JP7382136B2 - ねじ取付部材支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、端部開口を有する中空部材へのねじ取付部材支持構造に関するものである。
例えばテーブルや椅子などのオフィス家具において、フレームや支柱などを構成するパイプの端部に他の部材を連結することが行われている(例えば特許文献1を参照)。このような連結構造では、パイプ内部に、パイプの端部開口を向くねじ穴を有するねじ取付部材を溶接固着し、そのねじ穴にパイプ端部開口を介して捩じ込んだねじでパイプ端部と他の部材とを連結する。
パイプなどの端部開口を有する中空部材の内部に、ねじ穴を有するねじ取付部材を溶接固着した構造は、オフィス家具以外にも、例えば洗面所やトイレ、浴室等に取り付けられる手摺などでも使用される(例えば特許文献2を参照)。
特開2004-159725号公報 特開2002-349521号公報
端部開口を有する中空部材の内部に、ねじ穴を有するねじ取付部材を溶接にて固着するには、中空部材内部にねじ取付部材を位置決めした状態で溶接作業を行う必要があり、さらには溶接作業後の仕上げ処理も必要なので、手間がかかるとともに高度な技術を要し、製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本発明のねじ取付部材支持構造は、端部開口を有する中空部材の内部に、前記端部開口に向けて開口するねじ穴又は下穴を有するねじ取付部材を設けた構造であって、前記中空部材の側面部に、互いに対向する一対の係止穴を設け、前記ねじ穴又は下穴を前記中空部材の内部に位置させながら、前記ねじ取付部材を前記一対の係止穴に架設しているものである。
本発明のねじ取付部材支持構造によれば、中空部材の側面部に設けた一対の係止穴にねじ取付部材を架設するという簡単な構成、かつ、ねじ取付部材を一対の係止穴に挿入するという簡単かつ短時間な組付作業で、中空部材の内部にねじ取付部材を設けることができる。したがって、中空部材へのねじ取付部材の支持構造を安価にできる。また、ねじ取付部材の取付位置及び取付角度は、溶接加工よりも安価かつ高精度加工が容易な穴あけ加工で形成可能な一対の係止穴の位置で決まるので、ねじ取付部材の取付精度を向上できる。
また、中空部材の側面部に上記一対の係止穴を設けておき、必要に応じて、中空部材にねじ取付部材を取り付けるようにすれば、製品等に組み込まれた中空部材に、追加でねじ取付部材支持構造を設けることが可能である。例えばオフィス家具等の製品において、支柱やフレームを構成するパイプ等の中空部材の側面部に上記一対の係止穴を設けておき、その中空部材の先端部にオプション部品などを取り付ける際には、中空部材にねじ取付部材を装着した上で、ねじ取付部材のねじ穴又は下穴を使用してオプション部品を取り付けることができる。これにより、オプション部品を取り付け可能な製品の初期費用を抑えることができる。
本発明のねじ取付部材支持構造、前記ねじ取付部材の一端部に、ねじ取付部材本体よりも幅狭の係止突起部を設ける一方、前記ねじ取付部材の他端部を前記係止突起部よりも幅広に設け、前記一対の係止穴のうち一方の係止穴を前記係止突起部が挿入可能で前記ねじ取付部材本体が挿入不能な大きさに形成するとともに、他方の係止穴を前記ねじ取付部材本体が挿通可能な大きさに形成し、前記中空部材に前記ねじ取付部材を取り付けるにあたり、前記中空部材の側方から前記係止突起部と前記ねじ取付部材本体をその順に前記他方の係止穴に前記ねじ穴又は下穴が前記端部開口に向くようにした姿勢で挿入し、さらに前記ねじ取付部材を前記中空部材の内部へ向けて移動させて、前記一方の係止穴に前記ねじ取付部材の前記係止突起部を挿入し、前記他方の係止穴に前記ねじ取付部材の他端部を挿入している。
このような態様によれば、ねじ取付部材を、係止突起部を有する一端部側から他方の係止穴に挿通し、続いて係止突起部を一方の係止穴に挿入するという簡単な作業で、ねじ取付部材の突き抜けを防止しながら、ねじ取付部材を中空部材に取り付けることができる。
さらに、前記ねじ取付部材の他端部端面は、前記中空部材の側面部外面と略面一に設けられており、前記中空部材の側面部外面に、前記他方の係止穴を塞ぐ脱落防止部材が取り付けられているようにしてもよい。
このような態様によれば、一対の係止穴にねじ取付部材を架設した後、例えば粘着テープなどの脱落防止部材で他方の係止穴を塞ぐだけで、係止穴からのねじ取付部材の脱落を防止できる。
本発明は、中空部材へのねじ取付部材支持構造を安価にできる。
実施形態を適用した間仕切装置の設置状態を示す斜視図である。 パネル体の連結箇所上部を拡大して示す斜視図である。 パネル体の構成を示す展開斜視図である。 パネル体の一側端部の横断面図である。 パネル体と連結支柱との連結箇所上部の構造を説明するための斜視図である。 パネル体と連結支柱との連結構造を説明するための縦断面図である。 図6の連結支柱の上部周辺を拡大して示す縦断面図である。 連結支柱上部のねじ取付部材支持構造を示す図であり、(A)は分離斜視図、(B)は平面図である。 他の実施形態を示す図であり、(A)は分離斜視図、(B)は平面図、(C)は(B)でのA-A位置に沿った断面図である。 さらに他の実施形態を示す図であり、(A)は分離斜視図、(B)は平面図、(C)は(B)でのB-B位置に沿った断面図である。 さらに他の実施形態を示す図であり、(A)は分離斜視図、(B)は平面図である。 さらに他の実施形態を示す図であり、(A)は分離斜視図、(B)は横断面図である。 