JP7304667B2 - 抽出バッグ - Google Patents

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Description

本発明は、浸漬タイプの抽出バッグに関する。
従来、緑茶、紅茶、ウーロン茶などの飲料を手軽にいれるために、通水濾過性シートで形成された袋本体にこれらの茶葉が充填され、該袋本体には吊るし糸が取り付けられているティーバッグが広く用いられている。コーヒーについては、通水濾過性シートで形成された袋本体にコーヒー粉が充填されており、抽出時にはその袋本体を開封して上面開口部から注湯するドリップタイプの抽出バッグが広く普及しているが、コーヒー粉が充填されている袋本体を開封することなくそのまま湯に浸漬させる浸漬タイプの抽出バッグも知られている。
しかしながら、浸漬タイプのコーヒー抽出バッグを湯に浸漬しようとしても、コーヒー粉に二酸化炭素が含まれるためにコーヒー粉を充填した袋本体が湯中で浮き上がり易く、コーヒーを十分に抽出することが難しい。そこで、薄板状材料で形成されたフック片を、平袋である袋本体の片面に取り付けておき、コーヒー粉が充填された袋本体が湯中で浮き上がらないようにフック片をカップに掛止させる支持片をフック片に作り込むことが提案されている(特許文献1)。
また、浸漬タイプの抽出バッグでは、抽出を効率よく行うために湯中に浸漬させた袋本体の容積は大きい方が好ましいが、袋本体が平袋等の平面的な形状である場合、その容積を確保することが難しい。そこで、袋本体に熱収縮変形する部材を組み込み、袋本体の容積を湯内で拡大させることが提案されている(特許文献2)。この場合、袋本体を形成するシート状物の柔らかさは限定されていないが、実施例ではポリエステルスパンボンド(目付30g/m2、JIS L 1096の剛軟度A法(45°カンチレバー法)の剛軟性が65mm)が使用されている。
一方、ポリエステル系繊維で形成された袋本体に、柔らかい感触や保形性等を付与するため、JIS L 1096の剛軟度A法(45°カンチレバー法)で測定される試験片の移動距離が試験片の長さの35~45%となる剛軟性を有するフィルタ材料で袋本体を形成することが提案されている(特許文献3)。そして、この実施例では四面体型の袋本体の抽出前後の保形性が良好であったとされている。
実用新案登録第3140084号公報 特開昭62-220461号公報 特開2000―118561号公報
特許文献1に記載の抽出バッグによれば、フック片をカップに掛止させ、袋本体を湯に浸漬させておくことが可能となるが、単にフック片をカップに掛止させておくだけでは抽出効率が低く、特に袋本体が平袋であるため、所望の濃さの抽出液を短時間に得ることが難しい。即ち、袋本体の形状を平袋とすると、抽出バッグの製造コストを下げることができるが、平袋は、四面体型等の立体的な形状である場合に比して袋本体内で抽出材料が動きうる空間が狭いため抽出効率が低い。
これに対し、特許文献2に記載のように熱収縮変形する部材を設けると抽出バッグの製造工程が複雑となり、製造コストが増加する。
そこで本発明は、通水濾過性シートで形成された、平袋等の平面的な形状の袋本体に抽出材料が充填されている浸漬タイプの抽出バッグにおいて、袋本体に薄板状材料で形成した特定の把持部を設けると共に、通水濾過性シートの特性を規定することで抽出効率を向上させることを課題とする。
なお、特許文献3では、袋本体を形成するフィルタ材料として、JIS L 1096の剛軟度A法(45°カンチレバー法)の剛軟度が特定範囲のものを使用することが提案されているが、ここでは柔らかい風合や袋本体の四面体型等の立体形状の保形性を向上させる点から、45°カンチレバー法で測定した試験片の移動長さと試験片の長さとの比が平織物について検討されているにすぎず、平袋等の平面的な形状の袋本体において抽出効率を高める点からフィルタ材料の剛軟性を検討することはなされていない。即ち、抽出材料を充填する前の袋本体の形状が平袋等の平面的な形状である場合と四面体型等の立体的な形状である場合とでは、袋本体の容積を湯中で確保するのに適したフィルタ材料の特性は異なると考えられるが、特許文献3では、袋本体の形状が平袋等の平面的な形状である場合についてフィルタ材料の特性と抽出効率との関係は検討されていない。
