JP7301647B2 - 箱 - Google Patents

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Description

本発明は、一枚のシートから組み立てられる箱であって、特に粉体や液状物の収容に適した箱に関する。
一枚のシートから組み立てられる箱として、図14に示すように、箱本体の四辺形の底壁50の四周側辺にそれぞれ側壁51、51、52、52が連接され、隣接する側壁51、52の側辺間に跨がって外方に2つ折りされる連結片53が連接され、箱本体の各側壁51、51、52、52の上縁および連結片53の外側片部上縁に外方に折り返される折り返し片54、55が連接されていると共に、この外側片部の折り返し片56が一対の対向側壁の折り返し片54の両端に連接され、他の一対の対向側壁の折り返し片55の先端に連結片と側壁との間に折り込まれる折り込み片57が連接され、この折り込み片57が折り返し片56、連結片53と側壁52との間に折り込まれた状態のもとで、一対の対向側壁上部に手掛け部が形成されるものとする段ボール箱が知られている(例えば特許文献1参照。)。
特開平10-273131号公報
特許文献1に記載されている段ボール箱は、底壁50の四周側辺から側壁51、51、52、52を立ち上げ、隣接する側壁51、52の側辺間に跨がって連接されている連結片53を外方に2つ折りし、各側壁51、51、の上縁に連接されている折り返し片54と、連結片53の外側片部上縁に連接されている折り返し片56を外方に折り返し、外方に2つ折りされた連結片53、53と、連結片53の外側片部上縁に連接され外方に折り返される折り返し片56を側壁52,52の外面に重ね、その上から側壁52、52の上縁に連接されている折り返し片55を外方に折り返して重ね、折り返し片55の先端に連接されている折り込み片57を折り返し片56、連結片53と側壁52との間に折り込むようにして組み立てられるので、組み立てが非常に面倒であるといった問題があった。
また、隣接する側壁51,52の側辺間に跨がって連接され外方に2つ折りされた連結片53、53と、連結片53の外側片部上縁に連接され外方に折り返される折り返し片56が側壁52,52の外面に重ねられ、その上から更に側壁52、52の上縁に連接され外方に折り返される折り返し片55が重ねられるので、箱本体の側壁52,52の外面に出っ張り部ができ、取扱中に、この出っ張り部が障害になる場合があるといった問題があった。
本発明の目的は、一枚のシートから組み立てられる箱であって、組み立てが容易であり、また、取扱に便利な箱を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、一枚のシートから組み立てられる箱であって、矩形状の底部の相対向する二辺にそれぞれ第1折線を介して連接する第1側壁部が設けられ、前記底部の他の相対向する二辺にそれぞれ第2折線を介して連接する第2側壁部が設けられ、隣り合う前記第1側壁部と前記第2側壁部の間に、両側端縁にそれぞれ第3折線、第4折線を介して連接し、前記両側端縁を2辺とする正方形に形成され、第3折線、第4折線の間の対角線を第5折線として内方に二つ折りされ三角形となって前記第2側壁部の内面側に折り込まれる折込部が設けられ、 前記折込部の2つの開放辺には突片部が設けられ、また、前記第2側壁部の開放辺に第6折線を介して連接する係止片部が設けられ、前記係止片部と前記第2側壁部の間に前記折込部に設けられた突片部が嵌合する嵌合口が形成されており、前記係止片部を第6折線から谷折りすることにより、前記嵌合口に前記第2側壁部の内面側に折り込まれた折込部の開放辺に設けられた突片部が嵌合するようにしており、前記折込部の2つの開放辺に設けられた前記突片部にあっては、前記折込部の2つの開放辺の中央部位が、シート厚を超える深さに切り取られて凹部が形成され、凹部の両側の突部を前記突片部としており、前記第2側壁部の開放辺に設けられている前記係止片部は、前記2つの突部からなる一方の前記突片部が嵌合する穴状の前記嵌合口が形成され、その両側に他方の前記突片部が嵌合する溝状の前記嵌合口が両側に形成され、穴状の前記嵌合口と溝状の前記嵌合口との間が前記第2側壁部に連接している連接部となり、前記連接部は前記折込部