JP7349771B2 - 保冷容器および生鮮物の輸送方法 - Google Patents

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Description

本発明は保冷容器および生鮮物の輸送方法に関する。詳しくは、優れた消臭性能を有する保冷容器および生鮮物の輸送方法に関する。
従来、魚類・青果物等の鮮度を要求される内容物を輸送、保管するための保冷容器として発泡スチロール製の容器が広く使用されている。
また、例えば、特許文献1には、耐水性を付与した段ボール製の外箱、内箱を重ねて使用する段ボール製二重箱なども提案されている。
特開2000-344227号公報
しかしながら、前記の発泡スチロール容器は、丈夫で軽く耐水性に優れている反面、容器自体がかさばり、折り畳んで保管できないため、輸送コストが高いという問題点があった。さらに、使用後もかさばる上に、焼却時に有毒ガスや黒煙を発生するので廃棄にあたっても環境上の問題があった。そのため、一般的な古紙回収ルートで回収して再生可能な段ボール等の紙を用いた保冷容器が望まれている。
ところで、鮮魚、肉、野菜などを運搬する搬送車の積載庫内は、運搬する対象物により種々の臭いが残る。理想的には、鮮魚専用輸送車などを設ければよいが、現実には運送の効率を上げるために混載する場合が多いため、移り香の問題があった。特に鮮魚を運送した後に臭気の少ない食品などを運送すると、魚の臭気が他の食品に移り、商品価値を著しく下げることとなった。
そこで、本発明の目的は、他の食品と混載して輸送したとしても、臭い移りが少なく、しかも折り畳んで保管できる保冷容器および生鮮物の輸送方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の保冷容器は、折り畳み可能な段ボールシートからなる外箱と、前記外箱の内側に備えられた折り畳み可能な段ボールシートからなる内箱と、前記内箱の内側に備えられた内袋と、を具備し、かつ、前記内袋を構成するシートが、臭気吸着性能を有するヒートシール層を有し、前記ヒートシール層が、吸着層を含有しない直鎖状低密度ポリエチレン層と、吸着層を含有する直鎖状低密度ポリエチレン層との多層構成であって、前記吸着層を含有しない直鎖状低密度ポリエチレン層が、外層として有し、前記ヒートシール層が、疎水性ゼオライトからなる臭気を吸着する吸着剤を含有し、前記ヒートシール層を形成するヒートシール性樹脂のメルトフローレートが0.2g/10分以上4g/10分以下であり、かつ、前記吸着剤が、0.5質量%以上、30質量%以下の範囲で含有し、かつ、前記吸着剤が、粉体状であり、かつ、前記吸着剤の孔径が、0.4nm以上、1.5nm以下の範囲であり、かつ、前記吸着剤の平均粒子径が、0.01μm以上、10μm未満の範囲であることを特徴とする。
また、上記の保冷容器は、前記吸着剤が、0.5質量%以上、30質量%以下の範囲で含有することが好ましい。
また、本発明の保冷容器は、前記疎水性ゼオライト中のSiO2/Al23のモル比が、20以上、2000以下であることが好ましい。
また、本発明の保冷容器は、前記吸着剤が、前記疎水性ゼオライト中のSiO2/Al23のモル比の異なる混合物を使用できる。
また、本発明の保冷容器は、前記吸着剤が、前記疎水性ゼオライトに金属成分が担持されるものに使用できる。
また、本発明の保冷容器は、前記ヒートシール層が、生鮮物から発生する臭気の吸着用に用いられることが好ましい。
また、本発明の保冷容器は、前記内箱が、撥水処理または防水処理された段ボールシートであることが好ましい。
また、本発明の生鮮物の輸送方法は、上記のいずれかに記載された保冷容器を用いて、前記内袋に内容物を保冷剤と共に収納する工程と、前記内容物と前記保冷剤が収納された前記内袋を前記内箱に収納する工程と、前記内袋が収納された前記内箱を外箱に収納する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、他の食品と混載して輸送したとしても、臭い移りが少なく、しかも折り畳んで保管できる保冷容器および生鮮物の輸送方法を提供することができる。
本発明の保冷容器の一例を示す全体斜視図である。 本発明の保冷容器の内袋を構成する積層シートの層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明の保冷容器の内袋を構成する積層シートの層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明の保冷容器の一例の外箱、内箱および内袋を折り畳んだ状態を示す概略斜視図である。 本発明の保冷容器の一例の内容物を入れた状態を示す概略断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(保冷容器)
本実施形態の保冷容器10は、直方体形状の段ボールシートからなる外箱1と外箱1内に装備される段ボールシートからなる内箱2とを備える2層以上の多重箱と、内箱2内に装着される合成樹脂からなる内袋3とを具備する。
外箱1と内箱2はそれぞれ別のブランクシートから組み立てられる。
保冷容器10は、外箱1と内箱2との間に所定間隔の隙間を形成し、熱伝導性の低い空気層を形成することが好ましい。
保冷容器10は、外箱1と内箱2と多重箱にすることで、本発明の保冷容器の性能をさらに高めることが可能となると同時に、箱強度を補強も兼ねることができるので好ましい。
(外箱)
外箱1は、段ボールシートからなり、段ボールの材料としては、A段、B段、E段、F段などの種類があるが、特に限定されるものではない。保冷性の点からは、A段、B段、E段、F段の順に空気層を多く有する種類の方が好ましい。また、複両面段にすれば、さらに保冷性は向上する。
外箱1の形状は、使用前、使用後に簡単に折り畳める形式、例えばA-1式のものが、作業性、省スペースの点で好ましい。
