JP4405138B2 - ボールペン用油性インキ組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールペン用油性インキとして好適に用いられ、書き出し時の筆記カスレを抑制し、筆跡の柔らかく滑らかな筆感及び筆記面に対する素早いインキの浸透、ペン先での乾燥性に優れたボールペン用油性インキ組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、油性ボールペンは、ボールチップ先端部のインキの溶剤が蒸発してインキが増粘した場合、書き出し時にインキが吐出し難くなって筆跡がカスレたりボールが十分回転する様になるまで十分濃い筆跡が得られないといった欠点が発生しやすかった。また、このカスレ現象は、環境条件による依存性も強く、低温及び高温下でたびたび発生し、不快なものとなっていた。更に請求項に示す様な揮発性の高い溶剤を使用するとこの様な問題は顕著になり大きな問題となる。この様な欠点を解決するために従来より種々の工夫が検討されてきた。例えば、特公昭61−52872号公報に記載されている発明では、特定の非イオン系界面活性剤を添加してインキの流動性を保持し、特公昭57−38629号公報には高沸点芳香族炭化水素を溶剤としインキが乾燥したり、吸湿して変質するのを低減する発明が記載され、特開平3−28279号公報に記載の発明では、リン酸エステルを添加してインキの流動性を保持し、特開平6−247093号公報に記載の発明では、不揮発性の溶剤を使用しインキが完全に乾ききるのを防ぐ。
【0003】
特開平11−158421号公報に記載の発明では、塩基性染料とリン酸エステルとの塩を配合したことによりペン先での染料の結晶化を抑制し、ペン先端部で乾燥固化し難くグリス状からペースト状を得ることなどでインキの流動性を保持するなどを施して滑らかに書き出し、それぞれ問題となるカスレ現象を改善しようとしている。また、特開平11−21495号公報に記載の発明も、酸性ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルを所定のアルキルアルカノールアミンまたはモルホリンで中和することによって同様な効果を生み出している。しかし、ここで使用されているアミン物質は臭気が強く、反応性が高いことから溶剤、染料等の選択の自由度が狭くなる傾向にあった。また、安定な中和物というものを決める手だてがなかった。
【0004】
しかし、従来油性ボールペンに使用される様な蒸気圧が0.01mmHgより低い溶剤では問題になり難いが、蒸気圧が高い溶剤ではボール周囲にインク凝着物が固化してしまうと、ボールを動かす書き出しに対して非常に強い筆記荷重が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の方法とは異なり、リン酸エステルを含み、かつステアリル基を必ず分子構造内に持つ酸系化合物とアミン系化合物の混合物を使用することでボール周囲にインキの乾燥凝着物をとれやすくし、しかも蒸発抑制効果を生み出すことで、書き出し時の筆記カスレを生じ難くし、滑らかに書き出せることを可能にしたボールペン用インキ組成物及びそれを用いた油性ボールペンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明におけるボールペン用油性インキ組成物は、以下に示す点を特徴とすることにより課題を解決できることを見いだし、本発明を完成した。
【0007】
1.下記化学構造式(1)
【化2】
Figure 0004405138
の溶剤を全溶剤の50質量%以上占める主溶剤として含み、リン酸エステルそれとアミン系化合物との混合物を含み、かつ、アミン系化合物と分子構造内にステアリル基を持つ酸系化合物の混合物を含み、当該酸系化合物は前記リン酸エステルであることができることを特徴とするボールペン用油性インキ組成物。
【0008】
2.酸系化合物がリン酸エステルおよび脂肪酸から選ばれることを特徴とする上記記載のボールペン用油性インキ組成物。
【0009】
3.アミン系化合物がアルカノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、両性界面活性剤および脂肪アミン系物質から選ばれることを特徴とする上記1又は2記載のボールペン用油性インキ組成物。
【0010】
4.アルカノールアミンが、20℃での蒸気圧が1mmHg以下のアルカノールアミンであることを特徴とする上記3記載のボールペン用油性インキ組成物。
【0011】
5.アミン系化合物が3級アミンであることを特徴とする上記1〜4のいずれか1項に記載のボールペン用油性インキ組成物。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物では、主溶剤(全溶剤の50質量%以上)として、化学構造式(1)の溶剤を用いる。化学構造式(1)に示される溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3ブタンジオール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール等を挙げることができる
