JP7311366B2 - ワイヤ放電加工機および制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤ電極を用いて加工対象物を放電加工するワイヤ放電加工機および制御方法に関する。
ワイヤ放電加工機は、加工対象物とワイヤ電極との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加することで、放電を発生させる。しかしながら、ワイヤ電極と加工対象物との極間の対向面積が減少すると、極間に電圧を印加しても放電が生じない場合がある。放電が生じなかった場合には加工対象物とワイヤ電極との極間に印加された電圧が残留するため、当該極間に印加される単位時間あたりの平均電圧が高くなる傾向にある。
下記の特許文献1には、加工対象物とワイヤ電極との極間に電荷を流してパルス状の放電を発生させる第1のスイッチング素子と、極間に並列に接続され、極間を短絡する第2のスイッチング素子とを備えたワイヤ放電加工機用電源が開示されている。
特開2003-205426号公報
上記の特許文献1では、加工対象物とワイヤ電極との極間が短絡されるため、当該極間に印加される単位時間あたりの平均電圧が低くなる傾向にある。しかし、加工対象物を放電加工する場合、その放電加工によって残る加工対象物側の加工形状などに応じて、放電が生じない頻度が異なる。
例えば、角度が180度未満のコーナーの外側(外コーナー)を加工する場合には、加工対象物とワイヤ電極との極間の対向面積が減少して放電の確率が低下する傾向にある。一方、角度が180度未満のコーナーの内側(内コーナー)を加工する場合には、加工対象物とワイヤ電極との極間の対向面積が増加して放電の確率が増加する傾向にある。
したがって、加工対象物とワイヤ電極との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧が変動することになる。平均電圧が増加すると、ワイヤ電極と加工対象物の極間に生じる静電吸引力が増加して、ワイヤ電極が本来の経路より加工対象物側に近づくため、加工過多となり易く、平均電圧が減少すると、電極と加工対象物の極間に生じる静電吸引力が減少して、ワイヤ電極が本来の経路より加工対象物側から遠ざかるため、加工不足となり易い。つまり、加工精度が悪化する傾向にある。
そこで、本発明は、ワイヤ電極と加工対象物との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化し得るワイヤ放電加工機および制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
ワイヤ電極を用いて加工対象物を放電加工するワイヤ放電加工機であって、
前記加工対象物と前記ワイヤ電極との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加部と、
前記極間に対して並列に接続され、前記極間を短絡するためのスイッチング素子と、
前記電圧が印加されていない休止期間に前記極間が短絡するように、前記スイッチング素子を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、加工プログラムで指定される加工形状に応じて、前記極間を短絡させる短絡期間を調整する。
本発明の第2の態様は、
ワイヤ電極を用いて加工対象物を放電加工するワイヤ放電加工機であって、
前記加工対象物と前記ワイヤ電極との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加部と、
前記極間に対して並列に接続され、前記極間を短絡するためのスイッチング素子と、
前記極間に印加される電圧を検出する電圧センサと、
前記電圧が印加されていない休止期間に前記極間が短絡するように、前記スイッチング素子を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記電圧センサを用いて測定した単位時間あたりの平均電圧に応じて、前記極間を短絡させる短絡期間を調整する。
本発明の第3の態様は、
ワイヤ電極を用いて加工対象物を放電加工するワイヤ放電加工機の制御方法であって、
前記加工対象物と前記ワイヤ電極との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加ステップと、
前記電圧が印加されていない休止期間に前記極間が短絡するように、前記極間に対して並列に接続されるスイッチング素子を制御する制御ステップと、
を含み、
前記制御ステップは、加工プログラムで指定される加工形状に応じて、前記極間を短絡させる短絡期間を調整する。
本発明の第4の態様は、
ワイヤ電極を用いて加工対象物を放電加工するワイヤ放電加工機の制御方法であって、
前記加工対象物と前記ワイヤ電極との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加ステップと、
前記電圧が印加されていない休止期間に前記極間が短絡するように、前記極間に対して並列に接続されるスイッチング素子を制御する制御ステップと、