外箱1の内面には、アルミペーストや樹脂シートを全面塗布あるいは貼り付けることで、保冷性、防水性、撥水性が向上するので好ましい。
底部のフラップを接合した稜線部分や角部には、封緘テープを貼って空気の漏洩を防ぐことで、輸送中も外気が箱内に侵入することなく、箱内の保冷状態か維持されるので好ましい。封緘テープは、紙粘着テープまたは糊引きして乾く前に貼る仕様でも良い。
(内箱)
内箱2は、外箱1と同様の紙材からなる。例えば鮮魚等の水物を収容する用途にあっては、内面に撥水処理または防水処理されていることが好ましい。このことによって、低温で充填された内容物の温度変化に伴う結露や、箱内部及び外部からの水濡れ及び水蒸気の浸透などに対して、保冷容器が撥水性能または防水性能を発揮し、強度劣化に伴う箱の損壊等を防止することができる。
撥水処理または防水処理された段ボールシートとしては、段ボール表面にワックスを塗布したり、段ボールライナにポリオレフィン等のフィルムを貼合したものを使用したもの等が挙げられる。さらに、ワックスエマルジョンや、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸エステル共重合体等合成樹脂のエマルジョンからなる耐水塗料、それらエマルジョンにさらに顔料を加えてなる耐水塗料をライナ表面に塗布して、撥水処理または防水処理することも可能である。このようなエマルジョンの塗布により撥水処理または防水処理された段ボールシートは、離解性を有し古紙として再利用可能であるから、リサイクル性の観点から本発明においてさらに好適に用いられる。また、本実施形態の中芯原紙は、その少なくとも片面にワックスエマルジョンや合成樹脂エマルジョン等からなる撥水剤により撥水性を付与することが望ましい。本実施形態のライナ原紙や中芯原紙には、ロジン系サイズ剤、グリオキザール等の耐水化剤等を加えて抄造、もしくは抄造後に含浸させた、いわゆる耐水ライナ、耐水中芯を用いることが更に望ましい。
(内袋)
内袋3は、内袋の立方体形状に一致する袋形状であることが好ましい。
内袋3は、臭気吸着性能を有するヒートシール層を含む積層シートからなる。
本実施態様の内袋は、ヒートシール性を充分に確保しつつ、吸着性能を有しているため、包装袋として用いられた場合は、野菜や魚等の生鮮物の内容物であるから発生する主に硫黄系の臭気を吸着することができる。
内袋3は、ヒートシール面が対向するように、積層シートを折り曲げるかまたは2枚を重ね合せ、その周辺端部をヒートシールすることにより製造することができる。例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型等のヒートシール形態が挙げられる。
(構成シート)
本実施形態の内袋を構成するシート30は、少なくともヒートシール層34を含み、消臭性能を有する。図2は、本実施形態のシート30の一好適な実施の形態の概略断面図であり、図示例においては、外層から内層に向って、基材層31、およびヒートシール層34が順次積層されている。図3は、本実施形態のシート30の一好適な実施の形態の概略断面図であり、外層から内層に向って、基材層31、接着層32、ガスバリア層33、接着層32およびヒートシール層34が順次積層されている。
(ヒートシール層)
本実施態様においては、ヒートシール層34が、疎水性ゼオライトからなる臭気を吸着する吸着剤を0.5質量%以上、30質量%含有する熱可塑性樹脂からなる層を含むことが必要である。上記の範囲内であれば、ヒートシール性を損なうことなく、飲食品等から発生する硫黄系の臭味を除去することが可能となる。
臭気吸着剤の添加量は、ヒートシール層全体の質量に対して0.5質量%以上であれば消臭効果を示すことが可能であり、好ましくは1質量%以上である。一方、良好な製膜性を得るためには、臭気吸着剤の添加量は30質量%以下であることが好ましい。加えて、良好なヒートシール性を達成するためには、臭気吸着剤の添加量は、より好ましくは15質量%以下である。加えて、良好なフィルムの透明性を達成するためには、臭気吸着剤の添加量は、より好ましくは10質量%以下である。
また、本実施形態においては、上記の疎水性ゼオライト中のSiO2/Al23のモル比が、20以上、2000以下であることが必要である。
また、この疎水性ゼオライト中のSiO2/Al23のモル比が20未満であると、ゼオライトの表面に充分な疎水性が得られないので、充分な消臭性能を得ることができない。一方、2000を超えると、硫黄系臭気の吸着性能が一定となってしまう。
また、前記疎水性ゼオライト中のSiO2/Al23のモル比の異なる吸着剤の混合物を含有することにより、硫黄系臭気の吸着性能が更に向上するので好ましい。
本実施態様において、吸着剤には、シリカ(SiO2・二酸化ケイ素)、およびアルミナ(酸化アルミニウム・Al23)を主成分とし、水に対して不溶性または難溶性である疎水性ゼオライトを含有することが必要である。また、本発明における吸着剤には、疎水性ゼオライト以外に、ケイ酸塩、活性炭、チタニア、燐酸カルシウム等の無機燐酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、銅化合物、亜鉛化合物等を混合していてもよい。疎水性ゼオライトは、三次元的に多数の空洞を含む多孔質構造であり、硫化水素やメチルメルカプタン等の含硫黄系ガスに対して優れた消臭性能を示す。メチルメルカプタンは、野菜が腐敗したときに発生する代表的な悪臭であり、硫化水素は、卵、乳製品が腐敗したときに発生する代表的な悪臭である。なお、吸着剤には、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびピリジン等のアミン類化合物およびアンモニア等の塩基性ガスに対しても消臭性能を示す。アンモニアは、肉が腐敗したときに発生する代表的な悪臭であり、トリメチルアミンは、魚が腐敗したときに発生する代表的な悪臭である。