さらに他の実施形態を示す図であり、(A)は分離斜視図、(B)は平面図、(C)は(B)でのC-C位置に沿った断面図である。 実施形態を適用したテーブルを示しており、(A)は全体の斜視図、(B)分離斜視図である。 (A)は天板を仮想線で表示した平面図、(B)は骨組みの部分的な斜視図である。 エンドフレームと補強桟との連結状態を示す分離斜視図である。 エンドフレームと補強桟との連結状態を示す縦断面図である。 連結支柱内に遮光部材を備えた間仕切装置の設置状態を示す斜視図である。 連結支柱及び遮光部材を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は(A)でのE-E位置に沿った断面図、(C)は(A)でのF-F位置に沿った断面図である。 パネル体と連結支柱との連結状態及び遮光部材を示す横断面図である。
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態では、複数のパネル体を連結する連結部材とを備えた間仕切装置における、連結部材としてのパイプ状の中空部材からなる連結支柱に、本発明のねじ取付部材支持構造を適用している。なお、以下の説明で、各方向を特定するため、前後・左右の文言を使用するが、パネル体の厚み方向を前後方向とし、これと直交した方向(パネル体の幅方向)を左右方向と定義している。
図1は、一実施形態の間仕切装置1の設置状態を示す斜視図である。図2は、パネル体2の連結箇所上部を拡大して示す斜視図である。図3は、パネル体2の構成を示す展開斜視図である。図4は、パネル体2の一側端部の横断面図である。図5は、パネル体2と連結支柱3との連結箇所上部の構造を説明するための斜視図である。図6は、パネル体2と連結支柱3との連結箇所の構造を説明するための縦断面図である。図7は、図6の連結支柱3の上部周辺を拡大して示す縦断面図である。図8は、連結支柱3の上部のねじ取付部材支持構造10を示す図であり、(A)は分離斜視図、(B)は平面図である。
図1に示すように、間仕切装置1は、その大部分を構成するパネル体2と、パネル体2の側端部に連結される連結部材としての連結支柱3とを備えている。パネル体2は、パネル基材4と、パネル基材4を覆う基材張地8と、パネル基材4の上端部に沿って形成され
た上端凹溝41に装着した笠木5を備えている。パネル基材4の側端部には、上下方向に延びる側端凹溝42が形成されている。
連結支柱3は、上下方向に延びる角管の形態を有し、パネル基材4の側端凹溝42に嵌合係止されて、複数のパネル体2を連結可能に構成されている。隣り合うパネル体2の上端部同士は、上端凹溝41底部の左右端部(長さ方向端部)に取り付けられる上部連結プレート7によって連結される。連結支柱3の下端部には床面に設置されるアジャスタ6が取り付けられている。
なお、図1の間仕切装置1では、便宜的にパネル体2を平面視で直線状に連結しているが、複数のパネル体2を十字状、T字状、Y字状に連結することもできる。
図3にも示すように、パネル体2は、芯材43、表面材44及び枠体45で構成されるパネル基材4と、パネル基材4の両面を覆うクロス等の基材張地8と、パネル基材4の上端部に取り付けられる笠木5とを備えている。パネル基材4は、ハニカム構造等の芯材43の表裏両面に厚紙等の表面材44を貼ったサンドイッチ構造を有する。芯材43の外周部は枠体45で囲まれており、表面材44は、芯材43及び枠体45の両面を覆うように設けられている。
パネル基材4の表面は、クロス等の基材張地8で覆われている。基材張地8の上端外周端部8aは上端凹溝41の内側に巻き込まれ、側端外周端部8bは側端凹溝42の内側に巻き込まれ(図4も参照)、下端外周端部8cは後述する下枠48Lの内側に巻き込まれている。
四角枠状の枠体45は、パネル基材4の側端部を構成する一対の縦枠47,47と、縦枠47,47の上下端部同士を連結する上下の横枠を構成する上枠48U及び下枠48Lとを備えている。縦枠47の外側面に側端凹溝42が形成されており、上枠48Uの上面に上端凹溝41が形成されている。
図4から図6に示すように、縦枠47は、軽金属又は樹脂等を素材にした押出し加工品で中空状に形成されている。そして、縦枠47は、パネル基材4の側端部を構成する外側面に、上下方向に延びる側端凹溝42を備えている。側端凹溝42は、略角管状の縦枠ベース部47hから縦枠47パネル基材4の外方へ向けて突出する前後一対の凹溝側壁部47fの間の空間で形成される。
縦枠47の縦枠ベース部47hの一辺は、側端凹溝42の底部42aを形成しており、当該底部42aには、幅方向中央部に設けられた連結部材当接部47aと、幅方向両端部に連結部材当接部47aを挟んで設けられた前後の張地収納部47b,47bが形成されている。張地収納部47bには、側端凹溝42の内側に巻き込まれた基材張地8の側端外周端部8bが収納されている。また、側端凹溝42の底部42aには、連結部材当接部47aよりも狭い幅で幅方向中央部に形成されて上下方向に延びる係合突起部材取付溝47eが形成されている。
縦枠47は、上下方向に延びる中空溝条の形態を有する第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dが形成されている。第1ねじ取付部47cは、側端凹溝42の底部42aの幅方向中央部にパネル基材4の内側へ向けて突設されている。第2ねじ取付部47dは、底部42aに対向する縦枠ベース部47hの辺に設けられており、第1ねじ取付部47cとは側端凹溝42から遠ざかる方向へ離間して設けられている。