【0013】
そのほか好ましい溶剤としては、25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上のアルコール、多価アルコール、グリコールエーテルから選ばれる溶剤を用いることができる。本発明のボールペン用油性インキ組成物はこのように蒸気圧の高い特定の溶剤を使用した場合に特有の問題を解決することを目的として開発されたものである。
【0014】
具体的にアルコール類としては、炭素数が2以上の脂肪族アルコールであり、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert-ブチルアルコール、1−ペンタノール、イソアミルアルコール、sec-アミルアルコール、3−ペンタノール、tert-アミルアルコール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n-ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、ノナノール、n−デカノール、ウンデカノール、n−デカノール、トリメチルノニルアルコール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコールやその他多種の高級アルコール等が挙げられる。
【0015】
また、多価アルコールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、3−メチル−1,3ブンタンジオール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3プロパンジオール、1,3ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の分子内に2個以上の炭素、2個以上の水酸基を有する多価アルコールが挙げられる。
【0016】
グリコールエーテルとしては、メチルイソプロピルエーテル、エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールターシャリーブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
【0017】
上に挙げた溶剤の中で特に好ましいのは、炭素数2〜7のグリコールエーテルが特に効果が解り易い。また、安全性及び経口毒性等の点から好ましくはエチレングリコール誘導体等以外の有機溶剤を使用した方が好ましい。
【0018】
また、以上に挙げた溶剤の他にリン酸エステルとアミン系化合物の混合物との溶解性や発揮性能を妨げない範囲で以下に挙げる溶剤を添加することも可能である。
【0019】
それらの例として、多価アルコール類誘導体があり、ソルビタン脂肪酸系、ポリグリセリン高級脂肪酸系、ショ糖脂肪酸系、プロピレングリコール脂肪酸系等の誘導体も挙げられる。
【0020】
エステル類の溶剤としては例えば、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸イソアミル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸イソアミル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸プロピル、吉草酸メチル、吉草酸エチル、吉草酸プロピル、イソ吉草酸メチル、イソ吉草酸エチル、イソ吉草酸プロピル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル、トリメチル酢酸プロピル、カプロン酸メチル、カプロン酸エチル、カプロン酸プロピル、カプリル酸メチル、カプリル酸エチル、カプリル酸プロピル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、カプリル酸トリグリセライド、クエン酸トリブチルアセテート、オキシステアリン酸オクチル、プロピレングリコールモノリシノレート、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート等様々なエステルが挙げられる。
【0021】
また、分子内に水酸基を持たない溶剤ジエーテルやジエステルは具体的には、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
【0022】
本発明のボールペン用油インキ組成物は、リン酸エステルとアミン系化合物との混合物を含むとともに、酸系化合物とアミン系化合物の少なくとも一方が分子構造内にステアリル基を持つ酸系化合物とアミン系化合物の混合物を含み、前記酸系化合物はリン酸エステルでもよいことを特徴とする。
【0023】