本実施態様において、ゼオライトは、金属成分が担持されるものも使用できる。金属成分は、触媒としての機能を果たし、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、マンガンおよびコバルト等を挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、銅、または亜鉛の化合物で担持されたゼオライトであると、硫黄系ガスや塩基系ガスに対して優れた消臭性能を示すので好ましい。
本実施態様において、疎水性ゼオライトは、粉体状であると、ヒートシール性樹脂への均一な混練特性、臭気吸着層の製膜性等の観点から好ましい。
本実施態様において、粉体状の吸着剤は任意のサイズを有するものを適宜に選択することができるが、特に、平均粒子径0.01μm~10μmのものが好ましい。平均粒子径0.01μm以下では、粉体状の吸着剤の凝集が生じ、ヒートシール性樹脂内での分散性が抑制され、製膜状態が悪化する。また平均粒子径10μm以上では、臭気吸着層の添加量を多く出来ず、十分な吸着効果がえられない可能性がある。ここで、平均粒子径は、動的光散乱法により測定された値である。
また、本実施態様において、粉体状の吸着剤は任意の孔径を有するものを適宜に選択することができるが、特に孔径0.4nm~1.5nmのものが臭気の吸着性の点で好ましい。
本実施態様において、臭気吸着性能を有するヒートシール層を構成する樹脂としては、熱によって溶融し相互に融着し得る各種のヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂等を好適に用いることができる。
このようなポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メチルメタクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、酸変性ポリオレフィン系樹脂、及びこれらの樹脂の混合物等が挙げられるが、これらの樹脂に限定されない。また、酸化防止剤やアンチブロック剤等の何れかが添加剤として、フィルム内に少量存在するものも適用できる。
本実施形態において、特に、臭気吸着剤を含有する状態で優れたヒートシール性及び臭気吸着性を発揮するため、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン等を用いることが接着性に優れるので好ましい。
本発明の一態様において、ヒートシール層は、臭気吸着剤をヒートシール性樹脂中に混練してなる樹脂組成物からなる単層構成である。ここで、臭気吸着剤は、層中に均一に分散していてもよい。また、例えば、最内層側の表面から接着層との対向面に向かって、増加傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、ヒートシール性が向上する。これとは逆に、最内層側の表面から接着層との対向面に向かって、減少傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、層間接着強度が向上する。
また別の態様において、ヒートシール層は、2またはそれ以上の層を有する多層構成であり、ここで、各層は、臭気吸着剤の添加量がそれぞれ異なる樹脂組成物からなってよい。この構成において、臭気吸着剤を含有せず、ヒートシール性樹脂のみからなる層があってもよい。
ヒートシール層全体の層厚は、5μm以上あれば製膜は可能であるが、良好な製膜性、ヒートシール性及び臭気吸着性を得るためには、好ましくは10μm~200μmである。
臭気吸着剤をヒートシール性樹脂中に混練する方法としては、例えば、ヒートシール性樹脂中に臭気吸着剤を分散させてペレット状のマスターバッチを作製し、これを、再度ヒートシール性樹脂中に分散させる、いわゆるマスターバッチ式のブレンド方法により、凝集し易い臭気吸着剤であっても、均質に分散させることができる。
本実施形態において、ヒートシール層の積層方法は、特に限定されないが、この層を形成する樹脂組成物を、接着層を介して、ガスバリア層上にエクストルージョンコーティングすることにより積層することができる。エクストルージョンコーティングにおいては、まず、上記樹脂組成物を加熱し溶融させて、Tダイスで必要な幅方向に拡大伸張させてカーテン状に押出し、該溶融樹脂をガスバリア層上へ流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、ヒートシール層の形成とガスバリア性フィルムへの接着と積層を同時に行う。
または、上記樹脂組成物からなるフィルムを製膜し、これを、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション、サンドラミネーション等により、接着層を介してガスバリア性フィルムとラミネートしてもよい。ここで、フィルムの製膜法としては、例えば、製膜方法としてインフレーション法を用いる場合、ヒートシール層を形成するヒートシール性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、0.2~4g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.2~3g/10分である。MFRが0.2g/10分未満、または4g/10分を超えると加工適正の面で有効ではない。なお、本明細書において、MFRとはJIS K7210に準拠した手法から測定された値である。
(基材層)
