JP7408288B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解コンデンサに関する。
特許文献1には、コンデンサ素子積層体を樹脂封止してなるコンデンサチップ(積層型固体電解コンデンサ)の製造方法が開示されている。特許文献1では、積層型固体電解コンデンサの外観不良を生じさせることなく、積層したコンデンサ素子の厚さの合計の許容範囲を広げ、静電容量を高くする技術を提供することを目的としている。
特許文献2には、多孔質層を表面に有する弁作用金属基体と、上記多孔質層の表面に形成された誘電体層と、上記誘電体層上に設けられた固体電解質層とを有するユニットが複数個積層された固体電解コンデンサが開示されている。特許文献2に記載された固体電解コンデンサでは、積層されたユニットの間に導電体層が存在し、上記導電体層のうち少なくとも一つは金属箔を含むこと、上記ユニット及び上記導電体層は、外装樹脂により封止されていること、上記弁作用金属基体の陽極部側端面は、固体電解コンデンサの一端面において外装樹脂の表面に形成された陽極外部電極と直接接続されていること、及び、上記金属箔は、固体電解コンデンサの他端面において外装樹脂の表面に形成された陰極外部電極と直接接続されていることを特徴としている。
特開2007-180160号公報 国際公開第2018/074408号
特許文献1には、コンデンサ素子がリードフレームの一方又は両面に積層されたものが好ましいことが記載されている。しかし、コンデンサ特性に寄与しないリードフレームが封止樹脂の内部に配置されていると、デバイス全体の体積容量密度の観点から不利である。
一方、特許文献2には、金属箔を用いた集電構造により、外装樹脂の内部にリードフレームや基板などを介さずに直接外部電極まで引き出す構造が示されている。しかし、このような構造で内部のコンデンサ素子の部分を最大化した場合、コンデンサ素子と外装樹脂との線膨張係数差により歪みが生じるため、クラックなどが発生してしまい、信頼性に悪影響を与えるおそれがある。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、コンデンサ素子が占める体積を大きくしながら、熱ストレスが掛かった際の応力による樹脂成形体へのクラックを抑制することができ、信頼性に優れた固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明の固体電解コンデンサは、直方体状の素子積層体と、上記素子積層体の第1端面に設けられた第1外部電極と、上記素子積層体の第2端面に設けられた第2外部電極と、を備える。上記素子積層体は、コンデンサ素子と、陰極引き出し層と、上記コンデンサ素子及び上記陰極引き出し層の周囲を封止する封止体とを備える。上記コンデンサ素子は、弁作用金属からなる陽極箔と、上記陽極箔の表面に形成された誘電体層と、上記誘電体層の表面に設けられた固体電解質層を含む陰極層とを備える。上記コンデンサ素子の上記陰極層は、上記陰極引き出し層に接続されている。上記第1外部電極は、上記素子積層体の上記第1端面から露出する上記陽極箔に接続されている。上記第2外部電極は、上記素子積層体の上記第2端面から露出する上記陰極引き出し層に接続されている。上記封止体は、上記素子積層体の少なくとも第1主面を構成するように上記コンデンサ素子及び上記陰極引き出し層を上記第1主面から封止する第1樹脂成形体と、上記素子積層体の少なくとも第2主面を構成するように上記コンデンサ素子及び上記陰極引き出し層を上記第2主面から封止する第2樹脂成形体とを備える。上記第1樹脂成形体及び上記第2樹脂成形体は、同一の絶縁材料から構成されている。
本発明によれば、コンデンサ素子が占める体積を大きくしながら、熱ストレスが掛かった際の応力による樹脂成形体へのクラックを抑制することができ、信頼性に優れた固体電解コンデンサを提供することができる。
図1は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示す固体電解コンデンサのII-II線断面図である。 図3は、図1に示す固体電解コンデンサを構成する素子積層体の分解斜視図である。 図4(a)は、図3に示す素子積層体を第2端面から見た平面図であり、図4(b)は、図3に示す素子積層体を第1側面から見た平面図である。 図5(a)及び図5(b)は、第1樹脂成形体と第2樹脂成形体との界面付近の電子顕微鏡写真である。 図6(a)及び図6(b)は、第1樹脂成形体と第2樹脂成形体との界面付近の光学顕微鏡写真である。 