JP2015107070A - 飲料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナトリウムイオンを含みながら、塩味が低減された飲料の提供。【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):(A)アルギン酸又はその塩 アルギン酸換算で0.1〜7質量%、(B)重合度4以上の分岐オリゴ糖 0.01質量%以上、(C)ナトリウムイオン 0.02〜0.8質量%を含有する飲料組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、飲料組成物及び飲料組成物の塩味の低減方法に関する。
ナトリウムやカリウムに代表されるミネラルはヒトにとって欠かせない栄養素であり、ミネラル補給を目的とした飲料が数多く上市されている(例えば、特許文献1、2)。特に近年は、夏季の著しい高温を受け、発汗等により失われる水分とナトリウムを補給する飲料が注目されている。
一方で、ナトリウムを飲料で効率的に摂取しようとすると、ナトリウムイオンに由来する塩味が強く感じられ、摂取を困難にすることがある。
ミネラル含有飲料の味を改善する試みとしては、例えば、トレハロースを使用することにより塩味や苦味を緩和したミネラル含有飲料(特許文献1)が報告されている。
また、アルギン酸カリウムを用い、且つ特定のpHとすることにより、カリウム由来の苦塩味と後味を低減したカリウム摂取飲料(特許文献2)等が報告されている。
特開平11−89547号公報 特表2009−118841号公報
しかしながら、特許文献1のようにトレハロースを添加しただけでは、ナトリウムイオンを多く含む場合に十分に塩味を抑制できない場合がある。
そこで本発明は、斯かる実情に鑑み、ナトリウムイオンを含みながら、塩味が低減された飲料を提供しようとするものである。
本発明者は、ナトリウムイオンを含有する飲料の塩味を改善すべく鋭意検討を重ねた結果、アルギン酸と、重合度4以上の分岐オリゴ糖をそれぞれ一定範囲で含有させれば、ナトリウムイオンに由来する塩味が低減され、飲用しやすい飲料とすることができることを見出した。
すなわち、本発明は、
次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)アルギン酸又はその塩 アルギン酸換算で0.1〜7質量%、
(B)重合度が4以上の分岐オリゴ糖 0.01質量%以上、
(C)ナトリウムイオン 0.02〜0.8質量%
を含有する飲料組成物、
を提供するものである。
また、本発明は、成分(C)ナトリウムイオンを0.02〜0.8質量%含有する飲料組成物の塩味の低減方法であって、次の成分(A)及び(B):
(A)アルギン酸又はその塩 アルギン酸換算で0.1〜7質量%、
(B)重合度が4以上の分岐オリゴ糖 0.01質量%以上、
を配合する方法、
を提供するものである。
本発明によれば、ナトリウムイオンを含みながら、塩味が低減されて飲みやすい飲料組成物を提供することができる。本発明の飲料組成物はナトリウム摂取用の飲料として有用である。
本発明の飲料組成物は、(A)アルギン酸又はその塩をアルギン酸換算で0.1〜7質量%(以下、単に「%」とする)含有する。
アルギン酸又はその塩の含有量は、塩味低減の点から、アルギン酸換算で、0.3%以上であることが好ましく、更に0.8%以上、更に1%以上であることが好ましい。また、飲みやすさの点から、7%以下であることが好ましく、更に6%以下、更に3%以下であることが好ましい。また、塩味低減及び飲みやすさの点から0.3〜7%、更に0.8〜6%、更に1〜3%であることが好ましい。
アルギン酸又はその塩のアルギン酸の重量平均分子量は、特に限定されないが、低粘度で飲用しやすい点から、1万〜90万であることが好ましく、更に2万以上であることが好ましく、更に3万以上であることが好ましい、また、更に40万以下であることが好ましく、更に10万以下であることが好ましく、更に8万以下であることが好ましく、更に6万以下であることが好ましい。
なお、本発明におけるアルギン酸又はその塩の含有量は、後述する「HPLCによるアルギン酸の定量」によって測定することが可能であり、分子量は、後述する「アルギン酸の重量平均分子量の測定」によって測定することが可能である。