本発明者は、通水濾過性シートから形成された袋本体、袋本体の外表面に設けられた薄板状部材、及び袋本体内に封じられた抽出材料を有し、抽出材料が袋本体に封じられた状態で抽出に供せられる抽出バッグであって、袋本体が対向する2面を有する扁平袋である場合に、袋本体を湯面に対して上下させて抽出することを可能とし、好ましくは袋本体の内部空間を広げることのできる把持部を薄板状部材で形成し、かつ通水濾過性シートとして特定の剛軟度のものを使用することにより抽出効率が向上することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、通水濾過性シートから形成された袋本体、袋本体の外表面に設けられた薄板状部材、及び袋本体内に封じられた抽出材料を有し、抽出材料が袋本体に封じられた状態で抽出に供せられる抽出バッグであって、
袋本体が対向する2面を有する扁平袋であり、
薄板状部材には、袋本体の上辺又は袋本体の外表面から突出又は突出可能な把持部が形成され、
通水濾過性シートの剛軟度(JIS L 1913:2010の41.5°カンチレバー法(ISO法))が0.09~6.0mN・cmである抽出バッグを提供する。
本発明の抽出バッグによれば、袋本体の上辺又は袋本体の外表面から突出又は突出可能な把持部を把持できるので、抽出材料の種類によって袋本体が水又は湯から浮き上がり易い場合でも把持部を把持し、水又は湯に対して袋本体を上下させて抽出を促進させることができる。特に、袋本体内に抽出材料が封じられているにもかかわらず抽出材料の嵩が低いことにより、特定の把持部が設けられていない状態では袋本体の対向する2面が近接し、袋本体の内部空間が小さく、抽出時に袋本体内に流入する湯又は水が少ない場合でも、把持部を袋本体の上辺から突出させた状態で袋本体の内部空間が増加する特定の把持部を設けた態様によれば、抽出効率を向上させることができる。
加えて本発明の抽出バッグによれば、袋本体を形成する通水濾過性シートが、JIS L 1913:2010の41.5°カンチレバー法(ISO法)による剛軟度が特定範囲にあるので抽出効率が向上し、より短い時間で所望の濃さの抽出液を得ることができる。
また、本発明の抽出バッグが使用する袋本体は扁平袋であるため、工業的な生産ラインで安価に製造することができる。
図1Aは、実施例の抽出バッグ1Aの平面図である。 図1Bは、実施例の抽出バッグ1Aの背面図である。 図2は、実施例の抽出バッグ1Aで抽出している状態の斜視図である。 図3Aは、通水濾過性シートの剛軟度が低い場合の抽出バッグの断面図である。 図3Bは、通水濾過性シートの剛軟度が高い場合の抽出バッグの断面図である。 図4Aは、湯に浸漬したときの実施例の抽出バッグ1Aの断面図である。 図4Bは、通水濾過性シートの剛軟度が過度に低い抽出バッグを湯に浸漬後、湯から引き上げた状態の断面図である。 図5は、抽出バッグ製造用シートの平面図である。 図6は、抽出バッグの製造方法の説明図である。 図7Aは、実施例の抽出バッグ1Bの平面図である。 図7Bは、把持部を畳んだ状態の実施例の抽出バッグ1Bの平面図である。 図8Aは、実施例の抽出バッグ1Cの平面図である。 図8Bは、実施例の抽出バッグ1Cの背面図である。 図9Aは、把持部を引き起こした状態の実施例の抽出バッグ1Cの斜視図である。 図9Bは、抽出に供している状態の実施例の抽出バッグ1Cの斜視図である。 図10Aは、実施例の抽出バッグ1Dの平面図である。 図10Bは、実施例の抽出バッグ1Dの背面図である。 図11は、把持部を引き起こした状態の実施例の抽出バッグ1Dの斜視図である。 図12Aは、実施例の抽出バッグ1Eの平面図である。 図12Bは、実施例の抽出バッグ1Eの背面図である。 図13は、実施例の抽出バッグ1Eの展開図である。 図14Aは、把持部を引き起こした状態の実施例の抽出バッグ1Eの斜視図である。 図14Bは、把持部を引き起こした状態の実施例の抽出バッグ1Eの斜視図である。 図15Aは、実施例の抽出バッグ1Fの平面図である。 図15Bは、実施例の抽出バッグ1Fの背面図である。 図16は、把持部を引き起こした状態の実施例の抽出バッグ1Fの斜視図である。 図17は、実施例の抽出バッグ1Gの平面図である。 図18は、抽出に供している実施例の抽出バッグ1Gの斜視図である。 図19は、紅茶抽出バッグの抽出液の濃度の評価基準である。 図20Aは、紅茶抽出バッグにおける剛軟度と抽出液の濃度評価値との関係図である。 図20Bは、図20Aに示した関係図において、剛軟度が0.6mN・cm以下の場合の拡大図である。 図21は、コーヒー抽出バッグの抽出液の濃度の評価基準である。 図22Aは、コーヒー抽出バッグにおける剛軟度と抽出液の濃度評価値との関係図である。 図22Bは、図22Aに示した関係図において、剛軟度が0.6mN・cm以下の場合の拡大図である。
以下、図面を参照しつつ本発明を具体的に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