の2つの開放辺に形成された前記凹部に嵌合可能な幅にとなっており、さらに前記第2側壁部には、前記凹部の深さを超えない範囲で前記連接部の一部を形成する切り込みが設けられ、前記切り込みの先端を結ぶ線が前記第6折線となっていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、隣り合う前記第1側壁部と前記第2側壁部の間に設けられている前記折込部を、前記第3折線、前記第4折線を谷折りし前記第5折線を山折りして内方に二つ折りしながら、前記底部から前記第1側壁部と前記第2側壁部を前記第1折線、前記第2折線から谷折りして立ち上げ、二つ折りした前記折込部を前記第2側壁部の内面側に折り込み前記第2側壁部の内面に重ね、この状態から、前記第2側壁部の開放辺に設けられている前記係止片部を前記第6折線から谷折りして、前記係止片部と前記第2側壁部の間に形成されてる前記嵌合口に前記第2側壁部の内面側に折り込まれた前記折込部の開放辺に設けられた前記突片部を嵌合するといった簡単な作業で一枚のシートから箱を組み立てることができる。
また、組み立てられた箱の前記第1側壁部と前記第2側壁部の外面には障害となるような出っ張り部を生じさせるようなことは無いので、取扱に便利な箱を得ることができる。
また、前記折込部の開放辺に形成された前記凹部の深さがシート厚を超える深さとなっているので、前記係止片部の前記連接部を前記第6折線から谷折りし、前記折込部の前記凹部に嵌合したとき、前記係止片部の前記連接部の谷折りによって前記係止片部に形成されている前記嵌合口に嵌合した前記折込部の前記突片部の先端が前記係止片部の上面から突出した状態となることから、前記突片部と前記係止片部との間に確実な係止状態が得られ、前記第2側壁部と、前記第2側壁部の内面側に折り込まれた前記折込部を確実に固定することができ、堅牢な箱を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の、前記折込部の2つの開放辺に形成された前記凹部と前記突部は、前記折込部を第5折線から二つ折りしたとき重なるように形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、前記折込部の2つの開放辺に形成された前記凹部と前記突部は、前記折込部を第5折線から二つ折りしたとき重なるように形成されているので、前記突片部と前記係止片部との間に確実な係止状態が得られる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の、前記底部と、前記底部の二辺に設けられた前記第1側壁部と、前記底部の他の相対向する二辺に設けられた第2側壁部と、隣り合う前記第1側壁部と前記第2側壁部の間に設けられた折込部と、前記折込部の2つの開放辺に設けられた突片部と、前記第1側壁部の開放辺に設けられた前記係止片部により組み立てられる箱の開口部に着脱可能に取り付けられ開口部を開閉する内蓋を備えており、前記内蓋は、箱の開口部の内側に納まる矩形状の板状体からなり、前記内蓋の前記第2側壁部側の辺には、前記係止片部に形成された穴状の前記嵌合口と溝状の前記嵌合口に嵌合し、前記係止片部から突出している前記折込部の開放辺に設けられた前記突片部の間に嵌合する嵌合片が形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、組み立てられた箱の開口部に嵌め込み、箱の開口部を簡易に閉じることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の、前記底部の相対向する二辺にそれぞれ設けられた前記第1側壁部の内の、一方又は双方の第1側壁部の開放辺に、第7折線を介して連接する内蓋部が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記底部の相対向する二辺にそれぞれ設けられた一対の前記第1側壁部の内の、一方又は双方の第1側壁部の開放辺に設けられている内蓋部を第7折線から谷折りすることにより、組み立てられた箱の開口部を簡易に閉じることができる。
