JP7373130B2 - 車両後部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両後部構造に関する。
車体後部のフロアパネルの下面側には、デファレンシャル装置が配置されている。デファレンシャル装置は、複数の歯車を有する動力伝達装置であり、車両がコーナーを曲がるときに、内輪及び外輪で移動する距離が異なるために生じる左右輪の回転数差を吸収させる機能を有している。
デファレンシャル装置は、重量物の駆動伝達装置であるため、例えば、特許文献1に開示されているように、剛性の高いクロスメンバ等に取り付けられている。この例のデファレンシャル装置は、デファレンシャル装置の前方側及び後方側に配置されたクロスメンバの下面部に、ブラケットを介して取り付けられていることによって、車体への振動の入力を抑制している。
特開2009-279993号公報
ところが、上記例のような構造では、デファレンシャル装置とクロスメンバとの取付部を介して、デファレンシャル装置からクロスメンバに、車両前後方向の振動が入力される場合に、当該取付部を起点として、前後方向の振動モードが発生する。当該振動により、クロスメンバの下面部の断面形状が変形する可能性がある。
下面部の断面形状が変形することにより、クロスメンバの前後の縦壁面への荷重分散を、効果よく行うことが困難になる可能性がある。このような荷重分散性の低下が起こると、フロアパネルへ振動が伝達され、乗員に対して不快感を与える可能性がある。このため、上記例のような構造には、前後方向に振動に対して、振動抑制効果を発揮するためには改善に余地があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、デファレンシャル装置からの振動入力成分である、車両前後方向の振動が、クロスメンバを介してフロアパネルに伝達されることを抑制可能な車両後部構造を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る車両後部構造は、車体のフロアパネルの下面側に配置され、車幅方向に延びるクロスメンバを備え、該クロスメンバの下面側には、デファレンシャル装置が取り付けられる取付部が設けられている。当該車両後部構造において、前記取付部は、前記デファレンシャル装置を支持する支持部と、該支持部の車幅方向両側が固定され、前記クロスメンバの下面に取り付けられている複数のブラケットと、を有し、前記クロスメンバの下面には、前記支持部の上部に対向する対向面を有する段差部が設けられ、前記支持部の上部は、前記対向面に対して、車両下方側に間隔を空けて配置され、前記段差部は、車両前後方向に延び、前記クロスメンバの前壁及び後壁に連続するように形成されており、前記段差部の前記対向面は、前記クロスメンバの前記下面よりも車両上方側に凹んでおり、前記支持部の上部は、前記下面よりも車両上方側に配置され、前記段差部の形状に沿った形状を有し、前記クロスメンバの前記前壁及び前記後壁は、車両前後方向に間隔を空けて配置され、前記前壁と前記後壁との間には、補強部材が設けられ、前記補強部材は、前記クロスメンバ及び前記フロアパネルに接合されており、前記補強部材の下部には、前記段差部に沿って、車両上方に凹む凹形状部が設けられており、前記凹形状部は、車幅方向中間に設けられた底面と、該底面の車幅方向の両外側に設けられた傾斜面と、を有しており、両外側の前記傾斜面は、車幅方向外側に向かうに従い車両下方に傾斜している。
本発明によれば、デファレンシャル装置からの振動入力成分である、車両前後方向の振動が、クロスメンバを介してフロアパネルに伝達されることを抑制することを可能にする。
本発明に係る車両後部構造を、車両下方側から見た斜視図である。 図1の右側取付部及びその周辺を拡大して車両後方側から見た斜視図である。 図2の右側取付部及びその周辺の後面図である。 図2の本体部を仮想的に示し、本体部の内部の右側補強部材を示す斜視図である。 図2の右側取付部及びその周辺を車両前方側から見た斜視図である。 図1のA-A矢視側面図である。 図1に示す車両後部構造に、デファレンシャル装置等を取り付けた状態を示す斜視図である。
