JP7340830B2 - 空気膜パネル - Google Patents

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Description

本発明は空気膜パネルに関し、具体的には空気膜構造の屋根や外壁に好適な、空気膜パネルに関する。
空気膜構造は、膜材料を用いて形成された屋根および外壁の屋内側の空間に空気を送り込むことによって、内部の空気圧力を高め、膜材料を張力状態とし、荷重および外力に対して抵抗する構造方法として知られている。中でも、枠体内に2枚の膜材を取り付け、該2枚の膜材の間に空気を充填して膨らませることによって、膜材にテンションを与えるクッションタイプの膜パネルが知られている。このような膜パネルは、空気層を含むことから、比較的断熱性にも優れたものとなる。一方、このような膜パネルは、例えばETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合)樹脂膜材のみで構成される場合、不燃性に劣るものとなり、用途及び設置場所が制限される。
特許文献1には、膜部と、該膜部の周囲を支持する枠体を備える膜パネルであって、前記膜部が、厚さが50~1,000μmである第1の含フッ素樹脂層と、該第1の含フッ素樹脂層の一面側に空気層を介して配置された、ガラス繊維布帛または金属繊維布帛を含む防炎層とを有し、前記ガラス繊維布帛または金属繊維布帛の、繊維-繊維間の距離が15mm以下であり、かつ開口率が20%以上である膜パネルが開示されている。該膜パネルによれば、優れた目視透明性、優れた耐候性および優れた防炎性を同時に満たすことができるとされている。
特開2015-151763号
しかしながら、特許文献1に開示された膜パネルは、透光性と不燃性の両立が十分とはいえないものであった。そこで、本発明は、透光性と不燃性との両立を可能とする、膜パネルの提供を課題とする。
本発明者等が検討したところ、特許文献1の膜パネルは、入射光がガラス繊維布帛または金属繊維布帛によって反射され、透光性に劣ることを知得した。また、特許文献1の膜パネルにおいて、目視透明性を向上させるべく、繊維間距離を大きくすると、不燃性が低下することを知得した。すなわち、従来、空気膜パネルにおいて、不燃性と透光性は一方を高くしようとすれば、一方が低くなる、トレードオフの関係性にあった。しかしながら、本発明者等が鋭意検討し、空気膜パネルを構成する膜材料として、ガラス繊維布と、該ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる樹脂層とを含むガラス繊維布含浸樹脂層からなる膜材料であって、該ガラス繊維布の屈折率と該樹脂層との屈折率を近似するようにして、ガラス繊維での入射光の拡散を防ぎ、全光線透過率を高めた膜材料を用いることにより、上記課題を一挙に解決できることを見出した。本発明は、係る知見に基づき、さらに鋭意検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.屋外側に配置される外側膜材と、屋内側に配置される内側膜材と、前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、前記外側膜材、前記内側膜材、又は、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、空気膜パネル。
項2.前記ガラス繊維布含浸樹脂層を構成する樹脂が光硬化性樹脂である、項1に記載の空気膜パネル。
項3.前記ガラス繊維布含浸樹脂層の屋外側に紫外線遮蔽層を含む、項1又は2に記載の空気膜パネル。
項4.前記外側膜材の表面層として含まれる含フッ素樹脂層がエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体によって構成される、項1~3のいずれか1項に記載の空気膜パネル。
項5.前記ガラス繊維布含浸樹脂層が、中間膜材として含まれ、かつ、外側膜材及び内側膜材として含まれない、項1~4のいずれか1項に記載の空気膜パネル。
本発明の空気膜パネルによれば、透光性と不燃性との両立が可能となる。従って、空気膜構造の建築部材、屋根や外壁等に好適である。
本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。 本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。 本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。 本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。 本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。 本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。 本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。 本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。 本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。
本発明の空気膜パネルは、屋外側に配置される外側膜材と、屋内側に配置される内側膜材と、前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、前記外側膜材、前記内側膜材、又は、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である。
<本発明の空気膜パネル1の構成について>
図1~9は、本発明の空気膜パネルの構造の一例を説明する横断面模式図である。図1~9において、上方側が屋外側であり、下方側が屋内側である。図1~9において、本発明の空気膜パネル1は、含フッ素樹脂層2と、ガラス繊維布3と、該ガラス繊維布3に含浸される状態で含まれる含浸樹脂層4と、を含む。該含浸樹脂層4は、上記ガラス繊維布3に含浸された状態で含まれており、これらが複合されてガラス繊維布含浸樹脂層(以下、「ガラス繊維布含浸樹脂層3・4」と称する場合がある。)を形成している。ガラス繊維布含浸樹脂層3・4において、ガラス繊維布3の屈折率と含浸樹脂層4の屈折率とは、近似するものとしており、これによりガラス繊維布含浸樹脂層3・4は全光線透過率80%以上という構成を備えている。換言すれば、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の全光線透過率が80%以上という構成は、少なくともガラス繊維布3と含浸樹脂層4との屈折率が近似していることを表す。
また、図6~9に示すように、本発明の空気膜パネルにおいて、少なくともガラス繊維布含浸樹脂層の屋外側に紫外線遮蔽層5を含むことができる。
本発明の空気膜パネル1は、屋外側に配置される外側膜材と、屋内側に配置される内側膜材を備える。例えば、図1では、含フッ素樹脂層2が上記外側膜材を構成しており、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4が上記内側膜材を構成している。また、図1~9に示すように、本発明の空気膜パネル1は、外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層6を備える。空気層6は、例えば、外側膜材と内側膜材の周辺部同士を、空気層6が気密状となるように接合し、外側膜材と内側膜材の間の空間に空気を供給することで設けることができる。図示していないが、空気層6は、例えば、外側膜材又は内側膜材に設けた空気供給口より、加圧空気を外側膜材と内側膜材の間の空間に導入することにより設けることができる。また、外側膜材又は内側膜材には、空気層6の空気を排出する空気排出口も備えることができる。
本発明の空気膜パネル1は、外側膜材と内側膜材との間に配置される中間膜材を備えることができ、該中間膜材は複数枚備えることができる。そして、中間膜材を備えることによって、空気層6は、複数に分割された状態とすることができる。例えば、図2において、空気層6は、中間膜材であるガラス繊維布含浸樹脂層3・4によって外側膜材側と内側膜材側に2層に分離されている。なお、本発明の空気膜パネル1において中間膜材を備える場合、中間膜材によって分離される空気層6は完全に分離することもでき、また、例えば、中間膜材の一部に貫通孔を設けることにより、分離された空気層の空気が該貫通孔を通じて出入り自由な状態で分離することもできる。
例えば、図1に示す態様において、本発明の空気膜パネル1は、屋外側に配置される外側膜材と屋内側に配置される内側膜材を備え、屋外側に配置される外側膜材の表面層として含フッ素樹脂層2を含み、屋内側に配置される内側膜材として、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4を含む。また、上記外側膜材と内側膜材との間に空気層6が存在している。このように、本発明の空気膜パネル1において、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、内側膜材として含むことができる。
