JP2003281937A - ポリエーテルポリオール系樹脂を用いた感光性導電ペースト、電極の形成方法及び電極 - Google Patents

ポリエーテルポリオール系樹脂を用いた感光性導電ペースト、電極の形成方法及び電極

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JP2003281937A
JP2003281937A JP2002080651A JP2002080651A JP2003281937A JP 2003281937 A JP2003281937 A JP 2003281937A JP 2002080651 A JP2002080651 A JP 2002080651A JP 2002080651 A JP2002080651 A JP 2002080651A JP 2003281937 A JP2003281937 A JP 2003281937A
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Japan
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conductive paste
resin
polyether polyol
acrylate
electrode
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Application number
JP2002080651A
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English (en)
Inventor
Satoshi Shioda
聡 塩田
Katsuya Sakayori
勝哉 坂寄
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性微粒子がバインダー中に均一に分散
し、且つ焼成性の良い導電ペーストを提供し、該導電ペ
ーストを用いて、特に、フォトリソ法により高精細なプ
ラズマディスプレイ用電極の形成に適した導電ペース
ト、電極形成方法及び電極を提供する。 【解決手段】 導電ペーストは、導電性微粒子、ポリエ
ーテルポリオール系樹脂、ポリエーテルポリオール系以
外のバインダー樹脂、ガラスフリット、及び溶剤を含
む。導電ペーストに感光性を付与する場合にはさらに、
光硬化性モノマー及び光重合開始剤を加え、さらに現像
性を付与するためには、アルカリ可溶性樹脂を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、任意の塗布方法に
より導電ペーストを用いて塗膜を形成し、乾燥後、焼成
を行って電極を製造するのに適した導電性微粒子の分散
性の良く、且つ塗膜中の有機成分の焼成性の良い導電ペ
ースト、該導電ペーストを用いた電極の形成方法、及び
該方法により得られた電極に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、プラズマディスプレイパ
ネル(略語:PDP)基板の電極を形成するには、導電
ペーストをスクリーン印刷でベタ印刷を行い、乾燥後の
塗膜上に電極パターンが形成されたマスクを配置して露
光し、現像を行って不必要な塗膜を除去して、その後、
焼成して電極パターンを得ていた。
【0003】従来の電極パターンを形成するための導電
ペーストには、アクリル系ポリマーに光硬化性モノマー
を組み合わせてなるバインダー樹脂を含んだ導電ペース
トや、感光性アクリル系ポリマーに光硬化性モノマーを
組み合わせたバインダー樹脂を含んだ導電性ペーストが
主として提案されている(例えば、特開平5−6740
5号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的にプラズマディ
スプレイパネル基板の電極においては、高精細な電極パ
ターンが要求されるが、そのためには、印刷時の導電ペ
ーストの粘度を適性な範囲に調整でき、印刷時にダレが
発生しないことが必要とされる。このような印刷特性を
得るには、少なくとも、導電ペーストに含まれる導電性
微粒子がバインダー中に均一に分散していることが必要
である。また、プラズマディスプレイパネル基板の電極
の製造工程においては、導電ペーストにより形成された
塗膜を焼成して、有機成分を焼失させて電極パターンと
する際に、塗膜中の有機成分の焼成性のよいことが求め
られる。
【0005】そこで本発明は、導電ペーストに含まれる
導電性微粒子がバインダー中に均一に分散しており、且
つ、焼成性の良い良好な導電ペーストを提供すること、
好ましくは、フォトリソ法により電極、特に、高精細な
プラズマディスプレイパネル基板用電極を形成すること
ができる、導電ペーストを提供すること、該導電ペース
トを用いた電極の形成方法を提供すること、並びに該電
極形成方法により得られた電極を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るための本発明の導電ペーストは次の三種類から選ばれ
る。
【0007】本発明の第1番目の種類の導電ペースト
は、導電性微粒子、ポリエーテルポリオール系樹脂、ポ
リエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー樹脂、ガ
ラスフリット及び溶剤を含むことを特徴とする導電ペー
ストである。
【0008】本発明の第2番目の種類の導電ペースト
は、導電性微粒子、ポリエーテルポリオール系樹脂、ポ
リエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー樹脂、光
硬化性モノマー、光重合開始剤、ガラスフリット、溶剤
を含むことを特徴とする感光性導電ペーストである。
【0009】本発明の第3番目の種類の導電ペースト
は、導電性微粒子、ポリエーテルポリオール系樹脂、ポ
リエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー樹脂、ア
ルカリ可溶性樹脂、光硬化性モノマー、光重合開始剤、
ガラスフリット及び溶剤を含むことを特徴とする感光性
導電ペーストである。
【0010】本発明の導電ペーストに用いる前記ポリエ
ーテルポリオール系樹脂は、次の一般式(1)で表され
るポリエーテルポリオール系樹脂を用いることができ
る。
【0011】
【化2】
【0012】(式中、ORはオキシエチレン基又は炭素
原子数3〜4のオキシアルキレン基、nは100以下の