図7は、電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図8は、スリットが形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図9は、マスク層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図10は、絶縁部が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図11は、固体電解質層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図12は、カーボン層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図13は、絶縁性接着層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図14は、陰極引き出し層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図15は、各素子領域の側部にスリットが形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。 図16は、電極シート積層体の一例を模式的に示す斜視図である。 図17は、第1封止材によって被覆された電極シート積層体の一例を模式的に示す斜視図である。 図18は、積層ブロック体の一例を模式的に示す斜視図である。 図19は、個片化された素子積層体の一例を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の固体電解コンデンサについて説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
本発明の固体電解コンデンサでは、封止体が、素子積層体の少なくとも第1主面を構成するようにコンデンサ素子及び陰極引き出し層を第1主面から封止する第1樹脂成形体と、素子積層体の少なくとも第2主面を構成するようにコンデンサ素子及び陰極引き出し層を第2主面から封止する第2樹脂成形体とを備えること、及び、第1樹脂成形体及び第2樹脂成形体が、同一の絶縁材料から構成されていることを特徴としている。
同一の絶縁材料から構成されている樹脂成形体によって上下面から封止することにより、コンデンサ素子が占める体積を大きくした場合であっても、熱ストレスが掛かった際の応力による樹脂成形体へのクラックを抑制することができる。そのため、固体電解コンデンサの信頼性が向上する。
本明細書において、「同一の絶縁材料」には、完全に同じ組成である「完全に同一の絶縁材料」だけでなく、「実質的に同一の絶縁材料」も含まれる。「実質的に同一の絶縁材料」には、完全に同じ組成ではなくても、例えば、フィラーの含有成分のバランスが僅かに異なる、主体となる樹脂は共通で架橋成分の一部が異なるなど、実質的に同じ機能を有する絶縁材料が含まれる。
図1は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示す固体電解コンデンサ1は、素子積層体100と、第1外部電極141と、第2外部電極142とを備える。
図1においては、固体電解コンデンサ1又は素子積層体100の長さ方向をL、幅方向をW、厚さ方向をTで示している。ここで、長さ方向Lと幅方向Wと厚さ方向Tとは互いに直交している。また、固体電解コンデンサ1又は素子積層体100の長さ方向L及び厚さ方向Tに沿う面をLT面、長さ方向L及び幅方向Wに沿う面をLW面、幅方向W及び厚さ方向Tに沿う面をWT面という。
素子積層体100は、直方体状の外形を有している。素子積層体100は、長さ方向Lにおいて相対する第1端面E1及び第2端面E2、幅方向Wにおいて相対する第1側面S1及び第2側面S2、並びに、厚さ方向Tにおいて相対する第1主面M1及び第2主面M2を有している。第1端面E1及び第2端面E2はWT面となる面であり、第1側面S1及び第2側面S2はLT面となる面であり、第1主面M1及び第2主面M2はLW面となる面である。本実施形態では、第2主面M2は、素子積層体100の底面であり、固体電解コンデンサ1の実装面となる側の面である。
素子積層体100は、角部及び稜線部に丸みが付けられていてもよい。角部は、素子積層体100の3面が交わる部分であり、稜線部は、素子積層体100の2面が交わる部分である。
第1外部電極141は、素子積層体100の第1端面E1に設けられている。本実施形態では、第1外部電極141は、素子積層体100の第1主面M1、第2主面M2、第1側面S1及び第2側面S2の各一部にまで回り込んで設けられている。第1外部電極141は、素子積層体100の第1主面M1の一部に回り込んで設けられていなくてもよく、例えば、第1端面E1に加えて、第2主面M2の一部に回り込んで設けられていてもよい。
第2外部電極142は、素子積層体100の第2端面E2に設けられている。本実施形態では、第2外部電極142は、素子積層体100の第1主面M1、第2主面M2、第1側面S1及び第2側面S2の各一部にまで回り込んで設けられている。第2外部電極142は、素子積層体100の第1主面M1の一部に回り込んで設けられていなくてもよく、例えば、第2端面E2に加えて、第2主面M2の一部に回り込んで設けられていてもよい。