例えば、図2に示す態様において、本発明の空気膜パネル1は、屋外側に配置される外側膜材と屋内側に配置される内側膜材に加え、さらに該外側膜材と該内側膜材との間に配置される中間膜材を備える。図2の態様では、外側膜材の表面層及び内側膜材として含フッ素樹脂層2を含み、上記中間膜材として、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4を含んでおり、空気層6は、中間膜材であるガラス繊維布含浸樹脂層3・4によって分離された状態となっている。このように、本発明の空気膜パネル1において、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、中間膜材として含むことができる。また、本発明の空気膜パネル1において、含フッ素樹脂層2は、外側膜材の表面層として以外に、さらに、中間膜材及び/又は内側膜材として含むことができる。
例えば、図3に示す態様において、本発明の空気膜パネル1は、屋外側に配置される外側膜材と屋内側に配置される内側膜材を備え、該外側膜材の表面層及び屋内側に配置される内側膜材として、含フッ素樹脂層2を含み、該外側膜材の表面層として含まれる含フッ素樹脂層2の空気層6側に、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4が含まれる。すなわち、本発明において、外側膜材は、表面層として含フッ素樹脂層を含み、該含フッ素樹脂層2の空気層6側にガラス繊維布含浸樹脂層3・4が積層された、積層構造とすることができる。このように、本発明の空気膜パネル1において、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、外側膜材の最表面に含まれる含フッ素樹脂層2に、空気層6側に積層した状態で含むことができる。
また、図4に示す態様において、本発明の空気膜パネル1は、屋外側に配置される外側膜材と屋内側に配置される内側膜材を備え、該外側膜材の表面層及び屋内側に配置される内側膜材として、含フッ素樹脂層2を含み、該外側膜材の表面層として含まれる含フッ素樹脂層2の空気層6側及び内側膜材として、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4が含まれる。このように、本発明の空気膜パネル1において、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、外側膜材、内側膜材、又は、中間膜材として、含めばよく、外側膜材、内側膜材、及び中間膜材のうち複数の膜材として、具体的には、外側膜材及び内側膜材として、外側膜材及び中間膜材として、中間膜材及び内側膜材として、又は、外側膜材、中間膜材及び内側膜材として、含むこともできる。また、図4では、内側膜材として、屋外側から屋内側(図面でいう上方から下方へ向かう方)に向けて、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/含フッ素樹脂層2という積層構造を例示しているが、中間膜材及び内側膜材として含フッ素樹脂層2とガラス繊維布含浸樹脂層3・4とが積層される場合、その積層の順序は特に制限されない。中でも、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、中間膜材として含まれるのが好ましく、中間膜材として含まれ、かつ、外側膜材及び内側膜材として含まれないものとすることが好ましい。これにより、外側膜材及び内側膜材が空気層6の圧力によって伸びやすくなり、所望の形状にしやすくなる。
また、図5に示す態様は、図2に示す態様において、接合させる層が異なる例である。図2に示す態様では、外側膜材と中間膜材とが接合され、中間膜材と内側膜材とが接合されている。一方、図5に示す態様では、外側膜材と中間膜材とが接合され、中間膜材と内側膜材とが接合されつつ、該外側膜材と該内側膜材とが接合されている。これらのように、接合する層、膜材の組み合わせは、空気層を気密にするため、接着性が良好となるよう適宜選択することができる。
図6~9では、含フッ素樹脂層2、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4、空気層6に加え、紫外線遮蔽層5を含む態様を示している。図6~9に示すように、紫外線遮蔽層5は、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の、屋外側となる位置に、含むことが好ましい。紫外線遮蔽層6を、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4より、屋外側となる位置に設けることにより、屋外側からの太陽光照射による含浸樹脂層4の黄変等変性を防ぎ、より長期間の透明性の維持を図ることができやすくなる。この効果は、外側膜材とする含フッ素樹脂層2が紫外線遮蔽効果が十分でなく、ガラス繊維布含浸樹脂層4を構成する樹脂を光硬化樹脂とする場合により一層顕著となる。
紫外線遮蔽層5は、例えば図6~9に示すように、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4より、屋外側となる位置に少なくとも1層設ければよく、複数層設けてもよい。また、図7に示すように、紫外線遮蔽層5は、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4より、屋外側となる位置及び屋内側となる位置に設けてもよい。また、図8に示すように、紫外線遮蔽層5は、フッ素樹脂層2/紫外線遮蔽層5/ガラス繊維含浸樹脂層3・4とする積層構造として、含むこともできる。また、例えば図1~9に示す態様において、外側膜材及び/又は内側膜材とする含フッ素樹脂層2に紫外線遮蔽剤を含有させて、当該外側膜材を紫外線遮蔽層とすることもできる。
<各層の構成について>
[含フッ素樹脂層2]
本発明の空気膜パネル1は、外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層2を含む。また、含フッ素樹脂層2は、外側膜材の表面層に加え、外側膜材の表面層以外の層、中間膜材、及び/又は内側膜材として、設けることができる。含フッ素樹脂層2としては、含フッ素樹脂からなるフィルム、または含フッ素樹脂に必要に応じて添加剤が添加された組成物からなるフィルムを用いることが好ましい。
含フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン[PTFE]、テトラフルオロエチレン-ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体[PFA]、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体[ETFE]、テトラフルオロエチレン-ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)-ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体[MFA]、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体[FEP]、ポリビニリデンフルオリド[PVDF]、ポリビニルフルオリド[PVF]、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン-ビニリデンフルオリド共重合体[THV]、ポリクロロトリフルオロエチレン[PCTFE]、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体[ECTFE]、テトラフルオロエチレン-2,2-ビストリフルオロメチル-4,5-ジフルオロ-1,3-ジオキソール共重合体等が挙げられる。含フッ素樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。中でも、ETFEが好ましい。
含フッ素樹脂層2を構成する含フッ素樹脂の融点は300℃以下が好ましい。含フッ素樹脂層2を構成する含フッ素樹脂が2種以上である場合は、各含フッ素樹脂の融点がそれぞれ300℃以下であることが好ましい。含フッ素樹脂の融点が300℃以下であると成形が容易であり、成形に要する装置の腐食等のトラブルが生じにくい。含フッ素樹脂の融点は290℃以下がより好ましく、280℃以下が特に好ましい。該融点の下限値は特に限定されないが、現実的には120℃以上であり、160℃以上が好ましい。含フッ素樹脂の融点は、分子量や単量体組成によって調整可能である。
含フッ素樹脂層2に含有させる添加剤は、公知のものを適宜用いることができる。具体例としては、紫外線遮蔽剤(紫外線吸収剤を含む。)、光安定剤、酸化防止剤、難燃剤、難燃フィラー、有機顔料、無機顔料、染料等が挙げられる。含フッ素樹脂層における添加剤の含有量は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。また、外側膜材の表面層として含む含フッ素樹脂層2、及び内側膜材の表面層として含む含フッ素樹脂層2の紫外線遮蔽剤の含有量としては、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく挙げられる。
含フッ素樹脂層2の1層あたりの厚さとしては、50~1000μmが挙げられ、100~600μmが好ましく挙げられ、200~500μmがより好ましく挙げられる。また、含フッ素樹脂層2の1層あたりの質量(g/m)としては、150~900g/mが挙げられ、200~600g/mが好ましく挙げられ、300~500g/mがより好ましく挙げられる。
