JP7363821B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物、その硬化物、該熱硬化性樹脂組成物を用いた構造体の製造方法、及びその硬化物を含む構造体に関する。
近年、電子機器及び産業機器に用いられる半導体パッケージには、電子部品の高密度集積化に伴い、高密度配線化、小型化、薄型化、高耐熱化、高放熱化等の性能が求められている。そのためプラスチック材料である封止材にも高耐熱化が求められている。
トランスファー成形は、材料をプランジャー内で加熱軟化させ、加熱軟化した材料をゲート、スプルー、ランナーなどの金型内流路を介して加熱された金型キャビティの中に押し込み、金型キャビティの中で硬化させる方法である。材料を流動性の高い状態でキャビティ内に注入するため、低い圧力での成形が可能である。トランスファー成形は、高い圧力を必要とする他の成形方法と比べてインサート物を損傷しにくいという特徴がある。トランスファー成形は、小型化及び微細加工が可能であり、生産性も高いことから、パワー半導体及びICの封止成形における代表的な成形方法として知られている。
トランスファー成形で利用される封止材としては、従来、エポキシ-フェノール系熱硬化性樹脂材料が利用されていた。しかし、近年の高耐熱化の要求に従来の材料で対応することは難しい。高耐熱化の要求に対応するため、樹脂系を種々工夫した封止材、例えば、多官能エポキシ樹脂を多く配合した熱硬化性樹脂組成物、ビスマレイミド、トリアジン骨格、ベンゾオキサジン骨格、シルセスキオキサン骨格などの高耐熱性構造を含む熱硬化性樹脂組成物等が提案されている。
特許文献1(特開平11-140277号公報)は、(A)分子中にビフェニル誘導体及び/又はナフタレン誘導体を含むノボラック構造のフェノール樹脂を総フェノール樹脂量中に30~100質量部含むフェノール樹脂、(B)分子中にビフェニル誘導体及び/又はナフタレン誘導体を含むノボラック構造のエポキシ樹脂を総エポキシ樹脂量中に30~100質量部含むエポキシ樹脂、(C)無機充填材、(D)硬化促進剤を必須成分とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物を記載している。
特許文献2(特開平5-43630号公報)は、N,N’-(アルキル置換ジフェニルメタン)ビスマレイミドと、サリチルアルデヒドとフェノールの縮合ポリフェノールからのポリアリルフェノールとを含有してなる芳香族ビスマレイミド樹脂組成物を記載している。
特許文献3(特開平5-6869号公報)は、(A)1分子中に2個以上のマレイミド基を有するマレイミド化合物、(B)特定の繰り返し単位を有するアリル化フェノール樹脂、及び(C)硬化触媒を含有する樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装置を記載している。
特許文献4(特開平6-93047号公報)は、マレイミド化合物、特定構造のアルケニルフェノール化合物及びエポキシ基含有有機シラン化合物を、特定比率で配合してなる硬化性樹脂組成物を記載している。
特開平11-140277号公報 特開平5-43630号公報 特開平5-6869号公報 特開平6-93047号公報
封止材に使用する樹脂系を大幅に変更すると、複数のトレードオフを有する性能の両立に問題が生じる場合がある。例えば、封止材の高耐熱化を図る場合、エポキシ樹脂の官能基数を増やして架橋密度を高めること(特許文献1)、又はその他の樹脂としてマレイミド樹脂を用いること(特許文献2~4)が挙げられる。しかし、これらの手法によれば、封止材の吸水率が高くなる、あるいは高架橋密度に起因して封止材の硬化物の弾性率が高くなる傾向がある。そのため、これらの封止材を用いて実際に半導体パッケージを製造すると、半導体実装時のはんだリフロー条件において封止材に吸収された水分が蒸発して、封止材と内部の部品とが剥離する、あるいは封止材にクラックが入るおそれがある。耐熱性と耐リフロー性を両立し、かつ実用的な成形性を有する封止材を得ることは非常に難しく、そのような封止材の実現が強く望まれている。
本開示では、耐熱性及び成形性を損なうことなく、低吸水性で耐リフロー性に優れた熱硬化性樹脂組成物が記載される。
[1]ポリアルケニルフェノール化合物(A)、ポリマレイミド化合物(B)、液状ポリブタジエン化合物(C)、及びラジカル開始剤(D)を含有する熱硬化性樹脂組成物であって、前記液状ポリブタジエン化合物(C)が、式(1)-1:
Figure 0007363821000001
で表される構造単位、及び任意に式(1)-2:
Figure 0007363821000002
で表される構造単位、及び任意に式(1)-1及び式(1)-2で表される構造単位以外の構造単位を有し、式(1)-1に示す構造単位の一分子あたりの平均数をm、式(1)-2に示す構造単位の一分子あたりの平均数をn、式(1)-1及び式(1)-2で表される構造単位以外の構造単位の一分子あたりの平均数をwとしたときに、m/(m+n+w)=0.15~1である熱硬化性樹脂組成物。
[2]前記液状ポリブタジエン化合物(C)の含有量が、前記ポリアルケニルフェノール化合物(A)、前記ポリマレイミド化合物(B)及び前記液状ポリブタジエン化合物(C)の合計に対して5~40質量%である、[1]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[3]前記液状ポリブタジエン化合物(C)の数平均分子量Mnが、2000~50000である、[1]又は[2]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[4]前記液状ポリブタジエン化合物(C)が、ポリブタジエン、ブタジエン-スチレン共重合体、及びマレイン酸変性ポリブタジエンから選択される少なくとも1種を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[5]前記ポリアルケニルフェノール化合物(A)が、式(2)-1:
Figure 0007363821000003
及び任意に式(2)-2:
Figure 0007363821000004
で表される構造単位を有するポリアルケニルフェノール化合物であり、式(2)-1及び式(2)-2において、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、又は炭素原子数1~5のアルコキシ基を表し、Rはそれぞれ独立に式(3):
Figure 0007363821000005