本発明のインキ組成物はリン酸エステルあるいはそれとアミン系化合物との混合物を含む。リン酸エステルあるいはそれとアミン系化合物との混合物が持つボール周囲のインキ乾燥凝固物を取れ易くする作用を利用するためである。本発明に使用されるリン酸エステルは、通常、リン酸モノエステル、ジエステル及び微量のトリエステルからなるものであり、エステル構造も芳香族や脂肪族の2系統がある界面活性剤が主である。リン酸エステル構造を形成し得るアルキル基に関しては、天然及び合成の高級アルコール等から得られるアルキル基を導入している。炭素数15〜20のアルキル基と0〜4個のポリオキシエチレン鎖を有するリン酸エステルが好適である。リン酸エステルはポリオキシエチレンなどの付加物でもよい。この様なリン酸エステルとしてはポリオキシエチレンを付加したステアリルリン酸エステルがあり、具体的にはフォスファノールシリーズのRL−210が東邦化学工業(株)で製造されている。また同じくポリオキシエチレンを付加した、ラウリルリン酸エステル(プライサーフA208B)、オレイルリン酸エステル(フォスファノールLB−400)、トリデシルリン酸エステル(フォスファノールLS−500)なども市場で入手できる。
【0024】
本発明に使用されるリン酸エステル以外の酸系化合物としては、脂肪酸およびその誘導体などが好ましく使用できる。脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸などの高級脂肪酸が好ましく使用できる。
【0025】
リン酸エステルあるいは用いる他の酸系化合物は、アルカノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、両性界面活性剤、脂肪アミン系物質等のアミン系化合物で中和されていることが望ましい。中和していないと、使用する染料が酸・塩基の造塩染料である場合に過剰の酸や塩基が存在するとその造塩染料やその他のインキ中に溶解している原材料に悪影響を及ぼし、またそれがボールの腐食などにも影響することがあるからである。特にこれらのアミン系化合物として、3級アミンが好適に使用でき、更に、アルカノールアミンに関しては、20℃での蒸気圧が1mmHg以下のアルカノールアミンが好ましく、具体的にはN−メチルジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−t−ブチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0026】
また、本発明に使用されるアミン系化合物としては脂肪族アミンがあり、具体的にはファーミン80(ステアリルアミン)、ファーミンDM0898(ジメチルステアリルアミン)、コータミン86Pコンク(トリメチルステアリルアミン塩)、AMIET302(ステアリルジエタノールアミン)等、花王(株)で製造されている。
【0027】
ただし、これらのアミン系化合物はリン酸エステルや脂肪酸などの酸系化合物で中和されていることが望ましい。中和していないと、使用する染料が酸・塩基の造塩染料である場合に過剰の酸や塩基が存在するとその造塩染料やその他のインキ中に溶解している原材料に悪影響を及ぼし、またそれがボールの腐食などにも影響することがあるからである。これらの中和用酸系物質については特に使用範囲に制限はない。
【0028】
アミン系化合物とリン酸エステル、酸系化合物の混合物の使用量は、中和物の量としてインキ全量に対して好ましくは0.01〜15質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.5〜7質量%である。この量が少ないと蒸発抑制効果が不足し、初筆性が悪くなり、一方多いと、描線が割れ易くなり、また染料やその他のインキ中に溶解している原材料の溶解性に影響したり、ペン先でのボールとチップ受座間での摩耗が激しくなるからである。
【0029】
本発明のボールペン用油性インキ組成物では、リン酸エステルあるいはそれとアミン系化合物との混合物(中和物)がボール周囲のインキ乾燥凝固物を取れ易くする作用があり、また酸系化合物またはそれとアミン系化合物の両方の分子構造内にステアリル基を有することにより空気中の水分をインキとの気液界面で水和層とステアリル基と溶剤の3成分で液晶的な作用で蒸発抑制効果を発揮することにより、書き出し時の筆記カスレを生じ難くし、滑らかに書き出せることを可能にする顕著な作用を得ることができることが見出された。
【0030】
本発明のボールペン用油性インキ組成物に使用される樹脂としては、ケトン樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、フェノール系樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ロジン系樹脂、アクリル系樹脂、尿素アルデヒド系樹脂、マレイン酸系樹脂、シクロヘキサノン系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等に代表される樹脂がある。
【0031】
これらの樹脂の配合量としては、1〜30質量%がよく、より好ましくは1〜20%である。その配合量が1%未満であると粘度調整やペン先での摩耗が困難となり、30%超だと樹脂以外の原材料が配合できなくなったり、書き味に悪影響を及ぼすことになる。
【0032】