整数、mは100以下の整数を表す。) また、本発明の導電ペーストに用いる前記ポリエーテル
ポリオール系樹脂は、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール
又はそれらの誘導体から選ぶことができる。
【0013】また、本発明の導電ペーストに用いる前記
ポリエーテルポリオール系樹脂は、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレ
ングリコールから選ばれた1種以上のポリエーテルポリ
オールに、多価イソシアネートを反応させた後、ヒドロ
キシ基含有(メタ)アクリル系モノマーを反応させて得
たウレタン(メタ)アクリレート変性ポリエーテルポリ
オール系樹脂を用いることができる。
【0014】本発明の導電ペーストに含まれるポリエー
テルポリオール系樹脂は、主鎖中に−CH2 O−を多数
持つ重合体であり、分子中に酸素を多く含むことから、
本発明の導電性ペーストによる塗膜は焼成性に優れると
同時に、ポリエーテルポリオール系樹脂の主鎖中の−C
2 O−に導電性微粒子が配位しやすいため、本発明の
導電ペースト中の導電性微粒子は分散性がよい。
【0015】本発明の導電ペースト中は、任意成分とし
て、増感剤、結合材としての無機微粒子、光重合開始
剤、重合禁止剤、分散剤、湿潤剤、増粘剤、レベリング
剤、地汚れ防止剤、ゲル化剤、シリコーンオイル、シリ
コーン樹脂、消泡剤、可塑剤を含んでもよい。
【0016】1番目の種類の導電ペーストを用いる本発
明の電極の形成方法は、前記導電ペーストを基板上に塗
布した後、乾燥し、焼成することを特徴とする。1番目
の種類の導電ペーストのように本発明の導電ペーストが
感光性でない場合には、該導電ペーストを用いた電極パ
ターンの形成には、例えば、オフセット印刷、スクリー
ン印刷等により印刷することができる。
【0017】2番目の種類の導電ペーストを用いる本発
明の電極の形成方法は、前記導電ペーストを基板上に塗
布した後、乾燥し、乾燥塗膜を露光し、硬化後に焼成す
ることを特徴とする。
【0018】3番目の種類の導電ペーストを用いる本発
明の電極の形成方法は、前記導電ペーストを基板上に塗
布した後、乾燥し、乾燥塗膜上に、電極パターンの形成
されたマスクを配置してマスキング露光を行い、アルカ
リ現像し、乾燥後、焼成することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】ポリエーテルポリオール系樹脂 ポリエーテルポリオール系樹脂は、分子鎖中にエーテル
結合を、末端に水酸基をそれぞれ有する化合物であり、
例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール等を挙げること
ができる。その製造方法は、水酸基、アミノ基、メルカ
プト基、カルボキシル基等のアルキレンオキシドが反応
し得る活性水素を有する化合物を開始剤とし、アルキレ
ンオキシドを開環付加重合することにより合成すること
ができるが、その他公知の種々の方法でも合成できる。
【0020】これらポリエーテルポリオールの水酸基価
は、30〜120KOHmg/g、好ましくは50〜8
0KOHmgであることが望ましい。
【0021】本発明のポリエーテルポリオール系樹脂に
は、上記以外に、ウレタン(メタ)アクリレート変性ポ
リエーテルポリオール樹脂も使用することができる。該
ウレタン(メタ)アクリレート変性ポリエーテルポリオ
ール樹脂としては、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど
のポリエーテルポリオールの1種以上に、多価イソシア
ネートの1種以上を反応させた後、ヒドロキシ基含有
(メタ)アクリル系モノマーを反応させて、ウレタン
(メタ)アクリレート変性ポリエーテルポリオール樹脂
を得ることができる。
【0022】前記ウレタン(メタ)アクリレート変性ポ
リエーテルポリオール樹脂の製造に用いられる多価イソ
シアネートの具体例としては、例えば、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4´−ジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、これ
らの変性ジイソシアネート、水添化ジイソシアネートな
どがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合し
て用いられる。
【0023】前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル系
モノマーの具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、
2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェート、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メ
トキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアク
リルアミド、エチレングリコールモノアクリレート、ジ
プロピレングリコールモノアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルアクリレートなどがあげられ、これら
の(メタ)アクリル系モノマーは単独でまたは2種以上
を混合して用いられる。
【0024】本発明においてウレタン(メタ)アクリレ
ート変性ポリエーテルポリオール樹脂は、アルカリ可溶
性樹脂の存在下でアルカリ現像を可能にする。
【0025】アルカリ可溶性樹脂 次に、本発明におけるアルカリ可溶性樹脂としては、無
機粉体に対してバインダーとして作用し、かつ電極を製
造する際に、その現像処理工程において用いられる現像
液、特に好ましくはアルカリ現像液に対して可溶性を有
するものであれば、特に限定されるものではないが、カ
ルボキシル基を有するポリマー、特に、1個以上のカル
ボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、単
に「カルボキシル基含有不飽和単量体」という。)と他
の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、単に
「共重合性不飽和単量体」という。)との共重合体(以
下、単に「カルボキシル基含有共重合体」という。)が
好ましい。
