JP7302166B2 - ステータコア絶縁用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータコア絶縁用樹脂組成物に関する。
ステータコアに樹脂材料を用いる技術として、特許文献1(特開2003-284277号公報)に記載にものがある。同文献には、複数の電磁鋼板を積層したステータコアに複数のコイルを所定間隔で巻線したステータと、このステータに対し回転可能に保持されたロータと、ステータを固定する冷却フレームを有する回転電機において、ステータの巻線部分となるスロットを樹脂成分中に異方性構造が存在する熱硬化性樹脂で構成した高熱伝導複合材を配置した回転電機について記載されており、かかる構成により、コイルで発生した熱が伝わりやすく放熱性のよい回転電機が提供されるとされている。
特開2003-284277号公報
しかしながら、本発明者が検討したところ、上記文献に記載の樹脂材料を用いた場合、樹脂材料を充填する際の作業性、樹脂の充填性および樹脂の硬化物の耐熱性のバランスという点で改善の余地があることが明らかになった。
本発明によれば、
複数枚の電磁鋼板が積層されてなり、かつ複数のティースを有する環状のステータコア材と、
複数の前記ティースに巻回されたコイルと、
前記コイルを前記ステータコア材から絶縁する絶縁部材と、
を備えるステータコアのうち前記絶縁部材の形成に用いるステータコア絶縁用樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
無機充填材と、
を含み、
当該ステータコア絶縁用樹脂組成物全量に対する前記無機充填材の含有量が、50質量%以上95質量%以下であり、
当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が100℃以上350℃以下であり、
150℃で測定した当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物の熱時弾性率が、1GPa以上50GPa以下である、ステータコア絶縁用樹脂組成物が提供される。
本発明によれば、樹脂組成物を充填する際の作業性、樹脂の充填性および樹脂の硬化物の耐熱性のバランスに優れるステータコア絶縁用樹脂組成物を得ることができる。
以下、実施の形態について説明する。なお、数値範囲の「X~Y」は断りがなければ、「X以上Y以下」を表す。
本実施形態において、ステータコア絶縁用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともよぶ。)は、複数枚の電磁鋼板が積層されてなり、かつ複数のティースを有する環状のステータコア材と、複数のティースに巻回されたコイルと、コイルをステータコア材から絶縁する絶縁部材と、を備えるステータコアのうち絶縁部材の形成に用いるものである。
また、本実施形態における樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材と、を含む。そして、脂組成物全量に対する無機充填材の含有量が、50質量%以上95質量%以下であり、樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)が100℃以上350℃以下であり、150℃で測定した樹脂組成物の硬化物の熱時弾性率が、1GPa以上50GPa以下である。
以下、まず、樹脂組成物の構成成分について説明する。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を限定するものではない。
エポキシ樹脂としては、たとえば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等の2官能性または結晶性エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格含有ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂およびアルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂等の変性フェノール型エポキシ樹脂;トリアジン核含有エポキシ樹脂等の複素環含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂は、好ましい流動性と強度を得る観点から、好ましくはフェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂からなる群から選択される1または2以上のエポキシ樹脂を含み、より好ましくはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を含む。
樹脂組成物中におけるエポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物の流動性を向上させ、作業性および成形性を向上する観点から、樹脂組成物の全固形分に対して、たとえば3質量%以上としてもよく、好ましくは8質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは12質量%以上である。
また、樹脂組成物を用いて形成される硬化物の耐熱性を向上する観点から、エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物の全固形分に対して、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。
本実施形態において、樹脂組成物の全固形分とは、樹脂組成物中における不揮発分を指し、水や溶媒等の揮発成分を除いた残部を指す。また、本実施形態において、樹脂組成物全量に対する含有量とは、溶媒を含む場合には、樹脂組成物のうちの溶媒を除く固形分全体に対する含有量を指す。
また、樹脂組成物は、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂をさらに含んでもよい。このような熱硬化性樹脂としては、たとえば、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、およびベンゾシクロブテン樹脂からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
(硬化剤)
硬化剤は、エポキシ樹脂を含む樹脂組成物に一般に使用されているものであれば制限はないが、たとえば、フェノール樹脂系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、メルカプタン系硬化剤等、およびその他の硬化剤が挙げられる。これらの中でも、耐燃性、耐湿性、電気特性、硬化性、保存安定性等のバランスの点からフェノール樹脂系硬化剤が好ましい。
