JP7354764B2 - 集合住宅用外観構造 - Google Patents

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Description

本発明は、集合住宅の外観デザインを整えるための集合住宅用外観構造に関する。
特許文献1には、集合住宅の外壁面に設けられた住戸毎の室外機配置用の領域に、上下方向に延び、互いに離れて配置される複数の細長い縦材と、縦材に対して直交して設けられ、縦材の後方に連結される横材とにより構成されるバーチカルルーバーを設けることによって、集合住宅の外観を損ねていた室外機や室外機用の配管をバーチカルルーバーで隠し、集合住宅の外観の意匠性を向上させる発明が記載されている。
特開2017-2517号公報
従来より、集合住宅では、建物本体の採光面にバルコニーが並ぶように計画されることが多い。採光面は、一般的に、隣接する建物等の無い建物本体の道路に面する道路面に計画される。そのため、従来の集合住宅の外観デザインは、バルコニーが並ぶ単調なものになることが多かった。また、多様な入居者ニーズ、市場ニーズに対応するため、建物1棟内で異なる間取りや面積の住戸を組み合わせた集合住宅を計画する場合がある。この場合、建物本体に平面視で凹凸が生じる等、同一間取りの組み合わせの集合住宅と比較して外観デザインを整えることが難しい。
また、集合住宅では、建物本体の大きさも大きくなるので屋根から地面まで雨水を導く竪樋を外壁に規則的に設ける必要があったり、各住戸に対して室外に設けられる換気扇の排出口、エアコンの室外機、給湯器等の設備機器は、集合住宅では複数の住戸が隣接することから一戸建てと比べて設置される場所が限られるため、これらの竪樋や設備機器等が建物本体の外壁やバルコニー等の外観上目立つような場所に設置されて、外観デザインを損ねてしまうことがあった。そのため、外観デザインを整えるために、外装部材による隠蔽、平面計画により目に付きにくい位置への配置の検討等、設備機器を如何に目立たなくするかの検討作業が必要となり、この作業は設計上の労力となったり、設計者の技量により外観デザインの良し悪しが左右される要因となっていた。
このように、集合住宅の外観デザインは、設計者の技量やセンスによって出来栄えが左右されることが多かった。
特許文献1には、集合住宅の外観デザインを損ねる設備機器をバーチカルルーバーによって隠して外観の意匠性を向上させることが出来ることが記載されているものの、バーチカルルーバーが設けられた箇所とそれ以外の箇所とで外観が異なることになるので、全体的な外観デザインを整えることは難しく、設備機器を配置する領域の計画等、設計者の技量に左右されてしまう。また、建物本体に平面視で凹凸が生じるような、建物1棟内で異なる間取りや面積の住戸を組み合わせた集合住宅の場合に、特許文献1に記載の発明を適用したとしても、外観デザインは建物本体に平面視で凹凸が生じたままであり、やはり設計者の技量によって外観デザインが左右されることになる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、集合住宅を設計する設計者の技量に左右されずに外観デザインを整えることができる集合住宅用外観構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る集合住宅用外観構造は、集合住宅の建物本体の内部と外部とを区画する外壁と、前記外壁から所定の距離を隔てて前記建物本体の外側に設けられる略矩形平板状の外側外壁と、を備え、前記外側外壁は、上下方向へ互いに間隔をあけて配置され、各々左右方向へ延びる複数の水平材と、左右方向へ互いに間隔をあけて前記複数の水平材の間に設置され、各々上下方向へ延びる複数の垂直材と、を表面が平滑な外壁パネルで被覆することで形成されており、且つ、前記建物本体から前記外側外壁側へ延びる棒状の支持梁によって支持されるとともに、前記外側外壁を厚さ方向に貫通する略矩形状に形成された複数の開口部を有し、前記複数の開口部は、前記外側外壁の辺に沿って行列状に配列され、且つ、前記外壁に形成される各窓と合致する位置に配置されており、前記支持梁は、前記建物本体を支持する梁に接続し、前記梁と略等しい高さに配置されることを特徴とする。