で表される2-アルケニル基を表し、式(3)において、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数5~10のシクロアルキル基、又は炭素原子数6~12のアリール基であり、式(3)の*は、芳香環を構成する炭素原子との結合部を表し、R及びRは各フェノール骨格単位で同じでもよく異なっていてもよく、Qはそれぞれ独立に式-CR-で表されるアルキレン基、炭素原子数5~10のシクロアルキレン基、芳香環を有する二価の有機基、脂環式縮合環を有する二価の有機基、又はこれらを組み合わせた二価の有機基を表し、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数2~6のアルケニル基、炭素原子数5~10のシクロアルキル基、又は炭素原子数6~12のアリール基を表す、[1]~[4]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[6]式(2)-1に示す構造単位の一分子あたりの平均数をp、式(2)-2に示す構造単位の一分子あたりの平均数をqとしたときに、pは1.1~35の実数、p+qは1.1~35の実数、qは式:p/(p+q)の値が0.4~1となる実数である、[5]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[7]前記ポリマレイミド化合物(B)が芳香族ビスマレイミド化合物である、[1]~[6]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[8]前記ラジカル開始剤(D)が有機過酸化物である、[1]~[7]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[9]さらに充填材(E)を含む、[1]~[8]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[10]前記充填材(E)が、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、固体シリコーンゴム粒子、及び固体ゴム粒子からなる群から選択される少なくとも一種である、[9]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[11]前記充填材(E)の含有量が、前記ポリアルケニルフェノール化合物(A)、前記ポリマレイミド化合物(B)、前記液状ポリブタジエン化合物(C)、及び前記ラジカル開始剤(D)の合計100質量部に対して200~1900質量部である、[9]又は[10]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[12][1]~[11]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物の硬化物。
[13][1]~[11]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物をモールディング成形する、構造体の製造方法。
[14][12]に記載の硬化物を含む構造体。
本開示により、耐熱性及び成形性を損なうことなく、低吸水性で耐リフロー性に優れた熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。本開示の熱硬化性樹脂組成物を用いて高信頼性の硬化物を形成することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。一実施態様の熱硬化性樹脂組成物は、ポリアルケニルフェノール化合物(A)、ポリマレイミド化合物(B)、液状ポリブタジエン化合物(C)、及びラジカル開始剤(D)を含む。
[ポリアルケニルフェノール化合物(A)]
ポリアルケニルフェノール化合物(A)は、分子内に少なくとも2つのフェノール骨格を有し、かつ分子内のフェノール骨格を形成する芳香環の一部又は全部に2-アルケニル基が結合している化合物である。2-アルケニル基としては、式(3)で表される構造のものが好ましい。
Figure 0007363821000006
式(3)において、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数5~10のシクロアルキル基、又は炭素原子数6~12のアリール基である。式(3)の*は、芳香環を構成する炭素原子との結合部を表す。
式(3)におけるR、R、R、R及びRを構成する炭素原子数1~5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基等を挙げることができる。炭素原子数5~10のシクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基等を挙げることができる。炭素原子数6~12のアリール基の具体例としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。式(3)で表される2-アルケニル基はアリル基、すなわちR、R、R、R及びRが全て水素原子であることが好ましい。
ポリアルケニルフェノール化合物の基本骨格としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキルフェノール樹脂、フェノール-ジシクロペンタジエン共重合体樹脂等の公知のフェノール樹脂の骨格が挙げられる。ポリアルケニルフェノール化合物において、フェノール骨格を形成する全芳香環のうち好ましくは40~100%、より好ましくは60~100%、さらに好ましくは80~100%の芳香環に2-アルケニル基が結合されている。中でも下記式(2)-1及び任意に式(2)-2に示す構造単位を有するポリアルケニルフェノール化合物を好ましく使用することができる。
Figure 0007363821000007
Figure 0007363821000008
式(2)-1及び式(2)-2に示す構造単位は、ポリアルケニルフェノール化合物を構成する好ましいフェノール骨格単位であり、これらのフェノール骨格単位の結合順序は特に限定されない。式(2)-1及び式(2)-2において、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、又は炭素原子数1~5のアルコキシ基であり、式(2)-1において、Rはそれぞれ独立に式(3)で表される2-アルケニル基である。R及びRは各フェノール骨格単位で同じでもよく異なっていてもよい。Qはそれぞれ独立に式-CR-で表されるアルキレン基、炭素原子数5~10のシクロアルキレン基、芳香環を有する二価の有機基、脂環式縮合環を有する二価の有機基、又はこれらを組み合わせた二価の有機基であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数2~6のアルケニル基、炭素原子数5~10のシクロアルキル基、又は炭素原子数6~12のアリール基である。