また、内蓋部は箱と一体となって設けられているので、別途内蓋を用意する必要が無い。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の、前記底部の相対向する二辺にそれぞれ設けられた前記第1側壁部の内の、一方又は双方の第1側壁部の開放辺に、第7折線を介して連接する外蓋部が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記底部の相対向する二辺にそれぞれ設けられた一対の前記第1側壁部の内の、一方又は双方の第1側壁部の開放辺に設けられている外蓋部を第7折線から谷折りすることにより、組み立てられた箱の開口部を簡易に閉じることができる。
また、外蓋部は箱と一体となって設けられているので、別途外蓋を用意する必要がない。
請求項6に記載の発明は、請求項1~5のいずれか1項に記載の、前記シートは、少なくとも内面となる一面に耐液体性加工が施されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、前記シートは、少なくとも内面となる一面に耐液体性加工が施されているので、内容物が液状物であっても内容物が漏れたり、また箱が脆弱化してしまうといったおそれがない。
請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか1項に記載の、前記シートは、紙製であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、前記シートは紙製であるので、使用後の廃棄が容易で有り、また資源としての再利用が可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1~7のいずれか1項に記載の、前記シートは、段ボールシートであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、前記シートは、段ボールシートであるので、軽量で且つ堅牢な箱を得ることができ、また、取扱や製造が容易である。
以上のように、本発明に係る箱によれば、組み立てが容易であり、また、取扱に便利な箱を得ることができる。
本発明に係る箱の実施の形態の第1例を示す斜視図である。 図1に示す箱の展開図である。 図1に示す箱を組み立てる過程を示す説明図である。 図1に示す箱の開口部に取り付ける内蓋の一例を示す平面図である。 図1に示す箱の開口部に内蓋を取り付けた状態を示す平面図である。 本発明に係る箱の実施の形態の第2例を示す斜視図である。 図6に示す箱の展開図である。 本発明に係る箱の実施の形態の第3例を示す斜視図である。 図8に示す箱の展開図である。 本発明に係る箱の実施の形態の第4例を示す斜視図である。 図10に示す箱の展開図である。 外蓋の一例を示す平面図である。 図12に示す外蓋を箱に被せた状態を示す説明図である。 従来の箱を示す斜視図である。
以下、本発明に係る箱の形態の一例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1~図5は本発明に係る箱の実施の形態の第1例を示すものであり、図1は第1例の箱の斜視図、図2は図1に示す箱の展開図、図3は図1に示す箱を組み立てる過程を示す説明図、図4は図1に示す箱の開口部に取り付ける内蓋の一例を示す平面図、図5は図1に示す箱の開口部に内蓋を取り付けた状態を示す平面図である。
第1例の箱1は、一枚のシートから組み立てられる。
使用されるシートとしてはシート状の材料であれば特に限定されないが、例えば、紙製シート、プラスチック製シート等が使用される。紙製シートとしては厚紙シート、白板紙シート、紙段ボールシート等があり、またプラスチック製シートとしては、プラスチック板状シート、プラスチック段ボールシート等がある。
また、シートには、少なくとも箱の内面となる一面に耐液体性加工が施されているものを使用することができる。耐液体性加工にあっては、厚紙シート、白板紙シート、紙段ボールシート等の紙製シートに、耐液体性のフィルムをラミネートし、或いは耐液体性の塗料をコーティングしてもよく、また、紙層に耐液性剤を含有させてもよい。
第1例では、箱1を組み立てるシートとして、箱1の内面となる一面に耐液体性の塗料がコーティングされた紙製の段ボールシートが使用されている。
