JP7314637B2 - パウチ - Google Patents
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また、内側支え部材自体、または、パウチ本体と内側支え部材との間の固着部に、周辺部位よりも強度が弱い弱化部が形成されていることによりで、パウチの落下等が生じた場合に、当該弱化部を破断または損傷させることで、パウチの落下等の履歴をパウチに残すことができ、また、内側支え部材自体、または、パウチ本体と内側支え部材との間の固着部は、破断または損傷が生じた場合であっても内容物の漏出に繋がる部位ではないため、内容物の漏出を生じさせることなく、パウチの落下等の履歴をパウチに残すことができる。
また、パウチ本体を構成するフィルムと内側支え部材を構成するフィルムとの間の固着領域には、流体を封入状態で収容した流体収容部が形成されていることにより、流通部の形成位置を調整することによって、内容物の充填時に、内容物の流れを整流して泡立ちを抑制することが可能であるため、パウチ内への内容物の充填効率を向上させることができる。
まず、表側フィルム30は、図3に示すように、裏側フィルム40に熱溶着される第1熱溶着領域31と、マチ部用フィルム50に熱溶着される第2熱溶着領域32と、スパウト60に熱溶着される第3熱溶着領域33と、内側支え部材70に熱溶着される第4熱溶着領域34とを有している。
また、裏側フィルム40は、図3に示すように、表側フィルム30に熱溶着される第1熱溶着領域41と、マチ部用フィルム50に熱溶着される第2熱溶着領域42と、スパウト60に熱溶着される第3熱溶着領域43と、内側支え部材70に熱溶着される第4熱溶着領域44とを有している。
また、マチ部用フィルム50は、図3に示すように、表側フィルム30に熱溶着される第1熱溶着領域51と、裏側フィルム40に熱溶着される第2熱溶着領域52とを有している。
本参考例では、スパウト60は、図1に示すように、パウチ10の頂部側のシール部23において、表側フィルム30と裏側フィルム40との間に配置され、熱溶着によって表側フィルム30(の第3熱溶着領域33)および裏側フィルム40(の第3熱溶着領域43)に対して固着されている。
スパウト60は、図1に示すように、パウチ10の頂部側のシール部23における中央部よりも一方側(図1における左側)に寄った位置に装着されている。
なお、内側支え部材70の両面が熱溶着性を有する層でなくとも、熱溶着時に邪魔板80を用いることもできる。
また、上記の表側フィルム30および裏側フィルム40に対して内側支え部材70を熱溶着する工程は、パウチ本体20を袋状に形成するためのシール部23を形成する工程(すなわち、表側フィルム30と裏側フィルム40とマチ部用フィルム50との間を熱溶着する工程)と同時に行ってもよく、また、別に行ってもよい。
また、第2の折り目加工部35b、45bの一方は、フィルム30、40の外面側が凸状になるようにフィルム30、40の折れ曲がりが生じ易くなるように形成され、第2の折り目加工部35b、45bの他方は、フィルム30、40の外面側が凹状になるようにフィルム30、40の折れ曲がりが生じ易くなるように形成されている。
また、第1の折り目加工部35a、45aと第2の折り目加工部35b、45bとの間の上下方向における距離と、第2の折り目加工部35b、45bからフィルム30、40の上端までの距離とは、第2の折り目加工部35b、45bからフィルム30、40の上端までの距離の方が小さく設定されており、これにより、図12に示すように、フィルム30、40の第2の折り目加工部35b、45bよりも上方側を倒した時に、フィルム30、40の第2の折り目加工部35b、45bよりも上方側がはみ出てしまうことを回避できる。
折り目加工部56は、マチ部用フィルム50の外面側が凸状になるようにマチ部用フィルム50の折れ曲がりが生じ易くなるように形成されている。
具体的に説明すると、図15に示す例では、まず、パウチ10の底部側を下側にして載置面上に置いた状態でパウチ10の天面になる位置(正確には、表側フィルム30または裏側フィルム40の一方の、上方の第1の折り目加工部35a、45aおよび第2の折り目加工部35b、45bの間の位置)に、スパウト60が取り付けられている。
また、表側フィルム30および裏側フィルム40の第2の折り目加工部35b、45bは、パウチ10の頂部側のシール部23が、スパウト60を設置した側に倒れ易くなるように形成されている。
また、折り目加工部35、45、56を形成する位置や長さ等の具体的態様については、所望のパウチ10の全体形状に応じて、任意に設定すればよい。