式(2)-1に示す構造単位の一分子あたりの平均数をp、式(2)-2に示す構造単位の一分子あたりの平均数をqとしたときに、好ましくはpは1.1~35の実数、p+qは1.1~35の実数、qは式:p/(p+q)の値が0.4~1となる実数である。
を構成する炭素原子数1~5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基等を挙げることができる。炭素原子数1~5のアルコキシ基の具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペントキシ基等が挙げられる。
式-CR-で表されるアルキレン基のR及びRにおいて、炭素原子数1~5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基等を挙げることができ、炭素原子数2~6のアルケニル基の具体例としてはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等を挙げることができ、炭素原子数5~10のシクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基等を挙げることができ、炭素原子数6~12のアリール基の具体例としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等を挙げることできる。
Qを構成する炭素原子数5~10のシクロアルキレン基の具体例としてはシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、メチルシクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基等を挙げることができる。芳香環を有する二価の有機基の具体例として、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基、アントラニレン基、キシリレン基、4,4-メチレンジフェニル基等を挙げることができる。芳香環を有する二価の有機基の炭素原子数は6~20又は6~14とすることができる。脂環式縮合環を有する二価の有機基の具体例として、ジシクロペンタジエニレン基等を挙げることができる。脂環式縮合環を有する二価の有機基の炭素原子数は7~20又は7~10とすることができる。
Qがジシクロペンタジエニレン基、フェニレン基、メチルフェニレン基、キシリレン基、又はビフェニレン基であることが、熱硬化性樹脂組成物としたときに硬化物の機械強度が高い点で好ましい。ポリアルケニルフェノール化合物の粘度が低く芳香族ポリマレイミド化合物との混合に有利であることから、Qが-CH-であることが好ましい。
pは好ましくは1.1~35の実数であり、より好ましくは2~30の実数であり、さらに好ましくは3~10の実数である。pが1.1以上であれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化物を高温環境に置いたときの熱分解開始温度が適切であり、35以下であれば、熱硬化性樹脂組成物の粘度が成形時の加工に好適な範囲となる。
p+qは好ましくは1.1~35の実数であり、より好ましくは2~30の実数であり、さらに好ましくは3~10の実数である。p+qが1.1以上であれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化物を高温環境に置いたときの熱分解開始温度が適切であり、35以下であれば、熱硬化性樹脂組成物の粘度が成形時の加工に好適な範囲となる。
qは、好ましくは式:p/(p+q)の値が0.4~1となる実数であり、より好ましくは式:p/(p+q)の値が0.6~1となる実数であり、さらに好ましくは式:p/(p+q)の値が0.8~1となる実数である。式:p/(p+q)の値が1となる場合、qは0である。すなわち、この実施態様ではポリアルケニルフェノール化合物は、式(2)-2に示す構造単位を含まない。ポリアルケニルフェノール化合物は、式(2)-1に示す構造単位からなることができる。qが上記条件を満たす値であれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化性を用途に応じて十分なものとすることができる。
ポリアルケニルフェノール化合物の好ましい数平均分子量Mnは300~5000であり、より好ましくは400~4000であり、さらに好ましくは500~3000である。数平均分子量Mnが300以上であれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化物を高温環境に置いたとき熱分解開始温度が適切であり、5000以下であれば、熱硬化性樹脂組成物の粘度が成形時の加工に好適な範囲となる。
[ポリマレイミド化合物(B)]
ポリマレイミド化合物(B)は、式(4)で表されるマレイミド基を2つ以上有する化合物である。
Figure 0007363821000009
式(4)において、*は、芳香環又は直鎖、分岐鎖若しくは環状脂肪族炭化水素基を含む有機基との結合部を表す。
ポリマレイミド化合物としては、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン等のビスマレイミド、トリス(4-マレイミドフェニル)メタン等のトリスマレイミド、ビス(3,4-ジマレイミドフェニル)メタン等のテトラキスマレイミド及びポリ(4-マレイミドスチレン)等のポリマレイミドが挙げられる。ポリマレイミド化合物としては、芳香族ポリマレイミド化合物及び脂肪族ポリマレイミド化合物が挙げられ、得られる硬化物の難燃性が特に優れる点で、芳香族ポリマレイミド化合物であることが好ましい。
