JP7370282B2 - コンパクト容器 - Google Patents
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Description
このようなコンパクト容器では、中皿を交換する際、貫通孔部を通して露出している押上部材を押し上げることにより、中皿が内枠体から取り外される。
そこで、本発明は、中皿の取外し操作を向上させたコンパクト容器を提供することを目的とする。
また、スライド部材を内枠と一体的に形成することにより、部品点数を削減できると共に、中皿を交換する際にスライド部材が離脱することを抑制できる。
さらに、操作部と押上部とを一方向に交差する方向に間隔をあけて配列することにより、一方向におけるスライド部材の寸法を低減できる。
この発明では、スライド部材が容器本体の底部から露出し、例えば容器本体の周壁部からは露出しないので、コンパクト容器の外観を向上させることができる。
この発明では、第1及び第2取付係止部が上下方向で互いに係止することにより、中皿を内枠体にしっかりと取り付けることができる。
そして、操作部を一方向の一方側へのスライドに伴って内枠体に形成された取付係止部も一方向へ弾性変位し、内枠体及び中皿の上下方向の係止状態が少なくとも部分的に解除される。これにより、中皿の取外し操作性をさらに向上させることができる。また、スライド部材の容器本体に対する一方向の一方側へのスライドを解除すると、スライド部材は、内枠体の復元変位に伴って容器本体に対して一方向の他方側へスライドする。この復元変位により、中皿を交換した後にスライド部材の第2押上係合部を容器本体の第1押上係合部と再度係止させる。
この発明では、第1取付係止部が形成されている壁部が片持ち梁状に支持されているので、この壁部の一方向での弾性変位ストローク量を十分に確保することができる。
本実施形態にかかるコンパクト容器1は、図1から図3に示すように、例えば化粧料などの内容物を収容する携帯用の蓋付き容器であり、上下方向から見た平面視で矩形状をなす扁平容器である。このコンパクト容器1は、内容物が充填された中皿2が嵌合された矩形状の内枠体3と、内枠体3が収容された有底矩形筒状の容器本体4と、容器本体4上に配置されたスライド部材5と、ヒンジを介して容器本体4に連結されて容器本体4の内部を開閉する蓋体(図示略)と、を備える。
ここで、本実施形態では、容器本体4の底壁部から開口部に向かう方向を上方、その反対側を下方とする。また、平面視で矩形状のコンパクト容器1の長軸方向を左右方向、短軸方向を前後方向と称する。
内枠体3は、図1から図3及び図6~図8に示すように、有底矩形筒状をなしており、平面視で矩形状の内枠底壁部11と、内枠底壁部11の外周縁から上方に向けて延在する内枠周壁部12と、内枠周壁部12と共に中皿2を収容する第1凹部3A及び上記塗布具を収容する第2凹部3Bを画成する区画壁部13と、内枠周壁部12の上端縁から外方に向けて延在する内枠フランジ部14と、を有する。これら第1及び第2凹部3A、3Bは、平面視で正方形状をなしている。
区画壁部13は、前後方向に延在し、内枠周壁部12のうち内枠前壁部18の左右方向の中間部と内枠後壁部16の左右方向の中間部とを接続している。また、区画壁部13の左側面には、中皿2の取付係止凹部2Aと係止する第2取付係止突部(第1取付係止部)13Aが形成されている。
内枠フランジ部14の外周縁部は、後述する容器周壁部22上に配置されている。
容器底壁部21のうち平面視で貫通孔部11Aの第1貫通孔部11Bと重なる部分には、容器底壁部21を上下方向に貫通するスライド孔部21Aが形成されている。スライド孔部21Aは、平面視で左右方向に長い矩形状をなしている。また、容器底壁部21のうちスライド孔部21Aの右方には、上方から窪むスライド凹部21Bが形成されている。スライド凹部21Bは、平面視で前後方向に長い矩形状をなしており、スライド凹部21Bの左前端部においてスライド孔部21Aに連なっている。さらに、容器底壁部21のうちスライド孔部21Aの後方には、スライド孔部21Aから間隔をあけて押上係合孔部(第1押上係合部)21Cが形成されている。押上係合孔部21Cは、平面視で矩形状をなしており、押上係合孔部21Cの左側面は、左方に向かうにしたがって上方に向けて延在するように傾斜する第1摺動面21Dとなっている。
まず、図9に示すように、スライド部材5の操作部31を左方へスライドさせる。ここで、スライド部材5を容器本体4に対して上方へ押し込むのではなく容器本体4に対して左方へスライドさせるので、ユーザは、容器本体4の側面を支持しており、容器本体4の上端開口縁部を支持する必要がない。このとき、操作部31の下面に鋸歯状突部31Aが形成されており、また、操作部31の左端部が内枠左壁部15と容器底壁部21との間に配置されると共に操作部31の右端部が内枠底壁部11と容器底壁部21との間に配置されているので、操作部31は、前後方向及び上下方向でぐらつくことなく左方向へ安定してスライドする。