【0026】カルボキシル基含有不飽和単量体として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
α−クロルアクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボ
ン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等
の不飽和ジカルボン酸またはその無水物類;3価以上の
不飽和多価カルボン酸またはその無水物類;こはく酸モ
ノ(2−アクリロイロキシエチル)、こはく酸モノ(2
−メタクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−ア
クリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−メタクリ
ロイロキシエチル)等の2価以上の多価カルボン酸のモ
ノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;
ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、
ω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレート
等の末端にカルボキシル基と水酸基とを有するポリマー
のモノ(メタ)アクリレート類等を挙げることができ
る。これらのカルボキシル基含有不飽和単量体は、単独
でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0027】また、共重合性不飽和単量体としては、例
えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトル
エン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−
クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシ
スチレン、p−メトキシスチレン、o−ビニルベンジル
メチルエーテル、m−ビニルベンジルメチルエーテル、
p−ビニルベンジルメチルエーテル、o−ビニルベンジ
ルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジル
エーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等の
芳香族ビニル化合物;インデン、1−メチルインデン等
のインデン類;メチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n
−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレー
ト、i−プロピルアクリレート、i−プロピルメタクリ
レート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリ
レート、i−ブチルアクリレート、i−ブチルメタクリ
レート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチル
メタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブ
チルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリ
レート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、アリル
アクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリ
レート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアク
リレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルア
クリレート、フェニルメタクリレート、2−メトキシエ
チルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレー
ト、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキ
シエチルメタクリレート、メトキシジエチレングルコー
ルアクリレート、メトキシジエチレングルコールメタク
リレート、メトキシトリエチレングルコールアクリレー
ト、メトキシトリエチレングルコールメタクリレート、
メトキシプロピレングルコールアクリレート、メトキシ
プロピレングルコールメタクリレート、メトキシジプロ
ピレングルコールアクリレート、メトキシジプロピレン
グルコールメタクリレート、イソボルニルアクリレー
ト、イソボルニルメタクリレート、ジシクロペンタジエ
ニルアクリレート、ジシクロペンタジエニルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタ
クリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;2−アミ
ノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレー
ト、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、2−アミノプロピル
アクリレート、2−アミノプロピルメタクリレート、2
−ジメチルアミノプロピルアクリレート、2−ジメチル
アミノプロピルメタクリレート、3−アミノプロピルア
クリレート、3−アミノプロピルメタクリレート、3−
ジメチルアミノプロピルアクリレート、3−ジメチルア
ミノプロピルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アミ
ノアルキルエステル類;グリシジルアクリレート、グリ
シジルメタクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジル
エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル
類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ア
リルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロ
ニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合