図2は、図1に示す固体電解コンデンサのII-II線断面図である。なお、図2は、固体電解コンデンサ1のLT断面図である。また、図3は、図1に示す固体電解コンデンサを構成する素子積層体の分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、素子積層体100は、コンデンサ素子110と、陰極引き出し層120と、封止体130とを備える。図2及び図3では、コンデンサ素子110及び陰極引き出し層120は、厚さ方向Tに積層されている。封止体130は、コンデンサ素子110及び陰極引き出し層120の周囲を封止している。
コンデンサ素子110は、陽極箔11と、誘電体層12と、陰極層13とを備える。コンデンサ素子110の陰極層13は、陰極引き出し層120に接続されている。
陽極箔11は、芯部の表面に多孔質部を有している。陽極箔11は、多孔質部の表面に誘電体層12を有している。陽極箔11は、多孔質部を両面に有していることが好ましい。
陽極箔11は、いわゆる弁作用を示す弁作用金属からなる。弁作用金属としては、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム等の金属単体、又は、これらの金属を含む合金等が挙げられる。これらの中では、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
陽極箔11の多孔質部は、陽極箔11の表面に形成されたエッチング層、陽極箔11の表面に印刷、焼結により形成された多孔質層が挙げられる。弁作用金属がアルミニウム又はアルミニウム合金の場合、塩酸等によりエッチング処理を行うことで、表面にエッチング層を形成することができる。
エッチング処理前の陽極箔11の厚みは、60μm以上、200μm以下であることが好ましい。エッチング処理後にエッチングされていない芯部の厚みは、15μm以上、70μm以下であることが好ましい。多孔質部の厚みは要求される耐電圧、静電容量に合わせて設計されるが、芯部の両側の多孔質部を合わせて10μm以上、180μm以下であることが好ましい。
誘電体層12は、陽極箔11の多孔質部の表面に形成されている。誘電体層12は、多孔質部の表面に沿って形成されることにより細孔(凹部)が形成されている。
誘電体層12は、上記弁作用金属の酸化皮膜からなることが好ましい。例えば、陽極箔11としてアルミニウム箔が用いられる場合、アジピン酸アンモニウム等を含む水溶液中でアルミニウム箔の表面に対して陽極酸化処理(化成処理ともいう)を行うことにより、酸化皮膜からなる誘電体層12を形成することができる。
誘電体層12の厚みは要求される耐電圧、静電容量に合わせて設計されるが、10nm以上、100nm以下であることが好ましい。
陰極層13は、誘電体層12の表面に設けられている。陰極層13は、誘電体層12の表面に設けられた固体電解質層13aを含む。陰極層13は、さらに、固体電解質層13aの表面に設けられたカーボン層13bを含むことが好ましい。
固体電解質層13aを構成する材料としては、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類等の導電性高分子等が挙げられる。これらの中では、ポリチオフェン類が好ましく、PEDOTと呼ばれるポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。また、上記導電性高分子は、ポリスチレンスルホン酸(PSS)等のドーパントを含んでいてもよい。
固体電解質層13aは、例えば、3,4-エチレンジオキシチオフェン等のモノマーを含む処理液を用いて、誘電体層12の表面にポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)等の重合膜を形成する方法や、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)等のポリマーの分散液を誘電体層12の表面に塗布して乾燥させる方法等によって形成される。なお、誘電体層12の細孔(凹部)を充填する内層を形成した後、誘電体層12を被覆する外層を形成することにより、固体電解質層13aを形成することが好ましい。
固体電解質層13aは、上記の処理液又は分散液を、スポンジ転写、スクリーン印刷、ディスペンサ、インクジェット印刷等によって誘電体層12上に塗布することにより、所定の領域に形成することができる。固体電解質層13aの厚みは、2μm以上、20μm以下であることが好ましい。
カーボン層13bは、固体電解質層13aと陰極引き出し層120とを電気的に及び機械的に接続させるために設けられている。
カーボン層13bは、カーボンペーストをスポンジ転写、スクリーン印刷、ディスペンサ、インクジェット印刷等によって固体電解質層13a上に塗布することにより、所定の領域に形成することができる。なお、カーボン層13bは、乾燥前の粘性のある状態で、次工程の陰極引き出し層120を積層することが好ましい。カーボン層13bの厚みは、2μm以上、20μm以下であることが好ましい。