本発明のインキ組成物の色材に顔料を使用した場合、用いる分散剤としては上記に挙げたような樹脂の中から顔料を分散できるものを選択して使用することができ、活性剤やオリゴマーでも目的にあえばどの様なものでも種類を問わない。具体的な分散剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルエーテル、スチレン−マレイン酸共重合体、ケトン樹脂、ヒドロキシエチルセルロースやその誘導体、スチレン−アクリル酸共重合体等の合成樹脂やPO・EO付加物やポリエステルのアミン系オリゴマー等が挙げることができる。
【0033】
本発明のボールペン用油性インキに用いる着色剤としては染料及び顔料が使用できる。染料としては、通常の染料インキ組成物に用いられる直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染・酸性媒染染料、酒精溶性染料、アゾイック染料、硫化・硫化建染染料、建染染料、分散染料、油溶染料、食用染料、金属錯塩染料等や通常の顔料インキ組成物に用いられる無機および有機顔料の中から任意のものを使用することができる。その配合量は、組成物全量当たり1〜50質量%の範囲で選ばれる。
【0034】
また、顔料としては、用いる有機溶剤に溶解し難く分散後の平均粒径が30nm〜700nmとなるものが好ましい。顔料の配合量は、インキ組成物全量に対し、0.5〜25質量%、好ましくは0.5〜20%までの範囲で必要に応じて配合することができる。
【0035】
使用できる顔料は、単独又は2種以上の混合で使用することができる。また、必要に応じて無機顔料を用いた分散体や染料等も分散安定性に悪影響を与えない程度で添加することができる。更に、スチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸、メタアクリル酸エステル、アクリルニトリル、オレフィン系モノマーを重合して得られる樹脂エマルションや、インキ中では膨潤して不定形となる中空樹脂エマルション、または、これらのエマルション自身を着色剤で染着して得られる染着樹脂粒子からなる有機多色顔料等が挙げられる。
【0036】
本発明に使用する色材が顔料である場合は、顔料分散インキ組成物を製造するには、従来から公知の種々の方法が採用できる。例えば、上記各成分を配合し、ディゾルバー等の攪拌機により混合攪拌することによって、また、ボールミルやロールミル、ビーズミル、サンドミル、ピンミル等によって混合粉砕した後、遠心分離や濾過によって顔料の粗大粒子、及び未溶解物、混入固形物を取り除くことによって容易に得ることができる。
【0037】
更に、本発明では必要に応じて、インキに悪影響を及ぼさず相溶することができる防錆剤、防黴剤、界面活性剤、潤滑剤及び湿潤剤等を配合することがでる。特に脂肪酸などは、潤滑剤として好適に使用できる。また、乾燥抑制用添加剤として製品特性上、悪影響を及ぼさない範囲で主溶剤に相溶する不揮発性溶剤等も配合することができる。
【0038】
本発明のインキ組成物をボールペンに用いる場合には、インキ追従体をボールペン後端部に付与することが好ましい。使用する溶剤は揮発性があるので、揮発防止、吸湿性防止、インキ漏れ防止としてインキ追従体を添加するものである。
【0039】
インキ追従体としては、インキに使用する溶剤に対して低透過性、低拡散性が必要であり、そのベースとしては不揮発性や難揮発性の流動体、具体的には、ポリブテンや流動パラフィン等、請求項に示す溶剤と基本的に相溶性を有さない非シリコン系の油脂類を使用することができる。これらの物質の粘度が低い場合、増粘剤やゲル化剤を用いるとよい。具体的には、金属セッケン類、ベントナイト類、脂肪酸アマイド類、水添ヒマシ油類、酸化チタンやシリカやアルミナ等を含む金属微粒子類、セルロース類、エラストマー類等が挙げられる。
【0040】
この様な効果を発揮する理由としてはインキ組成物に特徴があり、長時間の放置後もカスレを生じることなく滑らかに筆記できる。つまり初期的な書き出し時のカスレを生じることのない優れたインキが得られる理由は以下の様に考えられる。
【0041】
使用する様な溶剤については吸湿性が高いため、界面での水和層に対して溶解性が低いステアリル基を持つ酸系化合物を添加していることで界面で溶剤の蒸発を抑制する作用をしやすくなる。更に、この効果はアミン系化合物にステアリル基を持つ物質を添加していることでも同様の効果をもたらすと考えられる。そのため、オレイン酸とステアリル系アミン化合物の混合物等でも添加することでも蒸発抑制を向上でき、極めてカスレを低減することが可能となる。
【0042】
以上のことをもとに書き出し時のカスレを良好になるボールペン用油性インキ組成物を提供することが可能となった。
【0043】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、この実施例によって限定されるものではない。
【0044】
