JP7331950B2 - 二次電池用負極および二次電池 - Google Patents

二次電池用負極および二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP7331950B2
JP7331950B2 JP2021570659A JP2021570659A JP7331950B2 JP 7331950 B2 JP7331950 B2 JP 7331950B2 JP 2021570659 A JP2021570659 A JP 2021570659A JP 2021570659 A JP2021570659 A JP 2021570659A JP 7331950 B2 JP7331950 B2 JP 7331950B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
active material
material layer
secondary battery
electrode active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021570659A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021145060A1 (ja
Inventor
貴昭 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2021145060A1 publication Critical patent/JPWO2021145060A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7331950B2 publication Critical patent/JP7331950B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/058Construction or manufacture
    • H01M10/0587Construction or manufacture of accumulators having only wound construction elements, i.e. wound positive electrodes, wound negative electrodes and wound separators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/04Processes of manufacture in general
    • H01M4/043Processes of manufacture in general involving compressing or compaction
    • H01M4/0435Rolling or calendering
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M2004/021Physical characteristics, e.g. porosity, surface area
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本技術は、二次電池用負極および二次電池に関する。
携帯電話機などの多様な電子機器が普及しているため、小型かつ軽量であると共に高エネルギー密度を得ることが可能である電源として、二次電池の開発が進められている。この二次電池は、正極および負極と共に、液状の電解質である電解液を備えている。
二次電池の構成は、電池特性に影響を及ぼすため、その二次電池の構成に関しては、様々な検討がなされている。具体的には、負極の幅方向の両端部における応力を低減させるために、その幅方向における中央部よりも両端部において負極活物質層の密度を小さくしている(例えば、特許文献1参照。)。また、塗布領域と非塗布領域との境界に付与される応力に起因して電極にしわが発生することを防止するために、塗布領域から非塗布領域に向かって塗布領域の厚さを次第に減少させることにより、その塗布領域の密度を次第に小さくしている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2007-220450号公報 国際公開第2013/187172号パンフレット
二次電池の電池特性を改善するために様々な検討がなされているが、その二次電池のサイクル特性は未だ十分でないため、改善の余地がある。
本技術はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、優れたサイクル特性を得ることが可能である二次電池用負極および二次電池を提供することにある。
本技術の一実施形態の二次電池用負極は、負極集電体および負極活物質層を備え、その負極集電体の片面のみに負極活物質層が形成された片面形成部と、その片面形成部に隣接され、かつ、負極集電体の両面に負極活物質層が形成された両面形成部とを含み、その片面形成部における負極活物質層の第1体積密度が両面形成部における負極活物質層の第2体積密度よりも大きいものである。
本技術の一実施形態の二次電池は、正極と負極と電解液とを備え、その負極が上記した本技術の一実施形態の二次電池用負極の構成と同様の構成を有するものである。
本技術の一実施形態の二次電池用負極または二次電池によれば、その二次電池用負極(または負極)が片面形成部および両面形成部を含んでおり、その片面形成部における負極活物質層の第1体積密度が両面形成部における負極活物質層の第2体積密度よりも大きいので、優れたサイクル特性を得ることができる。
なお、本技術の効果は、必ずしもここで説明された効果に限定されるわけではなく、後述する本技術に関連する一連の効果のうちのいずれの効果でもよい。
本技術の一実施形態における二次電池の構成を表す斜視図である。 図1に示した電池素子の構成を模式的に表す断面図である。 図1に示した電池素子の構成を模式的に表す他の断面図である。 図1に示した電池素子の構成を拡大して表す断面図である。 図3に示した負極の主要部の構成を表す断面図である。 二次電池の製造工程を説明するための断面図である。 図6に続く二次電池の製造工程を説明するための断面図である。 比較例の二次電池の構成および製造工程を説明するための断面図である。 二次電池の適用例(電池パック)の構成を表すブロック図である。
以下、本技術の一実施形態に関して、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、説明する順序は、下記の通りである。

1.二次電池(二次電池用負極)
1-1.全体の構成
1-2.負極の詳細な構成
1-3.動作
1-4.製造方法
1-5.作用および効果
2.変形例
3.二次電池の用途
<1.二次電池(二次電池用負極)>
まず、本技術の一実施形態の二次電池に関して説明する。なお、本技術の一実施形態の二次電池用負極は、ここで説明する二次電池の一部(一構成要素)であるため、その二次電池用負極(以下、単に「負極」と呼称する。)に関しては、以下で併せて説明する。
ここで説明する二次電池は、電極反応物質の吸蔵放出を利用して電池容量が得られる二次電池であり、正極および負極と共に電解液を備えている。この二次電池では、充電途中において負極の表面に電極反応物質が意図せずに析出することを防止するために、その負極の充電容量は、正極の放電容量よりも大きくなっている。すなわち、負極の単位面積当たりの電気化学容量は、正極の単位面積当たりの電気化学容量よりも大きくなるように設定されている。
電極反応物質の種類は、特に限定されないが、具体的には、アルカリ金属およびアルカリ土類金属などの軽金属である。アルカリ金属は、リチウム、ナトリウムおよびカリウムなどであると共に、アルカリ土類金属は、ベリリウム、マグネシウムおよびカルシウムなどである。
以下では、電極反応物質がリチウムである場合を例に挙げる。リチウムの吸蔵放出を利用して電池容量が得られる二次電池は、いわゆるリチウムイオン二次電池である。このリチウムイオン二次電池では、リチウムがイオン状態で吸蔵放出される。
<1-1.全体の構成>
図1は、二次電池の斜視構成を表している。図2および図3のそれぞれは、図1に示した電池素子10の断面構成を模式的に表している。図4は、図1に示した電池素子10の断面構成を拡大して表している。
ただし、図1では、電池素子10と外装フィルム20とが互いに分離された状態を示している。図2では、Y軸方向に延在する巻回軸Jと交差する電池素子10の断面を示している。図3では、正極11および負極12のそれぞれの巻回状態を分かりやすくするために、正極11および負極12のそれぞれを線状に示している。図2および図3のそれぞれでは、図示内容を簡略化するために、図1と比較して電池素子10の縦横比(長軸K1の長さおよび短軸K2の長さ)を調整している。図4では、正極11、負極12およびセパレータ13のそれぞれの一部のみを示している。
この二次電池は、図1に示したように、電池素子10と、外装フィルム20と、正極リード14と、負極リード15とを備えている。電池素子10は、外装フィルム20の内部に収納されていると共に、正極リード14および負極リード15のそれぞれは、外装フィルム20の内部から外部に向かって互いに共通する方向に導出されている。
ここで説明する二次電池は、電池素子10を収納するための外装部材として、可撓性(または柔軟性)を有する外装部材(外装フィルム20)を用いたラミネートフィルム型の二次電池である。
[外装フィルム]
外装フィルム20は、図1に示したように、1枚のフィルム状の部材であり、矢印R(一点鎖線)の方向に折り畳み可能である。この外装フィルム20は、上記したように、電池素子10を収納しているため、正極11、負極12および電解液を収納している。なお、外装フィルム20には、電池素子10を収容するための窪み部20U(いわゆる深絞り部)が設けられている。
具体的には、外装フィルム20は、融着層、金属層および表面保護層が内側からこの順に積層された3層のラミネートフィルムであり、その外装フィルム20が折り畳まれた状態では、互いに対向する融着層のうちの外周縁部同士が互いに融着されている。融着層は、ポリプロピレンなどの高分子化合物を含んでいる。金属層は、アルミニウムなどの金属材料を含んでいる。表面保護層は、ナイロンなどの高分子化合物を含んでいる。