芳香族ポリマレイミド化合物は、式(4)で表されるマレイミド基を2つ以上有し、これらのマレイミド基が同一又は異なる芳香環に結合している化合物である。芳香環の具体例としては、ベンゼン等の単環、ナフタレン、アントラセン等の縮合環等が挙げられる。硬化性樹脂組成物中で良好に混合することから、ポリマレイミド化合物は芳香族ビスマレイミド化合物及び脂肪族ビスマレイミド化合物であることが好ましく、芳香族ビスマレイミド化合物であることがより好ましい。芳香族ビスマレイミド化合物の具体例としては、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5-ジメチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-エチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5-ジエチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-プロピル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5-ジプロピル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-ブチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5-ジブチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-エチル-4-マレイミド-5-メチルフェニル)メタン、2,2-ビス(4-マレイミドフェニル)プロパン、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェニルオキシ)フェニル]プロパン、ビス(4-マレイミドフェニル)エーテル、ビス(3-マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4-マレイミドフェニル)ケトン、ビス(3-マレイミドフェニル)ケトン、ビス(4-マレイミドフェニル)スルホン、ビス(3-マレイミドフェニル)スルホン、ビス[4-(4-マレイミドフェニルオキシ)フェニル]スルホン、ビス(4-マレイミドフェニル)スルフィド、ビス(3-マレイミドフェニル)スルフィド、ビス(4-マレイミドフェニル)スルホキシド、ビス(3-マレイミドフェニル)スルホキシド、1,4-ビス(4-マレイミドフェニル)シクロヘキサン、1,4-ジマレイミドナフタレン、2,3-ジマレイミドナフタレン、1,5-ジマレイミドナフタレン、1,8-ジマレイミドナフタレン、2,6-ジマレイミドナフタレン、2,7-ジマレイミドナフタレン、4,4’-ジマレイミドビフェニル、3,3’-ジマレイミドビフェニル、3,4’-ジマレイミドビフェニル、2,5-ジマレイミド-1,3-キシレン、2,7-ジマレイミドフルオレン、9,9-ビス(4-マレイミドフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-マレイミド-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3-エチル-4-マレイミドフェニル)フルオレン、3,7-ジマレイミド-2-メトキシフルオレン、9,10-ジマレイミドフェナントレン、1,2-ジマレイミドアントラキノン、1,5-ジマレイミドアントラキノン、2,6-ジマレイミドアントラキノン、1,2-ジマレイミドベンゼン、1,3-ジマレイミドベンゼン、1,4-ジマレイミドベンゼン、1,4-ビス(4-マレイミドフェニル)ベンゼン、2-メチル-1,4-ジマレイミドベンゼン、2,3-ジメチル-1,4-ジマレイミドベンゼン、2,5-ジメチル-1,4-ジマレイミドベンゼン、2,6-ジメチル-1,4-ジマレイミドベンゼン、4-エチル-1,3-ジマレイミドベンゼン、5-エチル-1,3-ジマレイミドベンゼン、4,6-ジメチル-1,3-ジマレイミドベンゼン、2,4,6-トリメチル-1,3-ジマレイミドベンゼン、2,3,5,6-テトラメチル-1,4-ジマレイミドベンゼン、4-メチル-1,3-ジマレイミドベンゼン等が挙げられる。脂肪族ビスマレイミド化合物の具体例としては、ビス(4-マレイミドシクロヘキシル)メタン、ビス(3-マレイミドシクロヘキシル)メタン等が挙げられる。中でも、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン及び2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェニルオキシ)フェニル]プロパンが好ましい。市販品としては例えば、BMI(商品名、大和化成工業株式会社製)シリーズ等が挙げられる。
ポリマレイミド化合物(B)を100質量部としたとき、ポリアルケニルフェノール化合物(A)の配合量は5~200質量部とすることが好ましく、10~150質量部とすることがより好ましく、20~130質量部であることがさらに好ましい。上記配合量が5質量部以上であれば成形時の流動性がより良好である。一方、上記配合量が200質量部以下であれば硬化物の耐熱性がより良好である。
[液状ポリブタジエン化合物(C)]
液状ポリブタジエン化合物(C)は、式(1)-1:
Figure 0007363821000010
で表される構造単位を含み、液状ポリブタジエン化合物が式(1)-1で表される構造単位のみを含む場合、式(1)-1で表される構造単位は一分子中に2個以上含まれる。本開示において「液状」とは、40℃においてポリブタジエン化合物が流動性を有することを意味する。例えば、液状ポリブタジエン化合物の粘度は、ブルックフィールド型粘度計を用いて温度40℃、スピンドルRV-1、回転数10min-1の条件で測定したときに好ましくは2~100Pa・s、より好ましくは5~40Pa・s、さらに好ましくは5~30Pa・sである。
液状ポリブタジエン化合物は、式(1)-2で表される構造単位をさらに含んでもよい。この実施態様では、式(1)-1で表される構造単位及び式(1)-2で表される構造単位は一分子中に合計して2個以上含まれる。
Figure 0007363821000011
液状ポリブタジエン化合物は、式(1)-1及び式(1)-2で表される構造単位以外の構造単位をさらに含んでもよい。式(1)-1及び式(1)-2で表される構造単位以外の構造単位は、ブタジエンと共重合可能なモノマーに由来するものであってよい。ブタジエンと共重合可能なモノマーとして、例えばスチレン、マレイン酸及び無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、N-ビニル-2-ピロリドン、アクリロニトリル、並びにブテン、プロペンなどの不飽和脂肪族化合物が挙げられる。ブタジエンと共重合可能なモノマーの分子量は、好ましくは40~600、より好ましくは60~200、さらに好ましくは80~150である。
式(1)-1及び式(1)-2で表される構造単位以外の構造単位としては、例えば、式(1)-3、(1)-4及び式(1)-5の構造単位が挙げられる。式(1)-3の構造単位を含むことでその他の樹脂との相溶性を制御することができる。式(1)-4又は式(1)-5の構造単位を含むことで硬化速度又は材料を硬化した際の異種材料との密着性を制御することができる。