以下、本発明に係る車両後部構造の一実施形態について、図面(図1~図7)を参照しながら説明する。なお、図において、矢印Fr方向は車両前後方向における前方を示す。実施形態の説明における「前部(前端)及び後部(後端)」は、車両前後方向における前部及び後部に対応する。また、矢印L、R方向は、車幅方向における左側、右側を示している。また、本実施形態の説明における「左右」は、車両室内の乗員が車両前方を向いたときの左右に対応している。また、矢印Dは、車両下方を示している。また、図2~図5において、(Out)は、車幅方向外側を示し、(IN)は、車幅方向内側を示している。
本実施形態の車両後部構造は、図1及び図7に示すように、リヤフロアパネル1と、一対のリヤサイドメンバ2,3と、第1のリヤクロスメンバ(クロスメンバ)10と、第2のリヤクロスメンバ32と、第3のリヤクロスメンバ37と、有している。さらに、車両後部構造は、一対の後側ブレース(ブレース)41,42と、一対の前側ブレース45と、を有している。
図7に示すように、リヤフロアパネル1の車幅方向両側の外側部には、右リヤホイールハウスパネル4及び左リヤホイールハウスパネル5が設けられ、リヤフロアパネル1の下方側には、リヤサスペンション構造が設けられている。リヤフロアパネル1の下面側には、デファレンシャル装置50、プロペラシャフト61及びドライブシャフト62等が配置されている。
リヤサイドメンバ2,3は、右リヤサイドメンバ2及び左リヤサイドメンバ3を有しており、右リヤサイドメンバ2及び左リヤサイドメンバ3は、車幅方向外側に互いに間隔を空けて、一対となるように配置されている。右リヤサイドメンバ2及び左リヤサイドメンバ3は、車両前後方向に延び、金属材料により形成されている部材で、車体骨格を構成する剛性の高い部材である。右リヤサイドメンバ2は、リヤフロアパネル1の車幅方向の右側部に接合され、左リヤサイドメンバ3は、リヤフロアパネル1の左側部に接合されている。
リヤフロアパネル1は、車体後部のフロア部を構成する板状の部材で、金属材料により形成されている。リヤフロアパネル1は、車体後端から車両前方側に向かって、車体の前後方向中間部まで延び、センタフロアパネル1Aに接合されている。
続いて、第1のリヤクロスメンバ10、第2のリヤクロスメンバ32及び第3のリヤクロスメンバ37について説明する。第1のリヤクロスメンバ10、第2のリヤクロスメンバ32及び第3のリヤクロスメンバ37は、それぞれ車幅方向に延びており、金属材料により形成された剛性の高い部材である。
第1のリヤクロスメンバ10、第2のリヤクロスメンバ32及び第3のリヤクロスメンバ37は、車両前後方向に間隔を空けて配置されている。この例では、車両後方側から前方側に向かって、第1のリヤクロスメンバ10、第2のリヤクロスメンバ32及び第3のリヤクロスメンバ37の順に配置され、リヤフロアパネル1の下面に接合されている。
図1及び図7に示すように、第1のリヤクロスメンバ10は、リヤフロアパネル1の後端の車両前方側に間隔を空けて配置されており、本体部11と、右エクステンション18と、左エクステンション19と、を有している。本体部11、右エクステンション18、左エクステンション19は、それぞれ車幅方向に延び、上方に開口するハット型の断面形状を有し、前フランジと後フランジが設けられている。本体部11の右端部に右エクステンション18が接合され、左側部に左エクステンション19が接合され、これにより車幅方向に延びる第1のリヤクロスメンバ10が構成される。第1の本体部11の前フランジ15A及び後フランジ15Bは、リヤフロアパネル1の下面に接合される。右エクステンション18の車幅方向右側部は、右リヤサイドメンバ2に接合され、左エクステンション19の車幅方向右側部は、左リヤサイドメンバ3に接合されている。
また、図7に示すように、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11は、右側取付部20及び左側取付部27を有している。右側取付部20及び左側取付部27には、デファレンシャル装置50の後述する右側接続部51及び左側接続部52が取り付けられる。これらについては、後で説明する。