ただし、外装フィルム20の構成(層数)は、特に、限定されないため、1層または2層でもよいし、4層以上でもよい。
外装フィルム20と正極リード14との間には、密着フィルム21が挿入されていると共に、外装フィルム20と負極リード15との間には、密着フィルム22が挿入されている。密着フィルム21,22のそれぞれは、外装フィルム20の内部に外気が意図せずに侵入することを防止する部材であり、正極リード14および負極リード15のそれぞれに対して密着性を有するポリオレフィンなどの高分子化合物のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。このポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンおよび変性ポリプロピレンなどである。ただし、密着フィルム21,22のうちの一方または双方は、省略されてもよい。
[電池素子]
電池素子10は、図1~図4に示したように、正極11と、負極12と、セパレータ13と、液状の電解質である電解液(図示せず)とを備えており、その電解液は、正極11、負極12およびセパレータ13のそれぞれに含浸されている。
この電池素子10は、図1、図3および図4に示したように、正極11および負極12がセパレータ13を介して巻回方向Dに巻回された構造体であり、いわゆる巻回電極体である。より具体的には、巻回電極体である電池素子10では、正極11および負極12がセパレータ13を介して互いに積層されていると共に、その正極11、負極12およびセパレータ13が巻回軸Jを中心として巻回方向Dに巻回されている。図3では、図示内容を簡略化するために、細い破線を用いて正極11を線状に示していると共に、太い実線を用いて負極12を線状に示している。また、図3では、セパレータ13の図示を省略している。
巻回軸Jと交差する電池素子10の断面(XZ面に沿った断面)の形状は、図2に示したように、長軸K1および短軸K2により規定される扁平形状であり、より具体的には扁平な略楕円形である。この長軸K1は、X軸方向に延在すると共に相対的に大きい長さを有する軸(横軸)であると共に、短軸K2は、X軸方向と交差するY軸方向に延在すると共に相対的に小さい長さを有する軸(縦軸)である。
(正極)
正極11は、図4に示したように、正極集電体11Aと、その正極集電体11Aの両面に形成された2個の正極活物質層11Bとを含んでいる。
正極集電体11Aは、金属材料などの導電性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでおり、その金属材料は、アルミニウム、ニッケルおよびステンレスなどである。正極活物質層11Bは、リチウムを吸蔵放出することが可能である正極活物質のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。ただし、正極活物質層11Bは、さらに、正極結着剤および正極導電剤などを含んでいてもよい。
正極活物質の種類は、特に限定されないが、具体的には、リチウム含有遷移金属化合物などのリチウム含有化合物である。このリチウム含有遷移金属化合物は、リチウムと共に1種類または2種類以上の遷移金属元素を含んでおり、さらに、1種類または2種類以上の他元素を含んでいてもよい。他元素の種類は、遷移金属元素以外の任意の元素であれば、特に限定されないが、具体的には、長周期型周期表中の2族~15族に属する元素である。なお、リチウム含有遷移金属化合物は、酸化物、リン酸化合物、ケイ酸化合物およびホウ酸化合物などである。
酸化物の具体例は、LiNiO2 、LiCoO2 、LiCo0.98Al0.01Mg0.012 、LiNi0.5 Co0.2 Mn0.3 2 、LiNi0.8 Co0.15Al0.052 、LiNi0.33Co0.33Mn0.332 、Li1.2 Mn0.52Co0.175 Ni0.1 2 、Li1.15(Mn0.65Ni0.22Co0.13)O2 およびLiMn2 4 などである。リン酸化合物の具体例は、LiFePO4 、LiMnPO4 、LiFe0.5 Mn0.5 PO4 およびLiFe0.3 Mn0.7 PO4 などである。
正極結着剤は、合成ゴムおよび高分子化合物などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。合成ゴムは、スチレンブタジエン系ゴム、フッ素系ゴムおよびエチレンプロピレンジエンなどである。高分子化合物は、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミドおよびカルボキシメチルセルロースなどである。
正極導電剤は、炭素材料などの導電性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでおり、その炭素材料は、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックなどである。ただし、導電性材料は、金属材料および高分子化合物などでもよい。
なお、正極11は、後述する一対の非形成部12Yに対応する部分を含んでいてもよい。すなわち、巻回方向Dにおける正極11の巻内側の端部および巻外側の端部のそれぞれでは、正極集電体11Aの両面に正極活物質層11Bが形成されていないため、その正極集電体11Aが露出していてもよい。
(負極)
負極12は、図4に示したように、負極集電体12Aと、その負極集電体12Aの両面に形成された2個の負極活物質層12Bとを含んでいる。
負極集電体12Aは、金属材料などの導電性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでおり、その金属材料は、銅、アルミニウム、ニッケルおよびステンレスなどである。負極活物質層12Bは、リチウムを吸蔵放出することが可能である負極活物質のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。ただし、負極活物質層12Bは、さらに、負極結着剤および負極導電剤などを含んでいてもよい。負極結着剤に関する詳細は、正極結着剤に関する詳細と同様であると共に、負極導電剤に関する詳細は、正極導電剤に関する詳細と同様である。
負極活物質の種類は、特に限定されないが、具体的には、炭素材料および金属系材料などである。炭素材料は、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素および黒鉛などであり、その黒鉛は、天然黒鉛および人造黒鉛などである。金属系材料は、リチウムと合金を形成することが可能である金属元素および半金属元素のうちのいずれか1種類または2種類以上を含む材料であり、その金属元素および半金属元素は、ケイ素およびスズなどである。ただし、金属系材料は、単体でもよいし、合金でもよいし、化合物でもよいし、それらの2種類以上の混合物でもよい、それらの2種類以上の相を含む材料でもよい。
金属系材料の具体例は、SiB4 、SiB6 、Mg2 Si、Ni2 Si、TiSi2 、MoSi2 、CoSi2 、NiSi2 、CaSi2 、CrSi2 、Cu5 Si、FeSi2 、MnSi2 、NbSi2 、TaSi2 、VSi2 、WSi2 、ZnSi2 、SiC、Si3 4 、Si2 2 O、SiOv (0<v≦2)、LiSiO、SnOw (0<w≦2)、SnSiO3 、LiSnOおよびMg2 Snなどである。ただし、SiOv のvは、0.2<v<1.4を満たしていてもよい。
負極活物質層12Bの形成方法は、特に限定されないが、具体的には、塗布法、気相法、液相法、溶射法および焼成法(焼結法)などのうちのいずれか1種類または2種類以上である。
なお、負極活物質層12Bの一部は、負極集電体12Aの両面に設けられておらずに、その負極集電体12Aの片面のみに設けられている。ここで説明した負極12の詳細な構成に関しては、後述する(図5参照)。
(セパレータ)
セパレータ13は、図4に示したように、正極11と負極12との間に介在している絶縁性の多孔質膜であり、その正極11と負極12との接触を防止しながらリチウムイオンを通過させる。
このセパレータ13は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンおよびポリエチレンなどの高分子化合物のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。ただし、セパレータ13は、1種類の多孔質膜からなる単層膜でもよいし、1種類または2種類以上の多孔質膜が互いに積層された多層膜でもよい。
(電解液)
電解液は、溶媒および電解質塩を含んでいる。
溶媒は、非水溶媒(有機溶剤)のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでおり、その非水溶媒を含んでいる電解液は、いわゆる非水電解液である。この非水溶媒は、エステル類およびエーテル類などであり、より具体的には、炭酸エステル系化合物、カルボン酸エステル系化合物およびラクトン系化合物などである。
炭酸エステル系化合物は、環状炭酸エステルおよび鎖状炭酸エステルなどである。環状炭酸エステルは、炭酸エチレンおよび炭酸プロピレンなどであると共に、鎖状炭酸エステルは、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよび炭酸メチルエチルなどである。カルボン酸エステル系化合物は、酢酸エチル、プロピオン酸エチルおよびトリメチル酢酸エチルなどである。ラクトン系化合物は、γ-ブチロラクトンおよびγ-バレロラクトンなどである。エーテル類は、上記したラクトン系化合物の他、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキソランおよび1,4-ジオキサンなどである。
また、非水溶媒は、不飽和環状炭酸エステル、ハロゲン化炭酸エステル、スルホン酸エステル、リン酸エステル、酸無水物、ニトリル化合物およびイソシアネート化合物などである。電解液の化学的安定性が向上するからである。