含フッ素樹脂層2は、分光光度計により測定される波長380nmの透過率が30%以下であり、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。これにより、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の紫外線による変色等変質を防ぎ、長期間屋外で使用した場合の、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4とすることにより発揮し得る高い透明性の維持をより図りやすくすることができる。該透過率は、具体的には、分光光度計 株式会社日立ハイテクサイエンス製商品名U-4000を使用し、測定されるものである。一方で、含フッ素樹脂層2は、分光光度計により測定される波長380nmの透過率が10%を越えるものとすることができ、30%を越えるものとすることができ、50%を越えるものとすることができる。また、外側膜材を構成する含フッ素樹脂層2と、内側膜材を構成する含フッ素樹脂層2とは、同一又は互いに異なるものとすることができ、例えば、外側膜材の上記波長380nmの透過率と内側膜材の上記波長380nmの透過率との組み合わせとしては、以下が挙げられる。
(1)外側膜材及び内側膜材がともに分光光度計により測定される波長380nmの透過率が30%以下、20%以下、15%以下又は10%以下。
(2)外側膜材及び内側膜材がともに分光光度計により測定される波長380nmの透過率が10%を越え、30%を越え、又は50%を越える。
(3)外側膜材の分光光度計により測定される波長380nmの透過率が30%以下、20%以下もしくは10%以下であり、内側膜材の分光光度計により測定される波長380nmの透過率が10%を越え、30%を越え、もしくは50%を越える。
(4)外側膜材の分光光度計により測定される波長380nmの透過率が10%を越え、30%を越え、もしくは50%を越え、内側膜材の分光光度計により測定される波長380nmの透過率が30%以下、20%以下、15%以下又は10%以下。
[ガラス繊維布3]
本発明の空気膜パネルにおいて、ガラス繊維布3は、後述する含浸樹脂層4を形成する樹脂組成物が含浸された状態で含まれるものであり、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の形態で、外側膜材、内側膜材、又は、外側膜材と内側膜材との間に配置される中間膜材として、含まれる。ガラス繊維布3を含むことにより、空気膜パネル1を不燃性に優れたものとすることができる。
ガラス繊維布3の屈折率は、後述する含浸樹脂層4の屈折率と近似するように設定され、これにより、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4を全光線透過率80%以上とすることができる。換言すれば、上記本発明の、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の全光線透過率が80%以上という構成は、少なくとも、ガラス繊維布3の屈折率と含浸樹脂層4の屈折率とが近似(例えば、ガラス繊維布3の屈折率と含浸樹脂層3の屈折率との差が0.02以下となっていることが挙げられる。)していることを示す。
ガラス繊維布3としては、例えば、ガラス繊維織物、ガラス繊維編物、ガラス繊維不織物が挙げられ、空気膜パネル1の透光性と不燃性をより一層両立する観点から、ガラス繊維織物とすることが好ましい。ガラス繊維織物の組織としては、例えば、平織、朱子織、綾織、斜子織、畦織などが挙げられる。ガラス繊維織物の織密度については、特に制限されないが、透光性と不燃性とをより一層両立させる観点から、経糸密度及び緯糸密度ともに、20~100本/25mmが好ましく挙げられ、25~70本/25mmがより好ましく挙げられる。また、ガラス繊維織物は、空気膜パネル1の不燃性をより向上させる観点から、該ガラス繊維織物中の隣接する経糸の間の隙間が0.5mm以下及び/又は該ガラス繊維織物中の隣接する緯糸の間の隙間が0.5mm以下とすることが好ましい。なお、ガラス繊維織物中の隣接する経糸の間の隙間及び隣接する緯糸の間の隙間は、以下のように測定、算出する。
<隣接する経糸の間の隙間及び隣接する緯糸の間の隙間の測定方法>
ガラス繊維織物を平面方向からマイクロスコープで観察し、隣接する経糸の間の隙間の間隔を任意に20ヶ所測定する。そして、当該20ヶ所の、隣接する経糸の間の隙間の間隔の平均値を、隣接する経糸の間の隙間の間隔(mm)とする。隣接する緯糸の間の隙間の間隔も同様におこない、得られた平均値を隣接する緯糸の間の隙間の間隔(mm)とする。
また、ガラス繊維布3をガラス繊維織物とする場合、当該ガラス繊維織物の開口率としては、特に制限されないが、例えば40%以下が挙げられ、空気膜パネル1の透光性と不燃性をより一層両立させる観点から、1~30%が好ましく挙げられ、1~25%がより好ましく挙げられ、1%以上20%未満が特に好ましく挙げられる。なお、ガラス繊維織物の開口率は、以下の式(1)により算出する。
開口率(%)=(隣接する経糸の間の隙間の間隔(mm)×隣接する緯糸の間の隙間の間隔(mm))/[(25÷経糸密度(本/25mm))×(25÷緯糸密度(本/25mm))]×100
ガラス繊維布3を構成するガラス材料については、特に制限されず、公知のガラス材料を用いることができる。ガラス材料としては、具体的には、無アルカリガラス(Eガラス)、耐酸性の含アルカリガラス(Cガラス)、高強度・高弾性率ガラス(Sガラス、Tガラス等)、耐アルカリ性ガラス(ARガラス)等が挙げられる。これらのガラス材料の中でも、好ましくは汎用性の高い無アルカリガラス(Eガラス)が挙げられる。ガラス繊維2は、1種類のガラス材料からなるものであってもよいし、異なるガラス材料からなるガラス繊維を2種類以上組み合わせたものであってもよい。
ガラス繊維布3を構成するガラス繊維の単繊維直径としては、例えば、3~10μmが挙げられ、空気膜パネル1の透光性と不燃性とをより一層両立させる観点から、5~9μmが好ましく挙げられ、6~8μmがより好ましく挙げられる。ガラス繊維布3がガラス繊維織物として存在する場合は、ガラス繊維は、ガラス長繊維である単繊維が複数本撚りまとめられたガラスヤーンを経糸及び緯糸としたガラス繊維織物とすることが好ましい。上記ガラスヤーンにおける上記単繊維の本数は、例えば、50~800本が挙げられ、空気膜パネル1の透光性と不燃性とをより一層両立させる観点から100~800本が好ましく挙げられる。上記ガラスヤーンの番手は、例えば、4~200texが挙げられ、空気膜パネル1の透光性と不燃性とをより一層両立させる観点から4~70texが好ましく挙げられ、17~30dtexがより好ましく挙げられる。
本発明の空気膜パネル1において、ガラス繊維布3の質量と含浸樹脂層4の質量との合計質量(g/m)に対する、ガラス繊維布3の質量(g/m)の割合(質量%)は、空気膜パネル1の透光性と不燃性とをより一層両立させる観点から、10~50質量%が好ましく挙げられ、20~50質量%がより好ましく挙げられる。また、また、ガラス繊維布3の1枚あたりの質量(g/m)としては、空気膜パネル1の透光性と不燃性とをより一層両立させる観点から、20~500g/mが挙げられ、80~300g/mが好ましく挙げられる。また、ガラス繊維布3の1枚あたりの厚さとしては、特に制限されないが、例えば、20~500μmが挙げられ、空気膜パネル1の透光性と不燃性とをより一層両立させる観点から50~300μmが好ましく挙げられる。
後述する、本発明の空気膜パネル1の全光線透過率をより高いものとし、ヘーズをより低いものとする観点から、ガラス繊維布3と後述する含浸樹脂層4の屈折率の差の絶対値は0.02以下が好ましく、0.01以下がより好ましい。また、ガラス繊維布3の屈折率としては、例えば、1.52~1.58が挙げられ、1.53~1.57が好ましく挙げられる。
なお、ガラス繊維布3の屈折率の測定は、JIS K 7142:2008のB法に準じて行う。具体的には、まず、ガラス繊維布3を構成するガラス繊維を、光学顕微鏡を用いて倍率400倍で観察したときにベッケ線が観察できる程度に粉砕する。そして、光源としてハロゲンランプにD線用の干渉フィルターを設けたものを用い、光学顕微鏡を用いて、倍率400倍、温度23℃の条件で観察、測定し、試験数3回の平均値を屈折率の値とする。また、含浸樹脂層4の屈折率の測定は、JIS K 7142:2008のB法に準じて行う。具体的には、含浸樹脂層4を、光学顕微鏡を用いて倍率400倍で観察したときにベッケ線が観察できる程度に粉砕する。そして、光源としてハロゲンランプにD線用の干渉フィルターを設けたものを用い、光学顕微鏡を用いて、倍率400倍、温度23℃の条件で観察、測定し、試験数3回の平均値を屈折率の値とする。
[含浸樹脂層4]
本発明の空気膜パネル1は、前述したガラス繊維布3に含浸された状態で含まれる含浸樹脂層4を含む。前述のように、含浸樹脂層4は、ガラス繊維布3の屈折率と近似するように選択、調整され、これによりガラス繊維表面における光の反射が低減でき、後述する全光線透過率80%以上という構成とすることができる。図1~9に示すように、含浸樹脂層4は、ガラス繊維布3を構成している複数のガラス繊維の隙間を埋めており、含浸樹脂層4の一方の表面側部分41と、他方の表面側部分42とは、当該隙間部分を介して通じている。また、ガラス繊維布3の両面上に、ガラス繊維布3が存在していない含浸樹脂層4部分が形成されていることが好ましい。