このような段ボールシートで形成される第1例の箱1は、図2の展開図で示すように、矩形状の底部2の相対向する二辺にそれぞれ第1折線3を介して第1側壁部4が設けられ、底部2の他の相対向する二辺にそれぞれ第2折線5を介して第2側壁部6が設けられている。
隣り合う第1側壁部4と第2側壁部6の間には、両側端縁にそれぞれ第3折線7、第4折線8を介して連接し、両側端縁を2辺とする正方形に形成され、第3折線7、第4折線8の間の対角線を第5折線9として内方に二つ折りされ三角形となって第2側壁部6の内面側に折り込まれる折込部10が設けられている。
折込部10の2つの開放辺には突片部11a,11bが設けられている。第1例では、折込部10の2つの開放辺の中央部位が、シート厚を超える深さに切り取られて凹部12が形成され、凹部12の両側の突部13a,13bを突片部11a,11bとしており、折込部10の2つの開放辺に形成された凹部12同士が、そして突部13a,13b同士が折込部10を第5折線9から二つ折りしたとき重なるように形成されている。
折込部10の2つの開放辺の中央部位を切り取って形成される凹部12の切り取り深さは、シート厚の2倍から3倍の深さが好ましい。凹部12の切り取り深さがシート厚の2倍から3倍の深さであると、突片部11a,11bを後述する係止片部の嵌合口に嵌合したとき、突片部11a,11bの先端が係止片部の嵌合口から少なくともシート厚以上の幅で突出するので、突片部11a,11bと係止片部との間に確実な係止状態が得られる。また、後述する内蓋を組み立てられた箱1の開口部にしっかりと被せることができる。第1例では、凹部12の切り取り深さはシート厚の3倍の深さとなっている。
また、第2側壁部6の開放辺に第6折線14を介して連接する係止片部15が設けられ、係止片部15と第2側壁部6の間に折込部10に設けられた突片部11a,11bが嵌合する嵌合口16a,16bが形成されており、係止片部15を第6折線14から谷折りすることにより、嵌合口16a,16bに第2側壁部の内面側に折り込まれた折込部10に設けられた突片部11a,11bが嵌合するようになっている。
第2側壁部6の開放辺に設けられている係止片部15にあっては、第1例では、係止片部15の中央に第2側壁部6の開放辺に沿って、重なり合う2つの突部13a,13aからなる一方の突片部11aが嵌合する穴状の嵌合口16aが中央に形成され、係止片部15の両側に第2側壁部6の開放辺に沿って、重なり合う2つの突部13b,13bからなる他方の突片部11bが嵌合する溝状の嵌合口16bが形成されている。
そして、穴状の嵌合口16aと溝状の嵌合口16bとの間が第2側壁部6に連接している連接部17となり、連接部17は折込部10の2つの開放辺に形成された凹部12に嵌合可能な幅となっており、さらに第2側壁部6には、凹部12の深さを超えない範囲で連接部17の一部を形成する切り込み18が設けられ、切り込み18の先端を結ぶ線が第6折線14となっている。
このような展開構造を有する第1例の箱1は、次のようにして組み立てられる。
先ず、底部2の相対向する二辺に設けられている第1側壁部4を第1折線3から谷折りして立ち上げるとともに、底部2の他の相対向する二辺に設けられている第2側壁部6を第2折線5から谷折りして立ち上げ、この第1側壁部4と第2側壁部6の立ち上げと同期して、隣り合う第1側壁部4と第2側壁部6の間に設けられている正方形の折込部10を、対角線となる第5折線9を山折りし、第3折線7、第4折線8を谷折りして内方に二つ折りして三角形とし、第2側壁部6の内面側に折り込む。
折込部10を内方に二つ折りして三角形としたとき、折込部10の2つの開放辺に形成された凹部12同士と、突部13a,13b同士が重なり、重なった突部13a,13bが折込部10の開放辺に設けられる突片部11a,11bとなる(図3参照。)。
次に、第2側壁部6の開放辺に設けられている係止片部15を第6折線14から谷折りして内方に倒し、係止片部15と第2側壁部6の間に形成されている嵌合口16a,16bに折込部10に設けられた突片部11a,11bを嵌合させる。