物;アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロア
クリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミ
ド、N−2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド等の不
飽和アミド類;マレイミド、N−フェニルマレイミド、
N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂
肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチルアクリレ
ート、ポリメチルメタクリレート、ポリ−n−ブチルア
クリレート、ポリ−n−ブチルメタクリレート、ポリシ
ロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基
あるいはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー
類等を挙げることができる。これらの共重合性不飽和単
量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用すること
ができる。
【0028】本発明におけるカルボキシル基含有共重合
体としては、アクリル酸および/またはメタクリル酸を
必須とし、場合により、こはく酸モノ(2−アクリロイ
ロキシエチル)および/またはこはく酸モノ(2−メタ
クリロイロキシエチル)をさらに含有するカルボキシル
基含有不飽和単量体成分と、スチレン、メチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ア
リルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルア
クリレート、ベンジルメタクリレート、N−フェニルマ
レイミド、ポリスチレンマクロモノマーおよびポリメチ
ルメタクリレートマクロモノマーの群から選ばれる少な
くとも1種との共重合体(以下、「カルボキシル基含有
共重合体(1)」という。)が好ましい。
【0029】カルボキシル基含有共重合体(1)の具体
例としては、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アク
リレート共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メ
タ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メ
タ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/メチ
ル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー
共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリ
レート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重
合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレ
ート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)
アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチ
ルメタクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)ア
クリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロ
モノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アク
リレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共
重合体、(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メ
タ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ(2−アクリロイロ
キシエチル)/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレー
ト/N−フェニルマレイミド共重合体、(メタ)アクリ
ル酸/こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)/
スチレン/アリル(メタ)アクリレート/N−フェニル
マレイミド共重合体等を挙げることができる。
【0030】光硬化性モノマー 光硬化性モノマーとしては、焼成によって揮発、分解し
て、焼成後の膜中に炭化物を残存させにくいものであ
り、多官能および単官能の反応性モノマーを挙げること
ができる。例えば、単官能ではテトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルオ
キシエチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシ
エチルフタレート等のモノ(メタ)アクリレート;2官
能以上では、骨格構造で分類するとポリオール(メタ)
アクリレート(エポキシ変性ポリオール(メタ)アクリ
レート、ラクトン変性ポリオール(メタ)アクリレート
等)、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ
(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレー
ト;その他ポリブタジエン系、イソシアヌール酸系、ヒ
ダントイン系、メラミン系、リン酸系、イミド系、フォ
スファゼン系等の骨格を有する(メタ)アクリレートで
あり、紫外線硬化性、電子線硬化性である様々なモノマ
ーが利用できる。
【0031】更に詳しく述べると、2官能のモノマー、
オリゴマー、ポリマーとしてはポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート等;3官能のモノマー、オリゴマー、
ポリマーとしてはトリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等;4官能
のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロ
ールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、脂肪族テト
ラ(メタ)アクリレート等が挙げられ;5官能以上のモ
ノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート等の他、ポリエス
テル骨格、ウレタン骨格、フォスファゼン骨格を有する
(メタ)アクリレート等が挙げられる。官能基数は特に
限定されるものではないが、官能基数が3より小さいと
硬化性が低下する傾向があり、又、20以上では焼成後
の膜中に炭化物が残存する傾向があるため、特に3〜2
0官能のものが好ましい。本発明では上記モノマーを1
種または2種以上の混合物として使用することができ
る。
【0032】光重合開始剤 本発明の感光性を有する導電ペーストに添加する光重合
開始剤としては、焼成によって揮発、分解して、焼成後
の膜中に炭化物を残存させにくいものである。具体的に
は、ベンゾフェノン、0−ベンゾイル安息香酸メチル、
4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,
4ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ
・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、
4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベン
ジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセト
フェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルフェノ
ン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チ
オキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロ
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジ
エチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベ
ンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエ
ーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアント
ラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアン
トラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズ
スベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルア
セトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデ
ン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−
1,2−ブタジオン−2−(0−メトキシカルボニル)
オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(0−
エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−
プロパントリオン−2−(0−エトキシカルボニル)オ
キシム、1−フエニル−3−エトキシープロパントリオ
ン−2−(0−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケト
ン、2−メチル−[ 4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルフォリノ−1−プロパン、2−ベンジル−2−ジ
メチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブ
タノン−1、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリ
ンスルホニルクロライド、n−フェニルチオアクリド
ン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニル
スルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェ
ニルホスフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、ト
リブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシ
ン、メチレンブルー、等の光還元性の色素とアスコルビ
ン酸、トリエタノールアミン等の還元剤の組み合わせな
どが挙げられ、これらを1種または2種以上の組み合わ
せで使用することができる。
【0033】他の樹脂成分 導電ペースト中、感光性導電ペースト中には、バインダ
ー樹脂として電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱
可塑性樹脂などを混入させてもよい。
【0034】電離放射線硬化型樹脂には、電離放射線を
照射することにより反応して、網目状構造となり溶媒に
対する溶解性が減少し、不溶の状態に硬化する樹脂が好
ましく、例えばアクリル系オリゴマーなどが挙げられ
る。アクリル系オリゴマーには、アクリロイル基(CH
2 =C(CH3 )CO−)を有するものが挙げられ、ポ
リエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポ
キシアクリレート、シリコーンアクリレート、ポリブタ
ジエンアクリレートなどが挙げられる。アクリル系オリ
ゴマー以外として光マイケル付加型(ポリエン−チオー
ル系)オリゴマー、光カチオン重合型(エポキシ及びビ
ニルエーテル系)オリゴマーなどが挙げられるが特に限
定されるものではない。
【0035】熱硬化型樹脂には、低分子単量体の混合物
で適当な粘性を持つ液体を原料とし、加熱すると網目状
構造となり溶媒に対して不溶の状態に硬化する樹脂が好
