JP2003107698A - 水現像可能な感光性導電ペースト、電極パターンの形成方法及び電極 - Google Patents

水現像可能な感光性導電ペースト、電極パターンの形成方法及び電極

Info

Publication number
JP2003107698A
JP2003107698A JP2001303329A JP2001303329A JP2003107698A JP 2003107698 A JP2003107698 A JP 2003107698A JP 2001303329 A JP2001303329 A JP 2001303329A JP 2001303329 A JP2001303329 A JP 2001303329A JP 2003107698 A JP2003107698 A JP 2003107698A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive paste
photosensitive
photosensitive conductive
electrode
polyvinyl alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001303329A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Shioda
聡 塩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2001303329A priority Critical patent/JP2003107698A/ja
Publication of JP2003107698A publication Critical patent/JP2003107698A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水現像を可能にし、良好な塗膜を形成し、フ
ォトリソ法により電極を形成することができる感光性導
電ペースト、電極の形成方法、電極を提供する。 【解決手段】 塗膜にしたときに水現像可能な感光性導
電ペーストであって、該感光性導電ペーストは、導電性
微粒子、感光性ポリビニルアルコール、光硬化性モノマ
ー、光重合開始剤、ガラスフリット、溶剤含む。該ポリ
ビニルアルコールは感光性であって、次の式(1)で表
される構成単位を有する。 【化1】 (式中、Rは水素原子、アルキル基又は低級ヒドロキシ
アルキル基を示し、X-は強酸の陰イオンを示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベタ印刷後にマス
キング露光、水現像によるエッチングを行うのに適した
水現像可能な感光性導電ペーストに関し、特に、電極形
成に適した感光性導電ペースト、電極形成方法及び電極
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、プラズマディスプレイ
(略語:PDP)の電極を形成するには、導電ペースト
をスクリーン印刷等のベタ印刷を行い、乾燥後の塗膜上
に電極パターンが形成されたマスクを配置して露光し、
現像を行って不必要な塗膜を除去して、その後、焼成し
て電極パターンを得ていた。
【0003】従来の電極パターンを形成するための導電
ペーストには、アクリル系ポリマーに光硬化性モノマー
を組み合わせてなるバインダー樹脂を含んだ導電ペース
トや、感光性アクリル系ポリマーに光硬化性モノマーを
組み合わせたバインダー樹脂を含んだ導電性ポリマーが
主として提案されている(例えば、特開平5−6740
5号公報)。また、部分ケン化型ポリ酢酸ビニルを用い
て水で現像する方式も提案されている(例えば、特開平
9−134010号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のアクリル系
ポリマーを含む感光性導電ペーストを用いた電極パター
ンの現像には、多量の有機溶剤が現像液として使用され
ているため、環境への汚染防止のための処理設備が必要
であった。一般的にプラズマディスプレイの電極におい
ては、高精細な電極パターンが要求されるが、そのため
には、印刷版からの版離れが良好であること、印刷時に
ダレが発生しないこと、印刷時の感光性導電ペーストの
粘度を適性な範囲に調整できることが必要とされる。
【0005】特に、遮光性の高い導電性粉体(例えば、
銀粉)を用いた場合、光硬化性モノマーを使用するだけ
では感度不足による硬化不良、光硬化性モノマーの比率
が高いことによる粘度の低下による印刷適性不良、乾燥
性不良(例えば、タックが発生することにより露光用マ
スクに貼りついてしまう等の不良)などの問題が指摘さ
れていた。
【0006】そこで本発明は、現像に有機溶剤を用いる
ことなく、水を用いることを可能にし、良好な印刷適性
を有し及び良好な塗膜を形成し、フォトリソ法により電
極、特に、高精細なプラズマディスプレイ用電極を形成
することができる感光性導電ペーストを提供すること、
該感光性導電ペーストを用いた電極の形成方法を提供す
ること、並びに該電極形成方法により得られた電極を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るための本発明の感光性導電ペーストは、塗膜にしたと
