JP7321705B2 - 粉末食品 - Google Patents
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Description
さらに、袋状包材で包装されてなるインスタント飲料とした際には、溶解時にすぐに飲用できるよう良好な溶解性を有する一方で、飲用時には発泡成分の異味がないことが望まれる。
従って、本発明は、熱水等への良好な溶解性を有し、かつ飲用時の有機酸の刺激味が低減され、さらには保存中の包材の膨張が抑制された飲料用の粉末食品を提供することを課題とする。
(A)増粘多糖類
(B)炭酸塩
(C)ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の有機酸 1~30質量%
を含有する飲料用粉末食品であって、成分(B)に対する成分(A)の含有質量比[(A)/(B)]が0.6~4、成分(B)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(B)]が0.8~3であり、水で20質量倍希釈したときに、25℃における粘度が5~200mPa・sである、袋状包材で包装されてなる飲料用粉末食品を提供するものである。
水で20質量倍希釈したときの25℃における粘度は、包材の膨張を抑制する観点から、好ましくは8mPa・s以上であり、また、溶解性を向上させる観点、及び有機酸の刺激味を抑制する観点から、好ましくは100mPa・s以下、より好ましくは50mPa・s以下であり、さらに好ましくは40mPa・s以下である。そして、水で20質量倍希釈したときの25℃における粘度は、好ましくは8~100mPa・s、より好ましくは8~50mPa・s、さらに好ましくは8~40mPa・sである。
飲料用粉末食品中の成分(A)の含有量は、包材の膨張を抑制する観点、及び炭酸塩の苦味を抑制する観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、また、溶解性を向上させる観点から、好ましくは18質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは13質量%以下である。そして、飲料用粉末食品中の成分(A)の含有量は、1~18質量%、より好ましくは2~15質量%、さらに好ましくは2~13質量%である。
また、成分(A)がグアガムの場合、飲料用粉末食品中の含有量は、包材の膨張を抑制する観点から、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは4質量%以上であり、また、溶解性を向上させる観点から、好ましくは18質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下である。
また、成分(A)がタマリンドガムの場合、飲料用粉末食品中の含有量は、包材の膨張を抑制する観点から、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは7質量%以上であり、また溶解性を向上させる観点から、好ましくは18質量%以下であり、15質量%以下である。
本発明の飲料用粉末食品中、成分(B)の含有量は、溶解性を向上させる観点から、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上であり、また、包材の膨張を抑制する観点、及び炭酸塩の苦味を抑制する観点から、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは12質量%以下である。そして、飲料用粉末食品中の成分(B)の含有量は、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~15質量%、さらに好ましくは2~12質量%である。
成分(B)に対する成分(A)の含有質量比[(A)/(B)]は溶解時の溶解性を向上させる観点から、4以下であって、好ましくは3以下であり、より好ましくは2.5以下であり、さらに好ましくは1.8以下であり、よりさらに好ましくは1.5以下であり、さらによりさらに好ましくは1.3以下であり、ことさらに好ましくは1.0以下である。そして、成分(B)に対する成分(A)の含有質量比[(A)/(B)]は、0.6~4であり、好ましくは0.6~3であり、より好ましくは0.6~2.5であり、さらに好ましくは0.6~1.8であり、よりさらに好ましくは0.6~1.5であり、さらによりさらに好ましくは0.6~1.3であり、ことさらに好ましくは0.6~1.0である。
ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、乳酸、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、キナ酸等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。
アスコルビン酸には、立体異性体であるL-アスコルビン酸及びエリソルビン酸が含まれる。
成分(C)としては、広く食品分野において使用され、簡便に入手できるといった観点から、好ましくは乳酸、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、キナ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、L-アスコルビン酸、エリソルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくは溶解性を向上させる観点、包材の膨張を抑制する観点、及び有機酸の刺激味を抑制する観点から、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、L-アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上であり、保存中の包材の膨張をより抑制する観点から、さらに好ましくは酒石酸、フマル酸、L-アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上であり、よりさらに好ましくは酒石酸、L-アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である。
ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及びアスコルビン酸の塩としては、アルカリ金属塩が好ましく、更にナトリウム塩及びカリウム塩が好ましく、更にナトリウム塩が好ましい。