具体的には、不飽和環状炭酸エステルは、炭酸ビニレン、炭酸ビニルエチレンおよび炭酸メチレンエチレンなどである。ハロゲン化炭酸エステルは、モノフルオロ炭酸エチレンおよびジフルオロ炭酸エチレンなどである。スルホン酸エステルは、1,3-プロパンスルトンおよび1,3-プロペンスルトンなどである。リン酸エステルは、リン酸トリメチルなどである。酸無水物は、環状カルボン酸無水物、環状ジスルホン酸無水物および環状カルボン酸スルホン酸無水物などである。環状カルボン酸無水物は、コハク酸無水物、グルタル酸無水物およびマレイン酸無水物などである。環状ジスルホン酸無水物は、エタンジスルホン酸無水物およびプロパンジスルホン酸無水物などである。環状カルボン酸スルホン酸無水物は、スルホ安息香酸無水物、スルホプロピオン酸無水物およびスルホ酪無水物などである。ニトリル化合物は、アセトニトリル、アクリロニトリル、マロノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、セバコニトリルおよびフタロニトリルなどである。イソシアネート化合物は、ヘキサメチレンジイソシアネートなどである。
電解質塩は、リチウム塩などの軽金属塩のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。このリチウム塩は、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4 )、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム(LiN(FSO2 2 )、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CF3 SO2 2 )、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド(LiC(CF3 SO2 3 )およびビス(オキサラト)ホウ酸リチウム(LiB(C2 4 2 )などである。電解質塩の含有量は、特に限定されないが、具体的には、溶媒に対して0.3mol/kg~3.0mol/kgである。高いイオン伝導性が得られるからである。
[正極リードおよび負極リード]
正極リード14は、正極11(正極集電体11A)に接続されていると共に、負極リード15は、負極12(負極集電体12A)に接続されている。この正極リード14は、アルミニウムなどの導電性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいると共に、負極リード15は、銅、ニッケルおよびステンレスなどの導電性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。正極リード14および負極リード15のそれぞれの形状は、薄板状および網目状などである。
正極リード14および負極リード15のそれぞれの数は、特に限定されないため、1本でもよいし、2本以上でもよい。特に、正極リード14および負極リード15のそれぞれの数が2本以上であれば、二次電池の電気抵抗が低下する。
<1-2.負極の詳細な構成>
図5は、図3に示した負極12の主要部の断面構成を表しており、図4に対応する断面を示している。図5中の左側は、巻回方向Dにおける巻内側であると共に、図5中の右側は、巻回方向Dにおける巻外側である。以下では、既に説明した図1~図4のそれぞれの図示内容を随時引用する。
[片面形成部および両面形成部]
負極集電体12Aは、図5に示したように、巻回方向Dに延在している。この負極集電体12Aは、上記した金属材料などの導電性材料を含む板状の部材であるため、互いに反対の方向を向いた一対の面(第1面M1および第2面M2)を有している。導電性材料が金属材料である場合には、負極集電体12Aは金属箔などである。
ここでは、負極活物質層12Bは、負極集電体12Aの一部のみに形成されており、より具体的には、巻回方向Dにおける負極集電体12Aの中央領域のみに形成されている。このため、負極12は、負極集電体12Aの上に負極活物質層12Bが形成されている形成部12Xと、負極集電体12Aの上に負極活物質層12Bが形成されていない2個の非形成部12Yとを含んでいる。
形成部12Xは、巻回方向Dにおける負極12の中央に位置していると共に、第1面M1および第2面M2のうちの一方または双方に負極活物質層12Bが形成されている部分である。この形成部12Xは、第1面M1に形成された負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1)と、第2面M2に形成された負極活物質層12B(第2負極活物質層12B2)とを含んでいる。
2個の非形成部12Yのうちの一方は、巻回方向Dにおける負極12の一端に位置していると共に、第1面M1および第2面M2のうちのいずれにも負極活物質層12Bが形成されていない部分である。2個の非形成部12Yのうちの他方は、巻回方向Dにおける負極12の他端に位置していると共に、第1面M1および第2面M2のうちのいずれにも負極活物質層12Bが形成されていない部分である。すなわち、2個の非形成部12Yのそれぞれでは、第1面M1および第2面M2のそれぞれが負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)により被覆されていないため、負極集電体12Aが露出している。
なお、2個の非形成部12Yのそれぞれの長さ(巻回方向Dの寸法)、すなわち第1面M1および第2面M2のそれぞれにおいて負極集電体12Aが露出している長さは、特に限定されないため、任意に設定可能である。具体的には、負極12が巻回されていることに応じて、2個の非形成部12Yのそれぞれの長さは、負極12の1周未満の巻回長さに相当する長さでもよいし、その負極12の1周以上の巻回長さに相当する長さでもよい。
特に、形成部12Xは、負極集電体12Aの片面(第1面M1)のみに負極活物質層12Bが形成された片面形成部12X1と、負極集電体12Aの両面(第1面M1および第2面M2)に負極活物質層12Bが形成された両面形成部12X2とを含んでいる。
片面形成部12X1では、第1面M1に第1負極活物質層12B1が形成されているのに対して、第2面M2に第2負極活物質層12B2が形成されていない。これにより、片面形成部12X1では、第1面M1が第1負極活物質層12B1により被覆されているため、その第1面M1において負極集電体12Aが露出していないのに対して、第2面M2が第2負極活物質層12B2により被覆されていないため、その第2面M2において負極集電体12Aが露出している。
なお、片面形成部12X1の長さ(巻回方向Dの寸法)、すなわち第2面M2において負極集電体12Aが露出している長さは、特に限定されないため、任意に設定可能である。ただし、片面形成部12X1の長さは、両面形成部12X2の長さよりも十分に小さいことが好ましい。正極11(正極活物質層11B)と負極12(負極活物質層12B)との対向面積をできるだけ大きくすることにより、電池容量を担保するためである。
両面形成部12X2は、片面形成部12X1に隣接されている。より具体的には、両面形成部12X2は、巻回方向Dにおける第2負極活物質層12B2の巻内側の端縁に対応する位置(隣接位置P)において、片面形成部12X1に隣接されている。
この両面形成部12X2では、第1面M1に第1負極活物質層12B1が形成されていると共に、第2面M2に第2負極活物質層12B2が形成されている。これにより、両面形成部12X2では、第1面M1が第1負極活物質層12B1により被覆されているため、その第1面M1において負極集電体12Aが露出していないと共に、第2面M2が第2負極活物質層12B2により被覆されているため、その第2面M2において負極集電体12Aが露出していない。
なお、片面形成部12X1における第1負極活物質層12B1および両面形成部12X2における第1負極活物質層12B1は、同一の工程において形成されているため、互いに一体化されている。ただし、両者の第1負極活物質層12B1は、別個の工程において形成されているため、互いに別体化されていてもよい。
ここでは、片面形成部12X1は、巻回方向Dにおける負極12の巻内側の端部に位置している。このため、負極12の巻内側の端部では、片面形成部12X1および両面形成部12X2を形成するために、第2負極活物質層12B2が第1負極活物質層12B1よりも巻外側に向かって後退している。これにより、負極12では、巻回方向Dにおける巻内側から巻外側に向かって、非形成部12Y、形成部12X(片面形成部12X1)、形成部12X(両面形成部12X2)および非形成部12Yがこの順に配置されている。すなわち、片面形成部12X1は、両面形成部12X2よりも巻内側に配置されている。
なお、巻回方向Dにおける負極12の巻外側の端部では、片面形成部12X1が存在していないため、両面形成部12X2が非形成部12Yに隣接されている。
また、ここでは、電池素子10の断面の形状は、上記したように、長軸K1および短軸K2により規定される扁平形状である。このため、負極12は、図2および図3に示したように、長軸K1の方向に延在する複数の延在部12Wと、その複数の延在部12W同士を互いに連結させる複数の湾曲部12Zとを含んでいる。延在部12Wは、長軸K1の方向(ここではX軸方向)に向かってほぼ直線状(平坦状)に延在している。湾曲部12Zは、概ね延在部12Wの延在方向と交差する方向(ここではY軸方向)に向かって延在していると共に、巻回軸Jから遠ざかる方向に向かって凸型の円弧を描くように湾曲している。
複数の延在部12Wのうち、最も巻内側(最内周)に位置する延在部12Wは、最内周延在部12WA(負極延在部)である。すなわち、負極12は、巻回方向Dにおける巻内側の端部に、長軸K1の方向に延在する最内周延在部12WAを含んでいる。この最内周延在部12WAは、上記した片面形成部12X1を含んでいるため、その片面形成部12X1は、最内周延在部12WAに設けられている。
なお、片面形成部12X1における第1負極活物質層12B1は、負極集電体12Aよりも巻回軸Jに近い側に配置されていてもよいし、負極集電体12Aよりも巻回軸Jから遠い側に配置されていてもよい。
[体積密度]
ここで、片面形成部12X1および両面形成部12X2を含んでいる負極12では、負極活物質層12Bの体積密度(g/cm3 )が場所に応じて互いに異なるように設定されている。具体的には、片面形成部12X1における負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1)の体積密度D1(第1体積密度)は、両面形成部12X2における負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)の体積密度D2(第2体積密度)よりも大きくなっている。