Figure 0007363821000012
Figure 0007363821000013
Figure 0007363821000014
一実施態様では、式(1)-1に示す構造単位の一分子あたりの平均数をm、式(1)-2に示す構造単位の一分子あたりの平均数をn、式(1)-1及び式(1)-2で表される構造単位以外の構造単位の一分子あたりの平均数をwとしたときに、m/(m+n+w)は0.15~1である。m/(m+n+w)は、0.5~1であることが好ましく、0.8~1であることがより好ましい。m/(m+n+w)が0.15以上であれば、液状ポリブタジエン化合物のポリアルケニルフェノール化合物(A)又はポリマレイミド化合物(B)との反応性が良好であり、硬化物中に液状ポリブタジエン化合物を取り込むことができる。これにより、成形後の硬化物表面への液状ポリブタジエン化合物のブリードアウトを抑制することができる。
w/(m+n+w)は0~0.5であることが好ましく、0~0.35であることがより好ましく、0~0.2であることがさらに好ましい。
一実施態様では、液状ポリブタジエン化合物は、ポリブタジエン、ブタジエン-スチレン共重合体、及びマレイン酸変性ポリブタジエンから選択される少なくとも1種を含む。マレイン酸変性ポリブタジエンは、酸無水物基、カルボキシ基又はそれら両方を含む。カルボキシ基は塩又はエステルの形態であってもよい。
液状ポリブタジエン化合物の上記構造単位に結合する末端基としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基などの炭素原子数1~4のアルキル基、水酸基、カルボキシ基、及びアミノ基が挙げられる。吸水率の観点から、末端基は水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基であることが好ましい。
液状ポリブタジエン化合物の含有量については、用途に応じて適宜決定することができる。液状ポリブタジエン化合物の含有量は、[液状ポリブタジエン化合物(C)/ポリアルケニルフェノール化合物(A)+ポリマレイミド化合物(B)+液状ポリブタジエン化合物(C)]の比率が、好ましくは5~40質量%、より好ましくは10~20質量%であるように決定することができる。液状ポリブタジエン化合物の比率が5質量%以上であれば、材料の吸水率を低減することができ、耐リフロー性を向上させることができる。液状ポリブタジエン化合物の比率が40質量%以下であれば、成形前の熱硬化性樹脂組成物の融点又は軟化点を適宜調節してハンドリング性を向上させることができ、硬化後の液状ポリブタジエン化合物のブリードアウトを抑えることができる。
液状ポリブタジエン化合物の分子量については、用途に応じて適宜決定することができる。液状ポリブタジエン化合物の数平均分子量Mnは、好ましくは2000~50000、より好ましくは2000~35000、さらに好ましくは2000~27000である。液状ポリブタジエン化合物の数平均分子量Mnが2000以上であれば、成形前の熱硬化性樹脂組成物の融点又は軟化点を室温以上に保つことが容易となり、熱硬化性樹脂組成物のハンドリング性を向上させることができる。また、液状ポリブタジエン化合物の数平均分子量Mnが2000以上であれば、熱硬化性樹脂組成物の成形及び硬化中の、液状ポリブタジエン化合物のポリアルケニルフェノール化合物(A)又はポリマレイミド化合物(B)に対する拡散分離速度を、硬化物表面への液状ポリブタジエン化合物のブリードアウトが抑制される程度に遅くすることができ、これにより成形物の外観又は熱硬化性樹脂組成物の成形性を改善することができる。液状ポリブタジエン化合物の数平均分子量Mnが50000以下であれば、熱硬化性樹脂組成物の成形時の粘度を適正な範囲にして、成形及び硬化時間内に金型内部に材料を充填することができる。
[ラジカル開始剤(D)]
熱硬化性樹脂組成物にラジカル開始剤(D)を配合することで熱硬化性樹脂組成物の硬化を促進することができる。ラジカル開始剤としては、例えば光ラジカル開始剤、熱ラジカル開始剤等が挙げられる。ラジカル開始剤は好ましくは熱ラジカル開始剤である。熱ラジカル開始剤としては、有機過酸化物を挙げることができる。有機過酸化物は、10時間半減期温度が100~170℃の有機過酸化物であることが好ましく、具体的にはジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、及びクメンハイドロパーオキサイドを挙げることができる。ラジカル開始剤の好ましい使用量は、ポリアルケニルフェノール化合物(A)、ポリマレイミド化合物(B)、及び液状ポリブタジエン化合物(C)の合計100質量部に対して、0.01~10質量部であり、より好ましくは0.05~7.5質量部であり、さらに好ましくは0.1~5質量部である。ラジカル開始剤の使用量が0.01質量部以上であれば十分に硬化反応が進行し、10質量部以下であれば熱硬化性樹脂組成物の保存安定性がより良好である。
[充填材(E)]
熱硬化性樹脂組成物はさらに充填材(E)を含んでもよい。充填材の種類に特に制限はなく、固体シリコーンゴム粒子、固体ゴム粒子、シリコーンパウダー等の有機充填材、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素等の無機充填材などが挙げられ、用途により適宜選択することができる。一実施態様では、充填材は、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、固体シリコーンゴム粒子、及び固体ゴム粒子からなる群から選択される少なくとも一種である。
例えば、熱硬化性樹脂組成物を半導体封止用途に使用する場合には、熱膨張係数の低い硬化物を得るために絶縁性である無機充填材を配合することが好ましい。無機充填材は特に限定されず、公知のものを使用することができる。無機充填材として、具体的には、非晶質シリカ、結晶性シリカなどのシリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの粒子が挙げられる。低粘度化の観点からは真球状の非晶質シリカが望ましい。無機充填材は、シランカップリング剤などで表面処理が施されたものであってもよいが、表面処理が施されていなくてもよい。
充填材の平均粒径は0.1~30μmが好ましく、最大粒径が100μm以下、特に75μm以下のものがより好ましい。平均粒径がこの範囲にあると熱硬化性樹脂組成物の粘度が使用時に適切であり、狭ピッチ配線部又は狭ギャップ部への注入性も適切である。ここでいう平均粒径とは、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置によって測定される体積累積粒径D50である。
