JP7405488B2 - ポリ酢酸ビニルをベースとした感光性ポリマー - Google Patents

ポリ酢酸ビニルをベースとした感光性ポリマー Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、フォトレジスト、スクリーン印刷ステンシル、凸版印刷画像、印刷版、フォトエッチング及びフォトリソグラフィー、並びに耐摩耗性フォトレジストの調製に適した、感光性ポリマー組成物である。
先行技術
感光性組成物は様々な使用に適し得るものであり、その使用としては、いくつかの種類の印刷形態、例えばスクリーン印刷ステンシル及び他の印刷版、フォトリソグラフィー等の調製が挙げられる。
水溶性の又は水現像可能な感光性ポリマー組成物にはいくつかの利点があり、その利点としては、操作上の安全性、費用、及び露光後の現像の容易さのような局面が挙げられる。上述した1つ以上の用途で既に用いられている水現像可能な組成物には、以下のようなものがある。
a)重クロム酸塩感光性水溶性エマルジョン。感光性組成物を製造するのに適した水溶性エマルジョンを用いた光架橋性組成物が当該分野で良く知られている。重クロム酸塩の使用は、深刻な安全性及び廃液取扱いの課題を有する有毒な金属塩へのそれらの依存、及びそれらの「暗反応」が系にもたらす限定された保存可能期間のために減少している。更に、水溶性エマルジョンは、重クロム酸塩化合物の添加により使用直前に感光性が与えられる。組成物には、一方は増感剤からなり、他方はベースとなるエマルジョンからなる2つのパックで供給されるという不利益がある。混合後、増感剤が重クロム酸塩である場合、組成物は通常、数時間の有益なポットライフを有する。感光エマルジョンが通常の温度及び湿度の条件下でより長時間保存される場合、いわゆる暗反応が起こり、フィルムの非露光領域まで非水溶性となる。重クロム酸塩感光性組成物の別の不利益は、数時間だけという非露光スクリーンの限定された寿命である。
b)ジアゾ樹脂。これらは通常、ジアゾジフェニルアミン/ホルムアルデヒド縮合生成物である。ジアゾ樹脂をポリビニルアルコールとともに用いた光架橋性組成物は、当該分野でよく知られてもいるスクリーン印刷ステンシルを製造するのに適している。ジアゾ樹脂は、ポリマージアゾニウム塩であり、使用直前に水性エマルジョンに添加された。水性溶液、例えばポリビニルアルコールと混合された場合、組成物は優れた結果を生み出すことができる。しかしながら、重クロム酸塩の使用のように、これらの組成物には、一方は増感剤からなり、他方はベースとなるエマルジョンからなる2つのパックで供給されるという不利益がある。混合後、組成物は通常、数週間の有益なポットライフを有する。感光エマルジョンが通常の温度及び湿度の条件下でより長時間保存される場合、重クロム酸塩の場合のようにいわゆる暗反応が起こり、フィルムの非露光領域まで非水溶性となり、感光エマルジョンの粘度を使用できない程度にまで上昇させることもある。更に、ジアゾ樹脂の光反応速度はかなり遅い。ジアゾニウム塩感光性組成物の別の不利益は、重クロム酸塩の使用の場合のように、それらから製造された非露光スクリーンの限定された寿命である。組成物の感度はまた、温度、期間、及び相対湿度とともに変化する。
c)フリーラジカル開始系。これらは、光で露光された場合にフリーラジカルを形成することのできる開始剤、ビニル不飽和を含む1つ以上の不飽和モノマー又はオリゴマー、及び水性エマルジョンからなる。これらの系には、酸素及び水分の両方に影響されるという二重の不利益があり、これは露光速度の変動を引き起こし得る。これらの系はまた、熱に影響されて高温で保存された場合に重合し得るものでもある。これらの系はまた、材料の使用が非常に困難になる程度まで表面タックを上昇させる。
d)光二量化可能な材料。これらには、露光が速く、水分、酸素及び熱に影響されないという利点がある。米国特許明細書第2610120号には、ポリビニルアルコールの水酸基をシンナモイルハロゲン化物でエステル化することにより得られた感光性の光架橋性ポリビニルアルコール誘導体が記載されている。しかしながら、架橋のために必要な高いレベルのシンナモイル基は、それらに由来する組成物が水現像可能性の顕著な低下を示し、そのため水性系に適さないような程度にまで、水酸基の数を減少させる。
別の光二量化可能な組成物は、ポリビニルアルコール(80%~90%けん化又は加水分解されたポリ酢酸ビニル)にグラフトするのに用いられるホルミル基又はアセタール基を有するスチリルピリジニウム基をベースとする。しかしながら、これらの光二量化可能な組成物には、以下の不利益がある。すなわち、これらの光二量化可能な組成物は高い感光性を示すが、耐水性が低い。従って、これらの光二量化可能な組成物は、現像の段階で膨潤し得るものであり、結果として解像度が不充分となり画像の鮮明さが低下する。
特に、欧州特許明細書第252150号は、英国特許明細書第203018号に記載された種類の組成物の別の不利益を強調している。特に、これらの明細書に記載された種類のグラフトされたポリビニルアルコールを含む硬化した組成物の粘着性は、ステンシルを形成するのには不充分な粘着性であり、このことは、水による噴霧により現像の間に硬化したステンシルの剥離を引き起こし得る。