含浸樹脂層4を構成する樹脂としては、例えば、汎用的なガラス繊維織物の屈折率1.5~1.6程度に近似させやすい熱可塑性樹脂、又は硬化性樹脂が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂等が挙げられる。
上記硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フルオレンアクリレート樹脂、アクリル樹脂(硬化性アクリル樹脂)等が挙げられる。
上記の樹脂の中でも、空気膜パネル1の透明性をより向上するという観点から、硬化性樹脂が好ましく、光硬化性樹脂がより好ましい。光硬化性樹脂としては、上記硬化性樹脂が挙げられ、中でも、含フッ素樹脂層2との接着性、又は後述する紫外線遮蔽層5との接着性をより優れたものとする観点から、硬化性アクリル樹脂とすることが好ましい。硬化性アクリル樹脂の中でも、含フッ素樹脂層2との接着性をより一層向上させるという観点から、アクリルシラップを含む樹脂組成物を硬化したものが特に好ましい。本発明において、アクリルシラップとは、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などの(メタ)アクリル酸エステルポリマーをメタクリル酸メチルなどのアクリル単量体に溶解した重合性液状混合物をいう。上記アクリルシラップの中でも、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体、及びメタクリル酸メチル/アクリル酸ノルマルブチル共重合体からなる群より選ばれる1種以上のアクリル酸エステルポリマーをメタクリル酸メチル単量体に溶解したアクリルシラップが特に好ましい。
含浸樹脂層4は、必要に応じて、難燃剤、充填剤、帯電防止剤などの添加物を更に含んでいてもよい。難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、トリクロロエチルホスフェート、トリアリルホスフェート、ポリリン酸アンモニウム、リン酸エステルや臭素系難燃剤などが挙げられる。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、タルクなどが挙げられる。帯電防止剤としては、例えば、界面活性剤などが挙げられる。光拡散剤としては、コロイダルシリカ、透明微小球、例えば、ガラスビーズやアクリルビーズなどが挙げられる。これらの添加剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。特に、上記光拡散剤を含有する場合、光拡散剤の屈折率と含浸樹脂層4の屈折率との差を例えば0.01以上、好ましくは0.02以上とすると、全光線透過率を80%としたまま、ヘーズを高いものとすることが可能となり、屋外からの太陽光等の光拡散性を求められる場合に好適となる。
一方で、含浸樹脂層4を構成する樹脂を光硬化性樹脂とする場合、紫外線による樹脂の黄変等変質を防ぐ紫外線遮蔽剤は極力含有させないことが好ましい。本発明において、紫外線遮蔽剤としては、光エネルギーを熱エネルギーに変換する作用を奏する公知のものが挙げられ、例えば、有機系及び無機系のいずれであってもよく、有機系であれば、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、シアノアクリレート系、オキザリ二ド、サリシレート系、アクリル系等の紫外線遮蔽剤等が挙げられ、具体的には、2-(2′-ヒドロキシ-5′-メチル-フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′-キサンテンカルボキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-o-ニトロベンジロキシ-5′-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-3′-t-ブチル5′-メチル-フェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-3′,5′-ジ-t-ブチル-フェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2′ヒドロキシ-4′-n-オクトキシ-フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-5′-t-オクチル-フェニル)ベンゾトリアゾール、2-{2′-ヒドロキシ-3,5-ジ(1,1-ジメチルベンジル)フェニル}-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3′,5′-ジ-t-ブチル-2′-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3′-t-ブチル-5′-メチル-2′-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3′,5′-ジ-t-アミル-2′-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′-ヒドロキシ-5′-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′-4′-ジヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2′-ジヒドロキシ-4,4′-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2′-カルボキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクタデシルオキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ドデシロキシベンゾフェノン、2-キサンテンカルボキシ-4-ドデシロキシベンゾフェノン、2-o-ニトロベンジロキシ-4-ドデシロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンゾキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2′-カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;フェニルサリシレート、p-オクチルフェニルサリシレート、p-t-ブチルフェニルサリシレート等のベンゾフェノン類;N-(2-エトキシフェニル)-N′-(4-イソドデシルフェニル)エタンジアミド、N-(2-エトキシフェニル)-N′-(2-エチル)エタンジアミド等のシュウ酸アニリド誘導体;2-[4-{(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ}-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-{(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ}-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン等のトリアジン誘導体;2-シアノ-3,3′-ジフェニルアクリル酸オクチル、2-シアノ-3,3′-ジフェニルアクリル酸エチル、2-シアノ-3-フェニル-3-(3,4-ジメチルフェニル)アクリル酸-(2-エチルヘキシル)、2-シアノ-3-(p-メトキシフェニル)-3-(3,4-ジメチルフェニル)アクリル酸-(2-エチルヘキシル)、p-メトキシ-α-(3,4-キシリル)ベンジリデンマロノニトリル等の不飽和ニトリル基を含有する紫外線遮蔽剤等が挙げられる。また、無機系の紫外線遮蔽剤としては、金属系紫外線遮蔽剤、金属酸化物系紫外線遮蔽剤等が挙げられる。これらの紫外線遮蔽剤の、光硬化樹脂組成物中の含有量としては、0~3質量%が挙げられ、0~1質量%が好ましく挙げられ、0質量%(紫外線遮蔽剤を含有しない)がより好ましく挙げられる。
本発明の空気膜パネル1の透光性と不燃性をより一層両立させる観点から、空気膜パネル1中における含浸樹脂層4の質量(g/m)としては、例えば、30~500g/mが好ましく挙げられ、30~300g/mがより好ましく挙げられる。
本発明の空気膜パネル1のヘーズをより一層低減させやすくするという観点から、含浸樹脂層4の屈折率としては、1.52~1.58が挙げられ、1.53~1.57が好ましく挙げられる。
[ガラス繊維布含浸樹脂層3・4]
ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、ガラス繊維布3と、該ガラス繊維布3に含浸された状態で含まれる含浸樹脂層4から構成される。そして、ガラス繊維布3の屈折率と、含浸樹脂層4との屈折率が近似するように設定され、これによりガラス繊維表面における光の反射が低減でき、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は全光線透過率80%以上という構成を備える。