本実施態様において、基材層31は、包装する内容物の種類や、物流において要求される機械的強度、耐薬品性、耐溶剤性、製造性等に応じて、種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂からなるフィルムを単層、または多層で使用することができる。特に本発明においては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、または、ポリアミド系樹脂からなるフィルムが好ましい。
本実施態様において、上記基材層は、押出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜化法を用いて単層、又は多層製膜したものを用いることができる。また、基材層の膜厚は、包装用途に応じて、当業者が適宜に決定することができるが、好ましくは6μm~100μm、より好ましくは9μm~50μmである。
6μm未満であると、内容物を梱包して輸送中に破袋するので好ましくない。
また、本実施態様の基材層には、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができる。この場合、これら添加剤を基材フィルムに、ごく微量~数10質量%まで、その目的に応じて任意に添加すればよい。本発明においては、一般的な添加剤としては、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸着剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、染料、顔料等の着色剤等を任意に使用することができ、さらには改質用樹脂等を用いてもよい。
(ガスバリア層)
本実施態様において、ガスバリア層33は、酸素や水蒸気の透過を阻止しうる各種の種々の材料が適用できる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体等の樹脂からなる樹脂フィルム、上述の基材層の少なくともいずれか一方の面上にシリカ蒸着膜やアルミナ蒸着膜等の蒸着膜を設けた蒸着フィルム、アルミニウム箔等の金属箔を使用することができるが、これらに限定されない。上記フィルムの中でも、シリカ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、アルミニウム箔を使用することが、ガスバリア性に優れている点から好ましい。また、特にアルミニウム箔を使用することによって遮光性を付与することができ、これにより、光照射により劣化し易い内容物等の包装材としても、好適に用いることができる。本発明において、ガスバリア層の膜厚は、5μm~30μm程度とすることが好ましい。
(接着層)
上記の基材層とガスバリア層の層間、及び、ガスバリア層と臭気吸着性能を有するヒートシール層の層間に接着層を設けて積層することにより、積層体が得られる。
本実施態様において、接着層32は、ドライラミネート用接着剤、ノンソルベントラミネート用接着剤等からなる層であってよい。
接着層としてドライラミネート用接着剤を用いる場合は、溶媒へ分散または溶解した接着剤を一方のフィルム上に塗布し乾燥させて、もう一方のフィルムを重ねて積層した後に、30℃~80℃で数時間~数日間エージングすることで、接着剤を硬化させて積層する。
ノンソルベントラミネート用接着剤を用いる場合は、溶媒へ分散または溶解せずに接着剤自身をフィルム上に塗布し乾燥させて、もう一方のフィルムを重ねて積層した後に、30℃~80℃で数時間~数日間エージングすることで、接着剤を硬化させて積層する。
これらの接着剤は、熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等であってよい。このような接着剤としては、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニル-エチレン共重合体等のポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸とポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル等との共重合体からなるポリアクリル酸系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、尿素樹脂又はメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴム等からなるエラストマー系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤等が挙げられる。
また、上記接着剤は、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの形態でもよく、また、その性状は、フィルム/シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよい。
接着層は、上記接着剤を、例えばロールコート、グラビアロールコート、キスコート等で施すことにより形成され、そのコーティング量としては、0.1g/m2~10g/m2(乾燥状態)位が好ましい。接着剤のコーティング量を上記範囲とすることで、良好な接着性が得られる。
本発明の別の態様において、基材層とガスバリア層の層間、及び、ガスバリア層と臭気吸着性能を有するヒートシール層の層間は、サンドラミネーションにより積層してもよい。この場合、接着層は、加熱溶融させて押出機で適用可能な任意の樹脂を用いることができる。具体的には、上記のヒートシール性樹脂として挙げた樹脂を好ましく使用できる。
本発明のさらに別の態様において、臭気吸着性能を有するヒートシール層は、ガスバリア層上にエクストルージョンコーティングすることにより積層される。この場合、ガスバリア層と臭気吸着性能を有するヒートシール層との層間に設けられる接着層は、任意のアンカーコート剤からなってよく、例えば、有機チタン系、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系、酸変性ポリエチレン系、ポリブタジエン系等のアンカーコート剤を使用することができる。