(全体構成)
図1Aは本発明の一実施例の抽出バッグ1Aであって、薄板状部材側から見た平面図であり、図1Bはその背面図である。図1Aにおいて、斜め線で塗り潰した領域は薄板状部材10と袋本体3との貼着領域Aを表し、ドットで塗り潰した領域は袋本体3の表面を表している。なお、本発明において貼着領域Aは図示した態様に限られない。
この抽出バッグ1Aは、通水濾過性シートで形成された袋本体3、袋本体3の外表面に設けられた薄板状部材10、袋本体3内に封じられた抽出材料を有し、抽出材料が袋本体3に封じられた状態で抽出に供せられる。なお、抽出媒体としては通常、湯が使用されるが、水やぬるま湯で抽出を行うこともできる。
本発明において、袋本体は対向する2面を有する扁平袋であり、本実施例の袋本体3は平袋となっている。ここで、扁平袋とは、抽出材料が充填されていない状態で袋本体を平面に置いた場合に、その袋本体が扁平となる袋又は扁平に折り畳まれる袋をいい、好ましくは袋本体の上端が一本の上辺で形成されているものをいう。袋本体の平面視の形状は特に制限はなく、矩形、円形等とすることができる。また、側面または底面に、折り込みにより形成されたマチを有していてもよい。これに対し、四面体、立方体、球形など立体形状の袋は本発明の袋本体には含まれない。
本発明において、薄板状部材10には、袋本体3の上辺3a又は袋本体3の外表面3xから突出又は突出可能な把持部11が形成される。薄板状部材10に把持部11を設けるため、薄板状部材10には必要に応じて切込線又は折れ線が設けられる。
なお、袋本体の上部が開口し、袋本体の対向する2面の外表面に薄板状材料で形成された掛止部が設けられ、掛止部がカップに掛けられることで袋本体の外表面が互いに反対方向に引っ張られて袋本体の上部の開口部が広がり、袋本体の容積も広がるようにしたものは、剛軟度の限定により袋本体内の容積が過度に狭まることを防止し、抽出効率を向上させるという本発明の効果を得ることができない。
本実施例の抽出バッグ1Aには、袋本体3の上辺3aから上方に突出した短冊形の把持部11が設けられている。この把持部11は、その長手方向の一方の端部が袋本体3の一方の外表面3xに領域Aで貼着されることにより袋本体3に固定されている。また、把持部11の突出端から、袋本体に貼着されている端部に向かって折れ線L1が伸びている。折れ線L1は、ミシン目、ハーフカット、筋押し等により形成することができる。
折れ線L1で把持部11を二つ折にすることで把持部11はリジッドとなる。したがって、図2に示すように、抽出時には袋本体3を湯W内に押し込んで沈めることが容易となる。よって、任意の抽出材料が充填された袋本体3を湯Wに対して沈めたり引き上げたりして抽出を促進させることが容易となる。また、折れ線L1が把持部11の突出端から、把持部11と袋本体3との貼着領域Aにまで形成されているため、把持部11を折れ線L1で二つ折りにすることにより袋本体3の上部が部分的に折れ曲がり、当初扁平だった袋本体の内部空間が増加する。よって、袋本体内へ流入する湯量が増加し、抽出効率が向上する。
なお、袋本体3の他方の外表面3yには薄板状部材は設けられていない(図1B)。
(抽出材料)
袋本体3内に充填される抽出材料としては、コーヒー粉、紅茶、緑茶等の茶葉、漢方薬などを挙げることができる。一般に、コーヒー粉を袋本体3内に充填し、湯中に浸漬しようとすると、コーヒー粉に含まれる二酸化炭素により袋本体が浮き上がりやすいので、抽出し難い。しかし、本実施例の抽出バッグ1Aによれば、上述のように把持部11を折れ線L1で二つ折にして把持することで、袋本体3を湯中に沈めたり、湯中で上下させたりすることが容易となる。したがって、コーヒー粉を含む種々の抽出材料が、この抽出バッグ1Aで抽出する抽出材料として好適となる。
(通水濾過性シート)
本発明において、袋本体3を形成する通水濾過性シートは、以下に説明するJIS L 1913:2010の41.5°カンチレバー法(ISO法)による剛軟度が0.09~6.0mN・cmであり、中でも0.1~2.5mN・cmが好ましい。これにより、抽出をより効率的に行うことができる。ここで、剛軟度は、次式(1)により算出される。
Figure 0007304667000001
式中、mは試験片の目付、即ち、単位面積当たりの質量[g/m]である。
Cは、曲げ長さ(cm)である。曲げ長さCは、41.5°の斜面を持つカンチレバー試験器で測定される、水平面から突き出た試験片の長さ(突出長)の半分の長さである。なお、この式は、重力加速度を10m/sec2に丸めてたてられている。