ましく、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキ
ド樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが特に限定され
るものではない。
【0036】その他熱可塑性樹脂としては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルブチラールなどが挙げられるが
溶剤溶解性があれば特に限定されるものではない。
【0037】導電性微粒子 焼成後の膜中に残存し、電極パターンとなるものであ
る。導電性を有する金属微粒子であれば、本発明に使用
できる。例えば、金、銀、白金、ニッケル、銅、パラジ
ウム、モリブデン、タングステン等の微粒子が挙げられ
る。導電性微粒子の形状が球状或いは粒状の場合には、
露光時の光透過性が良く、内部にて乱反射するために、
露光効率が良い。これらの金属は単独、又は2種以上を
混合した混合粉や、合金粉を使用することができる。
【0038】ガラスフリット 焼成後の膜中に残存し、電極パターンとなるものであ
り、電極パターンを電極パターン被形成体と密着させる
ためのものである。ガラスフリットとしては、例えば、
軟化温度が400〜600℃であり熱膨張係数α300
35×10-7/℃〜85×10-7/℃、ガラス転移温度
が300〜500℃であるガラスフリットを使用するこ
とができ、ZnO系ガラス、B2 3 −アルカリ土類金
属酸化物系ガラス等の酸化アルカリを含まないガラスフ
リットを使用することが望ましい。ガラスフリットの軟
化温度が600℃を超えると焼成温度を高くする必要が
あり、例えば、電極パターン被形成体の耐熱性が低い場
合には焼成段階で熱変形を生じることになり好ましくな
い。またガラスフリットの軟化温度が400℃未満で
は、焼成により有機成分が完全に分解、揮発して除去さ
れる前にガラスフリットが融着するため、空隙が生じや
すくなり好ましくない。さらに、ガラスフリットの熱膨
張係数α300 が35×10-7/℃未満、85×10-7
℃を超えると、電極パターン被形成体の熱膨張係数との
差が大きくなりすぎる場合があり、歪などを生じること
になり好ましくない。このようなガラスフリットの粒径
(D50)は0.1〜5μm、好ましくは0.5〜3μm
の範囲である。ガラスフリットは導電ペーストの全固形
分の10重量%以内であることが望ましい。
【0039】溶剤 例えばα−、β−又はγ−テルピネオールのようなテル
ペン類、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、
エチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレン
グリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコ
ールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノア
ルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジ
アルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコール
モノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノア
ルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールジ
アルキルエーテルアセテート類、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、2−エチルヘキサノール、1−
ブトキシ−2−プロパノール等のアルコール類が例示さ
れ、これらを単独又は2種以上混合しても良い。ポリビ
ニルアルコール系樹脂を溶解させることができるアルコ
ール系溶剤が好ましい。特に、アルキル鎖の長い直鎖の
アルキルアルコールが好ましい。
【0040】その他の成分 電極を銀ペーストで形成する場合、銀ペーストには、可
塑剤、沈降防止剤、分散剤、消泡剤、染料、シランカッ
プリング剤を必要に応じて適宜使用することができる。
【0041】本発明の導電ペーストに必要に応じてガラ
スフリット以外の無機微粒子を含有させてもよい。この
ような無機成分には、無機フィラー、無機顔料等を使用
することができる。
【0042】無機フィラーは、例えば、チタニア、アル
ミナ、ジルコニア、シリカ、酸化スズ、ITO、Zn
O、RuOなどが挙げられ、またアンチモンドープ酸化
スズなどの不純物をドープした上記酸化物が用いられ
る。これらのうち平均粒径が0.01〜5μmで、形状
としては、球状、塊状、針状、棒状のものが使用され
る。無機フィラーの使用割合は、導電性微粒子100重
量部に対して無機フィラー0.1〜20重量部とすると
良い。
【0043】無機顔料は、Co−Cr−Fe、Co−M
n−Fe、Co−Fe−Mn−Al、Co−Ni−Cr
−Fe、Co−Ni−Mn−Cr−Fe、Co−Ni−
Al−Cr−Fe、Co−Mn−Al−Cr−Fe−S
i等の複合酸化物が挙げられる。また、耐火性の白色顔
料としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカ、
炭酸カルシウムなどが挙げられる。使用する無機顔料の
平均粒径は0.01〜5μmが望ましい。
【0044】導電ペーストの配合割合 本発明の導電ペーストの必須成分の好ましい配合割合は
次の通りである。 導電性微粒子 100重量% ポリエーテルポリオール系樹脂 30重量%以下 ポリエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー樹脂 30重量%以下 本発明の導電ペーストの任意成分として添加する配合割
合は、導電性微粒子に対して、次の通りである。 ガラスフリット(無機微粒子) 10重量%以下 溶剤 所望の粘度となる量
【0045】本発明の感光性を有する導電ペーストの必
須成分の好ましい配合割合は次の通りである。 導電性微粒子 100重量% ポリエーテルポリオール系樹脂 30重量%以下 ポリエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー樹脂 30重量%以下 光硬化性モノマー 5〜35重量%
【0046】本発明の感光性を有する導電ペーストの任
意成分として添加する配合割合は、導電性微粒子に対し
て、次の通りである。 ガラスフリット(無機微粒子) 10重量%以下 光重合開始剤 10重量%以下 溶剤 所望の粘度となる量