上枠48U及び下枠48Lは、軽金属又は樹脂等を素材にした押出し加工品からなり、
上枠48Uは上向き開口を有する断面略C字状の形態を有し、下枠48Lは下向き開口を有する断面略C字状の形態を有する。そして、第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dに上下方向からねじ込まれる第1ねじ61と第2ねじ62とで、縦枠47と上枠48U及び下枠48Lとが連結される。
より具体的には、上枠48U底部の長手方向両端部に設けられた第1ねじ挿通穴48Uaと第2ねじ挿通穴48Ubを介して第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dに上方からねじ込まれる第1ねじ61と第2ねじ62とで、縦枠47の上端部と上枠48U底部の長手方向端部とが連結される。また、下枠48L天面部の長手方向両端部に設けられた第1ねじ挿通穴48Laと第2ねじ挿通穴48Lbを介して第1ねじ取付部47cと第2ねじ取付部47dに下方からねじ込まれる第1ねじ61と第2ねじ62とで、縦枠47の下端部と下枠48L天面部の長手方向端部とが連結される。
なお、上枠48Uの長さ方向端部には、金属製又は樹脂製の前後一対の上コーナー部材49が連結されている。上コーナー部材49は、縦枠47と上枠48U及び下枠48Lとを連結して枠体45を組み上げた状態で、枠体45の上角部を形成する。
また、図1~図6に示すように、間仕切装置1では、パネル体2の側端凹溝42の内部に取り付けられる係合突起部材50が、連結支柱3に設けられた係合穴3aに係合することで、パネル体2と連結支柱3とが連結される。本実施形態では、係合突起部材50は、例えば樹脂製であり、側端凹溝42内の上下3箇所に設けられている。また、連結支柱3は、角管状の形態を有し、対向する一対の側面部に、上下3箇所に設けられた係合穴3aを備えている。
各係合突起部材50は、側端凹溝42の底部42aの係合突起部材取付溝47eに嵌め込まれた状態で、係合突起部材取付溝47eに形成されたねじ取付穴47gに左右外方からねじ込まれる1本の突起部材固定用ねじ63でねじ止めされることで、回転不能に固着されている。
パネル体2と連結支柱3との連結時には、係合突起部材50を連結支柱3の係合穴3a内に嵌め込んだ後、パネル体2を下方へ移動させる。これにより、係合突起部材50の下部に設けられた係合凹部50aが連結支柱3の係合穴3aの下部に係合するとともに、連結支柱3の側面が側端凹溝42内の連結部材当接部47aに当接して、パネル体2が連結支柱3に支持される。
また、図5及び図6に示すように、パネル体2と連結支柱3とが連結された後、隣り合うパネル基材4の上部同士が、上部連結プレート7にて連結される。上部連結プレート7は、パネル基材4の上端凹溝41底部の左右端部(長さ方向端部)に取り付けられる。上部連結プレート7は、長さ方向中央寄り部位に設けられた左右の第1ねじ頭部収容穴7aと、長さ方向両端部に設けられた左右の第2ねじ挿通穴7bとを備えている。
上部連結プレート7をパネル基材4に取り付ける際には、まず、組み上げられたパネル体2のパネル基材4から笠木5を取り外し、さらに第2ねじ62を取り外す。このとき、縦枠47と上枠48Uは、上枠48Uに設けられた第1ねじ挿通穴48Uaに上方から挿通されて縦枠47の第1ねじ取付部47cに捩じ込まれた第1ねじ61で連結されている。
第2ねじ62を取り外した状態で、上部連結プレート7の一端部側を上枠48Uの上端凹溝41の長さ方向端部上に配置する。上部連結プレート7は、第1ねじ頭部収容穴7aと第1ねじ61頭部とが位置合わせされるとともに、第2ねじ挿通穴7bが上枠48Uの
第2ねじ挿通穴48Ubに位置合わせされる。そして、先に取り外した第2ねじ62を第2ねじ挿通穴7bと第2ねじ挿通穴48Ubに上方から挿通して、縦枠47の第2ねじ取付部47dに捩じ込むことで、上部連結プレート7と上枠48Uとが縦枠47に共締めさる。これにより、上部連結プレート7の一端部がパネル基材4の上角部に固着される。
また、図5~図7に示すように、連結支柱3と上部連結プレート7は、第3ねじ64で連結される。パイプ状の中空部材からなる連結支柱3の上端部には、連結支柱3の内部に、連結支柱3の端部開口3bに向けて開口するねじ穴11aを有するねじ取付部材11を設けたねじ取付部材支持構造10が形成されている。上部連結プレート7には、長さ方向中央部(左右の第1ねじ頭部収容穴7aの間の位置)に、上方から第3ねじ64が挿通される第3ねじ挿通穴7cが設けられている。
第3ねじ挿通穴7cに上方から挿通した第3ねじ64を、連結支柱3の端部開口3bを介して、ねじ穴11aに捩じ込む。そして、第3ねじ64を締め込むことで、連結支柱3を引っ張り上げ、パネル基材4に対する連結支柱3の下方への移動を規制する。これにより、パネル体2と連結支柱3との連結を強固にできるとともに、パネル体2を持ち上げたときに連結支柱3が下方へ移動して係合突起部材50が係合穴3aから抜けるのを防止できる。
なお、図5では、便宜上、パネル基材4の縦枠47と上枠48U及び係合突起部材50とを分離して図示するとともに、芯材43、表面材44及び基材張地8の図示は省略されている。そして、パネル基材4に上部連結プレート7を連結する際には、パネル基材4は、図1及び図2に示すように、組み上げられた状態になっている。
