JP7308670B2 - プリント配線板 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板に関する。
特許第4067313号および特許第3384995号には、表面に沿って延在する同軸線路を備えたプリント配線板が開示されている。
一方で、特許第4067313号および特許第3384995号には、同軸線路がプリント配線板の表面と交差する積層方向、すなわち厚み方向に延在した構成は開示されていない。
特開2011-187812では、プリント配線板において積層方向に信号を伝える場合に、信号配線および接地配線の各一部は、積層方向において基板を貫通する貫通孔内に信号配線ビアおよび接地配線ビアとして形成される。このような信号配線ビアおよび接地配線ビアは、一般的にドリル加工により形成された貫通孔内に形成されている。そのため、従来のプリント配線板では、接地配線ビアは信号配線ビアの周囲を離散的に囲むように形成されている。
特許第4067313号 特許第3384995号 特開2011-187812
このようなプリント配線板では、信号配線を伝わる信号が複数の接地配線間に配置された絶縁層を介して外部に漏れて、信号品質の劣化または漏れ出た信号と他の信号との干渉が引き起こされるおそれがある。
本発明の主たる目的は、信号が多層基板の積層方向に伝えられる場合にも、信号品質の劣化が抑制されたプリント配線板を提供することにある。
本発明に係るプリント配線板は、コア絶縁層を有するコア層の両側にビルドアップ絶縁層を有する複数のビルドアップ層を積層した多層基板と、多層基板の両側の主表面の配線層および内部の配線層の何れか少なくとも2層とコア絶縁層および複数のビルドアップ絶縁層の内部に形成された信号配線と、多層基板の両側の主表面の配線層および内部の配線層の何れか少なくとも2層とコア絶縁層および複数のビルドアップ絶縁層の内部に形成されており、かつ信号配線と電気的に絶縁されて接地されている接地配線とを備える。信号配線は、積層方向において、コア絶縁層、及びコア絶縁層の両側のそれぞれの側で複数のビルドアップ絶縁層を貫通する信号ビアを有し、接地配線は、信号ビアを環状に切れ目なく囲み、かつ積層方向に切れ目なく、コア絶縁層の両側に隣接するビルドアップ絶縁層に設けられた環状接地ビアと、積層方向にコア絶縁層を貫通して信号ビアと間隔を有して信号ビアを環状に囲むように配置された複数のコア層接地ビアとを有し、複数のコア層接地ビアは、コア層の両側でコア層と隣接するビルドアップ層の環状接地ビアと接続されている。
本発明によれば、信号が多層基板の積層方向に伝えられる場合にも、信号品質の劣化が抑制されたプリント配線板を提供することができる。
本実施の形態に係るプリント配線板を示す断面図である。 図1中の矢印IIから視た平面図である。 図1中の矢印III-IIIから視た断面図である。 図1中の矢印IV-IVから視た断面図である。 図1中の矢印V-Vから視た断面図である。 図1中の矢印VI-VIから視た断面図である。 図1中の矢印VII-VIIから視た断面図である。 図1中の矢印VIII-VIIIから視た平面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図9に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図10中の矢印XIから視た平面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図10に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図12に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図13に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図14中の矢印XVから視た平面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図14に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図16に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図17に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図18中の矢印XIXから視た平面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図18に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図20に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図21に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図22に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図23に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図24中の矢印XXVから視た平面図である。 図24中の矢印XXVIから視た平面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図24に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図27に示される工程後の一工程を示す断面図である。 