JP2007168056A - ワイヤカット放電加工機 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物表面に与えるダメージを最小限に抑え基準位置を確実に検出する。
【解決手段】ワイヤ電極と被加工物の極間に極性を変えて交互に電圧を印加し、タイマt
をスタートさせる(S1)。電圧を印加して極間電圧が十分に立ち上がった後のT1≦t<T2の間、極間電圧と基準電圧を比較するコンパレータの出力が、極間電圧の低下でローレベルになったかを判断する(S2〜S4)。ワイヤ電極と被加工物の接触、放電がなく極間電圧が低下しなければ、電圧印加をオフとし休止時間T3をおいた後(S5、S6)、極間に電圧印加する。T1≦t<T2にコンパレータの出力がローレベルとなり、極間電圧の低下が検出されると、極間への電圧印加を直ちに停止する(S7、S8)。放電が生じ電圧低下が検出されると直ちに電圧印加が停止されるから、被加工物へのダメージは小さいので、印加電圧を大きくすることができ、確実にワイヤ電極と被加工物の接触を検出できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ワイヤカット放電加工機に関し、特に基準位置検出に特徴を有するワイヤカット放電加工機に関する。
ワイヤカット放電加工機においては、ワイヤ電極と被加工物(被加工物の代わりに用いる位置決め用検出治具を含む)との相対位置を把握するために、両者を相対的に移動させて接触させ、両者の接触位置を相対位置の基準とするのが一般的である。また、接触位置検出には、両者の間に印加された検出電圧が、接触時と非接触時で変化することを利用して判定する方法が広く用いられている。
例えば、ワイヤ電極と被加工物間の極間にパルス状電圧を印加し、ワイヤ電極を被加工物に対して相対移動させ、ワイヤ電極と被加工物間の極間電圧が基準電圧より高くなる回数(放電が発生していない回数)を所定時間間隔毎に計数し、この所定時間内の計数値が所定値を超えていないときは、ワイヤ電極と被加工物が接触したと判定する方法が知られている(特許文献1参照)。
又、電極と被加工物間に電圧パルスを印加して、電極を被加工物に対して相対移動させ、電極が被加工物に近接したとき放電が発生するが、この放電回数を計数して、所定数に達したとき、電極と被加工物が接触したものとして、この接触位置を基準位置として位置決めし、電極の移動及び電源出力を停止する方法も知られている(特許文献2参照)。
接触位置検出時に放電により生じる被加工物へのダメージを低減するため、検出電圧はできる限り低電圧で印加頻度の少ないパルス状電圧であることが望ましい。ところが、基準位置検出は水中で行うこともあるため、例え微弱で印加頻度の低い検出電圧でも両者の間に電気分解が生じ、被加工物の表面に絶縁皮膜が発生することがある。このような電気分解による絶縁皮膜や、ワイヤ電極、被加工物の表面に油脂や錆が存在する場合、実際に両者が接触していても検出電圧が変化しない場合がある。
電気分解により生じる絶縁皮膜の発生を、検出電圧を両極性にすることによって防止することができることが知られている(特許文献3参照)。
特開2002−154015号公報 WO99/58277号公報 特開昭60−29246号公報
上述したように基準位置検出は、ワイヤ電極と被加工物間にパルス状の電圧を印加して、ワイヤ電極と被加工物が接触したとき、又はワイヤ電極と被加工物が近接し放電が発生したとき、ワイヤ電極と被加工物との間には間隙があり、厳密には接触していないが、接触しているとして、その位置を基準位置として検出している。
ワイヤ電極と被加工物間に電圧を印加することから、被加工物に放電痕を与えるなど悪影響を与える場合があり、この検出用の電圧は低い方がよい。しかし、検出用の印加電圧が低ければ、上述したように、絶縁被膜等によって、ワイヤ電極と被加工物の接触を検出できないという問題がある。
又、高電圧の検出パルスを印加すれば、接触時に絶縁皮膜等が破壊されて検出電圧が低下し、接触を判定することが可能となる。しかし、この場合、被加工物にダメージを与える可能性がある。