また、上述した第2参考例では、パウチ10が内側支え部材70を備えているものとして説明したが、パウチ10を構成するにあたって、内側支え部材70自体を設けなくてもよい。
この場合の弱化部76の具体的態様は、図16(a)に示すように、内側支え部材70の流通部75の間に形成された連結片に貫通孔やスリットを形成して連結片の一部分の強度を弱めたり、図16(b)に示すように、連結片の一部に幅狭部を形成して連結片の一部分の強度を弱めたりすることが考えられる。パウチ10へ衝撃がかかった時に、図16(a)(b)に示す弱化部76が完全にちぎれたり、ちぎれなくとも伸ばされたり、或いは、内側支え部材70を構成するフィルムを多層とする場合、表裏フィルムのラミネートが剥離する等の破断や損傷が内側支え部材70に生じる。この破断や損傷状態を観察することで、パウチ10が落下等で衝撃を受けたことを認識することができる。
この場合の具体的態様についても、パウチ10の落下時等に破断または損傷するように形成されたものであれば、如何なるものでもよいが、例えば、図16(c)に示すように、パウチ本体20と内側支え部材70との間の固着部の一部に、熱溶着時の温度や圧力を低く設定したり固着面積を小さくする等の手法によって固着強度が弱い部分を設け、この部分を弱化部76として利用してもよい。パウチ10へ衝撃がかかった時に、図16(c)に示すこの弱化部76が一部又は完全に剥がれたりすることで、内側支え部材70に破断や損傷が生じる。この破断や損傷状態を観察することで、パウチ10が落下等で衝撃を受けたことを認識することができる。
なお、流体収容部91の上下端の位置等の具体的態様については、実施形態に応じて任意に決定すればよい。
把手部29は、フィルム30、40、70に表裏方向に貫通する貫通スリット29aを形成することによって構成され、貫通スリット29aによって区画された穴内に使用者の指を通すことができるようになっている。
貫通スリット29aは、その延在方向に対して直交する方向に幅を有した幅有りスリットとして形成されている。
各フィルム30、40、70には、貫通スリット29aによって周辺部位から区画された(言い替えると、貫通スリット29aのパウチ平面方向の内側に位置する)把手用片部29bが形成されている。
各把手用片部29bは、その外縁の一部が折り曲げ用連結部29cによって周辺部位に連結されている。
折り曲げ用連結部29cは、把手用片部29bの外縁のうち、パウチ外側(本参考例の場合、上方側)に位置する部分に形成されている。これにより、把手部29を利用してパウチ10を持ち上げる時に、折り曲げ用連結部29c付近において折れ曲がった各フィルム30、40に使用者の指が当たるため、使用者の指に痛みを覚えさせることを回避できる。
また、貫通スリット29aの両端部29dは、把手用片部29bの内側(本参考例では下側)に向けて延びるように湾曲して形成されている。これにより、折り曲げ用連結部29c付近において各フィルム30、40、70を折り曲げてパウチ10を持ち上げる時に、貫通スリット29aの両端部29dの先端に応力が掛かり難くなるため、貫通スリット29aの両端部29dをキッカケにフィルムの破断が生じることを抑制できる。
また、上述した第4参考例では、パウチ10が内側支え部材70を備えているものとして説明したが、パウチ10を構成するにあたって、内側支え部材70自体を設けなくてもよい。
また、スパウト60は、図23に示すように、吊り下げ部92の形成位置の対角位置に取り付けられ、具体的には、表側フィルム30または裏側フィルム40の他方と一対のマチ部用フィルム50の他方とを熱溶着したシール23(の長手方向中央付近)に取り付けられている。
また、上述した第6参考例では、吊り下げ部92およびスパウト60の設置位置が上記の通りであるものとして説明したが、吊り下げ部92およびスパウト60の設置位置は、吊り下げ部92を利用してパウチ10を吊り下げた状態で、パウチ10の下方側にスパウト60が来るようなものであれば、如何なるものでもよい。
また、上述した第6参考例では、パウチ10が内側支え部材70を備えているものとして説明したが、パウチ10を構成するにあたって、内側支え部材70自体を設けなくてもよい。
また、上述した実施形態等では、パウチ本体20が、表側フィルム30と裏側フィルム40と一対のマチ部用フィルム50の4枚の樹脂フィルムから形成されているものとして説明したが、パウチ本体20を構成する樹脂フィルムの枚数等の、パウチ本体20の具体的態様は、上記に限定されず、例えば、1枚の樹脂フィルム(すなわち、表側フィルム30と裏側フィルム40とマチ部用フィルム50とを一体に形成した樹脂フィルム)を筒状に巻いて所定箇所で熱溶着して構成されたもの等、如何なるものでもよい。