なお、特許文献2、特許文献3で使用されている45°カンチレバー法ではカンチレバー試験器の斜面が45°であり、水平面から突き出た試験片の長さ(mm)を剛軟性としている。
一般に不織布の製造工程における流れ方向(MD方向)の剛軟度は、それに直交する方向(CD方向)の剛軟度に比して大きい。本発明で使用する通水濾過性シートの剛軟度が、MD方向とCD方向で異なる場合には、当該通水濾過性シートにおいて剛軟度が高い方向の剛軟度が、上述の本発明の規定を充足するものとする。
抽出材料が充填されている袋本体であって、袋本体を形成する通水濾過性シートの剛軟度が異なる2つの袋本体を対比した場合に、剛軟度が低い袋本体では図3Aに示すように袋本体3の厚さtが厚くなり、袋本体3内の容積が広がり、抽出時に袋本体3内に流入する湯量が増えるのに対し、剛軟度が高い袋本体では図3Bに示すように、剛軟度が低い場合に比して袋本体3の厚さtが薄くなり、袋本体3内の容積が小さくなり、抽出時に袋本体3内に流入する湯量が少なくなり、抽出効率が下がり易くなる。よって、剛軟度が過度に高いと後述する実施例に示すように、所定の抽出操作で得られる抽出液の濃度が低くなる。
一方、通水濾過性シートの剛軟度が低すぎると、抽出材料が充填されている袋本体3を一旦湯に沈め、それを引き上げたときに図4Bに示すように通水濾過性シートが抽出材料にまとわりついたり、袋本体3の表裏の通水濾過性シート同士が貼り付いたりして袋本体3内の容積が小さくなり、その状態が再度袋本体を湯内に沈めても残り、袋本体内における抽出材料の動きが低下するという問題が生じる。また、剛軟度が低すぎると、抽出バッグを工業的に生産する場合に使用する充填包装機に対する適合性が低下する。
これに対し、通水濾過性シートが適度な剛軟度を有すると、図4Aに示すように、袋本体3を湯内に沈めたときに袋本体3内で抽出材料が舞い上がるように動き、抽出が促進される。
なお、剛軟度が低いことにより生じる上述の問題は、薄板状部材の剛性を利用して緩和できる場合がある。例えば、通水濾過性シートの剛軟度がMD方向とCD方向で異なる場合に、薄板状部材と袋本体との貼着領域AをCD方向に伸ばすことにより、MD方向に対してCD方向の剛軟度が低いことにより生じる問題を、薄板状部材の剛性を利用して低減させることが可能となる。
上述の式(1)からわかるように、剛軟度は通水濾過性シートの目付に依存する。好ましい目付は通水濾過性シートの種類、繊維の種類等に応じて定まるが、通常、7~30g/m2が好ましい。
通水濾過性シートの具体的な材料としては、抽出材料の抽出に使用できる通水性能と濾過性能を有するものを種々使用することができる。例えば、一般に、飲料を抽出するための通水濾過性シートとしては、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニロン等の合成繊維、レーヨン等の半合成繊維、コウゾ、ミツマタ等の天然繊維の単独又は複合繊維からなる織布あるいは不織布、マニラ麻、木材パルプ、ポリプロピレン繊維等からなる混抄紙、ティーバッグ原紙等の紙類が知られており、本発明においてもこれらを使用することができる。抽出バッグの使用後の廃棄性の点からは、通水濾過性シートに生分解性繊維を含有させることが好ましい。生分解性繊維としては、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等を挙げることができる。また、袋本体内の抽出材料の状態がわかるように、通水濾過性シートに透明性をもたせる点からは、無機系顔料の含有量を低減させること又は無機系顔料が含まれないようにすることが好ましい。
また、通水濾過性シートとしては、不織布が平織物等の織物よりも繊維径を細くできることから一様な密度で目付を小さくすることができる。したがって、抽出材料の粉漏れを生じさせずに目付を小さくし、剛軟度の低いシートを得る点からは不織布が好ましく、特にコーヒー粉等のように粉漏れが問題となる抽出材料では不織布が好ましい。通水濾過性シートとして不織布を使用する場合には、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、それらを積層した積層体を好ましく使用することができる。特に、剛軟度が低い不織布を得る場合には、繊維径が小さく目付の小さい不織布を得やすい点からポリプロピレンのメルトブロー不織布が好ましく、剛軟度が大きい不織布を得る場合には、ポリエチレンテレフタレートのスパンボンド不織布が好ましい。また、不織布の剛軟度を所望の数値にするために、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布の積層量を適宜調整することができる。