を含み、
前記制御ステップは、前記極間に印加される電圧を検出する電圧センサを用いて測定した単位時間あたりの平均電圧に応じて、前記極間を短絡させる短絡期間を調整する。
本発明の態様によれば、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
ワイヤ放電加工機の一部の構成を示す図である。 制御部の構成を示す図である。 極間に印加される電圧の時間推移を示す図である。 加工形状が外コーナーを示す場合の電圧の時間推移を示す図である。 加工形状が直線を示す場合の電圧の時間推移を示す図である。 加工形状が内コーナーを示す場合の電圧の時間推移を示す図である。 ワイヤ放電加工機の処理の流れを示すフローチャートである。 変形例2のワイヤ放電加工機の一部の構成を示す図である。 変形例7のワイヤ放電加工機の一部の構成を示す図である。 加工対象物に対してワイヤ電極を相対移動させるときの相対移動速度を決定する場合について説明する図である。
本発明について、好適な実施形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
図1を用いて、ワイヤ放電加工機10について説明する。ワイヤ放電加工機10は、ワイヤ電極12を用いて加工対象物Wを放電加工する加工機である。ワイヤ放電加工機10は、液体に浸漬された加工対象物Wに対してワイヤ電極12を相対移動させながら、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に電圧を印加して放電を発生させる。ワイヤ放電加工機10は、電圧印加部14および短絡部16を備えている。
電圧印加部14は、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加するものである。電圧印加部14は、放電誘起回路20およびスイッチング制御部22を備えている。
放電誘起回路20は、直流電源PS、複数のスイッチング素子S1~S4および電流制限抵抗R1を有する。直流電源PSは、加工対象物Wに正極が接続され、ワイヤ電極12に負極が接続される。スイッチング素子S1は、直流電源PSの負極とワイヤ電極12との間に設けられ、スイッチング素子S2は、直流電源PSの正極と加工対象物Wとの間に設けられる。スイッチング素子S3は、スイッチング素子S1のコレクタとワイヤ電極12との間にエミッタが接続され、スイッチング素子S2のコレクタと直流電源PSの正極との間にコレクタが接続される。スイッチング素子S4は、スイッチング素子S1のエミッタと直流電源PSの負極との間にエミッタが接続され、スイッチング素子S2のエミッタと加工対象物Wとの間にコレクタが接続される。電流制限抵抗R1は、ワイヤ電極12、スイッチング素子S1およびスイッチング素子S3に対して直列に接続される。
なお、図1に示す放電誘起回路20の構成は一例であり、放電誘起回路20は図1に示す構成に限定されるものではない。また、図1では、複数のスイッチング素子S1~S4の各々は互いに同種のものを採用しているが、互いに異種のものを採用していてもよい。
スイッチング制御部22は、放電誘起回路20における複数のスイッチング素子S1~S4の各々を制御するものであり、各々のスイッチング素子S1~S4のゲートに接続される。スイッチング制御部22には、所定間隔おきに矩形状のパルスが繰り返されるパルス信号SGLが入力される。スイッチング制御部22は、パルス信号SGLに基づいて、所定間隔おきに、第1スイッチング状態と第2スイッチング状態とを交互に繰り返す。
第1スイッチング状態は、一対のスイッチング素子S1、S2をオンし、一対のスイッチング素子S3、S4をオフする状態である。この第1スイッチング状態では、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に直流電源PSの電圧が印加され、印加された電圧に応じて、加工対象物Wからワイヤ電極12に向かって電流が流れることで、正極性放電が生じる。
一方、第2スイッチング状態は、一対のスイッチング素子S1、S2をオフし、一対のスイッチング素子S3、S4をオンする状態である。この第2スイッチング状態では、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に直流電源PSの電圧が印加され、印加された電圧に応じて、ワイヤ電極12から加工対象物Wに向かって電流が流れることで、逆極性放電が生じる。
なお、一対のスイッチング素子S3、S4は省かれてもよい。一対のスイッチング素子S3、S4が省かれる場合、スイッチング制御部22は、パルス信号SGLに基づいて、所定間隔おきに、第1スイッチング状態を繰り返す。この場合、正極性放電のみが生じることになる。一般に、加工対象物Wが油などに浸漬される場合には、正極性放電による加工が用いられ、加工対象物Wが水などに浸漬される場合には、正極性放電および逆極性放電による加工が用いられる。
