JP7405343B2 - 不織布、不織布の製造方法、プリプレグ、プリント配線基板及び電子部品 - Google Patents

不織布、不織布の製造方法、プリプレグ、プリント配線基板及び電子部品 Download PDF

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Description

本発明は、不織布、不織布の製造方法、プリプレグ、プリント配線基板及び電子部品に関する。
不織布は、ガラスクロスと比べて、不織布を構成する繊維を細化できる等の観点から、柔軟性、均一性、及び緻密性等に優れている。このため不織布は、液体フィルターやエアフィルターなどのフィルター、衛生材、メディカル材、農業用被覆材、土木材、建材、油吸着材、自動車材、セパレータ、衣類、包装材など、幅広い用途がある(例えば、特許文献1を参照)。特に、不織布はガラスクロスに比べてカレンダー加工や折り曲げ加工などで破損しにくく加工適正に優れているという長所がある。
特開2014-24061号公報
しかしながら、従来の不織布は、耐熱性に優れず、改善の余地があった。そこで、本発明の課題は、耐熱性に優れる不織布及びその製造方法、並びに、これを用いたプリプレグ、プリント配線基板及び電子部品を提供することにある。
前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
[1] 熱可塑性樹脂Aを含み、
最も高い融点が290℃~330℃の範囲であり、且つ、熱分解開始温度と前記融点との差が80℃以下である、不織布。
[2] 平均繊維径が3μm以下である、[1]に記載の不織布。
[3] 前記融点と前記熱分解開始温度との差が30℃以上である、[1]又は[2]に記載の不織布。
[4] 黄色度が6.0以下である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の不織布。
[5] 前記平均繊維径の標準偏差(Dd)から前記平均繊維径(Da)を除して100倍した値(Dd/Da×100)が40~100である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の不織布。
[6] 熱可塑性樹脂Aが、ポリアミドを含む、[1]~[5]のいずれか1つに記載の不織布。
[7] 熱可塑性樹脂Aが、芳香族基を有する構造単位を含む、[6]に記載の不織布。
[8] 前記ポリアミドは、1種以上の脂肪族モノマーに由来する構造単位を含み、
下記工程(1)~(4)により算出される、前記ポリアミドに含まれるCH基の割合が10未満である、[6]又は[7]に記載の不織布。
(1)前記ポリアミドに含まれる前記脂肪族モノマーの数Nを特定する。
(2)前記特定された各脂肪族モノマーそれぞれについて、前記脂肪族モノマーに由来する構造単位当たりのCH基の個数を求める。
(3)前記ポリアミドに含まれる、前記CH基の個数の総和Sを算出する。
(4)前記総和Sを、前記ポリアミドに含まれる前記脂肪族モノマーの数で除算(S/N)し、これを前記ポリアミドに含まれるCH基の割合とする。ただし、前記脂肪族モノマーに由来する構造単位とは、前記ポリアミドの全質量に対する含有率が10質量%以上である脂肪族モノマー単位のみを指す。
[9] 2以上の軸を用いて、
熱可塑性樹脂Aを含む樹脂組成物であって、最も高い融点が290℃~330℃の範囲であり、且つ、熱分解開始温度と前記融点との差が80℃以下である樹脂組成物を混練溶融させ混練溶融物を得る混練溶融工程と、
複数の孔を有するノズルから前記混練溶融物を加熱空気と共に紡出する紡出工程と、
前記紡出工程により紡出された溶融物を前記加熱空気により延伸する延伸工程と、
を含む、不織布の製造方法。
[10] 前記混練溶融工程が、2以上の軸を用いて、
前記樹脂組成物における最も高い融点よりも10℃以上高く、且つ、前記樹脂組成物における熱分解開始温度よりも5℃以上低い温度で、
前記樹脂組成物を混練溶融させる工程である、[9]に記載の製造方法。
[11] [1]~[8]のいずれか1つに記載の不織布と、
熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含む樹脂組成物と、
を含むプリプレグ。
[12] 前記熱硬化性樹脂は、前記不織布における最も低い融点よりも20℃以上低い硬化温度を有する熱硬化性樹脂であり、
前記熱可塑性樹脂は、前記不織布における最も低い融点よりも20℃以上低い融点を有する熱可塑性樹脂である、
[11]に記載のプリプレグ。
[13] [11]又は[12]に記載のプリプレグの硬化物又は固化物の片面又は両面に、配線加工を施した導体層を有する、プリント配線基板。
[14] 1GHz以上の電気信号を伝送する回路を有する電子部品であって、
前記電子部品の絶縁層が、[11]又は[12]に記載のプリプレグの硬化物又は固化物を含む、電子部品。
本開示によれば、耐熱性に優れる不織布、不織布の製造方法、プリプレグ、プリント配線基板及び電子部品が提供される。
以下に、本開示の実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において「樹脂組成物」とは樹脂単独を含む概念であり、樹脂単独であっても樹脂とその他の化合物との混合物であってもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。本開示において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において「短繊維」とは、平均繊維長200mm以下の繊維をいう。また「長繊維」とは、平均繊維長200mm超えの繊維をいう。
≪不織布≫
不織布は、最も高い融点が290℃~330℃であり、耐熱性により優れる不織布とする観点から、300℃~320℃であることが好ましい。
本開示に係る不織布は、上記構成とすることにより、耐熱性に優れる。
〔不織布の性質〕
(融点)
不織布は、最も高い融点が290℃~330℃であり、耐熱性により優れる不織布とする観点から、300℃~320℃であることが好ましい。
不織布の最も高い融点は、以下のようにして求めることができる。
不織布10mgを試料とし、前記試料を、(i)100℃/分で400℃まで昇温して400℃で5分間保持した後、(ii)10℃/分で-50℃まで降温し、次いで(iii)10℃/分で400℃まで昇温した場合において、2回目の昇温過程(iii)で観測される示差走査熱量曲線(DSC曲線)における吸熱ピーク温度のうち、最も高い吸熱ピーク温度を、不織布の最も高い融点とする。なお、前記2回目の昇温過程(iii)の示差走査熱量曲線(DSC曲線)で観測される吸熱ピークは、単一であってよく、その場合、観測される単一の吸熱ピーク温度を、最も高い融点とする。
