520,522の種類(取付仕様の種類)によって異なる。
そのため、アダプタ530,532は、それの種類の如何を問わず、第2のパイプ506に関して互いに共通するため、必要なクランプ500は1種類で足りる。一方、アダプタ530,532は、アタッチメント550に関しては装備品520,522の種類によって異なるため、個々の装備品520,522にとっての専用品である。
ところで、従来、作業者は、現場(例えば、駐車場)において装備品520,522を支柱22のうちの高所に設置するために、その高所作業中に、装備品520,522の取付仕様に合わせて、支柱22の壁面にドリルで穴明け作業を行うことがあった。
これに対し、本実施形態によれば、同じ穴明け作業は、現場ではなく、その現場に搬出する前に、工場などの製作現場において、取付現場に行く作業者と同じ作業者または取付現場には行かない別の作業者が、平地または低所での作業として、アタッチメント550に対して穴明け作業を行うことが可能となる。よって、本実施形態によれば、穴明け作業を高所で行うことが不可欠ではなくなるため、作業者の負担が軽減される。
さらに、本実施形態によれば、複数種類の装備品520,522が、直接、クランプ500に装着されるのではなく、対応するアダプタ530,532を介して間接的にクランプ500に装着される。よって、本実施形態によれば、装着されるべき装備品520,522の種類の如何を問わず、クランプ500の種類が、支柱22の種類が同じである限り、1種類に統一される。その結果、使用前において、クランプ500の保管および管理が容易となる。
すなわち、本実施形態によれば、装備品520,522の種類に対するクランプ500の互換性ないしは汎用性が、アダプタ530,532が介在するおかげで、拡大されるのである。
さらに、本実施形態によれば、現場に到着したクランプ500が正規品ではなかったためにそれと一緒に現場に到着した装備品520,522に適合しないという理由で別の正規のクランプ500を改めて同じ現場に搬出するという余分な手間が発生せずに済む。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は、作業者が市販品のクランプ(例えば、2部材連結型)を用いて第1の物体(例えば、支柱22)に第2の物体(例えば、装備品520,522)を装着する作業において、種類が同じ第1の物体に装着される可能性のある第2の物体の種類の増加に伴う作業者の負担を軽減したいという課題を解決するためになされたものである。
その課題を解決するために、本実施形態によれば、次の技術的思想が採用される。
すなわち、(a)第1の物体(例えば、支柱22)に第2の物体(例えば、装備品520,522)を装着するために、市販品ないしは規格品としてのクランプを用いるという第1の技術的思想と、(b)そのクランプに第2の物体をアダプタを介して間接的に把持させ、そのアダプタを、第2の物体に装着される第1部分と、クランプに把持される第2部分との連結体として構成し、第1部分は、第2の物体の種類に応じて異なる幾何学を有するように製作するのに対し、第2部分は、クランプの種類が1種類である限り1種類しか存在しない幾何学を有するように製作するという第2の技術的思想とを基礎とし、課題を解決するための手段としてアダプタ介在型物体装着方法またはクランプ用アダプタが採用されるのである。
そして、本実施形態によれば、前述の説明から自明であるように、作業者が複数の現場のいずれにおいても、クランプを1種類しか用いずに、1種類の第1の物体に任意の種類の第2の物体を着脱可能に装着する作業(例えば、高所作業)が可能となるとともに、それに付随する作業(例えば、クランプを保管して管理する作業)が単純化されるという効果が得られる。
本実施形態においては、「アダプタ」が、上記に例示するように、クランプと第2の物体との間に介在させられているが、これに代えて、クランプと第1の物体との間に介在さえられてもよいし、クランプと第1の物体との間に介在させられる第1のアダプタとそのクランプと第2の物体との間に介在させられる第2のアダプタとの組合せとして具現化されてもよい。
なお、複数の部材を立体交差するように互いに連結する道具としてのクランプに関する先行技術文献として、例えば、特開2017-127272号公報がある。
以上、本発明の例示的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の概要]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。

Claims (4)

  1. コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭をハンマで打撃して地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
    前記杭を地中に打ち込むことにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
    前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に連結する支柱連結工程と、
    前記杭の打ち込みに先立ち、作業者が、前記杭を上下動可能にガイドする杭ガイド具と、地表における杭を水平方向において位置決めする杭位置決め具とを設置するガイド設置工程と
    を含み、
    前記杭打ち工程は、下穴が予め掘削されていない元来の地盤に対する前記杭の打ち込みによって地盤に縦穴を造成し、その後の前記杭の引き抜きによって出現する縦穴内に砂を充填材として投入し、その後の前記杭の打ち込みにより、前記縦穴内に投入された砂およびそれの周辺土壌を段階的に外向きに押し拡げながら締め固め、その締固めが完了すると、前記杭をそれの上端部が地表から突き出る状態で地中に留置し、それにより、前記杭を地盤に固定する工程を含む支柱固定方法。
  2. コンクリート基礎を用いる代わりに作業者が手作業で少なくとも1本の杭を地中に打ち込んでその杭を基礎として用いて少なくとも1本の支柱を地盤に固定する方法であって、
    前記杭を地中に打ち込むことにより、前記杭を地盤に固定する杭打ち工程と、
    前記杭が地盤に固定された後、地盤に固定されている杭のうち地表から突き出る部分を用いて前記支柱を前記杭に連結する支柱連結工程と、
    前記杭の打ち込みに先立ち、作業者が、前記杭を上下動可能にガイドする杭ガイド具と、地表における杭を水平方向において位置決めする杭位置決め具とを設置するガイド設置工程と
    を含み、
    前記杭ガイド具は、前記杭が軸方向にスライド可能に嵌合されるガイド・パイプを含み、
    前記ガイド設置工程は、前記杭ガイド具を前記杭位置決め具に対して相対的に、前記ガイド・パイプが前記杭位置決め具の貫通穴を貫通するように設置する工程を含む支柱固定方法。
  3. 前記杭ガイド具は、
    前記杭が軸方向にスライド可能に嵌合されるガイド・パイプと、
    そのガイド・パイプの向きを調節するための向き調節機構と
    を含み、
    前記ガイド設置工程は、作業者が、前記向き調節機構を用いることにより、前記ガイド・パイプが鉛直方向に延びるように前記杭ガイド具の向きを調節する工程を含む請求項1に記載の支柱固定方法。
  4. 前記少なくとも1本の支柱は、情報を表示する構造物であって看板、案内板もしくは標識を含むものを掲示するかまたは防護フェンスを固定するために使用される請求項1に記載の支柱固定方法。
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