英国特許明細書第2030575号には、グラフトされたN-メチルスチリルピリジニウム基を有するポリビニルアルコールを含む光二量化可能な組成物が記載されている。これらの基は、比較的低いレベルでグラフトした場合にはそれらはポリビニルアルコールの溶解性を維持することから、グラフトしたシンナメート基の不利益を克服する。N-メチルスチリルピリジニウム基は自己増感性であるが、水溶性を維持しながらグラフトすることのできるN-メチルスチリルピリジニウム基のレベルは非常に限定される。しかしながら、ポリビニルアルコールの単位モルに基づき1~2モル%という比較的低い濃度で、適度な程度の感光性を得ることができる。光二量化可能な組成物は、従って、元々のポリビニルアルコールの特性の多くを保持する。このことの1つの結論は、スチリルピリジニウム基がグラフトした他のポリビニルアルコールの場合のように、架橋されたステンシルは耐水性ではなく、ステンシルの膨潤を引き起こし、結果として既に記載したようにステンシルが減少しステンシル画像の解像度が低下するということである。
欧州特許明細書第92901号には、光架橋性基としてペンダントカルコン基を有するポリビニルアルコールが記載されている。これらの感光性組成物は、容易に入手可能な高価ではない出発物質から高い収量で調製することができ、それらの構造は、露光に用いる光源のスペクトル放出特性にマッチする望ましい値又は望ましい値の周辺のUV吸収波長を選択するために容易に変化させることができる。しかしながら、これらの組成物には、光架橋速度が遅く、印刷スクリーンが作製される場合、長い露光時間を必要とするという不利益がある。
欧州特許明細書第130804号には、グラフトしたN-メチルスチリルピリジニウム基を有するポリビニルアルコール、フリーラジカル光重合性のエチレン性不飽和化合物、及びフリーラジカル光重合開始剤を含む組成物が記載されている。水分散性ポリマー又は疎水性ポリマーもまた添加することができる。これらの組成物は、良好な耐溶剤性、耐水性、及び耐摩耗性を有するステンシルを製造する。グラフトしたN-メチルスチリルピリジニウム基を有するポリビニルアルコールの使用は、光重合性不飽和化合物の分散を容易にするのに役立つが、やはりここで用いたベースポリマーは、スチリルピリジニウム基がグラフトしたポリビニルアルコール(80~90%まで加水分解されたPVAc)である。
上述したように本発明の使用の1つは、スクリーン印刷ステンシルを製造することである。スクリーン印刷では、ステンシルとしても知られる印刷デザインの陰画を、木製又は金属製のフレームにわたって広がったポリマー(通常はポリエステル)又はステンレス鋼からなるメッシュに製造し、印刷がなされないメッシュの領域(ステンシル領域)は、印刷に用いられるインクを通さない材料で覆われる。スクリーン印刷ステンシルの製造のために多くの方法が提案されてきた。ステンシルは、間接的なフィルム法によりスクリーンとは独立して製造してもよく、直接法によりスクリーン自体に製造してもよい。間接法では、感光層を一時的な支持体シート、通常は透明なポリエステルシートにコーティングし、化学光に露光した後、層を、水を用いて支持体シート上で現像し、感光層の非露光領域を除去する。支持体上の膨潤したステンシルを次いで、軽く、均一の圧力をかけて押付けることによりスクリーンメッシュに付着させ、乾燥後、印刷の準備が整ったスクリーンメッシュにステンシルを残して支持体シートを除去する。直接法では、感光エマルジョンをメッシュにコーティングし、乾燥させて連続的な均一のフィルムを得る。次いで、ライントーン又はハーフトーンのフォトポジティブにより写真的にコーティングの像を得て、次いで水のスプレーで画像を現像し、やはりフィルムの非露光領域を除去することにより、ステンシルが製造される。別の技術、いわゆるキャピラリーフィルム法は、感光層のポリエステルシートへの塗工を含み、次いでこれを、像を得る前にメッシュに転移させる。次いで、直接法について記載されているように像を得て現像を行う。エマルジョン及びフィルムの組み合わせもまた可能であり、フィルムをメッシュに付着させるために直接エマルジョンが用いられる。次いで、ステンシルの現像を直接法のように行う。
全てのこれらの技術のための感光性コーティングはポリマーをベースとしており、それらの配合は、スクリーン印刷において化学的、物理的、及び熱的な耐性を得るために重要である。
本発明の詳細な説明