フェノール樹脂系硬化剤としては、たとえばエポキシ樹脂組成物に一般に使用されているものであれよく、さらに具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール、α-ナフトール、β-ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のフェノール類とホルムアルデヒドやケトン類とを酸性触媒下で縮合または共縮合させて得られるノボラック樹脂;上記したフェノール類とジメトキシパラキシレンまたはビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂;ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂などのフェノールアラルキル樹脂;および、トリスフェニルメタン骨格を有するフェノール樹脂からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。フェノール樹脂系硬化剤、好ましくはフェノールノボラック樹脂を含む。
硬化剤がフェノール樹脂系硬化剤の場合、エポキシ樹脂と硬化剤との当量比、すなわち、(エポキシ樹脂中のエポキシ基モル数/フェノール樹脂系硬化剤中のフェノール性水酸基モル数)の比は、樹脂組成物の成形性および信頼性を向上する観点から、好ましくは0.5以上であり、より好ましくは0.6以上、さらに好ましくは0.8以上である。また、同様の観点から、上記比は、好ましくは2以下であり、より好ましくは1.8以下、さらに好ましくは1.5以下である。
アミン系硬化剤としては、たとえば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシリレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン;ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m-フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などの芳香族ポリアミン;および、ジシアンジアミド(DICY)や有機酸ジヒドララジドなどを含むポリアミン化合物からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、たとえば、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)、無水マレイン酸などの脂環族酸無水物;および無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)、無水フタル酸などの芳香族酸無水物からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
メルカプタン系硬化剤としては、たとえば、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、および、トリメチロールエタントリス(3-メルカプトブチレート)からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
その他の硬化剤としては、たとえば、イソシアネートプレポリマーやブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;および、カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
また、上記のうち異なる系の硬化剤の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂組成物中の硬化剤の含有量は、成形時において、優れた流動性を実現し、充填性や成形性の向上を図る観点から、樹脂組成物全量に対して、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上である。
一方、硬化物の耐湿信頼性や耐熱性を向上させる観点から、硬化剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、よりいっそう好ましくは5質量%以下である。
(無機充填材)
無機充填材としては、たとえば、溶融破砕シリカおよび溶融球状シリカ等の溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化珪素、および窒化アルミからなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
無機充填材は、樹脂組成物の硬化物の機械特性または熱特性を好ましいものとする観点から、好ましくはシリカを含み、より好ましくは破砕シリカおよび溶融球状シリカからなる群から選択される1種以上を含む。
無機充填材の平均粒径d50は、樹脂組成物の流動性を良好なものとし、成形性を向上させる観点から、好ましくは0.01μm以上であり、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは5μm以上である。
また、無機充填材の平均粒径d50は、充填性を向上し、未充填の発生を抑制する観点から、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは40μm以下である。
また、無機充填材として、平均粒径d50の異なる2種以上の充填材を併用してもよい。これにより、樹脂組成物の全固形分に対する無機充填材の充填性をより効果的に高めることができる。たとえば、樹脂組成物の充填性を向上させる観点から、無機充填材は、好ましくは平均粒径1μm以上12μm以下の第1の充填材と、平均粒径12μmより大きく30μm以下の第2の充填材とを含む。また、同様の観点から、無機充填材は、たとえば平均粒径0.01μm以上1μm以下の第1の充填材と、平均粒径1μmより大きく50μm以下の第2の充填材とを含んでもよい。
また、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定される累積頻度が90%となる無機充填材の粒子径d90の値と、無機充填材の平均粒径d50の値とから算出される、(d50/d90)の値は、樹脂組成物の流動性を向上する観点から、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.25以上、さらに好ましくは0.3以上である。
また、狭部充填性を向上する観点から、上記比(d50/d90)は、好ましくは1.0以下であり、より好ましくは0.9以下、さらに好ましくは0.8以下である。