また、上述した実施形態等では、パウチ本体20が、その両側部にマチ部22を形成した所謂横ガゼット型のパウチとして形成されているものとして説明したが、パウチ本体20の具体的態様は、如何なるものでもよく、例えば、1つのマチ部22を有した所謂底ガゼット型のパウチや、両側部および底部に計3つのマチ部22を有したパウチ等、如何なるものでもよい。
また、内側支え部材70を樹脂フィルムから構成する場合、パウチ本体20を構成する各フィルム30、40、50と異なる構造の樹脂フィルムから内側支え部材70を形成してもよいが、パウチ10の製造コストを低減する観点からも、パウチ本体20を構成する各フィルム30、40、50と同じ構造の樹脂フィルムから内側支え部材70を形成することが好ましい。
また、パウチ本体20に対する内側支え部材70の固着方法については、上述した熱溶着に限定されず、接着剤を用いた接着等の如何なるものでもよい。
また、図3に示す例では、複数の丸孔状の流通部75が2列に並べて配置されているが、流通部75を孔状に形成する場合における、流通部75の具体的な数量や配置や形状は如何なるものでもよく、例えば、図7(b)に示すように、複数の丸孔状の流通部75を千鳥状に配置してもよく、また、図7(c)に示すように、流通部75を長孔状に形成してもよい。また、内容物が流通するような細かい孔が施されたメッシュ状(不図示)であってもよい。
なお、例えば、後述する図8(d)や図8(e)の例のように、本実施形態のように、内側支え部材70によって内容物収容部21内が複数の空間に区分されていない場合、すなわち、内側支え部材70と内容物収容部21の内側面(各フィルム30~50)との間に内容物を流通させるための間隙が形成される場合には、流通部75を形成しなくてもよい。
例えば、図8(a)に示す例では、図6に示す例と比較して、A部分の分だけ、各フィルム30、40に対する内側支え部材70の固着面積が大きく、各フィルム30、40に対する内側支え部材70の固着強度を向上することができる。なお、図8(a)に示す例におけるパウチ本体20や内側支え部材70の態様は、上述したA部分を除いて、図6に示す例と同様である。
また、図8(b)に示す例では、2つの内側支え部材70を横方向に並べて配置し、各フィルム30、40に対して各内側支え部材70を固着している。なお、図8(b)に示す例におけるパウチ本体20や内側支え部材70の態様は、内側支え部材70の数量を除いて、図8(a)に示す例と同様である。
また、図8(c)に示す例では、内側支え部材70が、図8(a)に示す例における内側支え部材70と同様に形成された第1フィルム部(図示しない)と、第1フィルム部(図示しない)に十字状に交差するように(一体または別体に)形成された第2フィルム部(図示しない)とから構成されている。第2フィルム部(図示しない)は、表側フィルム30の内面と裏側フィルム40の内面と左右一対のマチ部用フィルム50の内面とに固着され、また、流通部75が形成されている。なお、図8(c)に示す例におけるパウチ本体20や内側支え部材70の態様は、内側支え部材70が第2フィルム部(図示しない)を有している点等を除いて、図8(a)に示す例と同様である。
また、図8(d)(e)に示す例では、1つまたは複数の内側支え部材70が、表側フィルム30の内面と裏側フィルム40の内面とにそれぞれ固着される第1、2固着部(図示しない)を有している。なお、図8(d)(e)に示す例におけるパウチ本体20や内側支え部材70の態様は、内側支え部材70等の態様を除いて、図8(a)に示す例と同様である。例えば、内側支え部材70の片面に熱溶着層を設けることで当該熱溶着層を表側フィルム30の内面と裏側フィルム40の内面とにそれぞれ固着することで実現できる。
また、図示しないが、図1~4に示す例や図5、6に示す例において、第3固着部73や第4固着部74を内側支え部材70に設けなくてもよく、言い替えると、第1固着部71および第2固着部72のみで、パウチ本体20に対して内側支え部材70を固着してもよい。
しかしながら、図10や図11に示す変形例のように、マチ部用フィルム50の長手方向の両端部のうち少なくとも一方(本変形例では、スパウト60が装着される頂部側の端部)において、内容物収容部21側に位置するマチ部用フィルム50の角部がパウチ本体20の外側に向けて寄るように、マチ部用フィルム50を長手方向に対して(本変形例では45°の角度で)斜めに折り曲げてもよいし、角部がマチ部用フィルム50の2つ折りの折り目側に入るように、折り返してもよい。これにより、図10や図11に示すように、マチ部用フィルム50を斜めに折り曲げることで空いたスペースにスパウト60を配置することで、スパウト60をより端の方に寄せて配置することが可能であるため、パウチ10の使用時に、スパウト60を装着したパウチ10の頂部を横方向に向けた状態でパウチ10を載置面上に設置した場合に、スパウト60をより低い位置に位置させて、パウチ10内に多くの内容物が残留してしまうことを抑制できる。