本発明によれば、従来技術が直面する上述した課題に対処し、良好な耐水性及び耐摩耗性を有する光硬化製品を製造することができ、優れた感光性及び解像力を有する水性エマルジョン型の感光性ポリマー組成物をまさに提供することができる。従って、本発明は、スチリルピリジニウム基及び/又はスチリルキノリニウム基が付加された、非加水分解又は非けん化の酢酸ビニルポリマー(ポリ酢酸ビニル)を含む水性エマルジョン形態の感光性ポリマー組成物を提供する。用語「付加」は化学的付加を意味する。本明細書では用語「酢酸ビニルポリマー」により、PVAcとも言われるポリ酢酸ビニル、及び酢酸ビニルとモノマーとのコポリマーであることが意味される。上記酢酸ビニルポリマーがコポリマーである場合、用いることのできる酢酸ビニルと共重合可能なモノマーの例は、エチレン、メチルアクリレート及びメチルメタクリレートのようなアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド及びN,N-ジメチルアクリルアミドのようなアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸及びそれらの塩のような不飽和カルボン酸及びそれらの塩、並びにジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン及びビニルスクシンイミドのようなカチオン性モノマーである。
水現像が可能で光硬化後に優れた耐水性の硬化製品をもたらす組成物を形成するためには、ポリ酢酸ビニルが0%加水分解されている又は0%けん化されている必要がある。0%加水分解されたポリ酢酸ビニルを用いることは、先行技術においてスチリルピリジニウム基又はスチリルキノリニウム基がグラフトしたポリマー鎖として80~90%まで加水分解又はけん化されたPVAcであるポリビニルアルコール(PVA)を用いることに代わる、新しい技術である。本発明で用いるスチリルピリジニウム基又はスチリルキノリニウム基が付加したポリマーは、酸触媒反応により、非加水分解又は非けん化の酢酸ビニルポリマー(PVAc)にスチリルピリジニウム基及び/又はスチリルキノリニウム基を付加することにより調製される。スチリルピリジニウムがグラフトしたPVAは、先行技術に開示されているように80~90%の加水分解までけん化又は加水分解されたPVAcであるポリビニルアルコールであり、それらの調製は、例えば米国特許第4,339,524号、第4,564,580号、及び第4,272,620号により知られている。先行技術には、PVA(ポリビニルアルコール)へのスチリルピリジニウム基又はスチリルキノリニウム基のグラフト率が、PVAの単位モルに基づき0.5~20モル%であることが記載されている。しかしながら、実際のプラクティスでは、PVA(重合度が1700から2400の間)へのグラフト率が1モル%より低い場合には、グラフトしたスチリル基の量が不充分であるために光硬化が不充分であることにより、望ましい光架橋特性を有する水溶性の光二量化可能なPVAポリマーを得ることはできない。また、スチリル基が1.8を超えるモル%でPVA(重合度が1700から2400の間)に付加される場合には、グラフトされたPVA溶液は、室温でゲル化点までその粘度を大きく上昇させる。
本発明によれば、PVAcの単位モルに基づいて光二量化可能な基の0.05%~0.20モル%が非けん化のPVAcに付加される場合にも、光架橋又は光二量化は、耐水性の高い硬化物を作り出すのに充分過ぎるほどである。
本発明によれば、非加水分解のPVAc(酢酸ポリビニル)エマルジョンに付加される化合物の例としては、これらに限定されないが、1-メチル-2-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-メチル-4-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-エチル-2-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-エチル-4-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-アリル-4-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-(2-ヒドロキシエチル)-4-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-カルバモイルメチル-2-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-カルバモイルメチル-4-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-メチル-2-(m-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-ベンジル-2-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-ベンジル-4-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウム、1-メチル-4-(p-ホルミルスチリル)-5-エチルピリジニウム、1-メチル-2-(p-ホルミルスチリル)キノリニウム、1-エチル-2-(p-ホルミルスチリル)キノリニウム、及び1-エチル-4-(p-ホルミルスチリル)キノリニウムが挙げられる。