ここで、無機充填材の粒径、具体的にはd50、d90は、市販のレーザー回折式粒度分布測定装置(たとえば、島津製作所社製、SALD-7000)を用いて粒子の粒度分布を体積基準で測定することにより、得ることができる。
樹脂組成物中の無機充填材の含有量は、低吸湿性および低熱膨張性を向上させ、樹脂組成物の硬化物の耐温度サイクル性や耐リフロー性をより効果的に向上させる観点から、樹脂組成物全量に対して、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは65質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。
また、樹脂組成物の成形時における流動性や充填性をより効果的に向上させる観点から、無機充填材の含有量は、樹脂組成物全量に対して、好ましくは95質量%以下であり、より好ましくは93質量%以下である。
また、無機充填材がシリカを含むとき、樹脂組成物中のシリカの含有量は、低吸湿性および低熱膨張性を向上させ、樹脂組成物の硬化物の耐温度サイクル性や耐リフロー性をより効果的に向上させる観点から、樹脂組成物全量に対して好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは65質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。
また、樹脂組成物の成形時における流動性や充填性をより効果的に向上させる観点から、樹脂組成物中のシリカの含有量は、好ましくは95質量%以下であり、より好ましくは93質量%以下である。
本実施形態において、樹脂組成物は上述した成分以外の成分をさらに含んでもよい。たとえば、樹脂組成物は、離型剤をさらに含んでもよい。
離型剤は、たとえばカルナバワックス等の天然ワックス;、モンタン酸エステルワックス、ジエタノールアミン・ジモンタン酸エステル、トリレンジイソシアネート変性酸化ワックス等の合成ワックス;ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類;ならびにパラフィンからなる群から選択される1種類または2種類以上を含むことができ、好ましくはカルナバワックスである。
樹脂組成物が離型剤を含むとき、その含有量は、樹脂成形時に金型からの離型性の観点から、樹脂組成物全量に対して、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上である。
また、各部材との密着性の観点から、離型剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下である。
また、樹脂組成物は、たとえば、硬化促進剤、カップリング剤、難燃剤、イオン捕捉剤、着色剤、低応力剤および酸化防止剤からなる群から選択される1種または2種以上の添加剤を含有することができる。
硬化促進剤は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、の架橋反応を促進させるものであればよく、一般のエポキシ樹脂組成物に使用するものを用いることができる。
硬化促進剤としては、たとえば、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7等のジアザビシクロアルケンおよびその誘導体;トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類;2-メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物(イミダゾール系硬化促進剤);ならびに、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレートからなる群から選択される1種または2種以上を含む。
イミダゾール系硬化促進剤としては、たとえば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-ウンデシルイミダゾリル(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-エチル-4-メチルイミダゾリル(1')]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル(1')]-エチル-s-トリアジンのイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシジメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾールからなる群から選択される1種または2種以上を含む。
カップリング剤としては、たとえばエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を用いることができる。これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ-アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-[ビス(β-ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ-(β-アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N-(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N-(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミンの加水分解物等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N-アミノエチル-アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシランまたはビニルシランのシラン系化合物がより好ましい。また、充填性や成形性をより効果的に向上させる観点からは、フェニルアミノプロピルトリメトキシシランに代表される2級アミノシランを用いることがさらに好ましい。
カップリング剤の含有量は、樹脂組成物の流動性を好ましいものとする観点から、樹脂組成物の全固形分に対して好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.10質量%以上である。
また、樹脂組成物の硬化物の機械的強度を向上する観点から、カップリング剤の含有量は、樹脂組成物の全固形分に対して好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