なお、図10や図11の符号54は、折り曲げられて対向したマチ部用フィルム50の一部分同士を熱溶着する第4熱溶着領域54を示している。
また、図10や図11に示す例では、マチ部用フィルム50が、2つの切り欠き状の貫通部55をその短辺側に有しており、この2つの貫通部55は、マチ部用フィルム50を折り畳んだ状態で、互いに重なるように形成されている。このような貫通部55を形成した場合、図10(b)や図11(b)から分かるように、貫通部55を通じて、表側フィルム30または裏側フィルム40の一方(図10や図11の例では表側フィルム30)と、符号56で指し示すマチ部用フィルム50の一部分とを熱溶着することができる。なお、図示しないが、貫通部55を切り欠き状ではなく孔状に形成してもよく、この場合、貫通部55は、マチ部用フィルム50の短辺付近に形成される。また、貫通部55の数量は、2つに限定されず、例えば、4つ、6つ等の如何なるものでもよい。
また、図11に示す例のように、2つ折りしたマチ部用フィルム50を更に斜めに折り曲げることで形成された三角形状の部分57において、マチ部用フィルム50同士を熱溶着してもよい。この場合、パウチ10の製袋後の状態で、折り重なったマチ部用フィルム50間に内容物が入り込むことを防止できる。なお、図11に示す例では、表側フィルム30や裏側フィルム40に対してマチ部用フィルム50を熱溶着する前の段階で、当該部分57においてマチ部用フィルム50同士を熱溶着する。
なお、表側フィルム30と裏側フィルム40とマチ部用フィルム50との間における熱溶着箇所については、図10に示す例や図11に示す例に限定されず、実施態様に応じて任意に設定すればよい。
20 ・・・ パウチ本体
21 ・・・ 内容物収容部
22 ・・・ マチ部
23 ・・・ シール部
24 ・・・ 第1被固着部
25 ・・・ 第2被固着部
26 ・・・ 第3被固着部
27 ・・・ 第4被固着部
28 ・・・ 把手孔
29 ・・・ 把手部
29a ・・・ 貫通スリット
29b ・・・ 把手用片部
29c ・・・ 折り曲げ用連結部
29d ・・・ 両端部
30 ・・・ 表側フィルム
31 ・・・ 第1熱溶着領域
32 ・・・ 第2熱溶着領域
33 ・・・ 第3熱溶着領域
34 ・・・ 第4熱溶着領域
35 ・・・ 折り目加工部
35a ・・・ 第1の折り目加工部
35b ・・・ 第2の折り目加工部
40 ・・・ 裏側フィルム
41 ・・・ 第1熱溶着領域
42 ・・・ 第2熱溶着領域
43 ・・・ 第3熱溶着領域
44 ・・・ 第4熱溶着領域
45 ・・・ 折り目加工部
45a ・・・ 第1の折り目加工部
45b ・・・ 第2の折り目加工部
50 ・・・ マチ部用フィルム
51 ・・・ 第1熱溶着領域
52 ・・・ 第2熱溶着領域
53 ・・・ 第3熱溶着領域
54 ・・・ 第4熱溶着領域
55 ・・・ 貫通部
56 ・・・ 折り目加工部
60 ・・・ スパウト
70 ・・・ 内側支え部材
71 ・・・ 第1固着部
72 ・・・ 第2固着部
73 ・・・ 第3固着部
74 ・・・ 第4固着部
75 ・・・ 流通部
76 ・・・ 弱化部
77 ・・・ 充填ノズル
80 ・・・ 邪魔板
90 ・・・ 熱溶着用治具
91 ・・・ 流体収容部
92 ・・・ 吊り下げ部
C ・・・ 内容物
Claims (2)
- マチ部を有したパウチであって、
パウチ本体と、前記パウチ本体内に配置される内側支え部材とを備え、
前記パウチ本体は、内容物収容部と、前記内容物収容部を挟んで対向する第1被固着部および第2被固着部を有し、
前記内側支え部材は、前記第1被固着部に固着された第1固着部と、前記第2被固着部に固着された第2固着部とを有し、
前記内側支え部材自体、または、前記パウチ本体と前記内側支え部材との間の固着部に、周辺部位よりも強度が弱い弱化部が形成されていることを特徴とするパウチ。 - マチ部を有したパウチであって、
パウチ本体と、前記パウチ本体内に配置される内側支え部材とを備え、
前記パウチ本体は、内容物収容部と、前記内容物収容部を挟んで対向する第1被固着部および第2被固着部を有し、
前記内側支え部材は、前記第1被固着部に固着された第1固着部と、前記第2被固着部に固着された第2固着部とを有し、
前記パウチ本体を構成するフィルムと前記内側支え部材を構成するフィルムとの間の固着領域には、流体を封入状態で収容した流体収容部が形成されていることを特徴とするパウチ。
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