JP2002154015A - 放電加工機の接触検出装置 - Google Patents

放電加工機の接触検出装置

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JP2002154015A
JP2002154015A JP2000352909A JP2000352909A JP2002154015A JP 2002154015 A JP2002154015 A JP 2002154015A JP 2000352909 A JP2000352909 A JP 2000352909A JP 2000352909 A JP2000352909 A JP 2000352909A JP 2002154015 A JP2002154015 A JP 2002154015A
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正生 村井
Akihiro Sakurai
章博 櫻井
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章義 川原
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/04Apparatus for supplying current to working gap; Electric circuits specially adapted therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/06Control of the travel curve of the relative movement between electrode and workpiece
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極間を構成する電極と対象物(被加工物)に
与えるダメージが小さく、検出速度が速く、精度の高い
接触検出装置。 【解決手段】 電圧印加手段41は工具電極1とワーク
2の間にパルス状電圧を周期的に電圧印加を行なう。電
圧比較手段42は極間電圧を基準電圧と比較し、結果を
表わす出力信号を出力する。接触判定手段43はこれを
所定時間計時累積し、基準電圧以上(または以下)を表
わす出力信号の出力時間と基準時間とを比較することに
より、工具電極1とワーク2の接触、非接触の判定を行
う。基準電圧又は基準時間の内の少なくとも一方は可変
に設定可能である。接触・非接触の状態検出に平滑回路
が介在せず、工具電極1やワーク2にダメージを与えな
いパルス状の電圧印加で時間遅れが無く精度の高い検出
が可能になる。形彫り放電加工機など、他の接触検出を
必要とする装置への適用も可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば放電加工機
における工具電極と被加工物の接触を検出する接触検出
装置のように、対象物と同対象物に対して相対的に接近
・離間可能な電極とを備え、それら対象物と電極とで極
間を構成する接触検出装置に関する。本装置は、例えば
放電加工機の工具電極と被加工物を相対的に移動させて
接触させ、両者の接触位置を相対位置の基準とする位置
決め機能のために利用される。
【0002】
【従来の技術】一般に、工具電極と被加工物の相対位置
を制御しながら加工を行う放電加工機においては、工具
電極と被加工物との相対位置を正確に把握する必要があ
る。このような要求に応えるものとして、工具電極と被
加工物を相対的に移動させて接触させ、両者の接触位置
を相対位置の基準とする位置決め機能を有する放電加工
機が従来より知られている。特にワイヤ放電加工機にお
いては、工具電極であるワイヤ電極に弾性があり、被加
工物との接触による両者のダメージが少ないため、この
方法に従った位置決めが多用されている。
【0003】また、位置決めの場合とは別に、例えば加
工開始点において工具電極と被加工物が接触していない
場合に限り加工開始を許可するような場合、工具電極と
被加工物を相対的に移動させることなく、現在の位置に
おいて両者が接触しているか否かを単純に判定する必要
が生じることもある。