上記の分子量を持つアルギン酸又はその塩は、例えば、高分子量のアルギン酸又はその塩を酸又はアルカリの存在下に加水分解する方法や、分解酵素を用いて加水分解する方法により得ることができる。加水分解反応の条件は、常圧又は加圧のいずれでもよく、常圧の場合は60〜100℃、加圧の場合は100〜200℃で行われる。酵素分解法の場合は常圧にて20〜60℃程度で行われる。
本発明で用いられる(B)重合度4以上の分岐オリゴ糖とは、直鎖糖を特異的に分解するβ−アミラーゼによって分解を受けない4糖以上のオリゴ糖成分であり、α―1,4グルコシド結合以外にα―1,6グルコシド結合を有するオリゴ糖である。以下、重合度4以上の分岐オリゴ糖を、単に分岐オリゴ糖ともいう。
本発明の分岐オリゴ糖は、重合度4以上であるが、飲みやすさの点から重合度10以下であることが好ましい。また、本発明の分岐オリゴ糖は、グルコースから構成されることが好ましい。
本発明で用いられる(B)分岐オリゴ糖を得る方法としては、直鎖糖を特異的に分解するβ−アミラーゼによって分解を受けない4糖以上のオリゴ糖成分を集めることによって得ることが可能である。
また、分岐オリゴ糖を高含有に含む市販品を使用してもよく、例えば、ブランチオリゴ(登録商標、日本食品化工(株))等が挙げられる。
本発明の飲料組成物における(B)分岐オリゴ糖の含有量は、0.01%以上であるが、塩味低減の点から、0.05%以上であることが好ましく、更に0.1%以上、更に0.2%以上、更に0.3%以上であることが好ましい。また、飲料の飲みやすさの点から、10%以下であることが好ましく、更に5%以下、更に3%以下であることが好ましい。また、0.01〜10%、更に0.05〜10%、更に0.1〜5%、更に0.2〜3%、更に0.3〜3%であることが好ましい。
分岐オリゴ糖の含有量は、α―1,4グルコシド結合を特異的に分解するβ−アミラーゼによって処理した後に残存する重合度が4以上のオリゴ糖の含有量を測定することで求めることができ、後述する「HPLCによる分岐オリゴ糖の定量」によって測定することが可能である。
本発明の飲料組成物は、成分(C)としてナトリウムイオンを0.02〜0.8%含有する。
ナトリウムイオンは、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、酒石酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等のような容易に入手し得るナトリウム塩として配合することができる。なかでも、塩化ナトリウム、アルギン酸ナトリウムが好ましい。また、ナトリウムイオンは、野菜や果物等の植物由来のものも含む。
本発明の飲料組成物における(C)ナトリウムイオンの含有量は、ナトリウム補給の点から、0.02%以上であるが、更に0.1%以上、更に0.15%以上、更に0.2%以上であることが更に好ましい。また、塩味低減の点から、0.7%以下であることが好ましく、更に0.5%以下、更に0.3%以下、更に0.22%以下であることが好ましい。また、0.02〜0.7%、更に0.1〜0.5%、更に0.15〜0.3%、更に0.2〜0.22%であることが好ましい。
本発明において、飲料組成物中のナトリウムイオンの含有量は、原子吸光高度計を用いて測定された値をもってナトリウムイオン含有量とする。また、例えば、成分(A)としてアルギン酸ナトリウムを用いた場合、該アルギン酸塩由来のナトリウムイオンも含まれる。
本発明の飲料組成物において、(A)アルギン酸又はその塩のアルギン酸換算量と(C)ナトリウムイオンの含有量は、次の式(1)を満たすのが、ナトリウムの塩味抑制の点から好ましい。
[ナトリウムイオン(質量%)]≦[0.202×アルギン酸換算量(質量%)]
[ナトリウムイオン(質量%)]≧[0.014×アルギン酸換算量(質量%)]
・・・・・(1)
また、本発明の飲料組成物は、飲料組成物中の(B)分岐オリゴ糖の含有量に対する(C)ナトリウムイオンの含有量の質量比[(C)/(B)]が、塩味低減の点から、30以下が好ましく、更に20以下、更に4以下、更に3以下であるのが好ましい。
本発明の飲料組成物は更にカリウムイオンを含んでいてもよい。カリウムイオンは、特に制限されず、容易に入手し得るカリウム塩として配合することができる。なかでも、塩化カリウム、アルギン酸カリウム由来のものが好ましい。また、カリウムイオンは、野菜や果物等の植物由来のものも含む。
本発明の飲料組成物におけるカリウムイオンの含有量は、塩味低減の点から、0〜0.7%であることが好ましくが、更に0〜0.4%、更に0〜0.3%であることが更に好ましい。
本発明において、飲料組成物中のカリウムイオンの含有量は、ナトリウムイオンの測定と同様に原子吸光光度計を用いて測定することができる。