陰極引き出し層120は、印刷電極層であることが好ましい。
印刷電極層は、電極ペーストをスポンジ転写、スクリーン印刷、ディスペンサ、インクジェット印刷等によって陰極層13上に塗布することにより、所定の領域に形成することができる。電極ペーストとしては、銀、銅又はニッケルを主成分とする導電性ペーストが好ましい。スクリーン印刷の場合、2μm以上、20μm以下の厚みとすることも可能である。
また、陰極引き出し層120は、金属箔により形成されていてもよい。
金属箔は、アルミニウム、銅、銀及びこれらの金属を主成分とする合金からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなることが好ましい。また、金属箔として、表面にスパッタや蒸着等の成膜方法によりカーボンコートやチタンコートがされた金属箔を用いてもよい。中でも、カーボンコートされたアルミニウム箔を用いることが好ましい。金属箔の厚みは特に限定されないが、小型化およびESRを低減させる観点からは、20μm以上、50μm以下であることが好ましい。
陰極引き出し層120は、コンデンサ素子110の上面に設けられた第1陰極引き出し層21と、コンデンサ素子110の下面に設けられた第2陰極引き出し層22とを含むことが好ましい。この場合、第1陰極引き出し層21及び第2陰極引き出し層22は、1つのコンデンサ素子110に別個に設けられており、連結していない。また、厚さ方向Tの最外面、すなわち、LW面と平行な最外面においては、第1陰極引き出し層21又は第2陰極引き出し層22が封止体130に面している。
図2に示す例では、第1陰極引き出し層21と第2陰極引き出し層22との間のコンデンサ素子110がない空間には、素子積層体100の第2端面E2に露出する金属箔51が設けられている。
なお、第1陰極引き出し層21と第2陰極引き出し層22との間のコンデンサ素子110がない空間には、該空間を充填する絶縁層又は樹脂成形体が設けられていてもよい。
金属箔51は、後述するスリットSL1(図8参照)を介して陽極箔11から分断されたものであり、陽極箔11に対して完全に絶縁されている。金属箔51は、陽極箔11と電気的に絶縁されているが、元々は同一のレイヤーである。したがって、金属箔51は、表面に誘電体層12を有している。
金属箔51と陽極箔11との間には、スリットSL1を充填する絶縁部52が設けられていることが好ましい。絶縁部52を構成する絶縁材料は、少なくとも樹脂を含み、好ましくは樹脂及びフィラーを含む。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を用いる。また、フィラーとしては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、金属粒子等を用いる。
第1陰極引き出し層21と金属箔51との間、及び、第2陰極引き出し層22と金属箔51との間には、絶縁層60が設けられている。同様に、コンデンサ素子110とコンデンサ素子110との間にも、絶縁層60が設けられている。さらに、素子積層体100の第1主面M1を構成する封止体130とコンデンサ素子110との間、及び、素子積層体100の第2主面M2を構成する封止体130とコンデンサ素子110との間にも、絶縁層60が設けられている。絶縁層60は、1層でもよいし、2層以上でもよい。例えば、絶縁層60は、後述するマスク層61(図9参照)と、マスク層61の表面に設けられた絶縁性接着層62(図13参照)とを備える。なお、当該部分には、絶縁層60が設けられていなくてもよいし、絶縁層60の代わりに樹脂成形体が設けられていてもよい。
マスク層61は、例えば、絶縁性樹脂等の絶縁材料からなるマスク材を陽極箔11の表面に塗布し、加熱等によって固化又は硬化させることによって形成される。マスク材の塗布は、スクリーン印刷、ディスペンサ、インクジェット印刷等により行うことが好ましい。
マスク材の絶縁材料としては、例えば、ポリフェニルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、シアン酸エステル樹脂、フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等)、可溶性ポリイミドシロキサンとエポキシ樹脂からなる組成物、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及び、それらの誘導体又は前駆体等の絶縁性樹脂が挙げられる。
絶縁性接着層62は、例えば、絶縁性樹脂等の絶縁材料をマスク層61上に塗布し、加熱等によって固化又は硬化させることによって形成される。絶縁材料の塗布は、スクリーン印刷、ディスペンサ、インクジェット印刷等により行うことが好ましい。