図1に示されるプリント配線板の製造方法の、図28に示される工程後の一工程を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係るプリント配線板を示す断面図である。図2から図8は、図1中に示す矢印の方向から見た平面図または断面図である。図1に示されるように、本実施の形態に係るプリント配線板100は、多層基板1と、信号配線4と、接地配線5とを備える。多層基板1は、コア絶縁層2、複数の第1ビルドアップ絶縁層3A、および複数の第2ビルドアップ絶縁層3Bを備える。複数の第1ビルドアップ絶縁層3Aおよび複数の第2ビルドアップ絶縁層3Bは、コア絶縁層2を挟むように配置されている。プリント配線板100は、2層の第1ビルドアップ絶縁層3Aおよび2層の第2ビルドアップ絶縁層3Bを有する。第1ビルドアップ絶縁層3Aおよび第2ビルドアップ絶縁層3Bは、少なくとも一方が2層以上であればよい。第1ビルドアップ絶縁層3Aおよび第2ビルドアップ絶縁層3Bの層数が異なってもよい。以下において、複数の第1ビルドアップ絶縁層3A、コア絶縁層2、および複数の第2ビルドアップ絶縁層3Bが積層した方向を、積層方向Aとよぶ。プリント配線板100は、積層方向Aと交差する第1面1Aおよび第2面1Bを有している。言い換えると、第1面1Aおよび第2面1Bと交差する方向が、積層方向Aである。第2面1Bは、第1面1Aと反対側に位置している。第1面1Aおよび第2面1Bは、多層基板1の両側の主表面である。
コア絶縁層2は、積層方向Aと交差する第3面2Aおよび第4面2Bを有している。第4面2Bは、第3面2Aとは反対側に位置している。第3面2Aは、第1面1Aと同じ側を向いている。第4面2Bは、第2面1Bと同じ側を向いている。コア絶縁層2を構成する材料は、例えばエポキシ樹脂を含む。
第1ビルドアップ絶縁層3Aは、コア絶縁層2の第3面2Aの上に積層されている。第1ビルドアップ絶縁層3Aのうち、コア絶縁層2から最も離れた第1ビルドアップ絶縁層3Aの表面が、プリント配線板100の第1面1Aになる。第1ビルドアップ絶縁層3Aおよび第2ビルドアップ絶縁層3Bは、例えばプリプレグを加熱して硬化させた樹脂で構成されている。
第2ビルドアップ絶縁層3Bは、コア絶縁層2の第4面2Bの上に積層されている。第2ビルドアップ絶縁層3Bのうち、コア絶縁層2から最も離れた第2ビルドアップ絶縁層3Bの表面が、プリント配線板100の第2面1Bになる。多層基板1の内部で、コア絶縁層2と第1ビルドアップ絶縁層3Aまたは第2ビルドアップ絶縁層3Bとの間、第1ビルドアップ絶縁層3どうしの間、第2ビルドアップ絶縁層3Bどうしの間には、配線層が設けられる。
図1および図5に示されるように、多層基板1には、コア絶縁層2を積層方向Aに貫通する第1貫通孔21および複数の第2貫通孔22が形成されている。コア絶縁層2を積層方向Aから視たときに、複数の第2貫通孔22は、第1貫通孔21の周囲に互いに間隔を有して配置されている。複数の第2貫通孔22の各中心は、第1貫通孔21の中心に対して同心円上に配置されている。複数の第2貫通孔22のうち隣り合う2つの第2貫通孔22の間隔は、互いに等しい。複数の第2貫通孔22のうち隣り合う2つの第2貫通孔22の間隔(ピッチ)は、例えば信号配線4に入力される信号の波長λの16分の1以下である。第2貫通孔22の数は、任意の数であればよいが、例えば8個である。隣り合う2つの第2貫通孔22の中心が第1貫通孔21の中心に対して成す角度は、例えば45度である。
図1に示されるように、第1貫通孔21および複数の第2貫通孔22の各内周面は、例えば第3面2Aおよび第4面2Bと直交している。第1貫通孔21および複数の第2貫通孔22は、例えばドリル加工により形成されている。
図1および図3に示されるように、表層の第1ビルドアップ絶縁層3Aには積層方向Aに貫通する第3貫通孔31Aおよび第7有底孔32Cが形成されている。第1貫通孔21、第3貫通孔31Aおよび第5貫通孔31B(第2ビルドアップ絶縁層3Bに設ける)は、第1ビルドアップ絶縁層3Aおよび第2ビルドアップ絶縁層3Bを積層後に設ける。そのため、第1貫通孔21、第3貫通孔31Aおよび第5貫通孔31Bの中心を通る軸は一致する。第7有底孔32Cは、積層方向Aで表面信号配線4A(図2に示す)と重ならないように、第3貫通孔31Aを囲む円において表面信号配線4Aの図における下側に対応する部分以外に、アルファベットのCの字状に形成されている。
図1および図7に示されるように、表層の第2ビルドアップ絶縁層3Bには積層方向Aに貫通する第5貫通孔31Bおよび第8有底孔32Dが形成されている。第8有底孔32Dは、積層方向Aで表面信号配線4B(図7に示す)と重ならないように、第3貫通孔31Aを囲む円において表面信号配線4Bの図における上側に対応する部分以外に、Cの字状に形成されている。
図1および図4に示されるように、表層ではない第1ビルドアップ絶縁層3Aには積層方向Aに貫通する第3貫通孔31Aおよび第4有底孔32Aが形成されている。第4有底孔32Aは、第3貫通孔31Aを切れ目なく囲むように環状(ドーナツ状)に形成されている。第4有底孔32Aは、例えば第3貫通孔31Aの中心に対し円環状に形成されている。
図4に示されるように、ドーナツ状に形成された第4有底孔32Aは、径方向に対向する内側面321Aおよび外側面322Aを有している。内側面321Aは径方向の外周側を向いており、外側面322Aは径方向の内周側を向いている。径方向において内側面321Aと外側面322Aとの中央を通る円は、複数の第2貫通孔22の中心を通る円と重なるように形成されている。