好ましくは、前記複数の開口部は、前記建物本体の各階に対して1行ずつ配列されることを特徴とする。
好ましくは、前記外側外壁は、側辺部が前記支持梁よりも側方に突出していることを特徴とする。
好ましくは、前記外壁と前記外側外壁との間に床が形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記外壁と前記外側外壁との間に吹抜けが形成されていることを特徴とする。
本発明に係る集合住宅用外観構造によると、集合住宅の建物本体の内部と外部とを区画する外壁と、前記外壁から所定の距離を隔てて前記建物本体の外側に設けられる略矩形平板状の外側外壁と、を備え、前記外側外壁は、前記外側外壁を厚さ方向に貫通する略矩形状に形成された複数の開口部を有し、前記複数の開口部は、前記外側外壁の辺に沿って行列状に配列されていることを特徴とするので、外側外壁が設けられた箇所の建物本体の外壁は、外側外壁よりも内側に位置して、外側外壁によって外壁を外部から目立ちにくくすることができる。外側外壁は、略矩形平板状で、外側外壁の辺に沿って略矩形状に形成された複数の開口部が行列状に配列された整った外観デザインとなっているため、建物本体の外壁に凹凸を有する箇所や設備機器が設置される箇所のような外観を損ねる原因が生じているような外壁の箇所に、外側外壁を設けることで、簡単に外観デザインを整えることができる。
好ましくは、前記複数の開口部は、前記建物本体の各階に対して1行ずつ配列されることを特徴とするので、開口部が設けられる位置が、建物本体の階数と対応しているため、整った外観デザインとなる。また、開口部の高さの位置が建物本体の各階の外壁に設けられた窓の高さの位置と対応するので、開口部を介して、建物本体の窓からの採光が可能となる。
好ましくは、前記外側外壁は、前記建物本体から前記外側外壁に延びる支持梁によって支持されることを特徴とするので、外側外壁を地面に設置する必要がないため、建物本体の1階は覆わずに2階以上を覆うように外側外壁を設けるようにすることができる。
好ましくは、前記外側外壁は、側辺部が前記支持梁よりも側方に突出していることを特徴とするので、外側外壁が略矩形平板状であることが強調された外観デザインとすることができる。
好ましくは、前記外壁と前記外側外壁との間に床が形成されていることを特徴とするので、形成された床は、外側外壁よりも内側に設けられるため、床にバルコニーを設けたり、床に設備機器等を設置した場合でも、外側に配置されている外側外壁によって隠されて外部から目に付きにくくすることができる。
好ましくは、前記外壁と前記外側外壁との間に吹抜けが形成されていることを特徴とするので、外側外壁の外側に植栽するスペースが設けられないような場合でも、吹抜けに高木等を植栽することが可能で、自然の気配が感じられる外観デザインとなる。
本発明の一実施形態に係る集合住宅用外観構造の斜視図。 図1の集合住宅用外観構造の平面図。(a)は1階の平面図で図1のX矢視図。(b)は2階及び3階の平面図で図1のY及びZ矢視図。 (a)は図1の集合住宅用外観構造の外側外壁の正面図。(b)は外側外壁の骨組みを示す正面図。 (a)は図1の集合住宅用外観構造の一部省略側面図。(b)は図1の集合住宅用外観構造の骨組みを示す一部省略側面図。 図1の集合住宅用外観構造の骨組みを示す一部省略平面図。 図1とは別の一実施形態に係る集合住宅用外観構造の斜視図。 図6の集合住宅用外観構造の平面図。(a)は1階の平面図。(b)は2階及び3階の平面図。 図1及び図6とは別の一実施形態を示す集合住宅用外観構造の斜視図。 従来の集合住宅の外観を示す斜視図。 図9の集合住宅の平面図。(a)は1階の平面図。(b)は2階及び3階の平面図。