次に、図5~図8を参照しながら、ねじ取付部材支持構造10について説明する。ねじ取付部材支持構造10は、端部開口3bを有する中空部材の一例としての連結支柱3の内部に、端部開口3bに向けて開口するねじ穴11aを有するねじ取付部材11を設けたものである。
ねじ取付部材支持構造10は、角パイプからなる連結支柱3の上端部に設けられて互いに対向する一対の係止穴3c,3dと、係止穴3c,3dに架設されたねじ取付部材11とを備える。ねじ取付部材11のねじ取付部材本体11bの中央部に設けられたねじ穴11aは、連結支柱3の内部に位置しており、より具体的には、平面視で連結支柱3の中央に位置している。本実施形態では、一方の係止穴3cは連結支柱3の第1側面部3eに設けられ、他方の係止穴3dは第1側面部3eに対向する第2側面部3fに設けられている。
なお、連結支柱3の第1側面部3e及び第2側面部3fには、上述の複数の係合穴3aがそれぞれ形成されている。また、連結支柱3の第3側面部3g及び第4側面部3hには、連結支柱3の長手方向(上下方向)に沿って、複数の係止穴3iがそれぞれ形成されている。これらの係止穴3iは、図6からわかるように、連結支柱3に連結されて隣り合うパネル体2同士の間に露出しており、係止爪を有する各種部材が取付可能となっている。
略四角板状の形態を有するねじ取付部材11の一端部には、ねじ取付部材本体11bの一端部の両角部が切り欠かれてなる、ねじ取付部材本体11bよりも幅狭の係止突起部11cが形成されている。ねじ取付部材11の他端部11dは、ねじ取付部材本体11bの中央部と同じ幅に形成されている。
係止穴3c,3dは、それぞれ四角横長の形態を有する。係止穴3c,3dの連結支柱3の軸方向に沿った開口高さは、ねじ取付部材11の厚みよりわずかに大きく形成されている。係止穴3c,3dの開口幅は、一方の係止穴3cと他方の係止穴3dとで異なっており、一方の係止穴3cは、他方の係止穴3dに比べて、幅狭に形成されている。
一方の係止穴3cは、ねじ取付部材11の係止突起部11cの幅寸法よりもわずかに大きく形成されており、ねじ取付部材本体11bの幅寸法よりも小さく形成されている。他方の係止穴3dは、ねじ取付部材本体11bの幅寸法よりもわずかに大きく形成されている。換言すれば、一方の係止穴3cは、係止突起部11cの外形よりもわずかに大きく形成され、他方の係止穴3dは、ねじ取付部材本体11b及び他端部11dの外形よりもわずかに大きく形成されている。
連結支柱3へのねじ取付部材11の取付け時には、連結支柱3の側方から、係止突起部11cを他方の係止穴3dに挿入し、さらにねじ取付部材11を連結支柱3内部へ向けて移動させて、ねじ取付部材本体11bを他方の係止穴3dに挿入し、係止突起部11cを一方の係止穴3cに挿入する。これにより、ねじ取付部材11の一端側の係止突起部11cが係止穴3c内に配置されるとともに、他端部11dが他方の係止穴3d内に配置され、ねじ取付部材11が一対の係止穴3c,3dに架設された状態になる。
ねじ取付部材11の係止突起部11cの端面から他端部11dの端面までの長さ寸法は、連結支柱3の外径(第1側面部3eの外面と第2側面部3fの外面との間の寸法)とほぼ同じか、それよりも少し短く形成されている。また、ねじ取付部材11の一端側の端面(係止突起部11cを挟む端面部分)が連結支柱3の第1側面部3eの内壁面に当接した状態で、係止突起部11cの先端部が第1側面部3eの外面とほぼ面一になるように形成されている。これにより、ねじ取付部材支持構造10では、ねじ取付部材11の係止突起部11c及び他端部11dが連結支柱3の外周面から突出しないように構成されている。
本実施形態では、中空部材の一例としての連結支柱3の側面部3e,3fに設けた一対の係止穴3c,3dにねじ取付部材11を架設するという簡単な構成、かつ、ねじ取付部材11を一対の係止穴3c、3dに挿入するという簡単かつ短時間な組付作業で、連結支柱3の内部にねじ取付部材11を設けることができる。したがって、連結支柱3へのねじ取付部材11の支持構造を安価にできる。また、ねじ取付部材11の取付位置及び取付角度は、溶接加工よりも安価かつ高精度加工が容易な穴あけ加工で形成可能な一対の係止穴3c、3dの位置で決まるので、ねじ取付部材11の取付精度を向上できる。
また、本実施形態では、ねじ取付部材11の一端部に、ねじ取付部材本体11bよりも幅狭の係止突起部11cを設け、一対の係止穴3c,3dのうち一方の係止穴3cを係止突起部11cが挿入可能な大きさに形成するとともに、他方の係止穴3dをねじ取付部材本体11bが挿通可能な大きさに形成し、一方の係止穴3cにねじ取付部材11の係止突起部11cを挿入し、他方の係止穴3dにねじ取付部材11の他端部11dを挿入している。これにより、ねじ取付部材11を、係止突起部11cを有する一端部側から他方の係止穴3dに挿通し、続いて係止突起部11cを一方の係止穴3cに挿入するという簡単な作業で、ねじ取付部材11の突き抜けを防止しながら、ねじ取付部材11を連結支柱3に取り付けることができる。
また、本実施形態では、ねじ取付部材11の他端部11dの端面は、連結支柱3の第2側面部3fの外面と略面一に設けられており、連結支柱3の第2側面部3fの外面に、他方の係止穴3dを塞ぐ脱落防止部材12が取り付けられている。本実施形態では、脱落防止部材12は、第2側面部3fに貼り付けられた粘着テープ(例えば連結支柱3の型番等を明記した型番シール)で構成される。一対の係止穴3c,3dにねじ取付部材11を架設した後、脱落防止部材12で他方の係止穴3dを塞ぐだけで、簡単な構成で係止穴3c,3dからのねじ取付部材11の脱落を防止できる。