図1に示されるように、第3貫通孔31Aの内周面は、例えば第3面2Aおよび第4面2Bと直交している。第4有底孔32Aの内側面321Aおよび外側面322Aは、例えば第3面2Aおよび第4面2Bに対して傾斜している。内側面321Aは、積層方向Aにおいてコア絶縁層2側に向かうにつれて径方向の外周側に位置するように傾斜して形成されている。外側面322Aは、積層方向Aにおいてコア絶縁層2側に向かうにつれて径方向の内周側に位置するように傾斜して形成されている。第3貫通孔31Aは、例えばドリル加工により形成されている。第4有底孔32Aは、例えばレーザ加工により形成されている。
図1および図6に示されるように、多層基板1には、第2ビルドアップ絶縁層3Bを積層方向Aに貫通する第5貫通孔31Bおよび第6有底孔32Bが形成されている。第6有底孔32Bは、第5貫通孔31Bを切れ目なく囲むように環状に形成されている。
図6に示されるように、第6有底孔32Bは、例えば第5貫通孔31Bを切れ目なく囲むように円環状に形成されている。ドーナツ状に形成された第6有底孔32Bは、径方向に対向する内側面321Bおよび外側面322Bを有している。内側面321Bは径方向の外周側を向いており、外側面322Bは径方向の内周側を向いている。径方向において内側面321Bと外側面322Bとの中央を通る円は、複数の第2貫通孔22の中心を通る円と重なるように形成されている。
信号配線4は、多層基板1の第1面1A上に形成されている表面信号配線4Aと、多層基板1の第2面1B上に形成されている表面信号配線4Bと、多層基板1の内部に形成されておりかつ表面信号配線4Aと表面信号配線4Bとを接続する面間信号配線4Cとを含む。図2および図8に示されるように、表面信号配線4Aおよび表面信号配線4Bは、第1面1Aおよび第2面1Bに平行な平面方向Bに沿って線状に延びている。面間信号配線4Cは、積層方向Aに沿って延びている。信号配線4では、表面信号配線4A、面間信号配線4C、および表面信号配線4Bが順に直列に接続されている。第1面1A上、第2面1B上および多層基板1の内部の配線層には、信号配線4および接地配線5(後で説明する)以外の配線が設けられている。ここでは、信号配線4および接地配線5以外の配線は、図示および説明を省略する。
面間信号配線4Cは、信号ビア11、第1信号配線12A、第2信号配線12B、第3信号配線13A、および第4信号配線13Bを含む。信号ビア11は、コア絶縁層2の第1貫通孔21、第1ビルドアップ絶縁層3Aの第3貫通孔31A、および第2ビルドアップ絶縁層3Bの第5貫通孔31Bの内部に形成されている。信号ビア11は、積層方向Aに沿って延在している。第1信号配線12Aは、コア絶縁層2と第1ビルドアップ絶縁層3Aとの間の配線層に円形に形成されている。第2信号配線12Bは、コア絶縁層2と第2ビルドアップ絶縁層3Bとの間の配線層に円形に形成されている。第1信号配線12Aおよび第2信号配線12Bは、その中心を通る信号ビア11と接続されている。第3信号配線13Aは、第1ビルドアップ絶縁層3A間の配線層に円形に形成されている。第3信号配線13Aは、その中心を通る信号ビア11と接続されている。第4信号配線13Bは、第2ビルドアップ絶縁層3B間の配線層に円形に形成されている。第4信号配線13Bは、その中心を通る信号ビア11と接続されている。
接地配線5は、信号配線4と電気的に絶縁されている。接地配線5は、多層基板1の第1面1A上に形成されている表面接地配線5Aと、多層基板1の第2面1B上に形成されている表面接地配線5Bと、多層基板1の内部に形成されておりかつ表面接地配線5Aと表面接地配線5Bとを接続する面間接地配線5Cとを含む。図2および図8に示されるように、表面接地配線5Aは、表面信号配線4Aと間隔を隔てて配置されている。表面接地配線5Bは、表面信号配線4Bと間隔を隔てて配置されている。面間接地配線5Cは、積層方向Aに沿って延びている。接地配線5では、表面接地配線5A、面間接地配線5C、および表面接地配線5Bが順に直列に接続されている。
面間接地配線5Cは、第1接地ビア6、第2接地ビア7A、第3接地ビア7B、第4接地ビア7C、第5接地ビア7D、第1接地配線8A、第2接地配線8B、第3接地配線9A、および第4接地配線9Bを含む。第1接地ビア6は、コア絶縁層2の複数の第2貫通孔22の内部に形成されている。第1接地ビア6は、例えば各第2貫通孔22の内周面に環状に形成されている。積層方向Aから視て、第1接地ビア6の内側には、各第2貫通孔22の内部を埋める埋込部材10が配置されている。埋込部材10を構成する材料は、第2貫通孔22の内部を埋めることができる任意の材料であればよいが、例えば樹脂または金属を含む。埋込部材10は、例えば導電性ペーストにより形成されていてもよい。第2接地ビア7Aは、表層ではない第1ビルドアップ絶縁層3Aに設けた第4有底孔32Aの内部に形成されている。第3接地ビア7Bは、表層ではない第2ビルドアップ絶縁層3Bに設けた第6有底孔32Bの内部に形成されている。第4接地ビア7Cは、表層の第1ビルドアップ絶縁層3Aに設けた第7有底孔32Cの内部に形成されている。第5接地ビア7Dは、表層の第2ビルドアップ絶縁層3Bに設けた第8有底孔32Dの内部に形成されている。
図2および図3に示されるように、第7有底孔32Cの内部に形成された第4接地ビア7Cは、積層方向Aから視て、表面信号配線4Aと重ならないように形成されている。図7および図8に示されるように、第8有底孔32Dの内部に形成された第5接地ビア7Dは、積層方向Aから視て、表面信号配線4Bと重ならないように形成されている。
第1接地配線8Aは、第1接地ビア6と第2接地ビア7Aとの間を接続している。第1接地配線8Aは、第1信号配線12Aと間隔を有して信号ビア11および第1信号配線12Aの周囲を環状に切れ目なく囲むように形成されている。第2接地配線8Bは、第1接地ビア6と第3接地ビア7Bとの間を接続している。第2接地配線8Bは、第2信号配線12Bと間隔を有して信号ビア11および第2信号配線12Bの周囲を環状に切れ目なく囲むように形成されている。