また、ドリップタイプの抽出バッグでは抽出材料へ直接的に湯が注がれるのに対し、本発明の抽出バッグでは、必ず通水濾過性シートを通して抽出材料へ湯が供給されるため、抽出材料の粉漏れが生じない限りで、ドリップタイプの抽出バッグで使用される通水濾過性シートよりも目の粗いものを使用することが好ましい。例えば、コーヒー粉を抽出材料とする場合、通水濾過性シートの通気性は130~600cm3/cm2/sec(JIS L 1096通気性A法(フラジール形通気性試験機を用いる方法))とすることができる。
(薄板状部材)
薄板状部材10は撥水性を有するものが好ましく、表面に樹脂をラミネートした板紙、プラスチックシート等の薄板状材料の打ち抜きにより形成することができる。抽出バッグ1Aの使用後の廃棄性の点からは、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等の生分解性材料から形成したものが好ましい。
(使用方法)
実施例の抽出バッグ1Aの使用方法としては、まず、図2に示すように、把持部11を折れ線L1で二つ折りにし、袋本体3をカップ100等の容器に入れて注湯し、二つ折りにした把持部11を把持して必要により袋本体3を湯W内に押し込み、袋本体3を湯に浸漬させる。把持部11を上下させることにより湯W中の袋本体3を上下させると、湯Wの袋本体3内への流入と袋本体3からの排出が繰り返されるので抽出が促進される。あるいは、予め湯の入ったカップ100に抽出バッグ1Aを入れ、同様に抽出バッグ1Aを上下させて抽出する。
また、袋本体3が湯Wに浸漬した状態で把持部11から手を離し、把持部11をカップ100の内壁で支持させて抽出バッグ1Aを放置してもよい。放置している間に抽出を進めることができる。この場合に、再度把持部11を把持し、把持部11を上下させることで袋本体3を湯中で上下させ、抽出を促進させてもよい。
さらに、このように抽出バッグ1Aから抽出液を得るにあたり、本発明によれば、通水濾過性シートの剛軟度が特定の範囲にあるため、所望の濃度の抽出液を、より短時間に得ることができる。
なお、把持部11を把持してカップ100内から容易に抽出バッグ1Aを取り出すことができる。
(製造方法)
抽出バッグ1Aは、公知の抽出バッグの製法に準じて製造することができる。例えば、図5に示すように、長尺の通水濾過性シート21の短尺方向に、把持部11の長手方向を合わせた向きで、通水濾過性シート21に把持部11を所定間隔で並べ、領域Aで貼着した抽出バッグ製造用シート20を用意する。図5において、二点鎖線で区切った1区画分が1個分の抽出バッグに1Aに対応する。
この抽出バッグ製造用シート20を充填包装機で用いることにより抽出バッグ1Aを連続的に製造することができる。この場合、図6に示したように、抽出バッグ製造用シート20の長手方向の両側辺を重ね合わせるように2つ折りにし、その長手方向の側辺同士を溶着して縦シールS1を形成することにより筒状体を形成する。次に、筒状体を短手方向に溶着する横シールS2の形成と袋本体内への抽出材料の充填とを交互に繰り返すことにより袋本体3の側辺で抽出バッグ1Aが上下に繋がった抽出バッグ連続体を製造し、これを個々の抽出バッグに切り離して抽出バッグ1Aを得ることができる。あるいは、筒状体の短手方向の横シールの形成時に溶断も同時に行い、個々に切り離された抽出バッグ1Aを連続的に製造することができる。
(変形態様)
本発明の抽出バッグは、バッグ形状について様々な変形態様をとることができる。
例えば、図1Aに示した抽出バッグ1Aの流通形態をよりコンパクトにするため、図7Aに示す抽出バッグ1Bのように、把持部11を形成する薄板状部材10に、袋本体3の上辺3aとほぼ重なる位置で折れ線L2を形成し、図7Bに示すように折れ線L2で薄板状部材10を折り畳み可能とする。折線L2で薄板状部材10を折り畳んだ状態で抽出バッグ1Bを個包装することにより、抽出バッグの個包装品をコンパクトにすることができる。
また、図8A及び図8Bに示す抽出バッグ1Cのように、袋本体3の上端部と薄板状部材10との貼着領域A1から下方に把持部11を伸ばしてもよい。この把持部11も、把持部11を二つ折りにする袋本体上下方向の折れ線L1を有している。把持部11を袋本体3から引き起こし、折れ線L1で把持部11を二つ折りにすることにより袋本体3の内部空間が広がり、抽出効率が向上する。
把持部11は、図示したようにU字形としてもよく、また、V字形、矩形等としてもよい。
