JP2021172820A - 油性マーキングペン用インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】油性マーキングペン用インキ組成物の被着面に対する高い定着性を確保しながら、乾燥環境下での高いキャップオフ性を確保する。【解決手段】油性マーキングペン用インキ組成物は、エタノールを含む溶剤と、油溶性染料と、油溶性樹脂と、ショ糖脂肪酸エステル成分と、脂肪酸グリセリド成分と、を含む。前記油性マーキングペン用インキ組成物中の前記油溶性樹脂の含有量は、5質量%以上15質量%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、油性マーキングペン用インキ組成物に関する。
油性マーキングペン用インキ組成物は、水性インキに比べて、被着面に対する高い定着性が得られるため、様々な用途で用いられている。油性マーキングペン用インキ組成物には、通常、揮発性の有機溶剤が用いられている。そのため、ペンのキャップを外して、ペン先を大気中に長時間露出させると、溶剤が揮発してペン先が乾燥し、筆記不能となる現象(いわゆるドライアップ)が起こる。このようなドライアップを抑制する観点から、油性マーキングペン用インキ組成物の様々な組成が検討されている。
特許文献1は、アルコール系溶剤および/またはエチレングリコール系溶剤と、色素と、常温で固体の特定の脂肪酸誘導体とを含有するマーキングペン用インキ組成物を提案している。
特許文献2は、アルコール系溶剤及びグリコール系溶剤から選ばれる少なくとも1種の溶剤、染料及び樹脂を必須成分とし、更に、ショ糖脂肪酸モノエステル0〜40重量%とショ糖脂肪酸ジエステル、ショ糖脂肪酸トリエステル及びショ糖脂肪酸ポリエステルから選ばれる少なくとも1種100〜60重量%とからなるショ糖脂肪酸エステルを含む油性マーキングペン用インキ組成物を提案している。
特開昭57−28177号公報 特開2001−200186号公報
油性マーキングペン用インキ組成物では、通常、揮発性の有機溶剤が用いられているため、油性マーキングペンのキャップを外してペン先を露出させると、ペン先の乾燥が進行し易い。そのため、油性マーキングペンでは、ペン先を長時間露出させた状態で放置した後に筆記を行うと、筆跡にカスレが生じ易い。つまり、高いキャップオフ性を確保することが難しい。一方で、油性マーキングペン用インキ組成物には、被着面に対する高い定着性が求められる。しかし、キャップオフ性と油性マーキングペン用インキ組成物の定着性とはトレードオフの関係にあり、高い定着性と優れたキャップオフ性とを両立することは難しい。
一般的な大気雰囲気下(例えば、20〜25℃および相対湿度50〜65%の環境下)では、高いキャップオフ性を確保できる場合でも、乾燥環境下(例えば、相対湿度40%以下の環境下)では、キャップオフ性が大きく低下する。
本明細書中、油性マーキングペンのペン先を大気中に露出させた状態で放置した後に、筆記をしたときのカスレが抑制される場合をキャップオフ性に優れるまたはキャップオフ性が高いと表現することがある。キャップオフ性が低いまたはキャップオフ性が低下しているとは、ペン先を大気中に露出させた状態で放置した後に、筆記をしたときのカスレが相対的に起こり易い状態となっていることを意味する。
上記の課題に鑑み、本発明の一側面は、エタノールを含む溶剤と、
油溶性染料と、
油溶性樹脂と、
ショ糖脂肪酸エステル成分と、
脂肪酸グリセリド成分と、を含み、
前記油溶性樹脂の含有量が、5質量%以上15質量%以下である、油性マーキングペン用インキ組成物に関する。
油性マーキングペン用インキ組成物の被着面に対する高い定着性を確保しながら、乾燥環境下での高いキャップオフ性を確保することができる。
一般に、油性マーキングペン用インキ組成物には、被着面に対する高い定着性が求められるため、樹脂が含まれている。油性マーキングペン用インキ組成物中の樹脂の含有量を多くすると、被着面に対する定着性を高めることができる。一方で、油性マーキングペン用インキ組成物では、通常、揮発性の有機溶剤が用いられているため、ペン先を露出させた状態で油性マーキングペンを長時間放置すると、ペン先が乾燥し易い。油性マーキングペン用インキ組成物中の樹脂の含有量が多くなると、油性マーキングペンのペン先を露出した状態で放置したときに、ペン先の乾燥に伴い、樹脂が固化して強固な被膜が形成される。このような被膜が一旦形成されると、放置後に筆記を行っても被膜が剥がれ難いため、油性マーキングペン用インキ組成物がペン先からしみ出し難くなり、筆跡のカスレが顕著になったり、筆記不能となるドライアップが起こったりする。ドライアップを抑制する観点から、ペン先に薄い被膜を形成するような添加剤を油性マーキングペン用インキ組成物に添加することも考えられる。しかし、このような添加剤を含む場合でも、従来の油性マーキングペン用インキ組成物では、乾燥環境下で、ペン先を大気中に露出させた状態で長時間放置すると、添加剤の被膜が強固に形成される。このような状態で筆記を行っても、ペン先から被膜が剥がれにくいため、油性マーキングペン用インキ組成物のしみ出しが阻害され、筆記不能になることがある。このように、油性マーキングペン用インキ組成物では、被着面に対する高い定着性と優れたキャップオフ性とを両立することは難しい。
上記に鑑み、本発明の一側面の油性マーキングペン用インキ組成物は、エタノールを含む溶剤と、油溶性染料と、油溶性樹脂と、ショ糖脂肪酸エステル成分と、脂肪酸グリセリド成分と、を含み、油溶性樹脂の含有量が、5質量%以上15質量%以下である。
上記側面によれば、油性マーキングペン用インキ組成物の被着面に対する高い定着性を確保しながら、乾燥環境下での高いキャップオフ性を確保することができる。例えば、乾燥環境下で、ペンのキャップを長時間(例えば、12時間以上)外した状態にされるような場合でも、ペン先の乾燥を防ぎつつ筆記時に膜が剥がれる適度な強さの膜を形成することによって、筆跡のカスレが顕著になったり、筆記不能となったりすることを低減できる。なお、乾燥環境は、相対湿度が、例えば、40%以下である環境であってもよい。また、このような相対湿度で、さらに、比較的高い温度(例えば、35℃以上50℃以下の温度)および/または比較的高い風速(例えば、0.5m/s以上の風速)などの条件が加わると、さらに乾燥が進行し易くなる。上記側面によれば、このような過酷な乾燥環境下であっても、高いキャップオフ性を確保することができる。
油性マーキングペン用インキ組成物中の油溶性樹脂の含有量が5質量%未満では、被着面に対する十分な定着性を確保できない。油溶性樹脂の含有量が15質量%を超えると、被着面に対する高い定着性は得られるものの、乾燥条件下でキャップを外した状態で放置した場合、ペン先の乾燥が進行して、樹脂の濃度が過度に高くなり、樹脂の強固な被膜が形成されるため、油性マーキングペン用インキ組成物がペン先からしみ出し難くなる。よって、キャップオフ性が低下し、放置後に筆記する際のカスレが顕著になったり、筆記不能となったりする。