熱硬化性樹脂組成物の充填材の含有量は、用途に応じて適宜決定することができる。熱硬化性樹脂組成物の充填材の含有量は、ポリアルケニルフェノール化合物(A)、ポリマレイミド化合物(B)、液状ポリブタジエン化合物(C)、及びラジカル開始剤(D)の合計100質量部に対して、好ましくは200~1900質量部、より好ましくは300~1000質量部、さらに好ましくは300~600質量部である。
その他の添加剤として、カップリング剤、消泡剤、着色剤、蛍光体、変性剤、レベリング剤、光拡散剤、難燃剤、接着付与剤、離型剤などを熱硬化性樹脂組成物に配合することも可能である。例えば、接着性を改良する観点からカップリング剤を配合してもよい。カップリング剤は特に限定されず、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤などが挙げられる。カップリング剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。熱硬化性樹脂組成物中のカップリング剤の配合量は0.1~5質量%が好ましい。上記配合量が0.1質量%以上であれば、カップリング剤の効果が十分発揮され、5質量%以下であれば、溶融粘度、硬化物の吸湿性及び強度がより良好である。
[熱硬化性樹脂組成物の調製方法]
熱硬化性樹脂組成物の調製方法は、ポリアルケニルフェノール化合物(A)、ポリマレイミド化合物(B)、液状ポリブタジエン化合物(C)、ラジカル開始剤(D)、及びその他の任意成分が均一に混合及び分散できれば特に限定されない。ポリアルケニルフェノール化合物(A)、ポリマレイミド化合物(B)、及び液状ポリブタジエン化合物(C)を先に溶融混合させ、その後にラジカル開始剤(D)及び任意の添加剤を加える方法は、各材料が均一に混合できるため好ましい。
各成分の混合方法は特に限定されない。各成分を所定の配合割合で反応容器、ポットミル、二本ロールミル、三本ロールミル、回転式混合機、二軸ミキサー、ディスパー、単軸又は二軸(同方向又は異方向)押出機、ニーダーなどの混合機に投入し、撹拌又は混練することにより混合することができる。ラボスケールでは回転式混合機が容易に撹拌条件を変更できるため好ましく、工業的には生産性の観点から二軸ミキサーが好ましい。各混合機は撹拌条件を適宜変更して用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物の粉末化を行う場合は作業工程により発生した熱により樹脂が溶融しない方法であれば特に限定されないが、少量であればメノウ乳鉢を用いるのが簡便である。市販の粉砕機を利用する場合、粉砕に際して発生する熱量が少ないものが混合物の溶融を抑制するために好ましい。粉末の粒径については1mm以下とすることが好ましい。
[構造体の作製方法]
熱硬化性樹脂組成物は加熱することにより溶融させることができる。溶融した熱硬化性樹脂組成物を任意の好ましい形状に成形し、必要に応じて硬化させ、脱型することにより、構造体を作製することができる。構造体の作製方法としては、モールディング成形、特にトランスファー成形及びコンプレッション成形が好ましい。トランスファー成形での好ましい条件として、例えばサイズが10mm×75mm×3mm厚の金型の場合、天板及び金型の温度を170~190℃、保持圧力を50~150kg/cm、及び保持時間を1.5~10分間とすることができる。コンプレッション成形での好ましい条件として、例えばサイズが100mm×75mm×3mm厚の金型の場合、天板及び金型の温度を170~190℃、成形圧力を5~20MPa、及び加圧時間を1.5~10分間とすることができる。
[硬化物の作製方法]
熱硬化性樹脂組成物は、加熱することにより硬化させることができる。硬化温度は、好ましくは130~300℃、より好ましくは150~230℃であり、さらに好ましくは150~200℃である。硬化温度が130℃以上であれば、硬化前の熱硬化性樹脂組成物を十分溶融させて、金型へ容易に充填することができ、硬化後の脱型も容易である。硬化温度が300℃以下であれば、材料の熱劣化又は揮発を避けることができる。加熱時間は熱硬化性樹脂組成物及び硬化温度に応じて適宜変更することができるが、生産性の観点から0.1~24時間が好ましい。この加熱は、複数回に分けて行ってもよい。特に高い硬化度を求める場合には、過度に高温で硬化させずに、例えば硬化の進行とともに昇温させて、最終的な硬化温度を250℃以下とすることが好ましく、230℃以下とすることがより好ましい。
[硬化物の用途]
熱硬化性樹脂組成物の硬化物は例えば半導体封止材、プリプレグ、層間絶縁樹脂、ソルダーレジスト、ダイアタッチなどの用途に用いることができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
実施例及び比較例で用いた分析方法及び特性評価方法は以下のとおりである。
[特性評価方法]
[分子量]
GPCの測定条件は以下のとおりである。
装置名:JASCO LC-2000 plus(日本分光株式会社製)
カラム:Shodex(登録商標)LF-804(昭和電工株式会社製)
移動相:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/min
検出器:JASCO RI-2031 plus(日本分光株式会社製)
温度:40℃
上記測定条件で、ポリスチレンの標準物質を使用して作成した検量線を用いて数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwを算出する。
[重合度]
重合度PはGPCより算出した数平均分子量をMn、ポリアルケニルフェノール化合物の繰り返し構造の分子量をMとした時、以下の式で求められる。
P=Mn/M
[ガラス転移温度(Tg)]
トランスファー成形機を用い、金型温度180℃、保持圧力100kg/cm、及び保持時間3分間の条件で熱硬化性樹脂組成物を成形し、5mm×5mm×5mmのガラス転移温度測定用の試験片を作製する。試験片を200℃にて5時間加熱し、後硬化させた後、熱機械測定(TMA)により測定する。エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製TMA/SS6100熱機械分析装置を使用し、温度範囲30~300℃、昇温速度5℃/分、荷重20.0mNの条件で試験片を用いて測定を行い、線膨張係数の変位点の温度をTgとする。
[熱分解温度(Td)]
