JPH1121495A - 油性ボールペン用インキ組成物 - Google Patents

油性ボールペン用インキ組成物

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JPH1121495A
JPH1121495A JP18923697A JP18923697A JPH1121495A JP H1121495 A JPH1121495 A JP H1121495A JP 18923697 A JP18923697 A JP 18923697A JP 18923697 A JP18923697 A JP 18923697A JP H1121495 A JPH1121495 A JP H1121495A
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ink
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Masahiro Iwata
正弘 岩田
Hideaki Tani
英明 谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャップを外してペン先を露出させた状態で
長時間放置した後でも筆跡がほとんどかすれることがな
く、滑らかに書き出すことができるボールペン用インキ
組成物を提供する。 【解決手段】 酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルリン酸エステルのモルホリン又はアルキルアルカノー
ルアミン塩を配した油性ボールペン用インキ組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油性ボールペン用
インキ組成物更に詳しくは書き出し時のカスレを極力抑
制した滑らかに書ける油性ボールペン用インキ組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油性ボールペンは、インキ組成物
として有機溶剤、着色剤、樹脂等を使用し、粘度を6,
000〜15,000cps((株)トキメック製EL
D型回転式粘度計ST型ローターを使用し、温度25℃
にて測定)に調整したものを先端にボールペンチップを
取付けたインキ組成物用パイプまたはカートリッジに充
填し作られるが、ボールチップ先端よりのインキ組成物
の漏れを防ぐためボールの周囲のインキ組成物の吐出す
る隙間をきわめて小さくしている。このため、ボールチ
ップ先端部のインキ組成物が乾燥して、インキ組成物の
粘度が局部的に増粘した場合、書き出し時にボールが回
りにくくなり、書き始めから数mm〜数十mmインキが
吐出しなかったり、筆記途中でインキの吐出が一時的に
中断するカスレ現象が発生したりする欠点(以下このよ
うな書き出し時に生じる現象を初筆カスレと称する)が
起こり易かった。この点は、特に、インキ組成物の粘度
が高くなる冬場や寒冷地においては顕著であるが、夏場
や高温地域でもインキ組成物の乾燥、増粘が激しいため
よく起きるものであった。
【0003】油性ボールペン用インキ組成物のこのよう
な欠点を解決しようとして従来より種々の工夫が為され
ている。例えば特公昭61−52872号公報に記載の
発明では特定の非イオン系界面活性剤を添加してインキ
組成物の乾燥を極力抑制して潤滑性を付与して初筆カス
レを改善したもの、特公昭57−38629号公報に記
載の発明では高沸点芳香族炭化水素を溶剤としてインキ
の乾燥速度を遅くしたもの、特開平3−28279号公
報に記載の発明ではポリグリセリンの脂肪酸エステルを
添加してインキ組成物に潤滑性を付与して書き味を改
善、特開平3−203972号公報に記載の発明ではリ
ン酸エステルを添加してインキ組成物に潤滑性を付与し
て初筆カスレを改善、特開平6−247093号公報に
記載の発明では不揮発性の溶剤を使用しインキが完全に
乾ききるのを防いで滑らかに書き出し出来るものを狙っ
た物等種々してあるが、初筆カスレ、書き出し時の書き
味の点について未だ、十分と云える物は無かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、キャップを
しない状態で放置されていても極力初筆カスレを抑制
し、滑らかに書き出せる優れた油性ボールペン用インキ
組成物を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明ではまず、液状又
はペースト状でチップペン先で乾燥固化し難いインキ組
成物について種々検討した結果、酸性ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸エステルのモルホリン又はア
ルキルアルカノールアミン塩をインキ中に添加すること
によって長期間キャップをしてない状態で放置した後で
も、殆どかすれることなく滑らかに筆記できるいわゆる
初筆カスレのない優れたインキ組成物が得られることを