油性マーキングペン用インキ組成物が、ショ糖脂肪酸エステル成分および脂肪酸グリセリド成分の片方しか含まない場合には、一般的な大気雰囲気下(例えば、20〜25℃および相対湿度50〜65%の環境下)では、特許文献1または2のように、ある程度のキャップオフ性を確保できる。しかし、上記のような乾燥条件下では、キャップオフ性が顕著に低下する。
従って、乾燥条件下で、高いキャップオフ性を確保するには、ショ糖脂肪酸エステル成分と脂肪酸グリセリド成分とを組み合わせて用いることが重要である。本発明では、ショ糖脂肪酸エステル成分および脂肪酸グリセリド成分を組み合わせて用いることで、ペン先の表面に適度な複合被膜が形成されて、溶剤の揮発を低減できるとともに、筆記を開始する際にはこの被膜が容易に剥離して被着面に油性マーキングペン用インキ組成物がしみ出し、筆跡にカスレが生じることを効果的に低減できる。油溶性樹脂の含有量が15質量%を超えて多くなると、ペン先が乾燥して樹脂の濃度が過度に高くなり、樹脂の強固な被膜が優先的に形成され、上記のようなショ糖脂肪酸エステル成分および脂肪酸グリセリド成分の組み合わせによる効果は発揮され難くなる。つまり、油溶性樹脂の含有量を5〜15質量%とすることで初めて、ショ糖脂肪酸エステル成分および脂肪酸グリセリド成分の組み合わせによる効果が顕在化し、上記のように過酷な乾燥条件下でも高いキャップオフ性を確保することが可能になる。なお、油溶性樹脂の含有量を5〜15質量%にしても、ショ糖脂肪酸エステル成分または脂肪酸グリセリド成分の片方しか用いない場合には、ペン先に形成される被膜の組成または質が上記の複合被膜とは異なる。そのため、乾燥条件下で、ペン先を大気中に露出させた状態で油性マーキングペンを長時間放置すると、ショ糖脂肪酸エステル成分または脂肪酸グリセリド成分の被膜が過度に成長するため、高いキャップオフ性は得られない。
以下、油性マーキングペン用インキ組成物についてより詳細に説明する。
(溶剤)
溶剤は、エタノール(第1溶剤)を含んでいればよく、第1溶剤と他の溶剤(第2溶剤)とを含んでいてもよい。
溶剤に占めるエタノールの割合は、例えば、50質量%以上である。乾燥環境下での高いキャップオフ性を確保しながらも、高い速乾性を確保する観点からは、エタノールの割合は、70質量%以上が好ましく、75質量%以上または80質量%以上がより好ましい。エタノールの割合は、100質量%以下である。溶剤としてエタノールのみを用いてもよい。
第2溶剤としては、エタノールを除くアルコール類(フェノール類も含む)、グリコールエーテル類、エステル類、炭化水素類などが挙げられる。アルコール類は、ヒドロキシ基を1つ有する一価アルコール類であってもよく、2つ以上有する多価アルコール類であってもよい。第2溶剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
第1溶剤との相溶性や油性マーキングペン用インキ組成物の物性を制御し易い観点から、第2溶剤としては、脂肪族アルコール、グリコールエーテル類が好ましい。脂肪族アルコールは、直鎖状アルコールであってもよく、分岐鎖状アルコールであってもよい。
一価の脂肪族アルコールとしては、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、デシルアルコールなどが挙げられる。一価の脂肪族アルコールの炭素数は、例えば、3〜20であり、3〜12または3〜6であってもよい。
多価の脂肪族アルコールとしては、ポリヒドロキシアルカン、ポリアルキレングリコールなどが挙げられる。
ポリヒドロキシアルカンとしては、アルキレングルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオールなど)、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。ポリヒドロキシアルカンの炭素数は、例えば、1〜20であり、1〜12または2〜6であってもよい。
ポリアルキレングリコールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールなどが挙げられる。ポリアルキレングリコールに含まれるオキシアルキレン単位の炭素数は、例えば、2〜4であり、2または3であってもよい。ポリアルキレングリコールにおいて、オキシアルキレン単位の繰り返し数は、例えば、2〜20であり、2〜10または2〜6であってもよい。
グリコールエーテル類としては、例えば、グリコール類のモノエーテルまたはジエーテル、グリコール類のモノエーテルモノエステルが挙げられる。グリコール類としては、例えば、上記例示のポリヒドロキシアルカンおよびポリアルキレングリコールが挙げられる。エーテルとしては、アルキルエーテル、アリールエーテル、アラルキルエーテルなどが挙げられる。
グリコールエーテル類のうち、他の成分を溶解し易く、油性マーキングペン用インキ組成物の物性を安定化し易い観点からは、モノエーテルが好ましい。また、臭気等が少なく、第1溶剤との相溶性が高い観点からは、アルキルエーテル、モノアルキルエーテルモノエステルが好ましい。
アルキルエーテルを構成するアルキルとしては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどが挙げられる。アルキルの炭素数は、例えば、1〜10であり、1〜6であってもよく、1〜4であってもよい。
モノアルキルエーテルモノエステルのエステル部位を構成するアシル基としては、脂肪族アシル基(アセチル、プロピオニル基など)、ベンゾイル基などが挙げられる。中でも、炭素数2〜4の脂肪族アシル基(特に、アセチル基)が好ましい。
アルキルエーテルの具体例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。モノアルキルエーテルモノエステルの具体例としては、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
(油溶性染料)
油性マーキングペン用インキ組成物に含まれる油溶性染料としては、例えば、アゾ系染料、アジン系染料(ニグロシン染料など)、トリフェニルメタン系染料、ジフェニルメタン系染料、アンスラキノン系染料などが挙げられる。また、塩基性染料、酸性染料、直接染料、分散染料などを用いてもよい。これらの染料は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