体積密度D1が体積密度D2よりも大きいのは、充放電時において、負極活物質層12B(特に、片面形成部12X1における第1負極活物質層12B1)が膨張収縮しても、その負極活物質層12Bの内部において導電パスが欠落しにくくなると共に、その導電パスの欠落に起因する局所的なリチウム金属の析出が発生しにくくなるからである。これにより、充放電が繰り返されても、負極活物質層12Bにおいてリチウム金属の析出が抑制されながら導電パスが維持されやすくなるため、放電容量が低下しにくくなる。ここで説明した利点が得られる理由の詳細に関しては、後述する。
なお、隣接位置Pにおける負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1)の体積密度D3(第3体積密度)は、特に限定されない。すなわち、体積密度D1が体積密度D2よりも大きくなっていれば、体積密度D3は、任意に設定可能である。
中でも、体積密度D3は、体積密度D2以上であることが好ましい。隣接位置Pにおいて体積密度D3が担保されるため、充放電時において、導電パスがより欠落しにくくなると共に、局所的なリチウム金属の析出がより発生しにくくなるからである。また、後述する圧縮成型処理を用いた負極12の作製工程において、体積密度D1が体積密度D2よりも大きくなるように負極12が作製されやすくなるため、その負極12を容易かつ安定に作製可能になるからである。
この場合には、体積密度D3は、体積密度D1以下であることがより好ましい。体積密度D1,D3が体積密度D2に対して十分に大きくなるため、充放電時において、導電パスが著しく欠落しにくくなると共に、局所的なリチウム金属の析出が著しく発生しにくくなるからである。
体積密度D1,D2(または体積密度D1,D2,D3)の間に上記した関係が成立していれば、体積密度D1,D2,D3のそれぞれの値は、特に限定されないため、任意に設定可能である。ただし、体積密度D1~D3のそれぞれの値は、小数点第四位の値を四捨五入した値である。中でも、体積密度D2は、1.500g/cm3 ~1.770g/cm3 であることが好ましい。十分な電池容量が得られるからである。
ここで、式(1)で表される増加率RDは、0%よりも大きいと共に3.0%以下であることが好ましい。体積密度D1が体積密度D2よりも大きい場合において、その体積密度D1,D2間の関係が適正化されるため、充放電時において、導電パスがより欠落しにくくなると共に、局所的なリチウム金属の析出がより発生しにくくなるからである。この増加率RDは、体積密度D1が体積密度D2よりも増加している割合を表すパラメータであり、小数点第二位の値を四捨五入した値である。
RD=(D1/D2-1)×100 ・・・(1)
(RDは、増加率(%)である。D1は、片面形成部12X1における負極活物質層12Bの体積密度(g/cm3 )である。S2は、両面形成部12X2における負極活物質層12Bの体積密度(g/cm3 )である。)
なお、体積密度D1,D2,D3のそれぞれを測定する手順は、以下で説明する通りである。
体積密度D1を測定する場合には、最初に、巻内側の片面形成部12X1の一端(図5中の左端)の位置から巻外側に10mm以上離れると共に隣接位置Pから巻内側に10mm以上離れた領域において、円形(外径=10mm)となるように負極12(負極集電体12Aおよび第1負極活物質層12B1)打ち抜く。
続いて、円形の負極12を用いて、片面形成部12X1の重量(g)および厚さ(cm)を求めることにより、その片面形成部12X1の体積密度(g/cm3 )を算出する。この場合には、負極12の重量から非形成部12Yの重量を差し引くことにより、片面形成部12X1の重量を算出すると共に、その負極12の厚さから非形成部12Yの厚さを差し引くことにより、片面形成部12X1の厚さを算出する。また、上記した円形の負極12を打ち抜いてから片面形成部12X1の体積密度を求めるまでの工程を3回繰り返すことにより、3個の体積密度を得る。
最後に、3個の体積密度の平均値を算出することにより、体積密度D1とする。
体積密度D2の測定手順は、隣接位置Pから巻外側に10mm以上離れた領域において円形の負極12(負極集電体12A、第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)を打ち抜くことを除いて、上記した体積密度D1の測定手順と同様である。この場合には、負極12の重量から非形成部12Yの重量を差し引くことにより、両面形成部12X2の重量を算出すると共に、その負極12の厚さから非形成部12Yの厚さを差し引くことにより、両面形成部12X2の厚さを算出する。
体積密度D3の測定手順は、隣接位置Pから巻外側に10mm未満の範囲内であると共に隣接位置Pから巻内側に10mm未満の範囲内である領域において円形の負極12を打ち抜くことを除いて、上記した体積密度D1の測定手順と同様である。
ただし、片面形成部12X1において負極12(負極集電体12Aおよび第1負極活物質層12B1)を打ち抜く場合には、上記したように、その負極12の重量から非形成部12Yの重量を差し引くことにより、片面形成部12X1の重量を算出すると共に、その負極12の厚さから非形成部12Yの厚さを差し引くことにより、片面形成部12X1の厚さを算出する。一方、両面形成部12X2において負極12(負極集電体12A、第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)を打ち抜く場合には、上記したように、その負極12の重量から非形成部12Yの重量を差し引くことにより、両面形成部12X2の重量を算出すると共に、その負極12の厚さから非形成部12Yの厚さを差し引くことにより、両面形成部12X2の厚さを算出する。
なお、体積密度D1,D2,D3のそれぞれを測定する場合には、その体積密度D1,D2,D3のそれぞれの測定精度を担保するために、互いに十分に離れた位置(一例を挙げると、互いに10mm以上離れた位置)において負極12を打ち抜くことが好ましい。これにより、体積密度D1,D3のそれぞれの値が互いに同じ値になりにくくなるため、その体積密度D1,D3のそれぞれが高精度に測定されやすくなる。また、体積密度D2,D3のそれぞれの値が互いに同じ値になりにくくなるため、その体積密度D2,D3のそれぞれが高精度に測定されやすくなる。
<1-3.動作>
二次電池の充電時には、正極11からリチウムが放出されると共に、そのリチウムが電解液を介して負極12に吸蔵される。また、二次電池の放電時には、負極12からリチウムが放出されると共に、そのリチウムが電解液を介して正極11に吸蔵される。この充放電時には、リチウムがイオン状態で吸蔵放出される。
<1-4.製造方法>
図6および図7のそれぞれは、二次電池の製造工程を説明するために、図5に対応する断面構成を表している。図6および図7のそれぞれでは、作製途中の負極12と共に、圧縮成型処理を行うために用いられるロールプレス機30を示している。
二次電池を製造する場合には、以下で説明する手順により、正極11および負極12を作製すると共に電解液を調製したのち、その正極11、負極12および電解液を用いて二次電池を組み立てる。以下では、既に説明した図1~図5のそれぞれの図示内容を随時引用する。
[正極の作製]
最初に、正極活物質と、必要に応じて正極結着剤および正極導電剤などとを混合することにより、正極合剤とする。続いて、有機溶剤などに正極合剤を投入することにより、ペースト状の正極合剤スラリーを調製する。最後に、正極集電体11Aの両面に正極合剤スラリーを塗布することにより、正極活物質層11Bを形成する。こののち、ロールプレス機を用いて正極活物質層11Bを圧縮成型してもよい。この場合には、正極活物質層11Bを加熱してもよいし、圧縮成型を複数回繰り返してもよい。これにより、正極集電体11Aの両面に正極活物質層11Bが形成されるため、正極11が作製される。
なお、正極11を作製する場合には、後述するように巻回体を作製するために正極11を負極12と共に巻回させる際に、正極活物質層11Bの一部がセパレータ13を介して負極活物質層12Bの全体と対向するように、その正極活物質層11Bの形成範囲を調整する。
[負極の作製]
最初に、負極活物質と、必要に応じて負極結着剤および負極導電剤などとを混合することにより、負極合剤としたのち、有機溶剤などに負極合剤を投入することにより、ペースト状の負極合剤スラリーを調製する。
続いて、負極集電体12Aの両面(第1面M1および第2面M2)に負極合剤スラリーを塗布することにより、負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)を形成する。この場合には、負極集電体12Aの一部のみに負極合剤スラリーを塗布することにより、形成部12Xおよび一対の非形成部12Yを形成する。また、第1面M1における負極合剤スラリーの塗布範囲と第2面M2における負極合剤スラリーの塗布範囲とを互いに異ならせることにより、片面形成部12X1および両面形成部12X2を形成する。これにより、形成部12X(片面形成部12X1および両面形成部12X2)および非形成部12Yを含む負極12が形成される。
最後に、図6および図7に示したように、搬送方向R(図6および図7中の右方向)に負極12を搬送させることにより、ロールプレス機30を用いて負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)を圧縮成型する。
このロールプレス機30は、一対のプレスローラ31,32を備えており、そのプレスローラ31,32は、負極12の搬送歩行Rと交差する方向(Z軸方向)において負極12を介して互いに対向するように配置されている。
プレスローラ31は、第1負極活物質層12B1を圧縮成型するために用いられるローラである。このプレスローラ31は、Y軸方向に延在する円筒型の立体的形状を有しており、そのY軸方向に延在する回転軸31Jを中心として回転可能である。圧縮成型処理時には、プレスローラ31が回転軸31Jを中心として回転しながら第1負極活物質層12B1に押圧される。