第3接地配線9Aは、積層方向Aにおいて隣り合う第2接地ビア7Aおよび第4接地ビア7Cの間を接続している。第3接地配線9Aは、第3信号配線13Aと間隔を有して信号ビア11および第3信号配線13Aの周囲を環状に切れ目なく囲むように形成されている。第4接地配線9Bは、積層方向Aにおいて隣り合う第3接地ビア7Bおよび第5接地ビア7Dの間を接続している。第4接地配線9Bは、第4信号配線13Bと間隔を有して信号ビア11および第4信号配線13Bの周囲を環状に切れ目なく囲むように形成されている。
面間接地配線5Cでは、表面接地配線5A側から、第4接地ビア7C、第3接地配線9A、第2接地ビア7A、第1接地配線8A、第1接地ビア6、第2接地配線8B、第3接地ビア7B、第4接地配線9B、および第5接地ビア7Dが、順に直列に接続されている。表層ではない第1ビルドアップ絶縁層3Aおよび第2ビルドアップ絶縁層3Bにおいて、面間信号配線4Cと面間接地配線5Cとは、いわゆる同軸線路として構成されている。面間信号配線4Cに対する面間接地配線5Cの距離は、多層基板1の内部の比誘電率およびインピーダンスに応じて設定される。
異なる観点から言えば、プリント配線板100は、いわゆるビルドアップ基板であり、コア層50、少なくとも2層の第1ビルドアップ層51A、および少なくとも2層の第2ビルドアップ層51Bを備える。コア層50は、コア絶縁層2、信号ビア11の一部、第1信号配線12A、第2信号配線12B、第1接地ビア6、第1接地配線8A、および第2接地配線8Bを含む。第1ビルドアップ層51Aは、第1ビルドアップ絶縁層3A、信号ビア11の一部、第3信号配線13A、第2接地ビア7Aまたは第4接地ビア7C、および第3接地配線9Aを含む。第2ビルドアップ層51Bは、第2ビルドアップ絶縁層3B、信号ビア11の一部、第4信号配線13B、第3接地ビア7Bまたは第5接地ビア7D、および第4接地配線9Bを含む。
<プリント配線板の製造方法>
図9~図29を参照して、本実施の形態に係るプリント配線板100の製造方法について説明する。プリント配線板100は、いわゆるビルドアップ工法により製造される。
まず、図9に示されるように、絶縁体23と、導体層24Aおよび導体層24Bとが積層した積層板20が準備される。絶縁体23は、第5面23Aと、第5面23Aとは反対側に位置する第6面23Bとを有している。導体層24Aは、第5面23A上に形成されている。導体層24Bは、第6面23B上に形成されている。絶縁体23を構成する材料は、電気的絶縁性を有する任意の材料であればよいが、例えばエポキシ樹脂を含む。なお、絶縁体23は、プリプレグを熱硬化させてもよい。導体層24Aおよび導体層24Bを構成する材料は、導電性を有する任意の材料であればよいが、例えば銅(Cu)を含む。
次に、図10および図11に示されるように、積層板20に、複数の第2貫通孔22が形成される。複数の第2貫通孔22は、絶縁体23、導体層24Aおよび導体層24Bを貫通するように形成される。複数の第2貫通孔22は、図1に示される第1貫通孔21の中心が配置される点を中心とする円の周方向に並んで配置される。複数の第2貫通孔22は、例えばドリル加工により形成される。なお、図10などの断面図では、図を分かりやすくするため、切断する断面だけを表示する。
次に、図12に示されるように、複数の第2貫通孔22の各内周面、および導体層24Aおよび導体層24Bの各表面上に、導体層25が形成される。導体層25は、例えばメッキ法により形成される。導体層25を構成する材料は、導電性を有しかつメッキ法により成膜可能である任意の材料であればよいが、例えば銅(Cu)を含む。これにより、第5面23A上には導体層24Aと導体層25との積層体が形成され、第6面23B上には導体層24Bと導体層25との積層体が形成される。さらに、複数の第2貫通孔22の各内周面上には導体層25が形成される。
次に、図13に示されるように、複数の第2貫通孔22の内部に埋込部材10が形成される。第2貫通孔22の内部に樹脂を充填して、充填した樹脂を固化させると埋込部材10になる。埋込部材10の上に、導体層26が形成される。導体層26は、例えばメッキ法により形成される。導体層26を構成する材料は、導電性を有しかつメッキ法により成膜可能である任意の材料であればよいが、例えば銅(Cu)を含む。これにより、第5面23A上には導体層24A、導体層25、および導体層26の積層体が形成され、第6面23B上には導体層24B、導体層25、および導体層26の積層体が形成される。
次に、図13に示される絶縁体23の第5面23A上および第6面23Bに形成された導体層の積層体がパターニングされる。パターニングは、導体層に回路パターンを形成することである。パターニングは、例えばフォトリソグラフィおよびドライエッチングプロセスにより行われる。これにより、図14に示されるコア基板27が形成される。コア基板27は、絶縁体23と、絶縁体23の内部に形成された複数の第1接地ビア6と、絶縁体23の第5面23A上に形成された第1信号配線12Aおよび第1接地配線8Aと、絶縁体23の第6面23B上に形成された第2信号配線12Bおよび第2接地配線8Bとを含む。第1接地ビア6は、第2貫通孔22の内周面に設けられた導体層25により構成されている。
図15に示されるように、第1接地配線8Aは、第1信号配線12Aの周囲を環状に切れ目なく囲むように形成される。第2接地配線8Bは、第2信号配線12Bの周囲を環状に切れ目なく囲むように形成される。絶縁体23の内部には、複数の第1接地ビア6が形成される。図14に示されるコア基板27の絶縁体23、第5面23Aおよび第6面23Bは、図1に示されるプリント配線板100においてコア絶縁層2、第3面2Aおよび第4面2Bを構成する。次に、コア基板27の第5面23A、第1接地配線8A、第1信号配線12A、および第6面23B、第2接地配線8B、第2信号配線12Bに対して、樹脂との密着力を上げるための粗面化処理が施される。