本実施態様においては、ヒートシールの方法としては、例えばバーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等を適用することができる。
本実施態様の保冷容器10は、外箱1と内箱2と内袋3とが別々に図4に示すように折畳んだ状態で供給し、保管される。このため、保冷容器が、嵩張らず、輸送コストが削減できる。
本実施態様の保冷容器は、例えば、内袋の開口部から内容物を充填し、密封して内袋内の主に硫黄系の臭気を吸着することができるので、臭い移りが少ない。
また、本実施形態の内袋は、目的に応じて、ガスバリア層等を設けることができるため、この場合、ガスバリア層によって酸素や水蒸気の透過を防止することができ、内容物の保存性に優れる。
(輸送方法)
本発明の生鮮物の輸送方法は、上述した本実施形態の保冷容器を用いて、内袋に内容物と保冷剤と共に収納する工程と、内容物と保冷剤が収納された内袋を内箱に収納する工程と、内袋が収納された内箱を外箱に収納する工程と、を備える。
本実施形態の生鮮物の輸送方法は、まず、外箱1および内箱2を各々起函させ、外箱1に内箱2を挿嵌させ、内箱2に内袋を装着させる。
そして、図5に示すように、内袋3に氷などの保冷剤4を入れ、その上に中敷き5を載せ、その上に内容物を収納し、クリップ等により上部を収束した状態で折り畳む。しかる後、外箱1および内箱2の蓋を各々テープ等で封緘され、保冷梱包体が製造される。
上記の保冷剤としては、氷、アイスパック、ドライアイス等を冷却媒体として使用できる。
また、緩衝材の役割を果たすフィルム等で内容物を予め包装しておいてもよい。
なお、内袋上部の収束部は、内箱の天面パネルで動かないように押さえるように閉じるよう設計することが好ましい。これにより、収束部から水濡れを防ぐことができる。
また、外箱の封緘後にダンボール端面が完全にテープで隠れるように角を覆うようにテープ貼りすると、保冷性が向上するので好ましい。
本実施形態の生鮮物の輸送方法によれば、本実施態様の保冷容器において、内袋の開口部から内容物を充填し、密封して内袋内の主に硫黄系の臭気を吸着することができるので、保冷容器を他の食品と混載して輸送することができる。
(内容物)
本実施形態の保冷梱包体は、食品、特に臭気のある食品で温度管理の必要な加工食品、あるいは冷凍食品についても適用できるが、特に10℃以下の冷蔵が必要なチルド生鮮食品、砕氷で覆う氷蔵生鮮食品を包装・梱包するために用いられることが好ましい。
内容物は、鮮魚貝類、温度管理の必要な生肉などの畜肉、または青果物などの生鮮物を始め、減塩生ハム、減塩くんせいや調味した魚介類や畜肉の一夜干し、または調味しただけの鮮魚や生肉など温度管理の必要な(いわゆる半生の)加工食品について幅広く適用される。
また内容物は、食品に限らず、温度管理しないと臭気を発生する物品であれば香りのついたシートなどの非食品でも適用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの十事例に限定されるものではない。
<実施例1>
(外箱)
外寸が長さ600mm、幅350mm、深さ150mmとなる略直方体となる段ボール(製品名:リサイクール、レンゴー(株)製)を製函して、底を板と板の間を塞ぎ切るように紙テープで封緘した。
(内箱)
外箱の内側に収納してもがたつかずに収納できる寸法で適宜設計した内箱を製函して、底部を封緘することなく外箱の内側に挿嵌した。なお、内箱の底部は封緘しない方が作業効率の点において好ましい。
内箱は、耐水性のダンボール(レンゴー株式会社製耐水ダンボール)を使用した。
(内袋)
まず、ベース樹脂として用いた直鎖状低密度ポリエチレン(株式会社プライムポリマー社製SP2020)90質量%と、臭気吸着剤としてSiO2/Al23のモル比105、粒子径4μm、MFI型(孔径0.53nm×0.56nm、0.51nm×0.55nm)ゼオライト(水澤化学工業株式会社製シルトンMT-100)10質量%とを混練して、臭気吸着剤を含む樹脂組成物を調製した。
そして、この樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、50/50(重量比)となるように混練し、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(1)を調整した。
この樹脂組成物(1)と直鎖状低密度ポリエチレンを押出し温度180℃にてインフレーション法により製膜した。その結果、層構成、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmの積層フィルムを得た。なお、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は5質量%であった。
そして、上記で得られた積層シートを用い、幅500mm、長さ1000mmとなるよう底辺と側面二方をヒートシールした三方シール袋を製造した。
(保冷容器)
上記で得られた外箱の中に内箱を装着した二重箱を準備した。
次に、内袋に約5mm~10mm角程度の砕氷を入れ、しかる後、中敷きとしてパーチメント紙製を敷いて、その上に鮮魚10kg(さんま)を寝かせるように置き、袋を絞って片結びに口を縛ってから外側を流水で洗い、水が滴らなくなった10分後に二重箱に内袋を収納した。そして、内袋の上部を大型クリップ(エージレスクリップ、三菱ガス化学製)で収束し、縛った口が上方になるようにした。
そして、内箱天面を閉じ、次いで、外箱天面を閉じて紙テープで端面を完全に覆うように封緘して保冷梱包体を製造した。
<実施例2>