【0004】これらいずれの場合においても、従来技術
では、接触検出は放電加工中ではなく非加工中に行われ
るものであり、放電加工用の電源を工具電極と被加工物
で構成される極間から切り離した状態で、別途設けた電
圧印加手段により接触検出用の電圧を極間に印加し、こ
の時の極間電圧を検出することにより、工具電極と被加
工物が接触しているか否かを判定するのが一般的であ
る。
【0005】以下、説明の便宜上、ワイヤ電極(以下、
ワイヤと称する)を工具電極として被加工物(以下、ワ
ークと称する)を加工するワイヤ放電加工機に、接触検
出装置を適用した場合について、一般的なシステム構成
と従来技術の例を説明する。
【0006】図1は、ワイヤ放電加工機に接触検出装置
を適用して位置決めを行なう場合の一般的なシステム構
成の要部であり、符号1はワイヤ、2はワーク、3は接
触検出のためにワイヤ1とワーク2で構成される極間に
電圧を印加する電圧印加手段、4は極間の電圧を検出し
て接触を判定する接触判定手段、5はワーク2と電気的
導通状態にある可動テーブル、6は数値制御装置であ
る。
【0007】そして、符号7及び8は数値制御装置6の
指令に基づいて可動テーブル5を移動させるサーボモー
タである。実際のワイヤ放電加工機においては、放電加
工用の加工電源が極間に接続されているが、接触検出時
には切り離すことが可能であり、本発明の要旨に関係す
るものでは無いので、以下の説明においては省略する。
【0008】接触検出装置を用いて位置決めを行う場
合、数値制御装置6は電圧印加手段3に対して極間に接
触検出用の電圧を印加するよう指令し、同時にサーボモ
ータ7び8に対してワイヤ1とワーク2の相対距離を近
づけて両者を接触させるように指令する。
【0009】やがて可動テーブル5に固定されたワーク
2はワイヤ1と接触する。接触判定手段4は、両者が接
触している場合にのみ電圧印加手段3から印加した電圧
が極間に現れないことを利用して接触を判定し、数値制
御装置6に対して極間の接触を意味する信号を送出す
る。これにより数値制御装置6はサーボモータ7及び8
に対し送りを停止させるよう指令し、位置決め動作が完
了する。
【0010】図2は、図1における電圧印加手段3と接
触判定手段4の内部を説明する回路図で、接触検出を行
なうための簡便な例を示している。符号11、13はい
ずれも直流電源、12はスイッチ、14はコンパレータ
を表わしている。接触検出時にはスイッチ12が閉じら
れ、直流電源11による直流電圧V1が、ワイヤ1とワ
ーク2で構成される極間に印加される。
【0011】コンパレータ14は、極間の電圧が直流電
源13が与える基準電圧V2より低い場合にのみ、極間
が接触していることを意味する信号を発生する。ワイヤ
放電加工機では加工が水中で行われることが多いため、
接触検出時においても極間に水が介在することが多く、
ワイヤ1とワーク2が接近或いは接触した状態で電圧印
加手段3から直流電圧が印加されると、ワイヤ1又はワ
ーク2の表面に電解作用による錆や電解皮膜が生じて接
触検出精度が低下する。このような検出精度のの低下を
抑えるためには、電圧印加手段3から印加される電圧は
両極性で正負の平均電圧が等しいことが望ましい。
【0012】図3は、このような要求に応えるものとし
て、特開昭60−29246号で開示されている接触検
出装置を説明する回路図で、図1における電圧印加手段
3の部分に相当する。同図において、符号21はトラン
ジスタ、22はトランジスタ21のオン・オフを制御す
る発振信号、23は直流電源、24はダイオード、25
はパルストランス、26は電流を制限するための抵抗、
27は電圧印加装置をワイヤ1から切り離すためのスイ
ッチを示している。
【0013】接触検出時にはスイッチ27が閉じられ、
トランジスタ21のべ一スに発振信号22が入力される
と、トランジスタ21はオン・オフを繰り返し、これに
よりパルストランス25の1次側に電流が流れ、2次側
に両極性パルス状電圧が発生する。1次側のダイオード
24により、トランジスタ21がオフした時にパルスト
ランス25の1次側に発生する逆起電圧がクランプされ
るため、2次側に現れる電圧は一方の極性のピークが高
く他方の極性のピークが低い非対称な両極性パルス状電
圧となる。