油溶性染料としては、例えば、オリヱント化学工業(株)製のOIL COLORSシリーズおよびVALIFASTシリーズ、中央合成化学(株)製のOilColorシリーズ、保土谷化学工業(株)製のスピロンシリーズなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。油溶性染料の具体例としては、黒色染料(中央合成化学(株)製のオイルブラック2030、オリヱント化学工業(株)製のバリファストブラック3810、バリファストブラック1821など)、赤色染料(オリヱント化学工業(株)製のバリファストレッド1308、保土谷化学工業(株)製のスピロンレッドCGHなど)、青色染料(BASF社製のネオザポンブルー807、保土谷化学工業(株)製のスピロンブルーCRH、中央合成化学(株)製のオイルブルーBAなど)、黄色染料(保土谷化学工業(株)製のスピロンエローC−GNHなど)などが挙げられる。
油性マーキングペン用インキ組成物中の油溶性染料の含有量は、例えば、0.5質量%以上15質量%以下であり、1質量%以上12質量%以下であってもよい。油溶性染料の含有量がこのような範囲である場合、油性マーキングペン用インキ組成物の粘度を制御し易く、高い筆記性を確保し易いことに加え、明瞭な筆跡を形成するのに有利である。
(油溶性樹脂)
油溶性樹脂の種類は特に制限されないが、溶剤に溶解する樹脂が用いられる。油溶性樹脂を用いることで、油性マーキングペン用インキ組成物の粘度を調節し易くなるため、筆記性を高めることができるとともに、被着面に対して油性マーキングペン用インキ組成物を密着させ易くなるため高い定着性が得られる。
油溶性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ケトン系樹脂(ケトン樹脂、ケトン樹脂の水素添加物など)、フェノール系樹脂(アルキルフェノール樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂など)、キシレン系樹脂(アルキルフェノール変性キシレン樹脂、ロジン変性キシレン樹脂など)、ロジン系樹脂(ロジン酸系樹脂(ロジン樹脂など)、ロジンエステル、ロジン金属塩、ロジンジオールなど)、有機酸変性ビニル重合体(例えば、スチレンと有機酸またはその酸無水物(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、および/または無水マレイン酸など)との共重合体(スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体など)またはその塩など)、アクリル系樹脂(アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルをモノマー単位として含む重合体など)などが挙げられる。
油性マーキングペン用インキ組成物中の油溶性樹脂の含有量は、5質量%以上15質量%以下であり、5質量%以上10質量%以下または5質量%以上9質量%以下であってもよい。油溶性樹脂の含有量がこのような範囲であることで、被着面に対する高い定着性を確保しながら、乾燥環境下での優れたキャップオフ性を確保することができる。また、高い筆記性を確保することもできる。油性マーキングペン用インキ組成物中の油溶性樹脂の含有量が15質量%を超える場合には、固形分が多くなるため、キャップオフ性が低下するとともに、油性マーキングペン用インキ組成物の流動性(インキフロー)も低下する傾向がある。油溶性樹脂の含有量は、5質量%以上7質量%以下であってもよい。この場合、乾燥環境下でキャップオフした状態で油性マーキングペンを長時間放置した後に、再度キャップを付けてある程度の時間(例えば、12〜36時間)放置した場合に、ペン先の乾燥の程度を緩和できる。
(ショ糖脂肪酸エステル成分)
ショ糖脂肪酸エステル成分としては、ショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。ショ糖脂肪酸エステルは、モノエステルおよびポリエステルのいずれであってもよい。ポリエステルには、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、ペンタエステル、ヘキサエステル、ヘプタエステルおよびオクタエステルが含まれる。ポリエステルは、ショ糖と一種の脂肪酸とのエステルであってもよく、ショ糖と二種以上の脂肪酸とのエステルであってもよい。
ショ糖脂肪酸エステル成分は、一種のショ糖脂肪酸エステルを含んでもよく、二種以上のショ糖脂肪酸エステルを含んでもよい。
ショ糖脂肪酸エステル成分は、例えば、モノエステルとポリエステルとを含んでもよい。油性マーキングペン用インキ組成物中におけるより高い分散安定性を確保する観点からは、ショ糖脂肪酸エステル成分は、少なくともポリエステル(特に、ジエステルおよび/またはトリエステル)を含むことが好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸が挙げられる。脂肪酸としては、例えば、炭素数2以上の一価の脂肪族カルボン酸が挙げられる。脂肪族カルボン酸の炭素数は、例えば、2〜30であり、2〜26または2〜22であってもよく、5〜22または12〜20であってもよい。不飽和脂肪酸に含まれる炭素炭素不飽和結合の数は、例えば、1〜3であり、1または2であってもよい。脂肪酸には、1つまたは2つ以上の置換基を有するものも包含される。置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。
脂肪酸の具体例としては、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸、モンタン酸が挙げられる。
油性マーキングペン用インキ組成物中におけるより高い分散安定性を確保する観点からは、ショ糖脂肪酸エステルのHLB(Hydrophilic−Lipophilic Balance)は、8以下が好ましく、1〜8であってもよい。このようなHLBを有するショ糖脂肪酸エステルには、ポリエステルが多く含まれる。
油性マーキングペン用インキ組成物中のショ糖脂肪酸エステルの含有量は、0.05質量%以上であってもよく、0.1質量%以上であってもよい。このようにショ糖脂肪酸エステルの含有量がごく少量でも、脂肪酸グリセリド成分と組み合わせることで、高いキャップオフ性を確保することができる。油性マーキングペン用インキ組成物中におけるより高い分散安定性を確保する観点からは、ショ糖脂肪酸エステル成分の含有量は、1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下であってもよい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。