(熱分解開始温度)
不織布は、耐熱性により優れる不織布とする観点から、熱分解開始温度が330℃~410℃であることが好ましく、340℃~400℃であることがより好ましく、350℃~390℃であることがさらに好ましい。
不織布の熱分解開始温度は、以下のようにして求めることができる。
不織布10mgを試料とし、前記試料を、窒素雰囲気下で25℃から450℃まで10℃/分の昇温速度で示唆熱分析(DTA)を行い、試料の質量が1%分解したときの温度(1%熱分解温度)を熱分解開始温度とする。
(熱分解開始温度と融点との差)
不織布は、熱分解開始温度と最も高い融点との差(=熱分解開始温度-最も高い融点)が80℃以下であり、耐熱性により優れる不織布とする観点から、70℃以下であることが好ましく、60℃以下であることがより好ましい。
不織布は、熱分解開始温度と最も高い融点との差(=熱分解開始温度-最も高い融点)が30℃以上であることが好ましく、35℃以上であることがより好ましい。
(極限粘度)
不織布は、製造上の観点から、極限粘度が0.1dl/g~1.0dl/gであることが好ましく、0.2dl/g~0.9dl/gであることがより好ましい。
不織布の極限粘度[η]は、デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。具体的には、以下のようにして求める。
不織布20mgを試料とし、前記試料を、デカリン15mLに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5mL追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿したときのηsp/Cの値を極限粘度として求める(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
(メルトフローレート)
不織布は、繊維径をより小さくする観点から、メルトフローレート(MFR:ASTM D-1238、320℃、荷重2160g)が1g/10min~1000g/10minであることが好ましく、10g/10min~500g/10minであることがより好ましい。
不織布における融点、熱分解開始温度、熱分解開始温度と最も高い融点との差、極限粘度又はMFRを、それぞれ上記範囲内とする手法は特に制限されないが、例えば、不織布に含まれる熱可塑性樹脂Aの材質を後述する材質とする手法(より好ましくは、熱可塑性樹脂Aの材質をポリアミドを含む仕様とする手法);不織布に含まれる熱可塑性樹脂Aの重量平均分子量を調整する手法;などが挙げられる。
(平均繊維径)
不織布は、後述するプリプレグ、プリント配線基板及び電子部品としたときに、厚みを薄くする観点から、平均繊維径が3μm以下であることが好ましく、0.1μm~2.0μmであることがより好ましく、0.5μm~1.8μmであることがさらに好ましい。
不織布は、後述するプリプレグとしたときに充填性を向上する観点から、平均繊維径の標準偏差(Dd)から平均繊維径(Da)を除して100倍した値の(Dd/Da×100)が、40~100であることが好ましい。
不織布の平均繊維径は、以下のようにして求めることができる。
測定対象の不織布の表面を、電子顕微鏡(型番;S-3500N、(株)日立製作所製)を用いて、倍率1000倍の写真を撮影する。撮影された写真から、任意に繊維100本(n=100)を選び、選択した繊維の直径(幅)を測定し、その算術平均値を平均繊維径(Da)として求める。平均繊維径の標準偏差(Dd)は、上記平均繊維径(Da)を用いて求めることができる。
不織布の「平均繊維径」及び「平均繊維径の標準偏差(Dd)から平均繊維径(Da)を除して100倍した値の(Dd/Da×100)」を上記範囲内とする手法は、特に制限されないが、例えば、不織布の製造時における紡糸温度、滞留時間、ノズル孔径、単孔吐出量(ノズルの孔1つあたりの吐出量)、加熱空気の温度、加熱空気の流量等を制御する手法などが挙げられる。
(黄色度:イエローインデックス)
不織布は、これを含んでなるプリプレグを用いて作製されたプリント配線基板の長期使用時の耐久性をより向上させる観点から、黄色度(イエローインデックス)が6.0以下であることが好ましく、5.0以下であることがより好ましく、4.0以下であることがさらに好ましい。
不織布の黄色度は、ASTM D1925に準拠して求めることができる。
不織布の黄色度を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、ポリアミドを含む熱可塑性樹脂Aを含む不織布とする手法;熱分解開始温度よりも低い温度で紡糸する手法(好ましくは、分解温度よりも10℃以上低い温度で紡糸する手法);などが挙げられる。
(引張強度)
不織布の引張強度は、5N/50mm以上であることが好ましく、5N/50mm~200N/50mmであることがより好ましく、10N/50mm~100N/50mmであることがさらに好ましい。
不織布の引張強度は、以下のようにして求めることができる。
測定対象の不織布から、幅50mm×長さ200mmの試験片を採取し、引張試験機(島津製作所オートグラフAGS-J)を用いてチャック間距離100mm、ヘッドスピード300mm/minで縦方向(MD方向):5点、横方向(CD方向):5点を測定し、平均値を算出し、引張強度を求めた。
不織布の引張強度を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、ポリアミドを含む熱可塑性樹脂Aを含む不織布とする手法;紡糸後に捕集するコレクターベルトの位置をノズルに近づける手法;などが挙げられる。
(水分率)
不織布の水分率は、用途により適宜決め得るが、例えば、後述するプリプレグとしたときに伝導特性を好適にする観点からは、少ないことが好ましく、具体的には1%以下であることが好ましく、0.8%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることがさらに好ましい。
不織布の水分率は、以下のようにして求めることができる。
不織布の水分率は、加熱処理の前後における質量減少分として求めることができる。具体的には、測定対象の不織布の質量を秤により測定して処理前の質量を得る。その後、120℃で20分間、加熱、乾燥した後に、処理後の不織布の質量を、処理前の質量測定と同一の測定方法により得る。得られた処理の前後の質量を比較して、処理による質量減少分を水分率として求める。
不織布の水分率を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、ポリアミドを含む熱可塑性樹脂Aを含む不織布とする手法などが挙げられる。