本発明において薄板状部材10には、把持部11の周りに袋本体3の外表面3xと貼着した補強部12を形成してもよい。この抽出バッグ1Cでは、袋本体3の上端部に貼着されている薄板状部材10の上端部から補強部12を袋本体3の左右の側辺に沿って袋本体3の下部に伸ばし、袋本体3の下部で左右の補強部12を連結させている。このように、補強部12を袋本体の外表面3xの上辺3aから下部にまで伸ばすことにより、袋本体3が浮き上がり易くなるコーヒー粉のような抽出材料が袋本体3内に充填されていても抽出時に袋本体3を湯内に沈めることが容易となる。
袋本体3の上端部に沿った薄板状部材10の貼着領域A1と補強部12との間に折れ線L3を設けることが好ましい。それにより、図9Aに示すように把持部11を袋本体3から引き起こすことが容易となる。
図9Bに示すように、抽出時には、袋本体3から引き起こした把持部11をカップ100に掛けておくことで抽出バッグ1Cを抽出に供してもよい。
図10A、図10Bに示した抽出バッグ1Dは、図9A、図9Bに示した抽出バッグ1Cにおいて補強部12を袋本体3の上部のみに設けたものであり、図11はこの抽出バッグ1Dの把持部11を袋本体3から引き起こした状態の斜視図である。図8Aに示した抽出バッグ1Cでは、把持部11の左右の補強部12が、把持部11の下部で連続しているが、本発明において補強部を設ける場合に、補強部の長さは必要に応じて適宜定めることができる。
袋本体3を形成する通水濾過性シートの剛軟度が過度に大きくない場合には、この抽出バッグ1Dのように、補強部12を袋本体3上部のみに設けることにより、補強部12を袋本体3の上部から下部にまで伸ばしたものに対し、袋本体3の厚みが、袋本体3内に封じられた抽出材料によって大きくなり易く、袋本体3の内部空間が広がり、抽出が促進されやすくなる。
図12A及び図12Bに示す抽出バッグ1Eのように、袋本体3の一方の外表面3xと他方の外表面3yに亘る薄板状部材10を設けてもよい。図13は、この抽出バッグ1Eの展開図である。この抽出バッグ1Eにおいて薄板状部材10が袋本体3の上辺3aに重なる部分は折れ線L4で二つ折りになっている。この薄板状部材10は、袋本体3の一方の外表面3xの中央部に位置する部分を袋本体3に貼着した中央貼着部13としている。また、中央貼着部13の左右両側に、把持部11として、袋本体3の一方の外表面と他方の外表面の双方に亘る一対の長尺領域を有する。この長尺領域からなる把持部11を袋本体側辺側から引き起こすことを可能とするため、薄板状部材10は袋本体上下方向の折れ線L51、L52、L53を有している。また、袋本体3の他方の外表面3y上には、把持部11を形成する一対の長尺領域の間に、袋本体3に貼着されていない中央上端部14と、折れ線L6を介して中央上端部14から伸びた中央引き上げ部15が設けられている。中央引き上げ部15はその一部15Aが袋本体3と貼着している。
抽出バッグ1Eの使用時には、まず他方の外表面から把持部11を引き起こし、次いで折れ線L51、L52、L53で把持部11を袋本体側辺側から引き起こすことにより、図14A及び図14Bに示す形態とする。この抽出バッグ1Eによれば、他方の外表面3yから把持部11を引き起こすことにより、中央引き上げ部15の袋本体3との貼着領域15Aが袋本体3の上辺3aの方向に引き上げられ、袋本体3が扁平な形状から屈曲した形状となり、内部容積が増加し、抽出効率を向上させることが可能となる。また、把持部11を折れ線L51、L52、L53で中央貼着部13の左右から引き越すことにより、把持部11はリジットとなり、袋本体3を湯内で上下させることが容易となる。さらに通水濾過性シートが特定の剛軟度を有しているので一層抽出効率が向上する。
図15A及び図15Bに示す抽出バッグ1Fのように、袋本体3の対向する2面の外表面3x、3yにそれぞれ袋本体3の上辺3aに沿って薄板状部材10が袋本体3に貼着されている上辺部17と、折れ線L7で上辺部17から引き起こし可能な把持部11を設けると共に、把持部11の左右に、上辺部17から伸びた補強部12を設けてもよい。この抽出バッグ1Fでは、図16に示すように袋本体の外表面3x、3yの把持部11を引き起こし、これらのノッチ16a、16bで把持部11同士を係止させることにより把持部11をリジッドにすることができ、袋本体3を湯に対して上下させることが容易となる。
また、この抽出バッグ1Fは、袋本体3の底部に、通水濾過性シートが内側に折り込まれたマチ4を有する。したがって、図16に示すように、袋本体3の対向する2面の外表面の把持部11を引き起こし、抽出バッグ1Fを起立させると折り込まれていたマチ4が広がり、袋本体の内部空間が増加し、通水濾過性シートが特定の剛軟度を有することと相俟って、抽出効率が向上する。