第2のリヤクロスメンバ32は、第1のリヤクロスメンバ10の車両前方側に間隔を空けて配置されており、第1のリヤクロスメンバ10と同様に、本体部33と、右エクステンション34と、左エクステンション35とを有している。これらは、それぞれ車幅方向に延び、上方に開口するハット型の断面形状を有し、前フランジと後フランジが設けられている。前フランジ及び後フランジは、リヤフロアパネル1の下面に接合されている。
また、詳細な説明は省略するが、第3のリヤクロスメンバ37は、第2のリヤクロスメンバ32の車両前方側に配置され、リヤフロアパネル1の下面に接合されている。第2のリヤクロスメンバ32と第3のリヤクロスメンバ37の間には、車両上下方向に延びる前後ブレース47が設けられている。前後ブレース47の後部は、第2のリヤクロスメンバ32の前部に接合され、前後ブレース47の前部は、第3のリヤクロスメンバ37の後部に接合されている。また、前後ブレース47の上部は、リヤフロアパネル1の下面に接合されている。
続いて、デファレンシャル装置50の配置等について説明する。デファレンシャル装置50は、図7に示すように、装置本体と、装置本体に設けられ、第1のリヤクロスメンバ10の右側取付部20及び左側取付部27に接続される右側接続部51及び左側接続部52と、を有している。装置本体は、内部に複数の歯車を備えている、いわゆるギアボックスであり、装置本体の車幅方向の両外側部には、後輪(図示せず)のドライブシャフト62が接続され、装置本体の前部には、プロペラシャフト61が接続されている。ドライブシャフト62は、左右のトレーリングアームを介して後輪に接続されている。
図7に示すように、右側接続部51及び左側接続部52は、装置本体の後部に車幅方向に間隔を空けて配置されている。右側接続部51は、装置本体の後部から車両後方に向かうに従い車幅方向の右外側に傾斜して延び、右側取付部20に接続されている。左側接続部52は、装置本体の後部から車両後方に向かうに従い車幅方向の左外側に傾斜して延び、左側取付部27に接続されている。
ここで、デファレンシャル装置50の第1のリヤクロスメンバ10への取付けについて説明する。上記したように、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の下面12には、図1及び図7に示すように、右側取付部20及び左側取付部27が設けられている。右側取付部20及び左側取付部27は、車幅方向に互いに間隔を空けて、本体部11の下面12に配置されている。以下、右側取付部20及び左側取付部27について説明する。
右側取付部20は、図2~図5に示すように、右側ブラケット(ブラケット)23と、右側支持部材(支持部)21と、を有している。右側ブラケット23は、内側ブラケット24、前側ブラケット25及び外側ブラケット26により構成されている。
内側ブラケット24は、図2に示すように、車幅方向視で、車両上方に開口するU字形状で、車幅方向に延びる底面24Eと、底面24Eの前後に設けられた前壁24A及び後壁24Bとにより構成されている。底面24Eは、本体部11の下面12に接合されている。この例における底面24Eには、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の下面12にボルト等の締結部材により締結される第1締結部24eが設けられている。
図5に示すように、前側ブラケット25は、内側ブラケット24の前壁24Aに接合されている部材で、底面25Eと縦壁25Dとを有している。底面25Eは、本体部11の下面12に接合されている。この例における底面25Eには、内側ブラケット24の底面24Eと同様に、ボルト等の締結部材により下面12に締結される第2締結部25eが設けられている。第1締結部24e及び第2締結部25eは、車両前後方向に並んで配置される。また、縦壁25Dは、平面視で車両後方側に開口するU字形状で、後部が内側ブラケット24の前壁24Aに接合されている。