本発明に係る集合住宅用外観構造の一実施形態について、以下、図面を参照しつつ説明する。ただし、以下はあくまで本発明の一実施形態を例示的に示すものであり、本発明の範囲は以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態に係る集合住宅用外観構造1は、図1に示すように、集合住宅の建物本体2の内部と外部とを区画する外壁3と、外壁3から所定の距離を隔てて建物本体2の外側に設けられる略矩形平板状の外側外壁4とを備える。外側外壁4には、外側外壁4を厚さ方向に貫通する略矩形状に形成された複数の開口部5が、外側外壁4の辺に沿って行列状に配列されるようにして設けられている。尚、特に断らない限り、以下では、上下、前後、左右の方向は、図1の矢印で示す集合住宅用外観構造1における相対的な方向を指すものとする。
建物本体2は、内部に複数の住戸を有する集合住宅で、本実施形態においては、図2に示すように、各階ごとに左右に2つの住戸21、22を有する3階建ての建物となっている。各階の左右の住戸21、22は異なる間取りとなっており、外壁3は面一の平面状ではなく、平面視で凹凸を有するようになっている。住戸21、22は上下方向には各階で同じ間取りとなっており、外壁3は上下方向には面一となっている。建物本体2の前側と左側にはそれぞれ道路Rが通っており、建物本体2は、前面及び左面がそれぞれ道路Rに面するように立設されている。建物本体2の前面に面する道路Rと左面に面する道路Rとは互いに直行している。道路Rと建物本体2との間には地被植物Pが平面視略L字状に植栽されており、地被植物Pによって道路Rと建物本体2との境界が仕切られている。道路Rに面する建物本体2の前面及び左面は採光面となっており、建物本体2の前面及び左面の外壁3には、各階ごとに窓31が設けられている。建物本体2の前面の外壁3には5つの窓31が、左面の外壁3には2つの窓31がそれぞれ各階に設けられ、各階の窓31は、それぞれ各階で対応した位置に設けられている。住戸21、22の玄関23、24は、建物本体2の後側に各階ごとに設けられた共用廊下25に面して設けられており、各共用廊下25が有する階段によって各階の移動が可能で、建物本体2の1階の左面には、1階の共用廊下25に繋がるエントランス26が設けられている。本実施形態における建物本体2は、上記のような構成となっており、道路Rに面して外部からの目に晒されることになる建物本体2の前面及び左面が、建物本体2の外観を形成する。
外側外壁4は、略矩形平板状で、建物本体2の外壁3から所定の距離を隔てて、建物本体2よりも外側に設けられるため、建物本体2の外側外壁4が設けられた箇所は、建物本体2の外壁3よりも外側に外側外壁4が位置する。本実施形態においては、図1、図2に示すように、建物本体2の前面の外壁3は前後方向に凹凸を有するが、外側外壁4は、最も前側に突出した外壁3の面から所定の距離を隔てて、前面の外壁3よりも前側に設けられており、外側外壁4によって建物本体2の2階及び3階の前面の一部が覆われるようになっている。
図3は、図1及び図2に示す建物本体2の前側に設けられた外側外壁4を前側正面から見た図で、外側外壁4は、図3(a)に示すように、上辺及び下辺が左右方向に略平行で、左辺及び右辺が上下方向に略平行な正面視略矩形状で、図4及び図5に示すように、前後方向の厚さが左右方向及び上下方向の長さよりも短く、略矩形平板状となっている。外側外壁4に設けられた複数の開口部5は、外側外壁4の前側正面から見て、上辺及び下辺が外側外壁4の上辺及び下辺と略平行で、左辺及び右辺が外側外壁4の左辺及び右辺と略平行な略矩形状にそれぞれ形成されており、外側外壁4の厚さ方向である前後方向に外側外壁4を貫通している。