を見いだし本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、少なくとも有機溶剤、着
色剤よりなる油性ボールペンにおいて、下記一般式
(2)に示す酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸エステルのモルホリン又はアルキルアルカノール
アミン塩を配したことを特徴とする油性ボールペン用イ
ンキ組成物を要旨とする。
【0007】
【式2】
【0008】以下、更に詳述する。本発明において、有
機溶剤は従来油性ボールペン用インキ組成物に使用され
るものなら特に限定なく使用できるがグリコールモノア
ロマティックエーテル系溶剤、例えばエチレングリコ−
ルモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフ
ェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニル
エーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル
等と芳香族アルコール、例えばベンジルアルコール、β
ーフェネチルアルコールとの混合溶剤が特に好ましく使
用できるがその他プロピレングリコ−ル、ジプロピレン
グリコール、1,3ブチレングリコ−ル、ヘキシレング
リコール、テトラリン、ジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ヂ
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、等の溶
剤も適宜選択して単独あるいは他との組合せにより使用
でき、その使用量はインキ全量に対し30〜70重量%
が好ましい。
【0009】着色剤としては従来油性ボールペン用イン
キ組成物に用いられている染料、顔料とも特に限定なく
使用可能であるが、その具体例を挙げると染料として
は、ローダミンBベース(C.I.45170B)、ソ
ルダンレッド3R(C.I.21260)、メチルバイ
オレット2Bベース(C.I.42535B)、ビクト
リアブルーF4R(C.I.42563B)、オリエン
ト化学工業(株)製の油性染料として、バリファースト
イエロー#3104(C.I.13900A)、イエロ
ー#3105(C.I.18690)、イエロー#11
09、オレンジ#2210、レッド#1320、ブルー
#1605,バイオレット#1701、ブラック#38
04(C.I.12195)、ブラック#3807、オ
リエントスピリットブラックAB(C.I.5041
5)、ニグロシンベースLK(C.I.50415)、
保土谷化学工業(株)製の油性染料として、スピロンブ
ラックGMHスペシャル、スピロンイエローC−2G
H、スピロンレッドC−GH、スピロンレッドC−B
H、スピロンブルーBPNH、スピロンブルーC−R
H、スピロンバイオレットC−RH、S.P.T.オレ
ンジ6、などが例示できる。顔料としてはPRINTE
X 150T、同140、同95、同85、同75、同
45、同P、同XE2(以上、デグサ.ジャパン(株)
製)、#2400B、#2200B、#1000、#9
00、#MCF88、MA600、MA100、MA
7、MA11、#50、#45、#40、#32、#3
0、CF9,#20B、#4000B(以上、三菱化成
工業(株)製)、RAVEN7000、同5000、同
3500、同2000、同1500、同1200、同1
060、同1035、同1000、同850、同78
0、同500、同430、同420、同410、同2
2、同14、同8250 Oil Beads、同H2
0、同Conductex975、同900、同SC
(以上、コロンビアカーボン日本(株)製)等のカーボ
ンブラック、P25(日本アエロジル(株)製)等の酸
化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群
青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロム等の
無機顔料、ハンザイエロー10G、同5G、同3G、同
4、同GR、同A、ベンジジンイエロー、パーマネント
イエローNCG、タートラジンレーキ、キノリンイエロ
ー、スダーン1、パーマネントオレンジ、インダスレン
ブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンF
G、パラブラウン、パーマネントレッド4R、ファイヤ
ーレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、
チオインジゴレッド、ファーストバイオレットB、ジオ
キサンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシ
アニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フ