図2及び図5に示すように、外側ブラケット26は、内側ブラケット24の車幅方向外側に間隔を空けて配置されており、内側ブラケット24と同様に、車幅方向視で、車両上方に開口するU字形状である。外側ブラケット26は、車幅方向に延びる底面26Eと、底面26Eの前後に設けられた前壁26A及び後壁26Bとにより構成されている。また、底面26Eには、内側ブラケット24の底面24Eと同様に、ボルト等の締結部材により下面12に締結される第3締結部26eが設けられている。
図2及び図3に示すように、外側ブラケット26の車幅方向内側部及び内側ブラケット24の車幅方向外側部は、互いに対向配置され、円弧形状をなしている。これらの円弧形状の部分に、右側支持部材21の側面が接合されている。右側支持部材21は、車両前後方向に延びる中空の円筒状であり、右側支持部材21の車幅方向外側部は、外側ブラケット26の内側部に接合され、右側支持部材21の車幅方向内側部は、内側ブラケット24の外側部に接合されている。図7に示すように、右側支持部材21の内部には、デファレンシャル装置50の右側接続部51が接続されている。また、左側支持部材28の内部には、デファレンシャル装置50の左側接続部52が接続されている。
左側取付部27は、図示による詳細な説明は省略しているが、右側取付部20と同様に、左側ブラケットと、左側支持部と、を有している。左側ブラケットは、右側ブラケット23と同様に、内側ブラケット、前側ブラケット及び外側ブラケットにより構成されている。
また、図2~図5に示すように、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の下面12には、右側段差部(段差部)14及び図示しない左側段差部(段差部)が設けられている。右側段差部14は、右側取付部20の外側ブラケット26と内側ブラケット24との間に位置し、左側段差部は、左側取付部27の外側ブラケットと内側ブラケットとの間に位置している。
図2及び図3に示すように、右側段差部14は、底面(対向面)14Aと、底面14Aの車幅方向両側の傾斜面14B,14Cによって構成されている。車幅方向外側の傾斜面14Bは、右側ブラケット23を構成する外側ブラケット26の内側端の近傍から、車幅方向内側に向かうに従い車両上方に傾斜し、底面14Aに接続している。車幅方向内側の傾斜面14Cは、内側ブラケット24の外側端の近傍から、車幅方向外側に向かうに従い車両上方に傾斜し、底面14Aに接続している。下面12と傾斜面14B,14Cとによって形成される稜線14aは、車両前後方向に延びている。また、傾斜面14B,14Cと底面14Aとによって形成される稜線14bも、車両前後方向に延びている。なお、左側段差部は、右側段差部14と同様に、底面及び傾斜面によって構成されている。
支持部材の上部は、段差部に対向し、車両下方向側に間隔を空けて配置されている。すなわち、右側支持部材21の上部は、右側段差部14の底面14Aに対向し、車両下方向側に間隔を空けて配置され、左側支持部材28の上部は、左側段差部の底面に対向し、車両下方向側に間隔を空けて配置されている。
また、図2に示すように、右側段差部14は、車両前後方向に延び、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の前壁11A及び後壁11Bに連続している。右側段差部14の底面14Aの前端及び車幅方向両側の傾斜面14B,14Cの前端は、本体部11の前壁11Aに接続されており、右側段差部14の底面14Aの前端及び両側の傾斜面14B,14Cの後端は、本体部11の後壁11Bに接続されている。すなわち、右側段差部14は、車両前後方向視で、本体部11の下部が上方側に切り欠かれている。左側段差部についても、右側段差部14と同様である。
デファレンシャル装置50から、車両前後方向及び車両上下方向の荷重が入力されると、右側ブラケット23及び左側ブラケットを介して、第1のリヤクロスメンバ10の上部に振動が伝達される。このとき、右側ブラケット23及び左側ブラケットは、車両前後方向に振動し、本体部11の下面12に荷重を伝達する。この場合において、右側段差部14及び左側段差部を設けることにより、本体部11の下面12の変形、例えば下面12が車両上下方向に引っ張られるような変形が抑制され、さらに、右側段差部14及び左側段差部により、本体部11の前壁11A及び後壁11Bに、荷重を効率的に分散させることができる。第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の下面12が、段差部により区分けされるため、荷重が同一面(車幅方向両端を繋ぐ同一面を有するような下面)に入力されることを防止できる。その結果、第1のリヤクロスメンバ10の断面形状を維持することが可能となる。