難燃剤は、たとえば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、ホスファゼンからなる群から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。
イオン捕捉剤は、ハイドロタルサイトおよびアルミニウム-マグネシウム系無機イオン交換体からなる群から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。
着色剤は、カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタンからなる群から選択される1種類または2種類以上を含むことができ、好ましくはカーボンブラックを含む。
着色剤の含有量は、樹脂組成物の硬化物を好ましい外観とする観点から、樹脂組成物全量に対して好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.10質量%以上である。
また、樹脂粘度を好ましいものとする観点から、着色剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
低応力剤は、シリコーンオイル、シリコーンゴム、ポリイソプレン、1,2-ポリブタジエン、1,4-ポリブタジエン等のポリブタジエン、スチレン-ブタジエンゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、ポリ(オキシプロピレン)、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリオレフィングリコール、ポリ-ε-カプロラクトン等の熱可塑性エラストマー、ポリスルフィドゴム、およびフッ素ゴムからなる群から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。
次に、樹脂組成物またはその硬化物の特性を説明する。
樹脂組成物のゲルタイムは、樹脂組成物の成形性の向上を図りつつ成形サイクルを速くする観点から、好ましくは10秒以上であり、より好ましくは20秒以上である。
また、硬化性に優れた硬化物を実現する観点から、樹脂組成物のゲルタイムは、好ましくは60秒以下であり、より好ましくは50秒以下である。
ゲルタイムの測定は、175℃に加熱した熱板上で樹脂組成物を溶融した後、へらで練りながらタックフリーになるまでの時間(ゲルタイム)を測定することによりおこなうことができる。
樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度は、耐熱性を向上する観点から、100℃以上であり、好ましくは140℃以上、より好ましくは150℃以上である。
また、硬化物の靭性を向上する観点から、樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度は、300℃以下であり、好ましくは270℃以下、より好ましくは250℃以下である。
ここで、硬化物のガラス転移温度は、熱機械分析装置(TMA)を用いて測定温度範囲0℃~320℃、昇温速度5℃/分の条件で測定される。
150℃で測定した樹脂組成物の硬化物の熱時弾性率は、硬化物の強度を高める観点から、1GPa以上であり、好ましくは1.2GPa以上、さらに好ましくは1.4GPa以上である。
また、硬化物の応力緩和特性を好ましいものとする観点から、上記熱時弾性率は、50GPa以下であり、好ましくは40GPa以下、より好ましくは30GPa以下である。
硬化物の熱時弾性率は、たとえば、JIS K 7171に準拠して測定される。
樹脂組成物の硬化物の1MHzにおける比誘電率(ε)は、硬化物の絶縁特性を高める観点から、好ましくは4.4以下であり、より好ましくは4.3以下である。
また、上記比誘電率(ε)の下限については、たとえば2.0以上であってよく、好ましくは2.5以上であってもよい。
硬化物の1MHzにおける比誘電率(ε)は、たとえば、JIS K 6911に準拠して測定される。
樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以下における線膨張係数(CTE1)は、熱履歴時における硬化物の線膨張係数を低くする観点から、好ましくは8ppm/℃以上であり、より好ましくは9ppm/℃以上である。
また、硬化物における残留応力を抑制する観点から、上記CTE1は、好ましくは30ppm/℃以下であり、より好ましくは25ppm/℃以下である。
ここで、CTE1は、TMA装置を用いて荷重2gないし10gの条件にて測定される。
次に、樹脂組成物の状態については、作業性向上の観点から、好ましくは固形である。同様の観点から、樹脂組成物の形態は、好ましくは粉粒状、顆粒状、タブレット状またはシート状である。
次に、樹脂組成物の製造方法を説明する。
たとえば、まず、前述の各原料成分を、公知の手段で混合することにより混合物を得る。さらに、混合物を溶融混練することにより、混練物を得る。混練方法としては、たとえば、1軸型混練押出機、2軸型混練押出機等の押出混練機や、ミキシングロール等のロール式混練機を用いることができるが、2軸型混練押出機を用いることが好ましい。冷却した後、混練物を粉粒状、顆粒状、タブレット状、シート状等の所定の形状とすることができる。
粉粒状の樹脂組成物を得る方法としては、たとえば、粉砕装置により、混練物を粉砕する方法が挙げられる。混練物をシートに成形したものを粉砕してもよい。粉砕装置としては、たとえば、ハンマーミル、石臼式磨砕機、ロールクラッシャー等を用いることができる。
顆粒状または粉末状の樹脂組成物を得る方法としては、たとえば、混練装置の出口に小径を有するダイスを設置して、ダイスから吐出される溶融状態の混練物を、カッター等で所定の長さに切断するというホットカット法に代表される造粒法等を用いることもできる。この場合、ホットカット法等の造粒法により顆粒状または粉末状の樹脂組成物を得た後、樹脂組成物の温度があまり下がらないうちに脱気を行うことが好ましい。
本実施形態において得られる樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤および無機充填材を含む、無機充填材の含有量、硬化物のガラス転移温度および硬化物の熱時弾性率が、それぞれ、前述した特定の範囲にあるため、ステータコア絶縁用樹脂組成物として好適に用いられ、樹脂組成物を充填する際の作業性、樹脂の充填性および硬化物の熱履歴耐性に優れるステータコア絶縁用の硬化物を得ることができる。