【0047】本発明の感光性を有する導電ペースト中に
アルカリ可溶性樹脂を含む場合、好ましい配合割合は次
の通りである。 導電性微粒子 100重量% ポリエーテルポリオール系樹脂 30重量%以下 ポリエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー樹脂 30重量%以下 光硬化性モノマー 5〜35重量% アルカリ可溶性樹脂(特に、下記に示す実施例で使用する樹脂が持つ酸価、固形 分の場合) 5〜35重量% ガラスフリット(無機微粒子) 10重量%以下 光重合開始剤 10重量%以下 溶剤 所望の粘度となる量
【0048】上記配合割合において、有機成分(ポリエ
ーテルポリオール系樹脂、光硬化性モノマー、アルカリ
可溶性樹脂、光重合開始剤)の割合は、10〜40重量
部の割合で含有することが望ましい。有機成分の割合が
10重量部未満であると導電ペーストのスクリーン印刷
適正が低いために、均一な印刷が出来ず、40重量部を
超えると、焼成により除去される有機成分の量が多くな
り、電極の緻密性が悪くなり抵抗値が高くなったり、場
合によっては断線を生ずる。
【0049】基板 本発明の導電ペーストを適用可能な基板には、ガラス
板、アルミニウムやステンレス等の金属板、アルミナ
板、スクリーンメッシュ、紙、半導体基板、その他任意
の基材が適用できる。
【0050】電極形成方法 前記本発明の導電ペーストを上記基板上に印刷する。印
刷には、スクリーン印刷、スピンコーター、グラビアコ
ーター、コンマコーター、バーコーター等のベタ印刷が
好ましい。形成された塗膜を乾燥する。乾燥には自然乾
燥、加熱乾燥が適用できる。得られた乾燥塗膜上に、電
極パターンの形成されたマスクを配置してマスキング露
光を行う。露光には紫外線照射を行う。次いで、アルカ
リ現像によるエッチングをして、未露光箇所を溶解させ
て除去する。次いで、乾燥後、塗膜中の有機成分を焼成
して飛散除去させ、基板上に形成された電極パターンを
得る。焼成後の電極厚みは10μm以下であることが望
ましい。焼成後の電極厚みが10μmを超えるような塗
膜の場合であると、焼成前の露光時には、さらに厚い塗
膜となっているため、光が透過しないために、硬化が十
分に行えず、現像ができない、サイドエッジが入るなど
の問題が発生する。なお、サイドエッジとは、電極パタ
ーンの端部と基板の間に隙間が生ずる現象をいう。
【0051】
【実施例】〔実施例1〕下記の成分を3本ロール分散機
で分散させて銀ペーストを作製した。 導電性微粒子(D50:1.5μm、比表面積:2.6m2 /g、タップ密度: 4.5g/cm3 ) 100重量部 バインダー成分(ポリメチルメタクリレート、Mw:15000) 5重量部 ポリエーテルポリオール(L−61:商品名、旭電化工業社製、ポリプロピレン グリコールにエチレンオキシドを付加させたものであり、重量平均分子量が20 00、ポリプロピレングリコールの分子量が1750、総分子量中のエチレンオ キシド含有量(%)は10%である。) 3重量部 アルカリ可溶性樹脂(酸価:50、Mw:15000、ベンジルメタクリレート とメタクリル酸の共重合体) 10重量部 光硬化性モノマー(A−TMPT−3E0 :商品名、新中村化学社製)8重量部 光重合開始剤(Irg.369:商品名 チバスペシャリティケミカルズ社製) 2重量部 光重合開始剤(KAYACURE DETX−S:商品名、日本化薬社製) 1重量部 ガラスフリット(ASF1280:商品名 旭硝子社製) 5重量部 ジエチレングリコルジメチルエーテル 10重量部 メチルエチルケトン 5重量部
【0052】得られた銀ペーストをスクリーン印刷機に
て、厚み2.1mmのソーダガラス(旭硝子社製)上に
ベタ印刷し、得られた塗膜を100℃、15分間乾燥
し、次いで電極パターンの形成されたマスクを乾燥塗膜
上に配置して、400mJ/cm2 、照度6mW/cm
2 でマスクキング露光した。次いで、現像液として0.
5%Na2 CO3 (30℃)を用いて露光された塗膜に
シャワー状ノズルでスプレーし、未露光部分の塗膜を除
去した。次いで、90℃30分間乾燥した。焼成前の電
極を観察したところ、銀、有機成分などの凝集も見られ
ず均一な塗膜を観察することができた。透過光によりピ
ンホールが無いことを確認した。次いで、光洋サーモシ
ステム社製の焼成装置にて580℃まで昇温させた後、
該温度を10分間保持し、その後室温迄降下させること
により電極パターンを得た。得られた電極パターンの膜
面を観察し、また透過光により確認したが、電極に断線
は見られなかった。なお解像度は、50μm(L&S/
1:1)と良好であった。
【0053】〔比較例1〕前記実施例1のポリエーテル
ポリオールの部分を全てポリメチルメタクリレートに置
き換えてベタ印刷を行ったところ、かすれなどが発生
し、印刷ができなかった。これに対して、前記実施例1
の組成では銀ペーストにおける銀粉体の分散性が良好で
あり、良好な印刷となった理由は、恐らく、銀ペースト
中で無機、有機分の分離などが起きていないからである
と考えられる。
【0054】〔実施例2〕熱重量減少測定 前記実施例1におけるインキ組成から銀粉体、ガラスフ
リットを除いてなる組成の各混合物を用いて、各々塗膜
を形成し、100℃15分間乾燥した後、400mJ/
cm2 (照度6mW/cm2 )にて露光した。得られた
塗膜の熱重量減少測定をTGA−7(商品名、Perk
in Elmer社製)を用いて行った。本実施例2の
塗膜について、300℃、400℃、500℃、600
℃における有機残分重量%を下記の表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1によれば、本発明の感光性導電ペース
トの焼成性は優れていることが分かる。
【0057】〔実施例3〕前記実施例1及び比較例1で
作製した銀ペーストの粘度測定をコーンプレート("Con
e plate") (50mmφ)を用いて行った。使用した粘
度計は、ユニバーサル ダイナミック スペクトロメー
ターUDS200を用いた。Shear rate[Pa・s]が
0.01[Pa・s]と10[Pa・s]時の粘度比率
を以下に示す。 実施例1では、Shear rate比 0.01[Pa・s]/
10[Pa・s]:Viscosity 比 1.93 比較例1では、Shear rate比 0.01[Pa・s]/
10[Pa・s]:Viscosity 比 5.4 となった。この測定値によれば、実施例1におけるVisc