きに水現像可能な感光性導電ペーストであって、該感光
性導電ペーストは、(1)導電性微粒子、(2)感光性
ポリビニルアルコール、(3)光硬化性モノマー、
(4)光重合開始剤、(5)ガラスフリット及び(6)
溶剤を含むことを特徴とする。
【0008】本発明の感光性導電ペーストに使用される
感光性ポリビニルアルコールには、次の一般式(1)で
表される構成単位を有するポリビニルアルコール誘導体
が好適に使用できる。
【0009】
【化4】
【0010】(式中、Rは水素原子、アルキル基又は低
級ヒドロキシアルキル基を示し、X-は強酸の陰イオン
を示す。) 前記式(1)における陰イオンX- には、例えば、ハロ
ゲンイオン、硫酸イオン、リン酸イオン又はp−トルエ
ンスルホン酸イオンが挙げられる。
【0011】さらに、本発明の感光性導電ペーストに使
用される感光性ポリビニルアルコールには、前記一般式
(1)で表されるポリビニルアルコールと類似の化合物
である次の一般式(2)及び式(3)で表される構成単
位を有するポリビニルアルコール誘導体も好適に使用で
きる。
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】前記式(2)におけるカチオン種を表すX
には、例えば、Li、Na、K、アンモニウム、四級ア
ルキルアンモニウム等を挙げることができる。
【0015】前記一般式(2)の構成単位が1に対し、
前記一般式(3)の構成単位が0.05〜10であるこ
とが、高密度、高解像度の電極パターンを形成するのに
望ましく、また、0.05〜0.7若しくは1.5〜1
0であることが水溶性が発揮され、水現像を行うのに好
ましい。
【0016】本発明の感光性導電ペーストに使用され
る、感光性ポリビニルアルコールは、水酸基を含むの
で、水現像処理が可能となる。
【0017】上記感光性ポリビニルアルコールには、分
子内にカチオン基を有する増感剤を含有するようにする
と更に有効である。このような増感剤は、例えばアンモ
ニウム基,フォスフォニウム基,スルフォニウム基およ
びオキソニウム基のようなカチオン基を分子内に1個有
する増感剤が挙げられる。
【0018】本発明の感光性導電ペーストには、上述の
ポリビニルアルコール系感光性樹脂以外の高分子化合
物、特にピロリドンやアミド構造のようなアジド基の光
分解中間体と反応を起こしやすい基を含む水溶性高分子
化合物を配合することにより、更に感度を高めることも
できる。
【0019】本発明の電極パターンの形成方法は、前記
本発明の感光性導電ペーストを基板上にベタ印刷した
後、乾燥し、乾燥塗膜上に、電極パターンの形成された
マスクを配置してマスクキング露光を行い、水現像によ
るエッチングを行い、乾燥後、焼成することを特徴とす
る。
【0020】
【発明の実施の形態】感光性ポリビニルアルコールの調
一般式(1)のポリビニルアルコール誘導体の製造
方法 前記一般式(1)で示される構成単位を有するポリビニ
ルアルコール誘導体の製造方法は、例えば、ポリビニル
アルコール又は部分ケン化ポリ酢酸ビニルに、次の一般
式(4)
【0021】
【化7】
【0022】で表されるホルミル基を有するスチリルピ
リジニウム塩を反応させることにより製造することがで
きる。
【0023】該スチリルピリジニウムの塩の例には、以
下に示すスチリルピリジニウムの第四級塩、塩酸塩、臭
化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸塩、フッ化水素
酸塩、メトサルフェート、リン酸塩、硫酸塩、メタンス
ルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などの形態が挙
げられる。また、スチリルピリジニウム自体の例には、
α−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウム、γ−(p
−ホルミルスチリル)ピリジニウム、α−(m−ホルミ
ルスチリル)ピリジニウム、N−メチル−α−(p−ホ
ルミルスチリル)ピリジニウム、N−メチル−β−(p
−ホルミルスチリル)ピリジニウム、N−メチル−α−
(m−ホルミルスチリル)ピリジニウム、N−メチル−
α−(o−ホルミルスチリル)ピリジニウム、N−エチ
ル−α−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウム、N−
(2−ヒドロキシエチル)−α−(p−ホルミルスチリ
ル)ピリジニウム、N−(2−ヒドロキシエチル)−γ
−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウム、N−アリル
−α−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウム、N−メ
チル−γ−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウム、N
−メチル−γ−(m−ホルミルスチリル)ピリジニウ
ム、N−ベンジル−α−(p−ホルミルスチリル)ピリ
ジニウム、N−ベンジル−γ−(p−ホルミルスチリ
ル)ピリジニウム、N−カルバモイルメチル−γ−(p
−ホルミルスチリル)ピリジニウム等が挙げられる。