また、ステータコアは、前述のとおり、コイルを備えるものであり、コイルは、優れた導電性を得る観点から、好ましくは銅を含む金属および窒素を含むポリマーにより構成されたものであり、より好ましくは樹脂被覆銅製コイルである。
以上、実施形態に基づき、本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲でその構成を変更することもできる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 複数枚の電磁鋼板が積層されてなり、かつ複数のティースを有する環状のステータコア材と、
複数の前記ティースに巻回されたコイルと、
前記コイルを前記ステータコア材から絶縁する絶縁部材と、
を備えるステータコアのうち前記絶縁部材の形成に用いるステータコア絶縁用樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
無機充填材と、
を含み、
当該ステータコア絶縁用樹脂組成物全量に対する前記無機充填材の含有量が、50質量%以上95質量%以下であり、
当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が100℃以上350℃以下であり、
150℃で測定した当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物の熱時弾性率が、1GPa以上50GPa以下である、ステータコア絶縁用樹脂組成物。
2. 前記無機充填材がシリカを含んでおり、
当該ステータコア絶縁用樹脂組成物全量に対する前記シリカの含有量が、50質量%以上95質量%以下である、1.に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
3. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物のゲルタイムが10秒以上60秒以下である、1.または2.に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
4. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物の1MHzにおける比誘電率(ε )が4.4以下である、1.乃至3.のいずれか一つに記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
5. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物の前記ガラス転移温度以下における線膨張係数(CTE1)が8ppm/℃以上30ppm/℃以下である、1.乃至4.のいずれか一つに記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
6. 離型剤をさらに含む、1.乃至5.のいずれか一つに記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
7. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の形態が、粉粒状、顆粒状、タブレット状またはシート状である、1.乃至6.のいずれか一つに記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
8. 前記無機充填材が破砕シリカを含む、1.乃至7.のいずれか一つに記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
9. 前記無機充填材について、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定される累積頻度が90%となる前記無機充填材の粒子径d90の値と、前記無機充填材のd50の値とから算出される、d50/d90の値が、0.2以上1.0以下である、1.乃至8.のいずれか一つに記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
10. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物が固形である、1.乃至9.のいずれか一つに記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
11. 前記コイルが、銅を含む金属および窒素を含むポリマーにより構成されたものである、1.乃至10.のいずれか一つに記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
12. 前記コイルが、樹脂被覆銅製コイルである、11.に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
各実施例、各比較例で用いた原料成分について、以下に示す。
エポキシ樹脂1:YDCN-800-55(新日鉄住金化学社製)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
硬化剤1:PR-HF-3(住友ベークライト社製)、フェノールノボラック樹脂
無機充填材1:F-115(フミテック社製)、破砕シリカ、d50=15μm、(d50/d90)=0.3
無機充填材2:FB-105(デンカ社製)、溶融球状シリカ、d50=10μm、(d50/d90)=0.34
着色剤1:カーボンブラック(三菱化学社製、カーボン#5)
カップリング剤1:フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、CF4083)
離型剤1:カルナバワックス(日興ファイン社製、ニッコウカルナバ)
(樹脂組成物の調製)
まず、表1に従い配合された各原材料を常温でミキサーを用いて混合した後、70℃以上110℃以下でロール混練した。次いで、得られた混練物を冷却した後、これを粉砕して樹脂組成物を得た。
各例で用いた無機充填材および得られた樹脂組成物について、以下の測定をおこなった。測定結果を表1に合わせて示す。
(無機充填材のd50および(d50/d90))
レーザー粒度装置(島津製作所社製、SALD-7000)により測定した。
(ゲルタイム)
175℃に加熱した熱板上で各例の樹脂組成物を溶融した後、へらで練りながら攪拌して、硬化させ、タックフリーになるまでの時間(ゲルタイム)を測定した。
(硬化物の1MHzにおける比誘電率(εr))
低圧トランスファー成形機(コータキ精機社製、KTS-15)を用いて金型温度175℃、注入圧力10MPa、硬化時間120秒で各例の樹脂組成物を注入成形し、50mm円板状の試験片を作製した。Qメータを用いて、各例の試験片の比誘電率を周波数1MHzで測定した。
(硬化物のCTE1)