第1例では、係止片部15にあっては、係止片部15の中央に第2側壁部6の開放辺に沿って、重なり合う2つの突部13a,13aからなる一方の突片部11aが嵌合する穴状の嵌合口16aが係止片部15と第2側壁部6の間における中央に形成され、係止片部15の両側に第2側壁部6の開放辺に沿って、重なり合う2つの突部13b,13bからなる他方の突片部11bが嵌合する溝状の嵌合口16bが形成されており、穴状の嵌合口16aと溝状の嵌合口16bとの間が第2側壁部6に連接している連接部17となり、連接部17は折込部10の2つの開放辺に形成された凹部12に嵌合可能な幅にとなっており、さらに第2側壁部6には、凹部12の深さを超えない範囲で連接部17の一部を形成する切り込み18が設けられ、切り込み18の先端を結ぶ線が第6折線14となっており、係止片部15を第6折線14から谷折りして内方に倒し、連接部17を凹部12に嵌合することにより、折込部10に設けられた突片部11a,11bを係止片部15と第2側壁部6の間に形成されている嵌合口16a,16bに嵌合させる。
このようにして箱1の組み立てが完了する(図3参照。)。
このように第1例の箱1は、隣り合う第1側壁部4と第2側壁部6の間に設けられている折込部10を内方に二つ折りしながら、底部2から第1側壁部4と第2側壁部6を立ち上げ、二つ折りした折込部を第2側壁部6の内面側に折り込んで第2側壁部6の内面に重ね、この状態から、第2側壁部6の開放辺に設けられている係止片部15を第6折線14から谷折りして、係止片部15と第2側壁部6の間に形成されてる嵌合口16a,16bに第2側壁部6の内面側に折り込まれた折込部10の開放辺に設けられた突片部11a,11bを嵌合させるといった簡単な作業で容易に組み立てることができる。
また、第1例では、折込部10の2つの開放辺に設けられている突片部11a,11bは、折込部10の2つの開放辺の中央部位が、シート厚を超える深さに切り取られて凹部12が形成され、凹部12の両側の突部13a,13bを突片部11a,11bとしており、折込部10の2つの開放辺に形成された凹部12同士が、そして突部13a,13b同士が折込部10を第5折線9から二つ折りしたとき重なるように形成されている。
そして、係止片部15にあっては、係止片部15の中央に第2側壁部6の開放辺に沿って、重なり合う2つの突部13a,13aからなる一方の突片部11aが嵌合する穴状の嵌合口16aが中央に形成され、係止片部15の両側に第2側壁部6の開放辺に沿って、重なり合う2つの突部13b,13bからなる他方の突片部11bが嵌合する溝状の嵌合口16bが形成されており、穴状の嵌合口16aと溝状の嵌合口16bとの間が第2側壁部6に連接している連接部17となり、連接部17は折込部10の2つの開放辺に形成された凹部12に嵌合可能な幅にとなっており、さらに第2側壁部6には、凹部12の深さを超えない範囲で連接部17の一部を形成する切り込み18が設けられ、切り込み18の先端を結ぶ線が第6折線14となっているので、第2側壁部6の開放辺に設けられている係止片部15を第6折線14から谷折りして内方に倒し、連接部17を凹部12に嵌合させることにより、折込部10に設けられた突片部11a,11bが係止片部15と第2側壁部6の間に形成されている嵌合口16a,16bに嵌合し、嵌合口16a,16bに嵌合した突片部11a,11bは、その先端が係止片部15の嵌合口16a,16bから突出した状態となるので、突片部11a,11bと係止片部15との間に確実な係止状態が得られ、第2側壁部6と、第2側壁部6の内面側に折り込まれた折込部10を確実に固定することができ、堅牢な箱1を得ることができる。
特に、第1例では、凹部12の切り取り深さはシート厚の3倍の深さとなっているので、嵌合口16a,16bに嵌合した突片部11a,11bは、その先端が係止片部15の嵌合口から少なくともシート厚以上の幅で突出するので、突片部11a,11bと係止片部15との間に一層確実な係止状態が得られ、一層堅牢な箱1を得ることができる。
また、組み立てられた箱1の第1側壁部4と第2側壁部6の外面には障害となるような出っ張り部を生じさせるようなことは無いので、取扱に便利な箱を得ることができる。
また、第1例の箱1は、着脱可能に取り付けられる内蓋20を備えている。
内蓋20は、箱1の開口部の内側に納まる矩形状の板状体からなり、内蓋20の第2側壁部側の辺には、係止片部15に形成された穴状の嵌合口16aと溝状の嵌合口16bに嵌合し、係止片部15から突している折込部10の開放辺に設けられた突片部11aと突片部11bの間に嵌合する嵌合片21が形成されている(図4参照。)。板状体は箱1と同じシート状の材料が使用される。