【0024】これらの化合物は、対応するピコリンやN
−アルキルピコリニウム塩を芳香族ジアルデヒド、例え
ば、ホルミルベンズアルデヒドと縮合反応させて得ら
れ、ホルミルスチリルピリジンの塩や四級化した塩とし
て用いることができる。
【0025】一方、ポリビニルアルコールは一部未ケン
化のアセチル基を含んでいてもよく、その場合には、水
溶性が高くなる。この場合の含有率は30%未満が望ま
しく、またその重合度は、400〜30000程度が望
ましい。この場合重合度が低すぎると不溶化に要する露
光時間が著しく長くなり、またそれが高すぎると粘度が
増大して実際の使用に適しない。
【0026】前記のホルミル基を有するスチリルピリジ
ニウム塩とポリビニルアルコールあるいは部分ケン化ポ
リ酢酸ビニルとの反応、すなわち高分子アセタール化反
応は、水中で、酸触媒反応により行うことができる。こ
の場合、前記スチリルピリジニウム塩の量はビニルアル
コール単位当たり0.5〜20モル%の割合で用いるの
が好ましい。触媒の酸としては、無機有機のいずれでも
使用することができ、例えば、塩酸、硫酸、りん酸、過
塩素酸、ホウフッ化水素酸、メタンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸などを挙げることができる。その添加
量は多いほど反応時間が短縮されるので好ましいが、通
常では0.01〜5規定度でよい。反応温度は室温〜1
00℃の範囲で行われ、反応時間は1〜24時間程度で
ある。
【0027】 一般式(2)及び一般式(3)を構成
単位とするポリビニルアルコール誘導体の製造方法 前記一般式(2)及び一般式(3)を構成単位とする感
光性ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルケン化物
あるいはビニルアルコールと他のビニル化合物との水溶
性共重合体に、次の一般式(5)で表わされるアルデヒ
ドもくしは、次の一般式(6)で表わされるアセター
ル、及び次の一般式(7)で表わされるアルデヒドもし
くは次の一般式(8)で表わされるアセタールを酸触媒
下で反応させることにより容易に得られる。
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】(上記式(5)〜式(8)において、
3 、R4 、R5 及びR6 は低級アルキル基、あるい
は、R3 及びR4 、R5 及びR6 でアルキレン基を形成
するものである。)
【0033】前記の反応に用いられるポリ酢酸ビニルケ
ン化物としては、例えば平均重合度は200から5,00
0、好ましくは300から3,000のもの、また、ケン
化度は60〜100%、好ましくは70〜99%のもの
が好適に用いられる。重合度が200より小さい場合、
十分な感度が得られず、また一方、5,000より大きい
場合には感光性組成物としたときの溶液の粘度が高くな
りすぎ、塗布性が悪くなる、あるいは水現像性が低下
し、共に好ましくない。また、ケン化度が60%より低
いと十分な水溶性及び水現像性が得られない。
【0034】光硬化性モノマー 光硬化性モノマーとしては、焼成によって揮発、分解し
て、焼成後の膜中に炭化物を残存させることのないもの
であり、多官能および単官能の反応性モノマーを挙げる
ことができる。例えば、単官能ではテトラヒドロフルフ
リル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオ
キシエチルフタレート等のモノ(メタ)アクリレート;
2官能以上では、骨格構造で分類するとポリオール(メ
タ)アクリレート(エポキシ変性ポリオール(メタ)ア
クリレート、ラクトン変性ポリオール(メタ)アクリレ
ート等)、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキ
シ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレー
ト;その他ポリブタジエン系、イソシアヌール酸系、ヒ
ダントイン系、メラミン系、リン酸系、イミド系、フォ
スファゼン系等の骨格を有する(メタ)アクリレートで
あり、紫外線硬化性、電子線硬化性である様々なモノマ
ーが利用できる。
【0035】更に詳しく述べると、2官能のモノマー、
オリゴマー、ポリマーとしてはポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート等;3官能のモノマー、オリゴマー、
ポリマーとしてはトリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等;4官能
のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロ
ールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、脂肪族テト
ラ(メタ)アクリレート等が挙げられ;5官能以上のモ
ノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート等の他、ポリエス
テル骨格、ウレタン骨格、フォスファゼン骨格を有する
(メタ)アクリレート等が挙げられる。官能基数は特に