タロシアニングリーン等の有機顔料が挙げられる。又、
このほかに蛍光顔料、その他公知の有機蛍光顔料が挙げ
られる。前記した着色剤は、単独或いは、他との組合せ
により使用でき、その使用量は色調等によっても異なる
が、油性ボールペン用インキ組成物全量に対して5〜4
5重量%が好ましい。また、染料、顔料、分散顔料は混
合して使用することもできる。
【0010】本発明の骨子である酸性ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸エステルのモルホリン又はア
ルキルアルカノールアミン塩であるがこれらの化合物は
酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
ルを所定のアルキルアルカノールアミン又はモルホリン
で中和することによって得ることが出来る。中和の程度
は化学当量又は使用する着色剤の安定PH領域に調整す
るのが好ましい。そうすることによって酸性染料と塩基
性化合物又は塩基性染料との造塩染料や塩基性染料と酸
性化合物の造塩染料を使用したインキにおいても染料と
本発明による添加剤との反応によるインキの変色等の問
題を生じさせることなくインキ中に添加できるようにな
る。酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エ
ステルは市販の燐酸エステル系界面活性剤として容易に
入手でき例えば東邦化学工業(株)のフォスファノール
RS−410、同RS−610、同RS−710、同R
D−510Y、同RB−410、同RA−600、同B
H−650、同ML−220、第一工業製薬(株)のプ
ライサーフA212C、同A208B、同A215C等
を挙げることができる。
【0011】アルキルアルカノールアミンとしては2−
(ジメチルアミノ)エタノール、2−(ジエチルアミ
ノ)エタノール、N−ブチルジエタノールアミン、N−
ブチルイソプロパノールアミン、βーヒドロキシエチル
オクチルアミン、βーヒドロキシエチルラウリルアミ
ン、βーヒドロキシエチルオレイルアミン、ジーβーヒ
ドロキシエチルラウリルアミン、βーヒドロキシエチル
ジ−ラウリルアミン等を挙げることが出来る。
【0012】次に本発明のインキの作成方法であるが油
性ボールペン用インキ用溶剤中に着色剤、樹脂を加熱攪
拌して作成する段階で添加して作ればよい。そしてその
添加量はインキ全量に対して0.1重量%以下では十分
な期待効果の達成が得られない可能性があり、10重量
%以上加えても顕著な効果の増大がし難いこと及びイン
キ物性の調整がその分制限される可能性があるため0.
1〜10重量%での添加が好ましい。
【0013】本発明の油性ボールペン用インキ組成物に
は必要に応じて上記成分以外に、各種樹脂、各種添加
剤、界面活性剤、が使用できる。樹脂としては従来油性
ボールペン用インキ組成物に使用されているものなら特
に限定なく使用でき、例えば、ケトン樹脂、キシレン樹
脂、ポリエチレンオキサイド、ロジン、ロジン誘導体、
テルペン系樹脂、クマロンーインデン樹脂、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリメタクリル酸
エステル、ポリアクリル酸ポリメタクリル酸共重合物等
が挙げられる。添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、防錆剤が挙げられる。界面活性剤は線飛び、ボ
テ、筆跡乾燥性、等の改良に用いられるもので、例え
ば、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、脂
肪酸硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類
等の陰イオン界面活性剤、デカグリセリン脂肪酸エステ
ル、ヘキサグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル類、ソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエ−テル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエ−テル、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油、などの非イオン系界面活性剤が挙
げられる。
【0014】
【作用】本発明の油性ボールペン用インキ組成物によ
り、キャップを外してペン先を露出した状態で長時間放
置後も初筆カスレのない筆跡が得られ、滑らかに書き出
せる油性ボールペン用インキ組成物が得られる理由は次
のように考えられる。本発明における上記一般式(2)
に示される酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテルリ
ン酸エステルのモルホリン又はアルキルアルカノールア
ミン塩は、化学構造上金属に吸着しやすいリン酸塩部分