(脂肪酸グリセリド成分)
脂肪酸グリセリド成分としては、脂肪酸グリセリドが挙げられる。脂肪酸グリセリドとしては、例えば、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリドおよび脂肪酸トリグリセリドからなる群より選択される少なくとも一種が挙げられる。グリセリンの3つのヒドロキシ基のうち、1つのヒドロキシ基が脂肪酸でエステル化されたモノエステルが脂肪酸モノグリセリドであり、2つのヒドロキシ基のそれぞれが脂肪酸でエステル化されたジエステルが脂肪酸ジグリセリドである。脂肪酸トリグリセリドは、グリセリンの3つのヒドロキシ基がそれぞれ脂肪酸でエステル化されたトリエステルである。
各エステルを構成する脂肪酸としては、炭素数が4以上30以下の脂肪族カルボン酸が好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数は、10以上30以下であってもよく、10以上22以下であってもよく、12以上18以下であってもよい。脂肪酸は、多価の脂肪酸であってもよいが、一価の脂肪酸が好ましい。脂肪酸は、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。脂肪酸については、ショ糖脂肪酸エステル成分についての説明および例示が参照できる。
脂肪酸ジグリセリドおよび脂肪酸トリグリセリドのそれぞれは、グリセリンと一種の脂肪酸とのエステルであってもよく、グリセリンと二種以上の脂肪酸とのエステルであってもよい。
脂肪酸グリセリド成分は、一種の脂肪酸グリセリドを含んでもよく、二種以上の脂肪酸グリセリドを含んでもよい。
油性マーキングペン用インキ組成物中でのより高い分散安定性を確保する観点からは、脂肪酸グリセリド成分は、少なくとも、脂肪酸ジグリセリドおよび脂肪酸トリグリセリドからなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましく、少なくとも脂肪酸トリグリセリドを含むことがより好ましい。同様の観点から、脂肪酸ジグリセリドおよび脂肪酸トリグリセリドのそれぞれにおいて、グリセリンの3つのヒドロキシ基のうち少なくとも1つが炭素数10以上30以下(好ましくは10以上22以下または12以上18以下)の脂肪酸でエステル化された脂肪酸グリセリドを少なくとも含む脂肪酸グリセリド成分を用いることが好ましい。脂肪酸グリセリドとしては、例えば、MULTICHEM社製のCA340.2、CA210.2が挙げられる。
油性マーキングペン用インキ組成物中の脂肪酸グリセリド成分の含有量は、例えば、0.1質量%以上であり、0.3質量%以上または0.5質量%以上が好ましい。脂肪酸グリセリド成分の含有量がこのような範囲である場合、より高いキャップオフ性を確保することができる。脂肪酸グリセリド成分の含有量は、30質量%以下であってもよい。油性マーキングペン用インキ組成物中での脂肪酸グリセリド成分の析出を抑制して、油性マーキングペン用インキの、インキ容器または中芯への充填をより容易にする観点からは、3.0質量%以下が好ましく、2.5質量%以下がより好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。
(シリコーンオイル)
油性マーキングペン用インキ組成物は、シリコーンオイルを含んでもよい。この場合、被着面に筆記することで形成された油性マーキングペン用インキ組成物の塗膜から溶剤が揮発して塗膜の粘度が増加する間に、シリコーンオイルが塗膜の表面にマイグレートする。これにより、乾燥後の塗膜の表面には、シリコーンオイルがブリードした状態となり、スリッピング剤(潤滑剤)として作用する。そのため、油性マーキングペン用インキ組成物の塗膜を乾燥した被膜(筆跡)を擦っても滑りやすく、被膜が剥がれにくくなる。よって、被着面に対する油性マーキングペン用インキ組成物のより高い定着性が得られる。
シリコーンオイルとしては、少なくとも室温(20〜30℃)で流動性を有するものが用いられる。シリコーンオイルとしては、油性マーキングペン用インキ組成物における分散安定性を確保し易い観点から、変性シリコーンオイルを用いることが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイルなどが挙げられる。油性マーキングペン用インキ組成物は、シリコーンオイルを一種含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。これらのシリコーンオイルのうち、高い分散安定性および筆跡の高い耐擦過性を確保し易い観点から、ポリエーテル変性シリコーンオイルが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、例えば、ポリエーテル構造を有するポリシロキサンが挙げられる。ポリエーテル変性シリコーンオイルは、ポリエーテル構造を、分子鎖の末端に有するものであってもよく、側鎖に有するものであってもよく、末端および側鎖に有するものであってもよい。
ポリエーテル変性シリコーンオイルのHLB(親水親油バランス)は、例えば、7以下であり、5以下であってもよい。HLBの下限は特に制限されないが、通常、3以上である。
親水性と疎水性とのバランスを取りやすい観点から、ポリエーテル構造としては、ポリオキシアルキレン構造(オキシアルキレン単位の繰り返し構造)が好ましい。
ポリオキシアルキレン構造において、オキシアルキレン基(オキシアルキレン単位)の繰り返し数は、例えば、2〜20であり、2〜16であってもよく、2〜10または2〜6であってもよい。オキシアルキレン基の繰り返し数は、例えば、変性シリコーンオイルのHLBが上記の範囲となるように、適宜選択される。
ポリオキシアルキレン構造において、アルキレンの炭素数は、例えば、1〜6であり、2〜6または2〜4であってもよい。ポリエーテル変性シリコーンオイルは、ポリエーテル構造として、アルキレンの炭素数が2〜4(特に、2または3)のポリオキシアルキレン構造を少なくとも含むことが好ましい。
本発明の油性マーキングペン用インキ組成物は、油溶性樹脂、ショ糖脂肪酸エステル成分および脂肪酸グリセリド成分を含む。油性マーキングペンで筆記したときに形成される塗膜では、溶剤が徐々に揮発するにつれて、これらの成分が表面に析出して被膜が形成され、溶剤の揮発が進みにくくなることがある。これは、高いキャップオフ性の背反であると言える。塗膜の表面に形成された被膜は、べたつきやすく、強い衝撃を受けると剥がれることがある。例えば、塗膜に触れると被膜が剥がれて塗膜中の油性マーキングペン用インキ組成物が付着し得る。よって、本発明の油性マーキングペン用インキ組成物では、塗膜の擦過性が低くなる傾向がある。