本発明の飲料組成物のpHは、アルギン酸又はその塩の溶解性の点から、pH3.5以上が好ましく、更にpH4以上が好ましい。また、飲みやすさの点から、pH7以下が好ましく、更にpH6以下、更にpH4.5以下が好ましい。また、アルギン酸又は塩の溶解性及び飲みやすさの点からpH3.5〜7、更に4〜6、更に4〜4.5であることが好ましい。
上記のようなpHに調整するために、本発明の飲料組成物には、有機可食酸又はその金属塩や無機可食酸又はその金属塩が使用されても良い。このような可食酸又はその金属塩としては、一般に食品で使用されるものであれば如何なるものでも良いが、例えば、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、酢酸、フマル酸、リン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、又はこれらの金属塩、リン酸水素カリウム又はナトリウム、リン酸二水素カリウム又はナトリウムや果汁等が挙げられる。なかでも、酸味の質の点で、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、酢酸、グルコン酸又はこれらの金属塩が好ましい。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の飲料組成物には、甘味料を配合してもよい。このような甘味料としては、例えば、フルクトース、グルコース、ガラクトース、キシロース、タガトース等の単糖、ショ糖、乳糖、麦芽糖、トレハロース、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、大豆オリゴ糖、パラチノース、カップリングシュガー等の少糖、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、ラクチトール、マンニトール等の糖アルコール、ステビオサイド、グリチルリチン、ソーマチン等の非糖質天然甘味料、アスパルテーム等のアミノ酸系甘味料、サッカリン、スクラロース、アセスルファムカリウム等の合成甘味料等、一般に食品で使用されるものであれば如何なるものでも良い。これらは、商業的に入手可能な甘味料を添加することで本発明の飲料組成物に含有されても良いが、単糖や二糖を含む果汁、野菜汁、はちみつ等由来のものとして含有されていても良い。
また、本発明の飲料組成物には、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、野菜汁、果汁、乳成分等が適宜配合されていても良い。なお、野菜汁又は果汁は配合しなくても差し支えないが、野菜汁又は果汁を配合する場合は、飲料組成物中の野菜汁又は果汁濃度がストレート換算で12%以下、更に10%以下、更に6%以下が好ましい。また、飲料組成物中の野菜汁又は果汁の含有量は、野菜汁又は果汁の風味の観点より、ストレート換算で0.1%以上、更に0.5%以上が好ましい。乳成分を配合する場合は、無脂乳固形分量が0.1〜8%となることが好ましい。
本発明の飲料組成物は、特に制限はなく常法に従い製造される。例えば、(A)アルギン酸又はその塩の溶解工程、溶解したアルギン酸又はその塩と、(B)分岐オリゴ糖、(C)ナトリウムイオン、その他の成分の調合工程等を経て製造することができる。容器詰飲料とする際は、更に殺菌・充填工程を経て製造することができる。
また、飲料組成物の殺菌条件は、食品衛生法に定める条件を満たしていれば良く、殺菌の手段も特に制限は無く、レトルト、超高温(UHT)、高温短時間(HTST)の各種殺菌機を用いることができる。更には、殺菌後の容器への充填方式も特に制限は無く、ホットパック充填(熱間充填)や無菌充填等を用いることができる。
飲料組成物に使用できる容器は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、ガラス製容器、チアパック、紙容器等一般に飲料に使用されるものであれば特に限定するものではない。
本発明の飲料組成物としては、茶、炭酸飲料、果汁エキス入り飲料、野菜エキス入り飲料、ニアウォーター、スポーツドリンク、ゼリー飲料等が挙げられる。本発明の飲料組成物は、ナトリウムイオンを含むことから、ナトリウム摂取用の飲料として好適である。また更に、アルギン酸又はその塩を含むことから、食物繊維摂取用の飲料としても好適である。