インキの調製としては、まず、酸系化合物とアミン系化合物の混合物に関しては、酸系化合物とアミン系化合物を各々2%の主溶剤溶液に調製し、それらの間で中和滴定によって中和点を得て、酸系化合物とアミン系化合物の中和混合物における混合割合を確定し、次いでその中和割合の酸系化合物とアミン系化合物の混合物の合計に対して主溶剤が50質量%になるように酸系化合物、アミン系化合物及び主溶剤を混合して、下記混合溶液(1)〜(9)を調製した。下記混合溶液(1)〜(9)の組成の単位は質量部である。ただし、混合溶液(3)(4)(5)(8)では、上記同様の方法で予め予備中和混合溶液(i)および(ii)を調製した後、それらを下記組成比(質量比)で混合した。
【0045】
一方、書出時カスレ評価用インキ高濃度液−1及び書出時カスレ評価用インキ高濃度液−2を、下記組成(単位は質量%)で予め調製しておいた。
【0046】
その評価用インキ高濃度液に対して、上記中和混合溶液を下記表に示したように3〜6質量%混合及び撹拌してインキとした。
【0047】
[酸系化合物とアミン系化合物の混合溶液]
(1) 酸系化合物:リン酸エステル(フォスファノールRL―210)20.0部
アミン系化合物:ブチルジエタノールアミン 6.3部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 26.3部
(2) 酸系化合物:リン酸エステル(フォスファノールRL―210)20.0部
アミン系化合物:ジブチルエタノールアミン 6.3部
3−メトキシブタノール 26.3部
(3)(i)酸系化合物:リン酸エステル(プライサーフA208B) 20.0部
アミン系化合物:ポリオキシエチレンアルキルアミン(AMIET105)
14.0部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 34.0部
(ii)酸系化合物:オレイン酸 10.0部
アミン系化合物:ステアリルジエタノールアミン 4.4部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 14.4部
(4) (i)酸系化合物:リン酸エステル(フォスファノールLB―400)
20.0部
アミン系化合物:ポリオキシエチレンオレイルアミン(TAMNO−5)
14.2部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 34.2部
(ii)酸系化合物:オレイン酸 10.0部
アミン系化合物:ジメチルステアリルアミン 4.0部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 14.0部
【0048】
(5)(i)酸系化合物:リン酸エステル(フォスファノールRL―210)
20.0部
アミン系化合物:ブチルジエタノールアミン 6.3部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 26.3部
(ii)酸系化合物:オレイン酸 10.0部
アミン系化合物:ステアリルジエタノールアミン 4.4部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 14.4部
(6) 酸系化合物:リン酸エステル(フォスファノールLS−500) 20.0部
アミン系化合物:ポリオキシエチレン(20)アルキルアミノエーテル
AMIET320 5.0部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 25.0部
(7) 酸系化合物:リン酸エステル(プライサーフLB−400) 20.0部
アミン系化合物:ブチルジエタノールアミン 4.3部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 24.3部
(8)(i)酸系化合物:リン酸エステル(フォスファノールLS−500)
20.0部
アミン系化合物:ポリオキシエチレン(20)アルキルアミノエーテル
AMIET320 5.0部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 25.0部
(ii)酸系化合物:オレイン酸 10.0部
アミン系化合物:ポリオキシエチレンオレイルアミン(TAMNO−5)
5.8部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 15.8部
(9) 酸系化合物:オレイン酸 20.0部
アミン系化合物:ジメチルステアリルアミン 8.0部
3−メトキシ、3−メチル、1−ブタノール 28.0部
【0049】
[書出時カスレ評価用インキ高濃度液の調整]
(評価用インキ高濃度液−1)
スピロンブラックGMHスペシャル[保土ヶ谷化学工業製 7%
バリファーストバイオレット#1702[オリエント化学工業製] 18%
ポリビニルブチラール BM−S [積水化学製] 5%
YP90L [ヤスハラケミカル製] 6%
3−メトキシブタノール 25%
3−メトキシ−3−メチルブタノール 39%
【0050】
(評価用インキ高濃度液−2)
バリファーストバイオレット#1702 [オリエント化学工業製] 20%
スピロンイエロー C−GNH 5%
ポリビニルブチラール BM−1 [積水化学製] 6%
ハイラック110H [日立化成製] 3%
3−メトキシブタノール 36%