上記の通り、右側段差部14の底面14Aは、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の下面12に対して車両上方側に凹んでいる。また、右側支持部材21の上部は、本体部11の下面12よりも車両上方側に配置されている。すなわち、右側支持部材21の円筒面の上端は、右側段差部14の凹みの内側に位置している。
さらに、車両前方視で、右側支持部材21の上部は、右側段差部14の形状に沿った形状を有している。この例では、右側支持部材21の上部の円筒面が、右側段差部14の底面14A及び傾斜面14B,14Cに沿って配置されている。なお、左側支持部材28の上部は、右側支持部材21と同様に、左側段差部の輪郭形状に沿った形状を有している。
支持部材と、車体(この例では、第1のリヤクロスメンバ10)との距離に応じて、車体を固定点としたときの支持部材の車両前後方向の振動によるモーメントが作用する。すなわち、当該距離が大きくなると、モーメントも大きくなる。この場合、車体に作用する荷重が大きくなり、変形しやすくなる可能性がある。これに対して、本実施形態では、図3に示すように、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の下面12より、支持部材、例えば右側支持部材21が、車両上方側に配置され、より車体に近づけることが可能となる。その結果、本体部11の下面12に伝達される車両前後方向の荷重が小さくなり、当該下面12の変形を抑制することが可能となる。
また、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11は、上記したように、上方に開くハット型の断面形状を有し、本体部11の前壁11A及び後壁11Bは、車両前後方向に間隔を空けて配置されている。本実施形態では、前壁11Aと後壁11Bとの間に、右側補強部材(補強部材)71及び左側補強部材(補強部材)75が設けられている。右側補強部材71は、右側段差部14に対応する位置に配置され、左側補強部材75は、左側段差部に対応する位置に配置されている(図5)。
図3~図5に示すように、右側補強部材71は、前面部71Aと、後面部71Bと、側面部71Dと、下面部71Eとを有する箱型形状である。前面部71Aは、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の前壁11Aに対向し、後面部71Bは、本体部11の後壁11Bに対向するように配置されている。また、側面部71Dは、前面部71A及び後面部71Bの車幅方向側部を繋ぐように車両前後方向に延びている。下面部71Eは、前面部71Aの下端及び後面部71Bの下端を繋ぎ、且つ、両側面部71Dの下端を繋いでいる。
また、図3に示すように、右側補強部材71の下面部71Eの車幅方向側部は、本体部11の下面12に接合されている。この例では、下面部71Eの車幅方向内側部の後部は、本体部11の下面12を介して、内側ブラケット24の底面24Eの第1締結部24eに、ボルト等により締結されている。同様に、下面部71Eの車幅方向内側部の前部は、本体部11の下面12を介して、前側ブラケット25の底面25Eの第2締結部25eに、ボルト等により締結されている。また、下面部71Eの車幅方向外側部は、本体部11の下面12を介して、外側ブラケット26の底面26Eの第3締結部26eに、ボルト等により締結されている。
右側補強部材71の上部には、図4及び図5に示すように、フランジ71Fが設けられ、当該フランジ71Fは、リヤフロアパネル1の下面に接合されている。左側補強部材75についても同様である。