オキシエチレン単位を含むポリエーテル変性シリコーンオイルを油性マーキングペン用インキ組成物が含む場合、溶剤の揮発に伴い塗膜の粘度が増加して、塗膜の表面側から固形分濃度が高くなる間に、ポリエーテル変性シリコーンオイルが塗膜の表面に速やかにマイグレートされる。これによって、塗膜の表面に、ポリエーテル変性シリコーンオイルが比較的早い段階でブリードした状態となり、スリッピング剤として作用する。そのため、塗膜(筆跡)を擦っても滑り易く、塗膜に触れても塗膜が剥離して付着することが抑制され、乾燥速度(見かけ上の乾燥速度)を短縮することができる。また、被着面に対する塗膜(筆跡)の定着性をさらに高めることができる。上記のポリエーテル変性シリコーンオイルが塗膜の表面に速やかにマイグレートされるのは、ポリエーテル変性シリコーンオイルがオキシエチレン単位を含むことで、親水性が高まり、濃度が高まった状態の他の親油性成分(油溶性染料、油溶性樹脂、脂肪酸グリセリド(特に、油溶性樹脂)など)から分離し易くなるためと考えられる。ポリエーテル変性シリコーンオイルが速やかにマイグレートされ易い観点からは、ポリエーテル変性シリコーンオイルは、特に、オキシエチレン単位の繰り返し構造を含むことが好ましい。より多くのオキシエチレン単位の繰り返し構造を分子内に導入して親水性を高め易い観点からは、少なくとも側鎖にポリエーテル構造(特に、オキシエチレン単位の繰り返し構造)を有するポリエーテル変性シリコーンオイルを用いることが好ましい。なお、オキシエチレン単位(特に、オキシエチレン単位の繰り返し構造)を含むポリエーテル変性シリコーンオイルは、他のポリエーテル変性シリコーンオイルに比べて親水性が高いが、油性マーキングペン用インキ組成物は、他の親油性成分をバランス良く含むため、塗膜(筆跡)の高い耐水性を確保することができる。
オキシエチレン単位を含むポリエーテル変性シリコーンオイルを油性マーキングペン用インキ組成物が含む場合でも、油性マーキングペン用インキ組成物中の油溶性樹脂の含有量が5質量%未満では、ショ糖脂肪酸エステル成分および脂肪酸グリセリド成分の比率が相対的に大きくなり、塗膜自体が柔らかくなるため、乾燥速度を高めることは難しい。そのため、高い乾燥速度を確保する観点からは、油溶性樹脂の含有量が5質量%以上であることも重要である。
オキシエチレン単位を含むポリエーテル変性シリコーンオイルは、オキシエチレン単位以外のオキシアルキレン単位を含んでいてもよい。このようなオキシアルキレン単位におけるアルキレンの炭素数は、例えば、3〜6であり、3または4が好ましい。オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とを含むポリエーテル変性シリコーンオイルは、容易に入手可能である。
ポリエーテル変性シリコーンオイルが有するオキシアルキレン単位の総数に占めるオキシエチレン単位の総数の比率(EO比率)は、例えば、40%以上であり、50%以上が好ましい。EO比率は、100%以下である。なお、オキシアルキレン単位の総数とは、ポリエーテル変性シリコーンオイル1分子中に含まれるオキシアルキレン単位の総数である。オキシエチレン単位の総数とは、ポリエーテル変性シリコーンオイル1分子中に含まれるオキシエチレン単位の総数である。オキシアルキレン単位としてオキシエチレン単位のみを含むポリエーテル変性シリコーンオイル(EO比率=100%)を用いてもよい。
上記のようなEO比率を有するポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、例えば、MOMENTIVE Performance Materials社製のTSF4440、4441、4445、4446(EO比率:100%)、TSF4452(オキシエチレン単位の総数/オキシプロピレン単位の総数(=EO/PO)=50/50(EO比率50%))が挙げられる。これらのポリエーテル変性シリコーンオイルは、いずれも側鎖型である。より高いスリッピング効果が得られる観点からは、側鎖型のポリエーテル変性シリコーンオイルを用いることが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンオイルの主鎖は、ポリシロキサン構造を含む。シリコーンオイルのポリシロキサン構造は、ポリエーテル構造を有する側鎖以外に、通常、側鎖に有機基を有する。有機基としては、アルキル基(メチル基など)、アリール基(フェニル基など)などが挙げられる。ポリシロキサン構造は、側鎖にアルキル基を有するポリアルキルシロキサン構造であってもよく、側鎖にアリール基を有するポリアリールシロキサン構造であってもよい。また、ポリシロキサン構造は、側鎖にアルキル基とアリール基とを有するポリアルキルアリールシロキサン構造であってもよい。これらのポリシロキサン構造には、一部の側鎖が水素原子であるものも包含される。油性マーキングペン用インキ組成物の粘度を低く制御し易く、より高い筆記性を確保し易い観点からは、ポリエーテル変性シリコーンオイルは、ポリアルキルシロキサン構造を備えるものが好ましい。
油性マーキングペン用インキ組成物中のシリコーンオイル(またはポリエーテル変性シリコーンオイル)の含有量は、例えば、0.01質量%以上2質量%以下であり、0.05質量%以上2質量%以下であってもよく、0.05質量%以上1質量%以下であってもよく、0.1質量%以上1質量%以下であってもよい。シリコーンオイルの含有量がこのような範囲である場合、被着面に対する油性マーキングペン用インキ組成物のより高い定着性を確保し易くなることに加え、高い筆記性を確保し易い。
油性マーキングペン用インキ組成物中のオキシエチレン単位を含むポリエーテル変性シリコーンオイルの含有量は、例えば、0.01質量%以上2質量%以下であり、0.05質量%以上2質量%以下であってもよい。乾燥速度を短縮する効果が高まる観点からは、オキシエチレン単位を含むポリエーテル変性シリコーンオイルの含有量は、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましい。同様の観点から、オキシエチレン単位を含むポリエーテル変性シリコーンオイルの含有量は、1.5質量%以下が好ましく、1.2質量%以下または1質量%以下がより好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。
(その他)
油性マーキングペン用インキ組成物は、必要に応じて、顔料、添加剤などを含むことができる。添加剤としては、特に制限されず、油性マーキングペン用インキ組成物に添加される公知の添加剤が挙げられる。添加剤としては、例えば、粘度調整剤、構造粘性付与剤、染料可溶化剤、乾燥性付与剤などが例示されるが、これらに制限されるものではない。