次に、図16に示されるように、コア基板27の第5面23A側に、プリプレグ33Aおよび導体層34Aが積層される。導体層34Aおよびコア基板27は、積層方向Aにおいてプリプレグ33Aを挟むように積層される。コア基板27の第6面23B側に、プリプレグ33Bおよび導体層34Bが積層される。導体層34Bおよびコア基板27は、積層方向Aにおいてプリプレグ33Bを挟むように積層される。積層した後に積層体を加圧および加熱することにより、図17に示される積層体が形成される。該積層体は、導体層34A、導体層34B、プリプレグ33Aが熱硬化して成る絶縁体35A、およびプリプレグ33Bが熱硬化して成る絶縁体35Bとを含む。
次に、図18に示されるように、導体層34Aおよび絶縁体35Aに第4有底孔32Aが形成される。第4有底孔32Aは、レーザ加工により形成される。第4有底孔32Aの底部には、第1接地配線8Aが露出する。図19に示されるように、第4有底孔32Aは、図1に示される第1貫通孔21の中心が配置される点を中心とする円の周方向に沿って切れ目なく環状に形成される。
同様に、導体層34Bおよび絶縁体33Bに第6有底孔32Bが形成される。第6有底孔32Bは、レーザ加工により形成される。第6有底孔32Bの底部には、第2接地配線8Bが露出する。第6有底孔32Bは、第1貫通孔21の中心が配置される点を中心とする円の周方向に沿って切れ目なく環状に形成される。
次に、図20に示されるように、第4有底孔32Aおよび第6有底孔32Bの内部、ならびに導体層34Aおよび導体層34B上に、導体層37が形成される。導体層37は、導体が第4有底孔32Aおよび第6有底孔32Bの内部に充填されることにより形成される。導体層37は、例えばメッキ法により形成される。導体層37を構成する材料は、導電性を有しかつメッキ法により成膜可能である任意の材料であればよいが、例えば銅(Cu)を含む。第4有底孔32Aの内部に形成された導体層37は、絶縁体35Aの内部に形成された第2接地ビア7Aになる。第6有底孔32Bの内部に形成された導体層37は、絶縁体35Bの内部に形成された第3接地ビア7Bになる。第2接地ビア7Aは、第1接地配線8Aを介して第1接地ビア6に接続する。第3接地ビア7Bは、第2接地配線8Bを介して第1接地ビア6に接続する。
次に、図21に示されるように、絶縁体35A上に形成された導体層37および導体層34Aがパターニングされる。同様に、絶縁体35B上に形成された導体層37および導体層34Bがパターニングされる。パターニングは、例えばフォトリソグラフィおよびドライエッチングプロセスにより行われる。これにより、導体層37および導体層34Aから、絶縁体35A上に形成された第3信号配線13Aおよび第3接地配線9Aが形成される。導体層37および導体層34Bから、絶縁体35B上に形成された第4信号配線13Bおよび第4接地配線9Bが形成される。第3信号配線13Aおよび第4信号配線13Bは、積層方向Aにおいて第1信号配線12Aおよび第2信号配線12Bと重なるように形成される。
次に、図22に示されるように、図21に示される積層体の絶縁体35A側に、プリプレグ38Aおよび導体層39Aが積層される。導体層39Aおよび絶縁体35Aは、積層方向Aにおいてプリプレグ38Aを挟むように積層される。さらに、図21に示される積層体の絶縁体35B側に、プリプレグ38Bおよび導体層39Bが積層される。導体層39Bおよび絶縁体35Bは、積層方向Aにおいてプリプレグ38Bを挟むように積層される。積層した後に積層体を加圧および加熱することにより、図23に示される積層体が形成される。該積層体は、導体層39A、導体層39B、プリプレグ38Aが熱硬化して成る絶縁体40A、およびプリプレグ38Bが熱硬化して成る絶縁体40Bを含む。
次に、図24に示されるように、導体層39Aおよび絶縁体40Aに有底孔が形成される。さらに、導体層39Bおよび絶縁体40Bに有底孔が形成される。本工程は、上述した導体層34Aおよび絶縁体35Aに有底孔を形成し、かつ導体層34Bおよび絶縁体33Bに有底孔を形成する工程と、同様に実施される。ただし、形成する有底孔の形状は異なる。これにより、導体層39Aおよび絶縁体40Aに、第7有底孔32Cが形成される。第7有底孔32Cの底部には、第3接地配線9Aが露出する。さらに、導体層39Bおよび絶縁体40Bに、第8有底孔32Dが形成される。第8有底孔32Dの底部には、第4接地配線9Bが露出する。図25に示されるように、第7有底孔32Cは、図1に示される第1貫通孔21の中心が配置される点を中心とする円の周方向に沿って、表面信号配線4Aと重なる部分を除いてCの字状に形成される。図26に示されるように、第8有底孔32Dは、第1貫通孔21の中心が配置される点を中心とする円の周方向に沿って表面信号配線4Bと重なる部分を除いてCの字状に形成される。
次に、図27に示されるように、第4有底孔32Aおよび第6有底孔32Bの内部、ならびに導体層39Aおよび導体層39B上に、導体層42形成される。導体層42は、第4有底孔32Aおよび第6有底孔32Bの内部を埋め込むように、例えばメッキ法により形成される。導体層42を構成する材料は、導電性を有しかつメッキ法により成膜可能である任意の材料であればよいが、例えば銅(Cu)を含む。