(キシレン可溶分)
不織布は、後述するプリント配線基板等としたときの長期信頼性の観点から、キシレン可溶分が5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
不織布のキシレン可溶分は、以下のようにして求めることができる。
1)測定対象の不織布を3g±0.2g量りとり、これを試料とする。試料を、300mLの三角フラスコに精秤し、これに100mLのキシレンを入れて攪拌しながら120℃で30分加熱して、試料を完全に溶解する。
2)試料を含むキシレン溶液を、1時間室温(23℃)で静置後、25℃の恒温水槽に1時間さらに静置する。
3)試料を含むキシレン溶液を、ろ布を用いてろ過し、得られたろ液を秤量済みアルミ製皿に入れ、溶媒を蒸発させ、固体を得る。
4)前記固体を含むアルミ製皿を110℃で2時間真空乾燥し、デシケーター中で放冷する。
5)前記固体を含むアルミ製皿を秤量し、固体の量、つまり、抽出量を求める。
6)最初の試料の重量(秤取量)から抽出量を除して、キシレン可溶分量を求める。
不織布の溶出試験における上記キシレン可溶分を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、ポリアミドを含む熱可塑性樹脂Aを含む不織布とする手法;不織布の熱分解開始温度よりも10℃以上低い温度で紡出する手法;などが挙げられる。
(目付)
不織布の目付は、用途により適宜決め得るが、0.5g/cm~200g/mであることが好ましく、1g/m~100g/mであることがより好ましく、1g/m~30g/mであることがさらに好ましい。
不織布の目付は、以下のようにして求めることができる。
不織布から100mm(繊維の流れ方向:MD)×100mm(繊維の流れ方向と直交する方向(CD方向))の試験片を、10点採取する。試験片の採取場所は、CD方向にわたって10箇所とする。次いで、採取した各試験片に対して上皿電子天秤(研精工業社製)を用いて、それぞれ質量〔g〕を測定して各試験片の質量の平均値を求める。上記で求めた平均値から1m当たりの質量〔g〕に換算し、各不織布の目付〔g/m〕とする。
不織布の目付を上記範囲とする手法は特に制限されないが、例えば、不織布の製造の際に、コレクターの速度を変更させ調整する手法;等が挙げられる。
(通気度)
不織布は、後述するプリプレグとしたときに熱硬化性樹脂の含浸性をより高める観点からは、1cm/cm・sec~200cm/cm・secであることが好ましく、3cm/cm・sec~100cm/cm・secであることがより好ましい。
不織布の通気度は以下のようにして求めることができる。
不織布を準備し、JIS L1096(8.27.1A法;フラジール形法)に準拠して、JIS Z8703(試験場所の標準状態)に規定する温度20±2℃、湿度65±2%の恒温室内で不織布から採取した20cm×20cmの試験片5枚を採取し、フラジール形試験機を用いて試験片を通過する空気量(cm/cm・sec)を測定しその平均値を求める。
(厚み)
不織布の厚みは、用途により適宜決め得るが、0.01mm~100mmであることが好ましい。また、例えば、プリプレグ等の電子材料に用いる場合、不織布の厚みは、0.01mm~0.5mmであることが好ましい。
不織布の厚みは以下のようにして求めることができる。
測定対象の不織布10枚について、中央及び四隅の計5箇所の厚みをそれぞれ測定し、計10箇所の平均値を算出した。厚みの測定には、荷重が7gf/cm(測定子直径50mmφ)の厚み計を使用した。
(長さ)
不織布における幅方向の長さは、用途により適宜決め得るが、50cm以上であることが好ましく、100cm以上であることがより好ましい。
不織布における幅方向の長さは、以下のようにして求めることができる。
測定対象の不織布10枚について、幅方向の辺における中央及び端部の計3箇所の長さをそれぞれ測定し、各箇所の平均値を算出した。長さの測定には、鋼尺を使用した。
〔熱可塑性樹脂A〕
本開示に係る不織布は、熱可塑性樹脂Aを含む。
(融点)
熱可塑性樹脂Aは、耐熱性により優れる不織布とする観点から、最も高い融点が290℃~330℃であることが好ましく、300℃~320℃であることがより好ましい。
熱可塑性樹脂Aの最も高い融点は、以下のようにして求めることができる。
熱可塑性樹脂A10mgを試料とし、前記試料を、(i)100℃/分で400℃まで昇温して400℃で5分間保持した後、(ii)10℃/分で-50℃まで降温し、次いで(iii)10℃/分で400℃まで昇温した場合において、2回目の昇温過程(iii)で観測される示差走査熱量曲線(DSC曲線)における最も高い吸熱ピーク温度を、熱可塑性樹脂Aの最も高い融点とする。なお、前記2回目の昇温過程(iii)の示差走査熱量曲線(DSC曲線)で観測される吸熱ピークは、単一であってよく、その場合、観測される単一の吸熱ピーク温度を、熱可塑性樹脂Aの最も高い融点とする。
(熱分解開始温度)
熱可塑性樹脂Aは、耐熱性により優れる不織布とする観点から、熱分解開始温度が330℃~410℃であることが好ましく、340℃~400℃であることがより好ましく、350℃~390℃であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂Aの熱分解開始温度は、以下のようにして求めることができる。
熱可塑性樹脂A10mgを試料とし、前記試料を、窒素雰囲気下で25℃から450℃まで10℃/分の昇温速度で示唆熱分析(DTA)を行い、試料の質量が1%分解したときの温度(1%熱分解温度)を熱分解開始温度とする。
(熱分解開始温度と融点との差)
熱可塑性樹脂Aは、耐熱性により優れる不織布とする観点から、熱分解開始温度と最も高い融点との差(=熱分解開始温度-最も高い融点)が80℃以下であることが好ましく、70℃以下であることがより好ましく、60℃以下であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂Aは、熱分解開始温度と最も高い融点との差(=熱分解開始温度-最も高い融点)が30℃以上であることが好ましく、35℃以上であることがより好ましい。
(極限粘度)
熱可塑性樹脂Aは、製造上の観点から、極限粘度が0.1dl/g~1.0dl/gであることが好ましく、0.2dl/g~0.9dl/gであることがより好ましい。
熱可塑性樹脂Aの極限粘度[η]は、デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。具体的には、以下のようにして求める。