【0014】この場合でも、パルストランス25の働き
により平均電圧は必ず「0」となる。つまり、本手段を
用いることにより、両極性で正負の平均電圧が等しいパ
ルス状電圧を発生させることが可能である。
【0015】次に、図4は、同じく特開昭60−292
46号で開示されている接触検出装置を説明する回路図
で、図1における接触判定手段4の部分に相当する。同
図において、符号31は絶対値回路、32は平滑回路、
33は直流電源、34はコンパレータである。絶対値回
路31は電圧印加手段3により極間に印加された両極性
パルス状電圧の負側の電圧を反転させて正側の電圧と加
算し、平滑回路32は絶対値回路31より得られる脈流
電圧を平滑する。
【0016】平滑回路32の出力は、極間が非接触の状
態においては所定電圧となり、接触の状態においては
「0」となる。基準電圧V4は、極間が非接触の状態に
おける電圧より低い値に設定されており、コンパレータ
34は、平滑回路32の出力が直流電源33による基準
電圧V4より低い場合にのみ、極間が接触していること
を意味する信号を発生する。
【0017】図5は、図4の回路主要部の電圧波形を用
いて、従来の接触検出装置の接触検出動作を説明するた
めの図で、横軸は時間の経過を示している。接触検出装
置による位置決めの際には、一般に極間が非接触の状態
から接触の状態に移行することになる。図5はこれに対
応して、左端からある区間(電圧印加開始から接触まで
の時間経過)では極間が非接触の状態であり、途中で接
触状態に移行し、そこから(図中右側)で接触の状態が
継続している場合を示している。極間電圧は、図4に記
載された接触判定手段4の絶対値回路31により、負側
の電圧が0Vを境に正側に折り返された脈流電圧とな
る。
【0018】平滑回路32は絶対値回路31の出力を平
滑し、コンパレータ34は平滑回路32の出力を基準電
圧V4と比較し、平滑回路32の出力が基準電圧V4よ
り低い場合にのみ、極間が接触していることを意味する
信号を出力する。なお、平滑回路32の時定数は、印加
パルスの休止時や低電圧印加時に接触と誤判定しないよ
うに十分な大きさに設定されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記の説明から判るよ
うに、従来の接触検出装置においては、平滑回路の出力
を基準電圧と比較するため、実際の極間状態の変化が接
触検出結果に現れるまでの時間に遅れが生じることが避
けられない。特に、極間へのダメージを軽減するために
印加パルスの頻度を低くすると、印加パルスの休止時や
低電圧印加時に接触と誤判定することを避けるために、
平滑回路の時定数を非常に大きな値とする必要が生じ
る。
【0020】そのため、接触検出装置を用いて実際に接
触位置決めを行なった場合、ワイヤがワークに食い込ん
だ状態に至って初めて動作が完了する傾向が強く、正確
な位置決めを行なうことが困難であった。また、平滑回
路の出力は、たとえ極間が完全な非接触状態であるとし
ても、極間の漏れ電流変化や印加パルスのピーク値の変
化により変動する(第1の要因による電圧変動)。この
ため、コンパレータの基準電圧は、極間の接触状態とは
無関係な前記第1の要因による電圧変動の影響を受けな
いような値に設定する必要がある。一方、ワイヤとワー
クが微小な距離で対向している場合には、ワイヤの振動
などにより短い期間に接触と非接触を繰り返すことがあ
り、平滑回路の出力は極間の接触頻度によっても変動す
る(第2の要因による電圧変動)。
【0021】ここで、極間距離が小さくなるほど接触頻
度は高くなるため、この第2の要因による電圧変動は極
間距離の微妙な変化を表わしている。それ故、精度の高
い接触検出のためには、これらを加味してコンパレータ
の基準電圧を設定する必要がある。
【0022】ところが、従来の接触検出装置において
は、コンパレータの基準電圧に関し、極間が非接触の状
態における電圧より低い適値に設定すること以外に特に
合理的な対応策が知られておらず、この点に関して満足
すべき解決策を与える技術は提案されていない。
【0023】仮にコンパレータの基準電圧が設定変更可
能であるとしても、前記2つの要因による電圧変動を独
立して勘案することは困難であり、基準電圧を最適に設