プレスローラ32は、第2負極活物質層12B2を圧縮成型するために用いられるローラである。このプレスローラ32は、プレスローラ31と同様の立体的形状を有しており、回転軸32Jを中心として回転可能である。圧縮成型処理時には、プレスローラ32が回転軸32Jを中心として回転しながら第1負極活物質層12B1に押圧される。
特に、プレスローラ32は、必要に応じて、回転軸32Jを中心として回転しながら、搬送方向Rと交差する方向(Z軸方向)において移動可能である。すなわち、プレスローラ32は、プレスローラ31から離れる方向(下方向)に移動可能であると共に(図6)、プレスローラ32に近づく方向(上方向)に移動可能である(図7)。これにより、プレスローラ31,32間の距離Gは、相対的に大きい距離G1と相対的に小さい距離G2との間において変化可能である。
圧縮成型処理では、図6に示したように、プレスローラ32がプレスローラ31から離れる方向に移動することにより、距離Gが距離G1となるようにプレスローラ31,32が配置された状態において、そのプレスローラ31,32の間を搬送方向Rに向かって負極12が搬送される。この場合には、プレスローラ31,32により形成部12X(両面形成部12X2)が挟まれるため、そのプレスローラ31,32のそれぞれが両面形成部12X2に押圧される。これにより、プレスローラ31が第1負極活物質層12B1に押圧されるため、そのプレスローラ31により第1負極活物質層12B1が圧縮成型されると共に、プレスローラ32が第2負極活物質層12B2に押圧されるため、そのプレスローラ32により第2負極活物質層12B2が圧縮成型される。
なお、プレスローラ31,32のそれぞれを用いて両面形成部12X2(第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)を圧縮成型可能であれば、距離G1は、特に限定されないため、任意に設定可能である。すなわち、第1負極活物質層12B1に対するプレスローラ31のプレス圧は、任意に設定可能であると共に、第2負極活物質層12B2に対するプレスローラ32のプレス圧は、任意に設定可能である。
こののち、負極12が搬送方向Rに搬送されることにより、プレスローラ31,32のそれぞれが隣接位置Pまたはその近傍に到達すると、図7に示したように、そのプレスローラ32がプレスローラ31に近づくように移動するため、距離Gが距離G1から距離G2に変化する。この場合には、プレスローラ31,32により形成部12X(片面形成部12X1)が挟まれるため、そのプレスローラ31,32のそれぞれが片面形成部12X1に押圧される。これにより、プレスローラ31が第1負極活物質層12B1に押圧されるため、そのプレスローラ31により第1負極活物質層12B1が圧縮成型されると共に、プレスローラ32が負極集電体12A(第2面M2)に押圧されるため、そのプレスローラ32により負極集電体12Aが支持される。
なお、プレスローラ31,32のそれぞれを用いて片面形成部12X1(第1負極活物質層12B1)を圧縮成型可能であれば、距離G2は、特に限定されないため、任意に設定可能である。すなわち、第1負極活物質層12B1に対するプレスローラ31のプレス圧は、任意に設定可能であると共に、負極集電体12Aに対するプレスローラ32の接触圧は、任意に設定可能である。
この圧縮成型処理では、距離G1に対して距離G2を十分に小さくすることにより、プレスローラ31,32を用いて両面形成部12X2(第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)よりも片面形成部12X1(第1負極活物質層12B1)が十分に圧縮成型される。これにより、片面形成部12X1における負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1)の体積密度D1は、両面形成部12X2における負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)の体積密度D2よりも大きくなる。
すなわち、プレスローラ31,32を用いて片面形成部12X1を圧縮成型する場合には、プレスローラ32により第1負極活物質層12B1が背後から支持されながら、プレスローラ31が第1負極活物質層12B1に押圧されるため、そのプレスローラ31により第1負極活物質層12B1が十分に圧縮成型される。これにより、片面形成部12X1では、第2負極活物質層12B2が存在していないにも関わらず、両面形成部12X2よりも大きなプレス圧で第1負極活物質層12B1が圧縮成型されるため、体積密度D1が体積密度D2よりも大きくなる。
なお、隣接位置Pにおける負極活物質層12Bの体積密度D3は、プレスローラ32の移動開始時期、移動終了時期、移動速度および移動時間などの条件を調整することにより、任意に設定可能である。
具体的には、隣接位置Pに到達する前からプレスローラ32がプレスローラ31に次第に近づくように移動すれば、両面形成部12X2から隣接位置Pを経由して片面形成部12X1に向かって次第にプレス圧が増加するため、体積密度D3は、体積密度D2以上になる。また、隣接位置Pの近傍におけるプレス圧に応じて、体積密度D3は、体積密度D1以下になる。
こののち、負極12がさらに搬送方向Rに搬送されると、プレスローラ31,32が負極12から離脱するため、ロールプレス機30を用いた圧縮成型処理が完了する。
これにより、体積密度D1が体積密度D2よりも大きくなるように、片面形成部12X1および両面形成部12X2を含む負極活物質層12B(第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2)が負極集電体12Aの両面(第1面M1および第2面M2)に形成されるため、負極12が作製される。
[電解液の調製]
溶媒に電解質塩を投入する。これにより、溶媒中において電解質塩が分散または溶解されるため、電解液が調製される。
[二次電池の組み立て]
最初に、溶接法などを用いて正極11(正極集電体11A)に正極リード14を接続させると共に、溶接法などを用いて負極12(負極集電体12A)に負極リード15を接続させる。続いて、セパレータ13を介して正極11および負極12を互いに積層させたのち、巻回軸Jを中心として正極11、負極12およびセパレータ13を巻回方向Dに巻回させることにより、巻回体を作製する。この場合には、片面形成部12X1が巻内側の端部に位置するように、負極12を巻回させる。続いて、プレス機などを用いて巻回体を押圧することにより、巻回軸Jと交差する断面の形状が扁平形状となるように巻回体を成型する。
続いて、窪み部20Uの内部に巻回体を収容すると共に、外装フィルム20を折り畳んだのち、熱融着法などを用いて外装フィルム20(融着層)のうちの2辺の外周縁部同士を互いに接着させることにより、袋状の外装フィルム20の内部に巻回体を収納する。
最後に、袋状の外装フィルム20の内部に電解液を注入したのち、熱融着法などを用いて外装フィルム20(融着層)のうちの残りの1辺の外周縁部同士を互いに接着させる。この場合には、外装フィルム20と正極リード14との間に密着フィルム21を挿入すると共に、外装フィルム20と負極リード15との間に密着フィルム22を挿入する。これにより、巻回体に電解液が含浸されるため、電池素子10が作製される。よって、袋状の外装フィルム20の内部に電池素子10が封入されるため、二次電池が組み立てられる。
[二次電池の安定化]
二次電池を充放電させる。環境温度、充放電回数(サイクル数)および充放電条件などの各種条件は、任意に設定可能である。これにより、負極12などの表面に被膜が形成されるため、二次電池の状態が電気化学的に安定化する。よって、外装フィルム20を用いた二次電池、すなわちラミネートフィルム型の二次電池が完成する。
<1-5.作用および効果>
この二次電池によれば、負極12が片面形成部12X1および両面形成部12X2を含んでおり、片面形成部12X1における負極活物質層12Bの体積密度D1が両面形成部12X2における負極活物質層12Bの体積密度D2よりも大きくなっているので、以下で説明する理由により、優れたサイクル特性を得ることができる。
図8は、比較例の二次電池の構成および製造工程を説明するために、図7に対応する断面構成を示している。比較例の二次電池は、図8に示したように、ロールプレス機30を用いた負極12の圧縮処理時において、プレスローラ32が移動しないことに起因して距離Gが一定(=距離G1)であるため、体積密度D1が体積密度D2よりも小さくなることを除いて、本実施形態の二次電池の構成と同様の構成を有している。
比較例の二次電池の製造工程(負極12の圧縮処理)では、図8に示したように、プレスローラ32がプレスローラ31に近づくように移動しないため、プレスローラ31,32を用いて片面形成部12X1(第1負極活物質層12B1)を圧縮成型する場合には、第2負極活物質層12B2が存在しないことに起因してプレスローラ32が片面形成部12X1から離隔される。これにより、第1負極活物質層12B1が背後からプレスローラ32により支持されない状態において、その第1負極活物質層12B1にプレスローラ31が接触するため、そのプレスローラ31が第1負極活物質層12B1に押圧されにくくなる。よって、第1負極活物質層12B1がプレスローラ31により圧縮成型されにくくなるため、体積密度D1が体積密度D2よりも小さくなる。
体積密度D1が体積密度D2よりも小さくなると、充放電時において、負極活物質層12B(特に、片面形成部12X1における第1負極活物質層12B1)が膨張収縮すると、その負極活物質層12Bの内部において導電パスが欠落しやすくなると共に、その導電パスの欠落に起因した局所的なリチウム金属の析出が発生しやすくなる。これにより、充放電が繰り返されると、負極活物質層12Bにおいて、導電パスが維持されにくくなるのみでなく、リチウム金属の析出が発生しやすくなる。
よって、比較例の二次電池では、充放電を繰り返すと放電容量が低下しやすくなるため、優れたサイクル特性を得ることが困難である。
これに対して、本実施形態の二次電池の製造工程(負極12の圧縮処理)では、図7に示したように、プレスローラ32がプレスローラ31に近づくように移動するため、プレスローラ31,32を用いて片面形成部12X1(第1負極活物質層12B1)を圧縮成型する場合には、第2負極活物質層12B2が存在していないにも関わらずにプレスローラ32が片面形成部12X1に接触する。これにより、第1負極活物質層12B1が背後からプレスローラ32により支持されている状態において、その第1負極活物質層12B1にプレスローラ31が接触するため、そのプレスローラ31が第1負極活物質層12B1に押圧されやすくなる。よって、第1負極活物質層12B1がプレスローラ31により圧縮成型されやすくなるため、体積密度D1が体積密度D2よりも大きくなる。