なお、この抽出バッグの一方の外表面3yの把持部11の基部には、折れ線L8で把持部11と繋がったL字型の掛止片18が設けられている。図16に示すように、把持部11を引き起こした状態で、掛止片18を折れ線L8で引き起こすと、掛止片18をカップに掛止し、抽出バッグ1Fをカップの湯内に放置している間に抽出を進行させることができる。
図17に示した抽出バッグ1Gでは、平袋である袋本体3の対向する2面の外表面のうち一方の外表面3xのみに薄板状部材10が貼着され、その薄板状部材10に一対の把持部11a、11bが形成されている。一対の把持部11a、11bは、折れ線L9で折り上げることで袋本体の外表面3xから突出可能となる。また、把持部11a、11bには、互いに係合可能なノッチ19a、19bが形成されている。
この抽出バッグ1Gは一対の把持部11a、11bを引き起こし、ノッチ19a、19bを係合させ、袋本体3の外表面を水平にして持ち上げると、袋本体3内の抽出材料の自重により袋本体3の対向する2面が離間しやすく、内部空間が広がる。図18は、抽出バッグ1Gの一対の把持部11a、11bを引き起こし、ノッチ19a、19bを係合させた状態で、カップ100の湯W内で抽出材料を抽出している状態の斜視図である。同図に示したように、この抽出バッグ1Gによれば、湯に最初に浮かべた状態で袋本体3が水平に広がり、袋本体3内の抽出材料も袋本体3の水平方向に広がる。さらに、本発明によれば袋本体3を形成する通水濾過性シートの剛軟度が特定の範囲にあるので、袋本体3の表裏の通水濾過性シートの間隔が過度に狭くなることはなく、袋本体には広い容積が確保されやすい。したがって、把持部11a、11bを把持し、湯Wに対して袋本体3を上下させることで速やかに所望の濃さの抽出液を得ることができる。あるいは、袋本体3を湯Wに浸した状態で把持部11a、11bから手を離してしばらく放置し、その後把持部11a、11bを把持して湯面から引き上げても良い。
なお、上述した本発明の変形態様は、適宜組み合わせることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1~8、比較例1~4
(抽出バッグの作成)
袋本体を、表1に示す不織布で形成された平袋(縦9cm×横6.4cm)とし、袋本体に図8Aに示した形状の薄板状部材を貼り付けた。この袋本体に紅茶の茶葉2g又は中挽きコーヒー粉7gを封入することにより、紅茶抽出バッグ又はコーヒー抽出バッグを作成した。
表1中の略号は次の通りである。
MB:メルトブロー不織布
SB:スパンボンド不織布
SB+MB:メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との積層体
PP:ポリプロピレン
PET:ポリエチレンテレフタレート
PLA:ポリ乳酸
袋本体を形成する不織布の剛軟度は、JIS L 1913:2010の41.5°カンチレバー法(ISO法)に従い、前述の式(1)から算出した。
また、表1において「突出長」は41.5°の斜面を持つカンチレバー試験器で測定される、水平面から突き出た試験片の長さであり、「突出長」の1/2が式(1)の算出で使用される曲げ長さCである。
試験片としては、袋本体に成形する前の通水濾過性シートを短冊形(19×2.5cm)に切り抜いたものを使用した。この場合、試験片の長手方向を通水濾過性シートのMD方向とし、各通水濾過性シートから3枚の試験片を採取し、各試験片について表裏を入れ替えて突出長を計測することにより、各通水濾過性シートについて突出長を6回計測し、その平均値を表1に記載した。た。
また、通水濾過性シートのMD方向が袋本体の幅方向となるように袋本体を作成した。
作成した紅茶抽出バッグ及びコーヒー抽出バッグについて、以下に説明する抽出操作を行い、抽出結果を評価した。
(紅茶抽出バッグの抽出操作)
実施例及び比較例で作成した紅茶抽出バッグの把持部を指で摘まみ、15℃の水を150ml入れたビーカーに2秒間浸漬し、その後水面から引き上げ、1秒後に再度浸漬するという浸漬・引き上げ操作を繰り返し、浸漬・引き上げ操作を5回、10回、15回、30回又は45回行った時点でビーカー内に得られた抽出液の濃度を、目視観察により図19及び以下に示す評価基準にしたがって1~5の5段階で評価した。
紅茶抽出液の濃度評価基準
1:殆ど着色無し
2:僅かに着色
3:薄い紅茶色
4:やや薄い紅茶色
5:一般的な濃さの紅茶色
なお、この抽出操作では、各実施例及び比較例の抽出バッグにおける抽出液の濃さの違いを把握しやすいように、ビーカーには湯でなく、上述のように温度15℃の水を入れ、浸漬・引き上げ操作の回数は、飲用に供する紅茶をいれるときの浸漬・引き上げの操作回数よりも多くした。