ガラス繊維布含浸樹脂層3・4には、ガラス繊維布3が少なくとも1枚含まれていればよく、複数枚含まれていてもよい。また、上記全光線透過率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上が挙げられる。また、本発明の空気膜パネル1を透明性がより優れたものとするには、例えば、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4のヘーズが20%以下が好ましく、10%以下がより好ましく挙げられる。また、本発明の空気膜パネル1を光拡散性がより優れたものとするには、例えば、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4のヘーズが60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく挙げられる。ヘーズを小さくするには、ガラス繊維布3と含浸樹脂層4の屈折率差をより小さいものとすることが挙げられ、例えば、当該屈折率差を0.01以下とすることが挙げられる。また、ヘーズを大きくするには、前述した光拡散剤を含浸樹脂層4中に含有させることが挙げられる。なお、本発明において、全光線透過率は、JIS K7375:2008に準じて測定されるものである。また、ヘーズは、JIS K7136:2000に準じて測定されるものである。
本発明の空気膜パネル1において、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、外側膜材、内側膜材、又は、外側膜材と内側膜材との間に配置される中間膜材、として、含まれる。本発明の空気膜パネル1において、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、外側膜材、内側膜材、又は、中間膜材として、含めばよく、外側膜材、内側膜材、及び中間膜材のうち複数の膜材として、具体的には、外側膜材及び内側膜材として、外側膜材及び中間膜材として、中間膜材及び内側膜材として、又は、外側膜材、中間膜材及び内側膜材として、含むこともできる。中でも、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、中間膜材として含まれるのが好ましく、中間膜材として含まれ、かつ、外側膜材及び内側膜材として含まれないものとすることが好ましい。これにより、外側膜材及び内側膜材が空気層6の圧力によって伸びやすくなり、所望の形状にしやすくなる。
上記ガラス繊維布含浸樹脂層3・4が中間膜材として含まれる場合、該中間膜材は、例えば、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の少なくとも一方の面に後述する紫外線遮蔽層5を積層することができ、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の屋外側となる位置に紫外線遮蔽層5が積層した中間膜材とすることができる。そして、中間膜材としては、全光線透過率が80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。また、中間膜材のヘーズとしては、例えば、透明性により優れたものとするには、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましく挙げられる。また、光拡散性により優れたものとするには、例えば、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく挙げられる。
また、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、中間膜材として含まれる場合、中間膜材の一部に貫通孔を設けることにより、分離された空気層6の空気が該貫通孔を通じて出入り自由な状態で分離することもできる。さらに、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4は、透明性と耐熱性に優れるものとできることから、電子デバイス(太陽電池、LED照明、有機EL照明)の透明基板として含むことも可能である。すなわち、本発明のガラス繊維布含浸樹脂層3・4には、電子デバイスの素子、例えば、太陽電池素子、LED素子、有機EL素子等を備えることができる。
本発明のガラス繊維布含浸樹脂層3・4、又は、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4に後述する紫外線遮蔽層5を積層した積層体、が備える不燃性としては、一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における4.10.2 発熱性試験・評価方法に従って測定される、輻射電気ヒーターからシートの表面に50kW/mの輻射熱を照射する発熱性試験において、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えず、総発熱量が8MJ/m以下であることが好ましい。不燃性をより一層向上させるためには、例えば、含浸樹脂層4の難燃剤の添加や有機物量の減量等を行なえばよい。
[紫外線遮蔽層5]
本発明の空気膜パネル1は、紫外線遮蔽層5を含むことが好ましい。また、紫外線遮蔽層5が、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の、屋外側となる位置に、含むことが好ましい。これらにより、空気膜パネル1の長期使用による含浸樹脂層4の変性を防ぎやすくなる。紫外線遮蔽層5としては、紫外線遮蔽剤を含有した樹脂層とすることが挙げられる。なお、該紫外線遮蔽剤には、紫外線吸収剤も含まれる。上記紫外線遮蔽剤は、紫外線吸収剤であることが好ましい。
上記紫外線遮蔽剤としては、例えば、含浸樹脂層4の説明で述べた紫外線遮蔽剤が挙げられ、金属系紫外線遮蔽剤、金属酸化物系紫外線遮蔽剤、ベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤、ベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤、トリアジン系紫外線遮蔽剤、マロン酸エステル系紫外線遮蔽剤、シュウ酸アニリド系紫外線遮蔽剤及びベンゾエート系紫外線遮蔽剤等が挙げられ、透明性の観点から、ベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤、ベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤、トリアジン系紫外線遮蔽剤、マロン酸エステル系紫外線遮蔽剤、シュウ酸アニリド系紫外線遮蔽剤及びベンゾエート系紫外線遮蔽剤が好ましい。より好ましくはトリアジン系紫外線遮蔽剤、ベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤又はベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤であり、更に好ましくはトリアジン系紫外線遮蔽剤又はベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤である。
上記金属系紫外線遮蔽剤としては、例えば、白金粒子、白金粒子の表面をシリカで被覆した粒子、パラジウム粒子及びパラジウム粒子の表面をシリカで被覆した粒子等が挙げられる。紫外線遮蔽剤は、遮熱粒子ではないことが好ましい。
上記金属酸化物系紫外線遮蔽剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン及び酸化セリウム等が挙げられる。さらに、上記金属酸化物系紫外線遮蔽剤として、表面が被覆されていてもよい。上記金属酸化物系紫外線遮蔽剤の表面の被覆材料としては、絶縁性金属酸化物、加水分解性有機ケイ素化合物及びシリコーン化合物等が挙げられる。
上記絶縁性金属酸化物としては、シリカ、アルミナ及びジルコニア等が挙げられる。上記絶縁性金属酸化物は、例えば5.0eV以上のバンドギャップエネルギーを有する。
上記ベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤としては、例えば、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(BASF社製「TinuvinP」)、2-(2’-ヒドロキシ-3’、5’-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール(BASF社製「Tinuvin320」)、2-(2’-ヒドロキシ-3’-t-ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール(BASF社製「Tinuvin326」)、及び2-(2’-ヒドロキシ-3’、5’-ジ-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール(BASF社製「Tinuvin328」)等のベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤が挙げられる。紫外線を吸収する性能に優れることから、上記紫外線遮蔽剤はハロゲン原子を含むベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤であることが好ましく、塩素原子を含むベンゾトリアゾール系紫外線遮蔽剤であることがより好ましい。
上記ベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤としては、例えば、オクタベンゾン(BASF社製「Chimassorb81」)等が挙げられる。
上記トリアジン系紫外線遮蔽剤としては、例えば、ADEKA社製「LA-F70」及び2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[(ヘキシル)オキシ]-フェノール(BASF社製「Tinuvin1577FF」)等が挙げられる。