熱可塑性樹脂A20mgを試料とし、前記試料を、デカリン15mLに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5mL追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿したときのηsp/Cの値を極限粘度として求める(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
(メルトフローレート)
熱可塑性樹脂Aは、繊維径をより小さくする観点から、メルトフローレート(MFR:ASTM D-1238、320℃、荷重2160g)が1g/10min~1000g/10minであることが好ましく、10g/10min~500g/10minであることがより好ましい。
熱可塑性樹脂Aにおける融点、熱分解開始温度、熱分解開始温度と融点との差、極限粘度又はMFRを、それぞれ上記範囲内とする手法は特に制限されないが、例えば、熱可塑性樹脂Aの材質を後述する材質とする手法(より好ましくは、熱可塑性樹脂Aの材質をポリアミドを含む仕様とする手法);熱可塑性樹脂Aの重量平均分子量を調整する手法;などが挙げられる。
(熱可塑性樹脂Aの材質)
熱可塑性樹脂Aは、融点及び熱分解開始温度と融点との差が先述の範囲を満たす熱可塑性樹脂であれば、特に制限されず、公知の材料が適用できる。
熱可塑性樹脂Aとしては、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、シンジオタクチックポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリフェニレンスルファイド、ポリテトラフロロエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルサルフォン、非晶ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド、及びこれらの共重合体などが挙げられる。熱可塑性樹脂Aは、1種単独で用いても、2種以上の併用であってもよい。
熱可塑性樹脂Aとしては、耐熱性により優れる不織布とする観点から、ポリアミドを含むことが好ましい。
ポリアミドは、少なくともアミド結合を構造中に含む重合体である。
ポリアミドは、εカプロラクタム等の環状アミドの開環重合体、ジアミンとジカルボン酸との共重合体、又はこれらの混合体のいずれであってもよい。
ポリアミドは、耐熱性により優れる不織布とする観点から、ジアミンとジカルボン酸との共重合体であることが好ましい。
ジアミンとしては、炭素数4~12の脂肪族ジアミンを含むことが好ましい。
炭素数4~12の脂肪族ジアミンとしては、例えば、1,4-ジアミノブタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン等の直鎖状の脂肪族ジアミン;2-メチルー1,5-ジアミノペンタン、2-メチルー1,6-ジアミノヘキサン、2-メチルー1,7-ジアミノヘプタン、2-メチルー1,8-ジアミノオクタン、2-メチルー1,9-ジアミノノナン、2-メチルー1,10-ジアミノデカン等の分岐状の脂肪族ジアミン;などが挙げられる。ジアミンは1種単独であっても2種以上の併用であってもよい。
上記の中でも、耐熱性により優れる不織布とする観点から、炭素数4~12の脂肪族ジアミンは、炭素数6~10の脂肪族ジアミンを含むことが好ましく、炭素数6~10の直鎖状の脂肪族ジアミンを含むことがより好ましく、1,6-ジアミノヘキサン、1,9-ジアミノノナン及び1,10-ジアミノデカンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことがさらに好ましい。
ジアミンは、炭素数4~12の脂肪族ジアミン以外のその他のジアミン(以下、単に「その他のジアミン」とも称す。)を含んでいてもよい。その他のジアミンとしては、例えば、メタキシレンジアミン等の芳香族ジアミン;1,4-シクロヘキサンジアミン、1,3-シクロヘキサンジアミン等の脂環族ジアミン;などが挙げられる。この場合、その他のジアミンの量は、前記炭素数4~12の脂肪族ジアミンの総モル数に対して、10モル%以下であることが好ましい。
ジカルボン酸としては、少なくともテレフタル酸、イソフタル酸及び炭素数4~10の脂肪族ジカルボン酸を含むことが好ましい。
炭素数4~10の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の鎖状の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
ジカルボン酸は、前記テレフタル酸、イソフタル酸及び炭素数4~10の脂肪族ジカルボン酸以外のその他のジカルボン酸(以下、単に「その他のジカルボン酸」とも称す。)を含んでいてもよい。その他のジカルボン酸としては、例えば、2-メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;フランジカルボン酸;1,3-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;炭素数11以上の脂肪族ジカルボン酸;などが挙げられる。この場合、その他のカルボン酸の量は、前記テレフタル酸、イソフタル酸及び炭素数4~10の脂肪族ジカルボン酸の総モル数に対して、5モル%以下であることが好ましい。
ジカルボン酸は、耐熱性により優れる不織布とする観点から、テレフタル酸、イソフタル酸及び炭素数4~10の脂肪族ジカルボン酸の総モル数を100モル%に占める、テレフタル酸の割合が35~50モル%、イソフタル酸の割合が25~40モル%(より好ましくは30~40モル%)、及び、炭素数4~10の脂肪族ジカルボン酸の割合が15~35モル%(より好ましくは20~30モル%)であることが好ましい。
ポリアミドは、耐熱性により優れる不織布とする観点から、全構造単位に占める、炭素数4~12の脂肪族ジアミン、テレフタル酸、イソフタル酸及び炭素数4~10の脂肪族ジカルボン酸それぞれに由来する構造単位の総量が、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
ポリアミドは、耐熱性により優れる不織布とする観点から、1種以上の脂肪族モノマーに由来する構造単位を含むことが好ましい。脂肪族モノマーは、脂肪族を有するモノマーであれば特に制限されず、例えば、先述の環状アミド、ジアミン又はジカルボン酸のいずれであってもよい。例えば、脂肪族モノマーとしては、炭素数4~12の脂肪族モノマーが挙げられる。
ポリアミドは、後述するプリプレグとしたときに充填性を向上する観点から、1種以上の脂肪族モノマーに由来する構造単位を含み、下記工程(1)~(4)により算出される、前記ポリアミドに含まれるCH基の割合が10未満であることが好ましく、8以下であることがより好ましく、6以下であることがさらに好ましい。