このようにスイッチング制御部22は、パルス信号SGLのパルスがある期間に電圧を印加し、パルス信号SGLのパルスとパルスとの間の期間に電圧の印加を休止する。つまり、パルス信号SGLのパルスがある期間は、極間に電圧が印加される印加期間P1に相当し、パルス信号SGLのパルスとパルスとの間の期間は、極間に電圧が印加されていない休止期間P2に相当する。
短絡部16は、休止期間P2に極間を短絡するものである。短絡部16は、極間短絡回路30および制御部32を備えている。
極間短絡回路30は、加工対象物Wおよびワイヤ電極12と、放電誘起回路20との間に設けられ、スイッチング素子S5および放電抵抗R2を有する。スイッチング素子S5は、加工対象物Wおよびワイヤ電極12との極間に対して並列に接続されており、加工対象物Wにコレクタが接続され、ワイヤ電極12にエミッタが接続される。放電抵抗R2は、スイッチング素子S5およびワイヤ電極12に対して直列に接続される。
なお、図1に示す極間短絡回路30の構成は一例であり、極間短絡回路30は図1に示す構成に限定されるものではない。また、図1では、スイッチング素子S5はトランジスタを採用しているが、例えばMOSFETなど、トランジスタ以外のものを採用していてもよい。なお、放電誘起回路20が両極性の放電を生じさせるものである場合には、P型-MOSFETとN型-MOSFETとを直列に接続し、FETの寄生ダイオードを通じて電流(電荷)が流れないようにする極間短絡回路30であってもよい。
制御部32は、図2に示すように、記憶部34、プログラム解析部36およびスイッチング制御部38を有する。記憶部34には、加工対象物Wを放電加工するための加工プログラムが記憶される。プログラム解析部36は、加工開始命令に応じて記憶部34に記憶された加工プログラムを解析し、解析結果をスイッチング制御部38に出力する。
スイッチング制御部38は、極間短絡回路30におけるスイッチング素子S5を制御するものであり、スイッチング素子S5のゲートに接続される。スイッチング制御部38には、電圧印加部14のスイッチング制御部22に入力されるパルス信号SGLのパルスと同期するパルス信号SGLが入力される。スイッチング制御部38は、パルス信号SGLに基づいて、スイッチング素子S5を制御する。
ここで、図3を用いて、スイッチング制御部38のスイッチング動作について説明する。図3は、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される電圧の時間推移を示している。
スイッチング制御部38は、パルス信号SGLに基づいて、印加期間P1と休止期間P2とを認識する。スイッチング制御部38は、休止期間P2における一部の期間を、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間を短絡させる短絡期間P3として設定し、設定した短絡期間P3にスイッチング素子S5(図1)をオンする。一方、スイッチング制御部38は、休止期間P2から短絡期間P3を除いた期間および印加期間P1にスイッチング素子S5(図1)をオフする。スイッチング素子S5がオンした状態では、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間が短絡され、当該極間に溜まった電荷が流れて放電抵抗R2(図1)から放出される。
印加期間P1において加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加された電圧は、印加期間P1の直後の休止期間P2において時間経過に応じて緩やかに減少し、放電が生じたときに瞬時に減少して概ね消失する。ここで、図3の2番目の休止期間P2のように、放電が生じなかった場合には、電圧は緩やかに減少し続けるため、放電が生じなかった休止期間P2の次の印加期間P1の開始時に電圧が極間に残留し易い傾向にある。本実施形態では、休止期間P2内に設定された短絡期間P3において極間に溜まった電荷が放電抵抗R2(図1)から放出されるため、放電が生じなかった休止期間P2の次の印加期間P1の開始時に電圧が極間に残留することが低減される。
このようにスイッチング制御部38は、休止期間P2内に設定した短絡期間P3に、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に溜まった電荷を極間から取り除くことで、放電が生じなくても極間に電圧が残留することを抑制することができる。これにより、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
ところで、放電が生じない頻度(非放電頻度)は、加工対象物Wを放電加工する加工形状に応じて異なる。そこで、スイッチング制御部38は、プログラム解析部36から出力される加工プログラムの解析結果に基づいて加工プログラムで指定される加工形状を認識し、認識した加工形状に応じて、短絡期間P3を調整する。
ここで、図4~図6を用いて、短絡期間P3の調整について説明する。図4は加工形状が外コーナーを示す場合の電圧の時間推移を示し、図5は加工形状が直線を示す場合の電圧の時間推移を示し、図6は加工形状が内コーナーを示す場合の電圧の時間推移を示している。なお、加工形状が外コーナーである場合には加工対象物Wの表面が外側に向かって弧を形成する仕上がりとなり、加工形状が内コーナーである場合には加工対象物Wの表面が内側に向かって弧を形成する仕上がりとなる。