限定されるものではないが、官能基数が3より小さいと
硬化性が低下する傾向があり、又、20以上では焼成後
の膜中に炭化物が残存する傾向があるため、特に3〜2
0官能のものが好ましい。本発明では上記モノマーを1
種または2種以上の混合物として使用することができ
る。
【0036】光重合開始剤 本発明の感光性導電ペーストに添加する光重合開始剤と
しては、焼成によって揮発、分解して、焼成後の膜中に
炭化物を残存させることのないものである。具体的に
は、ベンゾフェノン、0−ベンゾイル安息香酸メチル、
4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4−
4ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ
・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、
4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベン
ジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセト
フェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルフェノ
ン、p −tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チ
オキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロ
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジ
エチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベ
ンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエ
ーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアント
ラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアン
トラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズ
スベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルア
セトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデ
ン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−
1,2−ブタジオン−2−(0−メトキシカルボニル)
オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(0−
エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−
プロパントリオン−2−(0−エトキシカルボニル)オ
キシム、1−フエニル−3−エトキシープロパントリオ
ン−2−(0−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケト
ン、2−メチル−[ 4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルフォリノ−1−プロパン、2−ベンジル−2−ジ
メチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブ
タノン−1、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリ
ンスルホニルクロライド、n −フェニルチオアクリド
ン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニル
スルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェ
ニルホスフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、ト
リブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシ
ン、メチレンブルー、等の光還元性の色素とアスコルビ
ン酸、トリエタノールアミン等の還元剤の組み合わせな
どが挙げられ、これらを1種または2種以上の組み合わ
せで使用することができる。
【0037】導電性微粒子 導電性を有する金属微粒子であれば、本発明に使用でき
る。例えば、金、銀、、白金、ニッケル、銅、パラジウ
ム、モリブデン、タングステン等の微粒子が挙げれら
る。導電性微粒子の形状が球状或いは粒状の場合には、
露光時の光透過性が良く、内部にて乱反射するために、
露光効率が良い。これらの金属は単独、又は2種以上を
混合した混合粉や、合金粉を使用することができる。
【0038】ガラスフリット ガラスフリットとしては、例えば、軟化温度が400〜
600℃であり熱膨張係数α300 が35×10-7/℃〜
85×10-7/℃、ガラス転移温度が300〜500℃