複数の開口部5は、外側外壁4の辺に沿って行列状に配列される。各開口部5は互いに略等しい大きさに形成されており、行列状に配列された複数の開口部5の各行間の幅と、各列間の幅とは、それぞれ略等間隔になっている。本実施形態では、図3(a)に示すように、略等しい大きさに形成された10個の開口部5が外側外壁4に設けられて、上下方向に2行、左右方向に5列の行列状に配列されている。2行の開口部5は、外側外壁4の上下方向の長さに対して略等間隔に配列されており、また、5行の開口部5は、外側外壁4の左右方向の長さに対して略等間隔に配列されている。従って、外側外壁4は、左右方向に延びる開口部5の無い3つの互いに平行な横壁領域41が上下方向に等間隔に並び、また、上下方向に延びる開口部5の無い6つの互いに略平行な縦壁領域42が左右方向に等間隔に並んだように構成されている。3つの横壁領域41の上下方向の幅と、6つの縦壁領域42の左右方向の幅とは、それぞれ略等しい長さとなっており、外側外壁4は、前側正面から見て、互いに平行で上下方向に等間隔に配置された3つの横壁領域41と、互いに平行で左右方向に等間隔に配置された6つの縦壁領域42とによる直交格子状の整った外観デザインとなっている。
本実施形態では、図2(b)に示すように、建物本体2の前面の外壁3には、各階ごとに5つの窓31が設けられている。外側外壁4は、建物本体2の2階及び3階の前面の一部を覆うように設けられており、外側外壁4によって、建物本体2の2階及び3階の前面にそれぞれ設けられた5つの窓31が覆われるようになっている。建物本体2の各階の5つの窓31は左右方向に略等間隔に配置されている。外側外壁4に設けられた10個の開口部5は、建物本体2の各階に対して1行ずつ配列されるようになっており、各行には建物本体2の前面の各階の窓31の数に対応した5つ配列されることで、2行5列の行列状の配列となっている。このように、各開口部5は、外側外壁4によって覆われる建物本体2の外壁3に設けられた各窓31の位置に対応するように設けられており、建物本体2の採光面である前面の外壁3に設けられた窓31が外側外壁4によって覆われていても、開口部5を介して、窓31からの建物本体2の内部への採光が可能となっている。
外側外壁4の骨組みは、図3(b)に示すように、各横壁領域41に設けられる左右方向に延びる水平材45と、隣り合う水平材45の間の各縦壁領域42にそれぞれ2本ずつ設けられて隣り合う水平材45に上端及び下端が固定される上下方向に延びる垂直材46とによって構成されている。この骨組みに外壁パネル等が取り付けられて外側外壁4が構成されている。
図4(a)に示すように、建物本体2の前面の外壁3と外側外壁4との間には、複数の支持部32が設けられている。支持部32は、支持梁33を備え、支持梁33に外壁パネル等が取り付けられることによって構成されている。図4(b)及び図5には、建物本体2、外側外壁4及び支持部32の骨組みの様子を示している。建物本体2の骨組みは、建物本体2の各階の床または天井に左右方向または前後方向に水平に設けられた梁27と、上下方向に垂直に設けられて梁27を支持する柱28とによって構成されている。支持梁33は、建物本体2の各階の床または天井の梁27と、外側外壁4の骨組みの水平材45とに接続されており、外側外壁4は、支持梁33によって支持されるようになっている。本実施形態では、外側外壁4は、建物本体2の前面の2階及び3階を覆うように設けられているので、図4(a)及び図4(b)に示すように、外側外壁4の上下方向に等間隔に設けられた3つの横壁領域41の各水平材45に対して、建物本体2の2階の床、3階の床、及び3階の天井に設けられた梁27から、それぞれ前後方向に支持梁33が延びて水平材45と梁27とを接続している。外側外壁4の3つの水平材45は、それぞれ建物本体2の2階の床、3階の床及び3階の天井の梁27と略等しい高さになるように配置されて、横壁領域41は、建物本体2の床や天井部分に対応するような位置に設けられる。