絶縁性接着層62は、マスク層61と成分や粘度が同じでもよいが、マスク層61と成分や粘度が異なることが好ましい。
封止体130には、コンデンサ素子110及び陰極引き出し層120が埋設されている。図2及び図3に示すように、封止体130は、第1樹脂成形体31と、第2樹脂成形体32とを備える。
第1樹脂成形体31及び第2樹脂成形体32は、同一の絶縁材料から構成されている。第1樹脂成形体31及び第2樹脂成形体32を構成する絶縁材料は、少なくとも樹脂を含み、好ましくは樹脂及びフィラーを含む。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を用いる。フィラーとしては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、金属粒子等を用いる。
第1樹脂成形体31及び第2樹脂成形体32の成形方法としては、コンプレッションモールド、トランスファーモールド等の樹脂モールドを用いることができる。例えば、コンプレッションモールドを用いてコンデンサ素子110及び陰極引き出し層120の積層体を上下面から封止することで第1樹脂成形体31及び第2樹脂成形体32が形成される。この場合、図2に示す固体電解コンデンサ1のLT断面において、素子積層体100を上下対称の構造にすることができる。
図4(a)は、図3に示す素子積層体を第2端面から見た平面図であり、図4(b)は、図3に示す素子積層体を第1側面から見た平面図である。
図4(a)及び図4(b)に示す例では、封止体130は、第1樹脂成形体31及び第2樹脂成形体32のみからなる。第1樹脂成形体31は、素子積層体100の第1主面M1、第1側面S1及び第2側面S2を構成し、第2樹脂成形体32は、素子積層体100の第2主面M2を構成する。
図4(a)及び図4(b)に示すように、第1樹脂成形体31と第2樹脂成形体32との界面は、素子積層体100の第1主面M1及び第2主面M2と平行であることが好ましい。
第1樹脂成形体31と第2樹脂成形体32との界面の位置は特に限定されないが、上記界面から割れた場合にコンデンサ素子110に与える影響を最小限にするため、素子積層体100の第1側面S1及び第2側面S2は一様に樹脂で覆われていることが好ましい。したがって、図4(a)に示すように、第1樹脂成形体31と第2樹脂成形体32との界面は、素子積層体100の第2主面M2に最も近いコンデンサ素子110の下面に設けられた陰極引き出し層120の表面に対して面一であることが好ましい。
なお、「面一」とは、第1樹脂成形体31と第2樹脂成形体32との界面が陰極引き出し層120の表面に対して厳密に面一でなくてもよく、例えば、陰極引き出し層120の表面に対して上下に50μm程度ずれていてもよい。
図5(a)及び図5(b)は、第1樹脂成形体と第2樹脂成形体との界面付近の電子顕微鏡写真である。
図5(a)及び図5(b)には、第1樹脂成形体及び第2樹脂成形体を構成するフィラーが示されている。図5(a)及び図5(b)より、第1樹脂成形体と第2樹脂成形体との界面には、該界面を跨ぐようなフィラーが存在しないことが分かる。
図6(a)及び図6(b)は、第1樹脂成形体と第2樹脂成形体との界面付近の光学顕微鏡写真である。
図6(a)及び図6(b)より、光学顕微鏡を用いても第1樹脂成形体と第2樹脂成形体との界面を確認することができる。
また、図4(a)及び図4(b)に示す例に限らず、第1樹脂成形体31と第2樹脂成形体32との界面は、素子積層体100の第2主面M2に最も近い絶縁層60の表面に対して面一であることが好ましい。絶縁層60が絶縁性接着層62を備える場合、第1樹脂成形体31と第2樹脂成形体32との界面は、素子積層体100の第2主面M2に最も近い絶縁性接着層62の表面に対して面一であることが好ましい。
上記と同様、「面一」とは、第1樹脂成形体31と第2樹脂成形体32との界面が絶縁層60又は絶縁性接着層62の表面に対して厳密に面一でなくてもよく、例えば、絶縁層60又は絶縁性接着層62の表面に対して上下に50μm程度ずれていてもよい。
第1樹脂成形体31は、素子積層体100の少なくとも第1主面M1を構成するようにコンデンサ素子110及び陰極引き出し層120を第1主面M1から封止していればよい。また、第2樹脂成形体32は、素子積層体100の少なくとも第2主面M2を構成するようにコンデンサ素子110及び陰極引き出し層120を第2主面M2から封止していればよい。したがって、封止体130は、第1樹脂成形体31及び第2樹脂成形体32以外に他の樹脂成形体を備えていてもよい。
第1外部電極141は、素子積層体100の第1端面E1から露出する陽極箔11と接続されている。
第2外部電極142は、素子積層体100の第2端面E2から露出する陰極引き出し層120と接続されている。