osity 比は1に近いためNewtonian flowに近く、Ag粒
子の分散性が良好であることを示している。
【0058】
【発明の効果】本発明の導電ペーストに含まれるポリエ
ーテルポリオール系樹脂は、主鎖中に−CH2 O−を多
数持つ重合体であり、分子中に酸素を多く含むことか
ら、本発明の導電性ペーストによる塗膜は焼成性に優れ
ると同時に、ポリエーテルポリオール樹脂の主鎖中の−
CH2 O−に導電性微粒子が配位しやすいため、本発明
の導電ペースト中の導電性微粒子は分散性がよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/40 C08K 3/40 5G301 C08L 55/00 C08L 55/00 71/02 71/02 101/00 101/00 H05K 1/09 H05K 1/09 D 3/02 3/02 B Fターム(参考) 4E351 BB01 BB31 CC11 CC27 DD04 DD05 DD06 DD17 DD19 DD20 EE03 EE11 EE21 EE25 EE26 GG16 4J002 AA00X AA01X AA02X BE01X BG01Y BG02X BG02Y BH00Y CH00W CH01W CH05W DA076 DA086 DA118 DL007 FD01 FD09 FD116 HA05 4J011 PA03 PA15 PA90 PC02 4J027 AC02 AC03 AC04 AC08 BA07 BA08 BA15 BA19 BA26 CB10 5E339 BB02 BC01 BC02 BD07 BD11 BE20 EE10 GG10 5G301 DA03 DA05 DA06 DA09 DA10 DA11 DA12 DA14 DA34 DA40 DA42 DA53 DA55 DA57 DA59

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)導電性微粒子、 (2)ポリエーテルポリオール系樹脂、 (3)ポリエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー
    樹脂、 (4)ガラスフリット、 (5)溶剤を含むことを特徴とする導電ペースト。
  2. 【請求項2】 (1)導電性微粒子、 (2)ポリエーテルポリオール系樹脂、 (3)ポリエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー
    樹脂、 (4)光硬化性モノマー、 (5)光重合開始剤、 (6)ガラスフリット、 (7)溶剤を含み感光性を有することを特徴とする導電
    ペースト。
  3. 【請求項3】 (1)導電性微粒子、 (2)ポリエーテルポリオール系樹脂、 (3)ポリエーテルポリオール系樹脂以外のバインダー
    樹脂、 (4)アルカリ可溶性樹脂、 (5)光硬化性モノマー、 (6)光重合開始剤、 (7)ガラスフリット、 (8)溶剤を含み感光性を有することを特徴とする導電
    ペースト。
  4. 【請求項4】 前記ポリエーテルポリオール系樹脂は、
    次の一般式(1)で表されるポリエーテルポリオール系
    樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    1項記載の導電ペースト。 【化1】 (式中、ORはオキシエチレン基又は炭素原子数3〜4
    のオキシアルキレン基、nは100以下の整数、mは1
    00以下の整数を表す。)
  5. 【請求項5】 前記ポリエーテルポリオール系樹脂は、
    ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及
    びポリテトラメチレングリコールから選ばれた1種以上
    である請求項1乃至3のいずれか1項記載の導電ペース
    ト。
  6. 【請求項6】 前記ポリエーテルポリオール系樹脂は、
    ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及
    びポリテトラメチレングリコールから選ばれた1種以上
    のポリエーテルポリオールに、多価イソシアネートを反
    応させた後、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリル系モノ
    マーを反応させて得たウレタン(メタ)アクリレート変
    性ポリエーテルポリオール系樹脂であることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか1項記載の導電ペースト。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の導電ペーストを基板上に
    塗布した後、乾燥し、焼成することを特徴とする電極の
    形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の導電ペーストを基板上に
    塗布した後、乾燥し、乾燥塗膜を露光し、硬化後に焼成
    することを特徴とする電極の形成方法。
  9. 【請求項9】 (1)請求項3記載の導電ペーストを基
    板上に塗布した後、乾燥し、 (2)乾燥塗膜上に、電極パターンの形成されたマスク
    を配置してマスキング露光を行い、 (3)アルカリ現像し、 (4)乾燥後、焼成することを特徴とする電極の形成方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項7、8又は9記載の電極の形成
    方法により得られた電極。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006335807A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Taiyo Ink Mfg Ltd 絶縁性硬化性樹脂組成物及びその硬化物
JP2011076899A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Taiyo Holdings Co Ltd 導電性ペースト
JP2014146601A (ja) * 2014-03-18 2014-08-14 Taiyo Holdings Co Ltd 導電性ペースト

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