JP7332446B2 - 金色装飾品及び金色装飾品の製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施例1における金色装飾品の構成を断面図で示したものである。
基材1は、金属、セラミックスから形成される。金属として、具体的にはステンレス鋼、Ti、Ti合金、Cu、Cu合金、W又は硬質化処理したステンレス鋼、Ti、Ti合金などが挙げられ、これらの金属は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。なお、上記基材1の形状については限定されない。
密着層2は、基材1上にTiを約0.05μm~1μmの膜厚で形成することにより形成される。これにより、基材1と硬質層3の密着性が向上し、硬質層3の剥離を防ぎ、Ti、C及びNを含むような硬質層が通常密着しにくい、例えばセラミックのような材料の上にも、硬質層を形成できるようになり、様々な材質の材料を基材1として使用することができるようになる。なお、基材1がTi又はTi合金から形成される場合には、密着層2を形成しなくても基材1と硬質層3とが密着するため、密着層2を形成しなくてもよい。
[硬質層]
硬質層3は、密着層2上に形成されたTi、C及びNを含む層であり、少なくともC又はNのいずれか一方の含有量が、密着層2から離れるにしたがって増加する領域を含む。このようにすることで、密着層2と硬質層3の密着性が向上するとともに、硬質層3の膜中の残留応力が緩和し、膜の剥離やクラックの発生を防止することができる。
かない場合は「◎*」で示した。
発色層4は、硬質層3の上に形成される金合金層であり、ローズゴールド色系の外観を有する。
iが43.0原子%~54.3原子%、Cが1.4原子%~13.6原子%、Nが40.1原子%~44.3原子%の量を含有しており、発色層4は、Auが94.9原子%~97.7原子%、Pdが2.3原子%~5.1原子%の量を含有しており、優れた耐打痕性及び耐傷性を備え、長期間使用しても腐食による変色がない、ローズゴールド色系の外観を有する、長期間使用しても美的外観を維持できる金色装飾品である。
図2は、本発明の実施例2における金色装飾品の構成を断面図で示したものである。
第一の発色層5は、硬質層3上に形成されたAu、Pd、Ti、C及びNを含む金合金層である。
第二の発色層6は、第一の発色層5の上に形成されたAu及びPdを含む金合金層であ
り、ローズゴールド色系の外観を有する。
図3は、実施例3における金色装飾品30の構成を断面図で示したものである。
第一の硬質層7は、密着層2上に形成されたTi及びNを含む層であり、Nの含有量が、密着層2から離れるにしたがって増加する領域を含む。このようにすることで、密着層2と第二の硬質層8との間の密着性が向上するとともに、膜の残留応力が緩和し、クラックの発生を防止することができる。
第二の硬質層8は、第一の硬質層7上に形成されたTi、C及びNを含む層であり、少なくともC又はNのいずれか一方の含有量が第一の硬質層7から離れるにしたがって増加
する領域を含む。このようにすることで、膜の残留応力が緩和し、クラックの発生を防止するとともに、第二の硬質層8の基材1側とは反対側の表面を所望の色調にすることができる。
材1側とは反対側の表面の色調が第一の硬化層7の色調に影響され、望む色調が得られない場合が有る。
次に、実施例1に基づいた金色装飾品の製造方法を、図4の工程図を用いて説明する。
準備工程S1は、成膜の準備を行う工程である。
密着層成膜工程S2は、基材1上に密着層2を成膜する工程である。
硬質層成膜工程S3は、密着層2上に硬質層3を成膜する工程である。
発色層成膜工程S4は、硬質層3上に発色層4を成膜する工程である。
ャンバ内へ導入し、約1分間イオンプレーティングを行うことで、発色層4を形成する。
2 密着層
3 硬質層
4 発色層
5 第一の発色層
6 第二の発色層
7 第一の硬質層
8 第二の硬質層
10、20、30 金色装飾品
Claims (9)
- 基材上に乾式メッキ法によって成膜された金合金層を有する金色装飾品であって、
前記基材上に形成されたTiを含む密着層と、
前記密着層上に形成されたTi、C及びNを含む硬質層と、
前記硬質層上に形成されたAu及びPdを含む前記金合金層の発色層と、を有し、
前記硬質層は、膜厚が0.50μm~1.20μmであり、少なくともC又はNのいずれか一方の含有量が前記密着層から離れるにしたがって増加する領域を備え、