次に、図28に示されるように、図27に示された積層体を積層方向Aに貫通する第9貫通孔43が形成される。第9貫通孔43のうち、絶縁体23を貫通する部分が第1貫通孔21を、絶縁体35Aおよび絶縁体40Aを貫通する部分が第3貫通孔31Aを、絶縁体35Bおよび絶縁体40Bを貫通する部分が第5貫通孔31Bを構成している。第9貫通孔43の中心を通る軸は、複数の第2貫通孔22の各中心を通る円の中心、および第4有底孔32A、第6有底孔32B、第7有底孔32Cおよび第8有底孔32Dの各中心を通る円の中心を通るように形成される。このような第9貫通孔43は、第1信号配線12A,第2信号配線12B,第3信号配線13Aおよび第4信号配線13Bを貫通する。第9貫通孔43は、例えばドリル加工により形成される。
次に、図29に示されるように、図28に示される積層体の露出上に導体層44が形成される。導体層44は、第9貫通孔43の内周面を覆うように形成される。導体層44は、例えばメッキ法により形成される。導体層44を構成する材料は、導電性を有しかつメッキ法により成膜可能である任意の材料であればよいが、例えば銅(Cu)を含む。第9貫通孔43の内周面に形成された導体層44が、信号ビア11である。
次に、絶縁体40A上に形成された導体層39A、導体層42および導体層44がパターニングされる。同様に、絶縁体40B上に形成された導体層39B、導体層42および導体層44がパターニングされる。パターニングは、例えばフォトリソグラフィおよびドライエッチングプロセスにより行われる。これにより、導体層39A、導体層42および導体層44から、表面信号配線4Aおよび表面接地配線5Aが形成される。導体層39B、導体層42および導体層44から、表面信号配線4Bおよび表面接地配線5Bが形成される。後工程として、ソルダーレジスト塗布、表面処理、外形加工を実施する。以上のようにして、図1に示されるプリント配線板100が製造される。
なお、図1,16,17,19~26では、コア絶縁層2、第1ビルドアップ絶縁層3A、および第2ビルドアップ絶縁層3Bの各々の接続界面、または各絶縁体の接続界面が、説明の便宜上実線で図示されている。実際のプリント配線板100においては、各接続界面は必ずしも観察されない。
<作用効果>
従来のプリント配線板では、多層基板の内部において複数の接地配線が信号配線の周囲を離散的に囲むように形成されている。この場合、信号配線を伝わる信号が複数の接地配線間に配置された絶縁層を介して外部に漏れて、信号品質の劣化または漏れ出た信号と他の信号との干渉が引き起こされるおそれがある。
これに対し、本実施の形態に係るプリント配線板100は、多層基板1と、多層基板1の両面および内部に形成された信号配線4と、基板の両面および内部に形成されており、かつ信号配線と電気的に絶縁されている接地配線5とを備える。接地配線5は、基板の内部において、両面と交差する積層方向Aに延びる信号配線の周囲を環状に切れ目なく囲む環状部としての第2接地ビア7Aおよび第3接地ビア7Bを含む。
具体的には、プリント配線板100では、多層基板1は、コア絶縁層2と、コア絶縁層2を挟むように積層された第1ビルドアップ絶縁層3Aおよび第2ビルドアップ絶縁層3Bとを含む。接地配線5は、コア絶縁層2の内部において積層方向Aに延びる信号配線4の周囲を離散的に囲む複数の第1接地ビア6と、第1ビルドアップ絶縁層3Aの内部において積層方向Aに延びる信号配線4の周囲を環状に切れ目なく囲む第2接地ビア7Aと、第2ビルドアップ絶縁層3Bの内部において積層方向Aに延びる信号配線4の周囲を環状に切れ目なく囲む第3接地ビア7Bとを含む。第2接地ビア7Aおよび第3接地ビア7Bが環状部の一部を構成している。
そのため、プリント配線板100では、第2接地ビア7Aおよび第3接地ビア7Bに囲まれた信号配線4からの信号の漏れが防止されている。そのため、プリント配線板100では、従来のプリント配線板と比べて、信号品質の劣化および漏れ出た信号の他の信号への干渉が抑制されている。
プリント配線板100において、接地配線5は、第1接地ビア6と第2接地ビア7Aとの間を接続しかつ積層方向Aに延びる信号配線4の周囲を環状に切れ目なく囲む第1接地配線8Aと、第1接地ビア6と第3接地ビア7Bとの間を接続しかつ積層方向Aに延びる信号配線4の周囲を環状に切れ目なく囲む第2接地配線8Bとをさらに含む。第1接地配線8Aおよび第2接地配線8Bも、環状部の一部を構成している。
第1接地配線8Aと第2接地配線8Bは、複数の第1接地ビア6の両側で複数の第1接地配線8Aを互いに接続する。第1接地配線8Aと第2接地配線8Bは、複数の第1接地ビア6を接地電位にする。第1接地配線8Aは、第1接地ビア6と第2接地ビア7Aをより確かに接続する。第2接地配線8Bは、第1接地ビア6と第3接地ビア7Bをより確かに接続する。
プリント配線板100において、多層基板1は、積層方向Aに積層された第1ビルドアップ絶縁層3Aと、積層方向Aに積層された第2ビルドアップ絶縁層3Bとを含む。接地配線5は、積層方向Aにおいて隣り合う第1ビルドアップ絶縁層3Aの各々の第2接地ビア7A間を接続する第3接地配線9Aと、積層方向Aにおいて隣り合う第2ビルドアップ絶縁層3Bの各々の第3接地ビア7Bの間を接続する第4接地配線9Bとをさらに含む。第3接地配線9Aおよび第4接地配線9Bも、環状部の一部を構成している。