トランスファー成形機を用い、金型温度180℃、保持圧力100kg/cm、及び保持時間3分間の条件で熱硬化性樹脂組成物を成形して得られた試験片を200℃、5時間で後硬化する。得られた硬化物を、ダイヤモンドやすりを用いて粉末化した後、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製TG-DTA/SS6000熱重量示差熱分析装置を用い、温度範囲50~450℃、昇温速度10℃/分で加熱して重量減少曲線を測定する。得られた重量減少曲線において、JIS K 7120:1987に記載の一段階質量減少の際の開始温度Tに準拠し得られた温度を熱分解温度Tdとする。
[曲げ強度及び曲げ弾性率]
100mm×10mm×4mmの曲げ試験片を、トランスファー成形機を用い、金型温度180℃、保持圧力100kg/cm、及び保持時間3分間の条件で熱硬化性樹脂組成物を成形して作製する。200℃、5時間で後硬化を行った後、JIS K 7171:2016に準拠して、室温23℃に保たれた恒温室において、万能試験機(ストログラフ、株式会社東洋精機製作所製)を使用して3点曲げ試験を行い、変位速度2mmで動かした際の破断強度を曲げ強度、初期の変位-応力の傾きを曲げ弾性率とする。
[吸水率]
50mm×50mm×3mmの試験片を上記曲げ試験片と同じ条件にてトランスファー成形機で作製し、200℃、5時間で後硬化を行う。試験直前に50℃で24時間乾燥させたサンプルの質量をW1、121℃飽和水蒸気条件下で24時間放置した後のサンプルの質量をW2として精密天秤で求め、(W2-W1)/W1で求められる値を吸水率として計算する。
[外観不良(ブリードアウト)]
トランスファー成形機を用い、金型温度180℃、保持圧力100kg/cm、及び保持時間3分間の条件で熱硬化性樹脂組成物を成形し、得られた成形物を取り出した後の金型及び成形物を目視観察する。金型に曇りがなく、かつ成形物の表面に硬化せずに染み出した樹脂が見られない場合を良好、それ以外を不良として評価する。
[耐リフロー]
素材は圧延無酸素銅(C1020)であり、外寸横52mm、縦38mm、厚みは0.5mmであり、ベッドが中央に縦横18mmで存在するリードフレームを用いる。リードフレームの中央を合わせ、縦30mm、横30mm、厚さ3mmの外寸でベッドを囲う封止を行う。金型温度180℃、保持圧力100kg/cm、及び保持時間3分間の条件にてトランスファー成形機を用いて熱硬化性樹脂組成物を成形し、得られた試験片を200℃、5時間で後硬化する。次いで、IPC/JEDEC J-STD-020Dのレベル3の条件に準拠して、株式会社マルコム製リフローシミュレーターSRS-1を用いてリフロー試験を行う。
耐リフロー試験前後のサンプルを超音波探傷映像装置(本多電子株式会社製HA-60A)を用いて無酸素銅からなるリードフレームと、熱硬化性樹脂組成物の硬化物との界面の剥離状況を観察する。耐リフロー試験前に剥離のないサンプルをN=5で用意し、試験後N=4以上で剥離のないものを優良、N=2以上で剥離のないものを良、それ未満のものを不良と評価する。
[原材料]
[ポリアリルフェノール化合物(A)]
・BRG-APO(式(2)-1のR=水素原子、Q=-CR-、R及びR=水素原子、式(3)のR~R=水素原子)
フェノールノボラック樹脂ショウノール(登録商標)BRG-556及びBRG-558(アイカ工業株式会社)の1:1混合物を用い、フェノール性水酸基のオルト位又はパラ位をアリル化した樹脂(水酸基当量154、数平均分子量Mn1000、重量平均分子量Mw3000、重合度6.6、p=6.6、q=0)を製造した。製造方法は特開2016-28129号公報の実施例3を参照。
・HE100C-APO(式(2)-1及び式(2)-2のR=水素原子、式(3)のR~R=水素原子、Q=p-キシリレン基)
フェノールアラルキル樹脂HE100C-10-15(エア・ウォーター社)を用い、フェノール性水酸基のオルト位又はパラ位をアリル化した樹脂(水酸基当量222、数平均分子量Mn900、重量平均分子量Mw1900、重合度4.0、p=3.8、q=0.2)を製造した。製造方法は特開2016-28129号公報の実施例1を参照。
[芳香族ビスマレイミド化合物(B)]
・BMI-4000(2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェニルオキシ)フェニル]プロパン、大和化成工業株式会社)
・BMI-1100H(ビス(4-マレイミドフェニル)メタン、大和化成工業株式会社)
[液状ポリブタジエン化合物(C)]
・クラプレン(登録商標)LBR305(数平均分子量Mn26000、m/(m+n+w)=0.2(w=0)、株式会社クラレ製)
・B3000(数平均分子量Mn3200、m/(m+n+w)=1(w=0)、日本曹達株式会社製)
・クラプレン(登録商標)LBR352(数平均分子量Mn9700、m/(m+n+w)=0.7(w=0)、株式会社クラレ製)
・Ricon(商標)100(数平均分子量Mn4500、m/(m+n+w)=0.53、w/(m+n+w)=0.25(スチレン比率25%)、クレイバレー社製)
・Ricon(商標)131MA5(数平均分子量Mn4700、m/(m+n+w)=0.26、マレイン酸変性比率2(マレイン酸基/分子鎖)、w/(m+n+w)=0.02、クレイバレー社製)
[ラジカル開始剤(D)]
・パークミル(登録商標)D(ジクミルパーオキサイド、日油株式会社)
[充填材(E)]
・シリカフィラーMSR2212(球状シリカ、平均粒径22.7μm、株式会社龍森製)をシランカップリング剤KBM-603(信越化学工業株式会社製)0.5質量%を用いて処理した。
他の樹脂として以下のポリイソプレン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及び液状ポリブタジエン化合物を用いた。
・クラプレン(登録商標)KL-10(数平均分子量Mn10000、1,2-イソプレン比率20%、株式会社クラレ製)
・クラプレン(登録商標)LIR-30(数平均分子量Mn28000、1,2-イソプレン比率20%、株式会社クラレ製)
・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂EPICLON(登録商標)N-680(DIC株式会社製)
・フェノール樹脂ショウノール(登録商標)BRG-558(アイカ工業株式会社)
・ポリオイル110(数平均分子量Mn1600、m/(m+n+w)=0.01(w=0)、日本ゼオン株式会社製)
[熱硬化性樹脂組成物の製造]
実施例1