と潤滑効果の強いアルキル基を有する。このため、金属
との親和性が良く油性ボールペンチップに吸着してペン
先部で防錆効果を発揮しつつ高い潤滑作用を発揮する。
その上、これらはグリス状、ペースト状から高粘性の液
状の非揮発性物であり、更に、その化学構造の中にイン
キ溶剤、染料と親和性のあるエチレンオキサイド基を有
する。このためにインキ溶剤、染料ともよく溶け合い、
ペン先先端部での溶剤の乾燥による固化を防ぎ、いつで
もボールを動きやすい状態に保つ作用を発揮する。よっ
て、長期間キャップをしないで放置した後でも筆記と共
にボールが容易に回転するため初筆カスレを抑制し滑ら
かに書き出せる好ましい性能を発揮するもの考えられ
る。
【0015】以下、本発明を実施例によって詳細に説明
するが、単に「部」とあるのは、重量部を示す。
【0016】酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸エステルのドデシルエタノールアミン塩(以下燐
酸エステル塩1と略す)の調整; プライサーフA−208B(第一工業製薬(株)製、リン酸エステルポリオキシ エチレンラウリルエーテル) 10部 ドデシルエタノールアミン 8部 上記混合物を加熱混合して柔らかいワックス状物を得
た。このワックス状物1gを水9gで希釈した乳濁液の
PHは6.48であった。
【0017】酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸エステルのモルホリン塩(以下燐酸エステル塩2
と略す)の調整; プライサーフA−208B 10部 モルホリン 3部 上記混合物を加熱混合して半透明グリス状物を得た。こ
のグリス状物1gを水9gで希釈した液のPHは7.7
3であった。
【0018】酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸エステルのジエチルエタノールアミン塩(以下燐
酸エステル塩3と略す)の調整; ポリオキシエチレントリデシルエーテルのリン酸モノエステルとジエステルの混 合物(エチレンオキサイド2モル付加物) 10部 ジエチルエタノールアミン 3.5部 上記混合物を加熱混合して半透明グリス状物を得た。こ
のグリス状物1gを水9gで希釈した液のPHは7.8
3であった。
【0019】 実施例1 エチレングリコールモノフェニルエーテル 32.9部 ベンジルアルコール 11部 ケトン樹脂 20部 ポリビニルピロリドン 0.6部 燐酸エステル塩1 2部 スピロンブラックGMHスペシャル(保土谷化学(株)製、染料) 16部 スピロンイェローCー2GH(保土谷化学(株)製、染料) 5部 スピロンバイオレット C−RH(保土谷化学(株)製、染料)12.5部 上記配合にて7時間80℃にて加熱攪拌後、濾過して黒
色インキ組成物を得た。
【0020】 実施例2 エチレングリコールモノフェニルエーテル 35.2部 ベンジルアルコール 11.7部 ケトン樹脂 20部 ポリビニルピロリドン 0.6部 燐酸エステル塩2 2.5部 スピロンブルーBPNH(保土谷化学(株)製、染料) 15部 スピロンブルーCーRH(保土谷化学(株)製、染料) 9部 スピロンバイオレットCーRH(保土谷化学(株)製、染料) 6部 上記配合にて7時間80℃にて加熱攪拌後、濾過して青
色インキ組成物を得た。
【0021】 実施例3 エチレングリコールモノフェニルエーテル 35.1部 ベンジルアルコール 11.7部 ケトン樹脂 20部 ポリビニルピロリドン 0.7部 燐酸エステル塩3 2.5部 スピロンオレンジ#6(保土谷化学(株)製、染料) 14.7部 スピロンレッドCーGH(保土谷化学(株)製、染料) 11.7部 スピロンレッドCーBH(保土谷化学(株)製、染料) 0.6部 スピロンイェローCー2GH(保土谷化学(株)製、染料) 3部 上記配合にて7時間80℃にて加熱攪拌後、濾過して赤
色インキ組成物を得た。
【0022】 実施例4 エチレングリコールモノフェニルエーテル 33.3部 ベンジルアルコール 11.1部 ケトン樹脂 18部 ポリビニルピロリドン 0.6部 燐酸エステル塩1 2部 バリファーストバイオレット#1701(オリエント化学工業(株)製、染料) 20部 バリファーストブラック#1807(オリエント化学工業(株)製、染料) 10部 バリファーストイェロー#1109(オリエント化学工業(株)製、染料) 5部 上記配合にて7時間80℃にて加熱攪拌後、濾過して黒
色インキ組成物を得た。
【0023】 実施例5 エチレングリコールモノフェニルエーテル 33.9部 ベンジルアルコール 11.5部 ケトン樹脂 20部 ポリビニルピロリドン 0.6部 燐酸エステル塩1 0.5部 スピロンブラックGMHスペシャル(保土谷化学(株)製、染料) 16部 スピロンイェローCー2GH(保土谷化学(株)製、染料) 5部 スピロンバイオレット C−RH(保土谷化学(株)製、染料) 12.5部 上記配合にて7時間80℃にて加熱攪拌後、濾過して黒