成分(B)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(B)]は、溶解時の溶解性を向上させる観点、及び炭酸塩の苦味を抑制する観点から、0.8以上であって、好ましくは1.0以上であり、また、保存中の包材の膨張を抑制する観点、及び有機酸の刺激味を抑制する観点から、3以下であって、好ましくは2.7以下であり、より好ましくは2.5以下である。そして、成分(B)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(B)]は、0.8~3であり、好ましくは0.8~2.7であり、より好ましくは1.0~2.5である。
本発明に用いる賦形剤の含有量は、包材の膨張を抑制する観点、及び有機酸の刺激味を低減する観点から、本発明の飲料用粉末食品中に、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上であり、溶解性を向上させる観点から、好ましくは98質量%以下であり、より好ましくは95質量%以下であり、さらに好ましくは92質量%以下である。
防湿機能を有する包材は、特に制限はないが、低水蒸気透過性の包材、例えば、アルミ蒸着フィルム、ガラス蒸着処理したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の材質の包材が挙げられる。袋内部には必要に応じて乾燥剤を入れてもよい。
飲料用粉末食品の水分量は、防腐防黴、製品の安定性を考慮して、好ましくは5質量%以下である。水分量は、加熱乾燥法により求めることができる。
また、希釈倍率は、溶解時の簡便性の観点から、好ましくは10~30質量倍であり、より好ましくは15~25質量倍であり、さらに好ましくは18~22質量倍である。
また、公知の造粒法により造粒物としてもよい。例えば、成分(A)及び成分(C)、必要に応じて担体及び/又は添加剤を上記と同様に混合後、造粒し、次いで得られた造粒物と成分(C)、必要に応じて担体及び/又は添加剤を混合、包装して製造することができる。造粒方法としては、例えば、噴霧造粒、流動層造粒、圧縮造粒、転動造粒、撹拌造粒、押出造粒、粉末被覆造粒等が挙げられる。なお、造粒条件は、造粒方法により適宜選択することができる。
(A)増粘多糖類 1~18質量%
(B)炭酸塩
(C)酒石酸、フマル酸、アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の有機酸 1~30質量%
を含有する飲料用粉末食品であって、成分(B)に対する成分(A)の含有質量比[(A)/(B)]が0.6~4、成分(B)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(B)]が0.8~3であり、水で20質量倍希釈したときに、25℃における粘度が5~200mPa・sである、袋状包材で包装されてなる飲料用粉末食品であることが好ましい。
(A)増粘多糖類 2~15質量%
(B)炭酸塩
(C)酒石酸、フマル酸、アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の有機酸 3~20質量%
を含有する飲料用粉末食品であって、成分(B)に対する成分(A)の含有質量比[(A)/(B)]が0.6~2.5、成分(B)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(B)]が1.0~2.7であり、水で20質量倍希釈したときに、25℃における粘度が5~200mPa・sである、袋状包材で包装されてなる飲料用粉末食品であることが好ましい。
(A)増粘多糖類
(B)炭酸塩
(C)ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の有機酸 1~30質量%
を含有する飲料用粉末食品であって、成分(B)に対する成分(A)の含有質量比[(A)/(B)]が0.6~4、成分(B)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(B)]が0.8~3であり、水で20質量倍希釈したときに、25℃における粘度が5~200mPa・sである、袋状包材で包装されてなる飲料用粉末食品。
<3>成分(A)の含有量が、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは18質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは13質量%以下であり、また、好ましくは1~18質量%、より好ましくは2~15質量%、さらに好ましくは2~13質量%である<1>又は<2>に記載の飲料用粉末食品。
<4>水で20質量倍希釈したときの25℃における粘度が、5mPa・s以上であり、好ましくは8mPa・s以上であり、また、200mPa・s以下であり、好ましくは100mPa・s以下、より好ましくは50mPa・s以下、さらに好ましくは40mPa・s以下であり、また、5~200mPa・sであり、好ましくは8~100mPa・s、より好ましくは8~50mPa・s、さらに好ましくは8~40mPa・sである<1>~<3>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<5>成分(B)が、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム及びセスキ炭酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくは炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムから選ばれる1種又は2種であり、さらに好ましくは炭酸水素ナトリウムである<1>~<4>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<6>成分(B)の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは12質量%以下であり、また、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~15質量%、さらに好ましくは2~12質量%である<1>~<5>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<7>成分(B)に対