第1外部電極141及び第2外部電極142は、例えば、めっきやスパッタ、浸漬塗布、印刷等により形成することができる。めっきの場合は、めっき層としてはZn・Ag・Ni層、Ag・Ni層、Ni層、Zn・Ni・Au層、Ni・Au層、Zn・Ni・Cu層、Ni・Cu層等を使用することができる。これらのめっき層の上に、例えば、Cuめっき層、Niめっき層、Snめっき層の順に(あるいは一部を除いて)めっき層をさらに形成することが好ましい。
(固体電解コンデンサの製造方法)
以下、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の一例について、工程ごとに説明する。以下の例では、大判の電極シートを用いて、複数個の固体電解コンデンサを同時に製造する方法について説明する。
(A)電極シートを準備する工程
工程(A)では、表面に誘電体層を有する電極シートを準備する。
図7は、電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図7に示す電極シート10は、表面に誘電体層12を有する陽極箔11からなる。
電極シート10は、好ましくは、以下のように作製される。
まず、芯部の表面に多孔質部を有する陽極箔11を準備し、多孔質部の表面に誘電体層12を形成する。
製造効率を高める観点から、誘電体層12が表面に形成された陽極箔11として、予め化成処理が施された化成箔を用いてもよい。
(B)電極シートにスリットを形成する工程
工程(B)では、陰極露出部となる金属箔を陽極箔から分断するためのスリットを電極シートに形成する。
図8は、スリットが形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図8には、電極シート10に設けられる複数の素子領域R10を示している。素子領域R10は、長さ方向Lにおいて相対する第1端部E11及び第2端部E12と、幅方向Wにおいて相対する第1側部S11及び第2側部S12とによって区画される領域である。素子領域R10は、長さ方向Lに隣接する他の素子領域R10と第1端部E11又は第2端部E12を共有している。また、素子領域R10は、幅方向Wに隣接する他の素子領域R10と第1側部S11又は第2側部S12を共有している。
図8に示すように、電極シート10の各素子領域R10の内部には、第2端部E12付近に第2端部E12と平行なスリットSL1が形成されている。スリットSL1の幅(L方向の寸法)は、例えば、30μm以上、150μm以下である。スリットSL1の長さ(W方向の寸法)は、素子領域R10のW方向の寸法より小さい。
(C)マスク層を形成する工程
工程(C)では、電極シートの各素子領域の端部及び側部を被覆するようにマスク層を形成する。なお、工程(C)は任意の工程である。
図9は、マスク層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図9では、電極シート10は、各素子領域R10の第1端部E11、第2端部E12、第1側部S11及び第2側部S12がマスク層61によって被覆されている。図9では、第2端部E12、第1側部S11及び第2側部S12にマスク層61が形成されていない部分があるが、この部分にマスク層61が形成されていてもよい。また、スリットSL1の内壁にマスク層61が形成されていてもよい。
(D)絶縁部を形成する工程
工程(D)では、スリットに絶縁材料を充填することにより絶縁部を形成する。
図10は、絶縁部が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図10では、スリットSL1を充填する絶縁部52が形成されている。絶縁部52は、スリットSL1の内部だけではく、電極シート10の上面及び下面の少なくとも一方に延在するように形成されてもよい。その場合、電極シート10の上面又は下面において絶縁部52が連結していてもよい。
(E)陰極層を形成する工程
工程(E)では、電極シートの誘電体層の表面に陰極層を形成する。工程(E)では、電極シートの誘電体層の表面に固体電解質層を形成した後、固体電解質層の表面にカーボン層を形成することが好ましい。
図11は、固体電解質層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図11では、マスク層61によって囲まれた領域に固体電解質層13aが形成されている。
図12は、カーボン層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図12では、固体電解質層13aの表面にカーボン層13bが形成されている。固体電解質層13a及びカーボン層13bにより、陰極層13(図2参照)が形成される。
(F)絶縁性接着層を形成する工程
工程(F)では、絶縁性接着層を形成する。工程(C)を行う場合には、マスク層の表面に絶縁性接着層を形成し、工程(C)を行わない場合には、電極シートの各素子領域の端部及び側部を被覆するように絶縁性接着層を形成する。なお、工程(F)は任意の工程である。