BRG-APOを30質量部、BMI-4000を55質量部、LBR305を15質量部、ラジカル開始剤としてパークミルDを1.5質量部、充填材としてKBM-603でカップリング剤処理したMSR2212 400質量部を混合し、溶融混練(株式会社東洋精機製作所製2本ロール(ロール径8インチ)にて、110℃、10分)を行った。室温(25℃)にて1時間放冷して固化したのち、ミルミキサー(大阪ケミカル株式会社製、型式WB-1、25℃、30秒)を用いて粉砕することにより、粉末状の熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた熱硬化性樹脂組成物を打錠機(株式会社富士薬品機械製)によりタブレット状に押し固めたものを用いて、トランスファー成形機で成形し、前述の各試験片の作製及び評価を行った。
実施例2~8、比較例1~4
成分の種類及び量を表1のとおり変更した以外は、実施例1と同様に熱硬化性樹脂組成物の製造及びその評価を行った。
Figure 0007363821000015
Figure 0007363821000016
実施例1~8は熱分解温度、曲げ弾性率、吸水率がいずれも良好であり、ブリードアウト及び耐リフロー性も良好であった。一方、比較例1及び4は、トランスファー成形時に金型等に対しての貼り付き及び成形品のべたつきがひどく、成形することができなかった。比較例2及び3は熱分解温度を測定した際に二つの変曲点が観察された。一つ目の変曲点がそれぞれ346℃及び338℃と実施例と比べかなり低く、液状ゴム成分が、その他の樹脂成分であるBMI-4000及びBRG-APOと相互に反応及び硬化しておらず、材料全体の耐熱性が低下することが観察された。

Claims (9)

  1. ポリアルケニルフェノール化合物(A)、ポリマレイミド化合物(B)、液状ポリブタジエン化合物(C)、及びラジカル開始剤(D)を含有する熱硬化性樹脂組成物であって、前記液状ポリブタジエン化合物(C)が、式(1)-1:
    Figure 0007363821000017
    で表される構造単位、及び任意に式(1)-2:
    Figure 0007363821000018
    で表される構造単位、及び任意に式(1)-1及び式(1)-2で表される構造単位以外の構造単位を有し、式(1)-1に示す構造単位の一分子あたりの平均数をm、式(1)-2に示す構造単位の一分子あたりの平均数をn、式(1)-1及び式(1)-2で表される構造単位以外の構造単位の一分子あたりの平均数をwとしたときに、m/(m+n+w)=0.15~1であり、
    前記液状ポリブタジエン化合物(C)の含有量が、前記ポリアルケニルフェノール化合物(A)、前記ポリマレイミド化合物(B)及び前記液状ポリブタジエン化合物(C)の合計に対して5~40質量%であり、
    前記液状ポリブタジエン化合物(C)の数平均分子量Mnが、2000~50000であり、
    前記液状ポリブタジエン化合物(C)が、ポリブタジエン、ブタジエン-スチレン共重合体、及びマレイン酸変性ポリブタジエンから選択される少なくとも1種であり、
    前記ポリアルケニルフェノール化合物(A)が、式(2)-1:
    Figure 0007363821000019
    及び任意に式(2)-2:
    Figure 0007363821000020
    で表される構造単位を有する、数平均分子量Mnが300~5000のポリアルケニルフェノール化合物であり、式(2)-1及び式(2)-2において、R はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、又は炭素原子数1~5のアルコキシ基を表し、R はそれぞれ独立に式(3):
    Figure 0007363821000021
    で表される2-アルケニル基を表し、式(3)において、R 、R 、R 、R 及びR はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数5~10のシクロアルキル基、又は炭素原子数6~12のアリール基であり、式(3)の*は、芳香環を構成する炭素原子との結合部を表し、R 及びR は各フェノール骨格単位で同じでもよく異なっていてもよく、Qはそれぞれ独立に式-CR -で表されるアルキレン基、炭素原子数5~10のシクロアルキレン基、芳香環を有する二価の有機基、脂環式縮合環を有する二価の有機基、又はこれらを組み合わせた二価の有機基を表し、R 及びR はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数2~6のアルケニル基、炭素原子数5~10のシクロアルキル基、又は炭素原子数6~12のアリール基を表し、
    式(2)-1に示す構造単位の一分子あたりの平均数をp、式(2)-2に示す構造単位の一分子あたりの平均数をqとしたときに、pは1.1~35の実数、p+qは1.1~35の実数、qは式:p/(p+q)の値が0.4~1となる実数であり、
    前記ポリマレイミド化合物(B)が芳香族ビスマレイミド化合物である、熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記ポリマレイミド化合物(B)を100質量部としたとき、前記ポリアルケニルフェノール化合物(A)の配合量が20~130質量部である、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記ラジカル開始剤(D)が有機過酸化物である、請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. さらに充填材(E)を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記充填材(E)が、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、固体シリコーンゴム粒子、及び固体ゴム粒子からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 前記充填材(E)の含有量が、前記ポリアルケニルフェノール化合物(A)、前記ポリマレイミド化合物(B)、前記液状ポリブタジエン化合物(C)、及び前記ラジカル開始剤(D)の合計100質量部に対して200~1900質量部である、請求項又はに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物の硬化物。
  8. 請求項1~のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物をモールディング成形する、構造体の製造方法。
  9. 請求項に記載の硬化物を含む構造体。
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