油性マーキングペン用インキ組成物は、構成成分を混合することにより調製できる。調製の過程で、必要に応じて、混合物を加熱してもよい。構成成分を一度に混合してもよく、一部の構成成分を混合した後、残りの構成成分を添加してもよい。構成成分の添加の順序は特に制限されない。例えば、溶剤にショ糖脂肪酸エステルおよび脂肪酸グリセリドを溶解させて、得られる溶液と油溶性樹脂とを加熱下(例えば、45〜50℃)で混合し、油溶性染料、必要に応じてシリコーンオイル(例えば、側鎖型ポリエーテル変性シリコーンオイル)、顔料、および/または添加剤を添加してさらに混合し、冷却(例えば、30℃以下の温度まで冷却)することにより油性マーキングペン用インキ組成物を調製できる。シリコーンオイル(例えば、側鎖型ポリエーテル変性シリコーンオイル)は、冷却後に、添加、混合してもよく、必要に応じて、冷却前および冷却後の双方において添加、混合してもよい。
油性マーキングペン用インキ組成物は、上述のように、乾燥環境下でのキャップオフ性に優れている。そのため、油性マーキングペン用インキ組成物は、特に乾燥環境下で使用される用途の油性マーキングペンに用いるのに適している。
上記の乾燥環境について、相対湿度は、例えば、40%以下であり、30%以下であってもよく、25%以下であってもよい。このような相対湿度の低い環境下であっても、本発明の油性マーキングペン用インキ組成物を用いることで、被着面に対する高い定着性を確保しながら、高いキャップオフ性を確保することができる。相対湿度の下限は特に制限されず、相対湿度が低い場合でも、その程度に応じてペン先の乾燥を低減できるが、例えば、10%以上であり、20%以上であってもよい。これらの上限値と下限値とは任意に組み合わせることができる。
上記の相対湿度に加えて、温度が比較的高く(例えば、35℃以上50℃以下に)なると、キャップオフした場合のペン先の乾燥が顕著になる。本発明の油性マーキングペン用インキ組成物では、このような過酷な乾燥環境下で用いられる場合にも、ペン先の乾燥を低減することができる。
上記の相対湿度に加えて、風が吹いている環境(例えば、風速が0.5m/s以上または0.6m/s以上である環境)では、キャップオフした場合のペン先の乾燥がさらに顕著になる。本発明の油性マーキングペン用インキ組成物では、被着面に対する高い定着性を確保しながら、油性マーキングペンがこのような風速下で用いられる場合にも、ペン先の乾燥を低減することができる。風速の上限は特に制限されず、風速が大きい場合でもその程度に応じてペン先の乾燥を低減できるが、例えば、1.5m/s以下であり、1m/s以下であってもよい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。
本発明の油性マーキングペン用インキ組成物は、乾燥環境下でのキャップオフ性に優れており、乾燥環境下で、キャップオフした状態で、油性マーキングペンを長時間(例えば、12時間以上、好ましくは14時間以上、さらに好ましくは16時間以上)放置した場合でも、ペン先の乾燥を低減できる。乾燥環境下でキャップオフした状態で放置される時間は、例えば、36時間以下であってもよく、24時間以下であってもよい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例1〜8および比較例1〜7》
(1)油性マーキングペン用インキ組成物の調製
表1Aおよび表1Bに示す成分および量で油性マーキングペン用インキ組成物を調製する。より具体的には、まず、溶剤としてのエタノールに、ショ糖脂肪酸エステル成分および脂肪酸グリセリド成分を溶解させた。得られた溶液を45℃±5℃の温度に加熱し、油溶性樹脂を添加して撹拌し、溶解させた。得られた溶液を、45℃±5℃に保持した状態で、溶液に油溶性染料およびポリエーテル変性シリコーンオイルを添加して攪拌することにより溶解させた。このようにして、油性マーキングペン用インキ組成物を調製した。
油溶性染料、油溶性樹脂、ショ糖脂肪酸エステル成分、脂肪酸グリセリド成分、およびポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、下記のものを用いた。
(i)油溶性染料1(保土谷化学工業社製、スピロンレッドCGH)
(ii)油溶性染料2(保土谷化学工業社製、スピロンエローC−GNH)
(iii)油溶性樹脂1(スチレンアクリル酸樹脂、BASF社製、ジョンクリル682)
(iv)ショ糖脂肪酸エステル成分(ショ糖脂肪酸エステル、第一工業製薬社製、DKエステルF−50、HLB6)
(v)脂肪酸グリセリド成分(脂肪酸トリグリセリド、MULTICHEM社製、CA340.2)
(vi)ポリエーテル変性シリコーンオイル1(EVONIK社製、TEGO GLIDE A115、オキシエチレン単位の総数/オキシプロピレン単位の総数(=EO/PO)=0/100)
(2)油性マーキングペンの作製
上記(1)で得られた油性マーキングペン用インキ組成物を、油性マーキングペン用の中芯に充填し、油性マーキングペンの容器にセットすることにより、油性マーキングペンを作製した。
(3)評価
上記(2)で作製した油性マーキングペンまたは(1)で調製した油性マーキングペン用インキ組成物を用いて下記の評価を行った。評価(a2)については、実施例1〜2、比較例1〜3および5について行った。
(a1)乾燥環境下でのキャップオフ性および再筆記性
35℃および相対湿度25%の恒温槽内で、風速0.7m±0.1m/sで35℃の空気を流通させた状態で、油性マーキングペンのキャップを外して横置きの状態で放置した。放置してから16時間後および24時間後に筆記した場合の筆跡の状態を評価した(キャップオフ性)。また、キャップを外して24時間後に筆記した後に、油性マーキングペンにキャップを付けて20℃および相対湿度65%の環境下で24時間放置し、再度筆記した場合の筆跡の状態(再筆記性)を評価した。筆記は、白紙便箋に、直径15mmの円を連続して10個記載することにより行い、下記の基準で、筆跡の状態を評価した。
5:10個の円の全てでカスレが観察されない、または1つ目の円の筆記の途中でカスレが生じなくなる。
4:2つ目の円の筆記の途中でカスレが生じなくなる。
3:3つ目または4つ目の円の筆記の途中でカスレが生じなくなる。
2:5つ目〜9つ目の円の筆記の途中でカスレが生じなくなる。
1:10個全ての円でカスレが観察される。
キャップオフ性については、放置から16時間後に上記評価が3以上、24時間後に上記評価が2以上である場合を、A判定とした。A判定の条件を満たさない場合をB判定とした。
(a2)一般的な大気環境下(湿潤環境下)でのキャップオフ性
20℃および相対湿度65%の恒温室内で、油性マーキングペンのキャップを外して横置きの状態で放置した。放置してから8時間後、1日後、2日後、3日後、4日後、7日後、および11日後に白紙便箋に筆記した場合の筆跡の状態を上記(a1)と同じ基準で評価した。