一般的に、加工形状が直線である場合(図5)の非放電頻度に比べて外コーナーである場合(図4)の非放電頻度が高くなる傾向にある。したがって、スイッチング制御部38は、加工形状が直線を示す場合の短絡期間P3(図5)に比べて、加工形状が外コーナーを示す場合の短絡期間P3(図4)を長くする。これにより、加工形状が直線である場合と外コーナーである場合とで非放電頻度にばらつきがあっても、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
また、一般的に、加工形状が直線である場合(図5)の非放電頻度に比べて内コーナーである場合(図6)の非放電頻度が低くなる傾向にある。したがって、スイッチング制御部38は、加工形状が直線を示す場合の短絡期間P3(図5)に比べて、加工形状が内コーナーを示す場合の短絡期間P3(図6)を短くする。これにより、加工形状が直線である場合と内コーナーである場合とで非放電頻度にばらつきがあっても、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
このようにスイッチング制御部38は、加工プログラムで指定される加工形状に応じて短絡期間P3を調整することで、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。平均電圧が安定化することにより、ワイヤ電極12と加工対象物Wとの極間の静電吸引力が安定化し、この結果、加工精度の悪化を防止する事ができる。
次に、図7を用いて、ワイヤ放電加工機10の制御方法について説明する。図7は、ワイヤ放電加工機10の処理の流れを示すフローチャートである。ワイヤ放電加工機10の処理は、オペレータによる加工開始操作に応じて、ステップSP1に移行する。
ステップSP1において、ワイヤ放電加工機10は、パルス信号SGLを生成し、生成したパルス信号SGLを電圧印加部14および短絡部16に出力する。電圧印加部14および短絡部16に対するパルス信号SGLの出力が開始されると、ワイヤ放電加工機10の処理は、ステップSP2に移行する。
ステップSP2において、ワイヤ放電加工機10の電圧印加部14は、パルス信号SGLに基づいて、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する。電圧印加部14の印加処理が実行されている状態で、ワイヤ放電加工機10の処理は、ステップSP3に移行する。
ステップSP3において、ワイヤ放電加工機10の短絡部16は、パルス信号SGLに基づいて、時間経過に応じて発生するすべての休止期間P2において極間を短絡させる。すなわち、短絡部16のスイッチング制御部38は、加工プログラムで指定される加工形状に応じて短絡期間P3を設定し、設定した短絡期間P3にオンし、短絡期間P3以外にオフするようにスイッチング素子S5を制御する。
例えば、加工プログラムにしたがって加工対象物Wに対してワイヤ電極12が直進している場合、スイッチング制御部38は、直進時に発生する各々の休止期間P2に、直線に応じた短絡期間P3を設定して極間を短絡させる。また例えば、加工対象物Wに対するワイヤ電極12の相対移動が直進から外コーナーに変わった場合、スイッチング制御部38は、外コーナーの相対移動時に発生する各々の休止期間P2に、外コーナーに応じた短絡期間P3を設定して極間を短絡させる。
このような短絡部16の短絡処理が実行されている状態で、ワイヤ放電加工機10の処理は、ステップSP4に移行する。
ステップSP4において、ワイヤ放電加工機10は、オペレータによる加工終了操作があったか否か判定する。ここで、加工終了操作がない場合、ワイヤ放電加工機10の処理はステップSP2に戻る。この場合、ステップSP2における電圧印加部14の印加処理と、ステップSP3における短絡部16の短絡処理とは継続される。一方、加工終了操作がある場合、ワイヤ放電加工機10は、電圧印加部14および短絡部16に対するパルス信号SGLの出力を停止することで、電圧印加部14の印加処理と、短絡部16の短絡処理とを停止させる。これにより、ワイヤ放電加工機10の処理は終了する。
〔変形例〕
上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
[変形例1]
上記の実施形態では、制御部32(スイッチング制御部38)は、加工形状に応じて短絡期間P3を設定した。つまり、加工形状が外コーナーを示す場合、直線を示す場合、および、内コーナーを示す場合の各々に対して互いに時間長の異なる短絡期間P3を設定した。しかし、制御部32(スイッチング制御部38)は、加工形状の曲率に応じて短絡期間P3を設定してもよい。
一般的に、加工形状がコーナーを示す場合、そのコーナーの曲率が小さいほど、加工形状が直線を示す場合に比べて非放電頻度が外コーナーでは高く、内コーナーでは低くなる傾向にある。したがって、加工形状の曲率に応じて短絡期間P3が設定されることで、曲率に起因する非放電頻度のばらつきがあっても、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