なお、図1~図7に示すように、間仕切装置1では、ねじ取付部材支持構造10を有する連結支柱3の第1側面部3e及び第2側面部3fに対向して、パネル体2の縦枠47の連結部材当接部47aが近接配置される。これにより、ねじ取付部材支持構造10のねじ取付部材11が他方の係止穴3dから連結支柱3から抜け出るのを防止できるとともに、係止穴3c,3dが間仕切装置1の外観に露出しないので見栄えを向上できる。
次に、図9を参照しながら、ねじ取付部材11の脱落を防止したねじ取付部材支持構造10の他の実施形態を説明する。本実施形態のねじ取付部材支持構造10は、連結支柱3の係止穴3c,3dに架設されたねじ取付部材11の移動を規制する移動規制部材13を備えている。
移動規制部材13は、連結支柱3の端部開口3b側からねじ取付部材11に当接配置されるものである。移動規制部材13の規制部材本体13bの中央部に、ねじ取付部材11のねじ穴11aに捩じ込まれるねじ(例えば第3ねじ64)を挿通可能なねじ挿通穴13aが設けられている。規制部材本体13bの長さ寸法(本体端部13c,13cの端面同士の間の寸法)は、連結支柱3の第1側面部3eの内壁面と第2側面部3fの内壁面との間の寸法よりもわずかに小さい寸法に設けられている。
規制部材本体13bの両側部には、規制部材本体13bの下面(ねじ取付部材11に当接する面)に略直交する係合突起部13d,13dが下垂して設けられている。本実施形態では、移動規制部材13は、略コ字形の断面形状を有する。
ねじ取付部材11のねじ取付部材本体11bの両側部には、移動規制部材13の係合突起部13d,13dが嵌り込む係合凹部11e,11eが設けられている。係合凹部11e,11eの長さ寸法は、連結支柱3の第1側面部3eの内壁面と第2側面部3fの内壁面との間の寸法よりも小さく設けられている。また、係合突起部13d,13dの長さ寸法は、係合凹部11e,11eの長さ寸法よりもわずかに小さく設けられている。
連結支柱3の係止穴3c,3dに挿入された状態のねじ取付部材11に、係合突起部13d,13dを係合凹部11e,11eに嵌め込むようにして移動規制部材13を装着する。移動規制部材13の本体端部13c、13cの端面は、第1側面部3eの内壁面と第2側面部3fの内壁面に近接配置されるので、移動規制部材13の長さ方向への移動は規制される。そして、ねじ取付部材11の係合凹部11e,11eに係合突起部13d,13dが嵌り込んでいることで、ねじ取付部材11と移動規制部材13の相対的な移動が規制される。これにより、係止穴3c,3dに架設されたねじ取付部材11が他方の係止穴3dから連結支柱3外部へ抜け出るのを防止できる。
なお、ねじ取付部材11のねじ穴11aに、端部開口3b側からねじ挿通穴13aを介して、ねじ(例えば第3ねじ64)を捩じ込むことで、ねじ取付部材11から移動規制部材13が外れるのを防止できる。また、ねじ取付部材11と移動規制部材13とを両面テープや接着剤などの接合材で固着して、ねじ取付部材11から移動規制部材13の脱落を防止してもよい。
上記実施形態では、ねじ取付部材支持構造10が適用される中空部材は、連結支柱3のような角パイプに限定されない。当該中空部材は、側面部に囲まれた中空部を有するとともに、端部開口を有する構成を有していればよい。その例を、図10~図13を参照して説明する。図10~図13に示す各実施形態において、上記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図10に示す実施形態では、丸パイプからなる中空部材3Aの側面部に、互いに対向する一対の係止穴3c,3dが形成されており、係止穴3c,3dにねじ取付部材11が架設される。なお、図10(B)に示すように、係止穴3c,3dは、平面視で、中空部材3Aの円筒形に沿って湾曲している。また、ねじ取付部材11の係止突起部11c及び他端部11dの端面は、平面視で、中空部材3Aの外周面に沿って湾曲している。また、ねじ取付部材11のねじ取付部材本体11bの一端側端面(係止突起部11cを挟む両端面)は、中空部材3Aの内周面に沿って湾曲している。
図11に示す実施形態では、長手方向に直交する断面形状が略C字形の中空部材3Bの側面部3e,3fに、互いに対向する一対の係止穴3c,3dが形成されており、係止穴3c,3dにねじ取付部材11が架設される。中空部材3Bの第4側面部3hに、長手方向に延びる開口部3jが形成されていることで、中空部材3Bの断面形状が略C字形になっている。
図12に示す実施形態では、長手方向に直交する断面形状が略コ字形の中空部材3Cの側面部3e,3fに、互いに対向する一対の係止穴3c,3dが形成されており、係止穴3c,3dにねじ取付部材11が架設される。中空部材3Bの第1側面部3e、第2側面部3f及び第3側面部3gで囲まれた空間が、中空部材3Bの中空部を形成している。
図13に示す実施形態では、長手方向に直交する断面形状が略コ字形の中空部材3Cの側面部3e,3fに、互いに対向する一対の係止穴3c,3dが形成されており、係止穴3c,3dにねじ取付部材11Aが架設される。本実施形態では、係止穴3c,3dは、互いに同じ形状を有し、側面部3e,3fの側端面(第3側面部3gとは反対側の端面)寄りの位置に配置されるとともに、側面部3e,3fの側端面に開口した切欠き状に形成されている。