定することは実際上は困難である。そのため、精度の高
い接触検出を行なうことができなかった。
【0024】このような問題は、放電加工機に限らず、
対象物と、前記対象物に対して相対的に接近・離間可能
な電極とで極間を構成し、両者の接触・非接触を判別す
る型の接触検出装置全般に生じ得るものである。
【0025】本発明は、かかる問題を解決するためにな
されたもので、電極や被加工物(極間の一方を構成する
対象物)に与えるダメージが小さく、検出速度が速く、
精度の高い接触検出装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般的に言え
ば、対象物と、前記対象物に対して相対的に接近・離間
可能な電極とを備え、前記対象物と前記電極とで極間を
構成する接触検出装置において、前記極間にパルス状電
圧を周期的に印加する電圧印加手段と、前記極間の電圧
を予め定めた基準電圧と比較し、比較結果に対応した出
力信号を出力する電圧比較手段と、前記電圧比較手段の
出力信号を所定時間監視し、前記出力信号が出力される
時間を計時累積し、前記累積された時間を予め定めた基
準時間と比較することにより、前記電極と前記対象物の
接触、非接触の判定を行う接触判定手段とを具備した接
触検出装置を提供することによって上記課題を解決す
る。
【0027】また、特に工具電極を用いて被加工物を加
工する放電加工機においては、極間にパルス状電圧を周
期的に印加する電圧印加手段と、前記工具電極と被加工
物間の極間電圧を予め定めた基準電圧と比較し、比較結
果に対応した出力信号を出力する電圧比較手段と、前記
電圧比較手段の出力信号を所定時間監視し、前記出力信
号が出力の状態あるいは第2の状態を表わしている時間
を計時累積し、前記累積された時間を基準時間と比較す
ることにより、前記工具電極と被加工物の接触、非接触
の判定を行う接触判定手段とを具備する放電加工機の接
触検出装置を提供することによって上記課題を解決す
る。
【0028】ここで、前記基準電圧、又は前記基準時間
の内の少なくとも一方は可変に設定可能であることが好
ましい。本発明においては、極間にパルス状電圧を周期
的に印加し、極間の電圧を予め定めた基準電圧と比較す
る。比較結果(基準電圧との高低判別)に応じて出力信
号が出力される。ここで、比較結果は例えば「基準電圧
以上」及び「基準電圧未満」の区別を表わしている。
【0029】この出力信号は、所定時間監視され、前記
出力信号が出力されている(いずれかの比較結果を表わ
す出力)時間を計時累積し、前記累積された時間を基準
時間と比較することにより、前記電極(放電加工機の場
合は工具電極)と対象物(放電加工機の場合は被加工
物)の接触、非接触の判定が行なわれる。例えば、「極
間電圧が基準電圧以上の状態」を表わす出力信号が出力
されている時間を累積する場合、累積時間値が基準時間
を以上であれば(または越えていれば)「非接触」と判
定され、未満であれば(または以下であれば)「接触」
と判定される。
【0030】
【発明の実施の形態】図6は、本発明の一実施例を示す
もので、ワイヤ放電加工機に接触検出装置を適用して位
置決めを行なう場合のシステム構成の概要を表わしてい
る。同図において、図1に示した構成と共通する部分あ
るいは相当部分として設けられている要素については、
同一の符号が付されている。
【0031】図6を参照すると、先ず符号41は極間に
パルス状電圧を周期的に印加する電圧印加手段、42は
極間の電圧を予め定めた基準電圧と比較する電圧比較手
段、43は電圧比較手段の出力信号を所定時間計時累積
して予め定めた基準時間と比較することにより、工具電
極と被加工物の接触、非接触の判定を行う接触判定手段
を表わしている。
【0032】電圧印加手段41の具体例を示すものとし
ては、従来技術の項で説明した図3の回路が挙げられ
る。本実施形態では、図3に示した回路構成において、
トランジスタ21のべ一スに入力される発振信号22の
デューティを小さくすることにより、2次側に印加頻度
の低いパルス状電圧を周期的に発生させる。前述したよ
うに、この電圧は、両極性で正負の電圧が等しいパルス
状電圧となるが、接触検出が油中や気中で行われる場合