[変形例2]
図8は、変形例2のワイヤ放電加工機の一部の構成を示す図である。図8では、上記の実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、上記の実施形態と重複する説明は省略する。
本変形例では、ワイヤ放電加工機10は、上記の実施形態の電圧印加部14(図1)および短絡部16(図1)に加えて、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される電圧を検出する電圧センサ40をさらに備える。
本変形例では、短絡部16のスイッチング制御部38は、電圧センサ40を用いて短絡期間P3を調整する点で、上記の実施形態と異なる。すなわち、上記の実施形態では、スイッチング制御部38は、加工形状に応じて短絡期間P3を設定した。これに対し、本変形例では、スイッチング制御部38は、加工形状に応じて短絡期間P3を設定した後、その設定した短絡期間P3を、電圧センサ40を用いて測定した単位時間あたりの平均電圧が目標値となるように微調整する(補正する)。これにより、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧をより一段と安定化することができる。
[変形例3]
上記の変形例2のスイッチング制御部38の制御内容を変更してもよい。すなわち、スイッチング制御部38は、加工形状に応じて短絡期間P3を設定することに代えて、加工形状に応じて極間に印加される単位時間あたりの平均電圧の目標値を設定する。スイッチング制御部38は、平均電圧の目標値を設定すると、電圧センサ40を用いて測定した平均電圧が、設定した目標値となるように短絡期間P3を調整する。
スイッチング制御部38は、加工形状が直線を示す場合に比べて外コーナーを示す場合の短絡期間P3が長くなるように目標値を設定してもよく、加工形状が直線を示す場合に比べて内コーナーを示す場合の短絡期間P3が短くなるように目標値を設定してもよい。また、スイッチング制御部38は、加工形状の曲率に応じて目標値を設定してもよい。
このようにスイッチング制御部38は、加工形状に応じて極間に印加される単位時間あたりの平均電圧の目標値を設定し、設定した目標値となるように短絡期間P3を調整することで、上記の実施の形態と同様に、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
[変形例4]
上記の実施形態では、制御部32は、加工形状に応じて、短絡期間P3を調整した。しかし、制御部32は、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧に応じて、短絡期間P3を調整してもよい。これにより、加工プログラムを解析しなくても、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
なお、制御部32は、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧が目標値となるように、短絡期間P3を調整してもよい。これにより、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧をより一段と安定化することができる。
[変形例5]
上記の実施形態では、制御部32(スイッチング制御部38)は、時間経過に応じて発生するすべての休止期間P2において極間を短絡させた。しかし、制御部32(スイッチング制御部38)は、時間経過に応じて発生する複数の休止期間P2のうち、放電が生じないと判定部が判定した休止期間P2のみなど、一部の休止期間P2において極間を短絡させてもよい。なお、判定部は、例えば、印加期間P1の終了時点から所定時間が経過するまでに、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される電圧を検出する電圧センサの検出結果が閾値以下にならなかった場合に、放電が生じないと判定する。
[変形例6]
上記の実施形態では、短絡期間P3の終了時点は、休止期間P2の終了時点であったが、休止期間P2の終了時点よりも前の時点であってもよく、休止期間P2ごとに異なっていてもよい。また、上記の実施形態では、短絡期間P3の開始時点は、休止期間P2ごとに異なっていたが、印加期間P1の終了時点から一定の時間を経過した時点で固定としてもよい。なお、短絡期間P3は、極間短絡回路30により残留電圧が所望の値以下になるように、加工形状に応じて、予め決められた期間としてもよい。
[変形例7]
図9は、変形例7のワイヤ放電加工機の一部の構成を示す図である。図9では、上記の実施形態において説明した構成と同等の構成に対して同一の符号が付されている。なお、本変形例では、上記の実施形態と重複する説明は省略する。