内袋を構成する臭気吸着性能を有する樹脂層において、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(1)と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、8.3/91.7(重量比)としたこと以外は実施例1と同様の手順で積層シートを作製した。なお、積層シートの層構成は、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmであった。また、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は0.83質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例3>
内袋を構成する臭気吸着性能を有する樹脂層において、実施例1と同じベース樹脂と、臭気吸着剤を使用し、ベース樹脂80質量%と、臭気吸着剤20質量%とを混練して、臭気吸着剤を含む樹脂組成物を調製した。
そして、この樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、83.5/16.5(重量比)となるように混練し、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(2)を調整した。
臭気吸着剤を含む樹脂組成物(2)としたこと以外は実施例1と同様の手順で積層シートを作製した。なお、積層シートの層構成は、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmであった。また、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は16.7質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例4>
内袋を構成する臭気吸着性能を有する樹脂層において、臭気吸着剤として臭気吸着剤としてSiO2/Al23のモル比400、粒子径5~8μm、MFI型(孔径0.53nm×0.56nm、0.51nm×0.55nm)ゼオライト(水澤化学工業株式会社製シルトンMT-400)としたこと以外は実施例1と同様の手順で臭気吸着剤を含む樹脂組成物(ベース樹脂90質量%、臭気吸着剤10質量%)を調製した。
そして、この樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、50/50(重量比)となるように混練し、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(3)を調整した。
臭気吸着剤を含む樹脂組成物(3)としたこと以外は実施例1と同様の手順で積層シートを作製した。なお、積層シートの層構成は、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmであった。また、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は5質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例5>
内袋を構成する臭気吸着性能を有する樹脂層において、臭気吸着剤として臭気吸着剤としてSiO2/Al23のモル比2000、粒子径1~3μm、MFI型(孔径0.53nm×0.56nm、0.51nm×0.55nm)ゼオライト(水澤化学工業株式会社製シルトンMT-2000)としたこと以外は実施例1と同様の手順で臭気吸着剤を含む樹脂組成物(ベース樹脂90質量%、臭気吸着剤10質量%)を調製した。
そして、この樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、50/50(重量比)となるように混練し、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(4)を調整した。
臭気吸着剤を含む樹脂組成物(4)としたこと以外は実施例1と同様の手順で積層シートを作製した。なお、積層シートの層構成は、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmであった。また、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は5質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例6>
内袋を構成する臭気吸着性能を有する樹脂層において、臭気吸着剤としてSiO2/Al23のモル比20、粒子径9.8μm、孔径0.74nmのゼオライトに銅と亜鉛が修飾された化合物(シナネンゼオミック株式会社製ダッシュライトCZU1721)としたこと以外は実施例1と同様の手順で臭気吸着剤を含む樹脂組成物(ベース樹脂90質量%、臭気吸着剤10質量%)を調製した。
そして、この樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、50/50(重量比)となるように混練し、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(5)を調整した。
臭気吸着剤を含む樹脂組成物(5)としたこと以外は実施例1と同様の手順で積層シートを作製した。なお、積層シートの層構成は、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmであった。また、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は5質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例7>