一方、ワイヤ電極と被加工物間の極間に印加された検出電圧を観察すると、最初に検出電圧が低下してから暫くは検出電圧が頻繁に変化し、やがて低い状態のまま変化しなくなる。これは、ワイヤ電極の振動や放電による反発力の影響で両者が不完全な接触状態にあるためであり、放電を何度も繰り返すことから、検出面が放電痕で傷つくという問題がある。特に、ワイヤ電極や被加工物表面に油脂や錆、あるいは電気分解による絶縁皮膜が存在する場合に、高電圧の検出パルスを印加すると、この問題が顕著に現れる。
そこで、本発明の目的は、このような問題を解決するため、基準位置を確実に検出し、かつ被加工物表面のダメージを最小限に抑えるようにした基準位置検出ができるワイヤ放電加工機を提供することにある。
本発明は、ワイヤ電極を用いて被加工物を加工するワイヤカット放電加工機において、
前記ワイヤ電極と前記被加工物間に検出電圧を印加する電圧印加手段と、前記ワイヤ電極と前記被加工物を相対的に移動させる相対移動手段と、検出電圧の低下から両者の接触を判定する接触判定手段を備え、該接触判定手段が接触と判定した位置を相対位置の基準位置とするとともに、検出電圧の低下直後に、検出電圧の印加途中であるにもかかわらず、直ちに検出電圧の印加を中止することによって、放電痕等の被加工物に与えるダメージを少なくして、確実にワイヤ電極と被加工物の接触位置を検出し、基準位置を検出することができるようにした。又、電気分解により生じる絶縁皮膜の発生を少なくするために電圧印加手段により印加する検出電圧は両極性とした。
又、被加工物の代わりに位置決め用検出治具を用いて基準位置を検出するようにした。
ワイヤ電極と被加工物間に放電が生じると、検出電圧の印加途中であるにもかかわらず、その電圧印加を直ちに停止して、基準位置を検出するようにしたから、被加工物の検出面に与えるダメージは小さい。そのため、印加電圧を高くし、確実にワイヤ電極と被加工物の接触又は放電を検出できるようにすることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明の一実施形態のワイヤ放電加工機における基準位置検出部の要部ブロック図である。符号1はワイヤ電極、符号2は被加工物である。被加工物2はワーク置き台7に取り付けられ該ワーク置き台7と被加工物2は導通している。符号8はワイヤ放電加工機を制御する制御装置としての数値制御装置である。該数値制御装置8は、ワーク置き台7を直交するX,Y軸方向に駆動するサーボモータ9,10を駆動制御して、ワイヤ電極1と被加工物2を相対的に移動させ、該ワイヤ電極1と被加工物2の間の極間に電圧を印加して放電を生じせしめて加工を行うものである。
基準位置を検出するときには、図1に示すようにワイヤ電極1とワーク置き台7と基準位置検出用の電圧印加手段3を接続し、ワイヤ電極1と被加工物2間の極間にパルス状の検出電圧を印加する。又、電圧比較手段4がワイヤ電極1と被加工物2間の極間の電圧を検出するように接続され、該電圧比較手段4は、予め定めた基準電圧との大小比較を行う。該電圧比較手段4の出力は接触判定手段5に入力され、接触判定手段5は、電圧比較手段4の出力を使用して接触判定を行い、接触判定信号をパルス制御装置6と数値制御装置8に送出する。
パルス制御装置6は数値制御装置8から、基準位置検出開始指令を受けて、電圧印加手段3を制御し、ワイヤ電極1と被加工物2間の極間にパルス状電圧を印加させ、接触判定手段5から接触判定信号を受信すると、電圧印加手段3に対し、検出電圧の印加を直ちに停止するよう指令する。また、接触判定信号を受けて数値制御装置8は、サーボモータ9、10に対し、送りを停止するよう指令して、検出動作を完了する。この接触判定信号を受けたときのワーク置き台7の座標が基準位置になる。なお、接触判定信号を受けたときの座標に補正を加えた位置を基準位置と判断してもよい。
図2は、電圧印加手段3の詳細回路図である。31は直流電圧源、32は電流制限抵抗器、33〜36はFETである。図2に示すように、直流電圧源31の電圧V1をワイヤ電極1と被加工物2間の極間に、極性を変えて交互にパルス状に印加するようFET33〜36が接続されている。即ち、FET33とFET34を同時にオンすると、ワイヤ電極1と被加工物2の極間に正極性(ワイヤ電極1がマイナス、被加工物2がプラスの向き)の電圧が印加される。同様に、FET35とFET36を同時にオンすると、逆極性(ワイヤ電極1がプラス、被加工物2がマイナスの向き)の検出パルスの電圧が印加される。
この電圧印加手段3によって、ワイヤ電極1と被加工物2の極間に交互に極性の異なる電圧を印加することにより、電気分解により生じる絶縁皮膜の発生を防止している。