本変形例では、ワイヤ放電加工機10は、上記の実施形態の電圧印加部14(図1)および短絡部16(図1)に加えて、加工対象物Wとワイヤ電極12との極間に印加される電圧を検出する電圧センサ40と、相対移動制御部42とをさらに備える。
相対移動制御部42は、ワイヤ電極12の走行方向(Z方向)に対して交差する相対移動方向(X方向およびY方向の少なくとも一方)に沿って、加工対象物Wに対してワイヤ電極12を相対移動させるものである。相対移動制御部42は、加工対象物Wが固定されるテーブルを駆動するモータ、および、ワイヤ電極12を支持するダイスガイドを駆動するモータの少なくとも一方を制御することで、加工対象物Wに対してワイヤ電極12を相対移動させる。
相対移動制御部42は、加工対象物Wに対してワイヤ電極12の相対移動させるときの相対移動速度を一定としてもよく、可変としてもよい。図10を用いて、相対移動制御部42が相対移動速度を可変させる場合について説明する。なお、図10では、単位時間あたりに所定周期で印加される電圧の印加回数が3回であるものとする。
相対移動制御部42は、電圧センサ40で検出される電圧に基づいて、単位時間あたりに所定周期で印加される複数の電圧の各々の印加開始時点から規定電圧以下になる時点までの期間の合計(t1+t2+t3)を計測することで取得する。この合計(t1+t2+t3)は第1合計とする。
なお、規定電圧以下になる時点は、放電が生じた時点またはスイッチング素子S5がオンした時点のいずれか早い方を意味する。休止期間P2で放電が生じた場合、規定電圧以下になる時点は放電が生じた時点となる。一方、休止期間P2で放電が生じない場合、規定電圧以下になる時点はスイッチング素子S5がオンした時点、つまり極間の短絡が開始された時点となる。なお、図10では、1回目および3回目の休止期間P2に放電が生じているため、1回目および3回目の規定電圧以下になる時点は放電が生じた時点である。また、図10では、2回目の休止期間P2に放電が生じていないため、2回目の規定電圧以下になる時点はスイッチング素子S5がオンした時点である。
また、相対移動制御部42は、単位時間あたりに所定周期で印加される複数の電圧の各々の印加開始時点からスイッチング素子S5がオンした時点までの期間の合計(T1+T2+T3)を取得する。この合計(T1+T2+T3)は第2合計とする。なお、相対移動制御部42は、パルス信号SGL(図1)を用いて第2合計を取得してもよく、予め記憶部34に記憶された第2合計を記憶部34から読み出すことで取得してもよい。
相対移動制御部42は、上記の第1合計および第2合計の各々を取得すると、第2合計に対する第1合計の割合に応じて相対移動速度を決定し、決定した相対移動速度となるように、加工対象物Wが固定されるテーブルを駆動するモータ、および、ワイヤ電極12を支持するダイスガイドを駆動するモータの少なくとも一方を制御する。
このように相対移動制御部42は、第2合計に対する第1合計の割合に応じた相対移動速度で加工対象物Wに対してワイヤ電極12を相対移動させることで、相対移動速度を一定とする場合に比べて極間で適切に放電を生じさせることができる。
[変形例8]
上記の実施形態および変形例1~7は、矛盾の生じない範囲で任意に組み合わされてもよい。
〔技術的思想〕
上記の実施形態および変形例から把握し得る技術的思想として、以下に第1の発明~第4の発明を記載する。
(第1の発明)
第1の発明は、
ワイヤ電極(12)を用いて加工対象物(W)を放電加工するワイヤ放電加工機(10)であって、
加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加部(14)と、
極間に対して並列に接続され、極間を短絡するためのスイッチング素子(S5)と、
電圧が印加されていない休止期間(P2)に極間が短絡するように、スイッチング素子(S5)を制御する制御部(32)と、
を備え、
制御部(32)は、加工プログラムで指定される加工形状に応じて、極間を短絡させる短絡期間(P3)を調整する。
これにより、加工形状に応じて放電が生じない頻度にばらつきがあっても、加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
制御部(32)は、加工形状が直線を示す場合の短絡期間(P3)に比べて、加工形状が外コーナーを示す場合の短絡期間(P3)を長くしてもよい。これにより、加工形状が直線である場合と外コーナーである場合とで放電が生じない頻度にばらつきがあっても、加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
制御部(32)は、加工形状が直線を示す場合の短絡期間(P3)に比べて、加工形状が内コーナーを示す場合の短絡期間(P3)を短くしてもよい。これにより、加工形状が直線である場合と内コーナーである場合とで放電が生じない頻度にばらつきがあっても、加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
制御部(32)は、加工形状の曲率に応じて短絡期間(P3)を調整してもよい。これにより、曲率に応じて放電が生じない頻度にばらつきがあっても、加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