その後、新たな中皿2を内枠体3に取り付ける。以上のようにして、コンパクト容器1を使用する。
また、スライド部材5が内枠体3と一体的に形成されているので、コンパクト容器1の部品点数を削減できると共に、中皿2を交換している間にスライド部材5が離脱することを抑制できる。
その上、操作部31と押上部32とを前後方向に間隔をあけて配列しているので、スライド部材5の左右方向の寸法を低減できる。
また、操作部31の第2分岐部35が内枠体3の弾性変位壁部17に連結されているため、スライド部材5を容器本体4に対して左方へスライドさせる動作に伴って、弾性変位壁部17も左方へ弾性変位し、弾性変位壁部17に形成されている第1取付係止突部15Aと中皿2取付係止凹部2Aとの係止状態が少なくとも部分的に解除される。これにより、中皿2を内枠体3からより容易に取り外すことができる。ここで、押上係合突部32Aが形成されている弾性変位壁部17が片持ち梁状に支持されているので、この弾性変位壁部17の左右方向での弾性変位ストローク量を十分に確保できる。
例えば、上記実施形態では、蓋体やヒンジの図示を省略したが、蓋体やヒンジを図示したコンパクト容器としては、例えば図12に示すようなコンパクト容器100がある。このコンパクト容器100では、容器本体4の内部を開閉する蓋体101が、ヒンジ102を介して容器本体4に対して開閉可能に連結されている。なお、図12では、蓋体101が開いた状態を示している。また、コンパクト容器100は、蓋体101を開閉するための操作片103を備える。
スライド部材の容器本体に対するスライド方向は、上下方向から見て左右方向に限定されず、前後方向など、他の方向であってもよい。
内枠体には、化粧料が収容された中皿を取り付ける第1凹部と塗布具を収容する第2凹部とが形成されているが、2以上の中皿を取り付けるために2以上の第1凹部を形成してもよく、塗布具を収容する第2凹部が形成されていなくてもよい。2以上の第1凹部が形成されている場合には、2以上のスライド部材が各別に設けられていてもよい。
中皿や内枠体、容器本体の形状は、矩形筒状に限らず、円筒状や楕円状、他の多角形筒状など、他の形状を有してもよい。
Claims (4)
- 内容物を収容する中皿と、前記中皿が着脱自在に取り付けられた内枠体と、前記内枠体を収容する容器本体と、前記内枠体と一体に形成されており、上下方向から見て一方向にスライド可能に設けられたスライド部材と、を備え、
前記スライド部材が、前記容器本体に形成されたスライド孔部から露出する操作部と、前記容器本体の底壁部上に配置され、前記中皿の底部に当接する押上部と、前記操作部と前記押上部とを接続する接続部と、
を有し、
前記押上部が、前記底壁部に形成された第1押上係合部に対して前記一方向の他方側から係合する第2押上係合部を有し、前記接続部との接続部分回りに上方に向けて弾性変位可能に設けられており、前記スライド部材の前記一方向の一方側への移動に伴って前記第2押上係合部が前記第1押上係合部に係合することで、前記押上部が上方へ変位し、
前記操作部及び前記押上部が、上下方向から見て前記一方向に交差する方向に間隔をあけて設けられており、
前記第2押上係合部が、前記接続部との前記接続部分よりも前記一方向の一方側に位置することを特徴とするコンパクト容器。 - 前記スライド孔部が、前記容器本体の前記底壁部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンパクト容器。
- 前記内枠体及び前記中皿には、上下方向で互いに係止する第1及び第2取付係止部が各別に形成されており、
前記第1取付係止部が、前記操作部の前記一方向の一方側へのスライドに伴って前記一方向へ弾性変位することを特徴とする請求項1または2に記載のコンパクト容器。 - 前記内枠体のうち前記第1取付係止部が形成されている壁部が、前記内枠体の他の部分に対して片持ち梁状に接続されていることを特徴とする請求項3に記載のコンパクト容器。
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Family Applications (1)
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Families Citing this family (1)
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- 2020-02-28 JP JP2020033998A patent/JP7370282B2/ja active Active
Patent Citations (3)
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