本発明は、他の材料、例えばフリーラジカル重合材料(ビニル不飽和を含む1つ以上の不飽和モノマー又はオリゴマー、及び光で露光された場合にフリーラジカルを形成することのできる開始剤)、感光性基がグラフトしたポリビニルアルコール(70~90%まで加水分解されたPVAc)、非感光性化合物、例えば非感光性のポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニルエマルジョン、ジアゾ樹脂、他の適合可能なポリマー系、界面活性剤、殺生物剤、及び顔料とともに配合することにより、更に改変することができる。
上記の先行技術情報の記載から本発明に関して明らかに理解することができるように、特筆すべき発見は、スチリルピリジニウム基及び/又はスチリルキノリニウム基が非加水分解のPVAcに付加されることであり、一方で、この種類の全ての先行技術の感光性組成物は、スチリルピリジニウム化合物又はスチリルキノリニウム化合物がグラフトした、PVAcを80~90%まで加水分解することにより作製されたポリビニルアルコールを用いて作製される。
本発明で用いられるポリ酢酸ビニルは、0%けん化されている又は0%加水分解されているポリ酢酸ビニルであり、好ましくは、酸触媒の存在下でスチリルをベースとした光二量化可能な基が付加されているポリ酢酸ビニルホモポリマーである。反応は通常、塩酸、硫酸、リン酸、又は有機スルホン酸を用いて2.0の周辺のpHで行われる。反応は通常、約50℃で4~8時間の間行われる。しかしながら、時間及び温度は、必要に応じて大きく変化させることができる。反応は室温でも行うことができる。反応が完了したら、反応混合物を次いでアルカリ溶液、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又はアンモニア水によりクエンチしてpHを7の周辺にする。
本発明は、PVAcに付加するモル%を変化させること、及びスチリルピリジニウム基とスチリルキノリニウム基との間の比を変化させることにより、光反応速度、及びUV光吸収特性について変化させることができる点で、非常に適合性のあるものであり、それにより本発明は、多くの種類の露光装置、例えばUVレーザー、UV-LED、及び他の光源を備えたダイレクト-トゥ-プレート(direct-to-plate)により様々な工業用途に用いることができる。
本発明に含まれる感光性ポリマー組成物は非常に高い光反応性を有し、適切な波長の光への露光時間が非常に短い場合であっても、感光性ポリマー組成物の厚い層(100~700μm)をコーティングの厚み全体にわたって硬化させることができる。それらは、スチリルをベースとした光二量化可能な基がグラフトしたジアゾ又はポリビニルアルコール、及び既に記載したような他の系よりも速い光速度を示す。本特許における光架橋のメカニズムは光二量化によるものであり、従って、本発明で特徴付けられる感光性ポリマー組成物のいずれもが、いくつかの他の系の酸素、水分及び熱についての影響の受けやすさを示さない。
既に記載したように、本発明の最も注目すべき重要な部分は、80~90%まで加水分解されたPVAcであるポリビニルアルコールの既に示した使用とは異なり、PVAc(ポリ酢酸ビニル)がスチリルをベースとした光二量化可能な基を付加するためのベースポリマーであることである。スチリルをベースとした光二量化可能な基の量が、PVAcの単位モルに基づきわずか0.05~0.5モル%であることができることもまた重要である。PVAc(酢酸ビニルポリマー)に付加された非常に少ない量の感光性基であっても、15~30mj/cmのUV露光で多くの種類の基板、例えばポリエステル及びステンレス鋼ニッケル、並びに様々な他の表面に強固な粘着性を有する耐水性の高い材料を製造することができ、一方で、PVAの単位モルに基づき1~1.5モル%で同様のスチリル基がグラフトしたポリビニルアルコールは、ポリエステル、ステンレス鋼及び他の種類の材料に対して非常に弱い粘着性を有する、あまり耐水性ではない硬化したフィルムを形成するために、200mj/cmを超えるUV露光を必要とするであろう。
PVAcとスチリルをベースとした光二量化可能な基とが反応して、そのような非常に少ない量の反応した感光性基にて、優れた耐水性及び極めて速い光反応速度を有するそのような感光性ポリマー組成物を製造する反応メカニズムは、明確には理解されていないが、感光性基がUV光への露光に際してその耐水性を高めるようにしてPVAcエマルジョンと反応し、水での現像が可能となり、得られるフィルムが極めて耐水性となるものと思われる。
本発明で記載された感光性ポリマー組成物は非常に広範な範囲の用途に適しており、例えば様々なエッチング用途のためのエッチングフォトレジストとして、めっきプロセスのためのフォトレジストとして(プリント配線基板の調製)、フォトリソグラフィー組成物として、及び既に示したようなスクリーン印刷ステンシルのためのステンシルとして、レジスト、ステンシル又は凸版印刷画像が必要とされる光反応性プロセスに用いることができる。