には電解作用が働かないため、必ずしも両極性で正負の
平均電圧が等しい必要はない。
【0033】図6における電圧比較手段42について
は、図7に示したものが採用可能である。同図におい
て、符号51は絶対値回路、52は直流電源、53はコ
ンパレータである。絶対値回路51は電圧印加手段41
により極間に印加された両極性パルス状電圧の負側の電
圧を反転させて正側の電圧と加算し、コンパレータ53
は絶対値回路51の出力を直流電源52による基準電圧
V5と比較する。そして、絶対値回路51の出力が基準
電圧V5より高い場合にのみ、極間が接触していないこ
とを意味する信号が出力される。
【0034】ここで注意すべきことは、前述した第1の
要因により、絶対値回路51の出力は、たとえ極間が完
全な非接触状態であるとしても、極間の漏れ電流変化や
印加パルスのピーク値変化により変動することである。
それ故、コンパレータ53の基準電圧V5は、極間の接
触状態とは無関係な同要因による電圧変動の影響を受け
ないような値に設定する。これにより、極間の接触状態
の変化とは無関係な電圧変動に起因する接触検出の精度
悪化を容易に防ぐことが出来る。
【0035】次に、図6における接触判定手段43につ
いては、図8に示した回路が採用可能である。図8にお
いて、先ず符号61はカウンタを表わしている。このカ
ウンタ61は、電圧比較手段42により得られる「極間
が接触していないことを意味する信号」を入力すること
により、「この信号が入力されている時間」をクロック
62の時間分解能で計時累積できる同期式カウンタで、
計時累積値は2進数のデジタルデータDT1として出力
される。
【0036】またその一方で、このカウンタ61は別途
設定された判定周期毎に発生する判定周期パルス63の
立下がりで初期化され、その時点から新たに計時累積動
作を再開する。そして、符号64はカウンタ61の出力
データを判定周期パルス63の立上りで保持し、次の立
上りまで出力し続けるラッチである。
【0037】更に、符号66はデジタルコンパレータ、
65はデジタルコンパレータに基準時間データを与える
ために予め適当な値を保持しておくラッチである。デジ
タルコンパレータ65は、ラッチ64に保持された2進
数のデジタルデータDT2を予め設定された基準時間デ
ータREFと比較し、DT2のほうが小さい場合にの
み、極間が接触していることを意味する信号を出力す
る。
【0038】図9は、図7及び図8の回路主要部の電圧
波形を用いて、本実施例の接触検出装置の接触検出動作
を説明するためタイムチャートで、従来技術の項で示し
た図5に対応するものである。同タイムチャートに描か
れているように、極間電圧は、図7に記載された電圧比
較手段42の絶対値回路51により、負側の電圧が0V
を境に正側に折り返された脈流電圧となる。
【0039】コンパレータ53は絶対値回路51の出力
を基準電圧V5と比較し、絶対値回路51の出力が基準
電圧V5より高い場合にのみ信号を出力する。ここで重
要なことは、従来技術で存在した平滑回路が介在しない
ため、コンパレータ53の出力は極間電圧の変化に対し
てほとんど遅れを生じないことである。判定周期パルス
63は、電圧印加周期と同じかそれ以上の周期であれば
良く、図9では電圧印加周期の2倍程度に設定した場合
を示している。
【0040】コンパレータ53の出力がカウンタ61に
入力されている間のみカウンタ出力は増加し、カウンタ
入力が途絶えるとカウンタ出力は現在の値を保持したま
ま変化しない。再びカウンタ入力があれば、カウンタ出
力は更に増加する。判定周期パルス63が入力される
と、このパルスの立ち下がりでカウンタ61は初期化さ
れ、再び0からカウントを始める。カウンタ61が初期
化される直前の判定周期パルス63の立上りで、カウン
タ出力のデジタルデータはラッチ64に保持される。
【0041】図9では説明の都合上、カウンタ出力及び
ラッチ出力がアナログデータであるかのような記載とな
っているが、実際には数ビットの2進数データとしてデ
ジタル的に処理される。ラッチ64の出力を予め設定し
ておいた基準時間と比較し、基準時間を超えていない場
合のみ極間が接触していると判定する。接触判定はこの
判定周期パルス63の発生毎に行われるため、接触判定