上記マロン酸エステル系紫外線遮蔽剤としては、2-(p-メトキシベンジリデン)マロン酸ジメチル、テトラエチル-2,2-(1,4-フェニレンジメチリデン)ビスマロネート、2-(p-メトキシベンジリデン)-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル4-ピペリジニル)マロネート等が挙げられる。
上記マロン酸エステル系紫外線遮蔽剤の市販品としては、Hostavin B-CAP、Hostavin PR-25、Hostavin PR-31(いずれもクラリアント社製)が挙げられる。
上記シュウ酸アニリド系紫外線遮蔽剤としては、N-(2-エチルフェニル)-N’-(2-エトキシ-5-t-ブチルフェニル)シュウ酸ジアミド、N-(2-エチルフェニル)-N’-(2-エトキシ-フェニル)シュウ酸ジアミド、2-エチル-2’-エトキシ-オキシアニリド(クラリアント社製「SanduvorVSU」)などの窒素原子上に置換されたアリール基などを有するシュウ酸ジアミド類が挙げられる。
上記ベンゾエート系紫外線遮蔽剤としては、例えば、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート(BASF社製「Tinuvin120」)等が挙げられる。
紫外線遮蔽層5を構成する樹脂としては特に制限されない。例えば、含フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、硬化性アクリル樹脂等の硬化性樹脂が挙げられる。中でも、耐候性と透明性を両立させる観点から、含フッ素樹脂とすることが好ましい。
上記紫外線遮蔽層5を構成する含フッ素樹脂としては、少なくとも1種の含フッ素単量体から誘導される繰り返し単位を有する重合体(単独重合体又は共重合体)が挙げられ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン/ペンタフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデン共重合体(THV)、フッ化ビニリデン/ペンタフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン共重合体が挙げられる。これらの含フッ素樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組わせて使用してもよい。これらの含フッ素樹脂の中でも、本発明の空気膜パネル1により一層優れた透光性を備えさせるという観点から、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、PVDFからなる群より選ばれた1種以上の化合物を含むことが好ましく、耐候性や柔軟性の観点からはETFE及びPVDFがより好ましい。
ガラス繊維布含浸樹脂層3・4との接着性をより一層向上させる観点から、紫外線遮蔽層5を構成する含フッ素樹脂としては、PVDFとアクリル樹脂を含むものであることが好ましい。該アクリル樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル(PMMA)、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル-(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなる樹脂等を挙げることができる。中でも、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4との接着性をより一層向上させるという観点から、PMMAが好ましい。
PVDFによる耐候性、防汚性と、アクリル樹脂によるガラス繊維布含浸樹脂層3・4との接着性とをより一層発揮する観点から、紫外線遮蔽層5を構成する樹脂は、PVDFリッチ面(すなわち、PVDF含有量が51質量%以上)とアクリル樹脂リッチ面(すなわち、アクリル樹脂含有量が51質量%以上)とを含み、かつ、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4と接着する面が前記アクリル樹脂リッチ面である、ことが好ましい。上記PVDFリッチ面におけるPVDFとアクリル樹脂の質量比(PVDF:アクリル樹脂)としては、例えば、51:49~95:5が好ましく挙げられ、60:40~90:10がより好ましく挙げられる。また、上記アクリル樹脂リッチ面におけるPVDFとアクリル樹脂の質量比(PVDF:アクリル樹脂)としては、例えば、5:95~49:51が好ましく挙げられ、10:90~40:60がより好ましく挙げられる。上記のように、PVDFリッチ面(すなわち、PVDF含有量が51質量%以上)とアクリル樹脂リッチ面(すなわち、アクリル樹脂含有量が51質量%以上)とを含むものとする方法としては、例えば、PVDFとアクリル樹脂とのアロイであって、PVDFの含有量が51質量%以上であるシートAと、アクリル樹脂の含有量が51質量%以上であるシートBとを用意し、該シートAと該シートBとを接合させる方法が挙げられる。
紫外線遮蔽層5の1層あたりの質量としては、特に制限されるものではないが、透光性及び不燃性をより一層向上させるという観点から、例えば、22~435g/mが好ましく、22~200g/mがより好ましく、22~150g/mさらに好ましく、22~100g/mが特に好ましい。また、紫外線遮蔽層5における紫外線遮蔽剤の含有量(質量%)としては特に制限されないが、例えば、1~10質量%が挙げられ、3~8質量%が挙げられる。
また、紫外線遮蔽層5の1層あたりの厚さとしては、特に制限されるものではないが、例えば、透光性をより一層向上させ、且つ柔軟性を付与して折曲げ応力が繰り返し加わっても白化を抑制し優れた透光性をより維持し易くするという観点から、12.5~500μmが好ましく、12.5~250μmがより好ましく、12.5~80μmがさらに好ましい。
紫外線遮蔽層5の紫外線遮蔽性能としては、例えば、分光光度計 株式会社日立ハイテサイエンス株式会社製商品名U-4000で測定される、波長380nmでの透過率が30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。
<空気膜パネル1のその他の構成及び用途>
本発明の空気膜パネル1は、屋外側に配置される外側膜材と、屋内側に配置される内側膜材と、前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、前記外側膜材、前記内側膜材、又は、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である。そして、外側膜材、内側膜材、及び中間膜材は、互いに、周辺部で接合され、空気層6を形成する。上記接合方法としては、特に制限されないが、膜材同士の溶着、接着剤による接合、両面テープによる接合等が挙げられる。また、外側膜材、内側膜材及び中間膜材は、枠体に固定されて、空気膜構造とすることができる。枠体や、枠体への固定方法としては、公知の技術が適用できる。
本発明の空気膜パネルは、空気膜構造または空気膜構造建築物(運動施設、大規模温室、アトリウム等)の膜材(屋根材、天井材、外壁材、内壁材等)として好適である。また、ガラス代替等の開口部材、保護部材としても好適である。また、本発明の空気膜パネルを公知の手法で連結することで、空気膜構造または空気膜構造建築物とすることができる。
<空気膜パネル1の性能>
本発明の空気膜パネル1は、屋外側に配置される外側膜材と、屋内側に配置される内側膜材と、前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、前記外側膜材、前記内側膜材、又は、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、ことから、透光性と不燃性との両立が可能となる。
本発明の空気膜パネル1が備える透光性能の好適な例としては、外側膜材と、内側膜材と、中間膜材を含む場合は中間膜材と、を、それぞれの膜材の間に空気が入らないように重ねた状態で測定される全光線透過率が75%以上が好ましく、80%以上がより好ましく挙げられる。また、本発明の空気膜パネル1を透明性がより優れたものとする場合、本発明の空気膜パネル1が備える透明性の好適な例としては、上記全光線透過率の範囲を満足しつつ、外側膜材と、内側膜材と、中間膜材を含む場合は中間膜材と、を重ねた状態で測定されるヘーズが20%以下が挙げられ、10%以下が好ましく挙げられる。また、本発明の空気膜パネル1を光拡散性がより優れたものとする場合、本発明の空気膜パネルが備える光拡散性能の好適な例としては、外側膜材と、内側膜材と、中間膜材を含む場合は中間膜材と、を重ねた状態で測定されるヘーズが60%以上が挙げられ、70%以上が好ましく挙げられる。なお、本発明において、全光線透過率は、JIS K7375:2008に準じて測定されるものである。また、ヘーズは、JIS K7136:2000に準じて測定されるものである。
本発明の空気膜パネル1が備える不燃性の好適な例としては、外側膜材と、内側膜材と、中間膜材を含む場合は中間膜材と、をそれぞれの膜材の間に空気が入らないように重ねた状態としたものをサンプルとして、一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における4.10.2 発熱性試験・評価方法に従って測定される、輻射電気ヒーターからシートの表面に50kW/mの輻射熱を照射する発熱性試験において、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えず、かつ、総発熱量が8MJ/m以下であることが好ましい。