光速度及び光硬化フィルムの耐水性に関して、同時にPVAcに付加された場合にスチリルピリジニウム感光性基とスチリルキノリニウム感光性基との間に相乗関係が存在することにも注目すべきである。1つのみの感光性基と反応したPVAcを2つの感光性基と反応したPVAcエマルジョンと比較した場合、後者の感光性ポリマーは、1つのみの感光性基を有するものよりも露光速度が5~10mj/cm速く、より耐水性である。
要約すれば、本発明は、以下の局面で、スチリル又はジアゾをベースとした系の光二量化可能な基を有するポリビニルアルコールをベースとした感光性ポリマー組成物を含む先行技術に対して、大きく改善されたものである。
(1)より高い固形物量、より速い光反応、及び耐水性をもたらす、加水分解又はけん化されたPVAcであるPVA(ポリビニルアルコール)に代わる、非加水分解のPVAc(ポリ酢酸ビニル)の使用。
(2)PVAcの単位モルに基づき0.05~0.5モル%の非常に少ない量の感光性基で、PVAをベースとした感光性組成物より4~5倍速い、非常に速い光反応速度。一方で、PVAの単位モルに基づき1.0モル%で同様のスチリル基がグラフトしたPVAは、耐水性光硬化フィルムを製造するのに充分ではない。
(3)PVAをベースとした感光性組成物の14~18%に比べて、50~59%の高い固形物含有量。
(4)耐水性は高いが水現像可能。
(5)感光性官能基を化学的且つ物理的に維持する非常に安定な組成物、及び12ヵ月超にわたって相分離のいずれの兆候もない粘度。
(5)多くの種類の感光性組成物を配合して様々な望ましい機能性、例えば非常に細かい解像度、並びに多くの工業用途で必要とされ得る化学的及び物理的な耐性を開発する、良好なベース感光性組成物。
(6)より速い光化学反応及び耐水性を促進する、スチリルピリジニウム基とスチリルキノリニウム基との使用の相乗効果。
本発明者に知られている最良の形態を含む以下の具体的な実施例が、本発明を更に説明する。別に記載されなければ、全ての部数は重量によるものである。これらの実施例は本発明の単なる例であり、その範囲を限定することを意図されない。
ポリ酢酸ビニル(PVAC)Vinysol 2501(Daido Chemical Corporation製、50%固形物量、粘度=3000cps、pH=5、粒子径=1.2μm及びけん化度0%)は、以下の実施例でPVAcと表される。
ポリビニルアルコールGH-24(Nippon Synthetic Chemical Industry製、重合度2400及びけん化度88%)は、PVAと表される。
公開された手順で作製されたN-メチル-4-(p-ホルミルスチリル)ピリジニウムメチル硫酸塩は、以下の実施例でSBQと表される。
公開された手順で作製された4-[2-(4-ホルミルフェニル)エチニル]1-メチルキノリニウムメチル硫酸塩は、以下の実施例で4QPと表される。
4QPが付加したPVAcは、PVAc-4QPと表される。
SBQが付加したPVAcは、PVAc-SBQと表される。
4QP及びSBQが付加したPVAcは、PVAc-4QP/SBQと表される。
実施例1
0.45gのSBQ(PVAcの単位モルに基づき0.051モル%)及び4QP(PVAcの単位モルに基づき0.050モル%)のそれぞれを、1100rpm(毎分回転数)での撹拌下、450gのPVAcに添加した。混合物を5分間混合し、SBQ及び4QPが完全に溶解したことを確かめた。混合物を撹拌しながら50℃まで加熱した。混合物が50℃に達したら、40%リン酸を混合物に添加し、pHを2に調整した。次いで、混合物を50℃で8時間混合し、次いで、加熱を停止し、混合物を加熱せずに撹拌下で12時間置いた。混合物を10%アンモニア水でクエンチしてpHを7にし、付加反応を完了させた。
実施例2
25gのSBQ(0.26モル%)を、500rpmでの撹拌下、5kgのPVAcに添加した。混合物を30分間混合してSBQを溶解させた。エマルジョンを50℃まで加熱した。次いで、40%リン酸を添加してpHを2にし、エマルジョンを撹拌しながら50℃で8時間保持し、混合物を加熱せずに撹拌下で12時間置いた。混合物を次いで10%水酸化カリウム水溶液でクエンチしてpHを7にし、付加反応を完了させた。
実施例3
0.90gの4QP(0.10モル%)を、1100rpmでの撹拌下、450gのPVAcに添加した。混合物を5分間混合し、4QPが完全に溶解したことを確かめた。混合物を撹拌しながら50℃まで加熱した。混合物が50℃に達したら、40%リン酸を混合物に添加し、pHを2に調整した。次いで、混合物を50℃で8時間混合し、次いで、加熱を停止し、混合物を加熱せずに撹拌下で12時間置いた。混合物を10%アンモニア水でクエンチしてpHを7にし、付加反応を完了させた。
実施例4
0.45gのSBQ(0.051モル%)及び4QP(0.050モル%)のそれぞれを、1100rpmでの撹拌下、450gのPVAcに添加した。混合物を5分間混合し、SBQ及び4QPが完全に溶解したことを確かめた。次いで、室温で、40%リン酸を混合物に添加し、pHを2に調整した。次いで、混合を1時間続け、混合物を撹拌せずに3日間置いた。次いで、撹拌下、室温で混合物を10%アンモニア水でクエンチしてpHを7にし、付加反応を完了させた。