体積密度D1が体積密度D2よりも大きくなると、充放電時において、負極活物質層12B(特に、片面形成部12X1における第1負極活物質層12B1)が膨張収縮しても、その負極活物質層12Bの内部において導電パスが担保されやすくなると共に、その導電パスの欠落に起因した局所的なリチウム金属の析出が発生しにくくなる。これにより、充放電が繰り返されると、導電パスが維持されながら、リチウム金属の析出が抑制されやすくなる。
よって、本実施形態の二次電池では、充放電を繰り返しても放電容量が低下しにくくなるため、優れたサイクル特性を得ることが困難である。
特に、隣接位置Pにおける負極活物質層12Bの体積密度D3が体積密度D2以上であれば、充放電時において導電パスがより維持されやすくなると共にリチウム金属の析出がより抑制されやすくなるため、より高い効果を得ることができる。
この場合には、体積密度D3が体積密度D1以下であれば、充放電時において導電パスが著しく維持されやすくなると共にリチウム金属の析出が著しく抑制されやすくなるため、さらに高い効果を得ることができる。
また、体積密度D2が1.500g/cm3 ~1.770g/cm3 であれば、十分な電池容量が得られるため、より高い効果を得ることができる。
また、増加率RDが0%よりも大きいと共に3.0%以下であれば、充放電時において導電パスがより維持されやすくなると共にリチウム金属の析出がより抑制されやすくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、負極12が巻回されており、片面形成部12X1が巻回方向Dにおける負極12の巻内側の端部に位置していれば、体積密度D1が十分に大きくなることに起因して片面形成部12X1の厚さが小さくて済むため、負極12がよりきつく巻かれる巻内側の端部において、片面形成部12X1と両面形成部12X2との間の段差(高低差)が緩和されやすくなる。これにより、段差に起因して負極12が意図せずに破損および破断することは抑制されるため、二次電池が安定に充放電可能になる。よって、負極12の破損および破断に起因した放電容量の低下が防止されやすくなるため、より高い効果を得ることができる。
この場合には、最内周延在部12WAが片面形成部12X1を含んでいれば、上記した段差が効果的に緩和されるため、負極12の破損および破断がより抑制されやすくなる。よって、負極12の破損および破断に起因した放電容量の低下がより発生しにくくなるため、さらに高い効果を得ることができる。
また、二次電池がリチウムイオン二次電池であれば、リチウムの吸蔵現象および放出現象を利用して十分な電池容量が安定に得られるため、より高い効果を得ることができる。
<2.変形例>
次に、上記した二次電池の変形例に関して説明する。二次電池の構成は、以下で説明するように、適宜、変更可能である。ただし、以下で説明する一連の変形例に関しては、任意の2種類以上が互いに組み合わされてもよい。
[変形例1]
図5では、巻回方向Dにおける負極12の巻内側の端部のみに片面形成部12X1が設けられているが、その片面形成部12X1の設置位置は、特に限定されない。
具体的には、ここでは図示しないが、片面形成部12X1は、負極12の巻外側の端部のみに設けられていてもよいし、負極12の巻内側の端部および負極12の巻外側の端部の双方に設けられていてもよい。これらの場合においても、同様の効果を得ることができる。
ただし、上記したように、巻内側の端部の段差に起因する問題(負極12の意図しない破損および破断)を抑制するためには、片面形成部12X1は、負極12の巻内側の端部に設けられていることが好ましい。
[変形例2]
図5では、負極12のみが片面形成部12X1および両面形成部12X2を含んでいると共に、その負極12のみにおいて体積密度D1が体積密度D2よりも大きくなるように設定されている。
しかしながら、ここでは具体的に図示しないが、正極11も片面形成部および両面形成部を含んでいると共に、その正極11においても上記した体積密度の大小関係が成立していてもよい。この場合においても、同様の効果を得ることができる。
ただし、上記したように、巻内側の端部の段差に起因する問題(負極12の意図しない破損および破断)を抑制するためには、片面形成部12X1は、負極12の巻内側の端部に設けられていることが好ましい。
[変形例3]
多孔質膜からなるセパレータ13を用いた。しかしながら、ここでは具体的に図示しないが、多孔質膜からなるセパレータ13の代わりに、高分子化合物層を含む積層型のセパレータを用いてもよい。
具体的には、積層型のセパレータは、上記した多孔質膜からなる多孔質層と、その多孔質層の片面または両面に設けられた高分子化合物層とを含んでいる。正極11および負極12のそれぞれに対するセパレータの密着性が向上するため、電池素子10の位置ずれが発生しにくくなるからである。これにより、電解液の分解反応などが発生しても、二次電池が膨れにくくなる。高分子化合物層は、ポリフッ化ビニリデンなどの高分子化合物を含んでいる。物理的強度に優れていると共に、電気化学的に安定だからである。
なお、多孔質層および高分子化合物層のうちの一方または双方は、複数の無機粒子および複数の樹脂粒子などの複数の粒子のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいてもよい。二次電池の発熱時において複数の粒子が放熱するため、その二次電池の耐熱性および安全性が向上するからである。無機粒子の種類は、特に限定されないが、具体的には、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化アルミニウム、ベーマイト、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン(チタニア)、酸化マグネシウム(マグネシア)および酸化ジルコニウム(ジルコニア)などの粒子である。
積層型のセパレータを作製する場合には、高分子化合物および有機溶剤などを含む前駆溶液を調製したのち、多孔質層の片面または両面に前駆溶液を塗布する。
この積層型のセパレータを用いた場合においても、正極11と負極12との間においてリチウムイオンが移動可能になるため、同様の効果を得ることができる。
[変形例4]
液状の電解質である電解液を用いた。しかしながら、ここでは具体的に図示しないが、電解液の代わりに、ゲル状の電解質である電解質層を用いてもよい。
電解質層を用いた電池素子10では、セパレータ13および電解質層を介して正極11および負極12が互いに積層されている。この電解質層は、正極11とセパレータ13との間に介在していると共に、負極12とセパレータ13との間に介在している。
具体的には、電解質層は、電解液と共に高分子化合物を含んでおり、その電解質層中では、電解液が高分子化合物により保持されている。電解液の構成は、上記した通りである。高分子化合物は、ポリフッ化ビニリデンなどを含んでいる。電解質層を形成する場合には、電解液、高分子化合物および有機溶剤などを含む前駆溶液を調製したのち、正極11および負極12のそれぞれの片面または両面に前駆溶液を塗布する。
この電解質層を用いた場合においても、正極11と負極12との間において電解質層を介してリチウムイオンが移動可能になるため、同様の効果を得ることができる。
<3.二次電池の用途>
次に、上記した二次電池の用途(適用例)に関して説明する。
二次電池の用途は、主に、駆動用の電源または電力蓄積用の電力貯蔵源などとして二次電池を利用可能である機械、機器、器具、装置およびシステム(複数の機器などの集合体)などであれば、特に限定されない。電源として用いられる二次電池は、主電源でもよいし、補助電源でもよい。主電源とは、他の電源の有無に関係なく、優先的に用いられる電源である。補助電源は、主電源の代わりに用いられる電源でもよいし、必要に応じて主電源から切り替えられる電源でもよい。二次電池を補助電源として用いる場合には、主電源の種類は二次電池に限られない。
二次電池の用途の具体例は、以下の通りである。ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、携帯電話機、ノート型パソコン、コードレス電話機、ヘッドホンステレオ、携帯用ラジオ、携帯用テレビおよび携帯用情報端末などの電子機器(携帯用電子機器を含む。)である。電気シェーバなどの携帯用生活器具である。バックアップ電源およびメモリーカードなどの記憶用装置である。電動ドリルおよび電動鋸などの電動工具である。着脱可能な電源としてノート型パソコンなどに搭載される電池パックである。ペースメーカおよび補聴器などの医療用電子機器である。電気自動車(ハイブリッド自動車を含む。)などの電動車両である。非常時などに備えて電力を蓄積しておく家庭用バッテリシステムなどの電力貯蔵システムである。なお、二次電池の電池構造は、上記したラミネートフィルム型および円筒型でもよいし、それら以外の他の電池構造でもよい。また、電池パックおよび電池モジュールなどとして、複数の二次電池が用いられてもよい。
中でも、電池パックおよび電池モジュールは、電動車両、電力貯蔵システムおよび電動工具などの比較的大型の機器などに適用されることが有効である。電池パックは、後述するように、単電池を用いてもよいし、組電池を用いてもよい。電動車両は、二次電池を駆動用電源として作動(走行)する車両であり、上記したように、二次電池以外の駆動源を併せて備えた自動車(ハイブリッド自動車など)でもよい。電力貯蔵システムは、二次電池を電力貯蔵源として用いるシステムである。家庭用の電力貯蔵システムでは、電力貯蔵源である二次電池に電力が蓄積されているため、その電力を利用して家庭用の電気製品などを使用可能である。
ここで、代表的な二次電池の適用例に関して具体的に説明する。以下で説明する適用例の構成は、あくまで一例であるため、適宜、変更可能である。
図9は、電池パックのブロック構成を表している。ここで説明する電池パックは、1個の二次電池を用いた簡易型の電池パック(いわゆるソフトパック)であり、スマートフォンに代表される電子機器などに搭載される。