プリント配線板100の多層基板1には、コア絶縁層2を積層方向Aに貫通する第1貫通孔21および複数の第2貫通孔22と、第1ビルドアップ絶縁層3Aを積層方向Aに貫通する第3貫通孔31A、第4有底孔32Aおよび第7有底孔32Cと、第2ビルドアップ絶縁層3Bを積層方向Aに貫通する第5貫通孔31B、第6有底孔32Bおよび第8有底孔32Dとが形成されている。複数の第2貫通孔22は、第1貫通孔21の周囲に互いに間隔を隔てて配置されている。第4有底孔32Aは、第3貫通孔31Aを囲むように切れ目なく環状に形成されている。第7有底孔32Cは、第3貫通孔31Aを囲むようにCの字状に形成されている。第6有底孔32Bは、第5貫通孔31Bを囲むように切れ目なく環状に形成されている。第8有底孔32Dは、第5貫通孔31Bを囲むようにCの字状に形成されている。第3貫通孔31Aおよび第5貫通孔31Bは第1貫通孔21と連なるように形成されている。第4有底孔32Aおよび第6有底孔32Bは複数の第2貫通孔22と連なるように形成されている。信号配線4は、第1貫通孔21、第3貫通孔31A、および第5貫通孔31Bの内部に形成された信号ビア11を含む。複数の第1接地ビア6の各々は、複数の第2貫通孔222の各々の内部に形成されている。第2接地ビア7Aは、第4有底孔32Aの内部に形成されている。第3接地ビア7Bは、第6有底孔32Bの内部に形成されている。第2接地ビア7Aおよび第3接地ビア7Bは、信号ビア11の周囲を環状に囲んでいる。第4接地ビア7Cは、第7有底孔32Cの内部に形成されている。第5接地ビア7Dは、第8有底孔32Dの内部に形成されている。第4接地ビア7Cおよび第5接地ビア7Dは、信号ビア11の周囲をCの字状に囲んでいる。
プリント配線板100では、多層基板1の両側の主表面を結ぶ信号配線4および接地配線5を有する。多層基板の両側の主表面の配線層および内部の配線層の何れか少なくとも2層と多層基板の内部に、信号配線および接地配線を形成してもよい。接地配線は信号配線と電気的に絶縁されており、かつ接地されている。信号配線は、積層方向に少なくとも1層のビルドアップ層を貫通する信号ビアを有すればよい。ビルドアップ層とは、第1ビルドアップ層または第2ビルドアップ層である。接地配線は、積層方向に切れ目なくビルドアップ層に設けられており、かつ信号ビアを環状に切れ目なく囲む環状接地ビアを有すればよい。環状接地ビアが積層方向に切れ目なくビルドアップ層に設けられるとは、ビルドアップ層の両側の面の間にすべてに存在するように環状接地ビアが設けられることを意味する。環状接地ビアは信号ビアを環状に切れ目なく囲むので、環状接地ビアは信号ビアが貫通するビルドアップ層に円筒状に設けられる。
信号ビア11は、コア層50、第1ビルドアップ層51Aおよび第2ビルドアップ層51Bを貫通する貫通孔である第9貫通孔43の内周面に設けられた導体である。信号ビアは、少なくとも1層のビルドアップ層を貫通する貫通孔の内周面に設ければよい。
信号ビア11が貫通する第1ビルドアップ層51Aの積層方向の両側の面の配線層に、第1信号配線12Aおよび第3信号配線13Aが設けられている。信号ビア11が貫通する第2ビルドアップ層51Bの積層方向の両側の面の配線層に、第2信号配線12Bおよび第4信号配線13Bが設けられている。第1信号配線12A、第2信号配線12B、第3信号配線13Aおよび第4信号配線13Bは、信号ビアが貫通するビルドアップ層の積層方向の両側の面の配線層に設けられた、信号ビアと接続する信号導体である。
第2接地ビア7Aは、第1ビルドアップ層51Aのコア層50から遠い側の面に設けられた第3信号配線13Aを切れ目なく囲む第4有底孔32Aの内部に設けられる。第3接地ビア7Bは、第2ビルドアップ層51Bのコア層50から遠い側の面に設けられた第4信号配線13Bを切れ目なく囲む第6有底孔32Bの内部に設けられる。第4有底孔32Aおよび第6有底孔32Bは、ビルドアップ層のコア層から遠い側の面に設けられた信号導体を切れ目なく囲み、かつビルドアップ層のコア層側の配線層が露出するように設けられた環状孔である。
第2接地ビア7Aおよび第3接地ビア7Bは、環状孔の内部に設けられた積層方向に切れ目なくビルドアップ層に設けられた、信号ビアを環状に切れ目なく囲む環状接地ビアである。
隣接する複数のビルドアップ層を信号ビアが貫通する場合には、信号ビアが貫通する隣接する複数のビルドアップ層のそれぞれに設けられた複数の環状接地ビアは、複数のビルドアップ層の接続面において環状に切れ目なく接続させる。
プリント配線板100では、信号ビア11と間隔を有して信号ビア11を環状に囲むように配置されてコア層50に設けられた複数のコア層接地ビアは、第1接地ビア6である。コア層の両側の面にそれぞれ設けられた第1接地配線8Aおよび第2接地配線8Bは、コア層の両側のビルドアップ層のそれぞれとコア層の間の配線層に設けられた、第1信号配線12Aまたは第2信号配線12Bと間隔を有して、第1信号配線12Aまたは第3信号配線13Aを切れ目なく環状に囲む環状コア接地導体である。第1接地ビア6および第2接地ビア7Aは、第1信号配線12Aに接続する。第1接地ビア6および第3接地ビア7Bは、第2信号配線12Bに接続する。つまり、環状コア接地導体である第1接地配線8Aおよび第2接地配線8Bは、コア層接地ビアおよび環状接地ビアと接続する。
第2接地ビア7Aおよび第3接地ビア7Bは、環状孔の内部に導体を充填して設けている。第2接地ビアおよび第3接地ビアは、環状孔の内面に決められた厚さで設けられた導体にしてもよい。第2接地ビアおよび第3接地ビアの内部に、環状に絶縁樹脂を充填してもよい。第2接地ビアまたは第3接地ビアが設けられるビルドアップ層のコア層から遠い側の面に、第2接地ビアまたは第3接地ビアと絶縁樹脂とを覆うように、かつ信号ビアを環状に切れ目なく囲む環状接地導体を設けてもよい。
環状接地導体を設ける場合で、信号ビアが貫通する隣接する複数のビルドアップ層のそれぞれに設けられた複数の環状接地ビアは、複数のビルドアップ層の接続面において環状接地導体を介して環状に切れ目なく接続する。その場合でも、隣接する複数のビルドアップ層のそれぞれに設けられた複数の環状接地ビアは、環状に切れ目なく接続する。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
