JP7338868B2 - 油性マーキングペン用インキ組成物 - Google Patents
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着色剤と、
前記溶剤に溶解する樹脂と、
側鎖にアミノ基含有有機基を有する変性シリコーンオイルと、を含み、
前記溶剤は、主成分としてプロピレングリコールモノメチルエーテルを含み、
表面張力が24mN/m以下である、油性マーキングペン用インキ組成物に関する。
本発明の一側面に係る油性マーキングペン(マーカー)用インキ組成物は、溶剤と、着色剤と、溶剤に溶解する樹脂と、側鎖にアミノ基含有有機基を有する変性シリコーンオイルと、を含む。溶剤は、主成分としてプロピレングリコールモノメチルエーテルを含む。油性マーキングペン用インキ組成物の表面張力は、24mN/m以下である。
(溶剤)
溶剤は、主成分としてプロピレングリコールモノメチルエーテル(第1溶剤)を含んでいればよく、第1溶剤と他の溶剤(第2溶剤)とを含んでいてもよい。
着色剤としては、特に制限されず、顔料および染料のいずれを用いてもよい。中でも、溶剤に可溶性の着色剤(染料など)を少なくとも用いることが好ましい。このような着色剤としては、一般に油溶性染料と呼ばれるものが挙げられる。このような染料は、一般的なシリコーンオイルに溶解し易く、マーカー容器に染着し易い。しかし、インキ組成物に側鎖型アミノ変性シリコーンオイルを用いることで、このような染料を用いる場合でも、マーカー容器への染着を抑制できる。このような着色剤としては、例えば、アゾ系染料、アジン系染料(ニグロシン染料など)、トリフェニルメタン系染料、ジフェニルメタン系染料、アンスラキノン系染料などが挙げられる。また、着色剤として、塩基性染料、酸性染料、直接染料、分散染料などを用いてもよい。着色剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、塩基性染料と酸性染料とを反応させて油溶性にした染料を用いてもよい。また、アニオン性物質に塩基性染料を付加させた染料を用いてもよい。
樹脂の種類は特に制限されないが、溶剤に溶解する樹脂が用いられる。樹脂を用いることで、インキ組成物の粘度を調節し易くなるため、筆記性を高めることができるとともに、被着面に対してインキ組成物を密着させ易くなる。
側鎖型アミノ変性シリコーンオイルとしては、側鎖にアミノ基を有するポリシロキサンが挙げられる。側鎖型アミノ変性シリコーンオイルは、少なくとも室温(20~35℃)で流動性を有するものが用いられる。側鎖型アミノ変性シリコーンオイルは、さらに末端にアミノ基を有するものであってもよい。末端のアミノ基にも、遊離のアミノ基の他、一置換アミノ基および二置換アミノ基が包含される。
変性シリコーンオイルの動粘度は、例えば、オストワルド粘度計により測定できる。
インキ組成物の表面張力は、24N/m以下である。表面張力が24N/mを超えると、定着性が低下する傾向がある。インキ組成物の表面張力は、23N/m以下が好ましく、22N/m以下であってもよい。表面張力がこのような範囲である場合、高い定着性と染着抑制とのバランスがさらに高まるとともに、高い筆記性を確保し易くなる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(1)インキ組成物の調製
表1に示す成分を表1に示す量で混合し、50℃まで加熱し、固形の成分を溶解させることによりインキ組成物を調製する。得られたインキ組成物の表面張力を既述の手順で測定した。
(樹脂)
(i)スチレンマレイン酸樹脂(スチレンマレイン酸樹脂半エステル(カルボキシ基含有)、荒川化学工業(株)、アラスター700)
(ii)ロジン系樹脂(酸変性ロジン(カルボキシ基含有)、荒川化学工業(株)、パインクリスタルKE-604B)
(iii)キシレン樹脂(フドー(株)、ニカノールHP100)
(iv)アルキルフェノール樹脂(日立化成(株)、ヒタノール1501)
(i)黒色油溶性染料(オリヱント化学工業(株)、VALIFAST BLACK3810)
(ii)青色油溶性染料1(保土谷化学工業(株)、スピロンブルーCRH)
(iii)青色油溶性染料2(中央合成化学(株)、オイルブルーBA)
(i)側鎖型アミノ変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)、KP-362)
(ii)側鎖型アミノ変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)、KP-366)
(iii)両末端アミノ変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)、KF-8012)
(iv)メルカプト変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)、KP-358)
(v)ポリエーテル変性シリコーンオイル(EVONIK社、TEGO GLIDE A115)
(vi)ポリエーテル変性シリコーンオイル(EVONIK社、TEGO GLIDE 410)
(vii)ポリエーテル変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)、KF-945)
上記(1)で得られたインキ組成物を、マーカー用の中芯に充填し、マーカー容器(ポリプロピレン製)にセットすることにより、油性マーキングペン(マーカー)を作製した。
上記(2)で作製したマーカーを用いて下記の評価を行った。
アルミニウム製の板およびポリプロピレン(PP)製の板の表面のそれぞれに、マーカーで直線を描き、20℃で1日静置した。描画した直線を綿棒で擦り、下記の基準で剥離状況を評価した。
×1回または2回擦って剥離する。
△3回~5回擦って剥離する。
○5回擦っても剥離しない。
マーカーを、50℃で1ヶ月保存した後、マーカー容器のペン先周辺部分(先栓部分)を観察し、下記の基準で剥離状況を評価した。
○インキ組成物による染着が全く見られない。
△インキ組成物による染着が見られる。
×インキ組成物による著しい染着が見られる。
Claims (6)
- 溶剤と、
着色剤と、
前記溶剤に溶解する樹脂と、
側鎖にアミノ基含有有機基を有する変性シリコーンオイルと、を含み、
前記溶剤は、主成分としてプロピレングリコールモノメチルエーテルを含み、
前記樹脂は、カルボキシ基を有する樹脂成分を少なくとも含み、
前記カルボキシ基を有する樹脂成分は、有機酸変性ビニル重合体を含み、
表面張力が24mN/m以下である、油性マーキングペン用インキ組成物。 - 前記変性シリコーンオイルは、前記アミノ基含有有機基として、少なくともアミノアルキル基を有する、請求項1に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
- 前記アミノアルキル基において、アルキル基の炭素数は、1~20である、請求項2に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
- 前記変性シリコーンオイルは、ポリアルキルシロキサン構造を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
- 前記着色剤の含有量は、0.5質量%以上15質量%以下であり、
前記樹脂の含有量は、3質量%以上25質量%以下であり、
前記変性シリコーンオイルの含有量は、0.01質量%以上2質量%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。 - 前記有機酸変性ビニル重合体が、スチレンと、重合性不飽和有機酸またはその酸無水物との共重合体である、請求項1~5のいずれか1項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
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