<本発明の空気膜パネル1の製造方法>
本発明の空気膜パネル1の製造方法としては、特に制限されない。例えば、該製造方法は、ガラス繊維含浸樹脂層3・4を準備する工程、含フッ素樹脂層2を準備する工程を含む。
例えば、図7に示す空気膜パネルの製造方法の一例を示す。まず、ガラス繊維布3と、含浸樹脂層4を構成する光硬化性樹脂組成物を準備する。該光硬化性樹脂組成物を工程フィルムとする透明PETフィルムに塗布し、該光硬化性樹脂組成物の上にガラス繊維布3を載せてガラス繊維布3に光硬化性樹脂組成物を含浸させ、さらに、工程フィルムとする透明PETフィルムをもう1枚ガラス繊維布3に載せ、2枚の工程フィルムそれぞれの表面から圧力を加え、ガラス繊維布3に光硬化性樹脂組成物をさらに含浸させ、光硬化性樹脂組成物を加熱や光照射により硬化させる。その後、上記工程フィルムとする2枚のPETフィルムを剥離し、ガラス繊維布3を含む含浸樹脂層4の両面に、紫外線遮蔽層5とする、紫外線遮蔽剤を含むフッ素樹脂フィルムを積層し、加熱プレス機で、加熱加圧することによって接着し、紫外線遮蔽層5/ガラス繊維含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体を得ることができる。次いで、含フッ素樹脂層2であるETFEフィルム2枚を準備し、図7の積層構造となるように、それぞれの周辺部において、上記得られた積層体と2枚のETFEとを熱溶着させる。また、2枚のETFEの両方に、予め空気供給口を設けておき、該空気供給口から加圧空気を導入、充填して空気層6とし、本発明の空気膜パネルを得ることができる。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
含フッ素樹脂層2としては、ETFEシート(商品名「ネオフロン」、ダイキン工業株式会社製、厚さ0.2mm)を使用した。含浸樹脂層4を構成する光硬化性樹脂組成物としては、表1の組成となるようにして、アクリルシラップ(株式会社菱晃製商品名「アクリシラップXD-8005」(屈折率1.550)及び「アクリシラップXD-8006」(屈折率1.570)を質量比で1:1となるよう混合したもの)と、光重合開始剤(IGM社製Omnirad 184)とを混合したものを準備した。紫外線遮蔽層5としては、PVDFとアクリル樹脂とを含むシート(PVDFとPMMAとのアロイであって、PVDFの含有量が80質量%、PMMAの含有量が20質量%であるシートAと、PVDFの含有量が20質量%、PMMAの含有量が80質量%であるシートBとが接合されてなるシート(デンカ株式会社製、商品名「デンカDXフィルム DX-14S0250」、厚さ50μm、質量68g/m、波長380nmでの透過率10%)を使用した。
(実施例1)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「E225 1/0 1Z」(平均フィラメント径7μm、平均フィラメント本数200本、撚り数1Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が60本/25mm、緯糸密度が58本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を施し、ガラス繊維布3であるガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度60本/25mm、緯糸密度58本/25mm、厚さ90μm、質量105g/m、屈折率1.561であった。また、得られたガラス繊維織物は、ガラス繊維織物中の隣接する経糸の間の隙間が0.5mm以下及び該ガラス繊維織物中の隣接する緯糸の間の隙間が0.5mm以下であった。また、得られたガラス繊維織物は、開口率が2.1%であった。
工程フィルムとするPETフィルムの上に、含浸樹脂層4とする表1に記載の光硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、該光硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布3を載せ、1分間静置してガラス繊維布3のガラス繊維の隙間に上記の光硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、工程フィルムとするPETフィルムもう1枚を、上記光硬化性樹脂組成物の上に載せ、ローラで含浸樹脂層4の質量が130g/mとなるように加圧した。その後、工程フィルムであるPETフィルムを透して、含浸樹脂層4とする光硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して該光硬化性樹脂組成物を硬化させ、2枚の工程フィルムを剥離し、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4を形成した。ガラス繊維布3のガラス繊維間の隙間には、含浸樹脂層4(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布3の層の両面上には含浸樹脂層4が形成されていた。また、該ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の全光線透過率は90%であった。
次に、得られたガラス繊維布含浸樹脂層3・4を前述の紫外線遮蔽層5とするPVDFとアクリル樹脂とを含むシート2枚で、該シート2枚とも前記光硬化性樹脂組成物層3と接着する面がシートB側(すなわち、アクリル樹脂リッチ面)となるよう挟み、加熱プレス機で、温度160℃、プレス圧10kgf/cm、時間5分の条件でプレスし、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4と紫外線遮蔽層5とを接着させることにより、紫外線遮蔽層5/ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体を得た。
次に、前述した含フッ素樹脂層2とするETFEフィルム2枚と、上記得られた積層体とを、面積が同じ正方形にカットした。なお、上記ETFEフィルムには、予め空気供給口を設けた。そして、上記ETFEフィルム2枚及び上記積層体の周辺部を両面テープで接着した。次いで、予め設けておいた空気供給口から、圧縮空気を導入し、図7に例示する、本発明の空気膜パネルを得た。すなわち、屋外側に配置される外側膜材(ETFE)と、屋内側に配置される内側膜材(ETFE)と、前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4を含み、ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、実施例1の空気膜パネルを得た。
(実施例2)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「D450 1/0 1Z」(平均フィラメント径5μm、平均フィラメント本数200本、撚り数1Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が59本/25mm、緯糸密度が47本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングし、ガラス繊維布3であるガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、厚さ60μm、質量50g/m、屈折率1.561であった。当該ガラス繊維織物は2枚準備した。また、得られたガラス繊維織物は、ガラス繊維織物中の隣接する経糸の間の隙間が0.5mm以下及び該ガラス繊維織物中の隣接する緯糸の間の隙間が0.5mm以下であった。また、得られたガラス繊維織物は、開口率が、24.5%であった。
工程フィルムとするPETフィルムの上に、含浸樹脂層4とする表1に記載の光硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、該光硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布3を2枚載せ、1分間静置してガラス繊維布3のガラス繊維の隙間に上記の光硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、工程フィルムとするPETフィルムもう1枚を、上記光硬化性樹脂組成物の上に載せ、ローラで含浸樹脂層4の質量が130g/mとなるように加圧した。その後、工程フィルムであるPETフィルムを透して、含浸樹脂層4とする光硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して該光硬化性樹脂組成物を硬化させ、2枚の工程フィルムを剥離し、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4を形成した。2枚のガラス繊維布3のガラス繊維間の隙間には、含浸樹脂層4(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布3の層の両面上には含浸樹脂層4が形成されていた。また、該ガラス繊維布含浸樹脂層3・4の全光線透過率は90%であった。