また、図2(b)及び図5に示すように、水平材45が延びる左右方向には、支持梁33は、1つの水平材45に対して略等間隔に6つ設けられており、左右方向に隣接する2つの支持梁33と、水平材45と、外壁3に設けられた梁27とで囲まれた領域が5つ形成されている。この5つの領域は、建物本体2の各階の前面に左右方向に略等間隔に配置されている5つの窓31の位置と対応するような配置となっている。この5つの領域のうちの任意の領域の2つの支持梁33、水平材45及び梁27を利用して床版を設置し、その上に防水層や仕上げ材等を設けて床を形成し、手すり等を設けることで、外側外壁4と外壁3との間にバルコニー34が設けられる。床が形成されない領域は、吹抜け35となる。バルコニー34の床は、5つの領域のうちの1つの領域だけに設けられてもよいし、2つ以上の領域にまたがって設けられてもよい。また、ある領域の窓31と外側外壁4との距離が大きい場合等には、例えば、その領域の左右方向に隣接する2つの支持梁33の間に支持梁33に略垂直な水平材を設けて、2つの領域に分割し窓31側の領域に床を形成してバルコニーを設ける等、領域の全面を床に形成しないようにしてもよい。
図9及び図10には、本実施形態に係る集合住宅用外観構造1の外側外壁4が設けられない場合の集合住宅の様子を示している。図9及び図10では、外側外壁4を除いて、その他の構成は図1-5の集合住宅用外観構造1と同じ構成となっている。図9及び図10に示すように、外側外壁4が設けられない場合、建物本体2の前面は、凹凸を有する外壁3が外観を形成することになる。また、建物本体2の前面の外壁3にバルコニー37を設ける場合には、バルコニー37は、外壁3から外側に突出するように設けられるため、バルコニー37によって、さらに外観上に凹凸が発生してしまう。それに対して、本実施形態に係る集合住宅外観構造1は、建物本体2の前面の外壁3から所定の距離を隔てて略矩形平板状の外側外壁4が設けられているため、建物本体2の凹凸を有する外壁3が、外側外壁4の内側に配置されて、外側外壁4によって隠されて外部から目に付きにくくなっている。また、バルコニー34が設けられる場合も、外壁3と外側外壁4との間に設けられるため、バルコニー34が外側外壁4から突出することはなく、バルコニー34によって外観上に凹凸が発生することはない。
集合住宅外観構造1における建物本体2の外壁3と外側外壁4との間には、バルコニー34が計画される場合があり、また、外側外壁4は、建物本体2から延びる支持梁33によって支持されるため、外側外壁4と外壁3との距離が短すぎるとバルコニー34を設けることができず、外側外壁4と外壁3との距離が長すぎると、支持梁33によって外側外壁4を支持することが難しくなるため、適宜設計されればよい。外側外壁4の外側面と、最も外側外壁4との距離が短い外壁3の面との間の距離が1000mm~1500mm程度であることが好ましい。
本実施形態では、外側外壁4の上下方向の3つの水平材45に対して、1つの水平材45当たりにそれぞれ6つの支持梁33が設けられて、各水平材45に設けられた6つの支持梁33の左右方向の位置は、それぞれ上下方向で略等しくなっており、また、バルコニー34が設けられた領域と、吹抜け35が設けられた領域とが、上下方向で等しい位置になるように設けられている。そのため、図1及び図2に示すように、吹抜け35に、建物2の複数階にまたがるような高さを有する高木Tを植栽することができるようになっている。しかしながら、バルコニー34や吹抜け35を上下方向で必ずしも一致するように設ける必要は無く、例えば、2階までを吹抜け35にした領域の3階に床を形成してバルコニー34を設けるようにしてもよいし、バルコニー34を設けた領域の1階上に吹抜け35を設けるようしてもよい。
支持梁33に外壁パネル等が取り付けられて構成される支持部32は、左右方向の幅は外壁3の幅と略等しく、また、上下方向の長さは、図4(a)に示すように、各横壁領域41の上下方向の長さと略等しいかそれ以下となるようになっており、各支持部32は接続される各横壁領域41内に収まるようになっている。そのため、開口部5の位置を考慮せずに、支持部32を左右方向の任意の位置に設けることができる。