実施例5
2.25g(0.256モル%)のSBQを、1100rpmでの撹拌下、450gのPVAcに添加した。混合物を5分間混合し、SBQが完全に溶解したことを確かめた。次いで、室温で、40%リン酸を混合物に添加し、pHを2に調整した。次いで、混合を1時間続け、混合物を撹拌せずに3日間置いた。次いで、撹拌下、混合物を次いで10%水酸化カリウム水溶液でクエンチしてpHを7にし、付加反応を完了させた。
実施例6
0.45g(0.05モル%)の4QPを、1100rpmでの撹拌下、450gのPVAcに添加した。混合物を5分間混合し、4QPが完全に溶解したことを確かめた。次いで、室温で、40%リン酸を混合物に添加し、pHを2に調整した。次いで、混合を1時間続け、混合物を撹拌せずに3日間置いた。次いで、撹拌下、混合物を次いで10%アンモニア水でクエンチしてpHを7にし、付加反応を完了させた。
実施例7
0.9g(0.10モル%)の4QPを、1100rpmでの撹拌下、450gのPVAcに添加した。混合物を5分間混合し、4QPが完全に溶解したことを確かめた。混合物を撹拌しながら50℃まで加熱した。混合物が50℃に達したら、40%リン酸を混合物に添加し、pHを2に調整した。次いで、混合物を50℃で8時間混合し、次いで、加熱を停止し、混合物を加熱せずに撹拌下で12時間置いた。混合物を10%アンモニア水でクエンチしてpHを7にし、付加反応を完了させた。
実施例8
0.9g(0.10モル%)のSBQを、1100rpmでの撹拌下、450gのPVAcに添加した。混合物を5分間混合し、4QPが完全に溶解したことを確かめた。混合物を撹拌しながら50℃まで加熱した。混合物が50℃に達したら、40%リン酸を混合物に添加し、pHを2に調整した。次いで、混合物を50℃で8時間混合し、次いで、加熱を停止し、混合物を加熱せずに撹拌下で12時間置いた。混合物を10%アンモニア水でクエンチしてpHを7にし、付加反応を完了させた。
実施例9R(参照)
先行技術の手順で、1.2gのSBQ(PVAの単位モルに基づき1.37モル%)でPVA(100gの13%溶液)に酸触媒によりグラフトすることにより、PVA-SBQ溶液を調製した。
実施例の全ての感光性ポリマー材料を、スクリーン印刷に用いられる典型的なスクリーンである、アルミニウムフレームにわたって広がった150/48(2.54cm当たり150本の糸、48μmの糸直径)の黄色ポリエステルメッシュに、エマルジョン塗工機により、一度は印刷面(正面)に、一度はスクイージー面(裏面)に、反応完了後にそのままコーティングして約4gのコーティング重量とし、乾燥させて、スクリーンから1mで3kwのメタルハライドランプ露光装置により露光した。露光計算機フォトポジティブを用い、1つの露光試験で5つのレベルの露光エネルギーが得られるようにした。露光計算機フォトポジティブは50μm~250μmのラインアンドスペースを有する。露光装置は光測定センサーを有し、装置のメタルハライドランプにより放出された光エネルギーを測定する(320nm~400nmの間のUV光エネルギーを測定するUVセンサーH12684-385を備えたHamamatsu UVパワーメーターC12144により測定された、1光単位=21mj/cm)。露光されたスクリーンを2分間水浴に浸し、1分30秒間、10cmにて室温で送風スプレーヘッド及び水道水で洗い流した。現像の直後に硬化画像を打つことにより耐水性を決定した。硬化材料はまだ膨潤していたが、30cmの距離での5秒間の約21.1kg-force/cmの高圧水の濃縮した流れにより行った。損傷の程度を目視で確認した。露光、現像、及び乾燥したスクリーンを40X及び1000Xのビデオ顕微鏡下で観察した。
表1に見ることができるように、実施例1の4QP(0.05モル%)及びSBQ(0.051モル%)の組み合わせは、0.1モル%4QP(実施例3)又は0.1モル%SBQ(実施例8)より6~10mj/cm速い露光の組成物を製造した。組み合わせの付加は、露光速度について相乗効果を有するものと思われた。
別の非常に重要な観察結果は、PVAは1.37モル%グラフトされ、本発明は0.05~0.25モル%であったにもかからず、1.37モル%SBQがグラフトしたPVAが、光硬化速度、耐水性、メッシュへの粘着性、及び硬化画像の鮮明さに関して本発明に対して非常に劣っていたことである。更に、PVA-SBQにより作製した画像はかなりはっきりせず、硬化画像を作製するのに必要な適切な露光エネルギーを決定するのが非常に困難であるほどであった。得られた画像の解像度は最大で100μmであり、一方で、本発明の全ての実施例は50μmのラインアンドスペースを解像することができた。
本発明はいくつかの用途にそのまま用いることができるが、他の材料、例えばPVA-SBQ、PVA、非感光性PVAcホモポリマー又はコポリマー、光重合性のエチレン性不飽和化合物及び光重合開始剤、他の適合可能な樹脂、並びに界面活性剤及び顔料分散剤と更に配合して特定の特性を得ることが必要とされてもよい。