ねじ取付部材11Aは、平面視で略T字形の形態を有し、ねじ取付部材本体11bの両端部に、係止穴3c,3dに嵌り込む係止突起部11f,11fが形成されている。ねじ取付部材11Aを中空部材3Cに取り付ける際には、ねじ取付部材11Aのねじ取付部材本体11bが中空部材3Cの位置するようにして、係止穴3c,3dに係止突起部11f,11fを差し込む。これにより、ねじ取付部材11Aの中空部材3C軸方向への移動が規制される。そして、端部開口3bを有する中空部材3Cの内部に、端部開口3bに向けて開口するねじ穴11aを有するねじ取付部材11Aを設けたねじ取付部材支持構造10が形成される。
例えば、図13(C)に示すように、中空部材3Cの一端面上に配置された上部連結プレート7の第3ねじ挿通穴7cに挿通された第3ねじ64が、中空部材3Cの端部開口3bを介してねじ取付部材11Aのねじ穴11aに捩じ込まれることで、中空部材3Cの一端面に上部連結プレート7が連結される。
なお、ねじ取付部材11のねじ穴11aに捩じ込まれるねじは、第3ねじ64に限定されるものではない。また、ねじ取付部材11は、ねじ穴11aに替えて、端部開口3bに向けて開口するとともに内周壁にねじ山が形成されていない下穴を備えていてもよい。この場合、第3ねじ64に替えて、タッピンねじ(ねじ自身でねじ立て可能なねじ)を使用し、上部連結プレート7の第3ねじ挿通穴7cに挿通したタッピンねじを、ネジ取付部材11の下穴に端部開口部3bを介して捩じ込むことで、連結支柱3又は中空部材3A,3B,3Cの端部に上部連結プレート7を連結できる。このように、本発明のねじ取付部材支持構造におけるねじ取付部材は、中空部材の端部開口に向けて開口する下穴を有するものであってもよい。
また、中空部材3A,3B,3Cに連結される他部材は、上部連結プレート7に限定されるものではない。例えば、本発明のねじ取付部材支持構造は、テーブル下面における梁部材同士の連結に適用できる。
図14~図17を参照しながら、本発明のねじ取付部材支持構造を適用したテーブルの実施形態を説明する。図14及び図15に示すように、本実施形態におけるテーブルは、長方形の天板101を有している。各方向を特定するため、前後・左右の文言を使用するが、図1に示すように、テーブルにおける天板101の長手方向(幅方向)を左右方向とし、これと直交した方向(奥行き方向)を前後方向と定義している。
本実施形態におけるテーブルは長方形の仕様であり、平面視長方形の天板101と、天板101を支える4本の脚102とを有している。脚102は、天板101のコーナー部(四隅部)に位置しており、脚102上端が天板101の下面と連結することで、4本の脚102が天板101を支持している。
天板101の左右方向に延びる中心線に沿った部位の左右2か所には、平面視四角形(正方形)の配線穴106が空いている。天板101は木製であり、例えば図14(B)に示すように、天板101の下面には、短辺の近くに配置された前後長手のエンドフレーム103と、左右のエンドフレーム103の間に配置された左右長手の補強桟104とが重ねられており、エンドフレーム103と補強桟104はボルト105(図15(B)参照)で天板101の下面に固定されている。エンドフレーム103及び補強桟104の上面には、錐台状の上向き台座部128が飛び飛びで複数個膨出形成されており、この台座部128がボルト105で天板101に固定されている。
エンドフレーム103と補強桟104は、天板を支持する天板支持フレームを構成する。補強桟104とエンドフレーム103と脚102によって、テーブルの骨組みが構成されている。天板101は木製のものを使用しているが、スチール製のものを使用したり、紙製等の軽量コア部材の上下両面に金属板(スチール板)を接着した積層品を使用したりすることも可能である。
脚102は、天板101の下面に固定される脚ブラケット108と、脚ブラケット108に取り付けた脚支柱109と、脚支柱109の下端に取り付けた捩じ込み式のアジャスタ125とで構成されている。なお、各脚102において、アジャスタ125に替えてキャスター(車輪)を脚支柱109に取り付けることも可能である。
脚ブラケット108は、例えばアルミニウムを材料にしたダイキャスト品である(樹脂の成形品でもよい)。脚ブラケット108の一端側に、角管状の脚支柱109が連結されている。下方から嵌め込んでいる。脚ブラケット108の他端側は、角管状のエンドフレーム103の端部に連結されている。脚ブラケット108は、上下に開口する4つのボルト挿通穴に下方から挿通される4本のボルト(図示省略)で天板101に固定される。これに伴って、天板101の各コーナー部には、4つずつの雌ネジ穴(鬼目ナット)が設けられている。
図16及び図17に示すように、エンドフレーム103と補強桟104とは、補強桟104の両端部内部に設けたねじ取付部材11のねじ穴11aに、左右外方から捩じ込まれるボルト132で固定される。なお、図16及び図17において、ねじ取付部材支持構造10の各部の符号について、図5~図8に示したねじ取付部材支持構造10の各部と同様の構成については、同一の符号を付している。
ねじ取付部材支持構造10は、角パイプからなる補強桟104の左右端部に設けられて互いに対向する一対の係止穴3c,3dと、係止穴3c,3dに架設されたねじ取付部材11とを備える。一方の係止穴3cは補強桟104の下面部を構成する第1側面部3eに設けられ、他方の係止穴3dは補強桟104の上面部を構成する第2側面部3fに設けられている。
ねじ取付部材11は、ねじ取付部材本体11bの中央部に設けられたねじ穴11aと、ねじ取付部材本体11bの一端部(下端部)に設けられた係止突起部11cとを備える。ねじ取付部材11の他端部11dは、ねじ取付部材本体11bの中央部と同じ幅に形成されている。