本実施形態では、支持梁33を、1つの水平材45に対して左右方向に略等間隔に6つ設けるようにしていたが、支持梁33の数や位置はそれに限られず、バルコニー34や吹抜け35の計画に応じて、適宜設計すればよく、支持梁33によって外側外壁4が支持されるようになっていればよい。ただし、外側外壁4の左側の側辺部が最も左側に設けられる支持部32よりも左側に突出し、外側外壁4の右側の側辺部が最も右側に設けられた支持部32よりも右側に突出するように、支持梁33が設けられることが好ましい。それによって、外観デザイン上、外側外壁4が略矩形平板状であることを強調することができる。外側外壁4の左右の側辺部が支持部32から突出する長さは、250mm~1000mm程度であることが好ましい。また、外側外壁4の開口部5は、建物本体2の各階に設けられる5つの窓31に対応するように、左右方向に5つ等間隔に設けるようにしていたが、それに限られるわけではなく、外側外壁4の左右方向に配列される開口部5の数が窓31の位置や数と対応していなくてもよい。外側外壁4の左右方向に、左右方向の幅がそれぞれ等しい縦壁領域42と開口部5とが交互に並ぶようになっていればよい。縦壁領域42の左右方向の幅は、850mm~1350mm程度であることが好ましく、開口部5の左右方向の幅は、1650mm~2650mm程度であることが好ましい。開口部5の上下方向の幅と横壁領域41の上下方向の幅とについては、開口部5は、建物本体2の1つの階当たりに、外側外壁4の上下方向に1つ設けられることが好ましく、横壁領域41の水平材45が、建物本体2の各階の床または天井の梁27と同じ高さに設けられて、開口部5の上下方向の幅と横壁領域41の上下方向の幅とを合わせた長さが、建物本体2の1つの階の上下方向の長さに略等しくなるため、開口部5の上下方向の幅と横壁領域41の上下方向の幅とは、縦壁領域42の左右方向の幅や開口部5の左右方向の幅等も考慮しながら適宜設計されればよい。
以上のような本実施形態に係る集合住宅用外観構造1によれば、建物本体2内に異なる間取りの住戸が設けられて、道路Rに面して外観を形成する建物本体2の前面の外壁3に凹凸が設けられているような場合でも、建物本体2の前面の外壁3よりも前側に、1枚の略矩形平板状の外側外壁4が取り付けられたような構造となっているので、外側外壁4が最も外側に位置して、凹凸を有する外壁3は外側外壁4の内側に隠されて目立たなくすることができる。外側外壁4は、略等しい大きさの複数の開口部5が行列状に配列されて、横壁領域41と縦壁領域42とがそれぞれ平行に等間隔に配置されたような直交格子状の整った外観デザインとなっているため、集合住宅用外観構造1によって外観デザインを整えることができる。また、建物本体2の外壁3と外側外壁4との間は所定の距離が隔てられており、外壁3と外側外壁4との間にバルコニー34や吹抜け35を計画することができるので、建物本体2の前面にバルコニー34が設けられる場合でも、バルコニー34は外側外壁4よりも内側に位置するので、バルコニー34によって外観に凹凸が発生せず、外観デザインを整えることができる。また、外壁3やバルコニー34等に設置される竪樋や換気扇の排出口、エアコンの室外機、給湯器等の設備機器は、外側外壁4よりも内側に設けられることになり、外側外壁4の横壁領域41と縦壁領域42とはそれぞれ所定の幅を有するので、横壁領域41や縦壁領域42によって隠されるような位置に設備機器等を設置することで目立たなくすることができる。従って、集合住宅用外観構造1によると、建物本体2の外観デザイン上で美観を損ねる原因が存在するような箇所に外側外壁4を計画することで、簡単に外観デザインを整えることができるので、設計者の設計スキルに左右されずに外観デザインを整えることができる。