ワイヤ放電加工機(10)は、極間の電圧を検出する電圧センサ(40)を備え、制御部(32)は、加工形状に応じて、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧の目標値を設定し、電圧センサ(40)を用いて測定した平均電圧が目標値となるように短絡期間(P3)を調整してもよい。これにより、加工形状に応じて放電が生じない頻度にばらつきがあっても、加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
ワイヤ放電加工機(10)は、極間の電圧を検出する電圧センサ(40)を備え、制御部(32)は、加工形状に応じて短絡期間(P3)を設定し、電圧センサ(40)を用いて測定した単位時間あたりの平均電圧が目標値となるように、設定した短絡期間(P3)を調整してもよい。これにより、加工形状に応じて設定した短絡期間(P3)を微調整できるため、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧をより一段と安定化することができる。
制御部(32)は、時間経過に応じて発生するすべての休止期間(P2)に極間が短絡するように、スイッチング素子(S5)を制御してもよい。これにより、放電が生じなかった場合に極間に溜まる電荷を確実に極間から取り出すことができる。
ワイヤ放電加工機(10)は、加工対象物(W)に対してワイヤ電極(12)を相対移動させる相対移動制御部(42)を備え、相対移動制御部(42)は、単位時間あたりに所定周期で印加される複数の電圧の各々の印加開始時点からスイッチング素子(S5)がオンした時点までの期間の合計に対する、単位時間あたりに所定周期で印加される複数の電圧の各々の印加開始時点から、放電が生じた時点またはスイッチング素子(S5)がオンした時点のいずれか早い方までの期間の合計の割合に応じて、加工対象物(W)に対してワイヤ電極(12)を相対移動させるときの相対移動速度を決定してもよい。これにより、相対移動速度を一定とする場合に比べて極間で適切に放電を生じさせることができる。
(第2の発明)
第2の発明は、
ワイヤ電極(12)を用いて加工対象物(W)を放電加工するワイヤ放電加工機(10)であって、
加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加部(14)と、
極間に対して並列に接続され、極間を短絡するためのスイッチング素子(S5)と、
極間に印加される電圧を検出する電圧センサ(40)と、
電圧が印加されていない休止期間(P2)に極間が短絡するように、スイッチング素子(S5)を制御する制御部(32)と、
を備え、
制御部(32)は、電圧センサ(40)を用いて測定した単位時間あたりの平均電圧に応じて、極間を短絡させる短絡期間(P3)を調整する。
これにより、加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
制御部(32)は、平均電圧が目標値となるように短絡期間(P3)を調整してもよい。これにより、極間に印加される単位時間あたりの平均電圧をより一段と安定化することができる。
制御部(32)は、時間経過に応じて発生するすべての休止期間(P2)に極間が短絡するように、スイッチング素子(S5)を制御してもよい。これにより、放電が生じなかった場合に極間に溜まる電荷を確実に極間から取り出すことができる。
ワイヤ放電加工機(10)は、加工対象物(W)に対してワイヤ電極(12)を相対移動させる相対移動制御部(42)を備え、相対移動制御部(42)は、単位時間あたりに所定周期で印加される複数の電圧の各々の印加開始時点からスイッチング素子(S5)がオンした時点までの期間の合計に対する、単位時間あたりに所定周期で印加される複数の電圧の各々の印加開始時点から、放電が生じた時点またはスイッチング素子(S5)がオンした時点のいずれか早い方までの期間の合計の割合に応じて、加工対象物(W)に対してワイヤ電極(12)を相対移動させるときの相対移動速度を決定してもよい。これにより、相対移動速度を一定とする場合に比べて極間で適切に放電を生じさせることができる。
(第3の発明)
第3の発明は、
ワイヤ電極(12)を用いて加工対象物(W)を放電加工するワイヤ放電加工機(10)の制御方法であって、
加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加ステップと、
電圧が印加されていない休止期間(P2)に極間が短絡するように、極間に対して並列に接続されるスイッチング素子(S5)を制御する制御ステップと、
を含み、
制御ステップは、加工プログラムで指定される加工形状に応じて、極間を短絡させる短絡期間(P3)を調整する。
これにより、加工形状に応じて放電が生じない頻度にばらつきがあっても、加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
(第4の発明)
第4の発明は、