(b)定着性
ポリエチレンテレフタレート(PET)製またはセロファン製の錠剤薬包用シートの一方の表面に、長さ5cmの直線を筆記して、油性マーキングペン用インキ組成物の塗膜を形成し、乾燥させた。このようにして、錠剤薬包用シートの一方の表面に、塗膜の乾燥により形成される被膜を備えるサンプルを作製した。サンプルを、上皿はかり上に置き、1kgf(≒9.8N)の荷重を加えながら被膜を指で擦ったときの被膜の剥がれの状態を観察し、下記の基準で被着面に対する油性マーキングペン用インキ組成物の定着性を評価した。
A:剥がれが全く見られない。
B:一部に剥がれが見られるが、筆跡が確認できる。
C:剥がれが顕著で、筆跡が確認できない。
(c)速乾性
PET製またはセロファン製の錠剤薬包用シートに、長さ5cmの直線を筆記して、10秒後に筆跡をなぞって、筆跡の形状に変化が生じるかどうかに基づいて筆跡の乾燥状態を下記の基準で評価した。
A:筆跡の形状に変化がない(筆跡が乾燥している)。
B:筆跡の形状が変化した(筆跡の乾燥が不十分である)。
(d)析出性
油性マーキングペン用インキ組成物中の脂肪酸グリセリド成分の析出の程度を、上記(2)において、油性マーキングペン用インキ組成物を中芯に充填する際の状態から、下記の基準で評価した。
A:油性マーキングペン用インキ組成物が均一で析出物が見られず、中芯への充填をスムーズに行うことができる。
B:油性マーキングペン用インキ組成物中に析出物が見られ、中芯への充填をスムーズに行うことができない。
実施例1〜8および比較例1〜7の結果を表1A、表1B、および表2に示す。なお、実施例1〜8は、それぞれE1〜E8であり、比較例1〜7は、それぞれC1〜C7である。定着性1および速乾性1は、PET製の錠剤薬包用シートを用いた場合の評価結果であり、定着性2および速乾性2は、セロファン製の錠剤薬包用シートを用いた場合の評価結果である。
Figure 2021172820
Figure 2021172820
表1Aおよび表1Bに示されるように、C1〜C7では、被着面に対する高い定着性と乾燥環境下での優れたキャップオフ性とを両立できない。より具体的には、油溶性樹脂の含有量が15質量%を超えると、乾燥環境下でのキャップオフ性が低下する(E1およびE2とC1との比較)。油溶性樹脂の含有量が5質量%未満では、被着面に対する定着性が低下する(E2とC2との比較)。また、油性マーキングペン用インキ組成物がショ糖脂肪酸エステル成分または脂肪酸グリセリド成分の片方しか含まない場合には、油溶性樹脂の含有量が5〜15質量%であっても、乾燥環境下でのキャップオフ性が低下する(E2とC6およびC7との比較)。それに対し、E1〜E8では、PETおよびセロファンのいずれの被着面に対しても高い定着性が得られるとともに、乾燥環境下における優れたキャップオフ性を確保することができている。
高い速乾性を確保する観点からは、エタノールの含有量は、70質量%以上が好ましい。油性マーキングペン用インキ組成物の高い充填性(または流動性(インキフロー))を確保する観点からは、脂肪酸グリセリド成分の含有量は、3.0質量%以下が好ましく、2.5質量%以下がより好ましい。
表2には、E1〜E2およびC1〜C3およびC5について、湿潤環境下および乾燥環境下におけるキャップオフ性のより詳細な評価結果を示す。
Figure 2021172820
表2に示されるように、C1〜C3およびC5の油性マーキングペン用インキ組成物でも、湿潤環境下(一般的な大気環境下)では、キャップオフから2日経過した後も、比較的高いキャップオフ性を確保することができる。ところが、C1、C3およびC5の油性マーキングペン用インキ組成物は、上記のような過酷な乾燥環境下では、キャップオフから16時間または24時間経過後には、筆記したときのカスレが顕著であり、高いキャップオフ性を確保することが困難である。それに対し、E1およびE2では、乾燥環境下において、キャップオフから16時間または24時間経過後もC1、C3およびC5に比べて高いキャップオフ性を確保できている。なお、C2の油性マーキングペン用インキ組成物では、乾燥環境下での高いキャップオフ性が得られるが、被着面に対する定着性が低い。
乾燥環境下、空気を流通させた状態で、油性マーキングペンのキャップを外して長時間放置すると、キャップを付けて時間をおいても、再筆記したときのカスレを抑制し難い。そのため、C1、C3およびC5では、再筆記性が低くなっている。それに対し、このように過酷な条件下でキャップを外して放置する場合でも、E1およびE2では、C1、C3およびC5に比べると高い再筆記性が得られる。
《実施例9〜25および比較例8〜9》
表3および表4に示す成分および量で油性マーキングペン用インキ組成物を調製する。一部の実施例では、溶剤としてエタノールおよびジプロピレングリコールモノメチルエーテルを用いた。これら以外は、実施例1〜8の場合と同様にして油性マーキングペン用インキ組成物を調製し、油性マーキングペンを作製した。比較例8ではポリエーテル変性シリコーンオイル、ショ糖脂肪酸エステル成分および脂肪酸グリセリド成分は使用しなかった。
表3および表4中の成分のうち、表1Aおよび表1B中に記載されていない成分は以下の通りである。
(i)油溶性染料3(オリヱント化学工業社製、ニグロシン染料、VALIFAST BLACK 1821)
(ii)油溶性樹脂2(EVONIK社製、水添加ケトン樹脂、TEGO VARIPLUS SK)
(iii)油溶性樹脂3(荒川化学工業社製、アルキルフェノール樹脂、タマノール510)
(iv)油溶性樹脂4(荒川化学工業社製、ロジン樹脂、ロジンWW)
(v)油溶性樹脂5(荒川化学工業社製、ロジンエステル樹脂、マルキード33)
(vi)油溶性樹脂6(荒川化学工業社製、アルキルフェノール樹脂、タマノ−ル100S)
(vii)ポリエーテル変性シリコーンオイル2(MOMENTIVE Performance Materials社製、TSF4460、EO/PO=0/100)
(viii)ポリエーテル変性シリコーンオイル3(MOMENTIVE Performance Materials社製、TSF4446、EO/PO=100/0)
(ix)ポリエーテル変性シリコーンオイル4(MOMENTIVE Performance Materials社製、TSF4452、EO/PO=50/50)
作製した油性マーキングペンまたは調製した油性マーキングペン用インキ組成物を用いて下記の評価を行った。
(e)乾燥速度