低圧トランスファー成形機(コータキ精機社製、KTS-15)を用いて金型温度175℃、注入圧力10MPa、硬化時間120秒で樹脂組成物を注入成形し、10mm×4mm×4mmの試験片を作製した。各例の試験片のCTE1を、TMA装置で、測定温度範囲0℃~320℃、昇温速度5℃/分の条件で測定した。
(Tg)
まず、トランスファー成形機を用いて金型温度140℃(各実施例)および175℃(各比較例)、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分でエポキシ樹脂組成物を注入成形し、10mm×4mm×4mmの試験片を得た。次いで、得られた試験片を140℃(各実施例)および175℃(各比較例)、4時間で後硬化した後、熱機械分析装置(SII製、TMA/SS6100)を用いて、測定温度範囲0℃~320℃、昇温速度5℃/分の条件下で測定を行った。この測定結果から、ガラス転移温度を算出した。
(熱時弾性率)
各実施例および各比較例の樹脂組成物について、まず、低圧トランスファー成形機(コータキ精機社製「KTS-15」)を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間180秒で樹脂組成物を注入成形し、10mm×80mm×4mmの試験片を得た。次いで、得られた試験片を175℃、4時間でポストキュアした後、動的粘弾性測定装置(エー・アンド・デイ社製、RHEOVIBRON(登録商標)DDV-25GP)を用いて、測定温度範囲20℃から300℃、昇温速度5℃/分の条件下で測定し、175℃における弾性率を測定した。
(樹脂組成物の評価方法)
各例で得られた樹脂組成物について、充填時の作業性、未充填およびボイドの発生(表1中、「未充填・ボイド」。)および熱履歴後の状態(クラック・剥離)を以下の評価基準で評価した。評価結果を表1にあわせて示す。
(作業性、未充填およびボイドの発生)
評価基準を以下に示す。
○:良好
△:一部未充填
×:未充填
(作業性)
評価基準を以下に示す。
〇:作業性良好
△:作業性悪い
×:作業性不良
(熱履歴後の状態(クラック・剥離))
樹脂充填部を切り出し、断面を顕微鏡で観察した。
○:良好
△:一部、クラック、剥離あり
×:クラック、剥離あり
Figure 0007302166000001
表1より、各実施例の樹脂組成物においては、樹脂組成物を充填する際の作業性、未充填およびボイドの抑制ならびに熱履歴後の状態のバランスに優れた硬化物を得ることができた。

Claims (11)

  1. 複数枚の電磁鋼板が積層されてなり、かつ複数のティースを有する環状のステータコア材と、
    複数の前記ティースに巻回されたコイルと、
    前記コイルを前記ステータコア材から絶縁する絶縁部材と、
    を備えるステータコアのうち前記絶縁部材の形成に用いるステータコア絶縁用樹脂組成物であって、
    エポキシ樹脂と、
    硬化剤と、
    無機充填材と、
    を含み、
    当該ステータコア絶縁用樹脂組成物全量に対する前記無機充填材の含有量が、50質量%以上95質量%以下であり、
    前記無機充填材について、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて体積基準で測定される累積頻度が90%となる前記無機充填材の粒子径d90の値と、前記無機充填材のd50の値とから算出される、d50/d90の値が、0.2以上1.0以下であり、
    当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が100℃以上350℃以下であり、
    150℃で測定した当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物の熱時弾性率が、1GPa以上50GPa以下であり、
    当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以下における線膨張係数が、9ppm/℃以上19ppm/℃以下である、ステータコア絶縁用樹脂組成物。
  2. 前記無機充填材がシリカを含んでおり、
    当該ステータコア絶縁用樹脂組成物全量に対する前記シリカの含有量が、50質量%以上95質量%以下である、請求項1に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  3. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物のゲルタイムが10秒以上60秒以下である、請求項1または2に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  4. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物の1MHzにおける比誘電率(ε)が4.4以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  5. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の硬化物の前記ガラス転移温度以下における線膨張係数(CTE1)が8ppm/℃以上30ppm/℃以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  6. 離型剤をさらに含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  7. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物の形態が、粉粒状、顆粒状、タブレット状またはシート状である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  8. 前記無機充填材が破砕シリカを含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  9. 当該ステータコア絶縁用樹脂組成物が固形である、請求項1乃至のいずれか一項に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  10. 前記コイルが、銅を含む金属および窒素を含むポリマーにより構成されたものである、請求項1乃至のいずれか一項に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
  11. 前記コイルが、樹脂被覆銅製コイルである、請求項1に記載のステータコア絶縁用樹脂組成物。
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