図13は、絶縁性接着層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図13では、マスク層61の表面に絶縁性接着層62が形成されている。マスク層61及び絶縁性接着層62により、絶縁層60(図2参照)が形成される。
なお、工程(C)、工程(D)、工程(E)及び工程(F)の順序は特に限定されない。
マスク層61と絶縁性接着層62とを合わせた厚みは、陰極層13の厚みと同じでもよいが、陰極層13の厚みより大きいことが好ましい。
(G)陰極引き出し層を形成する工程
工程(G)では、導電性ペーストを用いて陰極引き出し層を形成する。好ましくは、陽極箔の上面に形成された陰極層の表面に第1陰極引き出し層を形成し、陽極箔の下面に形成された陰極層の表面に第2陰極引き出し層を形成する。
図14は、陰極引き出し層が形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図14では、陽極箔11の上面において、各素子領域R10の第2端部E12を跨いでカーボン層13bをブリッジするように第1陰極引き出し層21が形成されている。図示されていないが、陽極箔11の下面においても同様に、各素子領域R10の第2端部E12を跨いでカーボン層13bをブリッジするように第2陰極引き出し層22が形成されている。以上により、陰極引き出し層120(図2参照)が形成される。
(H)電極シートを積層した後、封止する工程
工程(H)では、陰極引き出し層が形成された電極シートを積層した後、電極シート積層体を封止することにより、積層ブロック体を作製する。
以下、積層ブロック体を作製する方法の一例について説明する。
まず、電極シートの各素子領域の側部にスリットを形成する。
図15は、各素子領域の側部にスリットが形成された電極シートの一例を模式的に示す斜視図である。
図15では、電極シート10の各素子領域R10の第1側部S11及び第2側部S12に、第1側部S11及び第2側部S12と平行なスリットSL2が形成されている。図15では、スリットSL2は、各素子領域R10の第2端部E12を跨ぐように、絶縁性接着層62が設けられていない箇所に形成されている。一方、スリットSL2の両端は、各素子領域R10の第1端部E11には達していない。
なお、スリットSL2を形成する順序は、電極シートを積層する前であれば特に限定されず、例えば、カーボン層13bを形成した後、陰極引き出し層120を形成する前にスリットSL2を形成してもよい。
次に、電極シートを積層する。
電極シートを積層する際には、陰極引き出し層が粘性のあるウェットな状態で別の電極シートを載置することが好ましい。すなわち、導電性ペーストを用いて陰極引き出し層を形成した後、導電性ペーストを乾燥させる前に電極シートを積層することが好ましい。
図16は、電極シート積層体の一例を模式的に示す斜視図である。
図16では、複数の電極シート10を積層することによって、電極シート積層体200が作製されている。電極シート積層体200においては、電極シート10のスリットSL2がそれぞれ厚さ方向Tに連通されている。また、電極シート積層体200は、幅方向Wにおいて相対する第1側面S21及び第2側面S22、並びに、厚さ方向Tにおいて相対する第1主面M21及び第2主面M22を有している。
続いて、第1封止材を用いて電極シート積層体を第1主面から封止する。その後、第2封止材を用いて電極シート積層体を第2主面から封止する。ここで、第1封止材及び第2封止材としては、同一の絶縁材料から構成されている封止材を用いる。以上により、積層ブロック体が得られる。
電極シート積層体を封止する方法としては、例えば、上述したコンプレッションモールド等の樹脂モールドを用いることができる。
樹脂モールドに用いられる封止材は、少なくとも樹脂を含み、好ましくは樹脂及びフィラーを含む。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を用いる。フィラーとしては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、金属粒子等を用いる。
図17は、第1封止材によって被覆された電極シート積層体の一例を模式的に示す斜視図である。
図17では、図16に示す電極シート積層体200の第1主面M21、第1側面S21及び第2側面S22が第1封止材131によって被覆されている。さらに、厚さ方向Tに連通されているスリットSL2にも第1封止材131が充填されている。
図18は、積層ブロック体の一例を模式的に示す斜視図である。
図18では、図17に示す第1封止材131によって被覆された電極シート積層体200の第2主面M22を第2封止材132で被覆することによって、積層ブロック体210が作製されている。
(I)積層ブロック体を切断することにより、複数の素子積層体を作製する工程
工程(I)では、積層ブロック体を切断することにより、複数の素子積層体を作製する。