する成分(A)の含有質量比[(A)/(B)]が、4以下であり、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下、さらに好ましくは1.8以下、よりさらに好ましくは1.5以下、さらによりさらに好ましくは1.3以下、ことさらに好ましくは1.0以下であり、また、0.6~4であり、好ましくは0.6~3、より好ましくは0.6~2.5、さらに好ましくは0.6~1.8、よりさらに好ましくは0.6~1.5、さらによりさらに好ましくは0.6~1.3、ことさらに好ましくは0.6~1.0である<1>~<6>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<8>成分(C)が、好ましくは乳酸、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、キナ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、L-アスコルビン酸、エリソルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、L-アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上であり、さらに好ましくは酒石酸、フマル酸、L-アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上であり、よりさらに好ましくは酒石酸、L-アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である<1>~<7>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<9>成分(C)の含有量が、1質量%以上であり、好ましくは3質量%以上、より好ましくは4質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、よりさらに好ましくは6質量%以上であり、また、30質量%以下であり、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは18質量%以下、よりさらに好ましくは15質量%以下、ことさらに好ましくは12質量%以下であり、また、1~30質量%であり、好ましくは3~25質量%、より好ましくは3~20質量%、さらに好ましくは4~18質量%、よりさらに好ましくは5~15質量%、ことさらに好ましくは6~12質量%である<1>~<8>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<10>成分(B)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(B)]が、0.8以上であり、好ましくは1.0以上であり、また、3以下であり、好ましくは2.7以下、より好ましくは2.5以下であり、また、0.8~3であり、好ましくは0.8~2.7、より好ましくは1.0~2.5である<1>~<9>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<11>成分(A)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(A)]が、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.6以上、さらに好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは5以下、より好ましくは3.5以下、さらに好ましくは2.9以下であり、また、好ましくは0.2~5、より好ましくは0.6~3.5、さらに好ましくは1.5~2.9である<1>~<10>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<12>成分(B)及び(C)の合計量に対する成分(A)の含有質量比[(A)/((B)+(C))]が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上であり、また、好ましくは1.5以下、より好ましくは1以下であり、また、好ましくは0.1~1.5、より好ましくは0.2~1である<1>~<11>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<13>成分(C)以外の酸味料の含有量が、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.2質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%、よりさらに好ましくは実質0質量%である<1>~<12>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<14>包材形態が、好ましくはスティック包装又はピロー包装である<1>~<13>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<15>飲料用粉末食品2.5gを20℃±15℃の水47.5gで希釈溶解したときの還元飲料のpH(25℃)が、好ましくは3以上7以下である<1>~<14>のいずれかに記載の飲料用粉末食品。
<16><1>~<15>のいずれかに記載の飲料用粉末食品を20~100mLの水に溶解させてなる飲料。
飲料用粉末食品中の炭酸塩の含有量の分析方法は以下の通りである。
飲料用粉末食品を0.1~0.2g採取し、水10mLと50%りん酸2mLを加え密栓した。10分間超音波処理を行った後、1時間放置しヘッドスペースガスをガスクロマトグラフに供してCO2量を求め、発生したCO2量から算出した。
<ガスクロマトグラフ操作条件>
機種:GC-14B、(株)島津製作所
検出器:TCD
カラム:Chromosorb101,80~100mesh
ガラス管,φ3.2mm×2m
温度:カラム50℃,注入口及び検出器100℃
セル電流75mA
ガス圧力:ヘリウム(キャリヤーガス)100kPa
注入量:ヘッドスペースガス0.2mL
飲料用粉末食品中の有機酸の含有量の分析方法は以下の通りである。
飲料用粉末食品を1g採取し5%過塩素酸20mLを加え、10分間振とうすることで抽出した。これを水で200mLに定容し10分間超音波処理を行った。ろ過後高速液体クロマトグラフに供した。
<高速液体クロマトグラフ操作条件>