ワイヤ電極(12)を用いて加工対象物(W)を放電加工するワイヤ放電加工機(10)の制御方法であって、
加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加ステップと、
電圧が印加されていない休止期間(P2)に極間が短絡するように、極間に対して並列に接続されるスイッチング素子(S5)を制御する制御ステップと、
を含み、
制御ステップは、極間に印加される電圧を検出する電圧センサ(40)を用いて測定した単位時間あたりの平均電圧に応じて、極間を短絡させる短絡期間(P3)を調整する。
これにより、加工対象物(W)とワイヤ電極(12)との極間に印加される単位時間あたりの平均電圧を安定化することができる。
10…ワイヤ放電加工機 12…ワイヤ電極
14…電圧印加部 16…短絡部
20…放電誘起回路 22、38…スイッチング制御部
30…極間短絡回路 32…制御部
34…記憶部 36…プログラム解析部
40…電圧センサ 42…相対移動制御部
S1~S5…スイッチング素子 W…加工対象物

Claims (9)

  1. ワイヤ電極を用いて加工対象物を放電加工するワイヤ放電加工機であって、
    前記加工対象物と前記ワイヤ電極との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加部と、
    前記極間に対して並列に接続され、前記極間を短絡するためのスイッチング素子と、
    前記電圧が印加されていない休止期間に前記極間が短絡するように、前記スイッチング素子を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、加工プログラムで指定される加工形状に応じて、前記極間を短絡させる短絡期間を調整する、ワイヤ放電加工機。
  2. 請求項1に記載のワイヤ放電加工機であって、
    前記制御部は、前記加工形状が直線を示す場合の前記短絡期間に比べて、前記加工形状が外コーナーを示す場合の前記短絡期間を長くする、ワイヤ放電加工機。
  3. 請求項1または2に記載のワイヤ放電加工機であって、
    前記制御部は、前記加工形状が直線を示す場合の前記短絡期間に比べて、前記加工形状が内コーナーを示す場合の前記短絡期間を短くする、ワイヤ放電加工機。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機であって、
    前記制御部は、前記加工形状の曲率に応じて前記短絡期間を調整する、ワイヤ放電加工機。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機であって、
    前記極間の電圧を検出する電圧センサを備え、
    前記制御部は、前記加工形状に応じて、前記極間に印加される単位時間あたりの平均電圧の目標値を設定し、前記電圧センサを用いて測定した前記平均電圧が前記目標値となるように前記短絡期間を調整する、ワイヤ放電加工機。
  6. 請求項1~4のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機であって、
    前記極間の電圧を検出する電圧センサを備え、
    前記制御部は、前記加工形状に応じて前記短絡期間を設定し、前記電圧センサを用いて測定した単位時間あたりの平均電圧が目標値となるように、設定した前記短絡期間を調整する、ワイヤ放電加工機。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機であって、
    前記制御部は、時間経過に応じて発生するすべての前記休止期間に前記極間が短絡するように、前記スイッチング素子を制御する、ワイヤ放電加工機。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機であって、
    前記加工対象物に対して前記ワイヤ電極を相対移動させる相対移動制御部を備え、
    前記相対移動制御部は、単位時間あたりに前記所定周期で印加される複数の前記電圧の各々の印加開始時点から前記スイッチング素子がオンした時点までの期間の合計に対する、単位時間あたりに前記所定周期で印加される複数の前記電圧の各々の印加開始時点から、放電が生じた時点または前記スイッチング素子がオンした時点のいずれか早い方までの期間の合計の割合に応じて、前記加工対象物に対して前記ワイヤ電極を相対移動させるときの相対移動速度を決定する、ワイヤ放電加工機。
  9. ワイヤ電極を用いて加工対象物を放電加工するワイヤ放電加工機の制御方法であって、
    前記加工対象物と前記ワイヤ電極との極間に対して所定周期で電圧を繰り返し印加する電圧印加ステップと、
    前記電圧が印加されていない休止期間に前記極間が短絡するように、前記極間に対して並列に接続されるスイッチング素子を制御する制御ステップと、
    を含み、
    前記制御ステップは、加工プログラムで指定される加工形状に応じて、前記極間を短絡させる短絡期間を調整する、制御方法。
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