図6及び図7には、本発明の別の実施形態に係る集合住宅用外観構造1aを示している。集合住宅用外観構造1aと、図1-図5に示す集合住宅用外観構造1との違いは、外側外壁4aと外側外壁4との違いで、その他の構成は同じである。集合住宅用外観構造1aの外側外壁4aは、道路Rに面した建物本体2の前面及び左面の全体を覆うようになっており、図7に示すように、建物本体2の前面の外壁3から所定の距離を隔てて設けられる外側外壁4a1と、建物本体2の左面の外壁3から所定の距離を隔てて設けられる外側外壁4a2とが直交した平面視略L字状となるようになっている。建物本体2の隣接する2面を覆うように外側外壁を設ける場合には、外側外壁4aのように、建物本体2の各面に対して設けられた外側外壁の側辺部を接続するように設けることで、図6に示すように、コーナー部を美しく見せることができる。また、外側外壁4aは、建物本体2の1階から3階までを覆うように設けられており、図6及び図7(a)に示すように、外側外壁4aの1階部分は地面に立設されて、1階部分の開口部5は下部に横壁領域が設けられずに、地面まで開口するようになっている。このように、建物本体2の1階部分に外側外壁を設ける場合には、外側外壁を地面に立設するようにしてもよい。この場合には、支持梁33だけではなく、地面によっても外側外壁を支持することができるので、建物本体2の外壁3と外側外壁との間の距離は特に制限なく設けることができる。また、外側外壁4aは、1階部分の開口部5の下部が地面まで開口するように設けているが、1階の開口部5の下部にも、横壁領域を設けるようにしてもよい。ただし、エントランス26に対応した位置の開口部5は人が出入り可能なように、地面まで開口するように設けることが好ましい。
図8(a)には、建物本体2の前面及び左面の1階部分を覆うように設けられる外側外壁4bを備えた集合住宅用外観構造1bの斜視図を示している。このように、外側外壁は、建物本体2の1つの階のみを覆うように設けられてもよい。また、図8(b)には、建物本体2の前面及び左面に、それぞれ前面及び左面の一部を覆うような外側外壁4cを備えた集合住宅用外観構造1cの斜視図を示している。このように、外側外壁は、建物本体2に対して、2つ以上設けられていてもよい。また、建物本体2の前面及び左面に加えて右面または後面が道路Rに面するような場合には、道路Rに面する建物本体2の3方に外側外壁を設けるようにしてもよいし、建物本体2の4方が道路Rで囲まれるような場合には、建物本体2の4方を外側外壁で覆うようにしてもよい。
1、1a、1b、1c 集合住宅用外観構造
2 建物本体
3 外壁
4、4a、4b、4c 外側外壁
5 開口部
33 支持梁
34 バルコニー(床)
35 吹抜け

Claims (5)

  1. 集合住宅の建物本体の内部と外部とを区画する外壁と、
    前記外壁から所定の距離を隔てて前記建物本体の外側に設けられる略矩形平板状の外側外壁と、
    を備え、
    前記外側外壁は、上下方向へ互いに間隔をあけて配置され、各々左右方向へ延びる複数の水平材と、左右方向へ互いに間隔をあけて前記複数の水平材の間に設置され、各々上下方向へ延びる複数の垂直材と、を表面が平滑な外壁パネルで被覆することで形成されており、且つ、前記建物本体から前記外側外壁側へ延びる棒状の支持梁によって支持されるとともに、前記外側外壁を厚さ方向に貫通する略矩形状に形成された複数の開口部を有し、
    前記複数の開口部は、前記外側外壁の辺に沿って行列状に配列され、且つ、前記外壁に形成される各窓と合致する位置に配置されており、
    前記支持梁は、前記建物本体を支持する梁に接続し、前記梁と略等しい高さに配置されることを特徴とする集合住宅用外観構造。
  2. 前記複数の開口部は、前記建物本体の各階に対して1行ずつ配列されることを特徴とする請求項1に記載の集合住宅用外観構造。
  3. 前記外側外壁は、側辺部が前記支持梁よりも側方に突出していることを特徴とする請求項1または2に記載の集合住宅用外観構造。
  4. 前記外壁と前記外側外壁との間に床が形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の集合住宅用外観構造。
  5. 前記外壁と前記外側外壁との間に吹抜けが形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の集合住宅用外観構造。
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