このように構成された内蓋20を箱1の開口部へ取り付けて閉じる場合、内蓋20を箱1の開口部へ嵌め込む(図5参照。)。
箱1の開口部へ嵌め込まれた内蓋20は、その内面が箱1の内方に折り曲げられている係止片部15に当接するとともに、内蓋20の第2側壁部側の辺に形成されている嵌合片21が折込部10の開放辺に形成された凹部12に嵌合し、この凹部12に嵌合している係止片部15の連接部17に当接する。このようにして箱1の開口部に内蓋20が取り付けられ、箱1の開口部が閉じられる。
このように箱1の開口部を閉じる場合、箱1の開口部に内蓋20を嵌合するといった簡単な作業で箱1の開口部に内蓋20を取り付け、箱1の開口部を閉じることができる。
また、箱1の開口部を閉じている内蓋20を取り外す場合は、凹部12に嵌合し、第2側壁部6の外面に現れている内蓋20の嵌合片21の端部に指を掛け、引き上げるといった簡単な作業で箱1の開口部から内蓋20を取り外し、箱1の開口部を開けることができる。
図6、図7は本発明に係る箱の実施の形態の第2例を示すものであり、図6は第2例の箱の斜視図、図7は図6に示す箱の展開図である。
第2例の箱1は、第1例の箱1と基本構成において変わるところはなく、第1例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
第2例と第1との違いは、第2例では、折込部10の2つの開放辺に設けられている突片部11a,11bが嵌合する係止片部15と第2側壁部6の間に形成されている嵌合口16a,16bの構成にある。
第2例では、係止片部15と第2側壁部6の間における中央部位に、第2側壁部6の両側から第2側壁部6の内面側に折り込まれる2つの折込部10に設けられている突片部11a,11aをそれぞれ嵌合する2つの穴状の嵌合口16a,16aが形成されている。そして、嵌合口16a,16aの間は第2側壁部6に連接している連接部17となる。
その他の構成は、第1例と同様なので、第1例を援用し、その説明を省略する。
このように構成された第2例の箱1は、第1例の箱1と同様に組み立てられる。
組み立てられた第2例の箱1は、嵌合口16a,16aと突片部11a,11aとの間がしっかりした嵌合状態となり、第2側壁部6と、第2側壁部6の内面側に折り込まれた折込部10を確実に固定することができ、一層堅牢な箱1を得ることができる。
その他の作用効果は第1例と同様である。
図8、図9は本発明に係る箱の実施の形態の第3例を示すものであり、図8は第3例の箱の斜視図、図9は図8に示す箱の展開図である。
第3例の箱1は、第1例の箱1と基本構成において変わるところはなく、第1例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
第3例と第1例との違いは、第3例の箱1は第1例の構成にない内蓋部22が設けられているところにある。
第3例では、底部2の相対向する二辺にそれぞれ設けられた第1側壁部4の開放辺に、第7折線23を介して連接する内蓋部22が設けられている。内蓋部22は中央で2分割した形状となっている。第7折線23にあっては、第1側壁部4と折込部10が連接している第3折線7に凹部12の深さを超えない範囲で切り込み24が設けられ、切り込み24の先端を結ぶ線が第7折線23となっている。
また、内蓋部22における第2側壁部6側の開放辺には、隣接する折込部10の開放辺に形成された凹部12に嵌合可能な嵌合片25が形成されている。
その他の構成は、第1例と同様なので、第1例を援用し、その説明を省略する。
このように構成された第3例の箱1は、第1例の箱1と同様に組み立てられる。そして、組み立てられた箱1の開口部を閉じる場合、内蓋部22を第7折線23から谷折りして内方に折り曲げ、嵌合片25を折込部10の開放辺に形成された凹部12に嵌合させる(図8参照。)。
このようにして、それぞれの第1側壁部4の開放辺設けられている内蓋部22を内方へ折り曲げ、嵌合片25を折込部10の開放辺に形成された凹部12に嵌合させることにより、箱1の開口部が閉じられる。