補強桟104へのねじ取付部材11の取付け時には、補強桟104の上方から、係止突起部11cを他方の係止穴3dに挿入し、さらにねじ取付部材11を下方へ移動させて、ねじ取付部材本体11bを他方の係止穴3dに挿入し、係止突起部11cを一方の係止穴3cに挿入する。これにより、ねじ取付部材11が一対の係止穴3c,3dに架設され、補強桟104の内部に、補強桟104の端部開口3bに向けて開口するねじ穴11aを有するねじ取付部材11が配置される。
他方、エンドフレーム103の左右内向き側面部103cには、ボルト132のねじ部を挿通可能なボルト挿通穴103aが設けられ、左右外向き側面部103dにはボルト132のねじ部及び頭部を挿通可能な大径ボルト挿通穴103bが形成されている。
エンドフレーム103と補強桟104との連結時には、ボルト132のねじ部の先端側が露出する程度の長さのスペーサ管133に挿通したボルト132を、エンドフレーム103の大径ボルト挿通穴103bからボルト挿通穴103aに向けてエンドフレーム103内部に挿入する。そして、ボルト132のねじ部先端側を、ボルト挿通穴103aを介して補強桟104内部に挿入し、ねじ取付部材11のねじ穴11aに捩じ込む。
ボルト132を締め込むことで、ねじ取付部材11とともに補強桟104がエンドフレーム103側へ引き寄せられ、スペーサ管133の両端部がボルト132の頭部とエンドフレーム103の側面部103c内壁面に圧接し、かつ補強桟104の端面がエンドフレーム103の側面部103c外壁面に圧接して、エンドフレーム103と補強桟104とが強固に連結される。
なお、図17に示すように、補強桟104の上面には天板101が近接配置されるので、ねじ取付部材11が補強桟104から抜け出ることは抑制されるが、図6~図8等に示した構成と同様に、補強桟104の上面(第2側面部3f)に脱落防止部材12を貼り付けてもよい。
このように、ねじ取付部材支持構造10は、パイプ同士の連結にも適用可能である。なお、本発明のねじ取付部材支持構造は、パイプ等の中空部材の先端部に、ねじ取付部材のねじ穴又は下穴に捩じ込むねじ(ボルトやタッピンねじを含む)で他の部材を連結する構成に適用可能である。例えば、本発明のねじ取付部材支持構造は、図1に示した間仕切装置1の連結支柱3とアジャスタ6との連結や、図14に示したテーブルの脚支柱109とアジャスタ125との連結、脚ブラケット108と脚支柱109との連結にも適用可能である。なお、本発明のねじ取付部材支持構造が適用される中空部材は、直線状のものに限定されず、例えば特許文献2に示されたパイプのように湾曲又は屈曲したものであってもよい。
なお、上記実施形態では、ねじ取付部材11は略平板状の形態を有しているが、本発明のねじ取付部材支持構造において、ねじ取付部材の形状は、これに限定されず、例えば、中空部材軸方向に沿った断面形状が、多角形、T字形や十字形、楕円形などの形状であってもよい。また、ねじ取付部材は、中空部材の端部開口に向けて開口する複数のねじ穴又は下穴を備えていてもよい。
ところで、図1~図8を参照して説明した間仕切装置1において、図5、図6及び図8などに示すように、連結支柱3の第3側面部3g及び第4側面部3hには、係止爪を有する各種部材が取付可能な複数の係止穴3iがそれぞれ形成されており、これらの係止穴3iは、連結支柱3に連結されて隣り合うパネル体2同士の間に露出している。そうすると、間仕切装置1で仕切られた2つの空間のうちの一方の空間の光が係止穴3iを介して他方の空間に漏れるが、こうした光漏れを防止したいという要求がある。
そこで、連結支柱3の内部に、連結支柱3の長手方向に沿って延びる板状の遮光部材を、互いに対向する係止穴3i同士の間を遮るようにして設けてもよい。このような遮光部材を備えた間仕切装置1の変形例を図18~図20を参照しながら説明する。
図18に示すように、連結支柱3の内部に、連結支柱3の長手方向に沿って延びる板状の遮光部材71が挿入されている。遮光部材71は、遮光性を有する材料からなり、例えば樹脂製、金属製又は紙製であり、本実施形態ではポリプロピレン製である。
遮光部材71の長さ寸法は、連結支柱3の長さよりも短く設けられる一方、連結支柱3内に配置された状態ですべての係止穴3iに対向する長さに設けられている。本実施形態では、遮光部材71の長さ寸法は、連結支柱3下端側のアジャスタ6上端部と、連結支柱3上端側のねじ取付部材11との間の距離よりも少し短い長さに設けられている。
なお、連結支柱3において、係止穴3iは、第3側面部3gと第4側面部3hのそれぞれに、同じ数だけ同じ高さ位置に設けられており、第3側面部3gの係止穴3iと、第4側面部3hの係止穴3iは互いに対向配置されている。ただし、第3側面部3gと第4側面部3hとで、係止穴3iの個数や高さ位置が異なっていてもよい。
遮光部材71の幅寸法は、長さ方向で概ね均一であり、連結支柱3内周の対角線長さよりも少し短く設けられている。遮光部材71の横断面形状(長手方向に直交する断面形状)は、略直線状(多少湾曲していてもよい)の簡単な形状である。
遮光部材71は、連結支柱3内周の対角線に概ね沿うようにして、連結支柱3内に配置されている。換言すれば、遮光部材71は、平面視で、第3側面部3gの係止穴3iと第4側面部3hとを通る直線に対して傾斜している。これにより、遮光部材71は、平面視で第3側面部3gの係止穴3iと第4側面部3hとの間の空間を遮っており、第3側面部3gの係止穴3iと第4側面部3hの係止穴3iとの間の光通過を遮断する。