には最大で一判定周期の遅れが生じるが、この遅れは従
来技術の平滑時定数に起因する遅れに比べれば十分小さ
くすることが可能である。
【0042】図10は、同じく図7および図8の回路主
要部の電圧波形を用いて、本実施例の接触検出装置の接
触検出動作を説明するため図である、ワイヤとワークが
微小な距離で対向している場合には、ワイヤの振動など
により、たとえテーブルの送りが停止して極間の制御上
の距離に変化がなくとも、パルスを印加して接触判定結
果を得るまでの期間に接触と非接触が繰り返されること
がある。この接触と非接触の繰り返しは数回のパルス印
加毎に発生することもあるし、1回のパルス印加中に発
生することもある。
【0043】図10では数回のパルス印加毎に接触と非
接触が繰り返される場合を示しており、左側のブロック
は接触頻度が低い場合、右側のブロックは接触頻度が高
い場合を示している。また、ワイヤとワークの距離に注
目した場合、距離が小さいほど接触頻度は高くなるた
め、左側のブロックは極間の距離が大きい場合を示す一
方、右側のブロックは極間の距離が小さい場合を示して
いることになる。
【0044】左側のブロックでは判定周期中に6回のパ
ルスを印加し、うち4回の印加の際に極間が非接触であ
るために電圧が現れ、カウンタにはパルス4回分の印加
時間が累積され、ラッチ出力にはこの値が保持される。
一方、右側のブロックでは判定周期中に同じく6回のパ
ルスを印加し、うち2回の印加の際に極間が非接触であ
るために電圧が現れ、カウンタにはパルス2回分の印加
時間が累積され、ラッチ出力にはこの値が保持される。
【0045】左側のブロックでは6回中4回が非接触で
あるため接触頻度は約33%、右側のブロックでは6回
中2回が非接触であるため接触頻度は約66%となって
いる状況が例示されている。この図10の例において
は、判定周期が印加周期の6倍程度に設定されているた
め、極間が完全に非接触であればラッチ出力には6回分
のパルス印加累積時間が保持される。
【0046】例えば基準時間をこの累積時間の50%に
設定しておけば、概ね50%の頻度で接触している状態
を境に接触と非接触の判定を行なうことができるため、
前記2つの接触頻度で表わされる極間の接触状態を合理
的に判別することが可能となる。これは、極間の微小な
距離の差が判別可能となることを意味している。それ
故、ワイヤの振動などにより極間の接触状態が不安定な
場合においても、精度の高い接触検出を行なうことがで
きる。
【0047】ところで、上記の説明ではワイヤ放電加工
機における接触位置決め機能について説明したが、極間
を形彫り放電加工機における加工電極と被加工物で構成
する場合に適用すれば、形彫り放電加工機における接触
検出機能にも利用できることは言うまでもない。更に一
般的には、極間を対象物と同対象物に対して相対的に接
近・離間する電極とで構成出来るのであれば、他の接触
検出を必要とする装置への適用も可能である。なお、本
実施例では全てをハードウェアで構成したが、接触判定
手段においては処理するデータが全てデジタルデータで
あるため、マイクロプロセンサやメモリを使用してソフ
トウェアにより同等の判定結果を得ることも可能であ
る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明では、極間
にパルス状電圧を周期的に印加し、極間の電圧を予め定
めた基準電圧と比較し、電圧比較により得られる信号を
所定時間計時累積して予め定めた基準時間と比較するこ
とにより、極間(放電加工機であれば工具電極と被加工
物)の接触、非接触の判定を行う構成としたため、極間
を構成する対象物と他方の電極(放電加工機であれば工
具電極と被加工物)に与えるダメージを軽減するために
パルス状電圧の印加頻度を低くした場合においても検出
の遅れが少ない。
【0049】また、極間が間欠的な接触を繰り返すよう
な不安定な状態においても接触頻度まで加味した接触判
定が可能であるため、接触検出の精度が著しく向上する
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤ放電加工機に接触検出装置を適用して位
置決めを行なう場合の一般的なシステム構成の要部を示
した図である。