1 多層基板、1A 第1面(主表面)、1B 第2面(主表面)、2 コア絶縁層、2A 第3面、2B 第4面、3A 第1ビルドアップ絶縁層、3B 第2ビルドアップ絶縁層、4 信号配線、4A,4B 表面信号配線、4C 面間信号配線、5 接地配線、5A,5B 表面接地配線、5C 面間接地配線、6 第1接地ビア(コア層接地ビア)、7A 第2接地ビア(環状接地ビア)、7B 第3接地ビア(環状接地ビア)、7C 第4接地ビア、7D 第5接地ビア、8A 第1接地配線(環状コア接地導体)、8B 第2接地配線(環状コア接地導体)、9A 第3接地配線、9B 第4接地配線、10 埋込部材、11 信号ビア、12A 第1信号配線(信号導体)、12B 第2信号配線(信号導体)、13A 第3信号配線(信号導体)、13B 第4信号配線(信号導体)、20 積層板、21 第1貫通孔、22 第2貫通孔、23,33B,35A,35B,40A,40B 絶縁体、23A 第5面、23B 第6面、24A,24B,25,26,34A,34B,37,39A,39B,42,44 導体層、27 コア基板、30 コア層、31A 第3貫通孔、31B 第5貫通孔、32A 第4有底孔(環状孔)、32B 第6有底孔(環状孔)、32C 第7有底孔、32D 第8有底孔、33A,33B,38A,38B プリプレグ、43 第9貫通孔(貫通孔)、51A 第1ビルドアップ層、51B 第2ビルドアップ層、100 プリント配線板。

Claims (8)

  1. コア絶縁層を有するコア層と、前記コア層の両側にビルドアップ絶縁層を有する複数のビルドアップ層を積層した多層基板と、
    前記多層基板の両側の主表面の配線層および内部の配線層の何れか少なくとも2層と前記コア絶縁層および前記複数のビルドアップ絶縁層の内部に形成された信号配線と、
    前記多層基板の両側の前記主表面の配線層および内部の前記配線層の何れか少なくとも2層と前記コア絶縁層および前記複数のビルドアップ絶縁層の内部に形成されており、かつ前記信号配線と電気的に絶縁されて接地されている接地配線とを備え、
    前記信号配線は、積層方向において、前記コア絶縁層、及び前記コア絶縁層の両側のそれぞれの側で前記複数のビルドアップ絶縁層を貫通する信号ビアを有し、
    前記接地配線は、前記信号ビアを環状に切れ目なく囲み、かつ前記積層方向に切れ目なく、前記コア絶縁層の両側に隣接する前記ビルドアップ絶縁層に設けられた環状接地ビアと、前記積層方向に前記コア絶縁層を貫通して前記信号ビアと間隔を有して前記信号ビアを環状に囲むように配置された複数のコア層接地ビアとを有し、
    前記複数のコア層接地ビアは、前記コア層の両側で前記コア層と隣接する前記ビルドアップ層の前記環状接地ビアと接続されている、プリント配線板。
  2. 前記コア層の少なくとも一方の側で複数の表層ではない前記ビルドアップ層を前記信号ビアが貫通し、
    前記信号ビアが貫通する隣接する前記複数の表層ではないビルドアップ層のそれぞれに設けられた複数の前記環状接地ビアは、複数の前記ビルドアップ層の接続面において環状に切れ目なく接続している、請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 前記信号配線は、前記多層基板の前記主表面において前記信号ビアと接続する表面信号配線を有し、
    前記接地配線は、前記表面信号配線が設けられた側の表層の前記ビルドアップ層の前記ビルドアップ絶縁層に、前記表面信号配線が延びる方向を除き切れ目なく前記信号ビアを囲み、かつ前記積層方向に切れ目なく設けられた接地されたビアであるC字状接地ビアを有し、
    前記C字状接地ビアは、前記コア層側における前記ビルドアップ層の接続面において前記環状接地ビアと接続されている、請求項1または請求項2に記載のプリント配線板。
  4. 前記信号ビアは、前記コア絶縁層及び前記ビルドアップ絶縁層を前記積層方向に貫通する貫通孔の内周面に設けられた導体であり、
    前記信号ビアが貫通する前記ビルドアップ層の前記積層方向の両側の面の前記配線層に、前記信号ビアと接続する信号導体が設けられており、
    前記環状接地ビアは、前記ビルドアップ層の前記コア層から遠い側の面に設けられた前記信号導体を切れ目なく囲み、かつ前記ビルドアップ層の前記コア層側の前記配線層が露出するように設けられた環状孔の内部に設けられている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  5. 前記環状孔はレーザ加工により形成される、請求項4に記載のプリント配線板。
  6. 前記コア層の両側の前記ビルドアップ層のそれぞれと前記コア層の間の前記配線層には、前記信号導体と間隔を有して前記信号導体を切れ目なく環状に囲む環状コア接地導体が設けられており、
    前記コア層接地ビアおよび前記環状接地ビアは前記環状コア接地導体と接続する、請求項4又は請求項5のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  7. 前記環状接地ビアは、前記環状孔の内部に導体を充填して設けられる、請求項から請求項6のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  8. 前記環状接地ビアは、前記環状孔の内面に決められた厚さで設けられた導体であり、
    前記環状接地ビアの内部には環状に絶縁樹脂が充填され、
    前記環状接地ビアが設けられる前記ビルドアップ層の前記コア層から遠い側の面に、前記環状接地ビアおよび前記絶縁樹脂を覆い、かつ前記信号ビアを環状に切れ目なく囲む環状接地導体が設けられる、請求項から請求項6のいずれか1項に記載のプリント配線板。
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