また、右側補強部材71の下面部71Eの車幅方向中間部には、右側段差部14の形状に沿うように車両上方に凹む凹形状部72が設けられている。この例では、凹形状部72は、下面部71Eの車幅方向のほぼ中央に設けられている。凹形状部72は、車幅方向中間に位置する底面72Aと、該底面72Aの車幅方向の両外側に設けられた傾斜面72B,72Cと、を有している。凹形状部72の両側の傾斜面72B,72Cは、図3に示すように、車幅方向外側に向かうに従い車両下方に傾斜している。すなわち、車幅方向外側に向かうに従い右側段差部14に近づくように形成されている。この例では、凹形状部72の傾斜面72B,72Cは、車幅方向外側に向かうに従い、右側段差部14の傾斜面14B,14Cに近づくように傾斜している。すなわち、凹形状部72の傾斜面72B,72Cの傾斜角度は、右側段差部14の傾斜面14B,14Cの傾斜角度よりも大きく設定されている。
なお、左側補強部材についての詳細は省略するが、左側補強部材は、右側補強部材71と同様に構成されている。
デファレンシャル装置50から第1のリヤクロスメンバ10に振動が入力されたときに、凹形状部72の傾斜面72B,72Cにより右側取付部20及び左側取付部27を支持することができる。すなわち、支持部材を、第1のリヤクロスメンバ10のみでなく、補強部材71,75でも支持することができ、複数の傾斜面で特定される複数の傾斜方向で支持しているため、下面12の面剛性がより向上する。その結果、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の荷重に対する剛性が向上する。
一対の後側ブレース41,42は、第1のリヤクロスメンバ10の車両後方側に配置されている部材で、右後側ブレース41及び左後側ブレース42を有している。右後側ブレース41及び左後側ブレース42は、車両前後方向に延びており、図示により説明は省略しているが、車両前方視で、上方に開くハット型の断面形状を有している。
また、右後側ブレース41及び左後側ブレース42は、車幅方向に互いに間隔を空けて配置されており、第1のリヤクロスメンバ10と同様に、剛性の高い金属製の部材である。右後側ブレース41の前部は、右側取付部20が位置する本体部11の後壁11Bに接合され、左後側ブレース42の前部は、左側取付部27が位置する本体部11の後壁11Bに接合されている。この例では、図3及び図5に示すように、右後側ブレース41は、第1締結部24e及び第2締結部25eの車両後方側に並んで配置されている。
車両前後方向に延びる右後側ブレース41及び左後側ブレース42が、第1のリヤクロスメンバ10を支持しているため、車両前後方向に振動の抑制効果を向上させることが可能となる。また、右後側ブレース41及び左後側ブレース42の上部は、リヤフロアパネル1に接合されるため、第1のリヤクロスメンバ10から右後側ブレース41及び左後側ブレース42に入力された荷重をリヤフロアパネル1に分散することが可能となる。
図6に示すように、車両上下方向で、右後側ブレース41及び左後側ブレース42の下端は、右側取付部20及び左側取付部27の上端に揃うように配置されている。この例では、右後側ブレースの前部の下端には、図2に示すように、車両前方側に突出するフランジ41aが設けられ、該フランジ41aは、第1のリヤクロスメンバ10の本体部11の下面12に接合されている。同様に、左後側ブレース42の前部の下端にフランジが設けられ、該フランジは、本体部11の下面12に接合されている。このように接合することにより、荷重が後側ブレース41,42を介して車体へ分散される効果が、促進される。
一対の前側ブレース45は、第1のリヤクロスメンバ10の車両前方側に配置されている部材で、車両前後方向に延び、車幅方向に互いに間隔を空けて配置されており、一対の後側ブレース41,42と同様に、剛性の高い金属製の部材である。一対の前側ブレース45は、一対の後側ブレース41,42よりも車幅方向外側に配置されている。前側ブレース45を設けることで、第1のリヤクロスメンバ10に伝達される荷重の一部を、前側ブレース45を介してリヤフロアパネル1に分散することができる。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、段差部は、本体部11の下面12に対して車両上方に凹んでいるがこれに限らない。例えば、車両下方に突出してもよい。また、本実施形態の段差部は、底面14Aと傾斜面14B,14Cにより構成されているが、これに限らない。例えば、車両前方視で、車両上方に凹む部分円筒面としてもよい。この場合でも、車両下方に突出してもよい。