配合実施例
ポリ酢酸ビニル(PVAC)Vinysol 2501(Daido Chemical Corporation製、50%固形物量、3000cps、pH=5、粒子径=1.2μm及びけん化度0%)は、以下の実施例でPVAcと表される。
4QPが付加したPVAcは、PVAc-4QPと表される。
SBQが付加したPVAcは、PVAc-SBQと表される。
4QP及びSBQが付加したPVAcは、PVAc-4QP/SBQと表される。
PVA-SBQ:実施例9R(参照)に記載。
Omniad 819、184、及び651 光重合開始剤(IGN B.V.製):819、184、651と表される。
ペンタエリスリトールトリアクリレート、光重合性モノマー(Aldrich):PETAと表される。
ITXと表される2-イソプロピルチオキサントン(TCI)
SY-2と表されるジアゾSY-2(Showa Kako Corporation製)
全ての感光性組成物を1100rpm(毎分回転数)で8分間混合した。混合物を一晩放置して全ての気泡を除去した後、コーティングを行った。実施例11~16に記載された混合及び脱気した組成物を、300/34(2.54cm当たり300本の糸、34μmの糸直径)のアルミニウムフレームにわたって広がった黄色ポリエステルメッシュに、エマルジョン塗工機により、一度は印刷面(正面)に、一度はスクイージー面(裏面)にコーティングして約2gのコーティング重量とし、乾燥させて、3光単位(63mj/cm)、4光単位(84mj/cm)、及び5光単位(105mj/cm)についてスクリーンから1mで3kwのメタルハライドランプ露光装置により露光し、スクリーンの正面に配置した4つのレベルの光透過密度フィルターフィルムを有する露光計算機フォトポジティブにより、以下の表2に記載されるように1つの露光試験で5つの違いが得られるようにした。
真空下で露光を行い、フォトポジティブとスクリーンの正面との間の接触が密になるようにし、画像の解像度を低下させる光散乱を少なくした。露光計算機フォトポジティブは50μm~250μmのラインアンドスペースを有する。露光装置は光測定センサーを有し、装置のメタルハライドランプにより放出された光エネルギーを測定する(320nm~400nmの間のUV光エネルギーを測定するUVセンサーH12684-385を備えたHamamatsu UVパワーメーターC12144により測定された、1光単位=21mj/cm)。露光されたスクリーンを全て、1分30秒間、スクリーンの正面から10cmにて室温で送風スプレーヘッド及び水道水で洗い流した。現像の直後に全ての5つの露光工程で硬化画像を打つことにより耐水性を決定した。硬化材料はまだ膨潤していたが、スクリーンの正面から30cmの距離での5秒間の約21.1kg-force/cmの高圧水の濃縮した流れにより行った。損傷の程度を目視で確認した。露光、現像(洗い流し)、及び乾燥したスクリーンを40X及び1000Xのビデオ顕微鏡下で観察した。
別に記載されなければ、全てwt.%である。
実施例10:RC1と表される
PETA 95.81
819 1.33
184 1.33
651 1.33
ITX 0.2
実施例11
実施例5のPVAc SBQ 15
PVA-SBQ 39
PVAc 46
実施例12
実施例1のPVAc 4QP/SBQ 30
PVA-SBQ 35
PVAc 35
実施例13
実施例3のPVAc 4QP 30
PVA-SBQ 56
PVAc 14
実施例14
実施例1のPVAc-4QP/SBQ 30
PVA-SBQ 60
PVAc 10
実施例15
実施例5のPVAc-SBQ 30
PVA-SBQ 45
PVAc 25
実施例16
実施例7のPVAc-4QP 30
PVA-SBQ 50
PVAc 20
実施例17
実施例2のPVAc-SBQ 35
PVA-SBQ 45
PVAc 20
RC1 10
参照実施例17
PVA-SBQ 20
PVAc 80
参照実施例18
PVA-SBQ 35
PVA 20
PVAc 35
ジアゾ 0.3
参照実施例19
PVA-SBQ 60
PVA 10
PVAc 30
ジアゾ 0.3
RC1 10
上記実施例の実験結果のように、光反応速度、耐水性、及び硬化画像の鮮明さへの本発明の寄与が明確に示される。更に、本発明の組成物は、PVA-SBQ及び/又はジアゾによる従来の組成物では非常に困難な20μmのラインアンドスペースを解像することができた。従来の感光性材料による現在の最も細かい画像解像度は、最良でも50~100μmのラインアンドスペースに限定される。
上述した記載、実施例、及びデータは、本明細書に記載された本発明を例示するものであり、本発明の範囲又は特許請求の範囲を過度に限定するものと見なされるべきではなく、これは本発明の精神及び範囲内でありながら多くの実施形態及び変化がなされ得るためである。本発明は、本明細書の以下に添付の特許請求の範囲に属する。