内袋を構成する臭気吸着性能を有する樹脂層において、臭気吸着剤として臭気吸着剤としてSiO2/Al23のモル比100、粒子径5~8μm、MFI型(孔径0.53nm×0.56nm、0.51nm×0.55nm)ゼオライト(水澤化学工業株式会社製シルトンMT-100)としたこと以外は実施例1と同様の手順で臭気吸着剤を含む樹脂組成物(ベース樹脂70質量%、臭気吸着剤30質量%)を調製した。
そして、この樹脂組成物を使用し、押出し温度180℃にてインフレーション法により膜厚50μmの単層シートを製膜した。なお、この単層フィルムの臭気吸着剤の添加量は30質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例8>
内袋を構成するヒートシール層として実施例1で得られた積層シート(層構成:直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μm)を準備した。また、基材層31としてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡株式会社製エスペット T4102)、中間層として二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm、ユニチカ株式会社製 エンブレムONBC)を準備した。そして、接着層32として、2液硬化型ウレタン系ラミネート用接着剤(ロックペイント株式会社製RU004/H―1)を塗布量 3.5g/m2、乾燥温度70℃で、各層を貼り合せた。その結果、層構成、ポリエチレンテレフタレートフィルム12μm/接着層μm/二軸延伸ナイロンフィルム15μm/接着層μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmの積層シートを製造した。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例9>
臭気吸着剤として臭気吸着剤としてSiO2/Al23のモル比32、粒子径2μm、MFI型(孔径0.53nm×0.56nm、0.51nm×0.55nm)ゼオライト(水澤化学工業株式会社製 ミズカシーブス EX-122)としたこと以外は、実施例1と同様の手順で臭気吸着剤を含む樹脂組成物(ベース樹脂90質量%、臭気吸着剤10質量%)を調製した。
そして、この樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、50/50(重量比)となるように混練し、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(3)を調整した。
臭気吸着剤を含む樹脂組成物(3)としたこと以外は実施例1と同様の手順で多層フィルムを作製した。なお、多層フィルムの層構成は、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmであった。また、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は5質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例10>
臭気吸着剤として臭気吸着剤としてSiO2/Al23のモル比32、粒子径2μm、MFI型(孔径0.53nm×0.56nm、0.51nm×0.55nm)のゼオライト(水澤化学工業株式会社製 ミズカシーブス EX-122)と、SiO2/Al23のモル比2000、粒子径1~3μm、MFI型(孔径0.53nm×0.56nm、0.51nm×0.55nm)のゼオライト(水澤化学工業株式会社製シルトンMT-2000)を1:1で混合したこと以外は、実施例1と同様の手順で臭気吸着剤を含む樹脂組成物(ベース樹脂90質量%、臭気吸着剤10質量%)を調製した。
そして、この樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、50/50(重量比)となるように混練し、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(3)を調整した。
臭気吸着剤を含む樹脂組成物(3)としたこと以外は実施例1と同様の手順で多層フィルムを作製した。なお、多層フィルムの層構成は、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmであった。また、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は5質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<実施例11>
臭気吸着剤として臭気吸着剤としてSiO2/Al23のモル比32、粒子径2μm、MFI型(孔径0.53nm×0.56nm、0.51nm×0.55nm)のゼオライト(水澤化学工業株式会社製 ミズカシーブス EX-122)と、SiO2/Al23のモル比20、粒子径9.8μm、孔径0.74nmのゼオライトに銅と亜鉛が修飾された化合物(シナネンゼオミック株式会社製ダッシュライトCZU1721)を1:1で混合した以外は、実施例1と同様の手順で臭気吸着剤を含む樹脂組成物(ベース樹脂90質量%、臭気吸着剤10質量%)を調製した。
そして、この樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレンとの配合組成比が、50/50(重量比)となるように混練し、臭気吸着剤を含む樹脂組成物(3)を調整した。
臭気吸着剤を含む樹脂組成物(3)としたこと以外は、実施例1と同様の手順で多層フィルムを作製した。なお、多層フィルムの層構成は、直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmであった。また、この臭気吸着性能を有する樹脂層中のゼオライトの添加量は5質量%であった。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<比較例1>