【図2】図1における電圧印加手段と接触判定手段の内
部を説明する回路図である。
【図3】従来例及び実施形態の接触検出装置で採用され
る電圧印加手段について説明する回路図である。
【図4】電圧印加手段と組み合わせて採用される接触判
定手段について説明する回路図である。
【図5】図4の回路主要部の電圧波形を用いて、従来の
接触検出装置の接触検出動作を説明するための図であ
る。
【図6】本発明の一実施例を示すもので、ワイヤ放電加
工機に接触検出装置を適用して位置決めを行なう場合の
システム構成の概要を表わしている。
【図7】図6に示した構成で採用可能な電圧比較手段の
例について説明する回路図である。
【図8】図6に示した構成で採用可能な接触判定手段の
例について説明する回路図である。
【図9】図7及び図8の回路主要部の電圧波形を用い
て、本実施例の接触検出装置の接触検出動作を説明する
ためタイムチャートである。
【図10】図7および図8の回路主要部の電圧波形を用
いて、本実施例の接触検出装置の接触検出動作を説明す
るためのもう1つのタイムチャートで、数回のパルス印
加毎に接触と非接触が繰り返される場合を示しており、
左側のブロックは接触頻度が低い場合、右側のブロック
は接触頻度が高い場合を示している。
【符号の説明】
1 ワイヤ 2 ワーク 3、41 電圧印加手段 4、43 接触判定手段 5 可動テーブル 6 数値制御装置 7、8 サーボモータ 11、13、23、33、52 直流電源 12 スイッチ 14、34、53 コンパレータ 21 トランジスタ 22 トランジスタ21のオン・オフを制御する発振信
号 24 ダイオード 25 パルストランス 26 電流制限抵抗 27 電圧印加装置をワイヤ1から切り離すためのスイ
ッチ 31、51 絶対値回路 32 平滑回路 42 電圧比較手段 61 カウンタ 62 クロック 63 判定周期パルス 64、65 ラッチ 66 デジタルコンパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 章義 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 Fターム(参考) 3C059 AA01 AB01 CA01 CB04 CB05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物と、前記対象物に対して相対的に
    接近・離間可能な電極とを備え、前記対象物と前記電極
    とで極間を構成する接触検出装置において、 前記極間にパルス状電圧を周期的に印加する電圧印加手
    段と、前記極間の電圧を予め定めた基準電圧と比較し、
    比較結果に対応した出力信号を出力する電圧比較手段
    と、 前記電圧比較手段の出力信号を所定時間監視し、前記出
    力信号が出力される時間を計時累積し、前記累積された
    時間を予め定めた基準時間と比較することにより、前記
    電極と前記対象物の接触、非接触の判定を行う接触判定
    手段とを備えた、接触検出装置。
  2. 【請求項2】 前記基準電圧、又は前記基準時間の内の
    少なくとも一方が可変に設定可能である、請求項1に記
    載された接触検出装置。
  3. 【請求項3】 工具電極を用いて被加工物を加工する放
    電加工機の接触検出装置において、 前記工具電極と被加工物間にパルス状電圧を周期的に印
    加する電圧印加手段と、 前記工具電極と被加工物間の極間電圧を予め定めた基準
    電圧と比較し、比較結果に対応した出力信号を出力する
    電圧比較手段と、 前記電圧比較手段の出力信号を所定時間監視し、前記出
    力信号が出力される時間を計時累積し、前記累積された
    時間を予め定めた基準時間と比較することにより、前記
    工具電極と被加工物の接触、非接触の判定を行う接触判
    定手段とを備えた、放電加工機の接触検出装置。
  4. 【請求項4】 前記基準電圧、又は前記基準時間の内の
    少なくとも一方が可変に設定可能である、請求項3に記
    載された放電加工機の接触検出装置。
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