であるガラスフリットを使用することができ、ZnO系
ガラス、B2 3 −アルカリ土類金属酸化物系ガラス等
の酸化アルカリを含まないガラスフリットを使用するこ
とが望ましい。ガラスフリットの軟化温度が600℃を
超えると焼成温度を高くする必要があり、例えば、電極
パターン被形成体の耐熱性が低い場合には焼成段階で熱
変形を生じることになり好ましくない。またガラスフリ
ットの軟化温度が400℃未満では、焼成により有機成
分が完全に分解、揮発して除去される前にガラスフリッ
トが融着するため、空隙が生じやすくなり好ましくな
い。さらに、ガラスフリットの熱膨張係数α300 が35
×10-7/℃未満、85×10-7/℃を超えると、電極
パターン被形成体の熱膨張係数との差が大きくなりすぎ
る場合があり、歪などを生じることになり好ましくな
い。このようなガラスフリットの粒径(D50)は0.1
〜5μm、好ましくは0.5〜3μmの範囲である。ガ
ラスフリットは感光性導電ペーストの全固形分の10重
量%以内であることが望ましい。
【0039】増感剤 増感剤の好適な具体例には、次の式(9)〜式(16)
で表される、アンモニウム基,フォスフォニウム基,ス
ルフォニウム基及びオキソニウム基のようなカチオン基
を分子内に1個有する増感剤化合物が挙げられる。
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】
【化14】
【0043】
【化15】
【0044】
【化16】
【0045】
【化17】
【0046】
【化18】
【0047】
【化19】
【0048】水溶性高分子化合物 ポリビニルアルコール系感光性樹脂以外の高分子化合
物、特にピロリドンやアミド構造のようなアジド基の光
分解中間体と反応を起こしやすい基を含む水溶性高分子
化合物の例には、次のものが挙げられる。
【0049】例えばポリビニルピロリドン,ダイアセト
ンアクリルアミドとアクリルアミドの共重合体、ポリア
クリルアミド,ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミ
ド),ダイアセトンアクリルアミドとN,N−ジメチル
アクリルアミドの共重合体,アクリルアミドとN,Nジ
メチルアクリルアミドの共重合体などを挙げることがで
きる。
【0050】また、本発明の感光性導電ペーストには、
塗膜の強度、耐水性などの性質を改良するために高分子
エマルジョンを混合することができる。このような高分
子エマルジョンとしては、例えば、ポリ酢酸ビニルエマ
ルジョン,酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョ
ン,酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体エマルジ
ョン,ポリスチレンエマルジョン,エチレン−ブタジエ
ン共重合体エマルジョン,スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体エマルジョン,アセトニトリル−ブタジエン
共重合体エマルジョン,クロロプレン共重合体エマルジ
ョン,ポリ塩化ビニルエマルジョン,シリコーン樹脂エ
マルジョン,ポリウレタンエマルジョン等を挙げること
ができる。
【0051】本発明の感光性導電ペーストにおいて、高
分子エマルジョンの配合量は、ポリビニルアルコール系
感光性樹脂及び前述の高分子化合物の合計100重量部
に対して、通常5〜1,000重量部程度の範囲である
が、好ましくは50〜700重量部である。5重量部未
満では添加効果がなく、1,000重量部より多いと水で
現像できなくなる。
【0052】溶剤 例えばα−、β−、γ−テルピネオールのようなテルペ
ン類、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エ
チレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレング
リコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコー
ルジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアル
キルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジア
ルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモ
ノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアル
キルエーテルアセテート類、プロピレングリコールジア
ルキルエーテルアセテート類、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、2−エチルヘキサノール、1−
ブトキシ−2−プロパノール等のアルコール類が例示さ
れ、これらを単独又は2種以上混合しても良い。ポリビ
ニルアルコール系樹脂を溶解させることができるアルコ
ール系溶剤が好ましい。特に、アルキル鎖の長い直鎖の
アルキルアルコールが好ましい。
【0053】その他の成分 電極を銀ペーストで形成する場合、銀ペーストには、可
塑剤、沈降防止剤、分散剤、消泡剤、染料、シランカッ