この電池パックは、図9に示したように、電源41と、回路基板42とを備えている。この回路基板42は、電源41に接続されていると共に、正極端子43、負極端子44および温度検出端子45を含んでいる。この温度検出端子45は、いわゆるT端子である。
電源41は、1個の二次電池を含んでいる。この二次電池では、正極リードが正極端子43に接続されていると共に、負極リードが負極端子44に接続されている。この電源41は、正極端子43および負極端子44を介して外部と接続可能であるため、その正極端子43および負極端子44を介して充放電可能である。回路基板42は、制御部46と、スイッチ47と、熱感抵抗素子(PTC(Positive Temperature Coefficient)素子)48と、温度検出部49とを含んでいる。ただし、PTC素子48は省略されてもよい。
制御部46は、中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit )およびメモリなどを含んでおり、電池パック全体の動作を制御する。この制御部46は、必要に応じて電源41の使用状態の検出および制御を行う。
なお、制御部46は、電源41(二次電池)の電池電圧が過充電検出電圧または過放電検出電圧に到達すると、スイッチ47を切断することにより、電源41の電流経路に充電電流が流れないようにする。また、制御部46は、充電時または放電時において大電流が流れると、スイッチ47を切断することにより、充電電流を遮断する。過充電検出電圧および過放電検出電圧は、特に限定されない。一例を挙げると、過充電検出電圧は、4.2V±0.05Vであると共に、過放電検出電圧は、2.4V±0.1Vである。
スイッチ47は、充電制御スイッチ、放電制御スイッチ、充電用ダイオードおよび放電用ダイオードなどを含んでおり、制御部46の指示に応じて電源41と外部機器との接続の有無を切り換える。このスイッチ47は、金属酸化物半導体を用いた電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor )などを含んでおり、充放電電流は、スイッチ47のON抵抗に基づいて検出される。
温度検出部49は、サーミスタなどの温度検出素子を含んでおり、温度検出端子45を用いて電源41の温度を測定すると共に、その温度の測定結果を制御部46に出力する。温度検出部49により測定される温度の測定結果は、異常発熱時において制御部46が充放電制御を行う場合および残容量の算出時において制御部46が補正処理を行う場合などに用いられる。
本技術の実施例に関して説明する。
(実験例1~33)
以下で説明するように、図1~図5に示したラミネートフィルム型の二次電池(リチウムイオン二次電池)を作製したのち、その二次電池のサイクル特性を評価した。
[二次電池の作製]
以下の手順により、二次電池を作製した。
(正極の作製)
最初に、正極活物質(コバルト酸リチウム(LiCoO2 ))91質量部と、正極結着剤(ポリフッ化ビニリデン)3質量部と、正極導電剤(黒鉛)6質量部とを混合することにより、正極合剤とした。続いて、有機溶剤(N-メチル-2-ピロリドン)に正極合剤を投入したのち、その有機溶剤を撹拌することにより、ペースト状の正極合剤スラリーを調製した。続いて、コーティング装置を用いて正極集電体11A(アルミニウム箔,厚さ=12μm)の両面に正極合剤スラリーを塗布したのち、その正極合剤スラリーを乾燥させることにより、正極活物質層11Bを形成した。最後に、ロールプレス機を用いて正極活物質層11Bを圧縮成型した。これにより、正極集電体11Aの両面に正極活物質層11Bが形成されたため、正極11が作製された。
(負極の作製)
最初に、負極活物質(黒鉛)93質量部と、負極結着剤(ポリフッ化ビニリデン)7質量部とを混合することにより、負極合剤とした。続いて、有機溶剤(N-メチル-2-ピロリドン)に負極合剤を投入したのち、その有機溶剤を撹拌することにより、ペースト状の負極合剤スラリーを調製した。
続いて、コーティング装置を用いて負極集電体12A(銅箔,厚さ=15μm)の両面に負極合剤スラリーを塗布したのち、その負極合剤スラリーを乾燥させることにより、負極活物質層12Bを形成した。この場合には、負極集電体12Aの両面(第1面M1および第2面M2)に負極合剤スラリーを選択的に塗布することにより、図5に示したように、第1負極活物質層12B1および第2負極活物質層12B2を形成した。これにより、形成部12X(片面形成部12X1および両面形成部12X2)および一対の非形成部12Yを含む負極12が形成された。
最後に、図6および図7に示したように、ロールプレス機30(プレスローラ31,32)を用いて負極活物質層12Bを圧縮成型した。この場合には、プレスローラ31,32のそれぞれのプレス圧を変更することにより、表1および表2に示したように、体積密度D2(g/cm3 )を調整した。また、必要に応じて、プレスローラ32を移動させることにより、表1および表2に示したように、体積密度D1,D3(g/cm3 )のそれぞれを調整すると共に、増加率RD(%)を調整した。これにより、体積密度D1,D2,D3を有する負極12が作製された。
(電解液の調製)
溶媒(炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジエチルおよびプロピオン酸プロピル)に電解質塩(六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 ))を添加したのち、その溶媒を撹拌した。この場合には、溶媒の混合比(重量比)を炭酸エチレン:炭酸プロピレン:炭酸ジエチル:プロピオン酸プロピル=30:10:40:20としたと共に、電解質塩の含有量を溶媒に対して1mol/kgとした。これにより、溶媒中において電解質塩が溶解されたため、電解液が調製された。
(二次電池の組み立て)
最初に、正極11(正極集電体11A)にアルミニウム製の正極リード14を溶接したと共に、負極12(負極集電体12A)に銅製の負極リード15を溶接した。続いて、セパレータ13(微多孔性ポリエチレンフィルム,厚さ=15μm)を介して正極11および負極12を互いに積層させたのち、巻回軸Jを中心として正極11、負極12およびセパレータ13を巻回方向Dに巻回させることにより、巻回体を作製した。この場合には、片面形成部12X1が巻回方向Dにおける巻内側の端部に配置されるようにした。続いて、プレス機を用いて巻回体を押圧することにより、巻回軸Jと交差する断面の形状が扁平形状となるように巻回体を成型した。
続いて、窪み部20Uに収容された巻回体を挟むように外装フィルム20を折り畳んだのち、その外装フィルム20のうちの2辺の外周縁部同士を互いに熱融着することにより、袋状の外装フィルム20の内部に巻回体を収納した。外装フィルム20としては、融着層(ポリプロピレンフィルム,厚さ=30μm)と、金属層(アルミニウム箔,厚さ=40μm)と、表面保護層(ナイロンフィルム,厚さ=25μm)とが内側からこの順に積層されたアルミラミネートフィルムを用いた。
続いて、袋状の外装フィルム20の内部に電解液を注入したのち、減圧環境中において外装フィルム20のうちの残りの1辺の外周縁部同士を熱融着した。この場合には、外装フィルム20と正極リード14との間に密着フィルム21(ポリプロピレンフィルム,厚さ=5μm)を挿入したと共に、外装フィルム20と負極リード15との間に密着フィルム22(ポリプロピレンフィルム,厚さ=5μm)を挿入した。これにより、巻回体に電解液が含浸されたため、電池素子10が作製された。よって、外装フィルム20の内部に電池素子が封入されたため、二次電池が組み立てられた。
(二次電池の安定化)
常温環境中(温度=23℃)において二次電池を2サイクル充放電させた。充電時には、0.1Cの電流で電池電圧が4.2Vに到達するまで定電流充電したのち、その4.2Vの電圧で電流が0.05Cに到達するまで定電圧充電した。放電時には、0.1Cの電流で電池電圧が3.0Vに到達するまで定電流放電した。0.1Cとは、電池容量(理論容量)を10時間で放電しきる電流値であると共に、0.05Cとは、電池容量を20時間で放電しきる電流値である。
これにより、負極12などの表面に被膜が形成されたため、二次電池の状態が安定化された。よって、ラミネートフィルム型の二次電池が完成した。
[サイクル特性の評価]
二次電池のサイクル特性を評価したところ、表1および表2に示した結果が得られた。
サイクル特性を調べる場合には、最初に、常温環境(温度=23℃)において二次電池を充放電させることにより、放電容量(1サイクル目の放電容量)を測定した。続いて、高温環境(温度=45℃)中において総サイクル数が500サイクルに到達するまで二次電池を繰り返して充放電させることにより、放電容量(500サイクル目の放電容量)を測定した。最後に、容量維持率(%)=(500サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100を算出した。
充放電条件は、充電時の電流を0.3Cに変更したと共に放電時の電流を0.5Cに変更したことを除いて、上記した二次電池の安定化時の充放電条件と同様にした。0.3Cとは、電池容量を10/3時間で放電しきる電流値であると共に、0.5Cとは、電池容量を2時間で放電しきる電流値である。
Figure 0007331950000001
Figure 0007331950000002
[考察]
表1および表2に示したように、二次電池のサイクル特性は、負極12の構成(体積密度D1,D2,D3および増加率RD)に応じて大きく変動した。
具体的には、体積密度D1が体積密度D2よりも大きい場合(実験例1~30)には、体積密度D1が体積密度D2以下である場合(実験例31~33)と比較して、容量維持率が増加した。
特に、体積密度D1が体積密度D2よりも大きい場合には、以下の傾向が得られた。第1に、体積密度D3が体積密度D2以上であると、高い容量維持率が得られた。この場合には、体積密度D3が体積密度D1以下であると、容量維持率がより増加した。第2に、体積密度D2が1.500g/cm3 ~1.770g/cm3 であると、容量維持率がより増加した。第3に、増加率RDが0%よりも大きいと共に3.0%以下であると、高い容量維持率が得られた。
[まとめ]