飲料組成物の1本当りの容量は200mL、更に150mL、更に100mLとするのが服用感及び有効性の点で好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の飲料組成物を開示する。
<1>次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)アルギン酸又はその塩 アルギン酸換算で0.1〜7質量%、
(B)重合度4以上の分岐オリゴ糖 0.01質量%以上、
(C)ナトリウムイオン 0.02〜0.8質量%
を含有する飲料組成物。
<2>(A)アルギン酸又はその塩の含有量が、アルギン酸換算で、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、また、7質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは3質量%以下であり、また、好ましくは0.3〜7質量%、更に好ましくは0.8〜6質量%、更に好ましくは1〜3質量%である<1>に記載の飲料組成物。
<3>アルギン酸又はその塩のアルギン酸の重量平均分子量が好ましくは1万〜90万であり、より好ましくは1万〜40万、更に好ましくは1万〜10万である<1>又は<2>に記載の飲料組成物。
<4>(B)重合度4以上の分岐オリゴ糖の含有量が、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下であり、また、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%、更に好ましくは0.2〜3質量%、更に好ましくは0.3〜3質量%である<1>〜<3>のいずれかに記載の飲料組成物。
<5>(C)ナトリウムイオンの含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、また、好ましくは0.7質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.22質量%以下であり、また、好ましくは0.02〜0.7質量%、より好ましくは0.1〜0.5質量%、更に好ましくは0.15〜0.3質量%、更に好ましくは0.2〜0.22質量%である<1>〜<4>のいずれかに記載の飲料組成物。
<6>(A)アルギン酸又はその塩のアルギン酸換算量と(C)ナトリウムイオンの含有量が、次の式(1)を満たす<1>〜<5>のいずれかに記載の飲料組成物。
[ナトリウムイオン(質量%)]≦[0.202×アルギン酸換算量(質量%)]
[ナトリウムイオン(質量%)]≧[0.014×アルギン酸換算量(質量%)]
・・・・・(1)
<7>(B)分岐オリゴ糖の含有量に対する(C)ナトリウムイオンの含有量の質量比[(C)/(B)]が、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは4以下、更に好ましくは3以下である<1>〜<6>のいずれかに記載の飲料組成物。
<8>カリウムイオンの含有量が、好ましくは0〜0.7質量%、より好ましくは0〜0.4質量%、更に好ましくは0〜0.3質量%である<1>〜<7>のいずれかに記載の飲料組成物。
<9>飲料組成物のpHが、好ましくはpH3.5以上、より好ましくはpH4以上であり、また、好ましくはpH7以下、より好ましくはpH6以下、更に好ましくはpH4.5以下であり、また、好ましくはpH3.5〜7、より好ましくはpH4〜6、更に好ましくはpH4〜4.5である<1>〜<8>のいずれかに記載の飲料組成物。
<10>容器詰飲料である<1>〜<9>のいずれかに記載の飲料組成物。
<11>成分(C)ナトリウムイオンを0.02〜0.8質量%含有する飲料組成物の塩味の低減方法であって、次の成分(A)及び(B):
(A)アルギン酸又はその塩 アルギン酸換算で0.1〜7質量%、
(B)重合度4以上の分岐オリゴ糖 0.01質量%以上
を配合する方法。
[アルギン酸の定量並びに重量平均分子量の測定]
1.前処理(HPLC用分析試料の調製)
1−1 アルギン酸カルシウム沈殿の生成
ビーカーに被験試料2gを加え、更に水35mLを加えて均一になるように攪拌した。渦動攪拌器により適宜攪拌しながら、2mol/L塩化カルシウム水溶液1.5mLを、5〜10分かけて徐々に滴下した。壁面に付着した析出物を流し落としながら水約5mLを加え、その後pHが11以上となるように1mol/L水酸化ナトリウム溶液を加え、その後ビーカー内の溶液を容量50mLのメスフラスコに移しかえ、ビーカー内に付着した析出物を水で流し落として全量50mLに定容した。共栓をした後、この溶液を渦動攪拌器により20秒攪拌し、その後20分室温に放置した(溶液A)。