又、通常、パルス状検出電圧のピーク電圧は5V程度であるが、本実施形態では、ワイヤ電極1や被加工物2の表面に油脂や錆、あるいは電気分解による絶縁皮膜が存在する場合を想定して、ピーク電圧を50Vとしている。
図3は、電圧比較手段4の詳細ブロック図である。該電圧比較手段4に入力されたワイヤ電極1と被加工物2間の極間電圧波形は、減衰回路41で減衰されて絶対値回路42でその絶対値が求められ、コンパレータ44に入力される。コンパレータ44には、基準電圧源43に設定された基準電圧V2と絶対値回路42の出力との大小比較を常時行い、その結果を出力する。基準電圧V2の値を適切に選ぶことで、電圧印加中に極間電圧がV2より大きい場合はワイヤ電極1と被加工物2間は開放状態と判断し、小さい場合は短絡状態と判断し、ローレベルの電圧を出力する。また、電圧印加中に開放から短絡に切り替われば、極間に放電が発生したことを意味する。
図4は、接触判定手段5,及びパルス制御装置6を構成するプロセッサが実施する処理のフローチャートである。
数値制御装置8は、基準位置検出開始指令をパルス制御装置6に出力すると共に、サーボモータ9,10を駆動して被加工物2をワイヤ電極1の方向へ移動させる。パルス制御装置6は、オン指令出力を電圧印加手段3に出力すると共にタイマtを「0」にセットしてスタートさせる。なお、オン指令出力は、極性を変えて出力するもので、最初は正極性のオン指令として、FET33,34をオンとし、ワイヤ電極1と被加工物2間に正極性の電圧を印加させる(ステップS1)。次にプロセッサは、タイマtが設定された開放判定時間T1(例えばT1=1μs)に達するまで待ち(ステップS2)、開放判定時間T1に到達すると、電圧比較手段4よりローレベルの電圧が出力されているか判断する(ステップS3)。即ち、オン指令を出力し、被加工物2とワイヤ電極1との間に電圧を印加したとき、該極間が開放状態にあり、接触及び放電が発生していなければ、この極間電圧は高く、コンパレータ44からはハイレベルの電圧が出力されているが、開放判定時間T1の間の被加工物2のワイヤ電極1に対する相対移動によって被加工物2とワイヤ電極との間で接触又は放電が発生して、電極間が短絡している場合は、電圧比較手段4よりローレベルの電圧が出力されているから、そのときのワーク置き台7の位置、即ち被加工物の位置を基準位置とし、ワーク置き台7の送りを停止し、オン指令を停止する(ステップS7,S8)。
又、ステップS3で電圧比較手段4よりローレベルの電圧が出力されていないと判断されたときには、タイマtが設定されている開放判定時間T1と印加継続時間T2(例えば、T2=9μs)を加算した値(T1+T2)に達していないか判断し(ステップS4)、達していなければステップS3に戻る。以下、タイマtで計時する時間が(T1+T2)に達するまで、電圧比較手段4よりローレベルの電圧が出力されていないか判断する。
タイマtで計時する時間が開放判定時間T1と印加継続時間T2を加算した値(T1+T2)に達すると、オフ指令を出力しFET33,34(又はFET35,36)をオフさせ、被加工物2とワイヤ電極1間への電圧印加を停止する(ステップS5)。そして、設定された休止時間T3(例えば、T3=990μs)が経過するまで待つ。即ち、タイマtが開放判定時間T1と印加継続時間T2と休止時間T3とを加算した値(T1+T2+T3)を計時するまで待ち(ステップS6)、この時間(T1+T2+T3)を計時すると、ステップS1に戻り、極性を反転させてオン指令を出力し、タイマtを「0」にしてスタートさせる。前回、正極性でオン指令を出力してFET33,34をオンさせた場合には、今回は逆極性のオン指令によりFET35,36をオンさせる。
以下、ステップS3で電圧比較手段4より出力される電圧がローレベルであることが検出されるまで、ステップS1からステップS6の処理が、電圧印加の極性を変えたオン指令を交互に出力しながら、繰り返し実行される。
そして、タイマtが開放判定時間T1に達したとき、又は該開放判定時間T1から印加継続時間T2が経過する間、すなわち、T1≦t<T1+T2の期間だけ、電圧比較手段4の出力がローレベルか否か判断され、この間に、被加工物2とワイヤ電極1が接触し、又は放電が発生して該極間電圧が低下し、コンパレータ44の出力がローレベルとなると接触があったと判定し、そのときのワーク置き台7(被加工物2)の位置を基準位置とし、オン指令を直ちに停止し、サーボモータ9,10の駆動も停止してワーク置き台7の送りも停止する(ステップS7,S8)。