1 リヤフロアパネル
1A センタフロアパネル
2 右リヤサイドメンバ
3 左リヤサイドメンバ
4 右リヤホイールハウスパネル
5 左リヤホイールハウスパネル
10 第1のリヤクロスメンバ(クロスメンバ)
11 本体部
11A 前壁
11B 後壁
12 下面
14 右側段差部(段差部)
14A 底面(対向面)
14B 傾斜面
14a 稜線
14b 稜線
15A 本体部の前フランジ
15B 本体部の後フランジ
18 右エクステンション
19 左エクステンション
20 右側取付部
21 右側支持部材(支持部)
23 右側ブラケット(ブラケット)
24 内側ブラケット
24A 前壁
24B 後壁
24E 底面
24e 第1締結部
25 前側ブラケット
25D 縦壁
25E 底面
25e 第2締結部
26 外側ブラケット
26A 前壁
26B 後壁
26E 底面
26e 第3締結部
27 左側取付部
28 左側支持部材
32 第2のリヤクロスメンバ
33 本体部
34 右エクステンション
35 左エクステンション
37 第3のリヤクロスメンバ
41 右後方側ブレース(ブレース)
41a フランジ
42 左後方側ブレース(ブレース)
45 前側ブレース
47 前後ブレース
50 デファレンシャル装置
51 右側接続部
52 左側接続部
61 プロペラシャフト
62 ドライブシャフト
71 右側補強部材(補強部材)
71A 前面部
71B 後面部
71D 側面部
71E 下面部
71F フランジ
72 凹形状部
72A 底面
72B 傾斜面

Claims (3)

  1. 車体のフロアパネルの下面側に配置され、車幅方向に延びるクロスメンバを備え、該クロスメンバの下面側には、デファレンシャル装置が取り付けられる取付部が設けられている、車両後部構造において、
    前記取付部は、前記デファレンシャル装置を支持する支持部と、該支持部の車幅方向両側が固定され、前記クロスメンバの下面に取り付けられている複数のブラケットと、を有し、
    前記クロスメンバの下面には、前記支持部の上部に対向する対向面を有する段差部が設けられ、
    前記支持部の上部は、前記対向面に対して、車両下方側に間隔を空けて配置され、
    前記段差部は、車両前後方向に延び、前記クロスメンバの前壁及び後壁に連続するように形成されており、
    前記段差部の前記対向面は、前記クロスメンバの前記下面よりも車両上方側に凹んでおり、
    前記支持部の上部は、前記下面よりも車両上方側に配置され、前記段差部の形状に沿った形状を有し、
    前記クロスメンバの前記前壁及び前記後壁は、車両前後方向に間隔を空けて配置され、前記前壁と前記後壁との間には、補強部材が設けられ、前記補強部材は、前記クロスメンバ及び前記フロアパネルに接合されており、
    前記補強部材の下部には、前記段差部に沿って、車両上方に凹む凹形状部が設けられており、
    前記凹形状部は、車幅方向中間に設けられた底面と、該底面の車幅方向の両外側に設けられた傾斜面と、を有しており、
    両外側の前記傾斜面は、車幅方向外側に向かうに従い車両下方に傾斜していることを特徴とする、車両後部構造。
  2. 前記取付部の後部には、車両後方に延びるブレースが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両後部構造。
  3. 車両上下方向で、前記ブレースの前部の下端が、前記取付部の上端に配置された状態で、前記ブレースの前部は、前記クロスメンバの前記後壁に接合されていることを特徴とする、請求項2に記載の車両後部構造。
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