具体的には、積層ブロック体を、各素子領域の第1端部及び第2端部に沿って切断するとともに、各素子領域の第1側部及び第2側部に沿って切断する。これにより、図3に示す素子積層体100に個片化することができる。積層ブロック体の切断には、例えば、ダイサーを用いたダイシングやカット刃、レーザー加工、スクライブ等の方法が適用される。
図19は、個片化された素子積層体の一例を模式的に示す斜視図である。
図19では、図18に示す積層ブロック体210を切断することによって、複数の素子積層体100が作製されている。
なお、各素子領域の第2端部に沿って切断する際、スリットSL1とスリットSL1の間で積層ブロック体210を切断することにより、図2に示す素子積層体100を作製することができる。なお、スリットSL1上で積層ブロック体210を切断してもよい。
(J)外部電極を形成する工程
素子積層体の第1端面に第1外部電極を形成し、素子積層体の第2端面に第2外部電極を形成する。以上により、固体電解コンデンサが得られる。
本発明の固体電解コンデンサは、上記実施形態に限定されるものではなく、固体電解コンデンサの構成、製造条件等に関し、本発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本発明の固体電解コンデンサを製造するために、積層ブロック体を作製する方法、積層ブロック体を切断する方法、及び、外部電極を形成する方法は特に限定されず、上記以外の方法であってもよい。
1 固体電解コンデンサ
10 電極シート
11 陽極箔
12 誘電体層
13 陰極層
13a 固体電解質層
13b カーボン層
21 第1陰極引き出し層
22 第2陰極引き出し層
31 第1樹脂成形体
32 第2樹脂成形体
51 金属箔
52 絶縁部
60 絶縁層
61 マスク層
62 絶縁性接着層
100 素子積層体
110 コンデンサ素子
120 陰極引き出し層
130 封止体
131 第1封止材
132 第2封止材
141 第1外部電極
142 第2外部電極
200 電極シート積層体
210 積層ブロック体
E1 素子積層体の第1端面
E2 素子積層体の第2端面
M1 素子積層体の第1主面
M2 素子積層体の第2主面
S1 素子積層体の第1側面
S2 素子積層体の第2側面
R10 素子領域
E11 素子領域の第1端部
E12 素子領域の第2端部
S11 素子領域の第1側部
S12 素子領域の第2側部
M21 電極シート積層体の第1主面
M22 電極シート積層体の第2主面
S21 電極シート積層体の第1側面
S22 電極シート積層体の第2側面
SL1,SL2 スリット

Claims (4)

  1. 直方体状の素子積層体と、
    前記素子積層体の第1端面に設けられた第1外部電極と、
    前記素子積層体の第2端面に設けられた第2外部電極と、を備える固体電解コンデンサであって、
    前記素子積層体は、コンデンサ素子と、陰極引き出し層と、前記コンデンサ素子及び前記陰極引き出し層の周囲を封止する封止体とを備え、
    前記コンデンサ素子は、弁作用金属からなる陽極箔と、前記陽極箔の表面に形成された誘電体層と、前記誘電体層の表面に設けられた固体電解質層を含む陰極層とを備え、
    前記コンデンサ素子の前記陰極層は、前記陰極引き出し層に接続され、
    前記第1外部電極は、前記素子積層体の前記第1端面から露出する前記陽極箔に接続され、
    前記第2外部電極は、前記素子積層体の前記第2端面から露出する前記陰極引き出し層に接続され、
    前記封止体は、前記素子積層体の少なくとも第1主面を構成するように前記コンデンサ素子及び前記陰極引き出し層を前記第1主面から封止する第1樹脂成形体と、前記素子積層体の少なくとも第2主面を構成するように前記コンデンサ素子及び前記陰極引き出し層を前記第2主面から封止する第2樹脂成形体とを備え、
    前記第1樹脂成形体及び前記第2樹脂成形体は、同一の絶縁材料から構成され、
    前記第1樹脂成形体と前記第2樹脂成形体との間に界面が存在する、固体電解コンデンサ。
  2. 前記封止体は、前記第1樹脂成形体及び前記第2樹脂成形体のみからなる、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記第1樹脂成形体は、前記素子積層体の前記第1主面、第1側面及び第2側面を構成し、
    前記第2樹脂成形体は、前記素子積層体の前記第2主面を構成する、請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記第1樹脂成形体と前記第2樹脂成形体との界面は、前記素子積層体の前記第2主面に最も近い前記コンデンサ素子の下面に設けられた前記陰極引き出し層の表面に対して面一である、請求項1~3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
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