前記発色層は、膜厚が0.01μm~0.05μmであり、前記硬質層上に形成されたAu、Pd、Ti、C及びNを含む第一の発色層と、前記第一の発色層上に形成されたAu及びPdを含む第二の発色層と、を有する
ことを特徴とする金色装飾品。 - 前記第一の発色層は、Auが23.1原子%~76.8原子%、Pdが1.6原子%~2.4原子%、Tiが11.5原子%~37.2原子%、Cが0.5原子%~10.5原子%、Nが9.5原子%~35.6原子%の量を含有し、
前記第二の発色層は、Auが94.9原子%~97.7原子%、Pdが2.3原子%~5.1原子%の量を含有している
ことを特徴とする請求項1に記載の金色装飾品。 - 基材上に乾式メッキ法によって成膜された金合金層を有する金色装飾品であって、
前記基材上に形成されたTiを含む密着層と、
前記密着層上に形成されたTi、C及びNを含む硬質層と、
前記硬質層上に形成されたAu及びPdを含む前記金合金層の発色層と、を有し、
前記硬質層は、膜厚が0.50μm~1.20μmであり、少なくともC又はNのいずれか一方の含有量が前記密着層から離れるにしたがって増加する領域を備え、
前記発色層は、膜厚が0.01μm~0.05μmであり、
前記硬質層は、前記基材側とは反対側の表面において、Tiが43.0原子%~54.3原子%、Cが1.4原子%~13.6原子%、Nが40.1原子%~44.3原子%の量を含有している
ことを特徴とする金色装飾品。 - 基材上に乾式メッキ法によって成膜された金合金層を有する金色装飾品であって、
前記基材上に形成されたTiを含む密着層と、
前記密着層上に形成されたTi、C及びNを含む硬質層と、
前記硬質層上に形成されたAu及びPdを含む前記金合金層の発色層と、を有し、
前記硬質層は、膜厚が0.50μm~1.20μmであり、少なくともC又はNのいずれか一方の含有量が前記密着層から離れるにしたがって増加する領域を備え、
前記発色層は、膜厚が0.01μm~0.05μmであって、
前記硬質層は、前記基材側とは反対側の表面において、L*a*b*表色系による色評価が77.48≦L*≦79.58、0.12≦a*≦0.96、16.06≦b*≦20.27の範囲である
ことを特徴とする金色装飾品。 - 基材上に乾式メッキ法によって成膜された金合金層を有する金色装飾品であって、
前記基材上に形成されたTiを含む密着層と、
前記密着層上に形成されたTi、C及びNを含む硬質層と、
前記硬質層上に形成されたAu及びPdを含む前記金合金層の発色層と、を有し、
前記硬質層は、膜厚が0.50μm~1.20μmであり、少なくともC又はNのいずれか一方の含有量が前記密着層から離れるにしたがって増加する領域を備え、
前記発色層は、膜厚が0.01μm~0.05μmであって、
前記硬質層は、
前記密着層上に形成されたTi及びNを含む第一の硬質層と、
前記第一の硬質層上に形成されたTi、C及びNを含む第二の硬質層と、を有し、
前記第一の硬質層は、Nの含有量が前記密着層から離れるにしたがって増加する領域を備え、
前記第二の硬質層は、少なくともC又はNのいずれか一方の含有量が前記密着層から離れるにしたがって増加する領域を含む
ことを特徴とする金色装飾品。 - 前記第二の硬質層は、前記基材側とは反対側の表面において、Tiが43.0原子%~54.3原子%、Cが1.4原子%~13.6原子%、Nが40.1原子%~44.3原子%の量を含有している
ことを特徴とする請求項5に記載の金色装飾品。 - 前記第一の硬質層の基材側とは反対側の表面におけるNの含有量と、前記第二の硬質層の基材側の表面におけるNの含有量とが同じ値である
ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の金色装飾品。 - 前記金色装飾品は、L*a*b*表色系による色評価がL*≧80.0、2.0≦a*≦6.0、13.0≦b*≦20.0の範囲である
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の金色装飾品。 - 前記発色層は、Auが94.9原子%~97.7原子%、Pdが2.3原子%~5.1原子%の量を含有している
ことを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか一項に記載の金色装飾品。
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