このように第3例の箱1によれば、箱1の開口部を閉じる場合、それぞれの第1側壁部4の開放辺設けられている内蓋部22を内方へ折り曲げ、嵌合片25を折込部10の開放辺に形成された凹部12に嵌合するといった簡単な作業で箱1の開口部を閉じることができる。また、内蓋部22は箱1と一体となって設けられているので、別途内蓋を用意する必要が無い。
なお、第3例では、内蓋部22はそれぞれの第1側壁部4に設けているが、図示しないが、いずれか一方の第1側壁部に設けてもよい。この場合、内蓋部22は図8に示す内蓋部22の2倍の大きさとする。
その他の作用効果は第1例と同様である。
図10、図11は本発明に係る箱の実施の形態の第4例を示すものであり、図10は第4例の箱の斜視図、図11は図10に示す箱の展開図である。
第4例の箱1は、第1例の箱1と基本構成において変わるところはなく、第1例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
第4例と第1例との違いは、第4例の箱1は第1例の構成にない外蓋部26が設けられているところにある。
第4例では、底部2の相対向する二辺にそれぞれ設けられた第1側壁部4の開放辺に、第7折線23を介して連接する外蓋部26が設けられている。外蓋部26は中央で2分割した形状となっている。また、外蓋部26の第2側壁部6側の開放辺が、第1側壁部4より僅かに出ている。
その他の構成は、第1例と同様なので、第1例を援用し、その説明を省略する。
このように構成された第4例の箱1は、第1例の箱1と同様に組み立てられる。そして、組み立てられた箱1の開口部を閉じる場合、外蓋部26を第7折線23から谷折りして内方に折り曲げ、第2側壁部6側の開放辺を第2側壁部6の開放側先端に当接させる(図10参照。)。
このようにして、それぞれの第1側壁部4の開放辺設けられている外蓋部26を内方へ折り曲げ、第2側壁部6側の開放辺を第2側壁部6の開放側先端に当接させることにより、箱1の開口部が閉じられる。
このように第4例の箱1によれば、箱1の開口部を閉じる場合、それぞれの第1側壁部4の開放辺設けられている外蓋部26を内方へ折り曲げ、第2側壁部6側の開放辺を第2側壁部6の開放側先端に当接させるといった簡単な作業で箱1の開口部を閉じることができる。また、外蓋部26は箱1と一体となって設けられているので、別途外蓋を用意する必要が無い。
なお、第4例では、外蓋部26はそれぞれの第1側壁部4に設けているが、図示しないが、いずれか一方の第1側壁部に設けてもよい。この場合、外蓋部26は図10に示す外蓋部26の2倍の大きさとする。
その他の作用効果は第1例と同様である。
図12、図13は、第1例、第2例の箱1に被せられる外蓋の一例を示すものであり、図12は本例の外蓋の平面図、図13は、図12に示す外蓋を箱1に被せた状態を示す説明図である。
外蓋27は、箱1と同じく、一枚のシートで形成されている。使用されるシートとしては、本例では、箱1と同じシートが使用されている。一枚のシートで形成される本例の外蓋27は、図12の平面図で示すように、箱1の開口部外形と同じ大きさに形成された矩形状の天部28の4辺にそれぞれ第8折線29を介して側壁部30が設けられている。
このように構成された外蓋27は、次のようにして箱1に被せられる、
天部28の4辺にそれぞれ設けられている側壁部30を第8折線28から山折りし、この状態で、側壁部30を箱1の第1側壁部4及び第2側壁部6の外面に重ねるようにして箱1に被せ、或いは、天部28を箱1の開口部に当ててから、側壁部30を第8折線28から山折りし、側壁部30を箱1の第1側壁部4及び第2側壁部6の外面に重ねるようにして箱1に被せる(図11参照。)。
このようにして箱1に被せた外蓋27の側壁部30に、粘着テープを巻き付け、箱1の第1側壁部4及び第2側壁部6の外面に重ねた側壁部30が拡がらないようにする。
このように本例の外蓋27によれば、簡単な作業で箱1に被せることができる。
1 箱
2 底部
3 第1折線
4 第1側壁部
5 第2折線
6 第2側壁部
7 第3折線
8 第4折線
9 第5折線
10 折込部
11a,11b 突片部
12 凹部
13a、13b 突部
14 第6折線
15 係止片部
16a,16b 嵌合口
17 連接部
18 切り込み
20 内蓋
21 嵌合片
22 内蓋部
23 第7折線
24 切り込み
25 嵌合片
26 外蓋部
27 外蓋
28 天板
29 第8折線