3−メトキシ−3−メチルブタノール 30%
【0051】
実施例1〜6、参考例1〜4および比較例1〜8)
上記の評価用インキ高濃度液−1又は評価用インキ高濃度液−2と、酸系化合物とアミン系化合物の混合溶液(1)〜(9)を下記表1〜2に示す割合で混合して、実施例1〜6、参考例1〜4および比較例1〜8の油性インキ組成物を調整した。即ち、実施例及び参考例ではそれぞれ混合溶液(1)〜(5)を使用し、比較例1〜4及び比較例5〜8ではそれぞれ混合溶液(6)〜(9)を使用し、実施例及1〜3、参考例1〜2及び比較例1〜4では評価用インキ高濃度液−1を使用し、実施例4〜6、参考例3〜4及び比較例5〜8では評価用インキ高濃度液−1を使用した。
【0052】
なお、参考例1〜4は、アミン系化合物にステアリル基を持つが酸系化合物にステアリル基を持たないので、実施例ではなく、参考例である
【0053】
【表1】
Figure 0004405138
【0054】
【表2】
Figure 0004405138
【0055】
以上の様に実施例、参考例及び比較例で得られたインキについて、下記評価テストを行った。
【0056】
試験に用いたボールペンは、内径 1.60mm のポリプロピレンチューブ、ステンレスチップ(ボールは超硬合金で、直径1.0mmである)を有するものである。また、充填した後、25℃65%条件下にて30分後に下記評価を行う。
【0057】
1)書出時カスレ評価(官能評価):「三菱」という文字を書き、文字のカスレ度合いで判定。
ほとんどカスレないもの(「三」の1あるいは2番目の線以降書ける);◎
僅かにカスレるもの(「三」の2番目の線が多少かすれるが、それ以降かすれない);○
少し多いもの(「菱」以降かすれない);△
非常に多いもの(「菱」が最後まで書けない);×
とした。
【0058】
2)書出時カスレ評価(機械評価):25℃65%条件下にてペンを60゜にセットし、200gの荷重をかけ、接触する紙を2m/minの速度で動かし、その筆記描線を観察。その時、始点から書出始めた描線の距離を測定する。ペンは5本用意し、その平均値にて測定値とした。
測定値≦10mm:◎
10mm<測定値≦50mm:○
50<測定値≦100mm:△
100<測定値:×
【0059】
3)蒸発抑制効果評価:25℃65%にてそのインキ組成物をφ50mmのシャーレに3.0g入れ、その揮発量に対して質量測定することで元の値からの変化率を計算する。放置期間は3日間とした。
揮発率が5%未満:◎
揮発率が5%以上〜10%未満:○
揮発率が10%以上〜15%未満:△
揮発率が15%以上〜20%未満:×
【0060】
【表3】
Figure 0004405138
【0061】
【表4】
Figure 0004405138
【0062】
[評価結果]
以上の結果から明らかなように本発明の範囲となる実施例1〜6のインキ組成物は、本発明の範囲外となる比較例1〜8のインキ組成物に比べて書出時のかすれに対して非常に優れていることが判明した。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の方法とは異なり、高蒸気圧溶剤を主溶剤とするボールペン用インキ組成物において、リン酸エステルまたはそれとアミン系化合物の混合物を含み、酸系化合物とアミン系化合物の混合物を含み、酸系化合物がステアリル基を持つ化合物である組成物を使用することで、ボール周囲にインキの乾燥凝着物をとれやすくし、しかも蒸発抑制効果を生み出すことで、書き出し時の筆記カスレを生じ難くし、滑らかに書き出せることを可能にしたボールペン用インキ組成物が提供される。

Claims (5)

  1. 25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上である下記化学構造式(1)
    Figure 0004405138
    で示される溶剤を全溶剤の50質量%以上占める主溶剤として含み、リン酸エステルもしくはそれとアミン系化合物の混合物を含み、かつ、アミン系化合物と分子構造内にステアリル基を持つ酸系化合物の混合物を含み、当該酸系化合物は前記リン酸エステルであることができることを特徴とするボールペン用油性インキ組成物。
  2. 前記酸系化合物がリン酸エステルおよび脂肪酸から選ばれることを特徴とする請求項1記載のボールペン用油性インキ組成物。
  3. アミン系化合物がアルカノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、両性界面活性剤および脂肪アミン系物質から選ばれることを特徴とする請求項1又は2記載のボールペン用油性インキ組成物。
  4. アルカノールアミンが、20℃での蒸気圧が1mmHg以下のアルカノールアミンであることを特徴とする請求項3記載のボールペン用油性インキ組成物。
  5. アミン系化合物が3級アミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のボールペン用油性インキ組成物。
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