1−2 アルギン酸カルシウム沈殿の回収
直径25mmのメンブランフィルタをメンブランフィルタカートリッジに装着し、更に5mLのシリンジを接続した。このシリンジ内に、上からホールピペットで溶液A5mLを入れた。装着したシリンジにピストンを装着して押し出し、内溶液をメンブランフィルタでろ過した。
その後、水酸化ナトリウムでpH11.3とした40mmol/L塩化カルシウム水溶液約3mLで、ホールピペットの付着物を洗い、その洗浄液でシリンジ内も洗い、メンブランフィルタでろ過した。更にこの洗浄動作をもう一度繰り返した。
1−3 アルギン酸ナトリウムへの塩交換と回収
上記操作で得られたメンブランフィルタカートリッジを解体し、メンブランフィルタとパッキンをとり出し、50mLビーカーに入れた。水4.8mLでメンブランフィルタカートリッジの残りの部品を洗浄しながらビーカーに加えた。この溶液に1.5mol/L炭酸ナトリウム水溶液を200μL加えて、溶液が均一になるよう軽く攪拌した(全量約5mL)。途中、3回しんとう混和を行いながら1〜2時間室温に置いた。再度攪拌し、メスフラスコ(容量10mL)に溶液を全量移し、水約5mLでビーカー内に残った部品を洗浄し、その液をメスフラスコに加えた後全量を10mLに定容した。これらの操作により、飲料中のアルギン酸をアルギン酸ナトリウムとして溶解させ回収する。この溶液を直径25mmのメンブランフィルタ(GLクロマトディスク0.45μm)でろ過したものをHPLC用分析試料として用いた。
2.HPLCによるアルギン酸の定量
HPLC用分析試料100μLを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定した。純度既知のアルギン酸ナトリウム標準試料0.1%溶液を同様にHPLCで測定し、得られたクロマトグラムの面積の比較から試料中のアルギン酸ナトリウムを定量した。この値に、定数0.9を掛けることにより、試料中のアルギン酸量が算出できる。なお、HPLC操作条件は以下の通りである。
HPLC操作条件
カラム:(1)Super AW−L(ガードカラム):東ソー(株)製
(2)TSK−GEL Super AW4000(GPC用カラム)
:排除限界分子量4×10PEO/DMF、長さ15cm,内径6mm、東 ソー(株)製
(3)TSK−GEL Super AW2500(GPC用カラム)
:排除限界分子量2×10PEO/DMF、長さ15cm,内径6mm、東 ソー(株)製
上記カラムはAW−L,AW4000,AW2500の順で連結した。
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折計
移動相:0.2mol/L硝酸ナトリウム水溶液
流速:0.6mL/min
注入量:100μL
3.アルギン酸の重量平均分子量の測定
アルギン酸の重量平均分子量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定した。HPLC操作条件は、前記「2.HPLCによるアルギン酸の定量」と同じ条件である。分子量算出用の検量線には、標準プルラン(昭和電工(株)製 Shodex STANDARD P−82)を用いた。HPLC用分析試料をHPLCに100μL注入し、得られたクロマトチャートより、試料中のアルギン酸ナトリウムの重量平均分子量を算出した。この値に、定数0.9を掛けることにより、試料中のアルギン酸の重量平均分子量が算出できる。
[重合度4以上の分岐オリゴ糖の測定]
1.前処理
ベーターアミラーゼ#1500(AMANO社製)を10mg試験管に採り、これに0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)1mLを添加し、溶解したものを酵素溶液とした。サンプル2mLを採取して、先ほどの酵素溶液に添加し53℃で5時間インキュベートした。これを10分間煮沸して、酵素を失活させた後、空冷した。
上記試料にイオン交換樹脂(オルガノ製、アンバーライト(登録商標)MB4)を200mg添加し、ボルテックスミキサーで撹拌して脱塩した。これを0.45μmフィルターにより濾過し、HPLC用分析試料とした。
2.HPLCによる分岐オリゴ糖の定量