(1)前記ポリアミドに含まれる前記脂肪族モノマーの数Nを特定する。
(2)前記特定された各脂肪族モノマーそれぞれについて、前記脂肪族モノマーに由来する構造単位当たりのCH基の個数を求める。
(3)前記ポリアミドに含まれる、前記CH基の個数の総和Sを算出する。
(4)前記総和Sを、前記ポリアミドに含まれる前記脂肪族モノマーの数Nで除算(S/N)し、これを前記ポリアミドに含まれるCH基の割合とする。ただし、前記脂肪族モノマーに由来する構造単位とは、前記ポリアミドの全質量に対する含有率が10質量%以上である脂肪族モノマー単位のみを指す。
熱可塑性樹脂Aは、耐熱性により優れる不織布とする観点から、芳香族基を有する構造単位を含むことが好ましい。芳香族基としては、特に制限されないが、炭素数5~14の芳香族基であることが好ましく、炭素数6~10の芳香族基であることがより好ましく、炭素数6の芳香族基、つまり、フェニル基であることがさらに好ましい。
不織布全体に占める熱可塑性樹脂Aの割合は、耐熱性により優れる不織布とする観点から、95質量%以上であることが好ましく、98質量%以上であることがより好ましく、99質量%以上であることがさらに好ましい。
〔その他の成分〕
本開示に係る不織布は、不織布の耐熱性を損なわない範囲で、必要に応じて、熱可塑性樹脂A以外のその他の成分として、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、脂肪酸アミド等の種々公知の添加剤を含んでもよい。不織布を後述するプリプレグ、プリント配線基板及び電子部品に用いる場合、回路基板等の長期信頼性の観点から、不織布におけるこれらの添加剤の含有率は少ない方が好ましく、具体的には0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましく、0.01質量%以下が更に好ましい。
(不織布の態様)
本開示に係る不織布は、長繊維不織布又は短繊維不織布のいずれの態様であってもよい。本開示に係る不織布は、例えば、スパンボンド法、メルトブローン法、フラッシュ紡糸法、湿式法、カード法、エアレイド法、静電紡糸法等によって製造できる。
本開示に係る不織布は、生産性の観点からは、長繊維不織布であることが好ましい。
長繊維不織布としては、スパンボンド法によって製造される不織布(つまり、スパンボンド不織布)、メルトブローン法によって製造される不織布(つまり、メルトブローン不織布)であることが好ましい。特に、平均繊維径をより小さくする観点からは、不織布は、メルトブローン不織布であることが好ましい。
本開示に係る不織布は、単層であっても、複数の層が積層された積層体であってもよい。積層体としては、本開示に係る不織布が積層体のうち少なくとも1層に含まれていればよく、例えば、1種の製造方法により製造された複数の不織布が積層された積層体であってもよく、2種以上の製造方法により製造された複数の不織布が積層された積層体であってもよく、フィルム等のような不織布以外の層と積層されていてもよい。積層される本開示以外の不織布やフィルムなどとしては、従来公知の不織布やフィルムなどが挙げられる。
≪不織布の用途≫
本開示に係る不織布の用途は特に制限されず、不織布の用途として公知の用途に用いることができる。用途の具体例としては、例えば、プリプレグ、フィルター、マスク、衛生用品、包装用材料などが挙げられる。これらの中でも、本開示に係る不織布は耐熱性に優れるため、プリプレグとして用いることが好ましい。
≪不織布の製造方法≫
本開示に係る不織布の製造方法は、2以上の軸を用いて、熱可塑性樹脂Aを含む樹脂組成物であって、最も高い融点が290℃~330℃の範囲であり、且つ、熱分解開始温度と前記融点との差が80℃以下である樹脂組成物を混練溶融させ混練溶融物を得る混練溶融工程と、複数の孔を有するノズルから前記混練溶融物を加熱空気と共に紡出する紡出工程と、前記紡出工程により紡出された溶融物を前記加熱空気により延伸する延伸工程と、を含む。
本開示に係る不織布の製造方法は、上記工程を含むことにより、耐熱性に優れる不織布を製造することができる。
(溶融混練工程)
溶融混練工程では、2以上の軸を用いて、熱可塑性樹脂Aを含む樹脂組成物であって、最も高い融点が290℃~330℃の範囲であり、且つ、熱分解開始温度と前記融点との差が80℃以下である樹脂組成物を混練溶融させ混練溶融物を得る。
混練溶融工程は、耐熱性により優れる不織布を製造する観点から、2以上の軸を用いて、
前記樹脂組成物における最も高い融点よりも10℃以上高く、且つ、前記樹脂組成物における熱分解開始温度よりも5℃以上低い温度で、前記樹脂組成物を混練溶融させる工程であることが好ましく、
前記樹脂組成物における最も高い融点よりも15℃以上高く、且つ、前記樹脂組成物における熱分解開始温度よりも5℃以上低い温度で、前記樹脂組成物を混練溶融させる工程であることがより好ましく、
前記樹脂組成物における最も高い融点よりも20℃以上高く、且つ、前記樹脂組成物における熱分解開始温度よりも5℃以上低い温度で、前記樹脂組成物を混練溶融させる工程であることがさらに好ましい。
混練溶融工程では、2以上の軸を用いることにより、樹脂組成物の混練ムラが生じ難く、精度よく混練することができる。
混練溶融工程における軸の数は、2以上であり、2~10であることが好ましい。軸とは、混練に用いられる軸のことをいい、例えば、スクリュー等が挙げられる。混練溶融工程は、例えば、2以上のスクリューを備えた溶融押出機を用いて行っていてもよい。
本開示に係る不織布の製造方法における熱可塑性樹脂Aとしては、本開示に係る不織布における熱可塑性樹脂Aで挙げられた好ましい態様と同一の態様が挙げられる。
樹脂組成物の好ましい態様としては、本開示に係る熱可塑性樹脂Aで挙げられた好ましい態様と同一の態様が挙げられる。
樹脂組成物における熱可塑性樹脂A以外のその他の成分としては、本開示に係る不織布におけるその他の成分で挙げられた好ましい態様と同一の態様が挙げられる。
樹脂組成物を混練溶融する時間、つまり、滞留時間は、製造スケール等に応じて適宜設計し得るが、5分~30分であることが好ましく、7分~20分であることがより好ましい。
(紡出工程)
紡出工程では、複数の孔を有するノズルから前記混練溶融物を加熱空気と共に紡出する。具体的には、押出機で圧力をかけて、溶融物をノズルが形成された紡糸口金に供給し、ノズルから溶融物を噴出させる。押出機は、特に限定されず、一軸押出機であっても多軸押出機であってもよい。ノズルの孔径は、0.06mm~0.50mmが好ましく、0.10mm~0.30mmがより好ましい。ノズルにおける孔1つあたりの吐出量(単孔吐出量)は、0.01g/min~0.50g/minが好ましく、0.10g/min~0.30g/minがより好ましい。加熱空気の温度は、250℃~350℃であることが好ましい。また、加熱空気の流量は、200Nm/h/m~800Nm/h/mであることが好ましい。