また、遮光部材71の両端部は連結支柱3内周の対角の近傍に位置しており、遮光部材71が、係止穴3iとは離間して配置されて係止穴3iを塞がないように構成されている。これにより、連結支柱3の第3側面部3g又は第4側面部3hに係止連結される係止部材72の係止爪部72aが係止穴3iを介して連結支柱3内部に挿入可能に構成されている。
また、本実施形態では、遮光部材71が、第1側面部3e及び第2側面部3fの係合穴3aとは離間して配置されて係合穴3aを塞がないように構成されており、パネル体2の係合突起部材50が係合穴3aに係合可能に構成されている。
図20に示すように、係合穴3aに係合突起部材50を係合して連結支柱3とパネル体2とを連結した状態では、遮光部材71は、係合突起部材50に押されて略S字形に変形している。このように、遮光部材71は、連結支柱3の側面部3e,3f,3g,3hに設けられた係合穴3a又は係止穴3i内に挿入される係合突起部材50や係止爪部72aなどの挿入部材によって遮光部材71に加わる外力によって、変形可能な厚み及び材料で形成されていることが好ましい。
これにより、対向する係止穴3i,3i間の光通過を遮光部材71で遮断できる構成でありながら、連結支柱3の側面部3e,3f,3g,3hに設けられた穴3a,3iに係合突起部材50や係止爪部72aなどの挿入部材を挿入可能であるとともに、横断面形状が略直線状の簡単な形状の遮光部材71を使用でき、遮光部材71にかかる費用を抑えた低コストで、対向する係止穴3i,3i間の光通過を遮断できる。
なお、連結支柱3内への挿入前の遮光部材71の横断面形状は、本実施形態では略直線状であるが、予め湾曲した形状であってもよいし、略S字形状又は略クランク形状であってもよい。
このように、中空状の連結支柱3で左右のパネル体2,2の側端部同士が連結される間仕切装置1であって、連結支柱3の前後の側面部3g,3hに、係止部材72の係止爪部72aを挿入可能な係止穴3iを、左右のパネル体2,2の間で露出するようにして設け、連結支柱3の内部に、前後の係止穴3i,3i間の空間を仕切る遮光部材71を配置するようにしたので、間仕切装置1で仕切られた2つの空間のうちの一方の空間の光が係止穴3iを介して他方の空間に漏れる光漏れを防止できる。
以上、実施形態を説明したが、本発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
3 連結支柱(中空部材)
3A 中空部材
3B 中空部材
3C 中空部材
3b 端部開口
3c 一方の係止穴
3d 他方の係止穴
3e 第1側面部
3f 第2側面部
10 ねじ取付部材支持構造
11 ねじ取付部材
11A ねじ取付部材
11a ねじ穴
11b ねじ取付部材本体
11c 係止突起部
11d 他端部
12 脱落防止部材

Claims (2)

  1. 端部開口を有する中空部材の内部に、前記端部開口に向けて開口するねじ穴又は下穴を有するねじ取付部材を設けたねじ取付部材支持構造であって、
    前記中空部材の側面部に、互いに対向する一対の係止穴を設け、
    前記ねじ穴又は下穴を前記中空部材の内部に位置させながら、前記ねじ取付部材を前記一対の係止穴に架設しているとともに、
    前記ねじ取付部材の一端部に、ねじ取付部材本体よりも幅狭の係止突起部を設ける一方、前記ねじ取付部材の他端部を前記係止突起部よりも幅広に設け、
    前記一対の係止穴のうち一方の係止穴を前記係止突起部が挿入可能で前記ねじ取付部材本体が挿入不能な大きさに形成するとともに、他方の係止穴を前記ねじ取付部材本体が挿通可能な大きさに形成し、
    前記中空部材に前記ねじ取付部材を取り付けるにあたり、前記中空部材の側方から前記係止突起部と前記ねじ取付部材本体をその順に前記他方の係止穴に前記ねじ穴又は下穴が前記端部開口に向くようにした姿勢で挿入し、さらに前記ねじ取付部材を前記中空部材の内部へ向けて移動させて、前記一方の係止穴に前記ねじ取付部材の前記係止突起部を挿入し、前記他方の係止穴に前記ねじ取付部材の他端部を挿入している構成であって
    前記ねじ取付部材の前記端部開口に対向する面に、前記ねじ取付部材の移動を規制する移動規制部材が取り付いている、ねじ取付部材支持構造。
  2. 端部開口を有する中空部材の内部に、前記端部開口に向けて開口するねじ穴又は下穴を有するねじ取付部材を設けたねじ取付部材支持構造であって、
    前記中空部材の側面部に、互いに対向する一対の係止穴を設け、
    前記ねじ穴又は下穴を前記中空部材の内部に位置させながら、前記ねじ取付部材を前記一対の係止穴に架設しているとともに、
    前記ねじ取付部材の一端部に、ねじ取付部材本体よりも幅狭の係止突起部を設け、
    前記一対の係止穴のうち一方の係止穴を前記係止突起部が挿入可能な大きさに形成するとともに、他方の係止穴を前記ねじ取付部材本体が挿通可能な大きさに形成し、
    前記一方の係止穴に前記ねじ取付部材の前記係止突起部を挿入し、前記他方の係止穴に前記ねじ取付部材の他端部を挿入しており、
    前記ねじ取付部材の他端部端面は、前記中空部材の側面部外面と略面一に設けられており、
    前記中空部材の側面部外面に、前記他方の係止穴を塞ぐ脱落防止部材が取り付けられている、ねじ取付部材支持構造。
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