内袋を構成するシートとして、臭気吸着剤を含まない直鎖状低密度ポリエチレンを用いたこと以外は実施例1と同様の手順で厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを作製した。
保冷容器を構成する内袋以外は、実施例1と同様の手順で保冷梱包体を製造した。
<消臭効果>
実施例1~11および比較例1のフィルムを200mm×250mmの大きさに切り取り、1Lのテドラーバックに入れ密封し、次いで、ジメチルスルフィドガスを注入した。ジメチルスルフィドガスを注入してから10℃、24時間後にテドラーバック内のジメチルスルフィドガス濃度を検知管(株式会社ガステック社製)により測定した。なお、ジメチルスルフィドガスの初濃度は20ppmとした。得られたガスクロマトグラフィーの結果を表1に示す。
<官能評価>
実施例1~7、9~11および比較例1のフィルムを実施例8と同様に、基材層と、バリア層を、2液硬化型ウレタン系ラミネート用接着剤を介して各層を貼り合せた。その結果、層構成、ポリエチレンテレフタレートフィルム12μm/接着層/二軸延伸ナイロンフィルム15μm/接着層/直鎖状低密度ポリエチレン層10μm/臭気吸着性能を有する樹脂層30μm/直鎖状低密度ポリエチレン層10μmの積層シートを製造した。
この積層シートを用いて2枚を400mm×200mmの大きさに切り取り、シール幅10mmにて3方パウチを作製した。この3方パウチに内容物としてサンマを2匹入れ、残りの1辺をヒートシールして密封し、10℃、48時間保存後の臭気の有無を官能評価した。臭味を感じない場合を○、臭味を感じる場合を×とした。得られた結果を表1に示す。
<フィルム外観評価>
実施例1~11および比較例1のフィルムの外観を目視で評価した。フィルムのフィッシュアイ状の凹凸の発生がなく、透明である場合を○、樹脂原料の未融解物に由来するフィッシュアイ状の凹凸の発生があり、透明性が十分でない場合を×とした。得られた結果を表1に示す。
<輸送評価>
実施例1~11および比較例1の保冷梱包体4箱を1段としてパレットに積んだ。周囲を収縮性フィルムで幾重にも巻き付けて保冷車で10kmの行程を1日かけて輸送した。外温は日中、25℃~35℃であった。
その結果、保冷梱包体を外観観察したが臭気がない場合を○、臭気がある場合を×とした。得られた結果を表1に示す。
Figure 0007349771000001
表1より、本発明の保冷容器の内袋用シートは硫黄系の臭気の吸着性、透明性に優れていることがわかった。また、本発明の保冷容器の内袋用シートは、吸着剤が銅や亜鉛の化合物で担持されたゼオライトであると、硫黄系ガスに対して優れた吸着性を示すことがわかった。また、本発明の保冷容器の内袋用シートは、内容物の臭気の吸着性に優れると共に、保冷性能にも優れることがわかった。
1 外箱
2 内箱
3 内袋
4 保冷剤
5 中敷き
6 内容物
10 保冷容器
30 シート
31 基材層
32 接着層
33 ガスバリア層
34 ヒートシール層
35 開口部
36 ヒートシール部

Claims (7)

  1. 折り畳み可能な段ボールシートからなる外箱と、
    前記外箱の内側に備えられた折り畳み可能な段ボールシートからなる内箱と、
    前記内箱の内側に備えられた内袋と、を具備し、
    かつ、前記内袋を構成するシートが、臭気吸着性能を有するヒートシール層を有し、
    前記ヒートシール層が、疎水性ゼオライトからなる臭気を吸着する吸着剤を含有し、
    前記ヒートシール層が、吸着層を含有しない直鎖状低密度ポリエチレン層と、吸着層を含有する直鎖状低密度ポリエチレン層との多層構成であって、
    前記吸着層を含有しない直鎖状低密度ポリエチレン層が、外層として有し、
    前記ヒートシール層を形成するヒートシール性樹脂のメルトフローレートが0.2g/10分以上4g/10分以下であり、
    かつ、前記吸着剤が、0.5質量%以上、30質量%以下の範囲で含有し、
    かつ、前記吸着剤が、粉体状であり、
    かつ、前記吸着剤の孔径が、0.4nm以上、1.5nm以下の範囲であり、
    かつ、前記吸着剤の平均粒子径が、0.01μm以上、10μm未満の範囲であることを特徴とする保冷容器。
  2. 前記疎水性ゼオライト中のSiO2/Al23のモル比が、20以上、2000以下であることを特徴とする請求項1に記載の保冷容器。
  3. 前記吸着剤が、前記疎水性ゼオライト中のSiO2/Al23のモル比の異なる混合物であることを特徴とする請求項1~2のうちいずれかに記載の保冷容器。
  4. 前記吸着剤が、前記疎水性ゼオライトに金属成分が担持されるものであることを特徴と
    する請求項1~3のいずれかに記載の保冷容器。
  5. 前記ヒートシール層が、生鮮物から発生する臭気の吸着用に用いられることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の保冷容器。
  6. 前記内箱が、撥水処理または防水処理された段ボールシートであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の保冷容器。
  7. 上記請求項1~6のいずれかに記載された保冷容器を用いて、
    前記内袋に内容物を保冷剤と共に収納する工程と、
    前記内容物と前記保冷剤が収納された前記内袋を前記内箱に収納する工程と、
    前記内袋が収納された前記内箱を外箱に収納する工程と、を備えることを特徴とする生鮮物の輸送方法。
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