(延伸工程)
延伸工程では、紡出工程により紡出された溶融物を加熱空気により延伸する。加熱空気の流量、温度及び流量は先述のような高温高速の範囲とすることで、メルトブロー不織布の平均繊維径が小さく、かつ、樹脂粒子の発生が低減される。
延伸工程の後、高温高速空気によって細繊維化された繊維は、補集板(例えば、多孔ベルトまたは多孔ドラムなど)上に捕集して、堆積することによって不織布が得られる。
捕集板上に捕集して堆積することによって得られた不織布は、二次加工をさらに施されてもよい。二次加工としては、例えば、交絡処理、押圧加工、ギア加工、印刷加工、塗布加工、ラミネート加工、加熱処理、賦型加工、親水加工、撥水加工、プレス加工等が挙げられる。
交絡処理としては、例えば、熱エンボス処理、超音波融着処理、ウォータージェット処理、ホットエアースルー処理、ニードルパンチ処理等が挙げられる。
剛性と通気性とのバランスをより良好に保つ観点からは、交絡処理としては、熱エンボス処理を含むことが好ましい。
本開示の不織布を熱エンボス処理により熱圧着する場合、エンボス面積率(熱圧着部)は、5%~30%の範囲であることが好ましく、5%~20%の範囲であることがより好ましい。刻印形状は、例えば、円、楕円、長円、正方、菱、長方、四角、キルト、格子、亀甲やそれら形状を基本とする連続した形が挙げられる。
本開示の不織布の厚み、剛性、緻密性、通気度等を制御する観点からは、二次加工は、押圧加工を含むことが好ましい。押圧加工における本開示の不織布を押圧する押圧手段は、特に限定されないが、例えば、不織布の厚さ方向(不織布積層体である場合、積層体の積層方向)に対し圧力を加えて押圧する押圧手段であってもよい。押圧加工としては、例えば、シート状に堆積された2層以上の不織布(より好ましくはメルトブロー不織布)をプレス成形する方法;ロールにより不織布を押圧するロール成形;などが挙げられ、これらの中でもロール成形を含むことが好ましい。
≪プリプレグ≫
本開示に係るプリプレグは、本開示に係る不織布と、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含む樹脂組成物と、を含む。本開示に係るプリプレグは、本開示に係る不織布を含む樹脂組成物を含有するため、硬化物又は固化物としたときに耐熱性に優れる。
本開示に係るプリプレグは、硬化物又は固化物としたときに耐熱性により優れるプリプレグとする観点から、145℃10分間で加熱して熱硬化してなる硬化物又は室温(23℃)にて冷却した固化物の50℃~100℃における熱膨張係数が50ppm/℃以下であることが好ましく、40ppm/℃以下であることがより好ましい。
本開示に係るプリプレグは、後述するプリント配線基板における絶縁層としたときにより優れる観点から、硬化物としたときの1GHzにおける誘電正接の値が0.005以下であることが好ましく、0.001以下であることがより好ましい。
誘電正接の値を上記範囲内とする手法は特に制限されないが、例えば、水分率を低下する手法;繊維径を細くする手法;などが挙げられる。
プリプレグの製造方法は、特に制限されず、公知の製造方法が適用できる。例えば、プリプレグの製造方法としては、樹脂組成物を含むワニスを、本開示に係る不織布に含浸し、含浸体を得る工程と、得られた含浸体を加熱し、ワニスに含まれる溶媒を除去して乾燥する工程とを含む製造方法が挙げられる。
上記樹脂組成物を含むワニスの本開示に係る不織布への含浸は、例えば、所定量のワニスを、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スリットコート法等の公知の方法により、本開示に係る不織布に塗布し、必要に応じてその上にさらに保護フィルムを重ね、上側からローラーなどで押圧することにより行うことができる。
上記含浸体を加熱しワニスに含まれる溶媒を乾燥する手法は、特に制限されないが、例えば、バッチ式で送風乾燥機により大気雰囲気下又は窒素雰囲気下で乾燥する方法、連続工程で加熱炉を通して乾燥する方法などが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。上記の中でも、熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含むことが好ましい。熱硬化性樹脂は、1種単独であっても、2種以上の併用であってもよい。硬化性樹脂は、硬化物としたときに耐熱性に優れるプリプレグとする観点から、前記不織布における最も低い融点よりも20℃以上低い硬化温度を有する熱硬化性樹脂であることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、先述の熱可塑性樹脂Aにおいて例示したものと同様の熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種単独であっても、2種以上の併用であってもよい。熱可塑性樹脂は、固化物としたときに耐熱性に優れるプリプレグとする観点から、前記不織布における最も低い融点よりも20℃以上低い融点を有する熱可塑性樹脂であることが好ましい。
プリプレグの厚みは、使用用途に応じて適宜選択できる。
プリプレグの厚みは、例えば、プリプレグを積層するときの賦形性、硬化物の機械的強度、靱性等を向上させる観点から、0.001mm~10mmであることが好ましく、0.005mm~1mmであることがより好ましく、0.01mm~0.5mmであることがさらに好ましい。
本開示に係るプリプレグの用途は、特に制限されないが、例えば、後述するプリント配線基板等に用いることができる。
≪導体張積層体≫
本開示に係る導体張積層体は、本開示に係るプリプレグの少なくとも一方の面に導体層が積層された積層体である。本開示に係る導体張積層体は、上記構成を有するため、耐熱性に優れる。
導体層としては、導電性を有する材料を含む層であれば特に制限されないが、金属箔が好適である。金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム泊、ニッケル泊、金箔、銀泊、ステンレス泊等が挙げられる。本開示に係る金属張積層体は、公知の製造方法によって製造できる。
≪プリント配線基板≫
本開示に係るプリント配線基板は、本開示に係るプリプレグの硬化物の片面又は両面に、配線加工を施した導体層を有する。本開示に係るプリント配線基板は、上記構成を有するため、耐熱性に優れる。