この実施形態では、接触判定手段5及びパルス制御装置6として、プロセッサを用いて、図4にフローチャートで示す処理を実行させ、電圧印加手段3のFETのスイッチング処理と、ワイヤ電極1と被加工物の接触、放電検知を行うようにしたが、数値制御装置8のプロセッサによってこの処理を行わせてもよいものである。又、接触判定手段5及びパルス制御装置6を専用のデジタル回路で構成してもよいものである。
図5は、基準位置検出動作中のタイミングチャートである。接触判定するまでの過程を示す。ワイヤ電極1と被加工物2間の極間が開放状態から始められ、サーボモータ9,10を駆動して極間距離を徐々に縮めていくと共に、該極間に電圧印加手段3よりパルス状電圧が印加される。まず、図5(a)に示すようにFET33、34がオンとされて正極性の電圧が、極間に印加される。最初はワイヤ電極1と被加工物2間の極間は開放状態であることから、図5(c)に示すように、極間電圧は電源電圧V1まで立ち上がる。開放判定時間T1はこの極間電圧が十分に立ち上がるまでの時間に設定されている。この極間電圧が電圧比較手段4の減衰回路41で減衰され、かつ絶対値回路42で絶対値が取られ、コンパレータ44で基準電圧V2と比較される(図5(d)参照)。絶対値回路42の出力(極間電圧)が基準電圧V2より高くなるとコンパレータ44からハイレベルの信号が出力される(図5(e)参照)。その後、印加継続時間T2が経過すると、FET33、34がオフとされ、極間電圧は低下し、コンパレータ44の出力はローレベルとなる。
その後、休止時間T3が経過すると、図5(b)に示すようにFET35、36をオンとしてワイヤ電極1と被加工物2間の極間に極性を変えて電圧V1が印加される(図5(c)参照)。以下このようにして、ワイヤ電極1と被加工物2間の極間に極性を変えて電圧V1が休止時間T3を挟んで交互に印加されることになる。
ワイヤ電極1と被加工物2の接触の判定は、印加継続時間T2の間行われる。即ち、前述したようにタイマtがT1≦t<T1+T2の間に、コンパレータ44の出力がローレベルになったかにより接触の判定が行われる。図5に示すように、ワイヤ電極1と被加工物2の接触がなく、又は放電がなく、極間電圧が高いときには、印加継続時間T2中は、図5(c)に示すようにハイレベルであり、この印加継続時間T2中にワイヤ電極1と被加工物2の接触又は放電を検出できない。
一方、被加工物2がワイヤ電極1に近接し、極間で放電が発生する。図5に示す例では、4回目の電圧印加時、即ちFET35、36を2回目にオンし、極間電圧が上昇し、その後ワイヤ電極1と被加工物2間に放電が発生すると、図5(c)に示すように、電圧印加途中で極間電圧は低下し、絶対値回路42の出力も低下して基準電圧V2以下となることから、コンパレータ44の出力はローレベルとなる。このコンパレータ44がローレベルになったことが検出されて、接触したと判定され接触判定信号が図5(f)に示すように出力され(図4におけるオン指令停止の指令)、電圧印加は、その印加時間が残っていて、印加途中であっても直ちに停止される。この例では、FET35、36が直ちにオフとされ、極間への電圧印加は停止される(図5(b)参照)。また、サーボモータ9,10の駆動も停止され、ワーク置き台7の送りも停止される。
以上のように、被加工物2とワイヤ電極1間に接触又は放電が発生すると、直ちに極間への電圧印加は停止されることになる。
一方、ワイヤ電極1と被加工物2の接触、放電発生の判定は、印加継続時間T2の間行われるものであるが、被加工物2は休止時間T3及び開放判定時間T1中も駆動されワイヤ電極1に向かって移動している。そのため、この休止期間T3中にワイヤ電極と被加工物2が接触した場合には、極間電圧は上昇せずコンパレータ44の出力もハイレベルとはならない場合がある。図6は、このような場合でのワイヤ電極1と被加工物2の接触、放電発生判定のタイミングチャートである。
この図6では、ワイヤ電極1と被加工物2の極間への電圧印加を3回行って、この3回目と4回目の電圧印加の間における休止時間T3中にワイヤ電極1と被加工物2が接触した状態を示している。