30 側壁部

Claims (8)

  1. 一枚のシートから組み立てられる箱であって、矩形状の底部の相対向する二辺にそれぞれ第1折線を介して連接する第1側壁部が設けられ、前記底部の他の相対向する二辺にそれぞれ第2折線を介して連接する第2側壁部が設けられ、隣り合う前記第1側壁部と前記第2側壁部の間に、両側端縁にそれぞれ第3折線、第4折線を介して連接し、前記両側端縁を2辺とする正方形に形成され、第3折線、第4折線の間の対角線を第5折線として内方に二つ折りされ三角形となって前記第2側壁部の内面側に折り込まれる折込部が設けられ、
    前記折込部の2つの開放辺には突片部が設けられ、また、前記第2側壁部の開放辺に第6折線を介して連接する係止片部が設けられ、前記係止片部と前記第2側壁部の間に前記折込部に設けられた突片部が嵌合する嵌合口が形成されており、
    前記係止片部を第6折線から谷折りすることにより、前記嵌合口に前記第2側壁部の内面側に折り込まれた折込部の開放辺に設けられた突片部が嵌合するようにしており、
    前記折込部の2つの開放辺に設けられた前記突片部にあっては、前記折込部の2つの開放辺の中央部位が、シート厚を超える深さに切り取られて凹部が形成され、凹部の両側の突部を前記突片部としており、前記第2側壁部の開放辺に設けられている前記係止片部は、前記2つの突部からなる一方の前記突片部が嵌合する穴状の前記嵌合口が形成され、その両側に他方の前記突片部が嵌合する溝状の前記嵌合口が両側に形成され、穴状の前記嵌合口と溝状の前記嵌合口との間が前記第2側壁部に連接している連接部となり、前記連接部は前記折込部の2つの開放辺に形成された前記凹部に嵌合可能な幅にとなっており、さらに前記第2側壁部には、前記凹部の深さを超えない範囲で前記連接部の一部を形成する切り込みが設けられ、前記切り込みの先端を結ぶ線が前記第6折線となっていることを特徴とする箱。
  2. 前記折込部の2つの開放辺に形成された前記凹部と前記突部は、前記折込部を第5折線から二つ折りしたとき重なるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の箱。
  3. 前記底部と、前記底部の二辺に設けられた前記第1側壁部と、前記底部の他の相対向する二辺に設けられた第2側壁部と、隣り合う前記第1側壁部と前記第2側壁部の間に設けられた折込部と、前記折込部の2つの開放辺に設けられた突片部と、前記第1側壁部の開放辺に設けられた前記係止片部により組み立てられる箱の開口部に着脱可能に取り付けられ開口部を開閉する内蓋を備えており、前記内蓋は、箱の開口部の内側に納まる矩形状の板状体からなり、前記内蓋の前記第2側壁部側の辺には、前記係止片部に形成された穴状の前記嵌合口と溝状の前記嵌合口に嵌合し、前記係止片部から突出している前記折込部の開放辺に設けられた前記突片部の間に嵌合する嵌合片が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の箱。
  4. 前記底部の相対向する二辺にそれぞれ設けられた前記第1側壁部の内の、一方又は双方の第1側壁部の開放辺に、第7折線を介して連接する内蓋部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の箱。
  5. 前記底部の相対向する二辺にそれぞれ設けられた前記第1側壁部の内の、一方又は双方の第1側壁部の開放辺に、第7折線を介して連接する外蓋部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の箱。
  6. 前記シートは、少なくとも内面となる一面に耐液体性加工が施されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の箱。
  7. 前記シートは、紙製であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の箱。
  8. 前記シートは、段ボールシートであることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の箱。
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