結果を表1に示す。また、剛軟度と抽出液の濃度評価値との関係を図20A及び図20Bに示す。ここで、図20Bは、図20Aの剛軟度0.6mN・cm以下の領域の拡大図である。
浸漬・引き上げ操作が5回及び10回では、抽出液の濃度評価値に対して剛軟度が与える影響ははっきりしないが、浸漬・引き上げ操作回数が15回、30回及び45回では、剛軟度が抽出液の濃度評価値に影響することがわかる。即ち、図20Aから、剛軟度が6.0mN・cmを超えると抽出濃度が低下することがわかり、図20Bから、剛軟度が0.09mN・cmより低くなる場合にも抽出濃度が低下することがわかる。これに対し、剛軟度が0.09~6.0mN・cmの範囲では、それぞれの浸漬・引き上げ回数において、抽出濃度が高く安定していることがわかる。
(コーヒー抽出バッグの抽出操作)
紅茶抽出バッグの抽出操作と同様にして浸漬・引き上げ操作を繰り返し、浸漬引き上げ操作を2回、4回、6回、8回又は10回行った時点でビーカー内に得られた抽出液の濃さを、目視観察により図21及び以下に示す評価基準にしたがって1~5の5段階で評価した。
ただし、コーヒーは紅茶よりも抽出されにくいため、ビーカーには水でなく、温度98℃の湯を入れた。また、浸漬・引き上げ操作の回数は、各実施例及び比較例の抽出バッグにおける抽出液の濃さの違いを把握しやすいように、飲用に供するコーヒーを入れるときの浸漬・引き上げの操作回数よりも多くした。
コーヒー抽出液の濃度評価基準
1:僅かに着色
2:非常に薄いコーヒー色
3:薄いコーヒー色
4:やや薄いコーヒー色
5:一般的な濃さのコーヒー色
結果を表1に示す。また、剛軟度と抽出液の濃度評価値との関係を図22A、図22Bに示す。ここで、図22Bは、図22Aの剛軟度0.6mN・cm以下の領域の拡大図である。
図22Aから、浸漬・引き上げ回数が6回以上では、剛軟度が6.0mN・cmを超えると抽出濃度が低下することがわかる。一方、図22Bから、浸漬・引き上げ回数が10回では剛軟度が0.09mN・cm以上で抽出濃度がそれより小さい場合に比して高くなり、浸漬・引き上げ回数が2回、4回、6回、8回では剛軟度が0.5mN・cm以上で抽出濃度がより高くなることがわかる。
Figure 0007304667000002
1A、1B、1C、1D 抽出バッグ
3 袋本体
3a 袋本体の上辺
3x、3y 袋本体の外表面
4 マチ
10 薄板状部材
11、11a、11b 把持部
12 補強部
13 中央貼着部
14 中央上端部
15 中央引き上げ部
15A 中央引き上げ部と袋本体の貼着領域
16a、16b ノッチ
17 上辺部
18 掛止片
19a、19b ノッチ
20 抽出バッグ製造用シート
21 通水濾過性シート
100 カップ
A、A1 貼着領域
L1、L2、L3、L4、L51、L52、L53、L6、L7、L8、L9 折れ線
S1 縦シール
S2 横シール
W 湯

Claims (6)

  1. 通水濾過性シートから形成された袋本体、袋本体の外表面に設けられた薄板状部材、及び袋本体内に封じられた抽出材料を有し、抽出材料が袋本体に封じられた状態で抽出に供せられる抽出バッグであって、
    袋本体が対向する2面を有する扁平袋であり、
    薄板状部材には、袋本体の上辺又は袋本体の外表面から突出又は突出可能な把持部が形成され、
    通水濾過性シートの剛軟度(JIS L 1913:2010の41.5°カンチレバー法(ISO法))が0.09~6.0mN・cmである抽出バッグ。
  2. 把持部の長手方向の一方の端部が袋本体の外表面に貼着され、他方の端部から前記一方の端部に向かって折れ線が伸びており、該折れ線を折って把持部を袋本体の上辺から突出させた状態で袋本体の内部空間が増加する請求項1記載の抽出バッグ。
  3. 袋本体の対向する2面のうち一方の外表面に薄板状部材が貼着され、薄板状部材は該外表面から引き起こし可能な一対の把持部を有し、一対の把持部が互いに係合可能である請求項1記載の抽出バッグ。
  4. 通水濾過性シートが、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、又はスパンボンド不織布とメルトブロー不織布の積層不織布である請求項1~3のいずれかに記載の抽出バッグ。
  5. 通水濾過性シートの目付が7~30g/m2である請求項1~4のいずれかに記載の抽出バッグ。
  6. 抽出材料がコーヒー粉又は茶葉である請求項1~5のいずれかに記載の抽出バッグ。
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