プリング剤を必要に応じて適宜使用することができる。
【0054】本発明の感光性導電ペーストに必要に応じ
てガラスフリット以外の無機微粒子を含有させてもよ
い。このような無機成分には、無機フィラー、無機顔料
等を使用することができる。
【0055】無機フィラーは、例えば、チタニア、アル
ミナ、ジルコニア、シリカ、酸化スズ、ITO、Zn
O、RuOなどが挙げられ、またアンチモンドープ酸化
スズなどの不純物をドープした上記酸化物が用いられ
る。これらのうち平均粒径が0.01〜5μmで、形状
としては、球状、塊状、針状、棒状のものが使用され
る。無機フィラーの使用割合は、導電性微粒子100重
量部に対して無機フィラー0.1〜20重量部とすると
良い。
【0056】無機顔料は、Co−Cr−Fe、Co−M
n−Fe、Co−Fe−Mn−Al、Co−Ni−Cr
−Fe、Co−Ni−Mn−Cr−Fe、Co−Ni−
Al−Cr−Fe、Co−Mn−Al−Cr−Fe−S
i等の複合酸化物が挙げられる。また、耐火性の白色顔
料としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカ、
炭酸カルシウムなどが挙げられる。使用する無機顔料の
平均粒径は0.01〜5μmが望ましい。
【0057】感光性導電ペーストの配合割合 本発明の感光性導電ペーストの必須成分の好ましい配合
割合は次の通りである。 導電性微粒子 60〜90重量% 感光性ポリビニルアルコール 5〜30重量% 光硬化性モノマー 10〜35重量%
【0058】本発明の感光性導電ペーストの任意成分と
して添加する配合割合は、上記成分の割合に対して、次
の通りである。 ガラスフリット(無機微粒子) 10重量%以下 光重合開始剤 2〜10重量% 溶剤 所望の粘度となる量
【0059】上記配合割合において、有機成分(感光性
ポリビニルアルコール、光硬化性モノマー、光重合開始
剤)の割合は、15〜40重量部の割合で含有すること
が望ましい。有機成分の割合が15重量部未満であると
感光性導電ペーストのスクリーン印刷適正が低いため
に、均一な印刷が出来ず、40重量部を超えると、焼成
により除去される有機成分の量が多くなり、電極の緻密
性が悪くなり抵抗値が高くなったり、場合によっては断
線を生ずる。
【0060】基板 本発明の感光性導電ペーストを適用可能な基板には、ガ
ラス板、アルミニウムやステンレス等の金属板、アルミ
ナ板、スクリーンメッシュ、紙、半導体基板、その他任
意の基材が適用できる。
【0061】電極形成方法 前記本発明の感光性導電ペーストを上記基板上に印刷す
る。印刷には、スクリーン印刷、スピンコーター、グラ
ビアコーター、コンマコーター、バーコーター等のベタ
印刷が好ましい。形成された塗膜を乾燥する。乾燥には
自然乾燥、加熱乾燥が適用できる。得られた乾燥塗膜上
に、電極パターンの形成されたマスクを配置してマスク
キング露光を行う。露光には紫外線照射を行う。次い
で、水現像によるエッチングをして、未露光箇所を溶解
させて除去する。次いで、乾燥後、塗膜中の有機成分を
焼成して飛散除去させ、基板上に形成された電極パター
ンを得る。焼成後の電極厚みは10μm以下であること
が望ましい。焼成後の電極厚みが10μmを超えるよう
な塗膜の場合であると、焼成前の露光時には、さらに厚
い塗膜となっているため、光が透過しないために、硬化
が十分に行えず、現像ができない、サイドエッジが入る
などの問題が発生する。なお、サイドエッジとは、電極
パターンの端部と基板の間に隙間が生ずる現象をいう。
【0062】
【実施例】〔実施例1〕下記の成分を混合して感光性導
電ペーストを製造した。 感光性ポリビニルアルコール(SPP:商品名、東洋合成社製) 23重量部 光硬化性モノマー(SR454:商品名、サートマー社製) 10重量部 光重合開始剤(Irg.907:商品名、チバスペシャリティケミカル社製) 3重量部 光重合開始剤(KAYACURE DETX-S:商品名、日本化薬社製) 1重量部 銀粉体(D50:1.5μm、比表面積:2.6m2 /g、タップ密度:4.5g /cm3 ) 60重量部 ガラスフリット(ASF1280:商品名、旭硝子社製) 3重量部 エチレングリコール 20重量部 上記感光性ポリビニルアルコール(SPP:商品名、東
洋合成社製)は次の式(17)で表される。
【0063】
【化20】
【0064】〔実施例2〕前記実施例1で得られた感光
性導電ペーストを用いスクリーン印刷機にてベタ印刷
し、得られた塗膜を100℃15分間乾燥し、次いで電
極パターンの形成されたマスクを乾燥塗膜上に配置し
て、200mJ/cm2 、照度6mW/cm2でマスク
キング露光した。次いで、現像液として水を用いて露光
された塗膜にスプレーし、未露光部分の塗膜を除去し
た。次いで、光洋サーモシステム社製の焼成装置にて5
80℃まで昇温させた後、該温度を10分間保持し、そ
の後室温迄降下させることにより電極パターンを得た。
得られた電極パターンは、欠け、ピンホールなどの欠陥
がなく、剥離もなく、良好なものであった。
【0065】
【発明の効果】本発明の感光性導電ペーストは、電極パ
ターンを形成する際にマスキング露光された塗膜の水現
像によるエッチングを可能にする。したがって、環境へ
の汚染を防止でき、形成された電極への有機物の残存を
減らすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 511 G03F 7/004 511 7/033 7/033 Fターム(参考) 2H025 AA04 AA19 AB17 AC01 AD01 BC13 BC42 BC56 CA00 CB07 CB41 CC08 CC09 FA17 FA29 4J038 CE001 FA111 FA151 FA171 FA251 FA261 FA281 GA08 GA12 GA13 GA14 HA066 HA486 KA03 KA08 KA12 NA20 PA17 PB09 4J100 AD02P AG04P BA55H BC43H BC69H BD11H CA31 DA61 HA56 HA61 HC16 HC63 JA38

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗膜にしたときに水現像可能な感光性導
    電ペーストであって、該感光性導電ペーストは、 (1)導電性微粒子 (2)感光性ポリビニルアルコール (3)光硬化性モノマー (4)光重合開始剤 (5)ガラスフリット (6)溶剤 を含むことを特徴とする感光性導電ペースト。
  2. 【請求項2】 前記感光性ポリビニルアルコールは、次
    の一般式(1)で表される構成単位を有するポリビニル
    アルコール誘導体であることを特徴とする請求項1記載
    の感光性導電ペースト。 【化1】 (式中、Rは水素原子、アルキル基又は低級ヒドロキシ
    アルキル基を示し、X-は強酸の陰イオンを示す。)
  3. 【請求項3】 前記感光性ポリビニルアルコールは、次
    の一般式(2)及び式(3)で表される構成単位を有す
    るポリビニルアルコール誘導体であることを特徴とする
    請求項1記載の感光性導電ペースト。 【化2】 【化3】
  4. 【請求項4】 前記一般式(2)の構成単位が1に対
    し、前記一般式(3)の構成単位が0.05〜0.7若
    しくは1.5〜10であることを特徴とする請求項3記
    載の感光性導電ペースト。
  5. 【請求項5】 前記ガラスフリットの含量は、感光性導
    電ペーストにおける全固形分のうち、10重量%以内で
    あることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の感
    光性導電ペースト。
  6. 【請求項6】(1)請求項1、2、3、4又は5記載の
    感光性導電ペーストを基板上にベタ印刷した後、乾燥
    し、 (2)乾燥塗膜上に、電極パターンの形成されたマスク
    を配置してマスキング露光を行い、 (3)水現像し、 (4)乾燥後、焼成することを特徴とする電極パターン
    の形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電極パターンの形成方法
    により得られた電極。
  8. 【請求項8】 焼成後の電極厚みが10μm以下である
    ことを特徴とする請求項7記載の電極。
JP2001303329A 2001-09-28 2001-09-28 水現像可能な感光性導電ペースト、電極パターンの形成方法及び電極 Pending JP2003107698A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001303329A JP2003107698A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 水現像可能な感光性導電ペースト、電極パターンの形成方法及び電極

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001303329A JP2003107698A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 水現像可能な感光性導電ペースト、電極パターンの形成方法及び電極

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003107698A true JP2003107698A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19123428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001303329A Pending JP2003107698A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 水現像可能な感光性導電ペースト、電極パターンの形成方法及び電極

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003107698A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005325342A (ja) * 2004-04-12 2005-11-24 Sekisui Chem Co Ltd ポリビニルアセタール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂の製造方法