次に、得られたガラス繊維布含浸樹脂層3・4を前述の紫外線遮蔽層5とするPVDFとアクリル樹脂とを含むシート2枚で、該シート2枚とも前記光硬化性樹脂組成物層3と接着する面がシートB側(すなわち、アクリル樹脂リッチ面)となるよう挟み、加熱プレス機で、温度160℃、プレス圧10kgf/cm、時間5分の条件でプレスし、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4と紫外線遮蔽層5とを接着させることにより、紫外線遮蔽層5/ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体を得た。
次に、前述した含フッ素樹脂層2とするETFEフィルム2枚と、上記得られた積層体とを、面積が同じ正方形にカットした。なお、上記ETFEフィルムには、予め空気供給口を設けた。そして、上記ETFEフィルム2枚及び上記積層体の周辺部を両面テープで接着した。次いで、予め設けておいた空気供給口から、圧縮空気を導入し、図7に例示する、本発明の空気膜パネルを得た。すなわち、屋外側に配置される外側膜材(ETFE)と、屋内側に配置される内側膜材(ETFE)と、前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層3・4を含み、ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、実施例2の空気膜パネルを得た。
なお、実施例1及び2において、ガラス繊維織物の織密度は、JIS R 3420 2013 7.9に従い、測定及び算出した。また、ガラス繊維織物の厚さは、JIS R 3420 2013 7.10.1A法に従い、測定及び算出した。ガラス繊維織物の質量は、JIS R 3420 2013 7.2に従い、測定及び算出した。含浸樹脂層4及びガラス繊維布3の屈折率は、前述の方法で測定及び算出した。紫外線遮蔽層の波長380nmの透過率は、前述した方法により測定した。
空気膜パネルの全光線透過率は、前述の紫外線遮蔽層5/ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体を、前述した含フッ素樹脂層2とするETFEフィルム2枚で挟み、該2枚の含フッ素樹脂層2を、それぞれ、該紫外線遮蔽層5/ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体の表面側となるように重ねた状態として、JIS K7375:2008に準じ、測定器としてヘーズメーター(日本電色工業株式会社製NDH4000)を用いて測定をおこなった。全光線透過率は75%以上を合格とした。また、空気膜パネルのヘーズは、前述の紫外線遮蔽層5/ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体を、前述した含フッ素樹脂層2とするETFEフィルム2枚で挟み、該2枚の含フッ素樹脂層2を、それぞれ、該紫外線遮蔽層5/ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体の表面側となるように重ねた状態として、JIS K7136:2000に準じ、測定器としてヘーズメーター(日本電色工業株式会社製NDH4000)を用いて測定をおこなった。
空気膜パネルの不燃性は、前述の紫外線遮蔽層5/ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体を、前述した含フッ素樹脂層2とするETFEフィルム2枚で挟み、該2枚の含フッ素樹脂層2を、それぞれ、該紫外線遮蔽層5/ガラス繊維布含浸樹脂層3・4/紫外線遮蔽層5の積層構造である積層体の表面側となるように重ねた状態としたものをサンプルとして、一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における4.10.2 発熱性試験・評価方法に従って、輻射電気ヒーターからシートの表面に50kW/mの輻射熱を照射する発熱性試験をおこなった。加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m以下であり、加熱開始後20分間に最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/mを超えない場合に、不燃性に優れる(◎)と評価とした。
各評価結果を表1に示す。

表1に示されるように、実施例1及び2の空気膜パネルは、屋外側に配置される外側膜材と、屋内側に配置される内側膜材と、前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、前記外側膜材、前記内側膜材、又は、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、ことから、透光性と不燃性との両立が可能となるものであった。実際、実施例1で得られた空気膜パネルは、外側膜材と内側膜材との間に配置される中間膜材としてガラス繊維布のみ(樹脂が存在しない)としたものと比して、透光性、透明性に優れるものであった。
1・・・空気膜パネル
2・・・含フッ素樹脂層
3・・・ガラス繊維布
4・・・含浸樹脂層
41、42、43、44・・・含浸樹脂層の表面側部分
5・・・紫外線遮蔽層
6・・・空気層

Claims (8)

  1. 屋外側に配置される外側膜材と、
    屋内側に配置される内側膜材と、
    前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、
    前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、
    前記外側膜材、前記内側膜材、又は、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、
    前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、空気膜パネルであって、
    前記ガラス繊維布含浸樹脂層に含まれるガラス繊維布の開口率が1%以上20%未満である、空気膜パネル。
  2. 屋外側に配置される外側膜材と、
    屋内側に配置される内側膜材と、
    前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、
    前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、
    前記外側膜材、前記内側膜材、又は、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、
    前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、
    空気膜パネルであって、
    前記含フッ素樹脂層及び前記ガラス繊維布含浸樹脂層とは別異の紫外線遮蔽層を含み、
    前記ガラス繊維布含浸樹脂層は、ガラス繊維布と該ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる含浸樹脂層から構成され、
    前記ガラス繊維の両面上に前記ガラス繊維布が存在していない前記含浸樹脂層部分が形成され、
    前記紫外線遮蔽層は前記ガラス繊維布含浸樹脂層に積層されている、空気膜パネル。
  3. 屋外側に配置される外側膜材と、
    屋内側に配置される内側膜材と、
    前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、
    前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、
    前記外側膜材又は前記内側膜材として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、
    前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、空気膜パネル。
  4. 屋外側に配置される外側膜材と、
    屋内側に配置される内側膜材と、
    前記外側膜材と内側膜材との間に存在する空気層と、を備える空気膜パネルであって、
    前記外側膜材の表面層として、含フッ素樹脂層を含み、
    前記外側膜材、前記内側膜材、又は、前記外側膜材と前記内側膜材との間に配置される中間膜材、として、ガラス繊維布含浸樹脂層を含み、
    前記ガラス繊維布含浸樹脂層が全光線透過率80%以上である、空気膜パネルであって、
    前記含フッ素樹脂層及び前記ガラス繊維布含浸樹脂層とは別異の紫外線遮蔽層を含み、
    前記紫外線遮蔽層が紫外線遮蔽材を含有した樹脂層であり、前記樹脂層がポリフッ化ビニリデンとアクリル樹脂を含む、空気膜パネル。
  5. 前記ガラス繊維布含浸樹脂層が、中間膜材として含まれ、かつ、外側膜材及び内側膜材
    として含まれない、請求項1、2又は4に記載の空気膜パネル。
  6. 前記ガラス繊維布含浸樹脂層を構成する樹脂が光硬化性樹脂である、請求項1~5のいずれか1項に記載の空気膜パネル。
  7. 前記ガラス繊維布含浸樹脂層の屋外側に紫外線遮蔽層を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の空気膜パネル。
  8. 前記外側膜材の表面層として含まれる含フッ素樹脂層がエチレン-テトラフルオロエチ
    レン共重合体によって構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の空気膜パネル。
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