FET33,34をオンとして1回目の電圧印加(正極性)、次にFET35,36をオンとして2回目の電圧印加(逆極性)し、次に、FET33,34をオンとして3回目の電圧印加(正極性)までは、図5に示した状態と同じで、同等の波形が得られる。一方、この3回目の電圧印加が終了し休止時間T3中にワイヤ電極1と被加工物2が接触していると、図6(b)〜(e)に示すように、FET35,36をオンとして逆極性による4回目の電圧印加を行っても、ワイヤ電極1と被加工物2は接触し短絡されているから、極間電圧は上がらず、コンパレータ44の出力はハイレベルになることはない。しかし、電圧印加を開始して、開放判定時間T1が経過すると、コンパレータ44の出力がローレベルかが判断される。この時点でローレベルであるから、直ちに接触判定信号が出されて電圧印加が停止される。即ち、FET35,36をオフとし、ワイヤ電極1と被加工物2間の極間への電圧印加は、その印加時間が残っていて、印加途中であっても直ちに停止される。
いずれの場合でも、接触と判定すると、それ以降の電圧印加を即座に停止するため、被加工物の検出面に多くの放電痕が残ることはなく、ダメージを低減できる。
以上のように、本実施形態では、ワイヤ電極1と被加工物2間で放電が生じると、若しくは接触すると直ちにワイヤ電極1と被加工物2間の極間への電圧印加が停止される。そのため、従来のように、放電を繰り返して接触を検出して基準位置求める方式と比較し、本実施形態では、放電により流れる電流は少なくエネルギーも少なくなり、被加工物に与える悪影響も小さいものとなる。
被加工物に与えるダメージも小さいから、印加電圧を大きくすることもでき、この高電圧により絶縁皮膜等を破壊して、確実にワイヤ電極1と被加工物2の接触を検出することができる。
本実施形態では、このワイヤ電極1と被加工物2の極間に印加する電圧のピーク電圧を通常は5V程度であるものを、ワイヤ電極や被加工物表面に油脂や錆、あるいは電気分解による絶縁皮膜が存在する場合を想定し、高電圧の50Vとしている。ここで、高電圧の検出パルスとは、ピーク電圧が10〜60Vの範囲のものを指す。50Vという値は、油脂や錆、絶縁皮膜を破壊できる、できるだけ低い電圧を、実験的に求めた値である。
なお、上述した実施形態では、ワイヤ電極1や被加工物2との接触を検出して基準位置を検出するようにしたが、被加工物の代わりに位置決め用検出治具を用いて、基準位置等を検出するようにしてもよい。
本発明の一実施形態のワイヤ放電加工機における基準位置検出部の要部ブロック図である。 同実施形態における電圧印加手段の詳細回路図である。 同実施形態における電圧比較手段の詳細ブロック図である。 同実施形態における接触判定手段及びパルス制御装置が行う処理フローチャートである。 同実施形態における基準位置検出動作中のタイミングチャートである。 同実施形態における休止時間において接触が発生しているときのタイミングチャートである。
符号の説明
1 ワイヤ電極
2 被加工物
7 ワーク置き台
9、10 サーボモータ
31 直流電圧源
32 電流制限抵抗器
33、34、35、36 FET
43 基準電圧源
44 コンパレータ

Claims (3)

  1. ワイヤ電極を用いて被加工物を加工するワイヤカット放電加工機において、
    前記ワイヤ電極と前記被加工物間に検出電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記ワイヤ電極と前記被加工物を相対的に移動させる相対移動手段と、
    検出電圧の低下から両者の接触を判定する接触判定手段を備え、
    該接触判定手段が接触と判定した位置を相対位置の基準位置とするとともに、
    検出電圧の低下直後に、検出電圧の印加途中であるにもかかわらず、直ちに検出電圧の印加を中止することを特徴とするワイヤカット放電加工機。
  2. 前記電圧印加手段により印加される検出電圧は両極性であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤカット放電加工機。
  3. 前記被加工物を位置決め用検出治具としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤカット放電加工機。
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