JP2008039944A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Fujifilm Corp 感光性組成物及びそれを用いた感光性転写材料、表示装置用遮光膜及びその形成方法、遮光膜付基板並びに表示装置
US7744714B2 (en) 2006-11-20 2010-06-29 E.I. Du Pont De Nemours And Company Paste patterns formation method and transfer film used therein
JP7405488B2 (ja) 2020-10-13 2023-12-26 昭和化工株式会社 ポリ酢酸ビニルをベースとした感光性ポリマー

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005325342A (ja) * 2004-04-12 2005-11-24 Sekisui Chem Co Ltd ポリビニルアセタール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂の製造方法
JP2008039944A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Fujifilm Corp 感光性組成物及びそれを用いた感光性転写材料、表示装置用遮光膜及びその形成方法、遮光膜付基板並びに表示装置
US7744714B2 (en) 2006-11-20 2010-06-29 E.I. Du Pont De Nemours And Company Paste patterns formation method and transfer film used therein
JP7405488B2 (ja) 2020-10-13 2023-12-26 昭和化工株式会社 ポリ酢酸ビニルをベースとした感光性ポリマー
US11860539B2 (en) 2020-10-13 2024-01-02 Showa Kako Corporation Polyvinyl acetate based photopolymer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6576391B1 (en) Photosensitive paste a plasma display, and a method for the production thereof
NL1020488C2 (nl) Werkwijze voor het vervaardigen van een plasmabeeldschermpaneel.
JPH0567405A (ja) 感光性導電ペースト
CA2197331C (en) A photosensitive paste, a plasma display, and a method for the production thereof
JP6244910B2 (ja) 隔壁ペースト、隔壁を有する部材の製造方法及び隔壁を有する部材
JP5540708B2 (ja) 導電ペーストおよび導電パターンの製造方法
JP2003107698A (ja) 水現像可能な感光性導電ペースト、電極パターンの形成方法及び電極
JP2003281935A (ja) ポリビニルアセタールを用いた感光性導電ペースト、電極の形成方法及び電極
JP3239759B2 (ja) 感光性ペースト
JPH09110466A (ja) 感光性絶縁ガラスペースト
JPH09304923A (ja) 感光性ペースト
KR20160062002A (ko) 감광성 차광 페이스트 및 터치 센서용 적층 패턴의 제조 방법
JP3520663B2 (ja) 感光性ペースト
JP2003280195A (ja) フェニル基含有光反応性ポリマーを用いた導電ペースト、電極の形成方法及び電極
JP2003248307A (ja) ロジン又はロジンアクリレートを用いた感光性導電ペースト及び電極
JPH1053433A (ja) 感光性ペースト
JP2003197031A (ja) 脂肪族ポリエステルを用いた導電ペースト、電極の形成方法及び電極
JP3520733B2 (ja) プラズマディスプレイの製造方法
JP2004206883A (ja) プラズマディスプレイ及びプラズマディスプレイ用2層構造電極の製造方法
JP2003281937A (ja) ポリエーテルポリオール系樹脂を用いた感光性導電ペースト、電極の形成方法及び電極
JP2003272441A (ja) クラウンエーテル及び/又はクラウンエーテル系樹脂を用いた感光性導電ペースト、電極パターンの形成方法及び電極
KR20180121875A (ko) 감광성 도전 페이스트 및 도전 패턴이 있는 기판의 제조 방법
JPH11338142A (ja) 感光性樹脂組成物
JP4151141B2 (ja) ガラスペーストおよびそれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2001100407A (ja) 感光性銀ペースト及びそれを用いた画像表示装置