20℃および相対湿度65%の恒温室内で、油性マーキングペンを用いてガラス板上に、縦20mm×横20mmのサイズのV字を、5秒ごとに12字記載する。最後のV字を記載してから5秒後に、白アート紙を、アート面が筆跡に接触するように重ねて、白アート紙の上から1.5kgf(≒14.7N)の荷重具を載せて筆跡に圧着させた。荷重具を載せてから1分間静置した後、荷重具を外して、アート紙をガラス板から離し、アート紙へのインクの転写の状態を観察した。転写が確認された部分に対応するV字の位置から乾燥に要した時間(秒)を求めた。ガラス板および白アート紙は、20℃および相対湿度65%の恒温室内で一晩保管した後、上記の試験に供した。なお、乾燥時間が1分以上となる場合には、さらに10秒ごとにV字を記載して、上記と同様に、試験を行った。
(f)一般的な大気環境下(湿潤環境下)でのキャップオフ性
実施例1の場合に準じて、上述の(a2)の場合に準じて、油性マーキングペンのキャップを外して横置きの状態で放置してから、1日後、7日後、14日後、28日後に筆記した場合のキャップオフ性を評価した。ただし、キャップオフ性は、PET製シートおよび白紙便箋のそれぞれに筆記した場合について評価した。表3および表4において()内の数値は白紙便箋に筆記した場合の評価結果であり、()外の数値はPET製シートに筆記した場合の評価結果である。評価は、上述の(a1)と同じ基準で行った。
(g)定着性
PET製シートを用いて、上述の(b)定着性の評価と同様に、定着性の評価を行った。
(h)耐水性
PET製シートの一方の表面に油性マーキングペンで筆記して乾燥させた。PET製シートを水浴中に10分間浸漬した。水浴からPET製シートを取り出して、筆跡の状態を下記の基準で評価した。
A:水浴に浸漬前と筆跡に変化が見られない。
B:筆跡にわずかに変化が見られる。
C:筆跡の変化が顕著である。
実施例9〜25および比較例8〜9の結果を表3および表4に示す。なお、実施例9〜25は、それぞれE9〜E25であり、比較例8〜9は、それぞれC8〜C9である。
Figure 2021172820
Figure 2021172820
表3に示されるように、ショ糖脂肪酸エステルおよび脂肪酸トリグリセリドを用いない場合には、湿潤環境下(一般的な大気環境下)でのキャップオフ性は極めて低い(C8)。また、油溶性樹脂の含有量が5質量%未満では、被着面に対する定着性が低い(C9)。それに対し、実施例では、ポリエーテル変性シリコーンオイルの種類を変更しても、高い定着性と、湿潤条件下での優れたキャップオフ性が得られる(E9〜E14)。
また、油性マーキングペン用インキ組成物中の油溶性樹脂の含有量が5質量%以上15質量%以下の場合に、オキシアルキレン単位の総数に占めるオキシエチレン単位の総数の比率(EO比率)が50%以上のオキシアルキレン単位の繰り返し構造を有するポリエーテル変性シリコーンオイルを用いると、乾燥速度を大幅に短縮できる(E9〜E10とE11〜E14との比較)。しかし、油溶性樹脂の含有量が5質量%未満の場合にはこのようなEO比率が50%以上のポリエーテル変性シリコーンオイルを用いても、乾燥速度を短縮することは困難である(C9)。また、油溶性樹脂の含有量が15質量%を超えると、固形分が多くなるため、キャップオフ性が低下する。
表4に示されるように、乾燥速度を短縮する観点からは、オキシエチレン単位を含むポリエーテル変性シリコーンオイルの含有量は、0.1質量%以上(特に、0.3質量%以上または0.4質量%以上)が好ましい(E15と、E12およびE17〜E25との比較)。同様の観点から、オキシエチレン単位を含むポリエーテル変性シリコーンオイルの含有量は、1.5質量%以下(特に、1.2質量%以下または1質量%以下)が好ましい(E16と、E12およびE17〜E25との比較)。なお、これらのいずれの実施例においても、高い定着性と、湿潤条件下での優れたキャップオフ性とが得られる。
なお、表3および表4の実施例においても、実施例1〜8の場合のように、乾燥条件下での優れたキャップオフ性が得られる。
本発明の上記側面に係る油性マーキングペン用インキ組成物は、被着面に対する高い定着性を有するにも拘わらず、乾燥環境下での高いキャップオフ性を示す。そのため、長時間キャップを外した状態で使用されるような用途に特に適している。しかし、油性マーキングペン用インキ組成物の用途はこの場合に限定されるものではない。

Claims (9)

  1. エタノールを含む溶剤と、
    油溶性染料と、
    油溶性樹脂と、
    ショ糖脂肪酸エステル成分と、
    脂肪酸グリセリド成分と、を含み、
    前記油溶性樹脂の含有量が、5質量%以上15質量%以下である、油性マーキングペン用インキ組成物。
  2. 前記脂肪酸グリセリド成分は、少なくとも脂肪酸トリグリセリドを含む、請求項1に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  3. 前記溶剤に占める前記エタノールの割合は、70質量%以上である、請求項1または2に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  4. 前記脂肪酸グリセリド成分の含有量は、0.5質量%以上3.0質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  5. 前記ショ糖脂肪酸エステル成分の含有量は、0.1質量%以上1質量%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  6. さらにポリエーテル変性シリコーンオイルを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  7. 前記ポリエーテル変性シリコーンオイルは、オキシアルキレン単位の繰り返し構造を含むとともに、前記オキシアルキレン単位としてアルキレンの炭素数が2または3であるオキシアルキレン単位を少なくとも含む、請求項6に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  8. 前記ポリエーテル変性シリコーンオイルは、オキシアルキレン単位の繰り返し構造を含むとともに、前記オキシアルキレン単位として少なくともオキシエチレン単位を含み、
    前記オキシアルキレン単位の総数に占める前記オキシエチレン単位の総数の比率は、50%以上である、請求項6または7に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  9. 前記ポリエーテル変性シリコーンオイルの含有量は、0.01質量%以上2質量%以下である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
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