機種:LC-20AD、(株)島津製作所
検出器:紫外可視吸光光度計SPD-20AV、(株)島津製作所
カラム:Shim-pack SCR-102H 300×80(長さ×内径(mm))(株)島津製作所
カラム温度:40℃
移動相:3mmоl/L過塩素酸
反応液:0.2mmоl/Lブロムチモールブルー含有
15mmоl/Lりん酸水素二ナトリウム溶液
流量:移動相1.0mL/min、反応液1.4mL/min
測定波長:445nm
100mLビーカーに粉末食品2.5g、水47.5gを注ぎ、測定条件25℃で、音叉型振動粘度計SV-10(AND社)を使用して測定した。
100mLビーカーに粉末食品2.5g、水47.5gを注ぎ、測定条件25℃で、COMPACTpHMETER LAQUAtwin-pH-33(HORIBA社)を使用して測定した。
キサンタンガム:xanthan gum FFCS(jungbunzlauer)
グアガム:グアパックPF-20(DSP五協(株))
タマリンドガム:グリロイド(DSP五協(株))
炭酸水素ナトリウム:重曹(食添C)(東ソー(株))
酒石酸:L-酒石酸(扶桑化学工業(株))
クエン酸:クエン酸フソウ(無水)(扶桑化学工業(株))※無水和物
リンゴ酸:リンゴ酸フソウ(扶桑化学工業(株))
アスコルビン酸:L-アスコルビン酸、ビタミンC TypeS(扶桑化学工業(株))
フマル酸:フマル酸(扶桑化学工業(株))
コハク酸:コハク酸(扶桑化学工業(株))
マルチトール:アマルティMR-50(三菱商事フードテック(株))
表1に記載の配合組成で各成分を均一に混合し、飲料用粉末食品を得た。得られた飲料用粉末食品について粘度及びpHの測定と、次の溶解性評価、膨れ評価及び官能評価を行った。
100mLビーカーに、上記の各実施例及び比較例で得られた粉末食品と撹拌子を入れ、90℃の湯47.5mLを注ぎ、800rpm/minで撹拌した。湯を注いでからサンプルが完全に溶解するまでの時間を計測した。評価基準は下記の通りとし、評点を決定した。
評価基準
5:溶解するまでの時間が10秒未満
4:溶解するまでの時間が10秒以上30秒未満
3:溶解するまでの時間が30秒以上60秒未満
2:溶解するまでの時間が60秒以上90秒未満
1:溶解するまでの時間が90秒以上
〔膨れ評価〕
上記の各実施例及び比較例で得られた粉末食品をアルミピロー(30mm×100mm)に入れ密封後、60℃の恒温槽で24時間保存した。保存前後のピローの体積をアルキメデス法によって測定し、保存によるピローの膨れ体積を計算した。評価基準は下記の通りとし、評点を決定した。
評価基準
5:膨れ体積が0.5mL未満
4:膨れ体積が0.5mL以上1mL未満
3:膨れ体積が1mL以上2mL未満
2:膨れ体積が2mL以上5mL未満
1:膨れ体積が5mL以上
上記の各実施例及び比較例で得られた飲料用粉末食品2.5gを25℃の水47.5mLに溶解して還元飲料を調製し、飲用時の「有機酸由来の刺激味」、「炭酸塩由来の苦味」を専門パネル3名で評価した。評価基準は下記の通りとし、専門パネル3名の協議により評点を決定した。
評価基準:有機酸由来の刺激味
専門パネル3名が、飲用時にまったく刺激味を感じない実施例1を「5」、飲用時に強い刺激味を感じる比較例6を評価基準の「1」、飲用時にわずかに刺激味を感じる実施例10を評価基準の「3」として評価した。
5:まったく刺激味を感じない
4:ごくわずかに刺激味を感じる
3:わずかに刺激味を感じる
2:刺激味を感じる
1:強い刺激味を感じる
評価基準:炭酸塩由来の苦味
専門パネル3名が、飲用時にまったく苦味を感じない実施例2を「5」として評価した。
5:まったく苦味を感じない
4:ごくわずかに苦味を感じる
3:わずかに苦味を感じる
2:苦味を感じる
1:強い苦味を感じる
結果を表1に示す。
表2に記載の配合組成で各成分を均一に混合し、飲料用粉末食品を得た。得られた飲料用粉末食品について、実施例1と同様の方法で測定と溶解性評価、膨れ評価及び官能評価を行った。その結果を表2に示す。
表3に記載の配合組成で各成分を均一に混合し、飲料用粉末食品を得た。得られた飲料用粉末食品について、実施例1と同様の方法で測定と溶解性評価、膨れ評価及び官能評価(有機酸由来の刺激味)を行った。その結果を表3に示す。
表4に記載の配合組成で各成分を均一に混合し、飲料用粉末食品を得た。得られた飲料用粉末食品について、実施例1と同様の方法で測定と溶解性評価、膨れ評価及び官能評価(有機酸由来の刺激味)を行った。その結果を表4に示す。
また、本発明の飲料用粉末食品から調製した還元飲料は、ヒドロキシカルボン酸等の有機酸による刺激味も抑えられて良好な風味であることが確認された。
Claims (6)
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)増粘多糖類 13質量%以下
(B)炭酸塩
(C)ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上 1~30質量%
を含有する飲料用粉末食品であって、成分(B)に対する成分(A)の含有質量比[(A)/(B)]が0.6~2.5、成分(B)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(B)]が0.8~3であり、水で20質量倍希釈したときに、25℃における粘度が5~50mPa・sである、袋状包材で包装されてなる飲料用粉末食品。 - 成分(A)がキサンタンガム、グアガム及びタマリンドガムから選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の飲料用粉末食品。
- 成分(C)がクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、L-アスコルビン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載の飲料用粉末食品。
- 成分(A)の含有量が1~10質量%である請求項1~3のいずれか1項記載の飲料用粉末食品。
- 成分(A)に対する成分(C)の含有質量比[(C)/(A)]が0.2~5である請求項1~4のいずれか1項記載の飲料用粉末食品。
- 包装形態がスティック包装又はピロー包装である請求項1~5のいずれか1項記載の飲料用粉末食品。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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