色インキ組成物を得た。
【0024】 実施例6 エチレングリコールモノフェニルエーテル 36.9部 ベンジルアルコール 13部 ケトン樹脂 20部 ポリビニルピロリドン 0.6部 燐酸エステル塩1 8.0部 スピロンブラックGMHスペシャル(保土谷化学(株)製、染料) 16部 スピロンイェローCー2GH(保土谷化学(株)製、染料) 5部 スピロンバイオレット C−RH(保土谷化学(株)製、染料) 12.5部 上記配合にて7時間80℃にて加熱攪拌後、濾過して黒
色インキ組成物を得た。
【0025】比較例1 実施例1において燐酸エステル塩1の代わりにエチレン
グリコールモノフェニルエーテル1部を追加した以外は
全く同じようにして配合、加熱攪拌、濾過して黒色イン
キ組成物を得た。
【0026】比較例2 実施例1において燐酸エステル塩1の代わりにポリエチ
レングリコールジオレエート(エチレンオキサイド6モ
ル付加物)2部を追加した以外は全く同じようにして配
合、加熱攪拌、濾過して黒色インキ組成物を得た。
【0027】比較例3 実施例1において燐酸エステル塩1の代わりに酸性燐酸
アルキルエステル(燐酸ヘキサデシルモノエステル)2
部を追加した以外は全く同じようにして配合、加熱攪
拌、濾過して黒色インキ組成物を得た。
【0028】比較例4 実施例4において燐酸エステル塩1の代わりに酸性燐酸
エステル(ジ−2−エチルヘキシルホスヘート)のトリ
エタノールアミン塩2部を添加した以外は全く同じよう
にして配合、加熱攪拌、濾過して黒色インキ組成物を得
た。
【0029】比較例5 実施例4において燐酸エステル塩1の代わりにポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸モノエステル
とジエステルの混合物(第一工業製薬(株)製、A21
0G)2部を添加した以外は全く同じようにして配合、
加熱攪拌、濾過して黒色インキ組成物を得た。
【0030】
【発明の効果】実施例1〜6及び比較例1〜5の油性ボ
ールペン用インキ組成物を市販のリフィル式ボールペン
BK−102(ぺんてる(株)製)に、約0.3グラム
充填し、初筆カスレ、経時性能についての試験を行っ
た。
【0031】 初筆カスレ試験;キャップを外した状
態で室温に横向き7日間放置後、下記条件で筆記し、筆
跡のインキが吐出されていないカスレ距離をルーペを使
用して目視にて測定した。(ボールペン10本の平均
値) <条件>筆記速度、7cm/秒、筆記荷重 1.96N、
筆記角度70°
【0032】 書き出し時の書き味;キャップを外し
た状態で室温に横向き7日間放置後下記条件で書き出し
時の筆記抵抗値(書き始めから10秒間の平均の筆記抵
抗値)を測定し、滑らかに書き出せるかの代用特性値と
した。 使用機械;筆記抵抗値測定器(ぺんてる(株)自社製) 動作原理;筆記用紙テープ上にペンホルダーでボールペ
ンをセットし、ボールペンを自転させながら筆記用紙テ
ープを所定の速度(筆記速度に該当)で移動させ、この
紙面の移動によりボールペンの先端が引っ張られる力を
単位時間毎に測定。 測定条件;筆記荷重100gf、筆記角度70度、筆記
速度3cm/sec、ボールペン自転速度12rpm
【0033】 経時安定性;キャップをしない状態で
下向き及び上向きで50℃、相対湿度30%の恒温室に
1ヶ月放置後、手書きにて直径約1.5cmの丸を連続
5丸3回筆記し、初筆カスレすることなく滑らかに書き
出すことが出来るか、筆跡の色が未経時品と比べて変化
していないかを目視観察した。(各10本づつ) 結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】以上のように、本発明における油性ボール
ペン用インキ組成物は、キャップを外してペン先を露出
させた状態で長時間放置後もほとんどかすれることなく
滑らかに書き出すことができる良好な油性ボールペンを
提供できるものである。
【化1】
【化2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも有機溶剤、着色剤よりなる油
    性ボールペンにおいて、下記一般式(1)に示す酸性ポ
    リオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルのモ
    ルホリン又はアルキルアルカノールアミン塩を配したこ
    とを特徴とする油性ボールペン用インキ組成物。 【式1】
JP18923697A 1997-06-30 1997-06-30 油性ボールペン用インキ組成物 Pending JPH1121495A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001123102A (ja) * 1999-10-28 2001-05-08 Pilot Ink Co Ltd ボールペン用油性インキ組成物
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