プリント配線基板は、本開示に係るプリプレグの硬化物を積層してなる積層体の片面又は両面に、配線加工を施した導体層を有する態様であってもよい。
プリント配線基板は、本開示に係るプリプレグの硬化物の片面又は両面に、アンテナ回路加工を施した導体層を有する態様であってもよい。
プリント配線基板の製造方法は、特に制限されず、公知の製造方法が適用できる。例えば、プリント配線基板の製造方法は、先述の方法により製造されたプリプレグを積層プレス等により加熱硬化し、絶縁層を形成する。次いで、得られた絶縁層に導体層を公知の方法で積層し、積層体を作製する。その後、前記積層体中の導体層を回路加工等することにより、プリント配線基板を得ることができる。
導体層としては、金属が好適である。金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、金、銀、ステンレス等の金属を用いることができる。導体層の形成方法としては、例えば、金属等の導電性物質を箔にして絶縁層に熱融着させる方法;接着剤を用いて絶縁層と導体層とを接着する方法;スパッタ、蒸着、めっき等により導体層を形成する方法;などが挙げられる。プリント配線基板は、片面版、又は両面版のいずれであってもよい。
本開示に係るプリント配線基板は、例えば、半導体素子などの電子部品を搭載することにより、電子部品として使用することができる。
≪電子部品≫
本開示に係る電子部品は、1GHz以上の電気信号を伝送する回路を有する電子部品であって、前記電子部品の絶縁層が、本開示に係るプリプレグの硬化物を含む。本開示に係る電子部品は、上記構成により、耐熱性に優れる。
電子部品は、公知の情報に基づいて作製することができる。
1GHz以上の電気信号を伝送する回路を有する電子部品としては、例えば、高周波アンテナ回路、高速サーバー、ルーター等のバックプレーン;ハードディスク、液晶ディスプレイ等に用いられる高速伝送用フレキシブル基板等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理手順等は、本開示の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。なお、特に断りがない限り「部」は「質量部」を意味する。
-材料の準備-
・ポリプロピレン単独重合体
ExxonMobil社製、Achieve 6936G2
MFR:1550g/10分
・ガラスクロス
日東紡績株式会社製、プリント配線基板用ガラスクロス、IPCスペック1017
・熱可塑性樹脂A:半芳香族ポリアミド樹脂の合成
テレフタル酸1906g(11.5モル)、1,6-ヘキサンジアミン2800g(24.1モル)、イソフタル酸1271g(7.6モル)、アジピン酸699g(4.8モル)、安息香酸36.5g(0.3モル)、次亜リン酸ナトリウム-水和物5.7g(原料に対して0.08重量%)及び蒸留水545gを、内容量13.6Lのオートクレーブに入れ、窒素置換した。このオートクレーブを、190℃から、攪拌しながら、3時間かけて内部温度を250℃まで昇温した。このとき、オートクレーブの内圧を3.03MPaまで昇圧した。このまま1時間反応を続けた後、オートクレーブ下部に設置したスプレーノズルから大気を放出してから、低縮合物を抜き出した。抜き出された低縮合物を、室温(23℃)まで冷却した後、粉砕機で1.5mm以下の粒径まで粉砕し、110℃で24時間乾燥した。得られた低縮合物の水分量は、4100ppm、極限粘度[η]は0.15dl/gであった。次に、この低縮合物を棚段式固相重合装置にいれ、窒素置換した後、約1時間30分かけて180℃まで昇温した。その後、1時間30分反応し、室温(23℃)まで降温した。得られたポリアミドの極限粘度[η]は、0.20dl/gであった。その後、スクリュー径30mm、L/D=36の二軸押出機にて、バレル設定温度330℃、スクリュー回転数200rpm、10Kg/hの樹脂供給速度で溶融重合して、熱可塑性樹脂Aとして半芳香族ポリアミド共重合体を得た。
[実施例1]
(不織布の作製)
表1に示す材料を、ホッパーを介して2軸混練押出機に投入し、340℃で滞留時間10分となるように溶融混練した。そして、前記溶融混練された材料を、ノズルの両側から吹き出す加熱エアー(340℃、300Nm/h/m)とともに、繊維状に吐出させた。この際、条件は、紡糸温度340℃、孔径0.20mmφのノズル口金、単孔吐出量0.15g/minとした。その後、吐出された繊維状の材料を、ウェブ状に捕集し、各例のメルトブローン不織布を得た。
(プリプレグの作製)
熱硬化性樹脂であるビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名JER828、三菱化学社製)と、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール(四国化成社製、キュアゾール1B2PZ)と、を、トルエン溶媒に溶解させ、樹脂ワニスを得た。ついで、この樹脂ワニスに、各例の不織布を含浸させ、送風乾燥機中で145℃、10分間乾燥することにより、厚さ0.3mmのプリプレグの硬化物を得た。
(銅張積層板の作製)
150mm角に切り出した各例のプリプレグ8枚を、それぞれ重ね、さらに積層方向の両端に銅箔(古川電気工業社製、F1-WS)を重ねた。次いで、真空プレス機にて圧力3.5MPa、200℃で2時間加熱することで、銅箔が接着された銅張積層板を、それぞれ作製した。
[比較例1]
不織布に替えて上記のガラスクロスを用いた以外は実施例1と同様にして、厚さ0.3mmのプリプレグの硬化物を得た。
[比較例2]
不織布の材料と製法を、下記の仕様に変更した以外は実施例1と同様にして、厚さ0.3mmのプリプレグの硬化物を得た。
(不織布の作製)
表1に示す材料を、ホッパーを介して2軸混練押出機に投入し、230℃で滞留時間10分となるように溶融混練した。そして、前記溶融混練された材料を、ノズルの両側から吹き出す加熱エアー(280℃、300Nm/h/m)とともに、繊維状に吐出させた。この際、条件は、紡糸温度230℃、孔径0.20mmφのノズル口金、単孔吐出量0.15g/minとした。その後、吐出された繊維状の材料を、ウェブ状に捕集し、各例のメルトブローン不織布を得た。
得られた各例のメルトブローン不織布の性質を、表1に示す。なお、表中、「-」は、材質的に測定不可能であり、未測定であることを意味する。各性質は、既述の測定方法により測定した。
-評価-
(1)寸法安定性
プリプレグの硬化前後の寸法、つまり、プリプレグの作製において、樹脂ワニスに含浸させ硬化していない状態の樹脂ワニスを含んだ各例の不織布の寸法Sと、硬化した後のプリプレグの寸法Sと、を比較して、寸法変化率(%)(=S/S×100)を求めた。寸法変化率を下記評価基準に当てはめて、寸法安定性を評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