表1および表2に示した結果から、負極12が片面形成部12X1および両面形成部12X2を含んでおり、その片面形成部12X1における負極活物質層12Bの体積密度D1が両面形成部12X2における負極活物質層12Bの体積密度D2よりも大きくなっていると、高い容量維持率が得られた。よって、二次電池において優れたサイクル特性が得られた。
以上、一実施形態および実施例を挙げながら本技術に関して説明したが、その本技術の構成は、一実施形態および実施例において説明された構成に限定されないため、種々に変形可能である。
具体的には、二次電池の電池構造がラミネートフィルム型である場合に関して説明したが、その電池構造は、特に限定されないため、円筒型、角型、コイン型およびボタン型などの他の電池構造でもよい。
また、電池素子の素子構造が巻回型である場合に関して説明したが、その電池素子の素子構造は、特に限定されないため、電極(正極および負極)が積層された積層型および電極(正極および負極)がジグザグに折り畳まれた九十九折り型などの他の素子構造でもよい。
さらに、電極反応物質がリチウムである場合に関して説明したが、その電極反応物質は、特に限定されない。具体的には、電極反応物質は、上記したように、ナトリウムおよびカリウムなどの他のアルカリ金属でもよいし、ベリリウム、マグネシウムおよびカルシウムなどのアルカリ土類金属でもよい。この他、電極反応物質は、アルミニウムなどの他の軽金属でもよい。
本明細書中に記載された効果は、あくまで例示であるため、本技術の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されない。よって、本技術に関して、他の効果が得られてもよい。

Claims (7)

  1. 正極と、
    負極集電体および負極活物質層を含む負極と、
    電解液と
    を備え、
    前記負極は、
    前記負極集電体の片面のみに前記負極活物質層が形成された片面形成部と、
    前記片面形成部に隣接され、かつ、前記負極集電体の両面に前記負極活物質層が形成された両面形成部と
    を含み、
    前記負極は、巻回されており、前記片面形成部は、前記負極の巻内側の端部に位置しており、
    前記片面形成部における前記負極活物質層の第1体積密度は、前記両面形成部における前記負極活物質層の第2体積密度よりも大きい、
    二次電池。
  2. 前記両面形成部が前記片面形成部に隣接される位置における前記負極活物質層の第3体積密度は、前記第2体積密度以上である、
    請求項1記載の二次電池。
  3. 前記第3体積密度は、前記第1体積密度以下である、
    請求項2記載の二次電池。
  4. 前記第2体積密度は、1.500g/cm3 以上1.770g/cm3 以下である、
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の二次電池。
  5. 式(1)で表される増加率は、0%よりも大きく、かつ、3.0%以下である、
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の二次電池。
    RD=(D1/D2-1)×100 ・・・(1)
    (RDは、増加率(%)である。D1は、第1体積密度(g/cm3 )である。D2は、第2体積密度(g/cm3 )である。)
  6. 前記正極および前記負極が巻回軸を中心として巻回された電池素子を備え、
    前記巻回軸と交差する前記電池素子の断面の形状は、長軸および短軸により規定される扁平形状であり、
    前記負極は、前記負極の巻内側の端部に、前記長軸の方向に延在する負極延在部を含み、
    前記負極延在部は、前記片面形成部を含む、
    請求項記載の二次電池。
  7. リチウムイオン二次電池である、
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の二次電池。
JP2021570659A 2020-01-15 2020-11-13 二次電池用負極および二次電池 Active JP7331950B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020004501 2020-01-15
JP2020004501 2020-01-15
PCT/JP2020/042440 WO2021145060A1 (ja) 2020-01-15 2020-11-13 二次電池用負極および二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021145060A1 JPWO2021145060A1 (ja) 2021-07-22
JP7331950B2 true JP7331950B2 (ja) 2023-08-23

Family

ID=76864165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021570659A Active JP7331950B2 (ja) 2020-01-15 2020-11-13 二次電池用負極および二次電池

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20220344725A1 (ja)
JP (1) JP7331950B2 (ja)
CN (1) CN114982001A (ja)
WO (1) WO2021145060A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009252349A (ja) 2008-04-01 2009-10-29 Panasonic Corp 非水電解液二次電池用電極板とその製造方法
WO2019239988A1 (ja) 2018-06-11 2019-12-19 株式会社村田製作所 電池用電極およびその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6027835A (en) * 1996-12-11 2000-02-22 Fuji Film Celltec Co., Ltd. Cell electrode sheet with displaced electrode depolarizing mixes
JP4003268B2 (ja) * 1996-12-11 2007-11-07 宇部興産株式会社 電極シート及び電池
JP4233670B2 (ja) * 1999-03-01 2009-03-04 パナソニック株式会社 非水電解液二次電池の製造方法
JP2007220450A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd リチウム二次電池用負極板、およびそれを用いたリチウム二次電池
JP5656069B2 (ja) * 2010-12-13 2015-01-21 ソニー株式会社 二次電池、電池パック、電子機器、電動工具、電動車両および電力貯蔵システム
JP5660625B2 (ja) * 2011-06-30 2015-01-28 Fdkトワイセル株式会社 負極板の製造方法
US20150017523A1 (en) * 2012-06-11 2015-01-15 Nec Energy Devices, Ltd. Electrode manufacturing method
JP6155605B2 (ja) * 2012-11-16 2017-07-05 ソニー株式会社 リチウムイオン二次電池、電池パック、電子機器、電動車両、蓄電装置および電力システム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009252349A (ja) 2008-04-01 2009-10-29 Panasonic Corp 非水電解液二次電池用電極板とその製造方法
WO2019239988A1 (ja) 2018-06-11 2019-12-19 株式会社村田製作所 電池用電極およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2021145060A1 (ja) 2021-07-22
CN114982001A (zh) 2022-08-30
WO2021145060A1 (ja) 2021-07-22
US20220344725A1 (en) 2022-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN112448047B (zh) 预锂化电极的方法
JP6962373B2 (ja) 積層構造体及びその製造方法、並びに、ロールプレス装置
WO2023063008A1 (ja) 二次電池
CN110544796A (zh) 二次电池、电池组件、电动车辆、储电系统、电动工具及电子设备
JP7384291B2 (ja) 二次電池
JP7331950B2 (ja) 二次電池用負極および二次電池
WO2022190863A1 (ja) 二次電池用負極および二次電池
JP7272457B2 (ja) 二次電池
JP7405155B2 (ja) 二次電池
JP7302731B2 (ja) 二次電池
JP7327507B2 (ja) 二次電池
WO2023058603A1 (ja) 二次電池用負極および二次電池
WO2022196238A1 (ja) 二次電池用電解液および二次電池
JP7435727B2 (ja) 二次電池用電解液および二次電池
WO2023286579A1 (ja) 二次電池用負極および二次電池
WO2022239699A1 (ja) 二次電池
WO2023112576A1 (ja) 二次電池用正極および二次電池
WO2022163139A1 (ja) 二次電池
WO2023162428A1 (ja) 二次電池
JP7207555B2 (ja) 二次電池用電解液および二次電池
WO2023120688A1 (ja) 二次電池
WO2022172718A1 (ja) 二次電池
WO2021192402A1 (ja) 二次電池
WO2023162429A1 (ja) 二次電池用電解液および二次電池
JP7276603B2 (ja) 二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7331950

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150