HPLC用分析試料100μLを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定した。純度既知の分岐オリゴ糖を標準品としてHPLCで測定し、得られたクロマトグラムの面積の比較から試料中の重合度4以上のオリゴ糖を定量した。なお、HPLC操作条件は以下の通りである。
HPLC操作条件
カラム :Aminex HPX−42A(φ7.8×300mm)
カラム温度:75℃
検出器 :示差屈折計
移動相 :精製水
流速 :0.5mL/min
注入量 :10μL
[ナトリウムイオンの測定]
ナトリウムイオンの含有量は、原子吸光光度計を用いて、測定用試験溶液の吸光度を測定し、あらかじめ作成した検量線から試験溶液の濃度を求めた。測定波長は589.0nmに設定した。測定用試験溶液は、原液を蒸留水で希釈して調整した。その時、塩酸の濃度が0.02Nになるように塩酸を加えて調整した。
[pHの測定法]
pHは、サンプルの品温を20℃にした後、pHメーター(HORIBA F−52)を使用し測定した。
[原料]
アルギン酸カリウム:SKAT−K−ULV 重量平均分子量4万、株式会社キミカ
アルギン酸ナトリウム:SKAT−ULV 重量平均分子量5万、株式会社キミカ
分岐オリゴ糖:ブランチオリゴ、日本食品化工株式会社 重合度4以上の分岐オリゴ糖60%
フラクトオリゴ糖:メイオリゴP、明治フードマテリア
難消化性デキストリン:ファイバーソル2、松谷化学工業
HMペクチン:AYD30T、ユニテックフーズ株式会社
LMペクチン:OF445C、ユニテックフーズ株式会社
〔飲料組成物の調製1〕
実施例1〜10及び比較例1〜3
表1の処方表に従い、ナトリウム補給飲料組成物を得た。
〔官能試験〕
得られた飲料を専門パネル2名で飲用し、飲料の塩味と飲みやすさについて下記の評価基準で官能試験を行い、協議により評点を決定した。結果を表1に示す。
〔塩味の評価基準〕
5:塩味を感じない
4:塩味をほとんど感じない
3:塩味を感じる
2:塩味をやや強く感じる
1:塩味を強く感じる
〔飲みやすさの評価基準〕
5:粘度感が非常に低く飲みやすい
4:粘度感が低くやや飲みやすい
3:粘度感があるが飲みやすいとも飲みにくいとも感じない
2:粘度感が高くやや飲みにくい
1:粘度感が非常に高く飲みにくい
Figure 2015107070
〔飲料組成物の調製2〕
比較例4〜7
表2に記載の処方表に従った以外は実施例1と同様に飲料組成物を得た。
得られた飲料について上記と同様にして官能評価を行なった。結果を表2に示す。
Figure 2015107070
表1〜2から明らかなように、本発明品は、塩味が低減され、飲みやすいものであった。
アルギン酸含有量が本発明の規定よりも多いと、粘度感が高く飲みにくいものであった(比較例1)。分岐オリゴ糖量が本発明の規定よりも少ないと、塩味の低減効果が低いものであった(比較例2)。アルギン酸を含有しないと塩味の低減効果がみられなかった(比較例3)。
アルギン酸の代わりに難消化性デキストリン、ペクチンを用いたものは、塩味の低減効果が低かった(比較例4〜6)。分岐オリゴ糖を含有しないオリゴ糖を用いた場合、塩味の低減効果が低かった(比較例7)。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)アルギン酸又はその塩 アルギン酸換算で0.1〜7質量%、
    (B)重合度4以上の分岐オリゴ糖 0.01質量%以上、
    (C)ナトリウムイオン 0.02〜0.8質量%
    を含有する飲料組成物。
  2. (A)アルギン酸又はその塩のアルギン酸換算量と(C)ナトリウムイオンの含有量が、次の式(1)を満たす請求項1記載の飲用組成物。
    [ナトリウムイオン(質量%)]≦[0.202×アルギン酸換算量(質量%)]
    [ナトリウムイオン(質量%)]≧[0.014×アルギン酸換算量(質量%)]
    ・・・・・(1)
  3. アルギン酸又はその塩のアルギン酸の重量平均分子量が1万〜90万である請求項1又は2記載の飲料組成物。
  4. pHが3.5以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の飲料組成物。
  5. 成分(C)ナトリウムイオンを0.02〜0.8質量%含有する飲料組成物の塩味の低減方法であって、次の成分(A)及び(B):
    (A)アルギン酸又はその塩 アルギン酸換算で0.1〜7質量%、
    (B)重合度4以上の分岐オリゴ糖 0.01質量%以上
    を配合する方法。
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