G1:寸法変化率が5%以下であった。
G2:寸法変化率が5%を超えて15%以下であった。
G3:寸法変化率が15%を超えていた。
(2)充填性
プリプレグ作製の際に、樹脂ワニスを各例の不織布に含浸させるのに要した時間を計測しておき、下記評価基準に従って充填性を評価した。なお、含浸させるのに要した時間とは、樹脂ワニスに各例の不織布を含侵させてから、目視で確認できる未含浸部分や気泡がなくなったときまでに要した時間である。
G1:1分未満であった。
G2:1分以上5分未満であった。
G3:5分以上または自然には含浸しきらなかった。
(3)ボイド
各例の銅張積層板を、厚み方向に切断し、切断面を走査型電子顕微鏡で1000倍に拡大して10か所を撮像し、以下の基準でボイドの有無を評価した。
G1:観察面に、ボイドが観測されなかった。
G2:観察面に、ボイドが1つ観測された、
G3:観察面に、ボイドが10つ以上観測された。
(4)加工耐性
各例の不織布又はガラスクロスに対し、カレンダー加工(3MPa、130℃、速度1m/min)を施し、カレンダー加工前後における各例の不織布又はガラスクロスの厚みを測定した。そして、下記評価基準に基づいて、折り曲げ耐性を評価した。
G1:加工後の厚みが加工前の厚みの50%以下であり、かつ、材料の破壊が認められなかった
G2:加工後の厚みが加工前の厚みの50%以下であり、かつ、材料の破壊が認められた
G3:加工後の厚みが加工前の厚みの50%を超えており、かつ、材料の破壊が認められた
表1に示すように、実施例の不織布を用いて作製されたプリプレグの硬化物は、比較例の不織布又はガラスクロスを用いて作製されたプリプレグの硬化物に比べて、耐熱性に優れることがわかった。

Claims (12)

  1. ポリアミドを含む熱可塑性樹脂Aを含み、
    最も高い融点が290℃~330℃の範囲であり、且つ、熱分解開始温度と前記最も高い融点との差が80℃以下である、不織布であって、
    前記ポリアミドは、1種以上の脂肪族モノマーに由来する構造単位を含み、
    下記工程(1)~(4)により算出される、前記ポリアミドに含まれるCH 基の割合が6以下である、不織布。
    (1)前記ポリアミドに含まれる前記脂肪族モノマーの数Nを特定する。
    (2)前記特定された各脂肪族モノマーそれぞれについて、前記脂肪族モノマーに由来する構造単位当たりのCH 基の個数を求める。
    (3)前記ポリアミドに含まれる、前記CH 基の個数の総和Sを算出する。
    (4)前記総和Sを、前記ポリアミドに含まれる前記脂肪族モノマーの数で除算(S/N)し、これを前記ポリアミドに含まれるCH 基の割合とする。ただし、前記脂肪族モノマーに由来する構造単位とは、前記ポリアミドの全質量に対する含有率が10質量%以上である脂肪族モノマー単位のみを指す
  2. 平均繊維径が3μm以下である、請求項1に記載の不織布。
  3. 前記熱分解開始温度と前記最も高い融点との差が30℃以上である、請求項1又は請求項2に記載の不織布。
  4. 黄色度が6.0以下である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の不織布。
  5. 平均繊維径の標準偏差(Dd)から平均繊維径(Da)を除して100倍した値(Dd/Da×100)が40~100である、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の不織布。
  6. 熱可塑性樹脂Aが、芳香族基を有する構造単位を含む、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の不織布。
  7. 2以上の軸を用いて、
    ポリアミドを含む熱可塑性樹脂Aを含む樹脂組成物であって、最も高い融点が290℃~330℃の範囲であり、且つ、熱分解開始温度と前記融点との差が80℃以下である樹脂組成物を混練溶融させ混練溶融物を得る混練溶融工程と、
    複数の孔を有するノズルから前記混練溶融物を加熱空気と共に紡出する紡出工程と、
    前記紡出工程により紡出された溶融物を前記加熱空気により延伸する延伸工程と、
    を含む、不織布の製造方法であって、
    前記ポリアミドは、1種以上の脂肪族モノマーに由来する構造単位を含み、
    下記工程(1)~(4)により算出される、前記ポリアミドに含まれるCH 基の割合が6以下である、不織布。
    (1)前記ポリアミドに含まれる前記脂肪族モノマーの数Nを特定する。
    (2)前記特定された各脂肪族モノマーそれぞれについて、前記脂肪族モノマーに由来する構造単位当たりのCH 基の個数を求める。
    (3)前記ポリアミドに含まれる、前記CH 基の個数の総和Sを算出する。
    (4)前記総和Sを、前記ポリアミドに含まれる前記脂肪族モノマーの数で除算(S/N)し、これを前記ポリアミドに含まれるCH 基の割合とする。ただし、前記脂肪族モノマーに由来する構造単位とは、前記ポリアミドの全質量に対する含有率が10質量%以上である脂肪族モノマー単位のみを指す
  8. 前記混練溶融工程が、2以上の軸を用いて、
    前記樹脂組成物における最も高い融点よりも10℃以上高く、且つ、前記樹脂組成物における熱分解開始温度よりも5℃以上低い温度で、
    前記樹脂組成物を混練溶融させる工程である、請求項7に記載の製造方法。
  9. 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の不織布と、
    熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含む樹脂組成物と、
    を含むプリプレグ。
  10. 前記熱硬化性樹脂は、前記不織布における最も低い融点よりも20℃以上低い硬化温度を有する熱硬化性樹脂であり、
    前記熱可塑性樹脂は、前記不織布における最も低い融点よりも20℃以上低い融点を有する熱可塑性樹脂である、
    請求項9に記載のプリプレグ。
  11. 請求項9又は請求項10に記載のプリプレグの硬化物又は固化物の片面又は両面に、配線加工を施した導体層を有する、プリント配線基板。
  12. 1GHz以上の電気信号を伝送する回路を有する電子部品であって、
    前記電子部品の絶縁層が、請求項9又は請求項10に記載のプリプレグの硬化物又は固化物を含む、電子部品。
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