Claims (11)

  1. スチリルピリジニウム基及びスチリルキノリニウム基の少なくとも1つが付加された、水性且つ水現像性であり、非けん化及び非加水分解のPVAc(酢酸ビニルポリマー)を含む水性エマルジョン形態の感光性樹脂組成物であって、
    前記ポリマーが、重合度100~5000及びけん化度0を有する非けん化のPVAc(酢酸ビニルポリマー)に0.01~5モル%のスチリルピリジニウム基及びスチリルキノリニウム基の少なくとも1つを付加することにより得られ、下記一般式(A)及び(B)で表されるスチリルピリジニウム基及びスチリルキノリニウム基の少なくとも1つを有する、感光性樹脂組成物。
    Figure 0007405488000004

    (Aは、以下を表す。)
    Figure 0007405488000005

    (式中、Rは水素原子、又は、水酸基、カルバモイル基、エーテル結合、若しくは不飽和結合を含んでもよい、アルキル基若しくはアラルキル基を表し、Rは水素原子又は低級アルキル基を表し、Xはハロゲン化物イオン、リン酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、メチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオン、又はこれらのアニオンの2つ以上の混合物を表す。)
    Figure 0007405488000006

    (Aは、以下を表す。)
    Figure 0007405488000007

    (式中、Rは水素原子、又は、水酸基、カルバモイル基、エーテル結合、若しくは不飽和結合を含んでもよい、アルキル基若しくはアラルキル基を表し、Rは水素原子又は低級アルキル基を表し、nは1から6を含めた間の値を有する整数を表し、はハロゲン化物イオン、リン酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、メチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオン、又はこれらのアニオンの2つ以上の混合物を表す。)
  2. 請求項1に記載の感光性樹脂組成物、及び、
    水溶性、水分散性、又は疎水性のポリマーを含む、感光性組成物。
  3. 請求項1に記載の感光性樹脂組成物、
    水溶性、水分散性、又は疎水性のポリマー、
    エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、及び、
    光重合開始剤を含む、感光性組成物。
  4. 請求項1に記載の感光性樹脂組成物、
    水溶性、水分散性、又は疎水性のポリマー、
    エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、
    光重合開始剤、及び、
    水溶性ジアゾ化合物を含む、感光性組成物。
  5. 下記一般式(A)及び(B)で表されるスチリルピリジニウム基及びスチリルキノリニウム基の少なくとも1つが付加された、水性且つ水現像性であり、非けん化及び非加水分解のPVAc(酢酸ビニルポリマー)を含む感光性樹脂を製造する方法であって、
    Figure 0007405488000008

    (Aは、以下を表す。)
    Figure 0007405488000009

    (式中、Rは水素原子、又は、水酸基、カルバモイル基、エーテル結合、若しくは不飽和結合を含んでもよい、アルキル基若しくはアラルキル基を表し、Rは水素原子又は低級アルキル基を表し、Xはハロゲン化物イオン、リン酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、メチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオン、又はこれらのアニオンの2つ以上の混合物を表す。)
    Figure 0007405488000010

    (Aは、以下を表す。)
    Figure 0007405488000011

    (式中、Rは水素原子、又は、水酸基、カルバモイル基、エーテル結合、若しくは不飽和結合を含んでもよい、アルキル基若しくはアラルキル基を表し、Rは水素原子又は低級アルキル基を表し、nは1から6を含めた間の値を有する整数を表し、はハロゲン化物イオン、リン酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、メチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオン、又はこれらのアニオンの2つ以上の混合物を表す。)
    酸触媒の存在下、水性且つ水現像性であり、非けん化及び非加水分解のPVAc(酢酸ビニルポリマー)に、
    (1)ホルミル基を有する、一般式
    Figure 0007405488000012

    (Aは、以下を表す。)
    Figure 0007405488000013

    (式中、Rは水素原子、アルキル基、及び低級ヒドロキシアルキル基からなる群より選択される1つを表し、Rは水素原子及びアルキル基からなる群より選択される1つを表し、Xは強酸性イオンを表す。)
    により表されるスチリルピリジニウム化合物及びスチリルキノリニウム化合物、並びに
    (2)アセタール基を有する、一般式
    Figure 0007405488000014

    (Aは、以下を表す。)
    Figure 0007405488000015

    (式中、Rは水素原子、アルキル基、及びアラルキル基からなる群より選択される1つを表し、Rは水素原子及びアルキル基からなる群より選択される1つを表し、2つのRはアルキル基及びフェニル基からなる群より選択される1つを表し、2つのRは結合してアルケニル基を形成していてもよい。nは1から6を含めた間の値を有する整数を表し、Xは強酸性イオンを表す。)
    により表されるスチリルピリジニウム化合物及びスチリルキノリニウム化合物
    からなる群より選択される感光性化合物を添加する、方法。
  6. がハロゲンイオン、硫酸イオン、リン酸イオン、及びp-トルエンスルホン酸イオンからなる群より選択される1つである、請求項5に記載の方法。
  7. ホルミル基を有する、スチリルピリジニウム化合物及びスチリルキノリニウム化合物が、1つの酢酸ビニル単位に基づき0.01~5モル%の割合で用いられる、請求項5に記載の方法。
  8. アセタール基を有する、スチリルピリジニウム化合物及びスチリルキノリニウム化合物が、1つの酢酸ビニル単位に基づき0.01~5モル%の割合で用いられる、請求項5に記載の方法。
  9. 前記酸触媒が塩酸、硫酸、リン酸、過塩素酸、ホウフッ化水素酸、メタンスルホン酸、又はp-トルエンスルホン酸である、請求項5に記載の方法。
  10. 前記水性且つ水現像性であり、非けん化及び非加水分解のPVAcに前記感光性化合物を添加する反応が室温~100℃の温度で行われる、請求項5に記載の方法。
  11. 前記水性且つ水現像性であり、非けん化及び非加水分解のPVAcが10~55W/W%の濃度で存在する、請求項5に記載の方法。
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